楽天(☆3対1★)DeNA =オープン戦1回戦(2021.03.14)・静岡草薙球場=
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DeNA
0001000001510
楽天
03000000X31310
勝利投手:田中 将大(1勝1敗0S)
(セーブ:早川 隆久(0勝1敗1S))
敗戦投手:平良 拳太郎(0勝2敗0S)
  DAZN
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◆楽天は先発・田中将が5回1失点、2番手・早川が4回無失点。ローテーションの一角として期待される両投手が、それぞれ順調な仕上がりを見せた。一方のDeNAは、平良が先発。3回6安打3失点と、開幕へ向けて課題を残した。

◆「マー君」効果でチケットが続々と売れた。 田中将大投手(32)が、13日の同戦に先発予定だったが、雨天中止。スライド先発が決まった後から前売り券の購入者が増え、約7200席ある内野席が前日13日のうちに完売した。 この日も100枚あまりの当日券を販売したが、約1時間で完売した。それに伴って、予定の無かった外野席を急きょ開放することを決めた。

◆楽天先発の田中将大投手(32)が、今季4度目の実戦登板を5回65球4安打無四死球1失点で終えた。球場表示の最速は148キロだった。 先発予定だった13日同戦が雨天中止。復帰後初のスライド登板に多くのファンが駆けつけた。ホーム開催のオープン戦は初登板も登場曲は流れず、試合開始前は無音で投球練習を行った。 初回はピンチをしのいだ。DeNA先頭桑原が初球直球を左前へ。1死後、新人の牧に右前打を許し一、二塁とした。それでも佐野はスライダーで中飛。宮崎は内角速球で遊ゴロに打ち取り、切り抜けた。 2、3回はテンポよく3者凡退。4回は先頭牧に右越え二塁打、佐野に右前打で無死一、三塁と再びピンチを招く。ここで宮崎を迎え、目力が増し、ギアが一段上がる。初球に147キロを計測。2ボール1ストライクから内角直球で詰まらせ、投ゴロへ仕留めたが、二塁へ悪送球。三走を生還させた。 田中将は天を仰ぎ、自らの右太もも辺りをパンとたたいて悔やんだ。それでも無死一、二塁から細川を遊ゴロ併殺、大和を空振り三振に抑え、最小失点にとどめた。 5回は戸柱、倉本、桑原を3者凡退。桑原には実戦で初めてカットボールを解禁。2球続け遊ゴロに打ち取った。予定イニングを投げきり、ベンチへ戻る際に捕手の太田とグータッチをかわした。スプリット、カーブ、スライダー、ツーシーム、高めストライクの速球など、さまざまな球種を駆使。実戦さながらの配球を見せた。 「自分の中でテーマに掲げていたことをうまくできたところはあった。まだ完璧ではないですけど、登板ごとに出た課題、自分が感じたことをどんどんつぶしていっていたという状況。今日は前回の反省を踏まえた投球をして、うまくゲームのマウンドで出せたなというところはあったので、一定の満足はありましたね」と手応えを示した。 自身の悪送球から失点した4回には「あのセカンド送球は僕がいいところに投げられなかったので、ああいうミスというのはもったいないと思いますけど、その後ずるずるいかないで、すぱっと切れたのはよかったと思います」と反省と収穫を口にした。 シーズン初登板は開幕2戦目、27日日本ハム戦(楽天生命パーク)。次回登板は中5日で20日の巨人戦(東京ドーム)の見込み。1歩ずつ着実に調整を重ねる。

