ロッテ(★0対2☆)ソフトバンク =リーグ戦23回戦(2020.11.04)・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
0101000002702
ロッテ
0000000000210
勝利投手:千賀 滉大(11勝6敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝1敗32S))
敗戦投手:チェン・ウェイン(0勝3敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】デスパイネ(6号・2回表ソロ),栗原 陵矢(17号・4回表ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは2回表、デスパイネのソロで先制する。そのまま迎えた4回には、栗原のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・千賀が3回に通算1000奪三振を達成するなど、8回2安打無失点の快投で今季11勝目。敗れたロッテは、打線がわずか2安打と沈黙した。

◆ソフトバンク千賀滉大投手(27)が、パ・リーグ最速となるプロ通算1000奪三振をマークした。 3回2死、ロッテ荻野を三振にとって達成。通算855回1/3イニングでの1000奪三振到達は、野茂(近鉄)が93年に記録したパ・リーグ最速の871回を大幅に更新する記録となった。 プロ野球歴代最速の1000奪三振はセ・リーグで藤川球児(阪神)が17年に樹立した771回。千賀は両リーグ通じて2位の記録となる。 今季は2月下旬に右前腕の張りなどで開幕に間に合わなかったが、7月7日から18試合で積み上げてきたラスト登板となる可能性のあるこの日に、パ・リーグで最速1000奪三振の快挙を達成した。 千賀は蒲郡(愛知)から10年育成ドラフト4位で入団。11年4月に支配下登録されると13年から中継ぎで活躍。自慢の150キロ台後半の速球と「お化けフォーク」と呼ばれるフォークボールを武器に三振の山を築いた。13年オールスターに選ばれ、16年から先発に専念し今季まで5年連続で2ケタ勝利&3ケタ奪三振をマークして「野茂超え」を果たした。 17年は最高勝率のタイトルとワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の最優秀投手にも選出され、昨年、9月6日ロッテ戦で令和初、育成出身としも初めての無安打無得点試合を達成。育成出身で、今や球界を代表するエースに成長した。

◆ロッテの左腕チェン・ウェイン投手は、4度目の登板も初勝利をつかめなかった。ソロ2発を許した。2回2死、1軍に再昇格したばかりのソフトバンク・デスパイネに初球を右翼ポール横まで運ばれた。さらに4回2死では、栗原にも右越え弾。いずれも高めの直球を痛打された。 6回6安打2失点。シーズン終盤に加入し、10月からの登板はすべてクオリティー・スタート(QS)を達成している。前回10月28日は同じくソフトバンク相手に2失点完投。しかしことごとく援護に恵まれなかった。 この日は個人タイトルを狙う千賀と投げ合い、チェンが降りるまで味方打線は1安打のみ。「相手が千賀投手だったので、先に点を与えてしまうと苦しい展開になってしまうのは分かっていた。ホームランが本当に悔しいです」。粘投も報われず、11年10月以来、NPB9年ぶりの白星はかなわなかった。

◆ソフトバンクが2回2死、デスパイネの6号ソロで先制。先発千賀が3回に通算1000奪三振を達成。ロッテは3回まで無得点。 ソフトバンクが4回、栗原の17号ソロで2点目。ロッテの先発チェン・ウェインは6回2失点の粘投も、先発4戦目も白星ならず。 ソフトバンクが2連勝。千賀が8回2安打無失点でハーラートップタイの11勝目。ロッテは2連敗。チェン・ウェイン3敗目。

◆ソフトバンク千賀滉大投手が8回2安打9三振の無失点でシーズン規定投球回に到達し、勝利、防御率、奪三振のリーグトップに立った。 この3部門でタイトルを独占する「投手3冠王」なら18年菅野(巨人)以来20人目、パでは06年斉藤和(ソフトバンク)以来となる。

◆ロッテが追い詰められた。ソフトバンク千賀に8回2安打で今季13度目の無得点負け。最大14の貯金は1になった。3位に転落し、井口監督は「残り試合、とにかく全力で戦うだけなので」と言葉を絞り出した。 先発チェン・ウェインは6回2失点。先発陣のQS(6投球回以上、自責点3以内)達成はリーグ最多の60試合を誇るが、その勝敗は37勝23敗。「なかなか打線がずっと援護できていなくて」。チェンへの指揮官の思いは、シーズンを通じての最大の課題でもある。 86試合連続で4番に据えた安田を7番で3試合起用し、この日は9番。指揮官は「何とか復調してほしい」と願うが、2打数無安打で最後は代打も出した。主砲候補に「いろいろな意味でがっつきながら頑張ってもらわないと、レギュラーをとれないと思うので」と厳しさを見せた。5日から4連勝しても、2位西武が勝ち続ければ追いつけない。【金子真仁】

