楽天(☆3対2★)ロッテ =オープン戦1回戦(2021.03.09)・静岡草薙球場=
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ロッテ
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楽天
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勝利投手:高田 孝一(1勝0敗0S)
(セーブ:内間 拓馬(0勝0敗1S))
敗戦投手:松永 昂大(0勝1敗0S)

本塁打
【ロッテ】平沢 大河(1号・8回表ソロ)

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◆楽天は、先発・岸が5回2安打1失点の好投。開幕に向けて順調な仕上がりを披露した。対するロッテは、先発・小島が4回1安打1失点。開幕ローテーション入りを目指す左腕が、安定感のある投球を見せた。

◆ロッテのレオネス・マーティン外野手(33)が今季初めて実戦に出場した。 3番DHでスタメン出場。3打席に立ち、二ゴロと2つの四球だった。井口資仁監督(46)は「本人も走塁もやりたいということなので、3打席出て。しっかりボールも選べてましたし、あとは開幕前にどれだけ上げていけるかだと思います」と話していた。 昨季はチームトップの25本塁打を放つものの、試合中の負傷で10月下旬から11月にかけての2位争い、CSには出場できなかった。オフにあらためて今季からの複数年契約を結び、チームリーダーの1人としても期待がかかる。 一方で、6日の西武戦(ZOZOマリン)で今季初出場し2打席に立ったブランドン・レアード内野手(33)は、7日以降は試合に出場していない。昨年10月に米国で腰を手術。井口監督は「石垣(キャンプ)ではだいぶ良かったんですけど、帰ってきてやっぱり寒いとなかなか調子が上がってこないので。本人的にも今無理をするとケガのリスクもあるので、ちょっとスローにしています」と状況を説明した。

◆ロッテ小島和哉投手(24)が30日の楽天戦(ZOZOマリン)で"本拠地開幕投手"に起用される可能性が高まった。井口資仁監督(46)が「メンバーを見ると、カード頭(の先発)かなという感じですけどね」と言及した。 順調に仕上げ、3年目のシーズンに入ろうとしている。ここまでの4試合で9イニング1失点。この日の1失点も、1死三塁で内野を前進させないシフトを敷いたことによるもの。打者14人に9つの内野ゴロを打たせるなど、力のある球がコーナーに決まっていた。 ただ、2つの四球を反省する。「どうしてもそこを出してしまうと、岸さんとかと投げ合う時には」と唇をかんだ。昨季もほぼ通年を水曜日の先発で過ごしてたが、楽天涌井らと投げ合うことが多かった。「そういった相手に勝つには自分からミスをして自分を追い詰めるようなことはいけないので」と引き締める。 30日の先発が有力視されていた石川歩投手(32)は、足のコンディション不良で調整が遅れる。井口監督も「(開幕後に登板を)1回飛ばしたくらいで間に合えばとは思いますけど」と状況を説明した。昨季8勝15敗と大きく負け越した楽天との開幕直後の3連戦は、重要なものになる。小島は「どこの立ち位置になっても気負うことなく、まず自分のちゃんとした投球をしないと話にならないので」と己に向き合った。【金子真仁】

◆ロッテ平沢大河内野手(23)の1発に、ロッテファンは拍手喝采だった。 先頭で迎えた8回、楽天高田萌の低め145キロをしっかり捉えた。「打った感じは良かったです。風もフォローでしたし」。ラインドライブ気味の打球ながら、失速前に右翼席へ突き刺さった。 仙台育英(宮城)で甲子園をわかせた遊撃手も、今は二塁を守る。手術明けの右肘はまだ100%には至らないものの「それなりにはできているので、そこを言い訳にしないように頑張りたいです」と自信をもって動く。 井口資仁監督(46)の思いも同じだ。「大河もアピールしなくちゃいけない立場ですから。(肘が)万全ではないですけれど、その中でもやることはやらないと、彼もレギュラー争いがかかっているので」。新外国人エチェバリアの来日遅れは、平沢らには絶好のチャンスでもある。 東日本大震災から10年。「10年、あっという間だなと思います」と話す。宮城・多賀城市生まれ。中学時代はサーフィンが盛んな七ケ浜町で白球を追った。震災当時は中学1年生。見知った場所も大津波の被害を受けた。「忘れちゃいけないこと。風化してしまうこともあるけれど、胸にとどめながら、しっかり頑張っていきたいと思います」。全国からの支援。野球で恩返しを、と誓う。【金子真仁】

