西武(★1対5☆)DeNA =オープン戦1回戦(2021.03.19)・メットライフドーム=
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DeNA
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西武
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勝利投手:濵口 遥大(1勝0敗0S)
敗戦投手:髙橋 光成(1勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】宮﨑 敏郎(2号・4回表ソロ)
【西武】山川 穂高(3号・4回裏ソロ)

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◆西武は、山川がソロを含む2安打の活躍。頼れる4番が持ち前のパワーを見せつけた。対するDeNAは先発・濱口が4回1失点、2番手・京山が4回無失点。ローテーションの一角として期待される両投手が、順調な仕上がりをアピールした。

◆DeNAの開幕投手最有力候補の浜口遥大投手(26)が先発し、4回4安打1失点と結果を残した。4回、高めに抜けたチェンジアップを山川穂高にバックスクリーンまで運ばれたが、それ以外は危なげなし。最速146キロの直球に106キロのカーブをまじえるなど、緩急の差は40キロ。得意のチェンジアップやフォークといった縦の変化球もさえ、4三振を奪った。 「しっかりストライクゾーンで勝負できた。真っすぐの感触がよくて、両サイドに投げられた。しっかり自分のテンポで投げられた」と振り返った。 三浦監督も投球内容に合格点を与えた。「浜口らしくストレートで押し込めていた。両サイドにコントロールできて、嶺井のリードもよかった。浜口らしくない無四球だったけど、予定通り投げられた」。初の大役を任せるとみられる左腕の状態に太鼓判を押した。

◆肩の高さに抜けたチェンジアップを、下から上へかち上げた。西武山川穂高内野手(28)は、4回先頭の第2打席、完全にボールの高さだった3球目に体を起こされた...が、振り上げたバットは球を捉え、バックスクリーンまでオープン戦3号を運んだ。 「基本的に、ストライク打った方が確率は高い。でもストライクだけでいくと、打席に入って弱気になったり受け身になる。いけると思ったら何でもいく。ぶち込む意識でいきたい」。言葉にウソはなかった。 悪球打ちの根底には、余念なき準備があった。改修工事を終えた新メットライフドーム。初めての試合となった16日広島戦後、観客が帰路に就く中で打席に現れた。「去年メットライフドームで打てなかった。ホームゲームで一番、打ちたい。その確認ですね。景色を。イメージがわくようにやっている」。球団スタッフをマウンドに立たせ、右投げ左投げ、プレートの踏み位置も一塁側、三塁側と想定して、見え方を確認した。昨季10本だったホーム弾を、新球場で量産する。 4打席目の9回も、外角ボールゾーンへ逃げるスライダーを右前へ運び、ポテンヒットとした。19年には、低めのカーブを右膝が地面に着きながらスタンドへ運ぶ悪球打ちを披露している。規格外、でも裏打ちのある高め攻略打法を開幕1週間前に見せた。オープン戦は残り2試合となり「今は(オリックス開幕投手の)山本君に照準を合わせている。頭の中は山本君のイメージでいきたい」。山川からスキがなくなっていく。【栗田成芳】

◆DeNA三浦大輔監督(47)が「リベンジ継投」を見せた。 4点差の9回に登板させたのは、2年目の伊勢大夢投手(23)。国吉佑樹、笠井崇正ら、登板間隔が空いている投手が所沢まで同行していたが、17日に登板したばかりの伊勢をあえて起用した。「投手コーチから『間を空けずにリベンジさせましょう』と言われた」と説明した。 伊勢は17日のソフトバンク戦(福岡)で9回に登板し、2死を取ったものの、2四球から上林誠知にサヨナラ二塁打を浴びていた。やられた投手に名誉挽回の機会を与え、成功した。

◆西武・中村剛也内野手(37)が1軍に復帰し、「7番・三塁」で先発出場する。  春季キャンプ2日目だった2月2日に左ふくらはぎに違和感を訴えて離脱。チーム本隊とは別メニューで慎重にリハビリを進め、2月下旬からは2軍へ。回復具合は順調で、イースタンの春季教育リーグでは4試合で11打数6安打の成績を残し、この日から1軍復帰となった。

◆7年目で初の開幕投手を任される西武・高橋光成投手(24)は5回3安打、2失点(自責1点)で、開幕前のラスト登板を終えた。  「全体的によかったと思うけど、失投を打たれたので、投げミスをなくしていきたいなと思います。ストレートが良くて、コントロールも質的にも良かった」  一回に味方の失策で1点を奪われ、三回には浮いたスライダーを宮崎に左越えソロとされたが、7三振を奪うなど安定感があった。  次回は26日のオリックスとの開幕戦(メットライフ)となる。「(調整は)何も変えることはない。今までやってきたことを振り返りながら備えたいです」と落ち着いていた。