◆ソフトバンク栗原陵矢捕手が"チェン・キラー"に名乗りを上げた。 ロッテ先発のチェン・ウェインから、1点リードの4回2死で右翼席へ追加点の17号ソロ。デスパイネに続いて千賀を援護した。「しっかり芯で捉えることができました。いい形で打つことができた」。前回10月28日の対戦でも1発。メジャー59勝左腕から2戦2発となった。CSでもぶつかる可能性のある相手に嫌な印象を植え付けた。

◆ソフトバンク・デスパイネが1カ月ぶり1軍での結果を出した。右膝痛で10月1日に抹消されていた大砲はこの日再昇格。 6番DHで出場すると、2回2死の第1打席でチェン・ウェインから右翼席へ6号ソロを放った。「1打席目で結果が出てくれてよかった。どんどん良いバッティングを続けていけるようにしたいね」。 4回にも左前打。その後も2四球を選び、全打席出塁した。CSに向けて頼もしい存在が帰ってきた。

◆ソフトバンク千賀滉大投手(27)が、大きな勲章を手にした。3回に通算1000奪三振をマークし、野茂英雄(近鉄)を抜いてパ・リーグ最速855回1/3での記録達成となった。CSで戦う可能性もあるロッテ相手に、8回2安打9奪三振の0封で11勝目。規定投球回に到達し、勝利数と奪三振数149はリーグトップタイ、防御率2・16は単独トップに立った。育成出身では初となる「投手3冠」獲得へ大きく前進した。寄せつけなかった。ソフトバンク千賀がロッテ打線をキリキリ舞いさせた。先発で8回を2安打無失点。最速157キロの剛速球と大きく落ちる「お化けフォーク」で9三振を奪い、昨年から「呪縛」とまで言われたZOZOマリンで、ロッテを103球で料理した。 千賀 久しぶりに中継ぎの気持ちじゃないですけど、三振を意識してストライク先行の投球ができました。 優勝も決まり、自分との戦いを楽しんだ。あと3つと迫っていた通算1000奪三振を序盤であっさりマークした。節目は3回2死、1番荻野から145キロの変化球を空振りさせて決めた。93年にトルネード投法で席巻した野茂を超え、855回1/3での最速リーグ記録達成だ。その野茂氏とは2年前のキャンプで会ったことがある。 千賀 (野茂さんは)存在がでかすぎて見えない方。すごいやさしく声かけてくれた方でもあり、リーグのレジェンドと言われる方とひとつでも並んだことはうれしいです。 いつも以上に言葉が弾んだ。三振を取ること以上に、奪う過程を大事にする。「しっかり三振を取りに行く球なら、打者は凡打にもなります。これまで一生懸命、腕を振り続けました」。育成入団から積み重ねてきた三振数が加速度を増し、5年連続3ケタ奪三振を生み、パ・リーグを代表するドクターKに進化した。 育成出身では初の「投手3冠」にも大きく前進した。規定投球回に到達したこの日、防御率を2・16まで上げ、オリックス山本を抜いて単独トップに立った。奪三振も149としてトップの山本に、11勝もトップの楽天涌井に並んだ。「(山本)由伸と仲良くできて一安心です」。コロナ禍での自主練習期間は互いに連絡を取り、意識し合った間柄で、切磋琢磨(せっさたくま)のたまものだった。 工藤監督も絶賛の嵐だ。「潜在能力はあると思っていたが素晴らしい。勝つと同時に三振も取れる投手です」。対ロッテ7連勝で今日5日も勝てば今季の勝ち越しと「リーグ完全優勝」も決まる。CSで戦う可能性もあるロッテをエースが粉砕し、さらにチームは勢いづいた。【浦田由紀夫】