◆ロッテ土居豪人投手(20)がプロ3年目にして、いよいよ存在感を見せ始めた。8回に登板し、1イニングを無安打無失点。15球で3者凡退に抑えた。ここまで実戦7試合で7イニングを投げ、まだ1失点だ。 191センチの長身から速球を投げ下ろす素質が評価され、松山聖陵(愛媛)から18年ドラフト8位で入団。野手では藤原、山口らと同期になる。 1、2年目は2軍でも目立てなかった。「ずっとフォームがバラバラだったんですけど、今年から練習の意識を変えて、それでフォームが少しずつ安定してきて、まとまってきたのかなと思います」。直球はこの日、146キロをマーク。そこにフォークやカットボールを交える。フォークは不規則な落ち方をする"魔球"。7日の西武戦では外崎もこの球にビクッと反応し、中途半端な空振り三振を喫していた。 この日の試合後、通りかかった吉井投手コーチが「土居魔神」とつぶやいた。将来はセットアッパー、クローザー役として期待される。今季はまず中継ぎで結果を出したい。井口監督も「去年はちょっと荒れ球になってましたけど、今年はストライクゾーンに投げ切れていますし、変化球もゾーンの中で勝負できているので、そういう意味では頼もしい」と評価を高めている。 キャンプは1軍スタートし、あれよあれよの間に開幕も近づいてきた。「楽しいです。緊張とかより、もっと投げたい方が多いです」と笑う。やがてはダイマジン。まずは剛腕ドイマジンの地位を確立する。【金子真仁】

◆ロッテ安田尚憲内野手に10打席ぶりの安打が出た。 5回無死一塁から楽天則本昂の125キロの変化球を右前打。この回の3得点につなげた。 続く6回も右前に運び「徐々にですけど良くなってくると思いますし、いい形のスイングをしっかり作って、継続して出せるように頑張りたい」と引き締めた。開幕まで残るオープン戦は9試合。レアードの調整遅れもあり、一気に"開幕三塁"を決めにいく。

◆楽天岸孝之投手(36)が先発し、今季2度目の登板を5回2安打3四球1失点で終えた。 立ち上がりからテンポよく腕を振った。初回は藤原を空振り三振、荻野を中飛、マーティンを二ゴロに打ち取り3者凡退。直球、カーブ、スライダー、チェンジアップを駆使し、4回まで42球、2四球のみで無安打に抑えた。 5回は2死から安田に四球、田村に中前打で一、二塁と得点圏に走者を置き、藤岡にカーブを右前適時打とされた。それでも続く藤原をチェンジアップで空振り三振。66球でマウンドを降りた。 2月25日DeNAとの練習試合以来の登板。涌井、田中将、則本昂とともに4本柱の1人として期待のかかる右腕が、しっかりと調整を積み重ねた。

◆楽天島内宏明外野手(31)が静岡のファンへあいさつがわりの一打を放った。 同点の7回無死一塁。ロッテ松永の速球を捉え、右中間を破った。一走をかえし、自身も三塁へ。勝ち越しの適時三塁打で草薙球場に集まった観客をわかせた。 島内と言えば、活躍した際に球団を通じて配信されるコメントがおもしろいと話題に。この日も「打ったのはストレートです。久しぶりにお客さんの前だったのでめちゃくちゃ緊張しました。これが緊張感ですね。最後に静岡県民の皆さん熱いハート届きましたか?(真顔で)」とコメントした。

