ソフトバンク(☆2対1★)広島 =オープン戦2回戦(2021.03.20)・福岡PayPayドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
1000000001500
ソフトバンク
01000100X2500
勝利投手:髙橋 純平(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝0敗4S))
敗戦投手:九里 亜蓮(0勝2敗0S)
  DAZN
チケットぴあ ソフトバンク戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆ソフトバンクは、先発・高橋礼が4回1失点。初回に3連打で先制を許すも、2回以降は1安打に抑えた。対する広島は、先発・九里が6回2失点8奪三振の好投。開幕に向けて順調な仕上がりを披露した。

◆開幕4番打! 広島鈴木誠也外野手(26)が20日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)の1回に先制の右前適時打を放ち、オープン戦初打点をマークした。これで4試合連続安打。新たに取り組む新打法の完成度も着実に上がっている。コンディション不良からも回復し、首脳陣は開幕4番を明言。頼れる主砲が上り調子で開幕に照準を合わせた。会心ではない一打にも、確かな手応えがあった。4番鈴木誠は1回1死一、三塁でソフトバンク高橋礼の真っすぐを振り抜いた。差し込まれた打球は力なく二塁後方に上がった。背走した周東の後方に落ちる右前適時打となり、オープン戦初打点。初安打を記録した13日の日本ハム戦から4試合連続安打。結果ではなく、内容に新打法による成長を感じた。 「完全に入り込まれましたけど、ああいうところに落とせるというのは、いい角度で入っていけている状態だと思う」 オフに軸足に重心を残して打撃のポイントを近づけ、スイング軌道も投球に合わせてレベルスイングにした。球を呼び込み、点ではなく線で合わせる。キャンプ中には「詰まってヒットゾーンに飛ぶということは芯に当たれば長打、本塁打になる確率は高くなる。相手が詰まらせた、打ち取ったと思う打球がすべてヒットゾーンに落ちるのが理想だと思う」と狙いを明かした。オープン戦の5安打すべて単打という結果も、3安打が中堅から右方向。取り組んでいるフォームが実を結んでいる証しでもある。 試行錯誤は今も続いている。構えの形やテークバックの取り方、左足の上げ方など、ひとつずつ消化しながら完成度を高めている。「まだ良かったり、悪かったりが続いているような感じなので、毎日考えながらやっています」。シーズン開幕後も新打法の答えを探し続けることになる。ただ表情からは徐々に迷いが消えている。 コンディション不良で2試合連続欠場後は3試合で6打数4安打3四球。打順は3試合続けて起用された4番が決定的。朝山打撃コーチは「(3番から)西川、誠也は今のところは変わらない」と明かした。オープン戦も残り1試合。「ある程度、自分のスイングは数多く出せるようになってきているので、あとはシーズンに入ってしっかり数をこなしていければと思います」。カープの4番が、磨いてきた新打法とともに、新シーズンに臨む。【前原淳】

◆広島の先発九里亜蓮投手が、6回5安打8三振2失点にまとめた。実戦4試合、すべて無四球。「悪いときは際どいところを狙って四球を出して、自分で自分の首を絞めている。しっかりと、ゾーンの中で打者1人1人と勝負していくという気持ちは常に持っている。そのへんが、結果につながっているのかなとは思う」。 日本一打線にも攻めの投球を貫き、調整登板を終えた。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(32)が、開幕へのギアをまた1つ上げた。6回の決勝適時打を含め、オープン戦初のマルチ安打をマーク。4回には二盗も決めて、首脳陣の両アキレス腱(けん)の不安も払拭(ふっしょく)した。「走塁のところでも盗塁を決められた。不安なく走ることができ、コンディション的にもいい状態だと思う」。頼れる男が完全復活へ大きな手応えをつかんだ。 4回の第2打席。カウント0-2と追い込まれたが、内角への難しい変化球を中前安打にした。その後、2死となって松田の時に柳田本人の希望もあって盗塁に成功した。6回1死二塁では初球から積極的にスイング。当たりは良くなかったが、左翼の前にポトリと落ち、決勝打もマークした。「チャンスの場面で落ち着いて集中して打席に入れた結果、決して当たりは良くなかったが、いいところに落ちてくれた。安打も出始めてきたし、日に日に打席の感覚自体も良くなっている」。あとは豪快な1発だけだ。 両アキレス腱(けん)のコンディション不良により調整が出遅れていたが、16日から1軍に合流。「体は100%」と、試合前の練習で昨年シーズンではほとんどしていなかった走塁練習も積極的にこなしている。この日はシーズンでは18年6月10日中日戦(ナゴヤドーム)以来となる左翼でスタメン出場した。足へ負担を考慮したもので、工藤監督も「ひとつのオプションだし、どの選手でもどこでもいけるように準備することが大事」と説明した。 「オープン戦残り1試合となるが、気を引き締めて臨みたい」。21日広島戦(マツダスタジアム)がオープン戦ラストゲーム。出身地でもある広島の地で完全復活の1発を放って、気持ちよく開幕に向かう。【浦田由紀夫】

