日本ハム(★1対6☆)西武 =オープン戦2回戦(2021.03.04)・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:髙橋 光成(1勝0敗0S)
(セーブ:上間 永遠(0勝0敗1S))
敗戦投手:金子 弌大(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(1号・1回表3ラン)

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◆日本ハムは、先発・金子が初回に5連打を浴びるなど4失点。開幕に向けて不安を残す結果となった。一方の西武は、山川が3ランを含む2安打を記録。打線の中軸を担うスラッガーが、自慢の打棒を見せつけた。

◆封印を解き、両手を突き上げた。西武山川穂高内野手(29)が、オープン戦1号3ランを放った。 一塁側ベンチ前、エアハイタッチの流れから「どすこいパフォーマンス」を披露した。昨季限りで"卒業"を宣言していた、おなじみのポーズ。「やっぱりやっていきたい。やらないでおこうかなと思ったけど。いろんな方に期待されている気もしたので。応援してくれる人のためにやりたい」と解禁した。 ベンチ横ではカメラが待ち受けた。昨年12月の契約更改の際「僕、もう『どすこい』をやらないです」と公言。右足首を痛めたこともあり、シーズンの成績は打率2割5厘、24本塁打、73打点と、前年まで2年連続本塁打王に輝いた男の数字ではなかった。「僕は野球に集中しますから」と1度は封印。しかし、2軍キャンプ地・高知での阪神戦、場外弾を放った際に披露し、思い直した。カメラを通して、その先に待っているファンの姿を想像すれば、封印という選択肢は自然となくなった。 オープン戦だからこそ、五感を研ぎ澄ます。「シーズンで使う球場は、球の見え方、球場の雰囲気、打球の飛び方とかいろいろある。それを2日間できたのはよかった」。昨季は札幌では打率2割を切り、右足首を負傷した"鬼門"でもある。5回には左中間を割る二塁打も放った。「これだけ振って、バランスが取れているので(右足首は)大丈夫。去年はここまで振れなかったですから」。4番復活がV奪還には必須条件。不安を一気に押しだした。【栗田成芳】 ▽西武辻監督(山川の3ランなどで、2月の対外試合から7試合目にして初勝利)「4番というのは山川がどっしり座ってくれているのが、一番居心地がいい。気分は良くないよ。やっぱり、勝ちがないということは」

◆開幕投手の西武高橋光成が、カーブに光明を見いだした。先頭に四球を与える立ち上がりも、難敵の近藤を3球連続カーブで右飛に打ち取ると、続く西川にも初球から120キロの弧を描く軌道で、中飛に仕留めた。「カーブをこれまで使わなかったわけではないが、新しい形が見えた。すごくいい収穫だった」と大きな手応え。今季オープン戦初登板で、5回4安打無失点に抑え開幕戦に弾みをつけた。 今季5完投を目標に掲げ、長いイニングを意識する上で貴重な「遅球」が武器になる。「タイミングを外すボールが制球できて、すごくいい形になった。カウントが取れるという意味でも、打者には嫌だと思う」と投球の幅を広げていく。

◆西武上間永遠(とわ)投手(20)が、先発ローテーション入りに名乗りを上げた。6回から2番手で登板し、3者凡退の立ち上がり。最速147キロの直球を軸に、丁寧に投げ込んだ。8回も3人斬り。9回は長打を含む2安打を許し失点こそ喫したものの、4回を2安打1失点にまとめた。試合を振り返り「疲れはそこそこといったところです。出来はいつも通りかな、と思っています。まだ本調子ではないところもありますが、直球で空振りを取れたり、詰まらせることができたのは良かったですし、そこは今後も続けていきたいです」と淡々と話した。 プロ2年目右腕の好投に、辻発彦監督も目を細めた。「淡々と投げる。あまり動じないで投げられるようなピッチャーの気もするし、そんなにばたばたフォアボールで崩れるピッチャーじゃないんで。コントロールもそこそこ。いろんな球種を投げられるからね。面白いと思いますよ」と期待した。

