ロッテ(★2対4☆)西武 =オープン戦2回戦(2021.03.07)・ZOZOマリンスタジアム=
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西武
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ロッテ
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勝利投手:平井 克典(1勝0敗0S)
敗戦投手:鈴木 昭汰(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山田 遥楓(1号・7回表2ラン)

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◆ロッテは荻野が2安打の活躍。2試合連続マルチ安打を記録するなど、12年目を迎えたベテランが状態の良さを示した。西武は先発・平井が4回無失点の好投。開幕ローテーション入りへ、首脳陣にアピールした。

◆ロッテのドラフト1位左腕・鈴木昭汰投手(22=法大)が、プロ入り後最長の4イニングを投げた。 4回5安打2失点と課題は残ったものの、自慢の直球で右打者内角を強く突き続けた。最速は148キロだった。 これで2月16日の実戦初登板以降、9イニングを投げて5失点(自責点は4)となった。同じ左腕の中村稔らと開幕ローテーション入りを争っている。

◆ロッテのドラフト1位左腕・鈴木昭汰投手(22=法大)が、開幕3戦目となる28日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)の先発候補に浮上した。7日の西武戦(ZOZOマリン)での先発を4回2失点で終えた後、井口資仁監督(46)が「順調にいけばそうなる可能性もあるということですね」と言及した。 新人投手の開幕3連戦での先発が実現すれば、チームでは14年の石川以来7年ぶりとなる。鈴木は「もちろん入寮の時からそのつもりでやっています」と開幕ローテ入りを志してきた。実戦4試合を終え、9イニングで自責点4。ソフトバンク、西武打線と続けて球威豊かに差し込んでいる。 プロで生き抜くための、覚悟の勝負も仕掛けた。初回、西武山川との初対戦。5球連続で内角に直球を投げきった。捕手田村と打ち合わせた通り。「日本の4番といっても過言ではない選手にどれだけ攻めきれるか、そこで自分の弱さが出ないかを確認したくて投げました」。今回は力ない三塁ゴロに打ち取った。 過信はない。安打は4回で5本許した。「危ないファウルやドンピシャの空振りもあったので」と、一線級の怖さを知ったマウンドでもある。二木と美馬で開幕1、2戦が固まり、いきのいい左腕が3戦目に入ればバランスもいい。「暑くても寒くても」とげんを担ぎ、気温8度のマリンでも半袖を貫いた。変わらぬ熱気で、変わらぬ力強さを。プロ1年目の形が固まり始めた。【金子真仁】

◆ロッテ・ドラフト4位右腕の河村説人投手(23=星槎道都大)が好救援を続けている。 この日は初の本拠地登板も1回無失点で「すごくいい雰囲気で投げられました。内容をしっかり反省して引き続き頑張りたいです」と振り返った。 実戦7イニングでいまだ無失点。長身からの角度ある球で、まだ1度も相手に三塁を踏ませていない。

◆二塁を守るロッテ平沢大河内野手(23)が「オーライ!」と大きく叫び、ケアに近寄ってくる周囲を制した。一塁山口は瞬時に足を止めた。3回2死二塁。風に流される西武山川の高いフライを、平沢は確実につかんだ。 勝手知ったる本拠地ZOZOマリンだ。山川対策の大胆シフト。二塁ベースの後方、やや遊撃寄りを守ったが慌てない。定位置に進みながら、フライが最高点を越えてから声を出した。5回には同じ場所から二塁カバーに入って二盗阻止。ほぼ正面からの捕手田村の送球をベース真後ろでつかみ、そのまま走者にタッチ。さすがのセンスを示した。 昨年10月に右肘を手術。順調に完全回復に向かってはいるが、まだ全力で投げる数は制限されている。それでも井口監督が「今どういう状況なのかを把握したい」とオープン戦で1軍に合流。6日、7日と二塁で途中出場した。 藤岡がレギュラーで1年間を過ごし、今年はそこに新外国人エチェバリアも加わる。ドラフト3位小川も存在感を示し、遊撃争いは白熱する。「後れを取っていますし、藤岡さんも(小川)龍成もいるので何とか出たところでアピールできるように」。立場は十分に自覚する。 6日は空振り三振。7日も遊飛に空振り三振と倒れた。何とか持ち前の打撃を見せたい、9回2死一、二塁。西武伊藤の3球目をしっかりセンターにはじき返した。強い打球を中堅手若林がはじいて、二者が生還。「みんなが打席を回してくれた。何とかチャンスで1本打ちたいと思っていました」と振り返った。 後輩ドラフト1位の安田が4番を打ち続けた。藤原は大きく羽ばたく予感を高める。昨季は同い年の大卒ルーキーも活躍した。「悔しい部分はあります。負けてられないのはありますね」。将来の遊撃レギュラーと期待されるも、1軍に定着できぬまま6年目を迎えた。ひときわ大きいスタンドの拍手に、何とか応えたい。【金子真仁】