◆「8回の男」としてソフトバンク岩崎翔投手(31)が完璧な仕事ぶりだ。 連投テストとなった2戦連続登板。8回1イニングをきっちり3人で抑えた。150キロ超の直球にフォーク、カーブで封じ込んだ。「連投できたのはよかったと思う。7、8回を任せてもらうには連投は避けて通れない道。その中でいいパフォーマンス出せるようにしたい」。19日の試合でも8回を3者連続三振。右肘の不安も一掃した。「納得いくボール増えてきている。もっともっとパワーアップした投球を見せたい」と意欲的だった。

◆広島坂倉将吾捕手(22)が先発マスクで1軍戦復帰を果たした。7番捕手としてフル出場し、先発九里を筆頭に、島内、中田を好リードでもり立てた。 「また違った緊張感で守れた。お客さんも入った雰囲気でやるのが久々だったのでよかったです」。打撃では捉えた打球もあったが、3打席凡退。「まだまだなので、もっと上げていきたい」と引き締めた。2月春季キャンプ序盤に故障で離脱し、18日に1軍に合流したばかりだが、開幕へ向け問題はなさそうだ。

◆広島ドラフト6位矢野雅哉内野手(22=亜大)が、本番モードの試合で三塁で先発起用された。打撃では3打数無安打と見せ場はなかったが、三塁では3度の守備機会を無難にこなした。 相手先発が高橋礼だっただけに、佐々岡監督は「今日みたいな変則な投手で試してみたかったというところ」と説明。堂林が21日ソフトバンク戦(マツダスタジアム)でコンディション不良から実戦復帰予定。状態次第では、シーズンで堂林の代役として先発起用される可能性もある。

◆ソフトバンク助っ人4番ジュリスベル・グラシアル内野手(35)が、オープン戦初安打を放った。 2回の第1打席、内角141キロ直球をフルスイングすると強烈なライナーが左翼前へ。「まず1本出たことは良かったし、いいスイングだったと思う」と本人も納得の一打だった。キューバからの再来日も2週間の隔離期間の影響で調整も難しいが、オープン戦2戦目での快音に「ベストの準備をして開幕を迎えたい。(日本一)5連覇に向けて開幕から力になるよ」とバットだけでなく言葉も頼もしかった。 ▽ソフトバンク今宮(急性腸炎からの復帰となる2番遊撃でスタメン出場。好走塁で二塁打もマーク) 体調は問題なかったし、動きも悪くなかった。ふくらはぎの状態もいいし、走塁でもしっかり走ることができた。

◆開幕2戦目に先発予定のソフトバンク高橋礼投手(25)が、4回を投げ1失点に抑えた。 初回に3連打で失点したが、2回以降は1安打無失点。「下半身を使ったフォームで投げきることをテーマにした。調子は良くなかったが最少失点でしのげたのは良かった」。甲斐と打ち合わせして、外角へ直球を投げ切る配球も試し「開幕までも大事だが開幕してからも大事なので、良くないところを修正できるようになっていきたい」と意気込んだ。 ▽ソフトバンク高橋純(5回から2イニングを1安打無失点) 自分が1軍で力になるには、複数イニングはもちろん、いろいろな起用に応えていかなければいけない。今日の登板の反省を生かし、もっといい投球ができるようにしていきたい。