◆静岡高からヤマハを経てDeNAにドラフト5位で入団した池谷蒼大投手(21=浜松市出身)が、地元での凱旋(がいせん)登板を果たした。 楽天戦の6回、4番手でマウンドに上がり、1イニングを1安打無失点。「客席から大きな拍手をもらって、力に変えることができた。ちょっと緊張したけど、自分の投球ができた」と、全12球を振り返った。 高校3年の夏以来となる草薙で、気合が声に現れた。先頭の9番小深田の初球に「よいしょ!」。138キロの直球で遊撃飛球に打ち取った。1番辰己に右前打と盗塁を許したが、2番小郷は三直で2死。3番で小山町出身の鈴木大地を迎えた。「本当に素晴らしい、昔から知っている選手。同じ静岡県民で勝負できてよかった」。初球の137キロ直球で詰まらせ、31歳の同郷の先輩を遊ゴロに抑えた。 スタンドには両親を招待していた。「土日なので両方来ると言っていた。晴れてよかった」。天候不順で2日連続の中止。最後に晴れ姿を見せられた。これで今季オープン戦は3試合に登板し、防御率2・25。開幕1軍も見えてきたが「開幕より1戦1戦、1人1人に全力で投げたい」。目の前の打者に集中していく。【斎藤直樹】

◆楽天が、豪華3投手で日本ハムとの開幕カードに臨むことが決まった。開幕投手は涌井秀章投手(34)に決定。2戦目はこの日のDeNA戦で5回1失点と好投した田中将大投手(32)で、3戦目には石井GM兼監督が、ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)に正式に通達した。 12球団屈指の先発陣でのスタートに、石井GM兼監督は「みなさん、過大評価してくれるので非常にうれしいですけど、シーズンはいろいろあるので、我々ができることはしっかり彼らをサポートして、1年間頑張っていくことなので、シーズン終わる時にいい顔してくれたらうれしいです」と語った。

◆楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が、4回1安打無失点の好投で"プロ初セーブ"を挙げた。 先発した田中将の後を受け、2点リードの6回から登板。毎回の5奪三振で、前回登板の7日中日戦で課題に挙がった変化球のキレ、精度も抜群だった。 試合後、ヒーローインタビューに呼ばれ「田中さんがいいリズムでバトンを渡してくれたので、いいリズムを崩さないように意識して投げた。前回の課題を考えながら、変化球の腕の振りをしっかり意識した結果が、こういう結果につながったと思います」と振り返った。

◆DeNAドラフト2位ルーキー牧秀悟内野手(22=中大)が田中将大投手(32)から2安打を放った。 第1打席でスプリットを右前打、第2打席は140キロの球を右越え二塁打。「打席に立てるとは夢にも思わなかった。初めは興奮した。2本打てたのは自信になる。身長も大きいし、オーラも出ていた」。2ストライクに追い込まれてから、いずれも逆方向を狙った打撃だった。

◆DeNA打線が大物と新人に抑え込まれた。前ヤンキースの田中将、ルーキー早川のリレーの前に、わずか5安打1得点。 三浦監督は田中将について「うまさが一段と加わった投球」、早川については「何とか塁に出て攻略したかったけど」と話した。 打線は初回、先頭の桑原将志外野手が初球を左前打した。2番関根大気外野手が初球を一飛とした後、ドラフト2位ルーキー牧秀悟内野手(22=中大)が田中将の139キロスプリットを右前打した。1死一、二塁と攻めたが、4番佐野恵太外野手が中飛、宮崎敏郎内野手が遊ゴロで無得点に終わった。 4回には先頭の牧が右越え二塁打で出塁し、佐野の右前打で無死一、三塁。だが、宮崎の投ゴロ失策で1点を返すのが精いっぱい。細川成也外野手は遊ゴロ併殺打、大和は三振で好機がついえた。 存在感を発揮したのは牧だ。田中将からチームで唯一の2安打。「田中投手の打席に立つとは夢にも思わなかった。初めは興奮した。2本打てたのは自信になる。身長も大きくオーラも出ていた」と話した。2本とも逆方向への打球で「追い込まれて、なかなか打てる球はないと(逆方向を)意識していた。新人なので先を見据えず、アピールしないといけない。1日1本打とうと思っている」と振り返った。

