巨人(☆3対2★)ヤクルト =オープン戦2回戦(2021.03.04)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:菅野 智之(1勝0敗0S)
(セーブ:中川 皓太(0勝0敗1S))
敗戦投手:小川 泰弘(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】西浦 直亨(1号・7回表ソロ)
【巨人】廣岡 大志(1号・6回裏ソロ)

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◆巨人は先発・菅野が3回無失点。開幕投手に内定している右腕が、安定感のある投球を披露した。一方のヤクルトは、西浦がソロを含む2安打を記録。激しいレギュラー争いの中、バットで存在感を示した。

◆ヤクルトから巨人にトレード移籍した広岡大志内野手(23)が「9番遊撃」で移籍後初先発する。 巨人からヤクルトに移籍した田口はベンチ入りメンバーから外れた。 巨人先発は開幕投手に内定しているエース菅野智之投手(31)。ヤクルトは開幕投手を務める小川泰広投手(30)が先発マウンドに上がる。

◆ヤクルトの開幕投手に決定している小川泰弘投手(30)が先発し、3回3分の2を投げ被安打7の3奪三振、3四球の2失点(自責1)で降板した。82球だった。 初回から毎回安打を許し、走者を背負う苦しい投球となった。セットポジションでは、昨季まで癖を隠すためにグラブをベルトの位置まで下げて構えていたが、この日は胸付近に上げていた。 4回2死二、三塁から、巨人岡本和に四球を与えた場面でマウンドを降りた。「今日は4イニングを予定していましたが、球数が増えてしまい途中交代となりました。新しく課題も見つかりましたし、開幕に向けてしっかりと課題をつぶしていきたいです」とコメントした。

◆ヤクルトから巨人にトレード移籍した広岡大志内野手(23)が、古巣相手に移籍後初本塁打を放った。 2点リードの6回先頭。ヤクルト守護神石山の3球目、144キロ直球を左翼席中段に運ぶソロ本塁打とした。 広岡は「結果を求めすぎていて固くなっていたので、割りきってスイングしました。ストレートでしたが芯で捉えていい感触でした」とコメントした。 1日に田口とのトレードで巨人に加入。3日の試合で6回から初出場を果たしたが、2打数無安打2三振だった。新天地のスタメンデビュー戦で、初安打が本塁打となった。

◆ヤクルト西浦直亨内野手(29)が、オープン戦1号ソロを放った。 3点を追う7回2死、カウント1-1から巨人の4番手高梨の142キロ直球を左翼スタンド中段まで運んだ。 3打数2安打とし「しっかり結果を出さないといけない立場なので。今日は2安打しましたが、次もキチンと準備をして結果を出していきたいです」とコメントした。

◆巨人とヤクルトのオープン戦。先発は巨人が菅野、ヤクルトは小川。ヤクルトからトレード移籍した広岡のソロ本塁打などで巨人が3-2で勝利した。 開幕投手の明暗が分かれた。巨人の菅野は多彩な変化球を操り3回2安打無失点と抜群の安定感を見せた。ヤクルトの小川は四回途中まで7安打3四球で2失点と乱れた。巨人に新加入した広岡がソロを放ち、堅守でもアピールした。

◆ヤクルト浮上のために"巨人キラー"の復活は欠かせない。小川泰弘投手(30)が、開幕投手決定後の初マウンドとなる巨人戦に先発。3回2/3を被安打7の2失点(自責1)で予定の4イニングを投げきれず、82球で降板した。 どうしたら巨人を抑えられるか。ポイントになるのが4番岡本和だ。16~18年で巨人戦8連勝を挙げた小川が、ここ3年間の通算被打率3割5分、6本塁打と最も苦手にする相手。0-0で迎えた3回1死一、二塁で向き合った。中村とのバッテリーで5球連続の外角攻め。カウント2-2となり内角直球を1球はさんだ。続く7球目、外角へ投じたカットボールをとらえられ、自身の足元を抜かれる中前適時打を許した。 3打席目の4回2死二、三塁では、変化球を続けてストレートの四球。ここで交代を告げられた。"天敵"を封じられず、満塁としての降板に「新しく課題も見つかりましたし、開幕に向けてしっかりと課題をつぶしていきたい」と、悔しさをにじませた。高津監督は「昨年の巨人を考え、今年の対小川と巨人を考え、いろいろ試しながらやっていたようです。まずまずだったんじゃないかな」と評した。 キャンプ終盤まで、フォームの調整を続けていた。この日は2段モーションを使わず、セットポジションでは昨季、癖を隠すためにベルトの位置まで下げていたグラブを胸付近で構えた。指揮官は「研究熱心で、投球について好奇心旺盛。良ければ引き続きやるでしょうし、悪ければ修正するでしょう」。"巨人キラー"のよみがえりに、期待を込めた。【保坂恭子】

