西武(☆5対4★)日本ハム =リーグ戦23回戦(2020.11.03)・メットライフドーム=
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日本ハム
0200200004800
西武
00210110X5902
勝利投手:森脇 亮介(7勝1敗1S)
(セーブ:増田 達至(5勝0敗33S))
敗戦投手:玉井 大翔(4勝4敗1S)

本塁打
【西武】栗山 巧(12号・3回裏2ラン),スパンジェンバーグ(14号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆西武がシーソーゲームを制した。西武は同点で迎えた4回裏、スパンジェンバーグのソロで勝ち越しに成功する。その後4-4となって迎えた7回には、外崎の適時打で再びリードを奪った。投げては、4番手・森脇が今季7勝目。敗れた日本ハムは、4番手・玉井が誤算だった。

◆日本ハム野村佑希内野手(20)が先制打を放った。 2回2死二、三塁で、先発高橋光の高め141キロのカットボールを捉え左中間を破る2点適時二塁打。先発の西村に援護点をプレゼントし「甘いボールを1発で仕留めることができてよかったです。このあとも頑張ります」とコメントした。 2日の試合では3打数無安打、守備では2失策と悔しさを残したが、この日はしっかりと結果を出した。

◆西武栗山巧外野手(37)がプロ19年目で初の4番弾を放った。2点を追う3回2死一塁で日本ハム西村が外角に投じた146キロ直球を押し込むように左翼席に運んだ。同点2ランとなる12号は自身シーズン最多タイ。「よく飛んでくれました!」。山川の戦線離脱、メヒアの不振などで4番に座るベテランが山賊打線の頭領ともいうべきポジションで初アーチを描いた。

◆日本ハム大田泰示外野手(30)が同点適時打を放った。 5回1死一、二塁で「つなぐ気持ちで打ちました」と高橋光の143キロの球を左前へはじき返した。 チャンスを広げ、1死満塁から清宮が押し出し四球を選び、一気に勝ち越しに成功した。

◆日本ハム西村天裕投手(27)がプロ最長の4回を投げ3失点で降板した。 スプリットやスライダーなど、変化球主体の投球で2回までは無失点投球をみせていたが、3回から崩れ始めた。 2死一塁から栗山に146キロ外寄りの直球を左翼席へ運ばれる同点2ラン。4回にはスパンジェンバーグに148キロ内角高めの直球を右翼席へと運ばれ勝ち越しを許した。 4回78球、2本塁打を含む5安打を打たれ「ホームランを簡単に2本打たれてしまったことは、防がなければいけませんでした。1本目は、先頭バッターをフォアボールで出してしまって、その後に打たれた1発だったので、もったいない気持ちです。いろいろな球種を使ってカウントを作れていただけに、2本のホームランが悔やまれます」とコメントした。

◆敗戦の中、日本ハム野村佑希内野手が2安打2打点と存在感を示した。 2回2死二、三塁で高橋光の141キロカットボールを捉え、左中間を破る先制の2点適時二塁打。「甘いボールを1発で仕留めることができてよかった」。4回には左前打を放つなど、今季3度目のマルチ安打をマークした。

◆西武が球団史に残る"穏やかなるクローザー"の働きでCS出場圏内の2位に浮上した。 日本ハムとの接戦は、1点リードの9回を増田達至投手(32)が3者凡退に打ち取って勝利。リーグトップを快走する33セーブ目で通算136セーブは豊田現1軍投手コーチを抜いて球団記録となった。2位ロッテが敗れ、勝敗、引き分け数で並び、同率2位タイ。残り5試合で4位楽天も含めたデッドヒートになる。アドレナリンがあふれ出ている、ようには見えない。点差も、記録も、取り巻く順位争いの喧噪(けんそう)も、増田には届いていないように見える。9回。西川、中田、大田の濃い中軸。150キロ前後の直球と鋭角なスライダーの2種を伸びやかに投げ分けた。中田はオール直球勝負で、最後は最速151キロをインハイに配して空を切らせた。大田を右飛に打ち取ると、穏やかに笑って相棒の7歳下の森にペコリと頭を下げた。 守護神がまとう威圧感を、そぶりでは発さない。「まぁ、いつも通りマウンドに上がりました」「豊田コーチと記録の話? いや、特にしていないです」「セーブ王のタイトル? え~、毎日意識せずにマウンドに上がっています」。お立ち台では平たんな言葉を並べ、球団史を塗り替える記録にも抑揚は皆無だった。 「本当、自分1人で達成できた記録だと思っていないんで、皆さんに感謝したい」。入団から3年間はセットアッパーが定位置。同期の高橋朋が守護神を務めていた。抑えて順当、負ければ責任を担う。試合開始時はマッサージを受けながら寝るほどスイッチを切った姿も知っている。4年目からクローザーを任され、傍らで見てきた経験が生きた。「僕も初めてそのポジションをやらせてもらったときに本当バタバタしたりとか、自分の間合いで投げられなかったのを今でも覚えている。(高橋朋は)しゃあない、次という感じだった」。心の持ちようは引き継いだ。 故障と戦った盟友は今季限りで引退。10月30日に2軍戦で106キロを投げ、マウンドを去った。「自分にとってはマスは特別ですね。マスが自分のこと、どう思っているか分からないですけど」。特別に決まっている。増田は「ご飯行こう、ご飯行こうってずっと誘われています。落ち着いたら行きたいとは思っています」と答えた。話したいことが山ほどある。残り5試合を締めまくり、語り合いたい。【広重竜太郎】 ▼増田がリーグトップの33セーブ目を挙げた。通算では136セーブとなり、豊田の135セーブを抜いて通算セーブの球団新記録をつくった。今季の増田はまだ黒星がない。過去にシーズン30セーブ以上で「無敗」は97年佐々木(横浜)38セーブ、09年武田久(日本ハム)34セーブの2人だけ。増田がこのまま無敗で終われば史上3人目の快挙となる。

