巨人(★2対3☆)ロッテ =オープン戦1回戦(2021.03.19)・東京ドーム=
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ロッテ
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巨人
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勝利投手:二木 康太(3勝0敗0S)
(セーブ:河村 説人(0勝1敗1S))
敗戦投手:桜井 俊貴(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆巨人は、吉川が3安打2打点の活躍。開幕スタメンへ、首脳陣にバットでアピールした。対するロッテは、先発・二木が5回4安打無失点の好投。開幕投手に指名されている右腕が、順調な仕上がりを見せた。

◆ロッテのドラフト3位・小川龍成内野手(22=国学院大)が途中交代した。 開幕スタメンへ好アピールを続けていたルーキーは、この日も9番遊撃でスタメン出場。3回に内野安打で出塁し、続く1番荻野の初球に二盗を敢行するも、アウトに。右ひざ周辺を押さえながら、コーチに付き添われてベンチへ下がった。3回裏の遊撃守備には藤岡がついた。 井口監督は試合後「いま検査しているので。そこまでひどくはないと聞いているので、明日の状態を見てまた考えたいと思います」と話した。

◆ロッテ鳥谷敬内野手(39)が今季初めてオープン戦に出場した。 7回から三塁守備につき、8回には巨人香月の三飛を処理。9回は打席に立ち、巨人ビエイラから四球を選んだ。その後ビエイラのボークで二塁へ進んだ。生還はならず、9回裏は遊撃守備に移った。井口監督は試合後に「当然、成績もそうですけれど、彼に求めてるところはそれ以外もいっぱいあるので、チームの勝利のためにまた、シーズンも含めてやってほしいと思います」とコメントした。 鳥谷はプロ18年目の今季、石垣島キャンプは2軍での調整に終始。3月も2軍の教育リーグに出場を続け、1軍でのプレーは今季初めてとなった。

◆#巨人菅野から夢舞台に立つ球児たちへ 巨人菅野智之投手(31)が、ロッテとのオープン戦で開幕前の最終登板に臨んだ。3回1安打無失点。打者9人、34球で開幕へ仕上げた。「ある程度、真っすぐで押していけた。回転効率、縦回転を意識して投げた」と原点の直球に手応えを示した。 プロ野球より1週間早くセンバツが開幕した。コロナ禍の昨春は、出場校が決まっていた中で中止。甲子園に戻ってきた球児たちへ「いろんな人の尽力があってこそ。感謝の気持ちだったり、そういうものは必ず持っていないといけない。もちろん勝ち負けもあるけど、しっかり胸に戦ってほしい」と呼びかけた。 エースになっても甲子園は特別な場所だ。自身の高校時代は届かなかった。仲間と目指した聖地を「高校野球、甲子園は日本の素晴らしい伝統。僕らは日本のトップでプレーしているが、また違った感動を与えられるのも、甲子園という素晴らしさだと思う」。 日本球界最高峰の投手として、未来のプロ野球選手たちへの手本もしっかりと示した。1回先頭の荻野には、今季から本格的に持ち球に加えた124キロのカーブで一飛。続く藤原はカウント2-0からの3球目に141キロカットボールを内角に食い込ませ、ファウルでカウントを整えた。「真っすぐの軌道から変化していると思うので、打者は見分けづらいと思う」と優勢へと持ち込み、最後は空振り三振。最高峰の技術を惜しげもなく披露した。 球児の後を追うように、26日にDeNAとの開幕戦を迎える。キャンプ中からの実戦は、4試合13回で被安打6の無失点。エースは「いい形で開幕を迎えられると思う」と自信だけをみなぎらせた。【為田聡史】

◆腰の張りのためファームで調整していた巨人坂本勇人内野手が、1軍に合流した。ロッテ戦前の全体練習には参加したが、試合は出番なしに終わった。 オープン戦は残り2試合。小学生時代にチームメートだった田中将が先発する20日の楽天戦での起用法について、原監督は「スタートでいけると思います。予定でいます」との見通しを示した。

◆26日のソフトバンク戦で開幕投手を務めるロッテ二木康太投手が、対外試合15イニング無四球無失点で本番を迎える。 この1週間で左手の使い方を修正し、巨人打線を5回4安打無失点。状態を問われると「100%です」とキッパリ。「やるべきことはやってきたと思うので、何も不安なく臨めるんじゃないかと思います」と心待ちにした。

◆ロッテ藤岡裕大内野手(27)が美技で存在感を見せた。 遊撃のポジションを争うドラフト3位小川龍成内野手(22=国学院大)が盗塁で負傷し、藤岡が3回から遊撃守備についた。 見せ場は5回無死一塁。巨人吉川が左翼前にふらふらっと落ちそうな打球を放つと、藤岡が懸命に追い「オーライ!」と叫んでからダイブ。見事に斜め後方への小飛球をグラブに収めると、ドーム中から拍手がわき起こった。 石垣島キャンプでは、守備範囲を広げることを強く意識しながら、森脇1軍野手総合兼内野守備コーチのノックを日々受けた。1つの成果が出たことに「たぶんレフトも無理だろうなと思ったので、自分が行くつもりで。捕れると思わなかったですけど、飛び込んだらグラブに入って投手を助けられたので良かったです」と喜んだ。 直前には適時打も放ち、打でも結果を出した。ルーキー小川の活躍は気になるところだが「自分も負けないようにというか、うかうかせずに、どんどんアピールしていかないと行けない立場です」と引き締める。開幕戦は1週間後。「開幕だけじゃなく1年間通してレギュラーとしてやっていきたいっていう思いはあるので、これからもどんどんアピールしたい」と燃えていた。【金子真仁】

