1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 5 | 13 | 1 | 0 |
DeNA | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 1X | 6 | 11 | 1 | 3 |
勝利投手:三嶋 一輝(2勝1敗18S) 敗戦投手:エドワーズ(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆DeNAがサヨナラ勝利。DeNAは2点を追う7回裏、細川のソロとソトの適時打で同点とする。そのまま迎えた9回には、2死三塁から梶谷が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、7番手・三嶋が今季2勝目。敗れた阪神は7回に逆転に成功するも、逃げ切れなかった。
◆両チームのスタメンが発表された。先発投手はDeNAが阪口皓亮投手(21)、阪神が高橋遥人投手(24)。阪神は前日10月31日に、陽川尚将内野手(29)のプロ初となる2打席連続本塁打などで、15安打13得点と大勝した。現在引き分けを挟んで6連勝中。今季初の7連勝なるか。
◆今季限りで現役引退する阪神藤川球児投手(40)に、かつてチームメートだったDeNA大和(32)が粋な贈り物をした。 2回2死二塁、第1打席に向かう大和の名前がコールされると、登場曲に「リンドバーグ」の「every little thing every precious thing」が流れた。甲子園では藤川の登場曲としておなじみの曲。大和から藤川へのサプライズだった。 前日10月31日には、9回2死二塁で登板した藤川と代打大和が対戦。全球直球勝負を挑んだ藤川の4球目、147キロ直球を大和がとらえ左翼へ2ランを放った。試合後、藤川は「一緒にやっていた大和が出てきてくれて、大和とはFAで横浜に行く時に『ストレートでどんどん勝負しような』と話をしていたので、最後にそれが実現できたのでうれしかったですね」と晴れやかに話していた。
◆阪神ジェリー・サンズ外野手(33)が反撃のタイムリーを放った。 2点を追う4回1死一塁。DeNA先発阪口の外角高め速球を逆らわずにとらえると、右翼フェンス直撃の大飛球で、1点差に迫る適時二塁打になった。「(高橋)遥人も粘りのピッチングで頑張ってくれているし、あの回は(大山)悠輔も塁に出てくれたから、なんとか返したいと思っていたよ。自分の仕事をできて良かったね」。長く低調だったが、2試合連続タイムリーで、復調の気配が漂う。
◆DeNAネフタリ・ソト内野手(31)が2打席連続本塁打を放った。初回1死、阪神高橋の143キロ直球をバックスクリーンへ23号ソロ。「スゴーイ!」と日本語でコメント。続けて「しっかり前でいい感触で捉えられました。結果を考えず良い打席にしようと思い、打席に向かいました。本塁打になり、うれしいです」と続けた。 3回も2死から再び、24号ソロをリプレーのようにバックスクリーンに運んだ。「打ったのはシンカーです。フルカウントの状況だったので、ストライクゾーンにきたボールは自分のスイングで捉えることを意識していました。正直打った瞬間入るとは思わなかったですが、入ってくれてよかったです」と明るい表情で話した。
◆阪神高橋遥人投手(24)が5回5安打3失点で降板し、6勝目はならなかった。「攻撃に流れを持ってくるピッチングができませんでしたし、リズムも悪くなってしまいました。チームに申し訳ないです」。 初回1死から、2番ソトに内低めの143キロ直球を捉えられ、先制ソロ本塁打を献上。3回2死では、またもソトにツーシームをスタンドに運ばれ、2打席連続本塁打を許した。どちらもバックスクリーン右横に飛び込んだ。 5回2死から代打戸柱に右翼フェンス直撃の二塁打、続く梶谷にも中前適時打を浴びこの回で降板。自身2度のバント機会でも走者を送れず、なかなかリズムに乗れなかった。
◆阪神近本光司外野手(25)が4安打の固め打ちだ。2点を追う7回1死一、三塁。パットンの初球チェンジアップをとらえ、ライナーで右前タイムリーを放った。「チャンスの場面でしっかり初球からスイングできたことが結果につながったと思うので、打つことができて良かった」。この日はシングルヒット4本を量産。打率は今季最高の2割9分9厘まで上昇し、3割台到達目前だ。また、2盗塁を重ね、新人だった昨季の36盗塁から2季連続で30盗塁に達した。阪神選手の新人イヤーからの2年連続30盗塁以上は球団初の快挙だ。
