日本ハム(★1対4☆)巨人 =オープン戦2回戦(2021.03.07)・札幌ドーム=
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巨人
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日本ハム
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勝利投手:髙橋 優貴(1勝0敗0S)
敗戦投手:伊藤 大海(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムはドラフト1位ルーキーの伊藤が先発。4回を投げて3失点を喫するなど、開幕ローテーション入りへ課題を残した。一方の巨人は、先発・高橋が5回途中無失点。4つの四球を与えるも、要所を抑えて試合をつくった。

◆巨人は開幕ローテ入りを狙う高橋優貴投手(24)がオープン戦今季初先発。2番には打撃好調の若林晃弘内野手(27)が起用された。 日本ハムの先発はドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が先発で本拠地デビューとなる。

◆日本ハム初の道産子1位ルーキー伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が本拠地デビューを飾った。 1回は1番梶谷を二ゴロに打ち取ったが、続く2番若林には四球を与えた。二盗を許し、得点圏に走者を背負ったが、続く3番坂本を149キロの球で二ゴロ、4番岡本和を139キロの球で右飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。

◆日本ハムのドラフト6位今川優馬外野手(24=JFE東日本)が本拠地初安打を放った。 6番左翼で先発出場。2回1死の第1打席で巨人先発左腕高橋のカウント1-2からの4球目を捉え、三遊間を破る左前打を放った。札幌出身、道産子ルーキーの一打にスタンドのファンからは大きな拍手が送られた。 6日の巨人戦では、7回に代打で途中出場するも、畠の150キロ直球を詰まらせ捕邪飛に倒れていた。悔しさを晴らす一打となった。

◆本拠地デビューとなった日本ハム初の道産子1位ルーキー伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)は4回3失点で降板した。 1回は得点圏に走者を背負ったが、3番坂本を149キロの球で二ゴロ、4番岡本和を139キロの球で右飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。だが2回につかまった。丸、大城を打ち取り2死としたが、ウィーラーに左前打、松原に四球、秋広に左前打とされ2死満塁。梶谷に中前への先制適時打を打たれ、2点を献上した。3回には2死から丸に四球を与え、続く大城に右翼線への適時二塁打を打たれた 4回はこの試合で初めて3者凡退に抑えたが、この日は4回を投げ、打者19人に69球、4安打2奪三振3四球、3失点という内容だった。降板後「悪いところもあればいいところもあった登板でした。課題は明確になってきたので、同じ失敗を続けないように、ひとつずつクリアしていきたいです」とコメントした。

◆収穫と課題のある本拠地デビュー戦となった。日本ハム初の道産子1位ルーキー伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)が7日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に先発した。5回80球程度を見込んでいたが、結果は4回4安打3四球3失点。直球の最速は151キロを計測するなど、変化球も駆使しながら2つの三振も奪ったが、走者を背負ったときの投球に課題が見える登板となった。決して満足とは言えない本拠地デビュー戦だった。伊藤の顔から悔しさがにじみ出ていた。試合後の第一声は「ほんとに悔しい登板になった。課題がすごく明確に出ているので、開幕までにつめていかなければいけない」。セ・リーグ連覇中の巨人に4回4安打3四球3失点。「5イニング投げきれなかったというのは反省する部分。四死球は4イニングで3つなので、そこは改善点なのかな」と反省が口をついた。 課題は走者を背負ってからの投球だ。2回2死から安打で出塁したウィーラーに、すかさず二盗を決められた場面が象徴的。後続の連打でピンチを広げ、満塁で梶谷に先制の2点適時打を献上した。「クイックだったり、そういう間の使い方であったり。もっと詰めていかなきゃいけない」と唇をかんだ。 収穫があったのは、この日初めて3者凡退に打ち取った4回。「簡単に打てないと自信をもって投げているので、隠すことなくいこうかなと思った」。先頭の松原、秋広を縦のスライダーで連続の空振り三振に仕留めた。 札幌ドームのマウンドは駒大苫小牧時代、選抜甲子園出場前の紅白戦で上がって以来だった。約7年ぶりの登板に「高くて硬いマウンドは好きなので、投げやすかった」。スタンドには母正美さん(51)、弟の駿航さん(12)と祖母初枝さん(74)が応援に駆けつけた。登場曲はJagwar Twinの「Shine」と洋楽をセレクト。「うまくいくことばかりではないけど、その中でも上を目指して」というニュアンスの歌詞を好んでのものだった。 栗山監督は「いいも悪いも何度も言うように、いろんなことが開幕に向かってプラスになることを信じて前に進んでいけたら」とルーキーを見守る。開幕ローテ入りへ、ドラ1ルーキーは「課題がすごく明確に出ている。プロのレベルに追いついていかなければいけない」。次回は今より進化した姿で本拠地マウンドに上がる。【山崎純一】

