中日(☆3対2★)楽天 =オープン戦2回戦(2021.03.07)・バンテリンドーム=
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楽天
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中日
01020000X3900
勝利投手:岡野 祐一郎(1勝0敗0S)
(セーブ:藤嶋 健人(0勝0敗1S))
敗戦投手:早川 隆久(0勝1敗0S)
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◆中日は先発・大野雄が3回無失点5奪三振の好投。開幕ローテーション入りへ、万全な仕上がりを見せた。一方の楽天は、ドラフト1位ルーキーの早川が先発。4回8安打3失点とオープン戦初登板で結果を残せなかった。

◆中日根尾昂内野手(20)が先制適時打を放った。 2回2死一、二塁で、楽天のドラフト1位ルーキー早川隆久投手(22=早大)の135キロカットボールを左前に運んだ。 「ツーストライクと簡単に追い込まれたのでどうにかして粘ろうと思って打席に立っていました」。 開幕1軍争いの中でこの試合も左翼9番でスタメンに起用された。ここ2試合無安打に終わっていたが、8打席ぶりの安打は粘りが生んだ。

◆楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が先発で今季3度目の実戦マウンドに上がり、予定の4回を8安打3失点で終えた。 昨季の沢村賞左腕、大野雄との投げ合い。初回先頭の大島を外角149キロの直球で見逃し三振。続く京田に右前打を許したが、けん制で飛び出させ、アウトに。2死から阿部に中堅フェンス直撃の二塁打を許すもビシエドは二ゴロに仕留めた。 2回は1死から平田、木下拓に連打を浴び、2死一、二塁から根尾に外角カットボールを拾われ、先制打を許した。3回は3者凡退に抑えたが、逆転してもらった直後の4回は2死から平田、木下拓、武田に連打を浴び2失点。やや浮いたボールを捉えられた。 プロ入り後最多の72球。先発が濃厚となっている開幕3戦目、28日の日本ハム戦(楽天生命パーク)へ向け、収穫と課題をつかんだ。

◆日本ハムからトレードで加入した「おにぎり君」こと横尾俊建内野手(27)が移籍後初安打となる逆転の2点適時二塁打を放った。 7番一塁で移籍後初のスタメン出場。1点を追う4回2死一、三塁での第2打席、この回から登板した中日岡野の初球内角フォークを捉えた。左翼線への当たりに小学生時代に同じチームでプレーした一走茂木がかえり、逆転。二塁上で手をたたいて喜んだ横尾は「打ったのはフォークです。初球から打つ意識で打席に入りました。打てて良かったです。もっと打ってアピールしていきます」とコメントした。 2月27日に池田隆とのトレードで楽天に加入。4日に合流し、6日中日戦で守備から途中出場。2打数無安打に終わっていたが、4打席目でうれしい1本が出た。

◆"○○すぎる"ルーキーに宿題が見つかった。楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が中日戦に先発。 今季3度目の登板で最多の72球4回8安打3失点で"プロ初黒星"。「真っすぐで差している分、腕が緩んでしまって合わせられている。もう1度変化球の精度を見直さないといけない」と自己分析した。 違いを捉えられた。この日最速149キロの直球に力はあったが、8安打中6安打の結果球が変化球。2回には根尾にカットボールを、4回には武田にスライダーをそれぞれ左前適時打にされた。小山投手コーチは「真っすぐの腕の振りのわりに変化球の時は若干緩く、合わせにいく部分を打たれた。実際キャンプの時から少し気にはなっていた」と指摘。「フォーム的なものではなく意識的なもの。打たれて勉強なので」と収穫を強調した。 目でも学んだ。相手先発の大野雄は3回無失点。新人左腕は「ピッチトンネルをうまく使いながら低めで振らせる。ピンチでもあたふたせず丁寧に投げている。見習っていきたいです」と昨季の沢村賞左腕の姿に刺激を受けた。開幕3戦目、28日日本ハム戦(楽天生命パーク)でのシーズン初登板初先発が濃厚。残り2戦。成長へのカギを拾い集める。【桑原幹久】

