楽天(☆8対2★)日本ハム =リーグ戦1回戦(2021.03.26)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
11004200X81031
勝利投手:涌井 秀章(1勝0敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】辰己 涼介(1号・1回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天は初回、辰己の先頭打者本塁打で先制する。その後1点を加えて迎えた5回裏、鈴木大の走者一掃の適時二塁打などで一挙4点を加え、リードを広げた。投げては、先発・涌井が7回4安打無失点の力投で、今季1勝目。敗れた日本ハムは、先発・上沢が乱調だった。

◆27日の第2戦に先発予定だった楽天田中将大投手(32)がふくらはぎの張りで登板回避となったことを受け、対戦相手の日本ハム栗山英樹監督(59)は開幕戦の試合前に「すごく残念。心配。日本のために帰って来て、オレだって楽しみにしていたし。大したことないことを祈るだけ」と残念がった。 今季は圧倒的に下馬評が低く、マー君との対戦が、選手の自信につながると信じていた。「選手たちもすごく残念がるだろう。相手が大きければ大きいほど、こっちに勢いを付けさせてもらう可能性があるわけだから」と話した。

◆楽天涌井秀章投手(34)が、嵐の「果てない空」の登場曲に乗って、1回のマウンドに上がった。 注目の第1球は、外角142キロの速球でストライク。涌井の1球から、2021年のプロ野球の幕が開けた。1回は3者凡退、わずか9球で片付けた。

◆楽天辰己涼介外野手(24)が「初回初球先頭打者本塁打」を放った。 1回無死、日本ハム上沢の外角145キロ速球を強振し、左翼席にたたき込んだ。ダイヤモンドを1周し、ベンチに向かって右手でガッツポーズしながら、喜びを表現。ベンチでは石井GM兼監督も笑顔で迎えた。 開幕戦の初球先頭打者弾は、07年高橋由伸(巨人)以来史上5人目の記録。辰己は「初球から、打てるボールは打とうと決めてましたし、打つ方向も決めて打席に入りました。東北が元気になるプレーをたくさんしていきたいです」とコメントした。

◆楽天田中和基外野手(26)が、好返球で失点を阻止した。 2点リードの3回2死一、二塁、日本ハム松本剛の右前打にチャージし、素早く本塁へ送球。二塁から一気に本塁を狙った中島を間一髪のタイミングで刺した。「かーくん」が開幕スタメン起用に応え、先発の涌井を救った。

◆女優の清原果耶(19)が始球式を務めた。背番号は「2021」、名前は「MONE」と書かれた楽天のユニホームで登場。ワインドアップから、ワンバウンド投球でボールがミットに収まり、スタンドから拍手を浴びた。 清原は5月17日からスタートの連続テレビ小説「おかえりモネ」にヒロインの永浦百音役で出演する。「おかえりモネ」は宮城・気仙沼、登米を舞台としたNHKの連続テレビ小説第104作目。 球団を通じ「本番前にしっかり練習をしてきたのですが、いざ、本番となった時に頭が真っ白になってしまいました。点数をつけるとすれば30点くらいですかね。もうちょっと真っすぐ投げたかったのですが、終わった後に大きな拍手と皆さんからの『良かったよ』の言葉を聞けてホッとしました。このような機会をいただけて本当にうれしく思いますし、また機会があれば、次はもっとストライクが投げられるようにいっぱい練習したいと思います」とコメントした。

◆2月に日本ハムからトレード移籍した楽天横尾俊建内野手(27)が、古巣との開幕戦で初打席に立ち、死球で出塁した。 8点リードの7回無死、代打で起用され、日本ハム鈴木の初球の抜けた変化球が左肘に直撃した。大事には至らず、一塁ベース上では中田から声を掛けられた。

◆楽天が1回、辰己の左翼への初球先頭打者本塁打で先制した。2回には小深田の左前適時打で1点を追加した。 楽天が5回、鈴木大の走者一掃の適時二塁打、小郷の左前適時打で4点を追加した。日本ハム上沢は5回途中6失点でKOされた。 楽天涌井が7回無失点の好投で、石井GM兼監督に初勝利をプレゼントした。日本ハムは8回に2点を返したが、反撃が遅かった。 日本ハム上沢が今季初黒星。

