ロッテ(☆6対1★)ソフトバンク =リーグ戦24回戦(2020.11.05)・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
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ロッテ
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勝利投手:美馬 学(10勝4敗0S)
敗戦投手:東浜 巨(9勝2敗0S)
  DAZN
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◆投打のかみ合ったロッテが快勝。ロッテは1点を追う5回裏、安田の2点適時二塁打で逆転に成功する。3-1で迎えた8回には、荻野の適時二塁打などで3点を加え、相手を突き放した。投げては、先発・美馬が8回途中1失点の力投で今季10勝目。敗れたソフトバンクは、投打ともに振るわなかった。

◆ロッテは2回に1死一、三塁の好機をつくるも併殺で無得点。先発美馬は3回に自身の失策で1点を先取された。 ロッテは5回、安田の2点適時二塁打で逆転。6回にも押し出しで加点し、3-1に。今季10勝がかかる美馬を中盤に援護した。 ロッテは8回に3点加え連敗を2でストップ。CS進出に望みをつないだ。美馬は10勝目。ソフトバンクは今季ロッテ戦負け越し。東浜は2敗目

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が安打数でリーグ単独トップに立った。 初回2死で中前打。3回2死一、二塁では投手強襲の内野安打を放った。「ヒットの数はそんなに気にしていません。CSに向けて調子を上げていきたい」。自身6試合ぶりのマルチ安打で、並んでいたオリックス吉田正に2本差をつけた。最多安打なら自身初。打撃タイトルは18年の首位打者、最高出塁率以来2年ぶりとなる。

◆タイトル獲得を狙ったソフトバンク東浜巨投手(30)が、135球目でうなだれた。8回2死満塁、ロッテ安田にフルカウントから押し出しの四球を許し降板した。痛恨の4失点目。執念のマウンドも実らなかった。 今季の最高勝率&防御率のタイトルを狙うには「規定投球回数到達の8回2/3を投げて3点以内の勝ち投手」が条件だったが、7回2/3で6失点の負け投手に終わった。「思うようにボールを操ることができませんでした。体の状態は良かったですが、最後に力を振り絞ることができなかった。自分が持っている力を出し切れなかった」。2戦連続で中5日登板した影響も否めなかった。 工藤監督も「今年1番か2番の立ち上がりで良かったけど、バランスが崩れた」と残念がった。9日の最終戦(対西武)で1回以上投げて勝ち投手になれば10勝2敗で最高勝率のタイトルの可能性は残すが、14日からのCSへの影響も出るため、工藤監督も「難しいかな」と話し、登板の可能性は低い。 今季の対ロッテ負け越しが決まった。工藤監督が過去リーグ優勝した15、17年はともに「完全V」だったが、今年は最後の一戦で逃した。工藤監督は「ロッテには勝ち越したかったですけど、またこれは来年の我々の課題としておきます」と気持ちを切り替えた。9日の最終戦で総仕上げを図り、勝負のクライマックスシリーズへと向かう。【浦田由紀夫】

◆ロッテは苦しむ安田尚憲内野手が試合を決めた。5回2死一、二塁で左中間へ逆転2点適時二塁打を放った。 シーズンの大半で4番を任されたが、不調の今は7番を経て、2試合続けて9番に座る。「実力不足です。もっと練習するしかない」。 井口監督にも「バットに動きを出せるように」とアドバイスを受けながら前向きに取り組む成果が出始めた。

◆ロッテが美馬学投手(34)の好投で、逆転勝ちを収めた。チームはこれで4年ぶりのAクラスが確定し、ソフトバンク戦の勝ち越しも決めた。 試合前の円陣で、井口監督が久しぶりに長い時間話した。「勝負ごとはどっちに転ぶか分からないので、だったら攻めて攻めて、神様を味方にするくらい攻めていこう。美馬に何とか10勝を」と呼びかけた。 打線の援護に支えられ、その美馬が自身2度目となる2ケタ勝利に届いた。大きな期待を受けて楽天からFAで加入し、10勝4敗。規定投球回数もこの日でクリアが決まった。「ほぼほぼ(野手に)勝たせてもらっているので、最後くらいはと」と、自身のミスで先制された後も粘った。 7月下旬からずっと4点台だった防御率は、一時期は5・71まで悪化した。好投を続け、この日の7回を投げ終えた時点で、3・97まで下げた。そこで降板せず、8回も2つのアウトを奪い、強力リリーフ陣にバトンをつないだ。 「しっかり1年間、ローテーションを守って貯金を作り、日本一になって井口監督を胴上げできるように頑張りたい」。 移籍1年目は19試合に先発し10勝4敗、防御率3・95。入団会見での決意を、半分はクリアした。残り半分への挑戦権を、仲間に託す。【金子真仁】

