ソフトバンク(1対1)巨人 =オープン戦2回戦(2021.03.10)・福岡PayPayドーム=
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巨人
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ソフトバンク
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◆ソフトバンクは、先発・武田が5回2安打無失点と順調な調整ぶりを披露。一方の巨人も、先発・今村が5回3安打無失点の好投を見せ、開幕ローテーション入りを狙う両投手が首脳陣へのアピールに成功した。

◆ソフトバンク左キラーの川島慶三内野手が3安打を放って気を吐いた。 先発左腕ということもあり2番セカンドでスタメン出場。初回に中前打を放つと、3回にも左前に運んだ。「打撃は100点。(オープン戦で)今季初めて二塁を守った。緊張感のある中でバッテリーの足を引っ張らないようにした」。 6回には2番手高梨のスライダーを左前に運び、先制の足がかりをつくった。「(高梨とは)楽天でも対戦していたし、頭にあったボール。見極められた」と納得の表情だった。

◆開幕ローテーション入りを争うソフトバンク武田翔太投手(27)がまた好投した。巨人とのオープン戦に先発し、5回を投げて2安打無失点。これで対外試合では3試合で12回無失点と、好結果を残し続けている。工藤監督は先発陣の陣容について「結論はもう少し先」としながらも「ああいうピッチングをしてくれれば、十分先発をしていけるのかなと思っています」と限りなく、合格に近い評価を与えた。 あえて、自分に制限をかけたマウンドだった。武田は「真っすぐとカーブをメインに、ほぼそこ縛りでいくという形にしていた。カーブはぼくの生命線ですし、一番難しい球。そこを自在にコントロールできるように」。全投球77球のうち、8割近くを直球とカーブが占めた。 特に今キャンプから多投し、武田の「原点」と言えるカーブでは初回2死一、二塁で丸を空振り三振。ウィーラーも2打席連続でカーブを振らせ、三振に仕留めた。「ウイニングショットというか、今までずっと自信を持ってきた球なので。もっと使っていきたい」と自信を深めた。 武田はここまで、対外試合では2月25日ロッテとの練習試合で3回無失点。今月3日のオープン戦中日戦では4回無失点と、3試合0封でアピールを続ける。先発切符が近づいてきても「安心はないかなと。ぼくの中ではずっと緊張もしますし、その緊張感がなくなったら終わりかなと思う。後は流れに身を任せるだけ」。背番号18は冷静に、腕を振り続けていく。【山本大地】

◆先発マスクをかぶったソフトバンク2年目の海野隆司捕手が攻守に光った。 先発武田、2番手川原、3番手奥村を好リード。途中交代する7回まで巨人打線を2安打に封じ、得点を与えなかった。打撃でも5回の2打席目に今村からしぶとく中前にはじき返した。正捕手の甲斐に続く2番手捕手として開幕ベンチにも大きく前進。 工藤監督は「(海野は)ヒットも打ったし、満点じゃないでしょうか」と、好評価していた。

◆ソフトバンクと巨人のオープン戦。先発はソフトバンクが武田、巨人は今村。 ソフトバンクが6回に先制。巨人が9回に坂本と岡本和の二連続二塁打で追いつき引き分け。 ソフトバンクは武田が5回2安打無失点で先発入りに前進した。川島が3安打を放ち、左投手への強さを発揮。巨人は先発入りを争う今村が5回3安打無失点。坂本が3安打と状態を上げ、岡本和も九回に適時二塁打を放った。 3試合連続安打中だった巨人の注目ルーキー秋広優人内野手は1四球を選ぶも、2打数無安打だった。

◆巨人の開幕ローテ争いの大枠が固まってきた。開幕投手のエース菅野、若手成長株の戸郷は確定。9日のソフトバンク戦で4回4安打3失点のサンチェスも実績を考慮すれば内定。今日10日にDeNAとの2軍戦で調整登板するFA右腕の井納も「何とか当確しそう。ストレートに力もある」(宮本投手チーフコーチ)。 【当確】菅野、戸郷 【濃厚】サンチェス、井納 【混戦】今村、高橋、平内、畠 5、6番手争いが大詰めに差し掛かっている。登板機会は2軍戦も含めて、それぞれ最大でも2試合。現時点では高橋が半歩リード、すぐ後ろに今村がへばりつき、平内、畠が背中を追う。宮本投手チーフコーチは「5、6番目だよね。5、6番目の男を捜してるんですよね。年下の男の子じゃないけど。今村になるのか、バンテリン(16日の中日戦)で逆転して平内になるのか。畠が下からまた狙っているのか」と混戦模様を解説。 ドラフト1位の平内龍太投手(22=亜大)については、やや踏み込んで言及した。9日のソフトバンク戦で制球に苦しみ2回2安打2失点、3四球。2月23日のヤクルト戦で3回5失点、2被弾。1軍戦では2試合続けて結果を残せていない。「点の取られ方が悪いよね。ストレートの四球でホームランですからね。やっぱり真っすぐの精度でしょう。きっちり投げ分けられるものを持って行かないと。だいたいじゃダメなんだよね。ライン出しはちゃんとしてもらいたいなと思います。もう1度、彼にはチャンスを。今度は3イニングくらい投げていただかないと1軍には残れないと思いますね。次の最後のラスト登板で、どんなピッチングをするかでしょうね」と立ち位置を明確にした。 期待値だけではローテ枠を与えられない。実力至上主義を大前提にレースが繰り広げられている。この日、先発予定の今村にとっては、チームとして19年6月23日の交流戦から12連敗中の難敵ソフトバンク戦は絶好かつ数少ないアピールの場になる。開幕ローテへの"審査"は最終段階に入る。【為田聡史】