◆楽天の"ロケットルーキーズ"がチームのオープン戦初勝利に貢献した。 1点を追う7回、3番手で最速156キロのドラフト2位高田孝一投手(22=法大)が登板。ロッテ先頭の小川を空振り三振。続く安田は歩かせたが、田村を一ゴロ併殺に打ち取り、3人で片付けた。 直後に味方打線が逆転に成功。1点差の9回は最速155キロ右腕のドラフト4位内間拓馬投手(22=亜大)が3者凡退で締めた。この日最速153キロの高田孝は"プロ初勝利"。初のヒーローインタビューも受けた。「ファンの皆さんがいる中での初めての投球だったのでいつもより気合が入りました。しっかり自分のボールを投げ込めば通用する自信はつきました。課題は変化球の決め球の精度・質をよりよく求めたい。自分のできることを100%やりきって開幕1軍をつかみとりたいと思います」。 同152キロの内間は"プロ初セーブ"。「1点差というのは、やはり緊張しました。ロースコアの試合だったので、自分の仕事をしっかりとできて良かったです」と振り返った。

◆東日本大震災から今年で10年。宮城出身の楽天岸孝之投手が、チームの13年以来のリーグ優勝、日本一へ、強い思いを示した。 9日、ロッテとのオープン戦で先発し今季2度目の登板を5回2安打1失点。立ち上がりからテンポよく腕を振り、5回2死まで無安打投球と、順調な調整ぶりを見せた。 8年前の13年。西武の一員として楽天の優勝がもたらす東北への好影響を、肌で感じた。「対戦相手ながら、東北の皆さんがすごく喜んでいるところを見ていましたし、何よりも優勝することでこんなに喜んでくれる方々がたくさんいるんだと思いました」。 16年オフ、FAで楽天へ加入。4年間で29勝を積み上げた。「皆さんに喜んでもらいたいと思って頑張ってきましたけど、なかなか結果が出せずに申し訳ない気持ちもあった。野球でしか何もできないと思う」。だからこそファンへ勝利を届けたいと、強く願う。 シーズン初登板は開幕4戦目、30日ロッテ戦(ZOZOマリン)が濃厚。「僕の力だけじゃなくて、チーム一丸となって、みんなで喜んでいただけるように、頑張ってやっていきたいと思います」。もう1度、東北に歓喜をもたらす。【桑原幹久】

◆楽天・島内宏明外野手(31)が「5番・DH」で出場し、七回無死一塁の打席で、右中間適時三塁打を放った。  勝ち越し打について「打ったのはストレートです。久しぶりにお客さんの前だったのでめちゃくちゃ緊張しました。これが緊張感ですね。最後に静岡県民の皆さん熱いハート届きましたか?」とコメントした。

◆楽天の岸はテンポ良く5回を2安打1失点で3三振を奪い、順調な仕上がりを見せた。ロッテは開幕ローテーション入りが決まっている小島が4回1安打1失点と好投。平沢は八回にソロを放ち二遊間の定位置争いでアピールした。

◆楽天のドラフト2位新人の高田孝(法大)が最速153キロをマークするなど3番手で1回無安打無失点と好投し、中継ぎでの開幕1軍入りへアピールした。七回にマウンドに上がり先頭打者から空振り三振を奪った後に四球を与えたが、田村を一ゴロ併殺打に仕留め「しっかり自分の球を投げれば通用する自信はついた」とうなずいた。  ドラフト4位の内間(亜大)も九回に登板して最速152キロの速球を軸に3人で締めた。石井監督は速球派の両ルーキーに「真っすぐは速い。最後の決め球がワンランク上がるとリリーフの枠に入ってくるかな」と期待した。

◆楽天・岸孝之投手(36)は、66球を投げて5回2安打1失点。今季2度目の実戦登板で安定した投球を見せ「結果も内容も、そこそこ良かったと思います」とうなずいた。  五回2死走者なしから安田に四球を与え、田村と藤岡に連打されて1点を失ったものの四回までは安打を許さず。先発を予定する30日のロッテ戦へ、順調ぶりを示した。  2017年に西武からFAで故郷の宮城県を本拠地にする楽天に入団。東日本大震災から10年を迎える今季への思いは強く「近づくから特別思うことはなく、10年目というのを聞いてからずっと思っています」と東北への熱い思いを口にした。  西武時代の13年には目の前で楽天がリーグ優勝した。「東北の皆さんがすごく喜んでいるところを見ていました。チーム一丸となって喜んでいただけるように頑張る」。今度はチームの一員として頂点を目指す。(広岡浩二)