◆「おにぎり君」こと楽天横尾俊建内野手(27)が日本ハムからトレードで加入後、初安打初打点を挙げた。 中日戦に「7番一塁」で移籍後初のスタメン出場。1点を追う4回2死一、三塁、中日岡野の初球フォークをフルスイング。左翼線への2点適時二塁打に塁上で手をたたいた。移籍後4打席目での1本に「素直にめちゃくちゃうれしかったです」。小学時代に武蔵府中リトルで同期の一走茂木の激走に「よく走ってくれました。チームに足の速い選手がいることはチームにとっても自分にとっても心強いです」と喜んだ。開幕1軍入りへのアピールに、石井GM兼監督は「元々ポテンシャルのあるバッター。左投手だけでなく、右投手にも対応してもらえれば」と期待した。

◆中日と楽天がオープン戦。楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が先発で今季3度目の実戦マウンドに上がり、予定の4回を8安打3失点で終え敗戦投手となった。中日の根尾昂内野手は楽天早川から先制打を放った。2回2死一、二塁。2球で追い込まれてから4球粘ってカットボールを左前に落とした。

◆楽天石井一久GM兼監督(47)が攻撃的マインドを求めた。 1点を追う9回無死一、二塁。先頭で左前打を放った和田に代わり、二走の代走に俊足の小郷、打者下妻に代わり、代打銀次が送られた。 銀次は中日藤嶋の直球を中堅方向へ強くはじき返したが、二塁寄りに守っていた遊撃手京田がワンバウンドで好捕。二走小郷は打球をライナーと判断。帰塁に走ったが、打球が落ちたことを確認し、三塁へ切り返した。 遊撃手京田は二塁へ転送し、一走を封殺。二塁手高松は一塁への送球が間に合わないことを確認してから三塁へ送球し、二走小郷はタッチアウト。石井GM兼監督がリクエストしたが判定は覆らず、好機を逸した。 試合後、指揮官は9回無死一、二塁からのプレーに「それは仕方ないこと」と前置きし「ライナーバックが染みついていると思う。ただ、ちょっとバックしすぎた」と指摘。「ベンチの意向は(代走の)小郷に絶対に帰ってきてほしいという思い、攻めの姿勢で出したオフェンシブな交代。同じミスが出るにしても、7対3でオフェンシブが7、ディフェンシブが3。7割は前へ前へと言う気持ちの中で、リスクヘッジをしてほしい。同じミスでも、攻めたミスというのをしてもらえれば。判断能力、というところをこの1年考えてしっかりやっていきたい」と攻めと守りへの意識の配分を細かく求めた。

◆中日大野雄大投手(32)がオープン戦初登板。先発で予定の3回を2安打無失点、毎回の5奪三振に抑えた。 絶対的エースが開幕投手を外れるなど、調整遅れが心配される中、まずまずの投球を披露した。 沢村賞左腕の底力を見せたのは2回。この試合最速の147キロ直球に変化球のツーシームを低めに集めて浅村、茂木を連続三振。3回2死から田中和、辰己に連打を許したものの小深田をスライダーで空振り三振に仕留めた。 「バランスよく投げられていた球とそうでない球の差が激しかった。結果的にゼロ(無失点)で抑えられたけど、まだまだ課題はあるなと思いました。すべての精度を上げていきたい」。開幕投手こそ福谷に譲ったものの、開幕からの先発ローテーションに必要不可欠なエースは結果に満足することなく、役割を果たすために次の段階を見据えていた。