◆7番三塁で2年連続の開幕スタメン出場を果たした日本ハム野村佑希内野手が、7回に今季初安打をマークした。 楽天涌井の内角高め速球に詰まりながらも中前打。「いい投手から今シーズン初ヒットを打つことができてよかった」。だがチームは勝利できず「しっかりと切り替えて明日の試合に臨みたい」と口にした。

◆マー君離脱のピンチを乗り切り、楽天が開幕戦勝利を飾った。今季から日本に復帰した田中将大投手(32)が「右ヒラメ筋損傷」のため27日の日本ハム戦先発を回避することが決まった。直後の一戦で、辰己涼介外野手(24)が先頭打者、初球アーチをたたき込み、チームに流れを呼び込んだ。石井一久GM兼監督(47)は、初陣で監督就任後初勝利をつかんだ。楽天辰己が、初球先頭打者本塁打を放ち、チームに流れを引き寄せた。1回無死、初球を左翼席に運び、軽やかにダイヤモンドを1周。ベンチでは石井GM兼監督から笑顔で迎えられ、左袖の「がんばろう 東北」のワッペンをテレビカメラに向け「東北が元気になるプレーをたくさんしていきたいです」とコメントした。 積極的な意識を持ちながら、冷静に頭を整理し、狙いを定めた中で日本ハム上沢の真ん中145 キロ の速球を強振した。「初球から打てるボールは打とうと決めてましたし、打つ方向も決めて打席に入りました」。オフにトレーニングコーチの小山光久氏に師事し、体の使い方や打撃理論を吸収。昨季の全打球方向集も見返し、作り上げた打撃フォームの成果を示した。 球史に名を刻んだ。開幕戦での先頭打者本塁打は19人目で、球団では史上初。初球先頭打者弾に限れば、07年の高橋由伸(巨人)以来史上5人目で、パ・リーグでは70年の山崎裕之(ロッテ)以来51年ぶりだった。「外れではありましたけど引き当ててくれた監督に恩返ししたかった」と18年ドラフトで外れ1位指名で4球団競合のくじを引き当てた石井GM兼監督にバットで恩返しした。【久保賢吾】 ▼辰己が先頭打者で初球本塁打。開幕戦の初回先頭打者本塁打は11年マートン(阪神)以来19度目で、楽天では初めて。初球を打って記録したのは07年高橋由(巨人)以来5度目で、パ・リーグでは70年山崎(ロッテ)以来51年ぶりとなった。この試合は辰己の1発がVアーチ。開幕戦で先頭打者本塁打がV打となったのは00年秋山(ダイエー)以来。「先頭打者初球Vアーチ」は前述の山崎に次いで2度目。▽楽天石井GM兼監督(監督として初勝利し) 僕の1勝目なので、カメラに向かってボールを持ってガッツポーズかよく分からないですけど、四十何歳になってやるとは思っていなかった。もうないのかなという気がしています。▽楽天小深田(2年目で自身初となる開幕スタメンで3安打1打点) 辰己が先頭でホームランを打ってくれたので、だいぶ気持ちが楽になりました。▽楽天小郷(自身初の開幕スタメンで5回に左前適時打) 飛んだところも良く、ラッキーヒットだったんですけど、自分にとっては大きな1本。オ・ゴー。

◆日本ハム打線が、楽天涌井を打ち崩せなかった。球団最長タイの10年連続開幕4番を務めた中田翔内野手(31)に好機で回せないまま開幕白星を献上。2年連続の開幕戦0封負けこそ逃れたが、悔しいスタートとなった。 監督通算629勝で、大沢啓二氏が持つ球団記録631勝に迫っている栗山英樹監督(59)も、就任10年目の節目は黒星発進となった。

◆楽天涌井秀章が自身10度目の開幕投手で、石井GM兼監督へ初勝利を贈った。試合前に初球打ちを助言した辰己の「初回先頭打者初球弾」に勢いづき、7回4安打無失点で今季初勝利をつかんだ。西武時代に6年間プレーした恩人へウイニングボールを贈り「ずっと若い頃からお世話になってきていたので、良かったです」と喜んだ。 ▼涌井の開幕投手は西武時代に5度、ロッテ時代に4度あり、今回が10度目。開幕投手を10度以上は6人目で、3球団で務めたのは内藤(金鯱、朝日、広島)渡辺秀(巨人、日本ハム、大洋)に次いで3人目。涌井は西武時代に3勝、ロッテ時代に2勝しており、開幕投手の通算6勝は3位タイ。過去に2球団で開幕投手勝利は涌井を含め10人いたが、3球団で白星は初めてだ。