◆ロッテ美馬学投手の8回途中1失点の好投は多くのものをもたらした。CS進出への可能性を残し、チームのAクラスを確定。そして自身の10勝目と規定投球回数クリア。 「気持ちを入れて、全力でいったつもりです」。シーズン最後の先発で、防御率も4点台から3点台とした。バトンを託した沢村、益田は完璧リリーフ。「マリーンズらしい勝ち方だったのかなと思います」とホッとした顔を見せた。 新天地の1年目が佳境を迎えた。勝てない時期が続き「明らかに雰囲気が良くなかった」。投手、野手関係なくコミュニケーションをとってきたからこそ感じる空気の変化。好投で"あの頃"を呼び起こした。「勝っている時の流れは今日みたいな試合。いい流れになれば」と願う。残り3試合。お立ち台で「チーム一丸で」と仲間に託した姿は、小さな瞳にはどう映っただろう。10月に1歳になった長男が、アンナ夫人と観戦。愛息の見つめる前で初めて白星を挙げた夜にもなった。【金子真仁】

◆自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消えたロッテに19イニングぶりの得点が入った。0-1の五回2死一、二塁で安田が左中間を破る適時二塁打。二走に続き、一走の藤岡もヘッドスライディングで生還。ソフトバンク・工藤監督のリクエストでリプレー検証となったが、左手が甲斐のタッチより一瞬早くベースに触れており、判定通り「セーフ」となった。  「打ったのはストレート。チャンスだったので何とかしたかった。気持ちで打ちました」。チームは10月以降8勝19敗1分けの大失速。その要因の一つが若き主砲の不振だった。  7月21日から86試合連続で4番に起用されていたが、10月31日の楽天戦で7番に、さらに前日4日からは9番に降格。それでも淡々とプレーする姿に、井口監督は前日の試合後「もっと、がっつきながら頑張ってくれないとレギュラーは獲れない」と厳しい言葉を投げかけていた。  先発・美馬は「CS出場できるように、とにかく全力で頑張ります」。短い言葉に決意を込めて、自身としても3年ぶり2度目の2桁勝利がかかるマウンドに上がった。今季ソフトバンク戦は6試合に登板して、4勝1敗、防御率3・23。しかし、三回2死一、二塁で柳田の投直をグラブで叩き落としながら一塁へ悪送球。二走の生還を許したが、八回途中まで4安打1失点と好投を続けた。(東山貴実)

◆ソフトバンクが惜敗。対ロッテは今季負け越しとなった。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --東浜は六回から制球が  「ちょっとボールを置きに行ったわけではないと思いますので、バランスを一時的に崩してしまったようには見えました」  --張りが出たとかではない  「まあでも、中5日で投げているので全くゼロというわけではないでしょうし。7イニングで代えるという話も出ましたけど、本人がもう一回いきたいと。彼の思いにも応えてあげることも大事だし、当然このゲームも大事な試合ではあったんですけど。ここまでずっといい投球をしてきてチームを助けてくれたので。ここを何とか抑えれば、チームが応えてくれるというような思いもあったり。それもあっていかせましたけど。最後はああいう形になっちゃいましたけどね」  --9日の最終戦(対西武、ペイペイドーム)で規定投球回に到達させることは  「そこは球数のこともあったので。まだあそこでチャンスがあればですね、防御率とか。考えてというところもありましたけど、ちょっともうなかなかチャンスもないというふうになれば、規定投球回数だけにということは難しいのかなと今は思っています」  --9月10月の貢献があった。信頼は揺らがない  「投手みんなそうでしたけど、先発がいい緊張感の中であいつが勝てば俺も勝つと。いい緊張感の中で過ごしてくれたことがこのリーグ優勝につながったし、12連勝、その後の6連勝にもつながり、1つ負けてもまた5連勝と、つながっているのでね。よくやってくれたと思いますし、ロッテには勝ち越したかったですけど、来年の僕らの課題としておきます」

◆チーム内のタイトル争いの火花が、幕張で散った。先発したソフトバンク・東浜が八回途中まで9安打6失点で降板した。  「そこ(タイトルへの欲)との葛藤になってくると思いますけど、シーズンを走り抜くことを考えてずっとやっているので」  前日4日に意気込んでいた。試合前の時点で今季は18試合に登板して9勝1敗、防御率2・02。白星を挙げれば最高勝率の条件である「10勝」を満たし、8回2/3足りていなかった規定投球回に自責3以下で到達すれば防御率でもリーグトップに躍り出るという一戦だった。  二回に2安打で1死一、三塁となるも藤岡を1球で遊ゴロ併殺。四回までゼロを並べ、10月10日のロッテ戦(ペイペイドーム)からの連続イニング無失点も「28」にまで伸ばした。  9月以降は8戦7勝、防御率1・11。優勝争いの中でも柱となり、終盤のチームを優勝へと押し上げた。前日4日には千賀が8回無失点9三振で11勝目。防御率2・16、149三振で投手3冠に躍り出た。身内の激しすぎる争いに工藤監督も「複雑な気持ち。できるサポートはしたい」と期待していた。  しかし五回から暗転した。2死一、二塁から安田に左中間への2点二塁打。六回には3者連続四球を与えるなど3点目を献上した。(竹村岳)