◆中日大野雄大投手(32)が、楽天戦でオープン戦初登板。先発で予定の3回を2安打無失点、毎回の5奪三振に抑えた。絶対的エースが開幕投手を外れるなど、調整遅れが心配される中、まずまずの投球を披露した。 上々の結果だが、自己評価は厳しかった。「3イニング目を見てもらえればわかると思いますけど、まだまだなんですよね」。3回2死から連打を許した。小深田をなんとか三振に仕留めたものの現在地を率直に表現した。 「準備が間に合わない」(与田監督)との理由から開幕投手は福谷に譲った。昨年フル回転した影響と例年に比べ短いオフ。スロー調整を余儀なくされた。それでも底力はしっかり見せた。2回、4番浅村との勝負。144キロ、146キロの直球で連続して空振りを奪い、最後は137キロツーシームで仕留めた。 「浅村選手も調整段階だと思いますが、狙った球を仕留める打者だと思う。あのスイングはそうだと思いますし、その中での空振りは自信になる。まっすぐあっての大野だと再認識しましたし、ワクワクというか気持ちの入った戦いだった。(最速)147キロ出たこともプラスにとらえたい」と収穫も口にした。 今後の焦点は開幕からローテーーションで回れるのかに尽きる。「開幕投手は外れましたけど、そこは漏れちゃいけないしあり得ないことだと思う」。万全ではないが、エースの役割を果たすべく最善を尽くす覚悟を示した。【安藤宏樹】 ▽中日与田監督(3回無失点の大野雄について)「キャンプでほとんど投げ込むことができてなかったので(バテ気味だったのは)仕方ないところだと思う。これからイニングを順調に伸ばせられるようになればね。(開幕ローテの)可能性はゼロではない。きょうぐらいのピッチングをしてくれれば開幕からしっかり投げられるんじゃないかなあと。ちょっと安心しました」 ▽中日福(7回に打者3人で抑え)「沖縄のときよりは課題を潰して投げられているかなと思っています。ただ、まだまだなので残りの期間で仕上げたい」

◆中日の根尾昂内野手が楽天ドラフト1位の早川から先制打を放った。2回2死一、二塁。2球で追い込まれてから4球粘ってカットボールを左前に落とした。「簡単に追い込まれたのでどうにかして粘ろうと思って打席に立っていました」。オープン戦4試合フル出場で2本目の適時打。 与田監督は「ギャフンと崩されなくなった。主力に近づきつつある状況なのでいろんな経験をして欲しい」と継続起用する方針を示した。

◆日本ハムから楽天にトレードで加入した横尾俊建内野手(27)が「7番・一塁」で先発出場し、移籍後初タイムリーを放った。  「初球から打つ意識で打席に入りました。打ててよかったです。もっと打ってアピールしていきます」  0-1の四回2死一、三塁で迎えた第2打席。中日の2番手・岡野の初球、133キロのフォークを振り抜いた。打球は左翼線で弾み、一時逆転となる2点二塁打に。持ち前のフルスイングで存在感を示した。

◆2月末のトレードで日本ハムから楽天に移籍した横尾が「7番・一塁」で先発した。四回の第2打席で右投手の岡野から左翼線に運び、一時逆転の2点二塁打。持ち味の打力でアピールし「素直に、めちゃくちゃうれしかった。(今後も)持っているものを打席で出せるよう準備したい」とはにかんだ。  右の長距離砲として開幕1軍を目指す。ゼネラルマネジャー(GM)も兼ねる石井監督は「ポテンシャルは高い。左投手だけでなく右にも対応してくれれば」と期待した。

◆中日・根尾昂内野手(20)が「9番・左翼」で出場し、二回に先制打を放った。2死一、二塁の場面で巡った第1打席で対するのは相手のドラフト1位左腕・早川(早大)。2球で簡単に追い込まれたものの、ファウルで粘りながら食らいつく。外角一辺倒の攻めに遭う中で7球目のカットボールをはじき返すと、打球はグラブを差し出す左翼手・島内のわずか手前で弾んだ。  6日の同戦では涌井&田中将と対戦して3打数無安打。「球界でもトップレベルの投手はこういう投手なのだなと思いました」と高いレベルを体験。気持ちを切り替えて"バンテリンドームナゴヤ初安打"。しっかりとアピールを続けている

◆中日・大野雄大投手(32)が先発し、3回2安打無失点と好投した。  「バランスよく投げられた球と、そうでない球の差が激しかった。結果的に無失点で抑えられましたけど、まだまだたくさん課題があると感じました」  2月27日の阪神との練習試合(北谷)から中7日でのマウンド。まず一回を11球で三者凡退に抑えると、二回は4番・浅村をフォーク、茂木をツーシームで、ともに低めに制球して連続三振に仕留めた。三回は疲労も感じ始めたといい、2死から田中和、辰己に連打を浴びて一、三塁のピンチを招いたが、小深田は低めへのスライダーでバットの空を切らせ、予定の投球回を終えた。5三振はすべて変化球で奪い、手応えも残った。  期待された開幕投手も回避することとなったが「シーズンが開幕したら遅れているとか、状態がまだまだとかは言い訳にならない。最初から甘えることなく抑えていくつもり」と焦らずともシーズンに向けて調整を続けていく。また、開幕ローテ入りに向けても「首脳陣の判断にはなると思いますけど、漏れちゃいけないと思っている。漏れるということは去年あれだけ投げた投手がやってはいけないこと。あり得ないこと」と話し、6人の枠に入ることを照準に定めた。