◆西武佐藤龍世内野手(24)が、先制の適時打を放った。 2回2死二塁、カウント2-2から、ロッテのドラフト1位・鈴木のチェンジアップを中前にはじき返した。「追い込まれていたので『何とか食らいついていこう』と思って、打席に入りました。ランナーが得点圏にいましたし、かえすことができて良かったです」とコメント。2打席目の4回1死一、三塁では遊ゴロで2打点目を挙げた。

◆西武山田遥楓内野手(24)が、オープン戦1号となる2ランを放った。2点リードの7回1死一塁、ロッテ唐川の速球を左翼席に運んだ。 ダイヤモンド1周後、三塁ベンチ前のテレビカメラに向かって、「獅子男」と叫び、右拳を突き上げた。「(唐川の)真っすぐが非常にいいということだったので、しっかりそれを狙って打席に入りました」とコメントした。

◆先発に挑戦する西武平井克典投手が、開幕ローテ入りに大きく前進した。オープン戦初先発となるロッテ戦で4回2安打無失点の好投。 ローテ当確は開幕投手の高橋のみと不安視される中、19年に稲尾超えとなる81試合登板のリーグ記録を樹立した鉄腕がアピールに成功した。「若い子にも負けられないですし、勝負かけて、先発をやると言ったので結果を出せて良かったです」と手応えを示した。 新球のチェンジアップを試し、課題に挙げた投球テンポもクリアした。4回を投げ、球数は54球で1イニング平均は13・5球。カウントが悪くなっても、打者を見ながら冷静に整え、無四球と安定した。辻監督は「良かったと思います。予定してた外国人2人(ニール、ダーモディ)がいないわけだから。そういう意味では苦しいけど、今の感じでは平井に投げてもらうしかないですね」とローテ入りを示唆した。

◆「ポスト中村」を目指す西武の若武者が、バットでアピールした。 途中出場の山田遥楓内野手(24)が2ランを含む2安打2打点。アーチ後には「獅子男」パフォーマンスで盛り上げ、佐藤龍世内野手(24)はオープン戦初安打を含む2安打2打点と活躍した。左ふくらはぎの違和感で調整が遅れた中村剛也内野手(37)は6日の巨人との教育リーグで実戦復帰。辻発彦監督(62)は「そのうち合流するし、それまでに若い選手はアピールが必要」と求めた。 ▽西武山田(ロッテ唐川からオープン戦1号)「真っすぐが非常にいいということだったので、しっかりそれを狙って打席に入った」 ▽西武佐藤(マルチ安打でアピール)「僕の場合は1打席、1つの守備機会、全部がアピールのチャンス。全身全霊で大事にいっています」 ▽西武岸(オープン戦初安打を含む3安打)「今日は最後(のチャンス)という気持ちで臨みました。昨日、奥さんの誕生日だったので良かったです」