◆ロッテ・平沢大河内野手(23)が1-3で迎えた八回無死で、楽天4番手の高田萌生投手(22)から右越えソロ本塁打を放った。  六回の守備から途中出場して二塁に就いた平沢は、高田萌の投じた145キロ直球を強振した。昨季は右肘を故障した影響で、プロ5年目で初の1軍戦出場なし。10月に右肘の手術を受け、完全復活を目指している。  今季は3月6日の西武戦(ZOZOマリン)でオープン戦初出場。翌7日の西武戦(同)で二塁打を放った。  東日本大震災で被害を受けた宮城県多賀城市主出身。今年1月の自主トレ時、節目の震災10年について「(当時は)中学校1年生でしたが、早いなぁと思うし、何とかプレーで恩返しできれば」と話しており、東北を勇気づける活躍をしようと意欲的だ。

◆ロッテの小島が4回1安打1失点と安定感を示した。三振はなく打たせて取り、三回に内野ゴロの間に1点を失っただけで乗り切り「内容がすごく良かった。これから球数が増えた中で同じ内容を続けていけるか」と話した。  昨季7勝を挙げ、今季は30日の本拠地開幕戦での先発が濃厚。相手は同じ楽天で「どこで投げても自分の投球をしないと」と表情を引き締めた。

◆ロッテの石川歩投手が下半身の不調のために開幕に間に合わなくなった。井口監督が9日、静岡市での楽天とのオープン戦後に開幕ローテーションから外すことを明らかにし「1度(登板を)飛ばしたくらいで間に合えばと思う」と説明した。  井口監督は2日に、石川が下半身の不調を訴えてチームを離れたことを明らかにしていた。昨季、2年連続で開幕投手を務めて7勝を挙げ、今季も先発陣の柱として期待されている。

◆ロッテ・平沢大河内野手(23)は9日、楽天とのオープン戦に途中出場し、2点を追う八回無死で"今季1号"となる右越え本塁打を放った。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県多賀城市出身で、宮城・仙台育英高から入団6年目。震災から10年の節目となる11日を前に被災地へ思いをはせ、右肘手術からの完全復活を誓った。  真ん中低め、145キロの直球を完璧に捉えた。強烈な打球は右翼席へ。平沢が2試合続けて途中出場から長打を放って、内野の定位置獲得をアピールした。  「しっかり打ててよかったです。打席数が少ないので、アピールできるように初球からどんどん振っていきたい」  六回から二塁の守備に就いた後、八回無死の初打席で楽天の4番手・高田萌に一発を浴びせ、会心の笑みを浮かべた。  右肘の故障で、入団5年目の昨季はプロ入り後初めて1軍出場なしに終わり、10月に右肘の手術を受けた。再起を目指し、今季は本職の遊撃だけでなく二塁も守ってアピール。適時二塁打を放った7日の西武戦(ZOZOマリン)に続いて見せ場をつくった。  宮城県出身で仙台育英高から2016年にドラフト1位で入団。中学1年時には宮城県内で東日本大震災を経験した。11日で10年。「あっという間。僕ができることは野球で恩返しすること。元気な姿で野球ができればと思います」と目の色を変える。  井口監督は「いいアピールをしてくれている。(右肘は)万全ではないけど、やるべきことをやらないといけない」と開幕1軍に向け、オープン戦残り10試合でのさらなる活躍に期待した。  11日の試合では黙祷(もくとう)の時間が設けられる。「時間がたてば風化してしまうこともあるけど、胸にとどめておきながら、しっかり頑張っていきたい」と平沢。レギュラー争いを制し、被災地に雄姿を届ける。(山口泰弘)

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