オリックス(1対1)阪神 =オープン戦3回戦(2021.03.21)・京セラドーム大阪=
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阪神
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ORIX
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勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
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◆オリックスは、先発・山岡が6回1失点10奪三振の快投。開幕に向けて万全の仕上がりを披露した。対する阪神は、先発・ガンケルが5回を1安打1失点。ローテーションの一員として期待される助っ人が、順調な調整ぶりを示した。

◆阪神のドラフト1位佐藤輝明内野手(22=近大)は欠場することになった。蓄積疲労と体の張りなどがあり、監督やトレーナーと相談しベンチ外となった。 練習には参加したが、打撃練習には参加しなかった。井上ヘッドコーチは「蓄積疲労で身体の張りが出てきたようだから、トレーナーとも話してこちらの判断で今日は休ませようと。このオープン戦でも良い姿は見せ続けてくれたし、開幕に向けて残りの期間でしっかり準備させます」とコメント。開幕へ向けての準備を進める。 ここまでオープン戦6本塁打で2位に2本差つけて単独トップ。58年に長嶋茂雄(巨人)がマークした新人のオープン戦7本塁打まであと1本と迫っていた。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神がジョー・ガンケル投手(29)、オリックスは山岡泰輔投手(25)。ドラフト1位の佐藤輝明内野手(22=近大)は蓄積疲労と体の張りなどにより欠場が決まっている。

◆阪神板山祐太郎外野手(26)が「7番右翼」でスタメン出場し、攻守で開幕1軍へ猛アピールだ。 2回2死走者なしの第1打席はオリックス先発山岡の148キロ直球を引っ張り、右翼線三塁打。守っては3回2死一塁で、宗の右前打を処理し、三塁へストライク送球。三塁を狙った俊足の一塁走者佐野皓を刺した。 6年目の今季は高知・安芸の2軍キャンプスタート。甲子園での9日広島戦から1軍に合流し、17日西武戦では今季初スタメンで1号ソロを含む2打点。この日はドラフト1位佐藤輝明内野手(22=近大)が欠場したこともあり、右翼で今オープン戦2度目のスタメン出場の機会を得た。オープン戦最終戦でも結果を残し、1軍争いに食らいついている。

◆オープン戦首位で最終戦に突入した阪神が5回に木浪聖也内野手(26)の適時二塁打で同点に追いついた。 1点を追う5回1死二塁。9番木浪は2ボール1ストライクからオリックス山岡の高め144キロをとらえた。打球は右翼フェンス上部に当たる適時二塁打となった。「梅野さんが(前打者で二塁打を放ち)良い形でチャンスを作ってくれたので、絶対にかえすという強い気持ちを持って打ちました」とコメントした。 今季は巨人から右打ちの山本、思い切りのいい打撃で評価が高いドラフト6位中野拓夢内野手(24=三菱自動車岡崎)が加入し、遊撃手争いも激化している。昨季92試合に出場した最右翼候補の木浪がバットでしっかり結果を出した。

◆阪神のジョー・ガンケル投手(29)が5回1安打1失点、6奪三振と好投した。 初回と2回はともに3者凡退。3回に四球と自らの送球エラーなどで1死一、三塁のピンチを招き、1番佐野皓の二ゴロの間に先制を許した。ただ、出塁を許したのはこの回だけで、4、5回は2三振ずつを奪ってともに3者凡退だった。 開幕3戦目の28日ヤクルト戦(神宮)での登板が有力視されており、最後のオープン戦登板で安心感を与えた。

◆阪神が16年以来5年ぶりのオープン戦勝率1位に輝いた。 前日20日の時点では12試合9勝2敗1分けで、13試合9勝2敗2分けのソフトバンクと勝率1位で並んでいた。オープン戦最終日に阪神はオリックスに引き分け、ソフトバンクが広島に敗れたため、オープン戦単独1位が決まった。 矢野燿大監督(52)はオープン戦最終ゲームを終えた後、「当たり前の基準を上げていこうとずっと言ってきている中で、本当にその基準をそれぞれの選手が上げてくれた結果、こういう風に数字にも出ている。投打のバランスがしっかり全体としてできたというのが手応えかな」と総括した。▼佐藤輝が6本塁打の阪神がオープン戦1位。阪神のオープン戦1位は16年以来となり、阪神選手のオープン戦本塁打王は17年高山以来。新人がオープン戦の本塁打王は58年に7本の長嶋(巨人)以来で、ドラフト制後(66年以降)は初めてだ。長嶋は本番で29本塁打を記録し、オープン戦と公式戦の両方で本塁打王を獲得したが、佐藤輝はどうか。ちなみに、オープン戦と公式戦の「W優勝」は15年ソフトバンク、「W本塁打王」は02年松井(巨人=OP戦6本、公式戦50本)を最後に出ていない。▼阪神がセ・リーグ優勝を果たした5シーズンのオープン戦では、62年3位、64年5位、85年7位、03年3位、05年4位と、1位だった例はない。阪神が公式戦でも優勝を飾れば、2リーグ分立後初のダブル制覇となる。