◆阪神が3連続タイムリーで豪快に試合をひっくり返した。2点を追う7回。まずは近本が右前に適時打を放ち、1点差に縮めた。1死二、三塁で糸原がDeNA3番手砂田の外角高めスライダーをとらえ、左中間を破る逆転2点タイムリーをマークした。 糸原は「みんながいい流れでつないでくれたので、あとは返すだけでした。仕事ができて良かった」と話した。その直後にはマルテも4番手平田から左翼フェンス直撃の加点タイムリー。「すごくいい流れで回ってきたから、とにかく自分も打ちたいと思っていたよ。ランナーをかえすことができて良かったね」。一時はリードを2点に広げたが、その裏、追いつかれた。
◆DeNA細川成也外野手(22)が今季第1号を放った。7回、左腕岩貞に一邪飛に打ち取られたに見えたが、マルテが落球。 直後の真ん中直球を左翼席上段に132メートル弾をぶち込んだ。「1球前のボールを打ち損じていたので、一振りで仕留めることができよかったです。次の打席もがんばります!」と少し興奮気味に話してた。
◆女優でドラマ「危険なビーナス」に出演中の堀田真由(22)が始球式を務めた。阪神近本に対して外角への山なりのワンバウンド投球を披露。「始球式に向けて事前に練習をしていたのですが、実際にマウンドに立つと思っていたよりも遠く感じました。野球は家族でも観ていたので、今回マウンドへ立つ機会をいただき、非常に光栄でした。そして、ベイスターズファンの皆さまにも、始球式を見ていただきありがとうございます。ベイスターズを応援しています!」とコメントした。
◆阪神近本光司外野手が2盗塁で、リーグトップの30盗塁。 近本は1年目の昨季も36盗塁しており、プロ1年目から2年以上続けて30盗塁は、17~19年源田(西武)以来8人目。セ・リーグでは52~53年佐藤(国鉄)に次いで67年ぶり2人目で、阪神の選手では初めて。
◆DeNAはソトが初回、3回と2打席連続本塁打を放った。プロ初先発の阪口は3回まで阪神打線を2安打無失点に抑えた。 阪神は4回、サンズの適時二塁打で反撃を開始も、DeNAは5回に1点を追加。先発阪口は5回1失点。6回から継投に入った。 阪神は7回に4点を奪って逆転。だがDeNAも直後に細川の1号ソロなどで同点とし、9回に梶谷がサヨナラ打を放った。
◆阪神がサヨナラ負けを喫し、今季最長だった連勝は6で止まった。9回2死三塁で、8回から初めての回またぎ登板となったジョン・エドワーズ投手(32)が、梶谷にサヨナラ適時打を浴びた。 打線は8回に無死満塁、9回に1死満塁の絶好機をつくるもあと1本が出なかった。 1番近本光司外野手(25)はこの日4安打を放ち、2盗塁も決めて30盗塁に到達。昨季は36盗塁をマークしており、ルーキーイヤーから2年連続の30盗塁達成は球団初の快挙となった。
◆今季限りで現役引退する阪神藤川球児投手(40)が、最後の横浜スタジアムでファンに別れを告げた。 DeNAの勝利セレモニー後にグラウンドに登場すると、登場曲「リンドバーグ」の「every little thing every precious thing」が流れる中、まずは阪神ファンのいる左翼スタンドへ。深く一礼すると、DeNAファンのいる右翼スタンドへ向かい手を振りながら場内を一周。かつてチームメートだったDeNA大和は一塁側ベンチからじっと見守り、近づいてきた藤川をハグでねぎらった。最後はマウンドで背番号を指しながら記念撮影。球場のビジョンには「阪神タイガース 藤川球児投手 22年間お疲れ様でした」と映し出されていた。 試合中にも、大和が2回の第1打席で藤川の登場曲を使うサプライズ。DeNAのファンも温かく虎の守護神を見送っていた。
◆DeNA宮崎敏郎内野手(31)が右ふくらはぎの張りで阪神23回戦(横浜)の5回の守備から交代。 ラミレス監督は軽症と説明し、3日の中日戦(ナゴヤドーム)以降は状態を見て判断する。
◆DeNA梶谷隆幸外野手が、12球団今季最多の2万7850人の大観衆にサヨナラ打を披露した。 同点の9回2死三塁で左前打。「ファンがいるいないで全然やりがいが変わる」。最大のファンも見ていた。「奥さんが来ていたので格好いいところで打ちたいと思っていた」。タイトル争いで首位打者は同僚の佐野に2厘差、最多安打も中日大島を2本差で追う。「あまり考えたくないので答えたくないです」と意識を封印した。
◆阪神がジェフリー・マルテ内野手(29)の拙守で同点に追いつかれた。 2点リードした直後の7回、先頭細川の打球は一塁ファウルゾーンの捕手寄りに舞い上がる。坂本が捕球姿勢に入っていたが一塁マルテが突進して捕球を試みて失敗。白球は転々と転がった。その直後、左翼に被弾して1点差に迫られた。悪い流れを止められず、岩貞は連打を浴びて2死一、三塁のピンチを招き、ソトに左前適時打を浴びて同点に追いつかれた。マルテは10月23日巨人戦でプロ野球初となる一塁手の1試合4失策、セ・リーグ初となる一塁手の1イニング3失策を犯していた。手堅く試合を進めたい終盤に捕邪飛で1死を奪うはずが、痛恨ミス。またも守備で足を引っ張った。