◆楽天石井GM兼監督(監督として初勝利し)「僕の1勝目なので、カメラに向かってボールを持ってガッツポーズかよく分からないですけど、四十何歳になってやるとは思っていなかった。もうないのかなという気がしています」

◆楽天田中将大選手(32)がアクシデントに見舞われた。試合前練習に姿はなく、日本復帰後公式戦初先発を予定していた27日の日本ハム戦を回避することが決まった。 登板2日前の25日は予定通りにブルペン入り。38球の投球練習後はグラウンドに戻り、短いダッシュなど瞬発力系のメニューをこなした。だが、練習後にふくらはぎの張りを訴え、仙台市内の病院で検査。「右ひらめ筋損傷」で、試合復帰へ約3週間を要する見込みと診断を受けた。ブルペン投球、調整登板などの段階を踏み、万全の状態で1軍登板を果たすまでは、約1カ月程度の期間が想定される。 8年ぶりの復帰登板を待ちわびているファンの落胆を、田中将も十分に理解している。「登板を楽しみにしてくれていたファンの皆様には大変申し訳なく思っています。僕自身も初登板の日を楽しみにしていたので、とてもがっかりしています。幸いにもけがの程度は軽症です。1日でも早くマウンドでの姿をお見せできるようにしっかりと治します」。開幕戦後は自身のツイッターで「開幕戦ナイスゲームでした ! 」と勝利を祝福した。 石井GM兼監督は、軽症を強調した。開幕1軍メンバー入りしていなかった安楽を1軍に呼び「明日田中は登板しないことになりました。ちょっと足に張りがある。重度じゃなくて本当に軽度なもの。1回、2回スキップするとかいう中での話。そんなに大きいものという捉え方はしていない」と説明。「復帰はたぶん早いので、あんまりチームから離れることなくということ」と1軍に同行しながら調整する。

◆2年ぶり2度目の大役を、まっとう出来なかった。日本ハム上沢直之投手(27)は26日、楽天との開幕戦(楽天生命パーク)に先発し、4回 2/3 を9安打6失点で黒星。初回に史上5人目となる開幕戦初球被弾で出ばなをくじかれると、5回1死満塁から走者一掃の適時二塁打を浴び、楽天打線に屈した。好相性だった同カードの黒星は18年9月8日以来で、連勝も3で止まった。2度目の開幕マウンドも、白星はつかめなかった。5回途中で無念の降板となった上沢は、唇をかんだ。苦しかった101球。4回 2/3 を9安打6失点とふがいない内容に「ゲームを悪い流れにしてしまうようなピッチングをしてしまい、申し訳ない気持ちです」。自分自身への怒りを押し殺した。 「毎年毎年、開幕投手でなくても、1年の初めは不安な気持ちがある」。そんな心を見透かされたかのように、半世紀ぶりの不運に、出ばなをくじかれた。初回先頭の辰己に、初球をスタンドへ運ばれた。145 キロ 直球。詰まらせたが、打球は右翼から左翼方向へ吹く風に乗って、敵地ファンの待つ左翼席へ。開幕戦の初球被弾は07年三浦大輔(横浜)以来、パ・リーグに限れば、実に半世紀ぶりとなる史上5人目の"災難"だった。 2回に2点目を失うと、5回は1死満塁から鈴木大に得意の高速フォークを捉えられ、走者一掃の右中間適時二塁打を浴びた。4番浅村こそ2三振含む3打数無安打と封じたが、4四球が失点に絡むなど精彩を欠いた。「うまくボールをコントロールし切れない部分もあったので、次は同じ失敗を繰り返さないようにしたい」と、肩を落とした。 自身は昨季、楽天戦3戦全勝と相性抜群だった。同カードの黒星は「特別な試合だった」という北海道胆振東部地震直後の試合だった18年9月8日までさかのぼる。栗山監督は「上沢でいって、今日に関してはもう、何も言うことがない。明日から、しっかりやるというだけ」。エースをいたわり、敗戦の結果を受け止めた。【中島宙恵】