◆阪神が16年以来5年ぶりのオープン戦勝率1位に輝いた。 前日20日の時点では12試合9勝2敗1分けで、13試合9勝2敗2分けのソフトバンクと勝率1位で並んでいた。オープン戦最終日に阪神はオリックスに引き分け、ソフトバンクが広島に敗れたため、オープン戦単独1位が決まった。 ◆佐藤輝が6本塁打の阪神がオープン戦1位。阪神のオープン戦1位は16年以来となり、阪神選手のオープン戦本塁打王は17年高山以来。新人がオープン戦の本塁打王は58年に7本の長嶋(巨人)以来で、ドラフト制後(66年以降)は初めてだ。長嶋は本番で29本塁打を記録し、オープン戦と公式戦の両方で本塁打王を獲得したが、佐藤輝はどうか。ちなみに、オープン戦と公式戦の「W優勝」は15年ソフトバンク、「W本塁打王」は02年松井(巨人=OP戦6本、公式戦50本)を最後に出ていない。

◆開幕3戦目の先発を任されるオリックス山岡泰輔投手(25)が21日、阪神とのオープン戦で6回5安打1失点と好投し、最終調整を終えた。97球で10奪三振。「最後なので丁寧に。公式戦を意識した投球になりました。あと少しの課題をなくしていきたい。(課題は)1球種ごとの精度とコントロール。微調整したい」と涼しげな表情で語った。 昨季まで2年連続開幕投手を務めた25歳の右腕は、オープン戦3試合に登板し防御率0・66と安定感を見せた。今季初めて5回を越えるマウンドだったが「6回の入りが難しい。今日はうまく入れた」とマルテ、大山、サンズの主軸を3者連続三振に仕留めた。 今季は「魔の6回」を克服する。昨季のイニング別失点数は計22失点中、9失点を喫した6回がワースト。「中日の大野さんは球数少なく完投しているイメージ」と昨季の沢村賞左腕に連絡を入れ、助言をもらった。大野雄は昨季20試合に先発して11勝10完投、6完封。「経験のある人に聞くのがいい」と、プレミア12でチームメートだった左腕からのアドバイスを胸に刻んでいる。 昨季は自身2登板目で左わき腹を痛めて離脱。「たくさん迷惑をかけた。去年、投げられなかった分、1試合でも多く投げたい」。熱意を込める。【真柴健】 ○...山岡はチェンジアップの精度に手応えも示した。「頓宮が内角に構えて改良してくれた。能見さんも使った方がいいとアドバイスくれた」と周囲に感謝していた。

◆オリックス宗佑磨外野手の開幕三塁が見えてきた。 この日は2番三塁で今季初スタメン。3回には右安打を放ち、守備では好守の連発。中嶋監督は「良かったですね。いい守備をしてくれた。ああいうプレーを見て、簡単なミスをしていたメンバーが考えてくれたらなと思います」と競争を促した。宗は下半身のコンディション不良で宮崎キャンプ合流はならなかったが、調整を施し、開幕に間に合った。

◆オープン戦を勝率5割で終えたオリックス中嶋聡監督(51)は「順調に来ていると思います。準備は整ってきた。もちろん悪くなるときもあるし、始まってからも成長できる」と総括した。 オープン戦終盤に4試合連続で欠場したジョーンズについては「健康だったら大丈夫だと思う」と開幕を見据えた。