◆#メガゴジラHRチャレンジ 身長2メートル超大型新人の巨人秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、球団では59年王貞治以来62年ぶりの高卒新人野手の開幕スタメンへ突き進んでいる。 球団の高卒新人記録に次々と追いついてきた。3日のヤクルト戦でオープン戦デビュー。4日は二松学舎大付高の卒業式に出席。6日の日本ハム戦で07年坂本勇人以来の安打を放った。7日の同戦で93年松井秀喜以来のマルチ安打と勢いを加速させた。9日のソフトバンク戦で適時内野安打で93年松井秀喜以来の打点を挙げた。ゴジラを捉え、残すターゲットは59年王貞治以来の本塁打。半世紀以上動かなかった歴史の扉をこじ開ける「開幕スタメン」をたぐり寄せる。 「8番一塁」で4試合連続スタメンに名を連ねたメガゴジラの打席に注目する。

◆プロ10年目の巨人今村信貴投手がソフトバンク打線を封じ、初の開幕ローテ入りを決めた。 昨季の日本シリーズ第2戦で先発し2回途中4失点でKOされた因縁の相手に対し、5回3安打無失点の好投。3回2死一塁、中村晃にシュートを2球続け、バットをへし折って二飛に打ちとった。「リベンジしようという気持ちだけで臨んだ。がんがん攻めていこうと思っていた」と左打者が並んだ中軸に強気に内角シュートを多投した。 「1000球の約束」もローテ入りを後押しした。2月の春季キャンプで桑田投手チーフコーチ補佐と球数の目標に掲げて、1020球を投げ込んだ。「集中力、体力面もそうですけど、そういうところは少しは感じた」と球威を維持して5回、80球を投げ抜いた。宮本投手チーフコーチは「(ローテの)4、5番目に入ってくるような投球だった。当確にしましょう!」と明言した。

◆巨人の主軸に快音が出てきた。 1点を追う9回に坂本勇人内野手が左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、3安打猛打賞。岡本和真内野手も左中間への同点適時二塁打で続いた。元木ヘッドコーチは「勇人も和真も練習からすごく丁寧にバットを振っている。主力だし開幕が近づけば、おのずとというのはある」と全幅の信頼を寄せた。3試合連続安打中だった秋広優人内野手は1四球を選ぶも、2打数無安打だった。

◆巨人は主軸に快音が出てきた。1点を追う9回に坂本勇人内野手が左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、3安打猛打賞。岡本和真内野手も左中間への同点適時二塁打で続いた。元木ヘッドコーチは「勇人も和真も練習からすごく丁寧にバットを振っている。主力だし開幕が近づけば、おのずとというのはある」と全幅の信頼を寄せた。巨人原辰徳監督(8回2死二塁で左前打を放った松原聖弥が二塁で走塁死)「勢いというものはある選手だけど。野球というのは『GO』ばっかりじゃない。『STOP』というのも重要。糧としてくれるでしょう」

◆巨人・今村信貴投手(26)が10日、プロ10年目で自身初の開幕ローテーション入りを確実にした。この日のソフトバンク戦に先発して5回3安打無失点。二塁を踏ませない好投を見せ、宮本和知投手チーフコーチ(57)が「当確にしましょう! いいんじゃないですか! 私の中では当確です。当選確実です」と明言した。  左腕は試合を振り返り、「いい結果につながったので良かった。左打者にシュートが効果的でいい結果になった。シーズンにも役立つ」と自信を深めた様子だった。

◆巨人の坂本が3安打を放った。過去5試合は計1安打と振るわなかっただけに「まだまだ。もっと調子を上げていかないといけない。開幕に向けて頑張る」と、満足する様子はなかった。  九回には先頭打者で左翼フェンス直撃の二塁打。続く岡本和の適時二塁打でチームに唯一の得点をもたらし、原監督は「3、4番が打てば点が入るよね」と信頼を寄せた。

◆0-1の九回無死から坂本、岡本和が2者連続の左中間二塁打。3、4番で1点をもぎ取り、引き分けに持ち込んだ。2019年の交流戦からソフトバンクに12連敗中。白星を挙げられなかったが、岡本和は「徐々にいい感じで振れてきている。しっかりと開幕に向けて頑張りたい」。3安打の坂本は「もっと調子を上げていかないと」と気を引き締め直した。