◆マー君離脱のピンチを乗り切り、楽天が開幕戦勝利を飾った。今季から日本に復帰した田中将大投手(32)が「右ヒラメ筋損傷」のため27日の日本ハム戦先発を回避。直後の一戦で、辰己涼介外野手(24)が先頭打者、初球アーチをたたき込み、チームに流れを呼び込んだ。石井一久GM兼監督(47)は、初陣で監督就任後初勝利をつかんだ。楽天石井GM兼監督が理想とする役割は"編集長"だ。「全権監督」としてさまざまな権限を持つが、各コーチの考えを最大限に尊重する。「なんでもかんでも自分でやろうとはしない。記者さんは記事を書く、カメラマンさんは写真を撮る。それぞれの持ち場があって、考えがある。僕が編集長として集約するのと一緒。そこのかじ取りはしっかりとしたい」。密なコミュニケーションを大前提に、適度なディスタンスをとる。投手、捕手、内野、外野。各位置のスペシャリストを信用、信頼し、成長への方向性をぶらさない。 目指す野球は「その場しのぎ」。型を持ちながら、型にはまらない。「監督がサインを出すのは年に400回。1試合にしたら3回くらいしかない」と、グラウンド内で起こったことへの判断の瞬発力を求める。「自分なりの野球の教科書を作ってほしい。セオリー通りにやっているだけでは成長できない」。臨機応変、変幻自在な戦いで、優勝へ導く。【桑原幹久】

◆楽天・辰己涼介外野手(24)が「1番・中堅」で先発出場し、先頭打者本塁打を放った。0-0、一回の1打席目。上沢の初球を流し打ち、左翼席に先制1号ソロ。球団広報を通じて「打ったのはストレートです。初球から打てるボールは打とうと決めていましたし、打つ方向も決めて打席に入りました。東北が元気になるプレーをたくさんしていきたいです」とコメントした。

◆2年ぶり2度目の開幕投手を務めた日本ハム・上沢直之投手(27)は、五回途中9安打6失点で降板した。  立ち上がりの一回、辰巳に初球のストレートを左翼席に運ばれる先頭打者弾を浴びた。その後は四回まで2失点と粘ったが、五回に再び捕まった。  1死一、二塁から四球を与え満塁のピンチを迎えると、鈴木に走者一掃となる適時二塁打を浴びるなど崩れて、101球でマウンドを降りた。  19年のオリックスとの開幕戦(札幌ドーム)に続いて、この日も白星を手にすることはできなかった。

◆楽天は涌井が緩急を使って7回を4安打無失点と好投して勝ち星を挙げた。打線は辰己の初回先頭打者本塁打で先制。二回に小深田の適時打で加点し、五回には鈴木大の3点二塁打などで突き放した。日本ハムは上沢が誤算だった。

◆日本ハムの野村が2年連続で開幕戦に先発出場し、1安打2四球で3度出塁した。七回に涌井から中前打を放ち「いい投手から今季初安打を放つことができて良かった」とうなずいた。  ただ、奮闘むなしくチームは敗戦。プロ3年目の今季はテーマにチームの勝利に貢献するプレーを掲げ、「しっかりと切り替えて次の試合に臨みたい」と話した。

◆楽天の辰己がプロ3年目で初めて初回先頭打者本塁打を放った。上沢の初球の速球を左翼スタンドに運び「初球から打てるボールは打とうと決めていたし、打つ方向も決めて打席に入った」と狙い通りの一打を振り返った。開幕戦の初回先頭打者アーチは両リーグ通じて19人目で、そのうち初球を打ったのは2007年の高橋由(巨人)以来5人目となった。  過去2年はともに打率2割2分台と打撃が課題だったが、今季のオープン戦では広角に打ち分けて打率3割8分5厘をマークし、1番打者の座をつかんだ。昨季の凡退した映像を毎日のように見返すなど、研究熱心な姿勢が成果となって表れつつある。  「今は、自分の中であまり良くなくても相手と勝負できている感覚はある。数字にとらわれずにシーズン終了まで駆け抜けたい」と意気込んだ。

◆楽天の石井新監督は公式戦初采配を快勝で飾り「僕も1勝目だなと思った。このチームでしっかりとシーズンの一歩を踏み出した」とうれしそうに話した。試合後はウイニングボールを手にカメラのフラッシュを浴び「47歳になってやると思わなかった」とうれしさで口も滑らかだった。  相手の先発、上沢には昨季3戦3勝、防御率0・81の好成績を許したが、この日は6点を奪った。辰己、小深田の1、2番コンビが機能し「野手が集中して第1歩目をしっかりと踏み出してくれた」とうなずいた。