◆DeNAのドラフト2位ルーキー牧秀悟内野手(22=中大)が、楽天田中将大投手からチームで唯一の2安打を放った。「田中投手の打席に立つとは夢にも思わなかった。初めは興奮した。2本打てたのは自信になる。身長も大きくオーラも出ていた」と喜んだ。 2安打はともに逆方向への打球だった。「追い込まれて、なかなか打てる球はないと(逆方向を)意識していた」と明かした。これでオープン戦で3試合連続の複数安打をマークし、打率を規定打席以上で12球団3位の3割8分1厘まで上げた。「新人なので先を見据えず、アピールしないといけない。1日1本打とうと思っている」と話した。 楽天早川隆久投手には、空振り三振、三塁ゴロと2打席で凡退した。「大学時代にもやっていてヒットが出にくい。自分の打撃ができなかった」と悔しがった。オープン戦も中盤を迎え、早川以外にも同期入団の選手たちの活躍も耳に入る。本塁打を量産する阪神佐藤輝明には「いい刺激になる。向こうが打てば負けないぞと」。大学ジャパンの4番を張った男は、プロでも負けん気をのぞかせた。 三浦大輔監督は、新人ばなれした打撃を見せる牧について「牧らしい打撃をした。本人の自信になったんじゃないかな、一流の投手(田中将)から打って」と目を細めた。開幕スタメンについては「非常に近い位置にいるのは間違いない」と話した。【斎藤直樹】

◆楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が、開幕カード3戦目の28日日本ハム戦での先発が決まった。 田中将の後を受け、DeNA戦の6回から登板。球団計測で最速149キロをマークし、4回を1安打無失点と快投した。試合後、石井GM兼監督からキャンプ中に示唆された同戦の先発を正式通達され「ありがたいし、頑張っていければ」と意気込んだ。 超一流の投手から目で盗んだ極意を即、実戦で体現した。田中将の隣で投げた11日のブルペン投球で「高さが全然変わらないし、真っすぐと同じ軌道から(変化球を)全部動かしていて」と違いを体感。「コントロール自体は意識で変わると思ってるので、高めに浮かないように」と植え付け、真っすぐの軌道からスライダー、カットボール、チェンジアップなどを鋭く変化させた。 登板前、課題に挙げた変化球の腕の緩みもクリアした。前回登板の7日中日戦では8安打中6安打が変化球だったが、この日は毎回の5奪三振のうち4つの決め球が変化球。速球も変化球も腕が振れ、凡打の山を築いた。田中将、前回対戦した中日大野雄らの投球を見て「落ち着きが全然違うと感じた」と学んだ右腕。ルーキー離れした堂々たるマウンドさばきだった。【久保賢吾】 ▽楽天石井GM兼監督(涌井、田中将、早川の開幕カードの3枚が決まり)「皆さん勝手に過大評価してくれるので、非常にうれしいですけど、シーズン終わるときにいい顔してくれたらうれしいです。(田中将は)もう(開幕に)入って良いんじゃないですか? 何も心配していないです」 ▽小山投手コーチ(早川について)「相手の見送り方だったり、変化球の食いつき具合を見ていると(腕の振りは)修正できていたのかなと。2日前のブルペンはあまりよくなかったので心配していたんですけど、ゲームになると修正してくるのはさすが」

