オリックス(☆4対3★)日本ハム =リーグ戦24回戦(2020.11.06)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
20001000031010
ORIX
03001000X4611
勝利投手:宮城 大弥(1勝1敗0S)
(セーブ:鈴木 優(1勝3敗1S))
敗戦投手:河野 竜生(3勝5敗0S)

本塁打
【オリックス】頓宮 裕真(2号・2回裏2ラン)

  DAZN
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◆オリックスは2点を追う2回裏、大下の適時打と頓宮の2ランで逆転に成功する。その後同点とされて迎えた5回に、紅林が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・宮城がプロ初勝利。敗れた日本ハムは、打線が相手を上回る10安打を放つも、つながりを欠いた。なお、引退試合を迎えたオリックス・山崎勝は、8回に代打で出場。9回にはキャッチャーの守備につき、最後の雄姿を見せた。

◆オリックスのドラフト2位ルーキー、紅林弘太郎内野手(18)が、1軍出場4試合目で初めて中軸に座った。前カードの楽天3連戦は8番だったが、この日は「3番・遊撃」でスタメン出場。 初回2死からの初打席で、日本ハム先発の河野から四球を選んだ。

◆オリックス頓宮裕真捕手(23)が、惜別の逆転弾を放った。 1-2の2回1死二塁で、この日、京セラドーム大阪で引退会見を行った山崎勝が登場曲として使っていたフジファブリックの「徒然モノクローム」で打席へ。日本ハム河野のスライダーを捉えて左翼スタンドに豪快にたたき込み、劣勢をはね返す2号2ランにした。 「逆方向に打とうと思っていましたが、近めに入ってきたボールをうまく捉えられました! (先発の)宮城のためにも、(山崎)勝己さんのためにも、打ててよかったです!」と、今季限りでユニホームを脱ぐ先輩を思い、力を振り絞った。

◆引退会見に臨んだオリックス山崎勝己捕手(38)が、8回1死で代打で登場した。オリックスナインの拍手に送られ、最後は中嶋監督代行と言葉を交わしてネクストバッターズサークルへ。愛用してきた登場曲、フジファブリックの「徒然モノクローム」が場内に響く中、打席に入る前にまず三塁側の日本ハムベンチに向かって頭を下げた。 涙があふれそうになるのをこらえ、打席に入った。初球は日本ハム杉浦の147キロ速球を空振り。2球目の直球を捉えるも、三塁ゴロに。それでも懸命に一塁に走る姿に、場内から温かい拍手が送られた。 9回はそのままマスクをかぶり、鈴木と最後のバッテリー。スタンドには「HOTOKU」の母校ユニホームを掲げるファンの姿も。温かい人柄で愛されたベテラン捕手の最後の勇姿を、ファンは目に焼き付けた。

◆日本ハムが初回、野村の適時打などで2点を先制した。オリックスは2回に頓宮の2号2ランなどで3点を奪い、逆転した。 日本ハムが5回、野村の適時打で同点に。オリックスはその裏、紅林の適時打で再び1点を勝ち越し、4-3で中盤を終えた。 オリックスは継投で1点差を守りきった。先発の宮城はプロ初勝利を挙げた。鈴木は初セーブ。惜敗の日本ハムは、これで4連敗となった。河野は5敗目。

◆日本ハムの2年目、田宮裕涼(ゆあ)捕手(20)がプロ初スタメン&初盗塁をマークした。今季オリックス最終戦に「8番捕手」で先発。6回の先頭、左前打で出塁。「ずっと、塁に出た時から狙ってはいた」。2死からの初球で、二盗に成功した。出場4試合目での節目に「走れて、成功できて良かったと思います」と、愛くるしい「ゆあスマイル」をのぞかせた。 「走れる捕手」を印象づけた。チームの捕手では18年、鶴岡以来の盗塁。田宮は今季、2軍でチーム3位の7盗塁をマーク。昨季もチーム2位の11盗塁で、50メートル6秒の俊足を、いかんなく発揮してきた。リード面では2回に逆転弾を献上。「もっと自分が引っ張って、1点でも少なくいけたら良かった」と次戦への課題にした。 試合前のウオーミングアップ中には、鶴岡兼任コーチに呼ばれて輪の外へ。相手打者の状態を教えてもらい、気合も入れてもらった。「思い切って、自分なりのプレーをしてこい!と。自分の出来ることを、しっかりやろうと決めて試合に臨みました」。キュートなキャラに負けない走力は、来季の正捕手争いでも武器になる。【田中彩友美】