◆日本ハムのドラフト6位今川優馬外野手(24=JFE東日本)が"本拠地初安打"を放った。7日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に「6番左翼」でフル出場。2回1死の第1打席で左前打を放った。故郷の札幌で家族、約束を交わした友人が見守る中、躍動した。持ち前の朗らかで、明るい心持ちが、結果に結び付いた。2回1死の第1打席。今川が"本拠地初安打"を放った。カウント1-2からの4球目、高橋の高めに浮いたチェンジアップ116キロを引っ張り、三遊間を破る左前打。「ファイターズの一員になったんだなと、また実感が増えた」。少し言葉を詰まらせ、瞳を潤ませた。 興奮の本拠地デビューから一夜明け、悔しさを晴らした。札幌出身。6日巨人戦では代打出場。捕邪飛に倒れ、守備でも苦戦した。日本ハムのファンクラブ会員として、スタンドから見ていた光景とは別世界だと痛感。「今日は絶対、やってやる」と気持ちを強く持って、臨んだ。 家族の力を受けて、奮起した。左翼席では両親らが観戦。前夜は家族8人のグループラインで「打てるように願っているよ」などのメッセージが寄せられた。試合前の円陣では声出し役で、家族が来ていることをチームメートに宣言するなど、気合を高めて挑んだ。「いいところを見たいと言っていた。次は本塁打を」と次の目標を掲げた。 友人の夢をかなえた。登場曲には札幌発のパンクバンド、Dr・NY(ドクターニューヨーク)の「フルスイング」を使用。ボーカルのノブホとは小学生らを対象とした野球スクール、ファイターズ・ベースボールアカデミー時代からの友人でミュージックビデオにも出演。「プロ野球選手になって、いつか登場曲で使ってくれ」という約束を果たした。 栗山監督は「まだまだ1、2軍を行ったり来たりしながら最後まで(見極めて)いく。メンバーに残れるように期待しています」と今川や宮田、細川ら含めて、若手の猛アピールを願った。節目を飾ったが、プロの道は始まったばかり。今川は「まだまだ自分のレベルの低さを思い知った。もう1回、鍛え直してきます」。さらに大きくなって、故郷に帰ってくる。【田中彩友美】

◆先発からの転身を狙う"道産子守護神"日本ハム杉浦稔大投手が、またまた完璧に最終回を締めた。 9回に登場し、1イニングを2奪三振含む3者凡退。「今日はフォークボールを確認したかった。いい高さに投げられたと思う」。オープン戦2試合で打者6人から5奪三振と、圧倒している。 前回3日西武戦(札幌ドーム)では3者連続三振。うなる直球に、球団OBダルビッシュ(パドレス)が「すごい球」と、ツイッターでつぶやいたほどだ。「そこまで面識はないのに、自分を見てくれていたことがうれしいし、褒めてくれていたのは、素直に、すごくうれしい」。一流投手のお墨付きに、ニッコリ。オープン戦で連投テストにも臨む予定で、ストッパーとしての準備を整える。