◆阪神がオリックスに引き分け、9勝2敗2分けで5年ぶりにオープン戦で「優勝」した。けん引したのは6本塁打を放ったドラフト1位佐藤輝明内野手(22=近大)。蓄積疲労や体の張りのため最終戦を欠場したが、66年ドラフト制後初めて新人で「本塁打王」に輝いた。58年に新人だった巨人長嶋が記録した7本にあと1本まで迫ったルーキーは「オープン戦の数字なので、もちろん大事なのはこれからですけど、そういう数字を残せたことは1つの自信にはなりました」と素直な気持ちを明かした。 全国的に注目される中、17日西武戦で6号ソロを放った後は11打席無安打。21日の試合前は右翼でノックを受けていたが、コンディションを考慮され、大事を取ってベンチからも外れた。矢野監督は「今日、テル(佐藤輝)を見に来たファンには申し訳ないけど、ここで無理させても...」と開幕をベストで迎えるための決断だったと明かした。 オープン戦での45打席は4番大山の47打席に次いでチーム2位。経験を重ねて手応えと課題の両方を得た。「甘いところに来た球はしっかり自分のスイングができれば捉えることができると感じた。足りていない部分はいっぱいある。一発でとらえる確率、ボール球をしっかり見極める力は磨いていかなければ」。12試合で打率は3割2厘、ともにチームトップの6本塁打と9打点。26日の開幕に向けて「打撃フォームだったり、コンディションも含め万全の状態で臨みたい」と意欲を燃やした。16年ぶりのリーグ優勝にも貢献するため、状態を整える。【石橋隆雄】 ▼佐藤輝が6本塁打の阪神がオープン戦1位。阪神のオープン戦1位は16年以来となり、阪神選手のオープン戦本塁打王は17年高山以来。新人がオープン戦の本塁打王は58年に7本の長嶋(巨人)以来で、ドラフト制後(66年以降)は初めてだ。長嶋は本番で29本塁打を記録し、オープン戦と公式戦の両方で本塁打王を獲得したが、佐藤輝はどうか。ちなみに、オープン戦と公式戦の「W優勝」は15年ソフトバンク、「W本塁打王」は02年松井(巨人=OP戦6本、公式戦50本)を最後に出ていない。 ▼阪神がセ・リーグ優勝を果たした5シーズンのオープン戦では、62年3位、64年5位、85年7位、03年3位、05年4位と、1位だった例はない。阪神が公式戦でも優勝を飾れば、2リーグ分立後初のダブル制覇となる。

◆阪神が5年ぶりのオープン戦首位で開幕に突入する。9勝2敗2分けで勝率は8割1分8厘。さらにチーム打率2割6分7厘、17本塁打はともに12球団トップだった。黄金ルーキー佐藤輝が6本塁打と活躍し、矢野燿大監督(52)は「佐藤輝が入ったった中で、打線もまた面白みが出きたと思う」と大きくうなずいた。 ▼佐藤輝が6本塁打の阪神がオープン戦1位。阪神のオープン戦1位は16年以来となり、阪神選手のオープン戦本塁打王は17年高山以来。新人がオープン戦の本塁打王は58年に7本の長嶋(巨人)以来で、ドラフト制後(66年以降)は初めてだ。長嶋は本番で29本塁打を記録し、オープン戦と公式戦の両方で本塁打王を獲得したが、佐藤輝はどうか。ちなみに、オープン戦と公式戦の「W優勝」は15年ソフトバンク、「W本塁打王」は02年松井(巨人=OP戦6本、公式戦50本)を最後に出ていない。 ▼阪神がセ・リーグ優勝を果たした5シーズンのオープン戦では、62年3位、64年5位、85年7位、03年3位、05年4位と、1位だった例はない。阪神が公式戦でも優勝を飾れば、2リーグ分立後初のダブル制覇となる。

◆開幕3戦目の28日ヤクルト戦に先発する阪神ガンケル投手は、最終調整を納得して終えた。 オリックス戦に先発し、5回を6奪三振1安打1四球で1失点。3回に四球と自身の失策から1失点したが、68球でまとめた。序盤は抜け球が気になったと言うが、足を高く上げて突っ込まない意識を持って「4、5イニング目はしっかり修正して投げることができた」。今春は実戦4試合14イニングを1失点と安定している。 ▽阪神桑原(1回を完全投球。オープン戦4試合を無失点で終えて開幕1軍)「3人で終えることができましたし、前回よりも感覚は良かったと思いますが、開幕までにもう少し細かい修正をしていければと思います」

◆阪神小野泰己投手(26)はオープン戦防御率1・50の安定感で開幕1軍を勝ち取った。 オリックス戦の8回から登板し、2イニングを1安打無四球無失点。最速155キロを計測し、中継ぎ枠で生き残った。「今日は真っ直ぐがここ最近で一番良かった」と納得。シーズンに向けて「ゼロで抑えるのが第一。その中で3者凡退だとより試合のテンポも良くなる」とさらなる向上を目指す。

◆阪神9番木浪聖也内野手(26)が同点打を放った。 0-1の5回1死二塁。山岡の2ボール1ストライクからの高め直球を振り抜き、右翼フェンスに直撃する適時二塁打。遊撃守備では無失策で「結果をこだわってやっていく」と話していた通り、出場した全12試合で最後まで無失策を貫いてアピールした。