◆日本ハムが今季17度目の1点差負け。4-3の6回、捕邪飛を宇佐見が見失ったところから悪い流れに。この回、犠飛で追いつかれ、7回に勝ち越された。 就任9年目で初の2季連続Bクラスが決まった栗山監督は「今年を象徴する試合。こういう試合ばっかりだった」と無念の表情。「何をどうしないといけないか。課題として、来年しっかりやっていってくれると思います」と話した。

◆西武栗山巧外野手がプロ19年目で初の4番弾を放った。2点を追う3回2死一塁で日本ハム西村の外角直球を押し込むように左翼席に運んだ。同点2ランとなる12号は自身シーズン最多タイ。 「よく飛んでくれました!」。山川の戦線離脱、メヒアの不振などで4番に座るベテランが山賊打線の頭領ともいうべきポジションで初アーチ。辻監督も「流れ的にいけるという気持ちになる見事なホームランだった」とたたえた。

◆日本ハム・西村天裕投手(27)が前回のプロ初先発の雪辱を胸に「チームにしっかり流れを持ってこられるような投球ができればと思います」と中6日で先発マウンドに立つ。  社会人野球のNTT東日本からドラフト2位で入団した3年目右腕は、試合前の時点で今季15試合登板(先発1、中継ぎ14)で0勝0敗、防御率4・15。初先発した9月27日のオリックス18回戦(京セラドーム)は、3回を3安打2失点で降板し、勝ち負けはつかなかった。  栗山英樹監督(59)は西村に関して「もともと両方(先発、中継ぎ)できると思ってたんで。先発しても、10勝10敗でいけるはずだと思ってやっている」と2桁勝利を挙げる先発投手と高く評価した。シーズン残り4試合。"ゴリ"の愛称で親しまれる西村が、浮上を目指して登板する。

◆西武が3連勝で2位タイに浮上した。3-4の六回にスパンジェンバーグの犠飛で追い付き、七回に外崎の適時打で勝ち越した。九回を締めた増田が33セーブ目を挙げた。日本ハムは五回に逆転して奪ったリードを守れなかった。

◆日本ハムの高校出2年目の野村が0-0の二回2死二、三塁で左中間へ2点二塁打を放った。前日2日は無安打に抑え込まれた上に三塁の守備で2失策と足を引っ張っただけに「甘い球を一発で仕留めることができて良かった」と喜んだ。  四回に左前打して2安打2打点をマーク。残りの2打席はともに好機で右飛に倒れたが、栗山監督は「最後の打席も内容は悪くなかった。前に進んでいる感じはする」と成長を感じていた。

◆西武の外崎が勝ち越し打を放った。4-4の七回1死一、三塁で「何とか当てれば1点入る。コンパクトに打ちにいった」と大振りせずミートに徹し、中前へはじき返した。シーソーゲームで勝利をもたらす一打に「イメージ通り打てた」と胸を張った。  4番を打つ栗山が好調で「バントも進塁打もできる。オールマイティーに仕事ができる打者が栗山の前に大事」(辻監督)と4試合続けて3番で起用された。打率は2割4分台に低迷しているが、ここぞの場面での勝負強さが光った。

