巨人(★1対6☆)ヤクルト =オープン戦1回戦(2021.03.03)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:原 樹理(1勝0敗0S)
敗戦投手:井納 翔一(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】内川 聖一(1号・5回表ソロ),濱田 太貴(1号・8回表3ラン)

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◆巨人は丸が2安打をマーク。自身のオープン戦初戦で、しっかりと快音を響かせた。対するヤクルトは、今季から加入した内川が5回表にソロを放つ活躍。21年目のシーズンを迎えるベテランが、健在ぶりをアピールした。

◆トレードで巨人から加入したヤクルト田口麗斗投手(25)が、オンラインで入団会見を行った。「新しい生活が始まったなという感じなので、転校生の気分でいます」と笑顔だった。 練習前には古巣のチームメートへあいさつ。ヤクルトの練習Tシャツ姿でコーチ陣と記念撮影を行う場面もあった。 ヤクルトのユニホーム姿については「みなさんに『本当に今日から来たの?』とお声掛けいただいたので、もしかしたらもっと前からいたのかもしれないですね」と笑っていた。 高津監督と笑顔で2ショット写真を撮影し「同じ広島出身の方でもありますし、縁を感じる出会いができたので、高津監督を男にしたいです」と力強く話した。 練習では、石川投手の計らいで小川泰弘投手(30)とキャッチボールを行った。練習の合間にはチームメートと談笑するなどリラックスした表情も見せた。ベンチに戻る際には巨人ファンが座る右翼側のスタンド前を通り、帽子をとってあいさつをしながら引きあげた。 今季の目標について「僕自身、ここ数年、納得いく数字が残っていない。1軍に居続けることがなかなかできていなかったので、最後までローテーションに入って、巨人の連覇を阻止して優勝したいと思います」と意気込んだ。 田口は、広島新庄から13年ドラフト3位で巨人に入団。16年は10勝、17年は13勝を挙げた。通算162試合に登板し、36勝37敗2セーブ、防御率3・49。

◆ヤクルトの先発アルバート・スアレス投手(31)は2回を被安打1の2奪三振、1四球で無失点に抑えた。 今季初実戦で、先頭の巨人梶谷にいきなり四球を与えた。しかし1死一、三塁で、4番岡本を高めのスライダーで空振り三振。三振ゲッツーで無失点に抑えた。「今シーズン初登板でしたが、ある程度、コントロールできた。まだ、ここから次回登板に向けてイニングも増えてくるのでしっかり、開幕に向けて調整していきたい」とコメントした。

◆ヤクルト内川聖一内野手(38)が、移籍後初となるオープン戦第1号ソロ本塁打を放った。 0-0で迎えた5回、先頭でカウント1-0から巨人の2番手井納の甘く入った139キロ直球をとらえ、左翼スタンドへ運んだ。「先頭打者でしたので、良いカタチをつくることを心掛けて打席に入りました。結果、良い角度であがってくれました」とコメントした。 ベンチではソフトバンク時代から恒例の宮本、塩見ら若手とあごタッチをかわし笑顔も見せた。

◆ヤクルト中村悠平捕手(30)が死球を受け、途中交代した。 2-1で迎えた7回2死、巨人の3番手戸根の初球が左膝の外側に当たった。中村は顔をしかめてその場にしゃがみ込んだ。トレーナーや宮出ヘッドコーチ、衣川バッテリーコーチが駆けつけたが自力で歩いて、ベンチ裏へ下がった。 代走に古賀優大捕手(22)が送られ、そのまま7回裏から守備に入った。

◆ヤクルトの若き4番村上宗隆内野手(21)が、勝ち越しの適時打を放った。 1-1で迎えた6回1死一、二塁、カウント1-1から巨人井納の3球目、141キロ高め直球を右前へはじき返した。二塁走者山崎が生還し、1点を勝ち越した。 村上は練習試合から6試合連続安打と好調を維持しており「同点にされた直後だったので、すぐ取り返したい気持ちでした。チャンスで打つことができて良かったです」とコメントした。