◆大卒6年目の板山祐太郎外野手(26)が攻守に活躍し、初の開幕1軍をもぎ取った。オリックス戦に「7番右翼」で先発。2回の第1打席で山岡の148キロ直球を振り抜き、右翼線へ三塁打を放った。「良い投手なのでそう簡単には打てない。真っすぐを仕留められて自信になった」とまずはバットでアピールした。 守備でも好プレーを連発した。1点を先制された直後の3回2死一塁で宗の右前打にチャージ。俊足で鳴らす一塁走者の佐野皓が三塁を狙ったが、ワンバウンド送球でアウトにした。6回は宗の飛球をフェンスに激突しながら好捕し「補殺であったり、球際をテーマにしている。そこは良い部分が出たかな」と持ち味を出した。 佐藤輝の加入でポジション争いは激しい。そのルーキーが欠場して代役で巡ってきた先発機会で今できることを示した。矢野監督は「全てのプレーに気持ちが出ている。何とか生き残っていくというのがすごく出ている」と絶賛し、開幕1軍を明言。キャンプを2軍でスタートしたが、オープン戦で打率3割3分3厘と猛アピールし、内外野をこなす守備も評価された。初の栄誉を得た板山は「チームが日本一になれるように、そのワンピースになれるように、自分らしさを出していきたいと思います」と意気込んだ。【林亮佑】

◆矢野虎、優勝や~!! 阪神がオープン戦を単独首位で終えた。 敵地でのオリックス戦に1-1で引き分け、5年ぶりの12球団トップ。9勝2敗2分け、勝率8割1分8厘と圧倒的な数字を残し、矢野燿大監督(52)もチーム力の底上げに手応え十分だ。16年ぶりリーグ制覇、そして悲願の日本一へ。虎党のワクワクが止まらない。阪神がトップでゴールテープを切った。5連勝で臨んだ最後のオリックス戦に引き分けたが、同率で並んでいたソフトバンクが敗れて単独首位。シーズン本番に向けた前哨戦とはいえ、セ・リーグ球団が下位に沈む中でその戦いぶりが際立った。矢野監督も大きくうなずいた。 「当たり前の基準を上げていこうってずっと言ってきている中で、本当にその基準がそれぞれの選手で上がった。その結果が、こういう風に数字にも出ていると思う。手応えを感じたキャンプからオープン戦だった」。凡打の際に一塁までどれだけ走れるか。打たれた後にベースカバーにどこまで行けるか-。指揮官が繰り返してきたことが「当たり前」の徹底だった。 締めの試合も矢野阪神らしい粘り強さが光った。3回に先制点を許すも5回1死から8番梅野、9番木浪が2者連続二塁打で同点に追いついた。6回からは先発ガンケルからバトンを受けた桑原、石井大、小野がゼロ行進。自慢のブルペン陣が力を発揮した。キャンプ2軍だった板山が2回に三塁打を放つと、守備でもレーザービームに好捕と美技を連発。層の厚さ見せつけた。 圧倒的な攻撃力が快進撃の要因になった。打率2割6分7厘、17本塁打はともに12球団トップ。佐藤輝は12球団最多の6本塁打を放った。この日は蓄積疲労を考慮して休ませたが、黄金ルーキーが起爆剤となって点が線につながった。近年は得点力不足が課題だったが、驚くべき変貌ぶり。矢野監督は「佐藤輝が入って打線もまた面白みが出きたと思う」とその波及効果を認める。 激しい競争の中で佐藤輝だけでなく石井大、伊藤将、中野の新人が実力をアピール。移籍組の加治屋、山本も結果を残した。指揮官は「まだ成長していける。もっともっと力を付けていけるし、そういうところでは目指すところはもっと上」と力を込める。矢野野球が浸透しつつある実りの3年目。大きな手応えを胸に勝負のシーズンに向かう。【桝井聡】 ▼阪神がセ・リーグ優勝を果たした5シーズンのオープン戦では、62年3位、64年5位、85年7位、03年3位、05年4位と、1位だった例はない。阪神が公式戦でも優勝を飾れば、2リーグ分立後初のダブル制覇となる。

◆阪神ドラフト8位の石井大智投手(23=四国IL・高知)が開幕1軍を決めた。 7回に登板し先頭の3番太田に安打を許したが、続く吉田正から空振り三振を奪うなど3人で片付けた。矢野監督は1軍当確とし「勝ちパターンでも使ってみようとも思う」と明かした。ドラフト下位から開幕1軍を決めた右腕は「気持ちを新たにして頑張っていきたい」と喜んだ。これで「勝ちパターン」の基本線を岩貞-岩崎-スアレスとし、この日救援した3人と小林、加治屋を含めた8人で開幕ブルペンを構成することになりそうだ。

◆スターティングメンバーが発表され、阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=がオープン戦で初めてスタメンを外れた。井上一樹ヘッドコーチ(49)は広報を通じて「蓄積疲労で身体の張りが出てきたようだから、トレーナーとも話してきょうは休ませようと。このオープン戦でもいい姿は見せ続けてくれたし、開幕へ向けて残りの期間でしっかり準備させます」と説明した。