◆レギュラー奪取というのは、やはり簡単なことではないのだろう。ソフトバンク周東が開幕を目前に迷宮にはまり込んだようだ。本拠地ペイペイドームでのオープン戦最終戦。1番二塁で先発出場したものの、4打席無安打。「本番モード」となって4戦目で1安打と完全に打撃は沈黙。通算打率も1割2分5厘に降下し「リードオフマン」の役目を果たせていない。 打撃力アップは最大の課題だったが、まだまだ結果は伴っていない。気持ちが焦れば焦るほどバットも空回りしているように感じてしまう。9日の巨人戦(ペイペイドーム)で右中間テラス席に1号2ランを放ってからは23打数2安打。打率は1割にも満たない8分7厘。主戦級の投手が増えることもあろうが、塁に出なければ最大の武器である「走力」が使えない。周東本人が最も悩ましいのだろうが、このままでは首脳陣も開幕から攻撃陣の戦略再検討を強いられるのではないだろうか。 「あの時」から3年の月日が流れた。育成から支配下へはい上がりたい-。そんな強い気持ちで周東はプロ人生をスタートさせた。18年3月。2軍公式戦の2戦目。7番左翼で先発出場した。1打席目は見逃し三振。2打席目には四球を選んですかさず二盗を決めた。4打席目には左翼線を破って三塁打。周東は結果に満足することなく鋭い目つきで言った。「大卒なんで焦りがあります。今年1年で支配下選手になれるようにしないと。今日は何としても結果を出したかったんです」有言実行した。快足男として日の丸も背負ったし、背番号「23」を背負って昨年は盗塁王にも輝いた。3年前の春に比べれば今はさらにレベルの高い壁に挑戦しているのかもしれない。オープン戦もラスト1試合。ギラギラしていた「初心」を思い出してもらいたい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆広島がソフトバンク戦のスターティングメンバーを発表した。強肩と堅実な守備でアピールを続けるD6位・矢野雅哉内野手(22)=亜大=が「8番・三塁」で、コンディション不良から1軍復帰した坂倉将吾捕手(22)が「7番・捕手」でスタメンに名を連ねた。27日の中日との開幕2戦目(マツダ)での登板が有力視される九里亜蓮投手(29)がオープン戦最後のマウンドで総仕上げを図る。

◆ソフトバンク・和田毅投手(40)がキャッチボールなどで調整。21日の広島戦(マツダ)での先発登板に向けて意気込みを明かした。  「より本番というか、シーズンのイメージでいけたら。大きなけがもなくきているので」  ここまでオープン戦は1試合に登板して防御率1・80。ファームの試合も使いながら順調に調整している。チームにとってもオープン戦最終戦。首位で終わる可能性もあるだけに、勝利で締めくくりたい。  また、2年ぶりに開催された選抜高校野球にも言及した。愛媛・聖カタリナ高の越智良平監督は和田にとっても、早大時代の同級生。エースの和田に対して、越智監督は主将を務めていた。「勝ったらどんと(大きく紹介を)お願いします」と笑顔で報道陣に"お願い"をした。

◆ソフトバンク・高橋礼投手(25)が先発登板し、4回1失点の内容を振り返った。  「下半身を使ったフォームで最後まで投げようと。あとオープン戦最後だったので、結果にもこだわって投げました」  一回1死から連打で一、三塁とされると打席には日本代表でチームメートだった鈴木誠。130キロを逆らわずに右前に運ばれ、先制点を許した。二回は3者凡退。三回、四回は走者を許したがホームは踏ませなかった。  試合前の時点でオープン戦は2試合に登板して1勝1敗、防御率1・59。前回登板だった14日のロッテ戦(ZOZOマリン)では6回1/3を投げ無失点と好投した。「前回の反省があった」と振り返り、オープン戦最後の登板を締めくくった。開幕2戦目の3月27日のロッテ戦(ペイペイドーム)に先発予定だ。

◆広島・九里亜蓮投手(29)が90球を投げて6回5安打2失点、8奪三振無四球。シーズン開幕前最後の登板で4年連続日本一のソフトバンク打線を相手に力投した。  140キロ台前半ながら切れのある直球、カットボール、ツーシーム、カーブのコンビネーションで毎回の奪三振ショーを展開した。二、六回に1点を失ったが、冷静に後続を断って最少失点で切り抜けた。  これでオープン戦3試合に登板し、計15回3失点。昨季チーム2番目の8勝を挙げた右腕は先発が有力視される27日の中日との開幕2戦目(マツダ)に向けて順調な仕上がりをアピールした。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(32)が「3番・左翼」で出場し、オープン戦初のマルチ安打を記録した。  「チャンスの場面で落ち着いて集中して打席に入れた結果、決して当たりはよくなかったが、いいところに落ちてくれた。ヒットも出始めてきたし、日に日に打席の感覚自体もよくなっている」  同点の六回1死二塁。低めの変化球をすくい上げると打球はふらふらと舞い、遊撃後方に落ちた。二走・今宮はスタートを切っており、勝ち越しのホームイン。四回先頭でも中前打を放つと、二盗を決めた。オープン戦初のマルチ安打&盗塁とした。  「走塁のところでも盗塁を決めれたし、不安なく走ることができ、コンディション的にもいい状態だと思う。オープン戦残り1試合となるが、気を引き締めて臨みたい」と表情を引き締めた。プロ野球の顔が2021年シーズンに向かって、着々と準備を進めている。