◆ヤクルト山田哲人内野手(28)が3日、オープン戦巨人戦(東京ドーム)を下半身のコンディション不良のため欠場した。 ベンチ入りメンバーには入っていたものの、グラウンドには姿を見せなかった。2月28日の練習試合阪神戦(浦添)で、足の負傷のため途中交代していた。高津臣吾監督(52)は「明日も出ないですし、遠征も帯同しないと思います。今ちょっと、ゲームに出なくてもいいと判断しています」と話した。

◆ヤクルトからトレードで加入した巨人広岡大志内野手が合流即日、古巣との試合に出場した。 6回から代打で出場し2打数2三振に終わり「結果を出したいと力が入りすぎました」と反省。7回から入った遊撃では守備機会はなかったが、試合前練習では中堅、バッテリー以外の全ポジションを守り「どこでも守れるようになりたい。全てでアピールしたい」と意気込んだ。

◆チームも打線も盛り上げる!ヤクルト新加入の内川聖一内野手(38)が、移籍後初アーチをかけた。 0-0で迎えた5回先頭で、巨人井納の内角139キロ直球にうまく合わせ、左翼席へ。東京ドーム開催の巨人戦では、横浜時代の10年6月27日以来11年ぶりの1発。4回まで無安打だった打線に元気を与える、オープン戦チーム初安打&同1号ソロに「1本出ることで、チームの流れが良くなってくれればという思いでもいました」と明かした。 その後6安打を重ねて計6点を挙げた打線だけでなく、ベンチの雰囲気も、がらりと変えた。おずおずと拳を出した宮本、山崎、塩見と、ソフトバンク時代から恒例となっているあごタッチのパフォーマンス。「おそるおそる手を出してたので『やるなら思い切りやれよ』と突っ込んでおきました。若い選手が遠慮せずにどんどん来てくれると、うれしい」としばき返して応えた。手元に戻ってきたホームランボールにはサインを入れ、球団を通じてプレゼントすることに決めた。「(観客の)人数が限られた中で試合をやっているので、少しでも喜んでもらえると。たくさん応募があるとうれしいですね」とファンサービスも忘れない。 青木、山田、村上の後を打つ重要な5番打者。高津監督は「今の時点では内川の『5番一塁』がしっくりくる。相手バッテリーにも、プレッシャーがかけられる5番打者じゃないか」と話し、開幕スタメンに前進した。2年連続最下位からの浮上を狙う今季、39歳を迎えるベテランがチームを支える。【保坂恭子】

◆1軍に合流したヤクルト高卒3年目の浜田太貴外野手が、オープン戦1号3ランで長距離砲をアピールした。 3-1の8回2死一、二塁で巨人戸根の142キロ直球を左中間席へ。「1軍に呼んでいただいてすぐにチャンスをもらったので、何とか1本打つことができてホッとしています」。 高津監督は「1発回答じゃないですけども、しっかりしたスイングができている」と高評価だった。

◆巨人のエンジェル・サンチェス(31)が今季対外試合初先発で2回無安打無失点と好投した。  一回。先頭の塩見に四球を与えるも、続く山崎を見逃し三振、青木を遊ゴロ併殺打。二回は村上を三球三振、内川を遊ゴロ、坂口を一ゴロに仕留め、2回2奪三振無失点に抑えた。  来日1年目の昨季は菅野(14勝)、戸郷(9勝)に次ぐ8勝を挙げた右腕は、来日2年目の今季に向けて順調な仕上がりを見せている。

◆巨人のドラフト5位・秋広優人内野手(18)=二松学舎大付高=が「8番・一塁」で先発出場した。注目の第1打席はテレビアニメ・進撃の巨人のオープニング主題歌「紅蓮の弓矢」が流れる中、打席に入った。  結果はマクガフの前に空振り三振に倒れた。

◆巨人のエンジェル・サンチェス投手(31)が今季対外試合初先発で2回無安打無失点と好投した。  一回、先頭の塩見に四球を与えるも、続く山崎を見逃し三振、青木を遊ゴロ併殺打。二回は村上を三球三振、内川を遊ゴロ、坂口を一ゴロに仕留め、2回2奪三振無失点に抑えた。  昨季は菅野(14勝)、戸郷(9勝)に次ぐ8勝を挙げた右腕は「最初は力が入りすぎてしまったが、今の段階ではいい調整をして投げることができた。一日一日前進していけばいいシーズンを迎えられると思う」と来日2年目の開幕に前を向いた。