◆ソフトバンク千賀滉大投手(27)が、大きな勲章を手にした。3回に通算1000奪三振をマークし、野茂英雄(近鉄)を抜いてパ・リーグ最速855回1/3での記録達成となった。CSで戦う可能性もあるロッテ相手に、8回2安打9奪三振の0封で11勝目。規定投球回に到達し、勝利数と奪三振数149はリーグトップタイ、防御率2・16は単独トップに立った。育成出身では初となる「投手3冠」獲得へ大きく前進した。寄せつけなかった。ソフトバンク千賀がロッテ打線をキリキリ舞いさせた。先発で8回を2安打無失点。最速157キロの剛速球と大きく落ちる「お化けフォーク」で9三振を奪い、昨年から「呪縛」とまで言われたZOZOマリンで、ロッテを103球で料理した。 千賀 久しぶりに中継ぎの気持ちじゃないですけど三振を意識してストライク先行の投球ができました。 優勝も決まり、自分との闘いを楽しんだ。あと3つと迫っていた通算1000奪三振を序盤であっさりマークした。節目は3回2死、1番荻野から145キロの変化球を空振りさせて決めた。93年にトルネード投法で席巻した野茂を超え、855回1/3での最速リーグ記録達成だ。その野茂氏とは2年前のキャンプで会ったことがある。 千賀 (野茂さんは)存在がでかすぎて見えない方。すごい優しく声をかけてくれた方でもあり、リーグのレジェンドと言われる方とひとつでも並んだことはうれしいです。 いつも以上に言葉が弾んだ。三振を取ること以上に、奪う過程を大事にする。「しっかり三振を取りにいく球なら、打者は凡打にもなります。これまで一生懸命、腕を振り続けました」。育成入団から積み重ねてきた三振数が加速度を増し、5年連続3桁奪三振を生み、パ・リーグを代表するドクターKに進化した。 育成出身では初の「投手3冠」にも大きく前進した。規定投球回に到達したこの日、防御率を2・16まで上げ、オリックス山本を抜いて単独トップに立った。奪三振も149としてトップの山本に、11勝もトップの楽天涌井に並んだ。「(山本)由伸と仲良くできて一安心です」。コロナ禍での自主練習期間は互いに連絡を取り、意識し合った間柄で、切磋琢磨(せっさたくま)のたまものだった。 工藤監督も絶賛の嵐だ。「潜在能力はあると思っていたが素晴らしい。勝つと同時に三振も取れる投手です」。対ロッテ7連勝で今日5日も勝てば今季の勝ち越しと「リーグ完全優勝」も決まる。CSで戦う可能性もあるロッテをエースが粉砕し、さらにチームは勢いづいた。【浦田由紀夫】 ▼通算1000奪三振=千賀(ソフトバンク) 4日のロッテ23回戦(ZOZOマリン)の3回に荻野から空振り三振を奪って達成。プロ野球151人目で、育成入団では初めて。初奪三振は12年4月30日のロッテ6回戦(QVCマリン)で里崎から。855回1/3で達成は17年藤川(阪神)771回2/3に次いで2位のスピードとなり、パ・リーグでは93年野茂(近鉄)871回を抜いて最速。

◆ソフトバンク千賀滉大投手(27)が、大きな勲章を手にした。3回に通算1000奪三振をマークし、野茂英雄(近鉄)を抜いてパ・リーグ最速855回1/3での記録達成となった。 <千賀1000Kアラカルト> ◆球団5人目 前身球団を含め、達成は5人目。(1)杉浦忠1756(2)皆川睦男1638(3)杉内俊哉1597(4)和田毅1640に次ぐ。 ◆現役では16人目 NPBの現役投手では16人目。なお最多は涌井(楽天)の1798三振。 ◆球団別最多はロッテ 192奪三振のロッテ戦がカード別最多。以下(2)日本ハム190(3)西武180(4)楽天174(5)オリックス166。交流戦では104K。 ◆最多奪三振打者は西川 日本ハムの西川から最多の23三振を奪っている。 ◆2桁奪三振は29度 1試合に10三振以上取った試合数は29度。パ・リーグの現役投手としては、同僚の和田と並び3位。最多は松坂(西武)45度で、(2)則本昂(楽天)38度と続く。

◆ソフトバンク嘉弥真新也が4年連続で50試合登板を達成した。「目標にしてきた数字だったのでクリアできてうれしい。大事なCSがあるので、任されたらしっかり仕事できるように頑張ります」