◆中日の大野雄は5奪三振で3回2安打無失点の好内容。若手の根尾も二回に適時打を放つなど鋭い打球を飛ばした。楽天は開幕から先発枠入りが確実な新人の早川が4回8安打3失点。移籍加入した横尾は2点二塁打で長打力を示した。

◆中日の木下拓が2打席連続で安打を放った。「(狙い球以外への)意識と準備ができていた」と、予想外の配球に慌てることもあったという昨季の反省を生かし、二回は中前打。四回も適時二塁打を打った。  「(スピード)ガン以上に速いストレート」と評した楽天の新人早川に対し、どの球が来ても打てるように気持ちを構えた。四回は2球目までの変化球を冷静に見逃し、狙い通り直球を仕留めた。正捕手として守りを固めつつ「アウトの計算に入れられるのは少ない方が良い」と木下拓。今季は打撃もレベルアップし、チームに貢献したいという。

◆中日は楽天に連勝。与田剛監督(55)の主な一問一答は下記の通り。  --大野雄が3回無失点  「バランス的には投げ急ぎも、前回(2月27日、阪神戦)よりも少なかったし、しっかりと下半身を使って投げられた」  --浅村から真っすぐで空振りも。状態は  「いい力みが出せるようになったというか、力みのポイントがつかめてきている感じがします」  --本人は三回にバテてきたと  「キャンプで投げ込むこともできていなかったので仕方ない。これから少しずつイニングを増やして、体の状態を確認しながらになりますけど、順調に伸ばせるようになればいいと思う」  --結果だけを見れば第1段階はクリア  「そうですね。僕の中でも一つ一つ、段階を作りながら見ていますし、きょうも試合前に少し話をしましたけど、確認作業をクリアしていければと思います」  --開幕ローテもいまの段階ではいける  「可能性としてはゼロではない。確実に開幕のどこかに入れそう、というのは全く分からないですけど、今日ぐらいの投球をしてくれれば開幕から1軍でしっかりと投げられるのではないかな、と。ちょっと安心した」  --根尾は追い込まれながら先制打  「昨年までは崩されるところが多かったが、崩されながら対応できる、骨組みみたいなものがちょっとずつできてきた。まだ甘い球を見逃してしまうようなところはありますけど、追い込まれても、なんとか粘れるという雰囲気は出てきた」  --岡野は1イニングで交代。中継ぎで想定  「彼の場合は(先発と中継ぎ)両方ですよね。先発もある程度、頭数をそろえていかなければいけないですし、岡野と清水はいろんな対応ができるようにしていきたい。複数イニングもこれから先は考えていこうと思います」

◆中日の根尾が二回、楽天・早川の7球目のカットボールを左前に運ぶ先制の適時打を放ち「粘って甘い球をファウルにしないようにしている」と話した。凡打になったが五回の一ゴロも痛烈な当たりだった。  「打ちにいってしっかり振り切る、または見送れるように」と心掛けているという根尾。開幕が近づくにつれ、シビアになってくるチーム内の競争を見越していた。

◆調整遅れに対する周囲の不安を一掃する快投だった。中日・大野雄が犬鷲打線相手に3回無失点。「スライダーもツーシームもフォークも低めに決まっていましたし、いい操りができていた」と胸を張った。  この日奪った5三振すべての決め球が変化球。三回2死まではパーフェクトだった。予定の3イニング目の最終回は疲労と2死から走者を背負ってセットポジションになったことから、球威の低下を感じたが、今後の課題が分かったこともプラスだ。  候補の筆頭だった開幕投手は調整が遅れから回避となったが、開幕ローテ入りは、首脳陣の判断になると前置きした上で「漏れちゃいけないと思っている。去年あれだけ投げた投手がやってはいけないこと。あり得ない」とキッパリ。  「しっかりと1年間、秋までバリバリ投げられるようにしていくのが自分の仕事」  シーズン初登板に向けて準備を進めるなか、大きな一歩を踏み出した。(須藤佳裕)

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