◆打撃不振に苦しんでいるロッテの安田が0-1の五回2死一、二塁で左中間に逆転の2点二塁打を放った。2ストライクから東浜の直球を捉え、得点力不足に悩むチームに19イニングぶりの得点をもたらした。「チャンスだったので何とかしたかった。残り3試合も必ず良いところで打つ」と威勢良く話した。  7月21日から10月30日まで86試合にわたって4番を務めてきたが、その後は7番、9番と打順を下げている。「自分の実力不足でしかない。もっともっと練習するしかない」と成長を誓った。

◆ソフトバンクの柳田が2安打を放ち、10年目で初の最多安打のタイトルに前進した。残り1試合で今季145安打として、2試合を残す2位の吉田正(オリックス)に2安打差をつけた。「ヒットの数はそんなに気にしていない。CSに向けて調子を上げていけるようにしたい」と、あくまで平常心を強調した。  打率3割4分1厘はリーグ2位、28本塁打と84打点はリーグ3位といずれもハイレベルな数字を残している。過去2度、首位打者に輝いている好打者が新たなタイトルを手にできるか。 工藤監督(ロッテに2年連続で負け越し) 「勝ち越したかったけど、来年の僕らの課題ということにしておきます」 嘉弥真(4年連続の50試合登板) 「目標にしてきた数字だったのでうれしい。これから大事なクライマックスシリーズ(CS)があるので、任されたらしっかり仕事ができるように頑張る」

◆まだ終わらない。ロッテは5日、ソフトバンク最終戦(ZOZOマリン)に6-1で勝った。9番・安田尚憲内野手(21)が五回の逆転2点二塁打を含む3打点を挙げ、4年ぶりのAクラスと2年連続でのソフトバンク戦勝ち越しを決めると同時に、2位・西武に0・5ゲーム差と再接近。残り3試合、逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ夢をつないだ。  重苦しい空気がロッテベンチを支配する中、安田のバットから19イニングぶりの得点が入った。  「CSに出たいという気持ちだけで、何とか食らいついた」  0-1の五回2死一、二塁で東浜の直球を捉え、左中間へ逆転の2点適時二塁打。送球間に進んだ三塁ベース上で両手を高々と上げた。バットのヘッドスピードが落ちていることを自覚し、打席ではあえて動きをつけるようにした。  チームは10月以降、9勝19敗1分けの大失速。その要因の一つが若き主砲、安田の不振だった。7月21日から86試合連続で4番に起用されていたが、10月31日の楽天戦で7番に、さらに前日4日からは9番に降格。「4番は打たせてもらっていただけで、自分で奪い取ったポジションではない。その分、精神的にしんどいときもあるが、全ては自分の実力不足」と話したが、八回にも2死満塁で押し出し四球を選ぶなど、打順が下がっても好機は常に安田を追いかけてきた。  試合前の円陣では異例の光景がみられた。井口監督自らが輪の中心に入り、「勝負事なんてどっちに転ぶか分からないんだから、攻めて攻めて神様を味方にするぐらい攻めていこう!」とナインを鼓舞。それに応えた21歳は「残り3試合も必ずいいところで打ちます」。7日にも西武のCS進出が決定する窮地に変わりはないが、天はまだ見放していない。(東山貴実)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
72425 0.632
(↓0.005)
優勝
(-)
1525
(+1)
387
(+6)
124
(-)
98
(-)
0.249
(↓0.001)
2.930
(↓0.03)
2
(-)
西武
58553 0.513
(-)
13.5
(↑0.5)
4467
(-)
519
(-)
106
(-)
82
(-)
0.237
(-)
4.250
(-)
3
(-)
ロッテ
58563 0.509
(↑0.005)
14
(↑1)
3445
(+6)
467
(+1)
87
(-)
85
(+1)
0.234
(↑0.001
3.810
(↑0.03)
4
(-)
楽天
54577 0.486
(↑0.004)
16.5
(↑1)
2547
(+4)
514
(+2)
112
(-)
66
(-)
0.258
(-)
4.200
(↑0.02)
5
(-)
日本ハム
52615 0.460
(-)
19.5
(↑0.5)
2483
(-)
520
(-)
87
(-)
76
(-)
0.249
(-)
4.030
(-)
6
(-)
ORIX
44677 0.396
(↓0.004)
26.5
(-)
2435
(+2)
495
(+4)
89
(+1)
93
(+2)
0.248
(-)
3.980
(↑0.01)