◆阪神・木浪聖也内野手(26)が0-1の五回に同点の適時二塁打を放った。  「梅野さんが良い形でチャンスを作ってくれたので、絶対にかえすという強い気持ちを持って打ちました。もう1本、2本と打てるように頑張ります」  1死から梅野が左越えの二塁打を放ち、好機で打席が巡ってきた。カウント2-1から3球目。山岡の144キロを振り切ると、打球は右翼フェンス直撃の二塁打。ベース上で右手を大きく突き上げた。この試合前の時点でオープン戦の打率・208と落ち込んでいたが、開幕前最後の一戦で遊撃手のレギュラー最有力がしっかりと結果を残した。

◆阪神はオリックスに1-1で引き分けた。先発したジョー・ガンケル投手(29)は5回68球を投げて1安打1失点(自責点0)、6奪三振と好投。先発が有力な28日のヤクルト3戦目(神宮)に向けて順調な仕上がりをみせた。その後は桑原、石井大、小野と中継ぎ陣が無失点でつないだ。  打線は0-1の五回1死。山岡から梅野が左越えの二塁打を放つと、木浪の右中間への適時二塁打で同点に追いついた。  阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=は蓄積疲労を考慮して、出場しなかった。

◆阪神は21日、オリックス戦(京セラ)を1-1で引き分け、オープン戦を1位で終えた。矢野燿大監督(52)の主な一問一答は以下の通り。  --オープン戦を終えて  「チームとして、やりたいこと、キャンプから取り組んできたことっていうのは、しっかりしたものが練習含めて(できた)。それぞれがずっと当たり前の基準を上げていこうって言ってきているなかで、本当にその基準が、それぞれの選手が上がった結果が、こういう風に数字にも出ていると思う。俺自身いろんなところで手応えっていうのを感じたキャンプからオープン戦までかな」  --特に監督が手応えを感じた部分は  「佐藤輝が入ったことで話題は佐藤輝に集中してね。本当にファンの皆さんが見たいっていうね。魅力ある選手っていうのはこのキャンプからやってわかったし、佐藤輝が入って打線も、また面白みができた。そのあたりも手応えを感じる。(まあ)一番の強みといえばやっぱりピッチャーだと思うのでね。ルーキーも入ってきたりしながら、本当に誰が入ってきてもおかしくないような争いっていうのはできた。投打のバランスっていうところがしっかり全体としてできたっていうのが手応えかな」  --ルーキーは石井大がナイスピッチング。1軍当確といっていい  「もちろん。当確というか、もっと上の、勝ちパターンでも使ってみようかなとも思う」  --準備万端か  「これでいいってことはない。まだ成長していける。ここまでやってきたというところではそれぞれ本当に意識高く、スタッフ、コーチ陣で作り上げてこれたのは、すごい感じている。この気持ちで、さらなるシーズンで成長していける自信はあります」  --佐藤輝は  「全体的に体の疲れっていうのはもちろんあった。それは分かっていることでもあったんだけど、今日のテル(佐藤)を見に来たファンには申し訳ないけど、ここで無理さしてもっていうのがあったんで」  --板山は守備とバッティングで  「大したもんやね、最初の打席でヒットを打って、あの外野のプレーも、フライも(走者を)刺したのも、そういうところでアイツ、ユーティリティーなんで。(しかも)すべてのプレーに気持ちが出ているというか、あふれているというか。何とか生き残っていくっていう。その気持ちの部分も買っているけどね」  --板山は開幕1軍  「イタ(板山)入れるよ」

◆オープン戦の勝ち負けは関係ないという意見もあるが、終盤のレギュラーが揃うチームとの勝負が続く中で負けなかったのは、意味がある。 ■接戦経験は好材料  特にオリックス3連戦は好投手が次々登場し、打線が抑えられて得点力を封じられた中で、接戦を経験できたのはシーズンに向けて好材料だ。  投手陣は、開幕ローテ候補が揃って安定した投球を披露。高橋の離脱、アルカンタラの来日遅れの影響を心配したが、そのマイナスを感じさせないほど、他の先発は順調に開幕を迎えられそうだ。  打線も4番・大山を挟むマルテ、サンズが好調。プロ野球ファンがワクワクするようなニュースター佐藤輝もオープン戦で力を発揮した。  レギュラー陣が順調な分、守備固め、代走、左腕投手に対しての右打者のスタメン候補など、気になる点はあるが、相当に分厚い戦力になった。 ■大山が打てば乗っていける  開幕へ向けては、投手陣が好調を維持すること。正直、打線は好投手に当たるとそうは打てない。そういう意味で、キーマンは大山。大山が打てば、このチームは乗っていく。近年になく戦力は充実しており、楽しみなシーズンになりそうだ。(本紙専属評論家)