◆巨人にヤクルトからトレードで加入した広岡がチームに合流し、古巣を相手に移籍後初出場した。六回に先頭打者の代打で登場すると大きな拍手が送られた。原の変化球に食らい付いて粘ったが、最後はスライダーで空振り三振に倒れた。  試合前の練習でサインプレーなどを確認した。「伝統ある球団。ユニホームに負けないように頑張りたい」と意気込みを語った。

◆巨人の井納は三回から2番手でマウンドに上がり、移籍後初めて本拠地で登板し、4回2失点だった。特に六回1死から四球を与えたのをきっかけに失点したことを挙げ「走者を出してはいけない場面でしっかりアウトを取らなければ失点につながることを改めて実感した」と反省した。  無観客で行われたキャンプを終え、観客の前で初めて巨人のユニホーム姿を披露。「ファンの方の目の前で投げられることを幸せに感じた」と話した。

◆ヤクルトから1日に交換トレードで巨人に移籍した広岡大志内野手(23)が3日、1軍に合流し、古巣・ヤクルトとのオープン戦で移籍後初出場を果たした。背番号32のユニホームを着用し、六回から代打で出場して遊撃の守備にも就いたが、2打数無安打、2三振。「力が入りすぎた。明日からしっかりと自分のスイングをしてアピールしたい」と誓った。  主力の岡本は奈良・智弁学園高時代の1学年先輩にあたり「身長が伸びたな」と声を掛けられたという。昨季も対戦していたため、これは岡本流のジョーク。広岡は「自分では分からないです...と言いました」と笑った。  通算21発とパワーが持ち味。この日の試合前に練習でサインプレーなどを確認させた原監督は「とにかく大きく育つんだよ」と言葉を掛けたことを明かし「明日から落ち着いてプレーできるでしょう」と期待した。

◆迷いなく、豪快に振り抜いた。巨人・吉川尚輝内野手(26)が、1点を先制された直後の五回に、同点とする左翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。  「(松原)聖弥が(一塁から)激走してくれたので、いい一打になった」  1死一塁、原の甘く入った初球を逃さなかった。有観客で行われたチーム初のオープン戦。午後3時開始にもかかわらず上限の5000人に近い今季最多、4825人のファンが集まった本拠地で存在感を示した。  オフからの取り組みが成果として表れた。昨季本塁打、打点の2冠に輝いた岡本和から自主トレで打撃理論を吸収。キャンプでは、石井野手総合コーチと逆(左)方向へ強い打球をはじき返す特訓を重ねた。2月22日の紅白戦では左越え本塁打をマーク。この日も逆方向への長打を放った。  プロ4年目の昨季は初の規定打席に到達したが、正二塁手の座は不動ではない。パンチ力のある大卒4年目の北村が台頭し、同じく長打力が売りの広岡が1日にヤクルトからトレードで加入。増田大、若林も控え、1つの椅子を争う。  中京学院大出身の5年目内野手に、さらなる飛躍を期待する原監督は、適時二塁打を放った後に二塁に戻り切れず走塁死した場面を鋭く指摘し「ボーンヘッドと言われても仕方ない。流れを遮断した」と注文をつけた。「走塁は反省しないといけない」と吉川。巨人の二塁は、熱い火花が散る最激戦区。打って、打って、アピールを続ける。(樋口航)

◆ヤクルトのアルバート・スアレス投手(31)が先発として今季初めて実戦で登板し、2回36球を投げ1安打無失点と上々のスタートを切った。  「ある程度、コントロールできた。まだ、ここから次回登板に向けてイニングも増えてくるので、しっかり開幕に向けて調整していきたい」  武器である力強い直球だけでなく、大きく曲がるカーブなど変化球もしっかりと制球。一回1死一、三塁では、昨季のセ・リーグ2冠王(本塁打、打点)の4番・岡本を空振り三振に抑えた。  1月15日に来日後は、新型コロナウイルス感染対策のため2週間の隔離生活を経てキャンプイン。序盤は別メニューで調整したが、徐々に強度を上げ、チームのオープン戦初戦で2三振を奪う好投を見せた。  2番手では、同じく隔離生活を経てキャンプインし、調整を進めてきた救援右腕のマクガフが登板。1回を三者凡退に抑えた。