◆ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(24)が試合前の取材に対応。すでに確定させている「最優秀中継ぎ投手賞」について「結果的に、すごくうれしく思っています。それを目標にしている選手もいる中で、今年は自分が取ることができた」とうなずいた。  今季は50試合に登板して2勝3敗、防御率1・69。シーズン途中から主に八回を任され、奪三振率14・44の圧倒ぶりで必勝パターンの一角を担ってきた。好調の要因を問われると「例年より時間があって、いつも以上に準備の量をこなすことができた」と説明した。  25歳シーズンで最優秀中継ぎに輝くのはパ・リーグでは最年少。まだまだ可能性を秘めた若き左腕に、ふさわしい勲章がついてきた。  また、本拠地・ペイペイドームでは、若者を中心に大流行しているシンガーソングライター・瑛人さん(23)の『香水』を登場曲に用いるときがある左腕。歌詞は覚えた? と問われ「部分部分で覚えています」と説明した。また実際に使用している香水については「『シャネル』を多く使うんですけど。プレゼントしてもらった『ドルチェ&ガッバーナ』のものもあるので、使わせてもらっています」と笑顔で話してくれた。

◆ソフトバンク・東浜巨投手(30)がキャッチボールなどで調整。5日のロッテ戦での先発登板に向けて「シーズン最後、しっかり自分の仕事を果たして走り抜くということを考えて」と意気込んだ。  今季はここまで18試合に登板して9勝1敗、防御率2・02。規定投球回数まで残り「8回2/3」としており、最優秀防御率のタイトルも射程圏内にとらえている。「もちろんそこを意識しての投球になりますけど、普段の1試合と変わらないと思うので」と自然体を強調した。  また2桁勝利となれば、120試合制の今季特有でもある「最高勝率」の条件(例年は13勝以上、今年は10勝以上)も満たすことになる。「そこ(タイトルへの欲)との葛藤になってくると思いますけど、シーズンを走り抜くことを考えてずっとやっているので」と言い切った。開幕投手を託された今季を、最後まで駆け抜ける。

◆ソフトバンク・千賀滉大投手(27)が先発。3三振を奪った時点で、パ・リーグ最速で通算1000奪三振に到達した。  二回1死、福田から154キロ直球で見逃し三振。三回1死に安田を変化球で空振り三振に斬ると、続く荻野も変化球で空振り三振。あっという間に、大台にたどり着いた。  試合前の時点で通算852回1/3を投げ997三振。パ・リーグの最速1000奪三振到達は、野茂英雄(近鉄)の871回で、この日に更新することが濃厚だった。前日3日、野茂の名前を伝え聞くと「すごい...。それはうれしいこと」と話していた鷹のエースが、またひとつ球史に足跡を残した。

◆ソフトバンクは二回にデスパイネのソロで先制し、四回に栗原のソロで加点した。千賀は8回2安打無失点で9三振を奪い、リーグトップに並ぶ11勝目。ロッテは打線がチェン・ウェインを援護できず、ソフトバンク戦7連敗を喫した。

◆ソフトバンクが今季14度目の0封勝利。先発した千賀滉大投手(27)が8回無失点9三振の好投で最多勝、防御率、奪三振のリーグ3冠に躍り出た。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り  --千賀はさすが  「大したものだと思います。ゼロに抑えないといけないのと、勝たないといけないのという中で。八回もいくということだったのでいってもらいましたけど、あそこも抑えて帰ってくると。いってできることではないと思いますので。素晴らしいの一言です」  --チームで規定投球回をクリアしたのは1人目  「はい! あしたはもうひとり! というところでしょうか。それはやっぱり乗らないより乗った方がいいと思うので。勝ち星はみんなね、いい調整をしてくれて、うちのリリーフのことを考えればというところでやってきてくれているので。勝ち星はしっかり取っているんですけど。その中にしっかりイニングというものは先発の役目としては大事なことだと思うので。そこもひとつ、自分の目標というか。先発として最低限、規定投球回数を目指してやってほしいと思います」  --野茂超えというハイペース  「野茂君を超えるのは相当すごいと思います。彼の潜在能力はそういうものを持っているとは思っていましたけどね。実際に投げてということを考えれば、努力してきたことが実になってあらわれたと考えれば、よくやっていると思いますし。そこのこだわりをこれからも捨てないで、また勝つと同時に三振も取れる投手になってほしいと思います」  --デスパイネもいきなり快音を  「ナイスコンディション。いい調整をしてくれたんだと思います。打つ方はファームでもホームランを打ったり。報告の中で上がっていたので。それを踏まえるといいコンディショニングで、上がってきてくれたのはチームにとっても大きいです」  --ロッテと11勝11敗1分け  「まだ五分ですので。とにかくいいゲームをね。このZOZOマリンで最後の試合なので。ファンのみなさんもきていただきますし、とにかくいいゲームをと思って、またあしたやっていきたいと思います」