◆右手の心配はいらない。オリックス・山岡泰輔投手(25)が21日、阪神戦(京セラ)に先発し、6回を5安打10奪三振1失点。前回13日の楽天戦(京セラ)で痛めていた右ひと差し指裂傷の不安を一切感じさせない快投を見せた。 ■負傷した右手心配なし  「(患部は)問題ないです。初めてオープン戦で五回以上投げたけど、球自体、いいボールと悪いボールの差も少なかった」  五回に1死二塁から木浪に右翼フェンス直撃の適時二塁打を浴び、1点を失ったが、120キロ台のチェンジアップを効果的に織り交ぜ、10K。「いままでチェンジアップがしっくり来ていなかったけど、頓宮がインコースに構えてくれたので、いい感じだった。能見さんからも『あのチェンジアップは使った方がいい』とアドバイスをいただいていたので」と、バッテリーを組んだ頓宮の配球やコーチ兼任の能見の助言を生かし、投球の幅を広げた。 ■開幕3戦目・西武戦へ準備OK  登板が見込まれる開幕3戦目、28日の西武戦(メットライフ)へ準備は万端。中嶋監督も「内容的に言ったら三振の数とかもあるけど、浮いてくるあたりをもう少し修正かな。ただ、順調に来ている。あとは微調整。そのための準備は整った」とうなずいた。  昨季は開幕直後に左脇腹を痛め、戦線を長期離脱。「去年はたくさん迷惑をかけたので、今年はシーズン完走するつもりで投げていきたい。一戦一戦勝つつもりで投げていく」とリベンジに燃えている。(西垣戸理大)

◆七回に登板した阪神の新人、石井大(四国アイランドリーグplus高知)が吉田正を得意のシンカーで空振り三振に仕留めるなど、1回を無得点に抑えた。ドラフト8位入団ながら力投を重ねて評価が急上昇。開幕1軍が決定し「(新人で)一番、活躍したい気持ちを持っていた」とシーズンを見据えた。  上背175センチと大きくないが、角度のある直球は150キロに迫り、投げっぷりがいい。「一生懸命に投げて、ここまで来られた。全力で投げることは変わらない」と勇ましかった。

◆オリックスは救援陣が一人の走者も許さず、中嶋監督は「しっかり整ったかなと思う」と課題解消に自信を示した。2番手で七回に登板した富山は、乗っている板山を3球三振。同じサウスポーの山田は左打者3人をきっちり片付け、九回は平野佳が打たせて取って三者凡退とした。  2年連続で最下位に沈み、内容重視のオープン戦でも勝って自信をつけたいところだった。頓宮や紅林らの成長はあったが、終盤に黒星が続き、勝率5割で終了。「心配なところもあるが、疲れもある。いい、悪いと言っていられない。自分たちで上げていくしかないということ」と一層の奮起を促した。

◆就任3年目で自身初、チーム5年ぶりに"春の王者"に立ち、虎の屋台骨がより太く、強靭になったことを実感した。だからこそ今季も前面に押し出していく。オープン戦1位を決めた阪神・矢野監督は、自慢の投手陣へ強い信頼感を口にした。 ■今季は九回打ち切り「惜しみなくいきたい」  「一番の強みといえばやっぱりピッチャー。早めに仕掛けるっていうのも、九回打ち切りっていうところではあり得ると思うし。それだけつぎ込んでも遜色ないピッチャー陣が、その他に控えているメンバーもまだまだいると思うんでね。惜しみなくいきたいな、という気持ちでいます」 ■OP戦ドローフィニッシュ  オープン戦ラストマッチは引き分けたが、先発のガンケルから桑原、D8位・石井大(四国IL高知)、小野のリレーでわずか1失点。今季のペナントレースは、コロナ禍で「九回打ち切り」となる方針。だからこそ延長を気にすることなく攻めの継投ができる。それだけの布陣は整った。  佐藤輝の加入で12球団トップのチーム本塁打17&打率・267を残した打線に注目が集まってきたが、チーム防御率も堂々の2・29。1位のソフトバンク(2・09)、2位の広島(2・11)に次ぐ3位で、ここ数年チームを支えてきた投手陣は今年も盤石だ。  「サダ(岩貞)とか、優(岩崎)とか、経験もしっかりあるし。加治屋、小林なんかも絶好調やしね。クワ(桑原)もきょういいピッチングしている。泰己(小野)もすごいいいんでね」 ■復活した桑原、小野にルーキーの石井大...  指揮官が名前を挙げたこの6投手。5試合に登板して防御率1・50の小野もすごいが、他の5人は0・00! 昨季25セーブで最多セーブの守護神・スアレスと、岩崎、岩貞らが担う勝利の方程式に加え、新加入の加治屋や昨季途中加入の小林、復活した桑原、小野にルーキーの石井大も。「本当に誰が(方程式に)入ってきてもおかしくないような争いっていうのはできた」と目を細めた。 ■「成長していける自信はあります」  「いろんなところで手応えを感じたキャンプからオープン戦までかな。投打のバランスっていうところが、しっかり全体としてできた。(さらにシーズンで)成長していける自信はあります」  16年ぶりの頂点を目指す3年契約3年目。このチームの力は、まだまだこんなものではない。もっと伸びる! それをオープン戦で確信した。(新里公章)