◆ヤクルト・内川聖一内野手(38)が「5番・一塁」で先発出場。五回先頭で、左翼席への移籍後"1号"ソロを放った。  「先頭打者でしたので、いい形をつくることを心掛けて打席に入りました。結果、いい角度で上がってくれました」  相手の2番手右腕、井納が投じた2球目、139キロの直球を捉えた。ダイヤモンドを一周しベンチに戻ると、山崎ら若手が"お約束"のあごタッチの構えをしてお出迎え。後輩からも「ウッチー」と慕われる38歳は要望に応えつつ、笑顔を見せて突っ込む場面も。現役最多の通算2171安打を誇るベテランが、すっかり新天地にとけ込んでいる。

◆ヤクルトの内川が五回に先頭打者で井納から本塁打を放った。先発候補のスアレスは今季初登板で2回無失点と無難な投球だった。巨人は丸が堅実な打撃で2安打をマーク。井納は2番手で登板し、4回2失点と制球に課題を残した。

◆ヤクルトの3年目の浜田が途中出場で3ランを放ち、開幕1軍入りへアピールした。八回に戸根の速球を左中間へ運び「チャンスをもらったので、何とか1本打つことができてほっとしている」とうれしそうだった。  大分・明豊高から2019年にドラフト4位で入団。2年目の昨季は1軍で3本塁打をマークした。高津監督は「しっかりスイングできている」と評価した。

◆"同期対決"が実現した。六回先頭で、マウンドには四回から3番手で登板したヤクルト・原樹理投手(27)が、打席にはトレードで巨人に移籍したばかりの広岡大志内野手(23)が立った。2人は2015年のドラフト会議で、ヤクルトから1位、2位で指名を受け入団した同期。ともに大きな期待をかけられてきたが、プロ6年目で違うユニホームを着て対決することとなった。  カウント2-1からは、広岡が3球連続でファウルを放ち粘ったが、最後は124キロのスライダーに空振り三振。"同期対決"はドラ1右腕の原に軍配が上がった。

◆「4番・三塁」で出場したヤクルト・村上が、六回1死一、二塁から決勝の右前適時打を放った。五回に内川(前ソフトバンク)が移籍後初本塁打。"教育係"に指名された21歳は、井納(前DeNA)の直球を捉え、「同点にされた直後だったので、すぐに取り返したい気持ちだった。チャンスで打つことができてよかった」と続いた。