◆巨人の「2番争い」がヒートアップしてきた。6日の日本ハム戦では2番で起用した松原聖弥外野手(26)が4打数2安打1打点。坂本を3番、丸を5番に据えた打線が機能し、5回には打者9人で5点を奪った。原辰徳監督は「2番にいろんな人を見てみようと」と打線変更の意図を説明。一夜明けたこの試合は、2番に若林晃弘内野手(27)を起用する方針を明かしていた。 新型コロナの影響を最小限にするベストオーダーを探求する上で、「2番」打者の重要度が高まる。 FAで梶谷隆幸外野手が加入したことにより、原監督は以下の上位打線を今季の理想型と話している。

◆巨人梶谷隆幸外野手(32)が先制打を放った。 2回2死満塁、日本ハムのドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)の外角の147キロ直球を捉えて先制の中前適時打とした。 「打ったのはまっすぐ。前の打席でどういう投手かをしっかりと見られた。2打席目に準備がしっかりできたのがいい結果につながりましたね」と振り返った。 この日は3打数1安打で4回裏の守備からベンチに下がった。これでオープン戦4試合で11打数3安打とした。

◆巨人ドラフト5位の秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、マルチ安打を放った。 2回の第2打席、2死一、二塁、日本ハムのドラフト1位伊藤大海投手(23=苫小牧駒大)の外角高め147キロ直球を左前打とした。 続く第2打席は低めの変化球に三振を喫したが、7回先頭の第3打席では、日本ハムの右横手投げ鈴木健の143キロ直球を中前に運んだ。この日2本目の安打を放ち、お役御免。代走の増田大と交代でベンチに下がった。 184センチ、106キロの日本ハム中田も驚く体格だ。6日の同戦、07年の坂本以来となる球団高卒新人のオープン戦での安打を放った。その際、一塁ベース上で中田から「『でけーから近くにあんまくんな』みたいな(笑い)。笑いながら言われました」と声をかけられたことを明かし、「テレビで見てた方。そういう方と話せるのはうれしいというか、ありがたいです」と感謝した。 オープン戦2試合で放った3本の安打はいずれも直球。「(プロ入り当初は)真っすぐより変化の方がレベルの違いを感じたが、だんだん真っすぐの強さを感じてきた。まっすぐに対応できるようにというのは意識してます」と直球に振り負けることなく、身長2メートルの体が持つパワーではじき返した。変化球の対応については「キレだったり変化の鋭さは今までと違う。そこはもっと経験を積んで、慣れていければ良いなと思います」と適応へ模索を続けている最中だが、まだ高校を卒業したばかりの18歳。可能性は計り知れない。

◆巨人大城卓三捕手(28)が攻守で存在感をアピールした。 2点リードの3回2死一塁、右翼線への適時二塁打を放った。一塁走者の丸がスタートを切っていたため、一気にホームまで生還させた。 「打ったのは真っすぐです。しっかりボールを強くたたけました。丸さんがしっかり走ってくれましたし、ツーアウトからだったのでいい追加点になりましたね」と喜んだ。 守備でもアピールした。1回と2回、続けて日本ハムの二盗を阻止。「意識していることは、捕ってから足の動き。相川コーチと練習していることがそのまま試合でも出せている。昨年も1年間取り組んでいたことが形として出てきているんだと思います」と積み重ねてきた練習に手応えを示した。 昨季はチームの捕手で最多となる93試合に出場したが、その地位は安泰ではない。小林がケガから復帰し、炭谷、岸田も控える。「アピールをどんどんしていく立場なのでとにかく試合に出たらすべてのプレーでアピールしたい。打つ、守る両方ですね。必死です」と正捕手の座をかけ、存在感を示し続ける。

◆札幌2連戦を終え、巨人の「2番争い」がヒートアップしてきた。 7日の日本ハム戦では、打撃好調の若林晃弘内野手(27)が2番に名を連ね、二塁打と中犠飛を放つなど2打数1安打1打点2出塁。役割を果たした。前日は松原聖弥外野手(26)が2番で4打数2安打1打点と活躍。坂本を3番、丸を5番に据えた打線が機能し、5回には打者9人で5点を奪った。原監督は「2番にいろんな人を見てみようと」と意図を明かした。 新型コロナの影響を最小限にするベストオーダーを探求するうえで、「2番」の重要度が高まっている。FAで梶谷が加入した今季、原監督は以下の上位打線を理想型と話してきた。