◆必死に手を伸ばし、ボールもチャンスも、逃さずつかんだ。攻守でアピールを続けてきた阪神・板山が、大逆転で自身初の開幕1軍の切符を手に入れた。  「いつチャンスがきてもいいように準備していた。やってきたことがある程度出せたと思う」  佐藤輝の休養で3試合ぶりにスタメン出場(7番・右翼)すると、まずは打撃だ。二回2死から山岡の148キロ直球をとらえ、右翼線への三塁打を放った。  守備では三回2死一塁で宗の右前打を処理し、三塁へ好送球。一走の佐野皓を刺した。六回2死では宗の打球をフェンスに激突しながらジャンピングキャッチ。「補殺や球際をテーマにしているので、いい部分が出た」とうなずいた。  2019年は1軍出場無し、昨季も5試合出場(打率・167)にとどまり、大卒6年目の今季は安芸の2軍キャンプスタート。平田2軍監督から「安芸でやってきてよかったと思えるような1カ月にしよう」と声をかけられ、技術を磨き、実戦で結果を出してきた。  9日に1軍に合流し、オープン戦では10試合で打率・333(15打数5安打)、1本塁打、5打点。守備でも内外野を守り、猛アピールした。  矢野監督は「大したもんやね。すべてのプレーに気持ちが出ている。何とか生き残っていくというのがすごく出ている」と絶賛し、守備でのユーティリティーさもチーム戦略上、高く評価。「イタ(板山)入れるよ」と開幕1軍を明言した。  板山も「開幕1軍は初めてですが、チームが日本一になれるように、その目標があるので、そのワンピースになれるように自分らしさを出していきたい」と気合をにじませた。スタートラインには立った。この勢いでシーズンも突っ走る。(菊地峻太朗)

◆先発したガンケルは5回68球を投げて1安打1失点(自責0)。最速151キロの直球と多彩な変化球を織り交ぜて、6三振を奪った。  「2イニング目まではボールが抜けていたなという印象があった。でも四回、五回はしっかり修正できた」  三回に自らの一塁悪送球でピンチを招き、二ゴロの間に1点を許したが、他の4イニングは打者3人で料理した。  実戦は2軍教育リーグを合わせて4試合に登板(14回)し、防御率0・00。28日のヤクルト3戦目(神宮)での先発が有力な右腕は「先発で投げる時は守備からリズムを作って(攻撃陣が)得点を取れるようなイニングを作っていきたい」とキッパリ。2年目の今季もチーム事情で先発に、救援にとフル回転も辞さない覚悟だ。(三木建次)