◆リーグ3連覇は逸しても、日本一への挑戦権は取る!! 西武は3日、日本ハム23回戦(メットライフ)に5-4で競り勝ち3連勝。9月14日に最大9ゲーム差あったロッテと同率で並び、クライマックスシリーズ(CS)進出圏内の2位に浮上した。中盤以降は犠打で確実に得点圏へ走者を進めて1点ずつを重ね、守護神・増田達至投手(32)が球団新記録となる通算136セーブ目を挙げて締めた。  メットライフドームを訪れた今季最多1万1392人のファンが勝利の余韻に浸る中、辻監督は「今はこの戦い方でいかないと、勝利に結びつかない。1点ずつでも重ねていくと、後ろの投手が控えてくれているので」と大きく息を吐き出した。  2018、19年のリーグ連覇の主役は相手の戦意を根こそぎ刈り取るように快打を連発する、指揮官命名の「獅子おどし打線」だった。しかし、今季は打線の勢いは影を潜め、2年連続本塁打王の山川も右足首痛で出場選手登録を外れた。  ならば、確実に点を積み重ねるしかない。3-4の六回無死一塁では5番・森が自らの判断で送りバント。スパンジェンバーグの同点犠飛を呼んだ。七回無死一塁でも金子がしっかり送り、1死一、二塁から外崎が「イメージ通り、コンパクトに打てた」と決勝の中前適時打。今季ここまで打率・242、6本塁打と低迷し、10月は8、9番を打つことも多かった外崎がここ4試合連続で3番に起用されているのも、一回無死一、二塁の場面での送りバントや進塁打を想定してのことだ。  同点、リードで終盤を迎えれば、安定感ある救援陣の出番となる。4-4の七回を森脇、八回を平良の防御率1点台コンビが3連投ながら無失点でしのぎ、九回は増田が三者凡退で締めくくって、例年より試合数が少ない中で自己最多を更新する33セーブ目をマーク。同時に通算136セーブとして豊田清(現投手コーチ)の球団記録を超えた。ただ、絶対的守護神は「自分一人で達成できた記録だと思っていない。僕の前に投げている投手がいい流れでつないでくれる」と感謝を忘れない。  これで9月14日に最大9ゲーム差あったロッテと勝率で並び、開幕2戦目の6月20日以来となる2位浮上を果たした。最終的にロッテと勝率が並んだ場合は、直接対決で15勝8敗と勝ち越している西武がCSに進出する。その意味では、事実上の"単独2位"に立ったことになる。  過去2年は連覇しながら、CSでソフトバンクに18年1勝4敗、19年0勝4敗(アドバンテージの1勝除く)と完膚なきまでにたたきのめされた。今季のCSは"倍返し"する舞台。10月以降にソフトバンクは23勝5敗1分けと無双状態だが、そのうち4敗1分けは西武が付けたもの。期待は膨らむ。「あと5試合。あー、しんどい」。おどけた口調とは裏腹に、辻監督の視線は4日の本拠地最終戦での勝利を見据えていた。(東山貴実) ★救援防御率が改善!  西武は森脇、平良、増田ら救援陣が無失点に抑え、逆転勝利に導いた。今季のチーム防御率は4.26でリーグワーストだが、救援防御率3.48は同3位。不安定な先発陣を安定感あるリリーフ陣が支えている構図が見て取れる。救援防御率は昨季の3.87からも改善している。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
71415 0.634
(↑0.003)
優勝
(-)
3522
(+4)
381
(+3)
122
(-)
98
(-)
0.250
(-)
2.920
(-)
2
(1↑)
西武
57553 0.509
(↑0.004)
14
(-)
5457
(+5)
516
(+4)
104
(+2)
81
(-)
0.237
(↑0.001
4.260
(-)
2
(-)
ロッテ
57553 0.509
(↓0.005)
14
(↓1)
5439
(+3)
464
(+4)
87
(+2)
83
(-)
0.234
(-)
3.860
(↓0.01)
4
(-)
楽天
53567 0.486
(↓0.005)
16.5
(↓1)
4536
(+3)
504
(+6)
112
(+1)
66
(+2)
0.258
(-)
4.180
(↓0.02)
5
(-)
日本ハム
52605 0.464
(↓0.004)
19
(↓1)
3480
(+4)
510
(+5)
86
(-)
75
(+1)
0.248
(↓0.001)
3.970
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
43667 0.394
(↑0.005)
26.5
(-)
4425
(+6)
484
(+3)
88
(+3)
90
(+2)
0.247
(↑0.001)
3.970
(-)