◆DeNAは浜口がチェンジアップを決め4回を無四球で4安打1失点と開幕投手へアピールした。宮崎は四回にオープン戦2号となるソロを放った。西武の開幕投手を務める高橋は直球に球威があり5回3安打2失点で7三振を奪った。

◆DeNA・伊勢大夢投手(23)が、4点リードの九回に3番手で登板。1回1安打無失点で試合を締めた。  この日の起用には、三浦大輔監督の"親心"があった。伊勢は17日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)にて、1-1の九回に6番手で登板し、上林にサヨナラ打を浴びていた。  そこから休養日を挟み中1日。九回に3点を加えるまでは1点差と競った場面で、指揮官は再び伊勢の登板を決めた。  「投手コーチからも『間隔を空けずにリベンジさせたい』ということだったので、中1日で使いました」  開幕前の番長の"男気采配"に、伊勢も無失点リリーフの結果で応えた。三浦監督は「しっかり投球できていたと思う」と目を細めた。

◆5年目のDeNA・京山将弥投手(22)が五回から2番手で登板。最速151キロをマークするなど、強力西武打線を相手に4回2安打無失点、3奪三振の好投を見せた。  「走者を出してしまったが、カットボールの調子が良く、要所要所で粘ることができた」。登板直後の五回、先頭の木村を外角低めに沈む145キロのカットボールで空振り三振に仕留めるなど得意球がさえわたった。  これで2月の練習試合から数えて、なんと対外試合15イニング無失点。三浦大輔監督も「ずっと安定した投球ができている。(開幕)ローテに入ります」と"当確"ランプを灯し、開幕2戦目の27日の巨人戦(東京ドーム)での先発が有力となった。  2年ぶりの開幕ローテ入りとなる右腕は「良い状態を継続して開幕を迎えられるように、これからも練習をしっかり取り組んでいきたい」と意気込んだ。

◆左足のけがで離脱していた西武・中村剛也内野手(37)が「7番・三塁」で1軍に復帰した。だが三振、三振、併殺打の3打数無安打で、守備でも失点につながる失策を記録するなどいいところがなかった。  球団を通じて「(久々の1軍について)特にないですね。いつもどおりです。体調は良いです」と短くコメント。それでも辻監督は「練習を見ていても、バッティング自体は感じがいいんで。いいピッチャーは打てないですよ」と信頼感を示していた。

◆西武の山川がオープン戦3号本塁打を放ち、状態の良さをうかがわせた。四回、先頭打者で浜口の高めに外れたチェンジアップを振り抜いてバックスクリーンまで運び「いけると思った球は基本的にはいきたい。ボール気味でもしっかり振って結果が出ればいいと思うので、積極的にいきたい」と納得の一打だった。  悪球に軸足の右足で踏ん張り強引にスイング。昨年、故障した右足首の状態は良さそうで「バッティングという形には、なってきた。去年よりは全然いい」とうなずいた。

◆DeNAの宮崎がオープン戦2号となるソロを放った。四回1死で高橋の抜けたスライダーを逃さずに捉え、ライナー性の打球で左翼席へ運んだ。「入るとは思わなかった。調子は徐々に上がってきている」と手応えをにじませた。  オープン戦ではチームで唯一、複数本塁打をマーク。新型コロナウイルス感染拡大の影響でソト、オースティンら外国人選手が不在で長打力にも期待がかかるが「本塁打打者ではない。後ろにつないでいくことだけ意識している」と冷静に語った。

◆DeNA・浜口遥大投手(26)が先発し、4回4安打無四球で1失点。強力西武打線を相手に、4三振を奪った。  「真っすぐの感触が良く、両サイドにしっかり投げ分けられた」と振り返った左腕に対し、指揮官も試合後に「浜口らしいストレートで押し込む投球で、両サイドにしっかりコントロールできていた」と"以心伝心"のようなコメントを残した。  今永、東が手術明けで出遅れる中、ローテの柱として期待がかかる左腕の好投に、三浦監督は「浜口らしからぬ無四球。予定通りしっかり準備はできている」とご満悦だった。

◆西武・山川穂高内野手が四回の第2打席で中越え3号ソロを放った。DeNA・浜口の必殺球でもあるチェンジアップをとらえた一発を「1打席目で(遊飛に)打ち損じて、いい球だと感じたので"それ系"を狙ってみました」と振り返った。  見送ればボールという高めのチェンジアップを豪快に仕留めた一撃は、野球漫画「ドカベン」の悪球打ちで知られる人気キャラクター、岩鬼を連想させた。これにちなんで"推しキャラ"を問われた山川は「殿馬です。個人的にはああいうキャラが好きです」と、芸術的な技で相手を翻弄する"小兵"を挙げた。

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