◆矢野虎V! 立役者はもちろんこの男だ!! 阪神は21日、オリックス戦(京セラ)に1-1で引き分け、2016年以来5年ぶりの1位(9勝2敗2分け)でオープン戦を終えた。ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=は蓄積疲労を考慮されて出場しなかったが、6本塁打でドラフト制(1966年)以降では史上初となる新人選手のオープン戦本塁打王に輝いた。"タイトル"を手に「3・26」、黄金伝説が幕を開ける!!  幾度もスタンドに架けたアーチが、頂への道しるべだ。黄金ルーキーが虎を常勝軍団へ変貌させる。希望に満ちあふれた5年ぶりのオープン戦1位。立役者は文句なし。佐藤輝が新人選手として史上初めてオープン戦の本塁打王に輝いた。  「オープン戦の数字なので。もちろん大事なのはこれからですが、そういう数字を残せたことは1つの自信にはなりました」  蓄積疲労や体の張りを考慮され、最終戦は練習には参加もフリー打撃は行わず。ベンチ入りメンバーから外れたが、2月の沖縄から話題を独占してきたフルスイングは、瞬く間に全国の野球ファンをとりこにした。  オープン戦初戦となった5日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)は虎の新人では八木裕(現本紙専属評論家)以来34年ぶりとなる初打席ホームラン。度肝を抜く一発でスタートを切り、甲子園に初見参。浜風のデモンストレーションといわんばかりに逆方向へのアーチを量産した。  17日の西武戦(メットライフ)では、歴史にその名を刻んだ。ドラフト制以降では1972年の近鉄・佐々木恭介を抜く史上最多の6号。「ホームランというのが一番野球では面白いと思う。そこ(目標はホームラン王)は譲れないですね」と話してきた。オープン戦とはいえ、こだわっていた数字で、宣言通り、キングとなった。 その他の写真(2/7枚)  「甘いところに来たボールは、しっかり自分のスイングができれば捉えることができる。(あとは)一発で捉える確率であったり、ボール球をしっかり見極める力というのはこれから磨いていかなければと感じました」  実戦で得た確かな手応えと課題。そして規格外ルーキーの存在は猛虎打線全体を活性化させた。チーム17本塁打は12球団トップ(2位はヤクルトの15)で、チーム打率・267も1位(2位は楽天の・266)。大砲の加入が打線の迫力を増し、新人に負けまいとする発奮材料にもなった。矢野監督も「佐藤輝が入って、打線もまた面白みができたと思う」と手応えを隠さなかった。  キャンプを通じて初めて実戦を欠場させたことについては「全体的に体の疲れがっていうのはあったし、きょうテル(佐藤)を見に来たファンには申し訳ないけど、ここで無理させても」と説明。26日、ヤクルトとの開幕戦(神宮)に状態を万全に整えて欲しいという親心だ。いざ、開幕! ドラ1の言葉にも熱がこもった。  「打撃フォームだったり、コンディションも含めて自分にできる準備をしっかりして、万全の状態で開幕に臨みたい」  あとは本番で暴れまわるだけ。16年ぶりのリーグ優勝、そしてその先にある36年ぶりの日本一へ-。佐藤輝が、猛虎を頂点へと導く。(原田遼太郎) 12球団トップの17本塁打など活発だった打線について阪神・井上ヘッドコーチ 「あいつ(佐藤輝)の出現によって、ウカウカしてられないと思った選手もいるだろうし。それが相乗効果になった。本当に戦力として頑張ってもらわないといけないなということを再確認したオープン戦だった」

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
922 0.818
(-)
-
(-)
51
(+1)
33
(+1)
17
(-)
7
(-)
0.267
(↓0.009)
2.290
(↑0.2)
2
(1↓)
ソフトバンク
932 0.750
(↓0.068)
0.5
(↑0.5)
47
(+1)
30
(+2)
11
(-)
3
(-)
0.219
(↓0.001)
2.090
(↓0.01)
3
(-)
西武
851 0.615
(↑0.032)
2
(↑0.5)
55
(+8)
45
(+6)
8
(-)
8
(+1)
0.263
(↑0.006)
2.930
(↓0.25)
4
(1↓)
ロッテ
751 0.583
(-)
2.5
(-)
44
(-)
38
(-)
6
(-)
13
(-)
0.238
(-)
2.760
(-)
5
(-)
楽天
660 0.500
(↓0.045)
3.5
(↓0.5)
58
(+4)
48
(+8)
6
(+1)
6
(-)
0.266
(↓0.011)
3.980
(↓0.42)
5
(1↑)
ORIX
772 0.500
(-)
3.5
(-)
49
(+1)
53
(+1)
9
(-)
8
(-)
0.255
(↓0.009)
2.640
(↑0.11)
7
(-)
巨人
671 0.462
(↑0.045)
4
(↑0.5)
46
(+8)
46
(+4)
9
(+3)
7
(-)
0.236
(↑0.008)
3.020
(↓0.07)
8
(1↑)
広島
560 0.455
(↑0.055)
4
(↑0.5)
28
(+2)
24
(+1)
3
(-)
9
(+1)
0.197
(↓0.004)
2.110
(↑0.11)
9
(2↓)
日本ハム
580 0.385
(↓0.032)
5
(↓0.5)
47
(+2)
49
(+9)
8
(-)
7
(-)
0.232
(↓0.007)
2.870
(↓0.3)
9
(1↑)
中日
580 0.385
(↑0.052)
5
(↑0.5)
39
(+9)
74
(+2)
7
(+2)
13
(+3)
0.232
(↑0.018)
5.500
(↑0.3)
11
(-)
DeNA
370 0.300
(-)
5.5
(-)
25
(-)
34
(-)
4
(-)
2
(-)
0.210
(-)
3.390
(-)
12
(-)
ヤクルト
391 0.250
(↓0.023)
6.5
(↓0.5)
49
(+6)
64
(+8)
15
(+2)
7
(-)
0.232
(↑0.004)
4.990
(↓0.31)