◆巨人からトレードで加入したヤクルト田口麗斗投手(25)が、6日の広島戦(マツダ)で移籍後初先発することが決定した。 チームに合流して2日目のこの日、元古巣の東京ドームでブルペン入りし、状態を確認した。 試合後、高津臣吾監督が「広島戦に同行する予定です。(登板は)あります」と明かした。

◆ヤクルトから交換トレードで巨人に移籍した広岡大志内野手(23)が「9番・遊撃」で出場した古巣とのオープン戦で移籍後初本塁打を放った。  2-0の六回、守護神・石山泰稚投手(32)の144キロの高めの直球を振りぬき、左翼席上段へ豪快なソロ。それまでは投ゴロ、左飛で倒れており、移籍後初安打が本塁打となった。この一発にベンチは大盛り上がり。「結果を求めすぎていて硬くなっていたので、割り切ってスイングしました。ストレートでしたが、芯で捉えていい感触でした」と喜んだ。  広岡はプロ6年目で通算21発の大型内野手。「未完の大器」とも評される。1日に田口麗斗投手(25)との交換トレードが両球団から発表。3日のヤクルト戦で移籍後初出場を果たしたが、2打数無安打に倒れていた。

◆巨人の開幕投手を務める菅野は3回2安打無失点と上々の内容だった。改良を重ねたカーブを決め球に、二回は浜田を、三回は太田を空振り三振に仕留め「キャンプ中もずっと手応えを感じていた。(今季の)軸になっていくと考えている」とうなずいた。  速球も精度が上がってきた。一回、先頭打者の塩見は内角に少し食い込むツーシームで遊ゴロに仕留め「ああいう投球ができるとすごく楽だなと感じる」と納得の口ぶりだった。

◆古巣へ恩返しの一発だ。ヤクルトから交換トレードで加入した巨人・広岡大志内野手(23)が4日、ヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)に「9番・遊撃」で初スタメンを果たし、六回に巨人移籍後初安打となる第1号を放った。原辰徳監督(62)から大きな期待をかけられる若き大砲候補が、正二塁手争いに加わった。 ■原監督から"初指導"も  手に残る感触で本塁打を確信した。かつての仲間の前で豪快な一発をほうりこみ、ダイヤモンドを一周した。  「今日はスタメンといわれていたので、絶対打ったろうと思って打席に入った。感触はよかった」  2打席凡退して迎えた六回。ヤクルトの守護神・石山の144キロの直球を振り抜き、左翼席上段まで運ぶ移籍第1号を放った。初出場となった前日3日は途中出場で2三振を喫した。前日の悔しさを払拭する特大の一発に「ヤクルトで最後を任されている投手から打てたのはよかった」とうなずいた。  指揮官の助言で感覚を取り戻した。移籍したばかりの緊張から本来の打撃ができていなかったこともあり、試合前に原監督から「(タイミングの取り方で)ワンステップ入れてから打ちにいった方がいいんじゃないか」と"初指導"を受けた。本来は大きく足を上げてタイミングを図っていた右打者は、ブレの少ないタイミングの取り方に修正。「あまり大きい動きにならないので、無駄が省けた」とすぐさま結果で応えた。 ■ド派手あいさつがわり!!  原監督も「いいものが出たと思う」と目を細め、吉川、北村らが火花を散らしてきた正二塁手争いに「加わったということで見てもらってといい」と期待を込めた。  試合前には円陣で声出しを行った。「まだまだチームにはなじめていないので、これからどんどん積極的にやっていきたい」と謙遜するが、存在感は間違いなくチームに浸透してきている。  あいさつがわりのド派手な一発を放った新戦力は「どこのポジションでもできるようにしっかり準備してやっていきたい」。定位置奪取へ、猛アピールを続ける。(樋口航)