◆巨人高橋優貴投手が、開幕ローテ入りへ課題を残した。4回2/3を2安打無失点も、4四球と制球が定まらず92球を費やした。「球数が多かったし、今までの試合より内容としては良くなかった。メリハリをつけないといけない」。 試合中には直球の軌道を修正するために、プレート板の踏む位置を真ん中から三塁側に変更。「(シーズン中も)できれば武器になる」と工夫を重ね、結果でアピールする。

◆巨人の「メガゴジラ」が本家「ゴジラ」にも並んだ。球界最長身2メートルのドラフト5位、秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で2安打を放った。巨人高卒新人のオープン戦マルチ安打は、1993年(平5)松井秀喜以来28年ぶり。6日には07年坂本以来となる球団高卒新人のオープン戦安打を記録しており、2日連続で大先輩に肩を並べた。次のターゲットは開幕スタメン。59年王貞治以来となる抜てきも見えてきた。乾いた甲高い打球音で、秋広がゴジラの記録を呼び覚ました。7回。1ストライクから日本ハム鈴木健が横手から投げた143キロをしなやかに捉えた。ライナー性の打球は、あっという間に中前へ達した。松井以来となる巨人高卒新人のオープン戦マルチ安打。坂本の記録に続き、2日続けて大打者に並んだ。原監督も「並ではないよね」と真剣な顔で18歳を評した。 春季キャンプは2軍スタート。紅白戦で結果を出し、場数を踏ませる意向もあって1軍に昇格した。2月17日の練習試合初戦からは、3試合は9打数1安打。直球に差し込まれ、壁に直面したかに思えた。 ここからが、並のルーキーと違った。キャンプ序盤には「そのままでいい」と打撃に手を加えなかった原監督から、直接指導を受ける機会が増えた。この日も試合前、ノックバットを手にした指揮官から「懐を深く」と教わり、すぐにものにした。「指導を受けてから感触も良く、その意識で打席に立って2本打てた。真っすぐに対応できるようにというのは意識しています」。対外試合の8安打中、7本が直球。修正能力が光る。 2日には、全体練習を訪問した長嶋終身名誉監督から「松井に劣らない」と声を掛けられ、大成の儀式とされる"ボディータッチ"も受けた。2メートルの全身に眠っていた能力が、周囲の想像を超えるスピードで芽吹いている。原監督も「自分で少しレベルを上げて未知の部分まで来たというところだから、少し押してあげた。真っすぐが打てるようになるのが非常に重要なことで、そこが一番難しい。あれだけの打球ってなかなかね」と目を細めた。 次に見据える高卒ルーキー記録は、伝統球団で60年以上も眠っている、王が持つ開幕スタメンになる。一塁候補だった新外国人スモークは新型コロナの影響で来日未定。ベテラン中島は12日オリックス戦(京セラドーム大阪)で合流予定だが、まだ身長が伸びているという無限の可能性を秘めた秋広がもぎ取る可能性は十分にある。「教わったことをすぐに実戦に生かせるようにやっていきたい」。大きなストライドで、偉大な先輩の記録へと近づいていく。【浜本卓也】

◆巨人の「メガゴジラ」が本家「ゴジラ」にも並んだ。球界最長身2メートルのドラフト5位、秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で2安打を放った。 巨人高卒新人のオープン戦マルチ安打は、1993年(平5)松井秀喜以来28年ぶり。6日には07年坂本以来となる球団高卒新人のオープン戦安打を記録しており、2日連続で大先輩に肩を並べた。次のターゲットは開幕スタメン。59年王貞治以来となる抜てきも見えてきた。 ◆松井の1年目のオープン戦 チーム21試合のうち20試合に出場。7番左翼で先発した3月16日オリックス戦で2本の二塁打を放ってマルチ安打を記録した。ただし、2試合連続安打はなく、オープン戦の通算成績は53打数5安打、0本塁打、2打点の打率9分4厘。開幕は2軍で、1軍に昇格したのは5月1日だった。ちなみに、王の1年目のオープン戦は23試合で76打数18安打、5本塁打、11打点の打率2割3分7厘。