◆今季から先発に再転向する日本ハム・金子弌大投手(37)が先発したが、立ち上がりから5連打で4点を失うなど乱調。3回6安打4失点で降板した。  「初回、きれいに抑えようとし過ぎて、ストレートが甘いところに集まってしまった」  一回先頭の金子、源田に連打を浴びてピンチを招くと、続く森に右翼線へ運ばれ先制された。なおも無死二、三塁から、山川に3ランを浴び、この回一挙4点を失った。二回も走者を背負うなど本来の調子をつかめず3回48球で降板した。

◆日本ハムの2年目の上野が途中出場して適時打を放ち、初の開幕1軍入りへアピールした。九回2死三塁で低めの速球をたたいて中前へ落とした。ただ、内容には納得がいかないようで「当てにいった形になった。もっと思い切りいけば良かった」と悔しがった。  京都国際高からドラフト3位で入団。遊撃の守備を評価され、今年のキャンプ途中から1軍に合流した。遊撃のレギュラーは固まっておらず「守備で見せていきたい」と意気込んだ。

◆西武・山川穂高内野手(29)が一回無死二、三塁、金子から中越えの"1号"3ランを放った。  「あの場面は追い込まれていましたので、犠牲フライを狙っていました。結果的に(本塁打になって)良かったです」  今季は2年ぶりの本塁打王を目指し、キングを獲得した2018、19年のような左足を上げてタイミングを計る打撃フォームに"回帰"。オフから打ち込んできたが、オープン戦2試合目でさっそく大きな一発を放った。  山川の本塁打が飛び出す前には先頭打者の金子、続く源田の連続安打で一、二塁から、森が「しっかりランナーをかえすことができて良かったです。低めについていくことができました」と振り返る右翼線二塁打で1点を先制していた。

◆西武・山川穂高内野手(29)が4日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に「4番・一塁」で出場し、一回の第1打席に"オープン戦1号"となる中越え3ランを放つなど、4打数2安打3打点と活躍した。昨年痛めた右足首の影響で、キャンプは若手主体のB班で調整した主砲が復活の号砲。チームは6-1で勝利し、対外試合7戦目にして初勝利を挙げた。  打球は中堅フェンスを軽々と越えた。札幌ドームに響いた「ガコン!」という着弾音。主砲の山川がオープン戦2戦目で早くも1号を放った。  「普通にうれしいです。去年がああいう成績(24本塁打)だったので、いい一本だったと思います」  1点を先制した直後の一回無死二、三塁、主砲は金子の142キロを捉えた。一塁ベンチの仲間たちとのエアタッチを終えると、右翼ポール際のファンに向かい両手を高く掲げて、お決まりの「どすこいポーズ」。コロナ禍を考慮し、大声を出さずに口だけ「どすこい」と動かした。 その他の写真(2/3枚)  昨年末、パフォーマンスについてはプレーに集中することを理由に「"よくばり君"(D1位・渡部、桐蔭横浜大)にあげます。あいつに託します」と封印を宣言していた。しかし「いろいろな人に期待されている気もした。応援してくれる人のためにやりたい」と解禁。こんな時代だからこそ、明るい話題を提供していくことに決めた。  この日の一回は先頭の金子、源田の連続安打、さらに森の先制打から山川弾と4連打で4得点。鮮やかな速攻が決まった。辻監督も「4番に山川がどっしり座ってくれているのが、一番居心地がいい」と信頼を寄せた。  「フォーム的には徐々に固まってきているので継続していきたい」。本塁打王を獲得した2018、19年の打撃フォームに回帰し、本塁打王を目指す山川。今季のキング大本命だ。(湯浅大) ★痛めた足は大丈夫  山川は昨季終盤に右足首痛のために離脱し、今年2月のキャンプも若手主体のB班で過ごした。現在は痛みもなく「あれだけ振ってバランスが取れているので大丈夫かなと思います。去年はあそこまで振れなかったので、いいと思います」と問題がないことをアピール。今後に向けて「これで治ったと油断せずに、再発しないように試合をできていたらいいなと思います」と慎重だった。

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