◆マー君が、本番モードに入った。楽天田中将大投手(32)が今季4度目の登板となるDeNA戦に先発。自身のミスで1失点も5回を4安打、65球でまとめた。ピンチではギアを入れ替え、打者を威圧。カットボールを解禁し、全球種を駆使して打ち取る投球を見せるなど、女房役の太田との呼吸も合ってきた。球速は今季最速の150キロを計測。シーズン初登板となる開幕2戦目、27日日本ハム戦(楽天生命パーク)へ、いよいよ仕上がってきた。じりじりと、沈んだ。3点リードの4回無死一、三塁。田中将が前のめりに捕手のサインをのぞく。宮崎の低めをミスなくつき、カウント2-1から4球目。外角低めいっぱいの145キロで投ゴロに仕留めた。だが二塁併殺を狙った送球は、やや三塁側へそれた。「僕がいいところに投げられなかった」と悪送球で失点。天を仰ぎ、右太ももをたたいた。 シーズンさながらの予行演習だ。続く無死一、二塁からは細川をやや高めツーシームで遊ゴロ併殺。大和は外角スライダーで空振り三振に切った。「ずるずるいかないで、すぱっと切れたのはよかった」と得点圏に走者を置けば、甘く入る球は皆無。ギアが上がれば、そう簡単には崩れない。 だからこそ、メリハリがつく。追い込まれてからでは勝ち目はないと、DeNAは初回、先頭桑原、2番関根とファーストストライクの直球から果敢に振ってきた。しかし田中将にとっては「驚きはない」と想定内。1順目は6人にカーブ、スライダー、スプリットの変化球で入った。打者の目線から最も近く、体感速度が増す内角高めも有効活用。縦横偏りなく散らし、緩急もつけて、アウトを重ねた。5回2死では桑原にカットボールを実戦初試投。2球続けて遊ゴロに仕留めた。計19人中13人に変化球で入り、「早いカウントから打たせてアウトにできてよかった」。打ち気をそらす対応力にも本番モードが表れた。 過去3度の登板では大枠のテーマを決め、課題をあぶり出した。今は「終わっている話」と捉える米国に比べて柔らかいマウンドへの対応は、左足をソフトに着地させるなどの工夫で修正。今回はシンプルに「抑えること」をテーマに全球種を繰り出し「前回の反省を踏まえた投球を、うまくゲームのマウンドで出せたので一定の満足はあった」と仕上げに入った。 快晴の静岡に"マー君効果"も重なり、急きょ右翼外野席が開放された。心身ともに本番へのボルテージも右肩上がり。次回登板は中5日で20日巨人とのオープン戦(東京ドーム)で7回、100球前後を見込む。「まだまだ精度を上げていかないと。今日できたこと、できなかったことをしっかりと整理して調整したい」。難攻不落の18番が、完成型に近づいてきた。【桑原幹久】 ▽楽天石井GM兼監督(田中将、早川に)「共通しているのは、ボールのブレがない。(田中将は)もう(開幕に)入って良いんじゃないですか? 何も心配していないです。(開幕カードの3枚が決まり)皆さん勝手に過大評価してくれるので、非常にうれしいですけど、シーズン終わるときにいい顔してくれたらうれしいです」

◆マー君が、本番モードに入った。楽天田中将大投手(32)が今季4度目の登板となるDeNA戦に先発。自身のミスで1失点も5回を4安打、65球でまとめた。ピンチではギアを入れ替え、打者を威圧。解禁したカットボールで打ち取るなど、女房役の太田光捕手(24)との呼吸も合ってきた。今季最速の150キロも計測。シーズン初登板となる開幕2戦目、27日日本ハム戦(楽天生命パーク)へ、いよいよ仕上がってきた。バッテリーの呼吸も、本番モードになってきた。田中将の今季登板全4試合でマスクをかぶる太田は、3年目の正捕手筆頭候補。1回終了後にベンチで意見をかわし、4回の失点直後には、悪送球を悔やむ右腕へ真っ先に寄り添った。サインに首を横に振られたのは、65球中10回に満たない。「田中さんが投げたいボールよりも、僕のサインを優先してくれた場面もあったと思います。考えを聞くだけで終わらず、僕の考えも伝えるようにしている。言葉のキャッチボール、試合中の会話もできるようになってきた」と汗をぬぐう。 田中将をはじめ、岸、涌井、則本昂の「先発4本柱」は全員30代で、現在1軍メンバーの3捕手は全員20代。実績十分の年上投手をリードする捕手陣へ、石井GM兼監督は「常に要求しなさい、と。バッターをそばで見るキャッチャーのプランが合っている場合もある」と求める。田中将も「気を使うことがチームにとってプラスになるとは思わない。チームのことを最優先に考えて行動してほしい」と遠慮は求めない。 最終イニングの5回を終えると、田中将は駆け寄る太田にグータッチで応えた。「テンポ、動作、動き1つとっても初めて組んだ時よりよくなっている。少しずついいバッテリーになれるように頑張ります」と右腕。最高の"夫婦"へ-。成熟度を上げていく。【桑原幹久】