◆巨人の「メガゴジラ」が本家「ゴジラ」にも並んだ。球界最長身2メートルのドラフト5位、秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で2安打を放った。巨人高卒新人のオープン戦マルチ安打は、1993年(平5)松井秀喜以来28年ぶり。6日には07年坂本以来となる球団高卒新人のオープン戦安打を記録しており、2日連続で大先輩に肩を並べた。次のターゲットは開幕スタメン。59年王貞治以来となる抜てきも見えてきた。秋広は二松学舎大付時代、通算23本塁打を放ち、投手としても最速144キロを記録。二刀流で名を上げた。 高校最後の東東京の独自大会では、5試合中4試合に先発し投手の軸を担ったが、背負った背番号は「3」。同校野球部の市原勝人監督(55)は、プロに行くなら「絶対野手」と見抜いていた。「お前は野手なんだぞ」という意識でプレーさせた。見立て通り、映像を見た原監督は野手としての指名を即決した。 底知れぬポテンシャルを示すため、投手を任せた。身長2メートルの好素材にスカウトも集まったが、口をそろえて出るのは「動けるんですか?」という半信半疑の声。市原監督はその言葉に耳を貸さなかった。「ドラフトで指名されるためには『たくさんの魅力がこの子にはあるよ』と示したかった。『ピッチャーでもこれくらい放れます。野手でもこれくらいやれます』と」。エンゼルス大谷が二刀流で躍動した札幌ドームで、ファンの心をつかんだ。【久永壮真】

◆身長2メートルを超えるドラフト5位・秋広優人内野手(18)=二松学舎大付高=が「9番・一塁」で先発し、2試合連続安打をマークした。  0-0の二回2死一、二塁での第1打席で日本ハムのドラフト1位・伊藤(苫小牧駒大)の外角高めへの直球を左前に鮮やかに流し打ち。次打者・梶谷の先制の2点中前打を呼び込んだ。秋広は6日の第1戦でオープン戦初安打をマークしており、2戦連続安打となった。  「開幕1軍という目標に向けて、頑張って生き残れるようにアピールできれば」と語るルーキーは球団では1959年の王貞治以来62年ぶりの高卒新人による開幕スタメン奪取に挑戦している。

◆巨人は新人の秋広が2安打をマークして開幕1軍入りへ前進した。開幕ローテーション入りを目指す高橋は4回2/3を投げて2安打無失点だった。日本ハムはルーキー伊藤が制球に苦しみ4回4安打3失点と課題を残した。

◆巨人の高橋は92球と球数がかさみ無失点ながら五回途中でマウンドを降りた。先発ローテーション入りに向けて課題が浮き彫りとなり「これまでの試合より内容としては良くなかった。早いカウントで勝負できていない」と反省した。  プレートを踏む位置を真ん中にしたり、三塁側にしたりと直球の質を向上させようと試行錯誤した。「多少良くなった部分もある。いろんなことを試してやれれば」と気持ちを切り替えた。