◆先発したロッテのチェン・ウェインは2本のソロ本塁打を浴び6回2失点で降板。日本球界復帰後初勝利はこの日もかなわなかった。  この日を含め残り5試合。クライマックスシリーズ(CS)進出へ向け落とせない試合が続く中「これまでと同じで自分のやることは変わりません。相手は状態のいい選手が多いので全員警戒で1人、1人しっかり意識して投げていきたいです」と意気込みを語ったメジャー通算59勝左腕。  一回は3者凡退で切り抜ける順調な立ち上がりも、二回2死からこの日1軍に合流したデスパイネに先制ソロを浴びた。さらに四回2死で、高めに浮いたストレートを栗原に捉えられ、ソロ本塁打を許した。6回96球でマウンドを降りた。  チームが優勝争いをしていたシーズン終盤の9月に電撃加入し、同14日の楽天戦(ZOZOマリン)で新天地デビュー。この日まで3試合の登板で計20回を投げ防御率2・25と安定感を発揮しているが、味方打線の援護に恵まれず戦績は0勝2敗。前回登板となった先月28日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)では8回2失点で完投したが打線が消沈し零敗。  この日も白星を手にすることができず、中日時代の2011年以降となるNPBでの勝利は来季以降に持ち越されることが濃厚となった。(石井孝尚)

◆「千」の名にふさわしい金字塔だ。冬の気配が漂い始めた幕張で、先発したソフトバンク・千賀が9三振を奪い、リーグ最速で通算1000三振に到達した。  「できすぎかなと思います。一生懸命、腕を振ってきた結果かな、と」  二回1死、福田秀を見逃し三振。三回1死から安田、荻野を連続三振に斬ったところで「1000」にたどり着いた。855回1/3での到達は871回の野茂英雄(近鉄)を抜きリーグ最速。レジェンド超えに、鷹のエースも恐縮しきりだ。  「存在が大きすぎて見えないです。偉大すぎます」  2019年の春季キャンプで、視察に訪れた野茂氏と対面。「優しく声をかけてくださった」。力強い直球に鋭いフォーク。メジャー挑戦のパイオニアとなった大先輩の背中を追いかけるように、将来的な米大リーグ挑戦も夢見る千賀が記録を塗り替えたのは、必然かもしれない。  これで11勝目。白星は涌井(楽天)、149三振は山本(オリックス)と並んでリーグトップタイ。チームで今季一番乗りで規定投球回数にも到達し、防御率2・16は単独トップに躍り出た。投手3冠となれば、球団では2006年の斉藤和巳(18勝、205三振、防御率1・75)以来。チームが優勝を決めても、奪えるものは全て奪ってCSにいくつもりだ。  ロッテ戦も11勝11敗1分けとなり、きょう5日に勝利すればパ5球団に勝ち越しての完全Vが決まる。西武時代に野茂がばっさばっさと三振を奪う姿を見てきた工藤監督も「野茂君を超えるのはすごい」とうなった。  「三振も9個を狙っていたので、非常にうれしく思います。由伸(山本)と(同数で)ゴールできたらと思っていた」  漆黒の夜空に、記念ボードを掲げた。照れ笑いとともに、誇らしく。(竹村岳)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
72415 0.637
(↑0.003)
優勝
(-)
2524
(+2)
381
(-)
124
(+2)
98
(-)
0.250
(-)
2.900
(↑0.02)
2
(-)
西武
58553 0.513
(↑0.004)
14
(-)
4467
(+10)
519
(+3)
106
(+2)
82
(+1)
0.237
(-)
4.250
(↑0.01)
3
(1↓)
ロッテ
57563 0.504
(↓0.005)
15
(↓1)
4439
(-)
466
(+2)
87
(-)
84
(+1)
0.233
(↓0.001)
3.840
(↑0.02)
4
(-)
楽天
53577 0.482
(↓0.004)
17.5
(↓1)
3543
(+7)
512
(+8)
112
(-)
66
(-)
0.258
(-)
4.220
(↓0.04)
5
(-)
日本ハム
52615 0.460
(↓0.004)
20
(↓1)
2483
(+3)
520
(+10)
87
(+1)
76
(+1)
0.249
(↑0.001)
4.030
(↓0.06)
6
(-)
ORIX
44667 0.400
(↑0.006)
26.5
(-)
3433
(+8)
491
(+7)
88
(-)
91
(+1)
0.248
(↑0.001)
3.990
(↓0.02)