◆DeNA浜口遥大投手(25)が開幕投手の最有力候補に浮上した。 楽天戦の4回から登板し、1回を13球で1安打無失点。少ない球数で抑えたことで、次回は19日西武戦か20日ロッテ戦を経て、開幕の26日巨人戦(東京ドーム)に向かうとみられる。5年目左腕は「僕の口からは何とも言えないです。いずれにしろ20日に分かると思う。楽しんで待っていただければ」とけむに巻いたが、開幕投手は20日の出陣式で発表される予定だ。 浜口は当初先発予定だった13日の同戦が雨で中止に。登板日がずれ、イニングも短くなったが「僕以外の投手も同じ状況。イニングもトータルではそこそこ投げられている。シーズンでも雨で流れる。いろいろ経験できたといい方向に捉えて」と切り替えた。この日は立ち上がりに直球を続けて安打されたが、宝刀チェンジアップの連発でリズムを取り戻した。三浦監督は「まあまあボチボチ。1イニングだけじゃ分からない」と話したが、キャンプからの安定感から、大役を託す模様だ。【斎藤直樹】

◆マー君が本番モードに入った。楽天田中将大投手(32)が今季4度目の登板となるDeNA戦に先発。自身のミスで1失点も5回4安打、65球でまとめた。ピンチでギアを入れ替え打者を威圧。カットボールを解禁し、全球種を駆使して打ち取るなど、女房役の太田との呼吸も合ってきた。球速は今季最速の150キロを計測。シーズン初登板となる開幕2戦目、27日日本ハム戦(楽天生命パーク)へ、いよいよ仕上がってきた。 じりじりと、沈んだ。3点リードの4回無死一、三塁。田中将が前のめりに捕手のサインをのぞく。宮崎の低めをミスなくつき、カウント2-1から4球目。外角低めいっぱいの145キロで投ゴロに仕留めた。だが二塁併殺を狙った送球は、やや三塁側へそれた。「僕がいいところに投げられなかった」と悪送球で失点。天を仰ぎ、右太ももをたたいた。 シーズンさながらの予行演習だ。続く無死一、二塁からは細川をやや高めツーシームで遊ゴロ併殺。大和は外角スライダーで空振り三振に切った。「ずるずるいかないで、すぱっと切れたのはよかった」と得点圏に走者を置けば、甘く入る球は皆無。ギアが上がれば、そう簡単には崩れない。 だからこそ、メリハリがつく。追い込まれてからでは勝ち目はないと、DeNAは初回、先頭桑原、2番関根とファーストストライクの直球から果敢に振ってきた。しかし田中将にとっては「驚きはない」と想定内。1巡目は6人にカーブ、スライダー、スプリットの変化球で入った。打者の目線から最も近く、体感速度が増す内角高めも有効活用。縦横偏りなく散らし、緩急もつけて、アウトを重ねた。5回2死では桑原にカットボールを実戦初試投。2球続けて遊ゴロに仕留めた。計19人中13人に変化球で入り、「早いカウントから打たせてアウトにできてよかった」。打ち気をそらす対応力にも本番モードが表れた。 過去3度の登板では大枠のテーマを決め、課題をあぶり出した。今は「終わっている話」と捉える米国に比べて軟らかいマウンドへの対応は、左足をソフトに着地させるなどの工夫で修正。今回はシンプルに「抑えること」をテーマに全球種を繰り出し「前回の反省を踏まえた投球を、うまくゲームのマウンドで出せたので一定の満足はあった」と仕上げに入った。 快晴の静岡に"マー君効果"も重なり、急きょ右翼外野席が開放された。心身ともに本番へのボルテージも右肩上がり。次回登板は中5日で20日巨人とのオープン戦(東京ドーム)で7回、100球前後を見込む。「まだまだ精度を上げていかないと。今日できたこと、できなかったことをしっかりと整理して調整したい」。難攻不落の18番が、完成型に近づいてきた。【桑原幹久】