◆進撃が止まらない!! 巨人のドラフト5位ルーキーで、身長202センチの秋広優人内野手(18)=二松学舎大付高=が7日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に「9番・一塁」で先発出場し、3打数2安打。オープン戦で初のマルチ安打を記録した。球団では1959年の王貞治以来、62年ぶりとなる高卒新人の開幕スタメンが現実味を帯びている。  打席に立つ表情に戸惑いはみじんもない。秋広は七回に右のサイドハンド、鈴木健から中前へクリーンヒット。敵地・札幌ドームの日本ハムファンもどよめかせた。  「(原監督の)指導を受けてから打撃練習の感触も良くて、その意識で打席に立って、安打を2本打てた。すごくいい感触でした」  身長202センチの左打者は二回、D1位右腕の伊藤(苫小牧駒大)が投じた外角球を逆らわずに左前へ。七回は内角寄りの球をライナーではじき返した。オープン戦で初のマルチ安打。"原マジック"が効いていた。  試合前。指揮官からティー打撃のトスを上げられ、上半身が投手方向へ突っ込む打撃を修正。「懐を広く持て」とミートポイントを捕手寄りにするよう助言され、すぐに結果につなげた。  3日のヤクルト戦で3打席連続三振。6日に臨んだ日本ハム戦の第1打席を含め、4打席連続で三振を喫した。だが下降線をたどることなく、第2打席で右前打。この日はいずれも直球を捉えて2安打とした。オープン戦は3試合で9打数3安打、打率・333。巻き返した。 その他の写真(2/2枚)  適応力の高さが大きな魅力だ。2軍でスタートした春季キャンプ中に1軍へ昇格し、実戦10試合で31打数10安打(打率・323)とアピール。本職は三塁手ながら、一塁守備も上達している。  高いレベルに屈することなく、平然と持ち味を発揮する姿に原監督も「順応できる人っているよね。ステージが上がれば上がった分、そこに順応するんだろうね」と感心。高卒、しかもドラフト5位入団。将来性を買われての指名だったはずが、今や中島、ウィーラー、北村らと一塁手の座を争う位置まで来た。  相手にとっても注目の的だ。6日の日本ハム戦で出塁した際、身長183センチの一塁手・中田から「でけえから、あまり近くに来んな」と笑顔で声をかけられた。秋広が一塁守備に就くと、出塁した身長181センチの西川から天井を見上げるようなしぐさでイジられた。それでも18歳の若者は「テレビで見ていた方と話せるのはありがたいです」とうれしそうだった。  球団の高卒新人では1959年の王貞治(早実高出)以来、62年ぶりの開幕スタメンを狙う。変化球への対応が課題だが、原監督は「(まずは)真っすぐが打てるようになることが重要。あれだけの打球。並ではないよね」とうなった。  4日に東京・二松学舎大付高の卒業式に出席したばかりの大型新人。この春は、秋広が原巨人の主役だ。(谷川直之)

◆初の北海道出身ドラフト1位の日本ハム・伊藤大海投手(23)=苫小牧駒大=は本拠地デビュー戦で、4回4安打3失点で降板。球数は69だった。「悪いところもあればいいところもあった登板でした。課題は明確になってきたので、同じ失敗を続けないようにひとつずつクリアしていきたいです」と振り返った。  立ち上がりの一回は無失点で切り抜けたが、二回2死から捕まった。ウィーラーに左前打を許すと松原に四球、秋広に左前で満塁のピンチを迎えると、続く梶谷に中前2点適時打を浴び先制を許した。  続く三回も1点を失ったが、四回は先頭から連続三振を奪ってこの試合初の三者凡退に抑えた。

◆日本ハムのドラフト6位新人の今川(JFE東日本)が攻守に存在感を示した。二回に浮いた変化球を逃さず左前打を放つと六回の守備では左前打で二塁から本塁を狙った走者を好返球で刺して失点を阻止した。「絶対にやってやるという気持ちだった」と気持ち良さそうに汗を拭った。  北海道出身で幼い頃からの日本ハムの大ファン。念願の本拠地でのプレーに「感慨深いものがあった。ファイターズの一員になったんだなと実感した」としみじみと話した。

◆日本ハムのドラフト1位ルーキー伊藤(苫小牧駒大)は先発してオープン戦に初登板したが、4回で69球を投げて4安打3失点だった。3四球を与えるなど制球が不安定で球数が増え、目標の5回を投げ切れず「もったいない失点が多く、本当に悔しい」と唇をかんだ。  持ち味の直球は最速151キロと球威があり、四回には落差のあるカーブを決め球に2者連続で空振り三振を奪う場面もあった。開幕ローテーション入りへ「修正しないと。細かい部分を突き詰めていきたい」と話した。

◆「6番・左翼」でオープン戦初スタメンのD6位・今川(JFE東日本)が攻守で存在感を発揮した。第1打席に左前打を放つと、守備でも六回に左前打で二塁から生還を狙った丸を好送球で刺した。札幌出身で幼少期から日本ハムファン。スタンドで家族らが見守る前で期待に応え「札幌ドームでプレーできて感慨深いものがあった」としみじみ語った。

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