◆オリックスのドラフト1位宮城大弥投手(19)が、12球団の高卒新人一番乗りでプロ初勝利を挙げた。 5回7安打3失点(自責2)。4回以外は毎回走者を背負ったが、粘りに粘った。「(初白星を)ずっと追っていても意味がないと思うので、切り替えて次のシーズンはすぐ投げられるようにしていきたい」。同期のロッテ佐々木朗やヤクルト奥川、阪神西純よりも早い白星にも慢心はなかった。 3-3同点の5回にはドラフト2位紅林が勝ち越し打。「(ベンチで)打ってくれ! と思って結果を出してくれた」。ホーム最終戦、同期コンビでつかんだ1勝。ウイニングボールは、引退試合の山崎勝から受け取った。中嶋監督代行は「1年目のラスト登板で(勝ち星が)つくっていうのもなかなかない。本当に、勝ち星がついてよかった」と目尻を下げた。 今季は2軍で鍛錬を重ね、リーグトップタイの6勝をマーク。1軍でも3試合に登板した左腕は、「2ストライク後のフィニッシュボールがないと、とても強く感じた」と8日から参加するみやざきフェニックス・リーグでの克服課題も誓った。チームは2年連続最下位に沈んだが、最後に期待の新星が躍動。来季の飛躍が楽しみだ。【真柴健】

◆オリックスのドラフト2位紅林弘太郎内野手が同点の5回2死二塁で決勝打を放った。 「宮城を勝たそうと野手のミーティングで話していた。あの場面で消極的にならずに、ここで打てばヒーローだと思って打席に入りました」。同期入団の左腕とは「投手と野手なので、あまり一緒に練習することはないんですが、(寮の)部屋が横なので、仲良くやっています」と良い関係を築いている。

◆日本ハム高卒2年目の野村佑希内野手がプロ初の5番に座って、今季3度目の3安打猛打賞。 将来...とは言わず、来季には中軸を打てるほどの存在感を発揮中だ。第1打席はチェンジアップを左前適時打。「直球のスピードに慣れてきたので慌てず対応できた」と、変化球も苦にしない。前を打つ4番中田に「打ちやすい場面を作ってくれる。安心してじゃないですけど、気持ちがクリアになって打席に入れた」と感謝していた。

◆オリックス山崎勝己捕手(38)が、ファンやチームメートの温かなねぎらいに送られ、現役生活に別れを告げた。試合前に京セラドーム大阪内で引退会見に臨み、試合には8回1死で代打で登場した。オリックスナインの拍手に背中を押され、最後はベンチ前で中嶋監督代行に「バントはないぞ」と言われ、ネクストバッターズサークルへ。ベンチを出る際は笑顔だったが、次第に涙がこみあげた。愛用してきた登場曲、フジファブリックの「徒然モノクローム」が場内に響く中、打席に入る前にまず三塁側の日本ハムベンチに向かって丁寧に頭を下げた。 涙があふれそうになるのをこらえ、打席に入った。初球は日本ハム杉浦の147キロ速球を空振り。「ソフトバンクの立花コーチに最初に教わったのが『初球から振っていけ』だったので、振って行きました」と初球フルスイングを貫いた。2球目の直球を捉えたが、三塁ゴロに。それでも懸命に一塁に走った。 9回はそのままマスクをかぶり、鈴木と最後のバッテリー。スタンドには「HOTOKU」のユニホームを掲げるファンの姿もあった。「宮城の初勝利がかかっていたんで、緊張感3倍増しました」。2死から太田に左翼フェンス直撃の二塁打を打たれ「正直、(スタンドに)行ったと思いました」とヒヤリ。続く中田にも中堅フェンスぎりぎりの大飛球を打たれたが、佐野がしっかり捕球。体の力を緩め、プロ初セーブを挙げたマウンドの鈴木をねぎらった。ベンチ前に戻ると、中嶋監督代行に抱きしめられた。 試合後は、この日引退を発表した小島、松井佑と場内を1周。何度もバッテリーを組んだ比嘉、ディクソンから花束を手渡された。「長く一緒にやってきた2人からいただけて、(いい)チョイスですよね」と人選に感謝。最後は仲間たちの手で、ホームベース上で胴上げされた。 「オリックスに来て、小谷野さんや小松さんらの引退試合をね、素晴らしい成績を残している方々で、自分なんかが試合に出させてもらっていいのかなという思いもありましたが、本当に思い出に残ると思う」としみじみと語った。ただ山崎勝自身も、緻密なリードと人望でファンの記憶に残る選手だった。

◆オリックス小島脩平内野手(33)と松井佑介外野手(33)が、今季限りでの引退を発表した。 小島はオリックス一筋9年間、松井佑は中日、オリックスで11年間の現役生活に区切りをつけた。 2人ともオリックスのコーチに就任する見込み。

◆新人対決に敗れた先発の日本ハム河野竜生投手は「先制してもらった中で、リードを守り切れなかったことがとても悔しい」。 オリックス先発の宮城、5回に勝ち越し打を許した紅林もプロ1年目。6回4失点(自責3)で5敗目を喫し「自分に何が足りないかを考えて、レベルアップしていかなければ」と危機感を口にした。栗山監督は「河野の良さは、もっともっとある。期待していきましょう」と奮起を促した。