◆"燕1号"が出た!! ヤクルト・内川聖一内野手(38)=前ソフトバンク=が3日、オープン戦初戦となる巨人戦(東京ドーム)に「5番・一塁」で先発出場し、移籍後初本塁打をマークした。昨季全試合で「4番」に座った村上の後を打つ「5番」の固定が課題だったチームに加わったプロ21年目のベテランが、さすがの技術を披露。新型コロナウイルス感染拡大の影響で新外国人野手2人の来日にめどが立たない中、存在感を放った。  無人の左翼スタンドから、打球の弾む鈍い音が響いた。五回、内川が内角への直球をさばき、移籍後"1号"となる名刺代わりのソロをたたき込んだ。  「大きい当たりよりも、芯で打ってヒットを打ちたいなと思っていました。角度がついて、結果(的に)ホームランになってくれました」  関東近郊で行われた今季初の有観客試合。内野席に集まった4825人へ、背中の「7番」を印象づけるようにダイヤモンドを一周した。それまで打線は無安打だったが「1本出てチームの流れが良くなれば」と集中力を高め、1ボールから井納の速球を一閃。チームのオープン戦1号にもなった一発で流れを呼び込んだ。  ベンチに戻ると宮本、山崎、塩見ら若手野手にソフトバンク時代から"お約束"の顎タッチを求められ「やるなら思い切りやれよ!」と笑顔で反応。後輩からも「ウッチー」と慕われる38歳のノリノリの姿に、笑顔の輪が広がった。「若い選手たちが遠慮せず、どんどん来てくれると僕自身もうれしいし、チームをいい方向に持っていけるように」。通算2171安打を誇る男の心意気を呼び水に、打線はそこから得点を重ねた。 その他の写真(2/2枚)  昨季は世代交代を図るソフトバンクで1軍出場の機会を得られないままシーズンを終えた。年俸は2億5000万円から5000万円にダウン。「もうひと花咲かせる」と決意した38歳は飾ることなく、ありのまま新天地で勝負をかける。  キャンプでは、室内練習場で朝8時前から一人黙々とストレッチに取り組む姿が見られた。「今日はどういう部分を注意しようか考えている」。この約30分間のルーティンに、衰えを知らない打棒の秘密の一端がある。  打線の核として重要な役割も託される。昨季は村上が全試合に4番で出場した一方、続く5番を最後まで固定できなかった。村上が打率・307、28本塁打、86打点と文句なしの成績を残したのに対し、先発5番の成績は・236、11本塁打、51打点。2年連続でリーグ最下位に沈んだ一因となった。  高津監督は内角球を捉えた打撃技術に「さすが」とうなり「5番が打線の鍵、課題になっていたけど、今の時点では内川がしっくりきている感じ」と明言した。三塁候補でメジャー通算24本塁打のオスナ(前パイレーツ)はコロナ禍による入国制限で来日のめどが立っておらず、内川の存在はより不可欠といえる。  ソフトバンク時代の2019年以来となる開幕スタメンが近づくが、内川は「このままいけばという条件はついている。責任を果たせるように頑張らないといけないし、現時点ではプレッシャーしか感じていません」と襟を正した。燕の浮上へ、重要なピースが埋まろうとしている。(赤尾裕希) その他の写真(1/2枚) ★内川の開幕戦  過去20年で開幕戦に出場したのは16試合。うち先発出場は13試合で、主にクリーンアップを務めてきた。通算打率・259(54打数14安打)、1本塁打、7打点。ソフトバンク時代の2014年(ロッテ戦、ヤフオクドーム)は「3番・左翼」で出場して大活躍。3-3の四回に勝ち越し打、七回には駄目押し3ランを放つなど5打数4安打4打点。11-5の大勝で、好発進を切った。 ★ヤクルトの内野手事情  今季の内野でレギュラーが確定しているのは、二塁の山田だけ。村上の出場も間違いないが、ポジションは流動的だ。新助っ人のオスナ(前パイレーツ)が三塁を守るため、合流後は内川に代わって村上が一塁に回る可能性がある。外野手のサンタナ(前インディアンス)が合流すれば、坂口が一塁に回る可能性も。遊撃手は西浦とD4位・元山(東北福祉大)の争いになりそうだ。

◆内川は、戦力としてはもちろん、若手の手本にもなる。ヤクルトはよく獲得できたものだと、つくづく思う。  1打席目はサンチェスの内角直球を打ち損じて遊ゴロ。すると2打席目、井納の内角直球をきっちり仕留めて本塁打。1打席目より厳しいコースだっただけに、さすがの修正・対応力だ。  私が臨時打撃コーチとして参加した沖縄・浦添キャンプ。初めてフリー打撃を見たとき、打球がことごとくヒットコースへ飛ぶことに目を見張った。「素晴らしい打者だ」と感心し、「このままでいいんじゃないかな」と声をかけた。  スイングは測ったように、レベル。バットのヘッドがほんの少し早く返るだけで内野ゴロになってしまうだけに、レベルスイングを崩さないということは案外、難しいものなのだ。  バットコントロールも巧みで、内角球にも外角球にも、自然とコースへと体が入っていくため、どのコースでも、どの方向へも打ち返せる。  それらが、村上をはじめ、若手打者に見習ってもらいたいポイントだ。  ソフトバンクでは昨年、ずっと2軍の試合に出ていた。したがって、体調面も実戦勘も維持できている。このオープン戦で1軍の投手の球に慣れていけば、5番も十分、務まるだろう。(本紙専属評論家)

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