◆西武・山田遥楓(はるか)内野手(24)が2-0の七回1死一塁から左越え2ランを放った。  「(相手投手は)真っすぐが非常にいいということだったので、しっかりそれを狙って打席に入りました。(手応えは)よかったです!」  唐川の140キロを強振。ベンチで仲間とのエアタッチを終えると、テレビカメラに向かい、「獅子男(ししお)ー!」とさけび、右こぶしを下から突き上げた。  「熱男」ことソフトバンク・松田を尊敬し、入団4年目の2018年9月19日の日本ハム戦でプロ初本塁打を放った際に松田のパフォーマンスの「熱男!」を披露。松田からも公認済で、現在はアレンジ版の「獅子男!」をパフォーマンスとしている。  九回にも1死一塁から右前打を放つなど、途中出場で2打数2安打、2打点。佐賀工高からドラフト5位で入団し7年目の元気印が存在感をアピールした。

◆西武は先発に転向した平井がテンポの良い投球で4回を2安打無失点と好投した。岸は鋭いスイングで左翼線二塁打を含む3安打を放ってアピールした。ロッテは新人で先発候補の鈴木が内角を攻めて4回5安打2失点だった。 辻監督(先発転向の平井に) 「先発がいなくて苦しい。平井にしっかり投げてもらわないと」 山田(七回に唐川から2ラン) 「真っすぐがいいので、しっかりそれを狙って打席に入った」

◆西武の2年目の岸が3安打とアピールした。二回に左翼線への二塁打で出塁して先制のホームを踏むと、四回に中前打、七回に左前打を放ち「最後のチャンスという気持ちで臨んだ。いい感じで振れている」と胸を張った。  高知・明徳義塾高時代に甲子園で活躍し、独立リーグを経て昨年入団した。1軍での生き残りへ向けて好結果を残し「昨日(6日)が奥さんの誕生日だったので、良かった」と喜んだ。

◆プロ3年目の西武・佐藤龍世内野手(24)が7日、ロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)に「8番・三塁」で先発出場し、先制打を含む4打数2安打2打点と活躍した。  「追い込まれていたので、何とか食らい付いていけるように、と思っていました」  二回、D1位左腕、鈴木(法大)から先制の中前適時打。九回にも右前打。左ふくらはぎの違和感で調整が遅れている正三塁手候補の中村が不在の間に結果を残した。  北海高、富士大を経て2019年にドラフト7位で入団。同年は52試合の出場で打率・220、2本塁打を記録した。  だが昨年は4月に道交法違反を犯し、同年内の対外試合出場とユニホーム着用禁止処分を受けた。気持ちを入れ替えて臨む今季は「1打席、1つの守備機会の全部がアピールチャンスだと思っている。やるからには(開幕スタメンを)目標に頑張っています」と神妙に語った。  辻監督は「中村もきのう(6日)、下(2軍)でヒットを2本打って調子は上がってきている。そのうち合流するし、それまでに若い選手はアピールが必要」と若手の競争を求めた。(湯浅大)

◆今季から先発に転向した西武・平井が4回2安打無失点と好投した。2019年にリーグ記録の81試合に登板した29歳のタフネス右腕は「若い子にも負けられないですし、僕自身も勝負を懸けて先発をやるといったので、きょうは結果を出せてよかった」と振り返った。  先発陣の不調で開幕投手の高橋以外、ローテは白紙だったが、辻監督は「今の感じでは平井に投げてもらうしかない」と語った。

◆ロッテのドラフト1位新人の鈴木(法大)がオープン戦初登板で4回2失点だった。一回2死二塁で山川を内角球で三ゴロに打ち取ると二、四回のピンチも1失点ずつでしのいだ。最速148キロをマークし「感じは良かった。こういう直球を高確率で出していければ」と手応えをつかんだ様子だった。  先発の軸として期待される石川が下半身に不調を抱えて開幕ローテーションから外れる可能性がある。鈴木に寄せられる期待は大きく「開幕ローテに入れるようにやっていきたい」と意気込んだ。

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