◆オリックスは勝利投手が宮城大弥投手で、勝利打点(V打)を挙げたのが紅林弘太郎内野手と、ともに高卒新人だ。 チームの2人の高卒新人がそれぞれ勝利とV打を挙げたのは、56年8月12、16日の高橋戦で、東映の富永が白星、山本八がV打を挙げて以来64年ぶり。ドラフト制後では、投手が1人で勝利とV打を挙げたケースが3度あったが、投手と野手では初めてになる。なお、オリックスの高卒新人の白星は17年8月31日の山本以来で、V打は阪急時代の54年に4度記録した梶本以来66年ぶり。

◆オリックスの高卒1年目・宮城大弥投手が、プロ3度目の先発で5回を7安打7奪三振3失点。プロ初勝利の権利を手に、マウンドを降りた。  「きょうは追い込んでからのピッチングが課題だと思います。先に2ストライクと追い込んでからタイムリーを打たれたり、ファウルで粘られて四球を出してしまっていました。追い込みながらも決めきれないという中で、球数も多くなってしまいましたし、もっともっとそういった点を工夫していかなければいけないと思います」  一回に味方野手の失策が絡んで2失点。二回にバッテリーを組む頓宮の2号2ランなどで逆転したものの、五回にも3連打を浴びて同点とされた。  だが、直後の攻撃で2死二塁から同期入団の紅林が左前へ勝ち越し打。ドラ1左腕のプロ初勝利を、同2位の若手が援護射撃した。  プロ初勝利を手にすれば奥川(ヤクルト)、佐々木朗(ロッテ)といった今季12球団の高卒新人の中で、一番乗りとなる。

◆オリックスが競り勝った。3-3の五回2死二塁から紅林の左前打で勝ち越した。新人の宮城が5回3失点でプロ初勝利。六回以降は小刻みに継投し、九回を抑えた鈴木にプロ初セーブが付いた。日本ハムは河野が要所で粘れなかった。

◆日本ハムの河野はドラフト1位新人同士の投げ合いで踏ん張りきれず、6回4失点で5敗目を喫した。一回に2点の援護をもらっていただけに「リードを守り切れなかったことがとても悔しい。1年を通して、今日のようなずるずるいく投球ばかりだった」と反省しきりだった。  3-3から勝ち越しを許した五回は、1死から三塁手の野村がゴロをはじく失策で、打者走者の佐野に二塁進塁まで許したことがきっかけとなった。「エラーを何とかカバーできるような投手になっていきたい」とレベルアップを誓った。 栗山監督(3安打2打点の野村に) 「追い込まれた時、いろんな狙い方ができるという幅は広がってきた」 野村(初の5番で2打点) 「気負うことなく入れた。しっかり(走者を)かえせてよかった」 田宮(2年目捕手。プロ初先発) 「3点を取られた二回は、もっと自分が引っ張って1点でも少なくできたらよかった」

◆オリックスのドラフト2位ルーキー、紅林が同点の五回に適時打を放って決勝点をもぎ取った。追い付かれた直後の攻撃。2死二塁で河野の初球のカーブをうまく拾って左前にはじき返し「ここで打ったらヒーローだと思って打席に入った。何とか打ててよかった」と喜んだ。  ともに高校出で同期入団の宮城にプロ初勝利をプレゼントする形となり「宮城を勝たせてあげようと、野手でミーティングしていた。僕がたまたま打って決勝点になった」と胸を張った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
72425 0.632
(-)
優勝
(-)
1525
(-)
387
(-)
124
(-)
98
(-)
0.249
(-)
2.930
(-)
2
(-)
西武
58563 0.509
(↓0.004)
14
(↓0.5)
3469
(+2)
523
(+4)
106
(-)
84
(+2)
0.237
(-)
4.250
(-)
2
(1↑)
ロッテ
58563 0.509
(-)
14
(-)
3445
(-)
467
(-)
87
(-)
85
(-)
0.234
(-)
3.810
(-)
4
(-)
楽天
55577 0.491
(↑0.005)
16
(↑0.5)
1551
(+4)
516
(+2)
112
(-)
66
(-)
0.258
(-)
4.180
(↑0.02)
5
(-)
日本ハム
52625 0.456
(↓0.004)
20
(↓0.5)
1486
(+3)
524
(+4)
87
(-)
78
(+2)
0.249
(-)
4.020
(↑0.01)
6
(-)
ORIX
45677 0.402
(↑0.006)
26
(↑0.5)
1439
(+4)
498
(+3)
90
(+1)
93
(-)
0.247
(↓0.001)
3.970
(↑0.01)