◆楽天・田中将大投手(32)が先発し、5回4安打3三振1失点(自責点0)。四回無死一、三塁。宮崎を投ゴロに打ち取ったが、二塁への悪送球で失点を許した。  計65球。実戦4度目の登板を「まだ完璧ではないけど、きょうは前回の反省を踏まえた投球をして、うまくゲームのマウンドで出せたなというところはあったので、一定の満足はありましたね」と振り返った。  13日に約7200枚の内野席は完売し、この日は予定のなかった外野席を急遽(きゅうきょ)開放した。

◆楽天は田中将が高低を巧みに使い5回4安打1失点で、無四球と制球力も光った。先発入りする新人の早川も4回1安打無失点で5三振を奪う好投を見せた。DeNAは新人の牧が2安打を放ち、開幕戦での先発出場へ大きく前進した。

◆DeNAのドラフト2位ルーキー牧(中大)が田中将から2安打を放った。一回に右前打、四回は高めの速球を右越え二塁打とし「興奮しながら打席に立った。いい投手から打てたのは自信になる」と胸を張った。  ともに追い込まれてから逆方向に打つ対応力を見せ、これで3試合連続の複数安打。三浦監督は開幕戦での先発出場について「非常に近い位置にいるのは間違いない」と語った。

◆楽天は14日、DeNAとのオープン戦(静岡)に3-1で勝利。先発した田中将大投手(32)=前ヤンキース=が、5回4安打3三振1失点(自責点0)で、オープン戦初勝利を飾った。日本での"白星"は、2013年10月27日の日本シリーズ第2戦(対巨人)以来、実に2695日ぶり。日本ハムと対戦する27日の開幕2戦目(楽天生命パーク)の先発に向けて、視界良好だ。 ■実戦4度目登板5回1失点  いよいよ本領発揮だ。田中将が5回4安打1失点でオープン戦初勝利をつかんだ。右肘をアイシングしながら、柔和な表情で大きくうなずいた。  「きょうは前回の反省を踏まえた投球をして、うまくゲームのマウンドで出せたなというところはあったので、一定の満足はありました」  実戦4度目の登板は65球、脱力した投球フォームで投げた。球団計測で今季最速の150キロをマークした直球に「まだまだですけど、これまでの登板の中で一番よかった」と収穫を口にした。 ■カットボール解禁  実戦で初めてカットボールを2球投げ、右打者の懐に食い込むツーシームで要所を締めた。四回無死一、三塁で宮崎を投ゴロに仕留めたが、二塁悪送球で1点を失い、反省も忘れなかった。  「ああいうミスはもったいないけど、その後ずるずるいかないで、スパッと切れたのはよかったと思います」  当初は13日に先発予定だった。雨天中止でスライド登板となり、この日の草薙総合運動場野球場(収容2万2000人)は内野席が完売した。さらに予定になかった外野席も急きょ開放。コロナ禍で駆けつけた7590人の前で、日本では2013年10月27日の日本シリーズ第2戦(対巨人)以来、2695日ぶりの"白星"を手にした。 ■「中5だろうが、6だろうが、4だろうが...」  公式戦はすでに開幕2戦目となる27日の日本ハム戦の先発が決まっている。開幕前最後の登板は中5日で20日の巨人戦(東京ドーム)。「中5だろうが、6だろうが、4だろうが、3日じゃなければ大丈夫です。中3日でも大丈夫ですよ!」と口も滑らかだった。  石井監督も「目的意識を持ったすごくいい投球だった。もう(公式戦に)入ってもいいのでは」とゴーサインを出した。仙台での凱旋登板へ、マー君の準備はほぼ整った。(広岡浩二)