◆3球団目で現役最多となる10度目の開幕投手を務めた涌井が、7回4安打無失点で初勝利を挙げた。  「辛抱強くが自分の持ち味だと思う。走者を出しても最後の1本を打たせない。そういう粘り強さを、若い投手もいるので見せていきたい」  再三のピンチで要所を締めた。最速144キロの速球に、唯一操れたというシンカーで低めを突いた。五回2死満塁は松本剛を中飛。顔色ひとつ変えずに、116球を投げた。  またも、本領発揮。開幕戦での通算6勝は歴代3位タイ。西武、ロッテ、楽天の3球団での開幕戦先発勝利は史上初となった。  石井監督は「現役時代にご飯をたくさんごちそうしたけど、まだ返してもらっていない」と冗談めかして活躍を要求。涌井が今季も投手陣の先頭に立つ。(広岡浩二)

◆楽天は26日、日本ハムとの開幕戦(楽天生命パーク)に8-2で勝ち、石井一久監督(47)が初陣勝利を飾った。辰己涼介外野手(24)が球団史上初となる開幕戦初回先頭打者弾を放ち、涌井秀章投手(34)がプロ野球初の3球団での開幕白星を挙げるなど"初ものずくめ"の白星発進。ゼネラルマネジャー(GM)を兼任する指揮官が獲得に尽力した選手たちが活躍し、華々しく船出した。  シーズンの先陣を切った試合で、球場がどよめきに包まれた。辰己が自身初の先頭打者弾。派手に飾った幕開けを誇るように、胸を張ってダイヤモンドを駆けた。  「初球から打てるボールは打とうと決めていたし、打つ方向も決めて打席に入った。東北が元気になるプレーをたくさんしていきたいです」  一回裏、上沢が投げた145キロの初球を流し打ち、左翼席に運んだ。1万4559人の観衆の前で球団初となる開幕戦での先頭打者アーチ。初球を打ったのはパ・リーグで51年ぶりの偉業だった。  電光石火の一撃が、垂れ込めた暗雲を振り払った。試合前に、27日の開幕2戦目に先発予定だった田中将の登板回避が判明した。8年ぶりに復帰したスターに起こったアクシデント。しかし、1番打者がファーストスイングで弾みをつけた打線は10安打8得点と爆発。まさに、今季就任した石井監督に初勝利をプレゼントする一打となった。  過去2年は打率2割2分台と打撃が課題だったが、オープン戦で打率・385をマーク。リードオフマンの座をつかんだプロ3年目は、プロ野球初となる3球団での開幕白星を挙げた涌井とヒーローインタビューに臨み「涌井さんは前回(のオープン戦で)炎上して不安だったと思うので、先に点を取ってあげたかった」と笑った。 その他の写真(2/3枚)  "石井組"が躍動してもたらした新監督の初陣勝利でもあった。石井監督がGMに就任した2018年のドラフト会議。外れ1位で4球団競合の末に引き当てたのが辰己だった。ロッテからFAで獲得した鈴木大が五回に中越えの3点二塁打。パドレスから獲得した牧田は試合を締めた。  勝利球を手にカメラのフラッシュを浴びた指揮官は「47歳になってやるとは」と笑顔。球団初、プロ野球初と"初もの"の記録で初勝利を彩ってくれた選手たちに「僕も1勝目。新たなシーズンの一歩目を踏み出せた」と感謝した。東日本大震災から10年。優勝という使命へ、石井楽天が最高のスタートを切った。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
100 1.000
(-)
-
(-)
1428
(-)
2
(-)
4
(-)
0
(-)
0.258
(-)
2.000
(-)
1
(-)
西武
100 1.000
(-)
0
(-)
1424
(-)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
0.233
(-)
3.000
(-)
1
(-)
楽天
100 1.000
(-)
0
(-)
1428
(-)
2
(-)
1
(-)
0
(-)
0.294
(-)
0.000
(-)
4
(-)
ロッテ
010 0.000
(-)
1
(-)
1422
(-)
8
(-)
2
(-)
0
(-)
0.182
(-)
9.000
(-)
4
(-)
日本ハム
010 0.000
(-)
1
(-)
1422
(-)
8
(-)
0
(-)
1
(-)
0.152
(-)
6.750
(-)
4
(-)
ORIX
010 0.000
(-)
1
(-)
1423
(-)
4
(-)
2
(-)
0
(-)
0.229
(-)
1.130
(-)