◆ググっと曲がって燕打線をキリキリ舞いさせた。巨人・菅野智之投手(31)が新兵器"桑田カーブ"に上々の手応えを口にした。  「勝負できるボールという風に感じました。軸になっていくのでは」  桑田投手チーフコーチ補佐直伝の魔球は決め球として十分に機能した。二回に右打者の浜田を外角低めに落ちる127キロで空振り三振に。三回には左打者の太田を126キロでやはり空振り三振に斬った。この日の2三振はいずれもカーブで奪ったもの。150キロ超の直球とのコンビに打者は完全にバランスを崩されており、打者の左右問わず投げ込めるのも強みだ。  今オフに桑田コーチが新任となったことで、「感覚を聞きたい」と現役時代の"伝家の宝刀"の継承に乗り出している。大きく縦に曲がる軌道は理想通りだが、球速は「欲を言えば122~123くらい」と微調整する意向だ。  26日のDeNAとの開幕戦(東京ドーム)に内定。この日は3回無失点でまとめた。コンビを組んだ大城はキャンプ中、ブルペンで一度も受けに来なかったといい、「そこはちょっと怒った」。後輩捕手の育成にも気を配りながら、自身は進化を続けている。(伊藤昇)

◆巨人に楽しみな選手がいた。六回に移籍後初本塁打を放った広岡だ。まだ打撃は粗いが、きちんと捉えれば、すごく飛距離が出る。打ちごろの高めの真っすぐとはいえ、まぐれで左翼席上段までは飛ばせない。首脳陣は「ただものじゃない」と再認識しただろうし、坂本や岡本和のいい刺激になったと思う。  私が巨人に入団した1964年は、遊撃に名手の広岡達朗さんがいた。とても勝てる相手ではなかったが「いい打撃をして追い越すぞ」と心の中でつぶやきながら、バットを振り続けた。私が結果を出すと、広岡さんは、うかうかできないと感じたのではないだろうか。私も生きのいい若手が出てくると、同じ思いをした。  新戦力にとって、今の時期は大事だ。首脳陣に「こいつは使えるな」と印象付けておけば、2軍に落ちても成績を気にかけてもらえる。あとは1軍に上がったときにチャンスを生かすだけだ。この日の安打は1本だけだったが、広岡にとっては"大きな1本"になったのではないだろうか。(本紙専属評論家)

◆開幕投手に決まっているヤクルト・小川泰弘投手(30)が先発し、3回2/3で82球を投げ7安打2失点(自責点1)だった。  「4イニングを予定していましたが、球数が増えてしまい途中交代となりました。新しく課題も見つかりましたし、開幕に向けてしっかりと課題を潰していきたいです」  序盤から球数を要し、毎回走者を背負った投球が続く中、三回だ。先頭・梶谷を遊撃・西浦の失策で出塁させると、1死一、二塁から岡本に先制の中前適時打。なおも一、三塁から続く大城に右前適時打を浴びた。四回2死満塁となったところで、82球に達して降板。計3四球を与えるなど、言葉通り課題が残った。  すでに、3月26日の開幕戦(対阪神、神宮)で2年ぶり5度目の大役を務めることが決定。燕のエースが、残り3週間で状態をさらに上げていく。

◆プロ4年目の開幕に向けて、順調に歩みを進めている。ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が、二回先頭で右前打。菅野が投じた146キロの速球を逃さなかった。  この一打で7試合連続安打を記録し、春季キャンプから紅白戦を含む実戦10試合で26打数11安打の打率・423、1本塁打、5打点だ。「今日、できたことを継続していきたい」と話してきた村上。昨季、球団の日本選手では初めて全試合で4番を務めた若き主砲が、好調を維持している。  今季も村上の4番起用を明言している高津監督は「今の状態よりもっと上げて、(開幕戦の)3月26日(対阪神、神宮)を迎えることが一番だと思います。もっともっと打席に立って、振っていってというところはやらせたい。自分の状態を高められるようにゲームに使っていきたい」と大きな期待を寄せた。  2年連続最下位からの逆襲へ、村上は指揮官が掲げる「1点にこだわる野球」を体現しようと走った。右前打で出塁後、三走となった1死一、三塁の場面では、重盗をしかけて本塁を狙った。二塁手・北村が本塁へ好送球し、惜しくもアウト。だが、バットだけではなく、貪欲にホームを目指す姿こそ、村上が理想とする「優勝できるチームの4番」の姿だ。(赤尾裕希)

◆「6番・遊撃」で先発出場した西浦が、定位置奪取へアピールした。二回には左前打を放ち、七回2死では左翼席へオープン戦1号ソロ。昨季44試合で防御率1・93と安定感を誇った左腕、高梨が投じた直球を捉え「しっかり結果を出さないといけない立場なので、次もきちんと準備をして結果を出していきたいです」と言葉に力を込めた。(東京ドーム)

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