◆楽天のドラフト1位ルーキー早川(早大)が田中将の後を受けて4回1安打無失点と好投した。5三振のうち四つを課題だった変化球で奪い「イメージ通りのことはできているかな」と手応えを語った。  11日にブルペンで投球練習をした際、隣で投げていた田中将の変化球を目の当たりにし「真っすぐと同じ軌道から全部動かしていた」と感じ、意識して好投した。石井監督は試合後に、開幕3戦目の28日の日本ハム戦でプロ初登板させると通達したことを明らかにし「変化球の腕の振りがちょっと弱かったところも含めて修正できていた」と高く評価した。

◆開幕投手が有力視されるDeNA浜口が、四回から2番手で登板して1回1安打無失点。「まずまずの手応え。後はいかに真っすぐを両サイドに投げて、カウントを作るかだと思う」と振り返った。先頭の太田に左前打を許したが、後続を断って無失点。「ピッチングとしての組み立ての精度を上げて、シーズンを迎えることができれば」と力を込めた。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
522 0.714
(↑0.047)
-
(↓0.5)
39
(+2)
25
(-)
10
(+1)
1
(-)
0.231
(↓0.012)
2.670
(↑0.33)
1
(-)
阪神
521 0.714
(↓0.086)
0
(-)
31
(+3)
21
(+6)
12
(+3)
3
(-)
0.285
(↓0.017)
2.480
(↓0.01)
3
(2↑)
ORIX
631 0.667
(↑0.096)
0
(↓1)
38
(+8)
24
(+1)
8
(+2)
4
(-)
0.263
(↓0.011)
1.920
(↑0.36)
4
(2↓)
西武
531 0.625
(↓0.042)
0.5
(-)
40
(+6)
28
(+7)
6
(+1)
5
(+1)
0.256
(↓0.022)
2.880
(↓0.24)
5
(3↑)
楽天
330 0.500
(↑0.1)
1.5
(↑0.5)
21
(+3)
21
(+1)
0
(-)
4
(+2)
0.254
(↑0.024
3.460
(↑0.52)
5
(2↑)
広島
330 0.500
(-)
1.5
(-)
13
(+3)
18
(+3)
2
(-)
4
(+2)
0.187
(↑0.002)
2.940
(↑0.77)
5
(-)
ロッテ
441 0.500
(↓0.071)
1.5
(↓0.5)
32
(-)
29
(+2)
3
(-)
11
(+1)
0.236
(↓0.008)
3.190
(↑0.15)
5
(3↓)
巨人
441 0.500
(↓0.167)
1.5
(↓1)
23
(+1)
23
(+4)
3
(+1)
6
(-)
0.202
(↓0.016)
2.190
(↑0.13)
9
(1↑)
日本ハム
350 0.375
(↑0.042)
2.5
(-)
27
(+3)
32
(+3)
5
(+1)
6
(-)
0.224
(↓0.01)
2.830
(↑0.57)
10
(2↓)
DeNA
240 0.333
(↓0.067)
2.5
(↓0.5)
18
(+1)
27
(+3)
2
(-)
2
(-)
0.222
(↓0.014)
4.420
(↑0.38)
11
(1↑)
ヤクルト
251 0.286
(↑0.119)
3
(↑0.5)
28
(+5)
30
(+4)
9
(-)
3
(-)
0.234
(↑0.008)
3.630
(↓0.06)
12
(1↓)
中日
260 0.250
(↓0.036)
3.5
(↓0.5)
18
(+4)
50
(+5)
4
(+1)
7
(-)
0.207
(↑0.011)
6.090
(↑0.06)