◆ロッテのドラフト3位、小川龍成内野手(22)=国学院大=が三回2死一塁で二盗を試みてアウトになった際、脚を痛めて途中交代した。  「9番・遊撃」でスタメン出場した小川は、三回2死で迎えた初打席で巨人先発の菅野からチーム初安打となる二塁内野安打で出塁。次打者・荻野のときに二盗を試み、ベースカバーに入った巨人・吉川と接触した。  小川はオープン戦全12試合に出場し、巨人戦は5試合目のスタメン出場で計5盗塁を記録していた。代わって藤岡が遊撃の守備に就いた。

◆腰の張りを訴えてファームで調整していた巨人・坂本勇人内野手(32)が1軍に合流した。しかし、コンディションが考慮され、この日の試合はベンチ外となった。  試合前にはフリー打撃やノックなどを行い、フルメニューをこなした。炭谷、香月、石川、重信も1軍に昇格した。

◆人気アニメ『呪術廻戦』が巨人とコラボし、主人公・虎杖悠仁(いたどり・ゆうじ)役を務める声優の榎木淳弥(32)が来場した。場内アナウンスで試合前の先発オーダーを読み上げるなど盛り上げた。  榎木は「2番・二塁」の若林の名前を読み上げる際、「2番」の前に「セカンド」と先に言ってしまい、「あ、間違えた」と大慌て。それでもその後は落ち着きを取り戻し、無事にアナウンスを終えた。  『呪術廻戦』はTBS系列で放送中のファンタジー系バトルアニメ。この日は、同アニメのキャラクターが巨人のユニホームを着用したオリジナルグッズが販売されるなどコラボが行われた。

◆初の開幕投手を務めるロッテ・二木康太投手(25)が先発し、5回を4安打無失点に抑えた。オープン戦3試合に先発して計13回を無失点と好投を続け、3月26日のソフトバンク戦(ペイペイD)へ弾みをつけた。  鹿児島情報高から入団8年目の右腕は三、四回に得点圏に走者を背負ったが、後続を断って巨人打線を封じ込んだ。計56球を投げ、無四球の安定した投球内容でオープン戦の登板を終えた。  昨季は8月から先発ローテーションに定着し、シーズン自己最多の9勝(3敗)をマークした。ソフトバンク戦は7連勝中。開幕戦での"タカ狩り"に期待が集まる。

◆途中出場のロッテ・藤岡裕大内野手(27)が1-0の五回1死二塁から、2者連続タイムリーとなる中前適時打を放った。  ドラフト3位の小川龍成内野手(22)=国学院大=が、三回2死一塁で二盗を試みた際に脚を痛めて途中交代。直後からショートの守備に入った藤岡は初打席で結果を出し「チャンスで打ててよかった。(開幕スタメンに)出たいと思うし、1年間を通してやっていきたい」と遊撃のレギュラー維持へ意欲的だ。  五回無死一塁では、吉川尚輝内野手(26)がショート後方に打ったライン際のフライをダイビングキャッチ。ファインプレーで球場をわかせた。  ルーキーの小川が5盗塁と存在感を示す中、社会人野球のトヨタ自動車から入団4年目の27歳は「負けないようにアピールしないといけない立場です」とオープン戦残り2試合も貪欲に取り組む姿勢をみせた。

◆巨人の吉川が2試合連続で3安打と好調だ。三回に二木の内角速球を右越え二塁打とすると七回にはハーマンから右前適時打。九回にはルーキー河村(星槎道都大)から右中間へ適時三塁打を放ち「いい感じで打てていると思う」と満足げだった。  17日の中日戦でも3安打を放っており、オープン戦の打率は3割4分6厘。原監督は「このところいいですね。だいぶ練習のときのものがゲームでも出るようになってきた」と目尻を下げた。

◆巨人・菅野智之投手(31)が、開幕前最後の登板で3回1安打無失点、3奪三振と好投。26日のDeNAとの開幕戦(東京ドーム)へ完璧な仕上がりを見せた。  最速150キロの直球に加え、左打者の内角に食い込むカットボール、右打者の内角へのスライダーが効果的に決まった。三回2死まで1人も走者を許さず。「完成度は100%。何も違和感なく投げられた」と、今季から取り組むプレートの一塁側を踏む"新投法"にも手応えを示した。  オフに米大リーグ移籍を目指して渡米した影響で調整がやや遅れたが、対外試合は全4試合で13イニング無失点。それでも菅野は「打者も研究してくると思うので、それを上回るように準備をして、最後まで戦い抜きたい」とキッパリ。4年連続7度目の大役へ、エースに油断はない。(樋口航)

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