◆広島がソフトバンクに2試合連続で逆転負けでオープン戦の負け越しが決まった。佐々岡真司監督(53)の主な一問一答は以下の通り。  --先発の九里が6回5安打2失点  「6回を投げて悪い内容ではないし、アンラッキーな部分もあった。後は微調整ぐらいでしっかりと気持ちを合わせてくれると思う。(大瀬良)大地、九里はしっかりと準備してきてくれたなと感じる」  --打線は5安打1得点  「オープン戦、最後の3試合はスカッといけばいいんでしょうけど、これは相手もあること。また気持ちが入れば変わってくる」  --主力組は心配していない  「結果が出れば一番良いけどそれよりも3、4打席に立つことで準備ができていると思う。あと1試合あるので、良い形でオープン戦を終わって開幕を迎えられるようにしたい」  -初回の走塁死  「これは反省もあるけど、好走と暴走は紙一重。今の段階は判断を前へ前へという気持ちでやっている。またシーズンに入れば、暴走なのかというところは反省していく」  -オープン戦負け越しが決定した  「オープン戦は勝つことも大事ですけど、あした良い形で終わって開幕を迎えたいなと思う」

◆備えあれば憂いはない。3年ぶりに左翼で出場したソフトバンク・柳田がV打。ホークスを7連勝に導いた。  「チャンスの場面で落ち着いて集中して打席に入れた結果、いいところに落ちてくれた」  1-1の六回1死二塁。九里の初球に手を出すと、バットの先で拾った打球はふらふらと舞い、遊撃後方へ。ポトリと落ちると好スタートを切った二走・今宮が決勝のホームインだ。四回無死でも中前打でオープン戦初のマルチ安打だ。  柳田の左翼は、公式戦に限れば2018年6月10日の中日戦(当時ナゴヤドーム)以来。両アキレス腱の状態を考慮する工藤監督も「センターを守ってほしい」としつつ「(左翼は)ゼロではない。どこにいってもいいように(小久保)ヘッドも考えて。足の負担を考えたらレフトはどうなのかという意味でのオプション」と否定しなかった。  「不安なく走ることができ、コンディション的にもいい状態だと思う」と柳田。日本一軍団の大黒柱は、ただ着々と準備を進めている。(竹村岳)

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
922 0.818
(↑0.04)
-
(-)
46
(+4)
28
(+2)
11
(-)
3
(+1)
0.220
(↓0.003)
2.080
(↑0.19)
1
(-)
阪神
921 0.818
(↑0.04)
0
(-)
50
(+5)
32
(+2)
17
(-)
7
(-)
0.276
(↓0.013)
2.490
(↑0.41)
3
(-)
西武
751 0.583
(↓0.017)
2.5
(↓1)
47
(+3)
39
(+6)
8
(+1)
7
(+1)
0.257
(↓0.001)
2.680
(↑0.03)
3
(3↑)
ロッテ
751 0.583
(↑0.083)
2.5
(-)
44
(+6)
38
(+3)
6
(+2)
13
(+1)
0.238
(↓0.002)
2.760
(↑0.33)
5
(-)
楽天
650 0.545
(↓0.011)
3
(↓1)
54
(+10)
40
(+11)
5
(+2)
6
(-)
0.277
(↑0.001)
3.560
(↓0.48)
6
(2↓)
ORIX
771 0.500
(↓0.083)
3.5
(↓2)
48
(+2)
52
(+5)
9
(-)
8
(-)
0.264
(↓0.004)
2.750
(↑0.09)
7
(2↑)
日本ハム
570 0.417
(↑0.017)
4.5
(↓1)
45
(+12)
40
(+2)
8
(+2)
7
(-)
0.239
(↑0.01)
2.570
(↑0.29)
7
(1↓)
巨人
571 0.417
(↓0.083)
4.5
(↓2)
38
(+5)
42
(+9)
6
(+2)
7
(-)
0.228
(↑0.002)
2.950
(↓0.3)
9
(3↓)
広島
460 0.400
(↓0.1)
4.5
(↓2)
26
(+2)
23
(+4)
3
(-)
8
(+2)
0.201
(↓0.005)
2.220
(-)
10
(-)
中日
480 0.333
(↑0.033)
5.5
(↓1)
30
(+2)
72
(+12)
5
(-)
10
(+1)
0.214
(↓0.009)
5.800
(↑0.06)
11
(-)
DeNA
370 0.300
(↑0.05)
5.5
(↓1)
25
(+6)
34
(+4)
4
(+2)
2
(-)
0.210
(↑0.003)
3.390
(↑0.36)
12
(-)
ヤクルト
381 0.273
(↑0.051)
6
(↓1)
43
(+9)
56
(+6)
13
(+2)
7
(+1)
0.228
(↓0.005)
4.680
(↑0.3)