◆ソフトバンク・武田翔太投手(27)が先発し、5回2安打無失点と好投した。  一回は安打と四球で1死一、二塁とされるも、粘りを見せた。岡本を146キロ直球で、丸を「自分の生命線」だという119キロカーブで連続空振り三振に斬った。二回、三回と走者を背負ったが四回、五回は3者凡退。回を追うごとに安定感は増していき、ゼロだけを並べ続けた。2四球、77球を投げ、5三振を奪った。  前回登板だった3日の中日とのオープン戦(ペイペイドーム)では4回無失点。2月25日のロッテとの練習試合(アイビー)でも3回無失点と、対外試合はこれで12イニング連続無失点だ。試合前に工藤監督は「彼の武器はカーブ。うまい使い方をしてくれたらカーブがより生きると思う」と期待していた。2年ぶりの開幕ローテ入りを、結果でつかみ取ろうとしている。

◆10年目の右腕にとって、ゼロを並べることが一番のアピールだった。先発したソフトバンク・武田翔太投手(27)が5回2安打無失点の好投。2年ぶりの開幕ローテ入りに向けて、ひょうひょうと腕を振り続けた。  「テーマは今やっていることを続けること。あしただけじゃなくて、1週間を通してのコンディションというか。そういう流れでやった上で、どうなのか」  一回に安打と四球でいきなり1死一、二塁とされたが、粘りを見せた。まずは4番の岡本を146キロ直球で空振り三振。続く丸は「自分の生命線」という119キロのカーブで連続三振だ。  二回、三回も走者を背負ったが、得点は許さず。四回、五回は三者凡退。2四球を与えるも、77球で5三振を奪った。前回3日の中日戦(ペイペイドーム)では4回無失点。2月25日のロッテとの練習試合(アイビー)でも3回無失点と、対外試合は12イニング連続無失点となった。  石川、高橋礼、和田が開幕ローテ入りを確定させており、前日9日の巨人戦では笠谷が3回無失点と好投。開幕ローテ入りをほぼつかんだ。残りの枠が少なくなっていく中、この日の試合前に工藤監督は武田に「彼の武器はカーブ。うまい使い方をしてくれたら、より生きると思う」と期待していた。5三振のうち、3三振をカーブで奪い、持ち味も光った。  打線は六回1死二、三塁から栗原の二ゴロの間に先制。2019年6月23日(東京ドーム)から続いている巨人戦の連勝を「13」に伸ばそうと、投打がかみ合った。(竹村岳)

◆ソフトバンクの川島が巨人の左投手から3安打を放ち、左キラーの本領を発揮した。一、三回はともに今村の速球を中前と左前へはじき返し、六回にも高梨から左前打。昨季も左投手に対して打率3割1分7厘と強さを発揮しており「バッティングの方は上出来で百点」と満足げだった。  37歳のベテラン。今季のオープン戦では初めて二塁を守り、若手に劣らない軽快な動きを見せた。「緊張感がある中で足を引っ張らないように、守備のことだけ考えていた」と胸を張った。

◆爆(は)ぜそうな思いは、静かに胸にしまった。10年目の右腕にとって、ゼロだけがアピールだ。ソフトバンクの先発・武田は5回2安打無失点。2年ぶりの開幕ローテ入りを当確させた。  「真っすぐとカーブをメインに。ほぼそこ縛りにしていたので」  一回、四球と安打で1死一、二塁とするも、岡本和を146キロ直球、丸を119キロカーブで空振り三振。四、五回は「修正できました」と三者凡退に仕留めた。  77球中31球がカーブ。偏った配球は退路を断つためだ。投手不利なカウントになれば「スライダーに頼るときがくる」。操りやすい球種をあえて封印し、カーブで勝負するしかない状況に自らを追い込んだ。「僕の生命線で一番、難しい球。困ったときに使えるように」。不利なときに扱えてこそ、本物の武器だ。  3日の中日戦(ペイペイドーム)では4回0封。2月25日のロッテとの練習試合(アイビー)は3回0封で、これで対外試合は12イニング連続無失点。九回に育成左腕・大関が1点を失って引き分けたが、チームは巨人に13試合連続負けなし。武田自身は十分にアピールした。  石川、高橋礼、和田が開幕ローテ入りを確定させ、9日の巨人戦では笠谷が3回無失点で4人目に名乗りを上げた。そして、武田が5人目へ。工藤監督は「結論はまだ。試さないといけない選手もいる」と明言しなかったが「十分、先発としてやっていける」と太鼓判を押した。2年ぶりの開幕ローテが、すぐそこまできている。  「緊張感がなくなったら終わり。味わいながらやっていきたい」  2016年の14勝以来の2桁勝利へ、武田はまだ何も終わっていない。(竹村岳)

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