◆阪神がサヨナラ負けを喫し、今季最長だった連勝は6で止まった。9回2死三塁で、8回から初めての回またぎ登板となったジョン・エドワーズ投手(32)が、梶谷にサヨナラ適時打を浴びた。 打線は8回に無死満塁、9回に1死満塁の絶好機をつくるもあと1本が出なかった。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -今日の試合のポイントは 矢野監督 いっぱいあるやろ、きょうは。負ける原因としてはたくさんある。 -高橋の投球は 矢野監督 よくはなかったかな。キレもコントロールもどっちもあまりいい感じでなく、その中で粘ってるという感じはあったけど。 -交代の判断はそういう内容を踏まえて 矢野監督 もちろん。 -近本は4安打。力を見せた 矢野監督 力はずっと見せてくれてるけど。3割の目標もあるしね。盗塁も目標にやってるんでね。チームを勝たせることはもちろんやけど、そういうのもどんどん狙っていけばいいかなと思う。 -チャンスをつくれているのは近本の働きも 矢野監督 1人でチャンスはつくられへん。みんなでつくらないとつくられへんし。 -8回に無死満塁を逃したのがポイント 矢野監督 その1本がポイントじゃないよ。いっぱいあるじゃん、ポイント。きょうは、たくさんあったよ。 -エドワーズがイニングまたぎ 矢野監督 ベンチの事情で、ピッチャーの疲れもあるんでね、そういうのを配慮して。球数とか。 -ドラフト1位の近大・佐藤が練習試合で2本塁打 矢野監督 ホームランも特長なんで。どんどん打ってくれるとね、本人の自信にもなるし、ファンの人も期待はあがる。打てると思うので、どんどん打ってくれたら。楽しみにしています。
◆今季限りで現役引退する阪神藤川球児投手が、最後の横浜スタジアムでファンにあいさつした。 試合後にグラウンドに登場し、阪神ファンのいる左翼スタンドから場内を一周。藤川の登場曲が流れ、球場ビジョンには「藤川球児投手 22年間お疲れ様でした」と映された。 かつてのチームメートDeNA大和は一塁側ベンチからじっと見守り、最後はハグでねぎらわれた。試合中にも、2回の第1打席で藤川の登場曲を使うサプライズを受け「一緒にやってきた仲間だし。やっぱり12球団の選手たち全て仲間なんで、そういうところを思いながらずっと野球をやってきたので...」と感慨深げに話した。 横浜スタジアムは2年目の00年3月31日の開幕戦で、プロ初登板を果たした思い出の場所。「谷繁さんと対戦させていただいて、三振取って...」。2日後の4月2日は、ロバート・ローズに本塁打を浴びた。「プロのバッターってすごいなという記憶があったのを覚えているし、足がふわふわしたのも覚えていますね」。鮮明に思い出される記憶とともに、敵地に別れを告げた。
◆阪神高橋遥人投手は5回5安打3失点で6勝目はならなかった。「攻撃に流れを持ってくるピッチングができませんでしたし、リズムも悪くなってしまいました。チームに申し訳ないです」。 初回1死から2番ソトに先制ソロ本塁打を浴びると、3回2死からまたもソトにスタンドに運ばれ2打席連続被弾。どちらもバックスクリーン右横に飛び込んだ。打席では2度のバント機会でも走者を送れず、リズムに乗れない1日だった。
◆阪神9回にエドワーズが打たれてサヨナラ負けし、引き分けを挟んだ連勝は6で止まった。 7回表に逆転。だがその裏、マルテが先頭細川の一塁ファウルゾーンに上がったフライを捕手と交錯する形で落球(記録は失策)。その直後に3番手岩貞が被弾するなど、ミスをきっかけに5-5同点に追いつかれた。打線も8回無死満塁の好機で無得点。9回1死満塁も得点できなかった。送りバント失敗を含めてミス連発に矢野監督は「(敗因は)いっぱいある、きょうは。負ける原因としてはたくさんある」と話していた。
◆来日19試合目で初の回またぎ登板となった阪神ジョン・エドワーズ投手が、痛恨のサヨナラ打を浴びた。 5-5同点で4番手でマウンドへ。8回は先頭のオースティンに四球を与えるも、坂本の二盗阻止と後続を連続空振り三振に抑え無失点。だが9回、先頭乙坂に中前打を許すと、2死三塁から梶谷に左前へサヨナラ適時打を浴び、来日初黒星となった。
◆赤星超えの韋駄天(いだてん)だ!! 阪神近本光司外野手(25)が球団史上初めて新人から2年連続30盗塁を達成した。1回と7回に二盗を決めて到達。球団最多の381盗塁を誇る赤星憲広ですら成し得なかった快記録だ。4安打で打率も今季最高の2割9分8厘にアップ。新人から2年目以内に「3割&30盗塁&10本塁打」を達成すれば、1958年(昭33)の巨人長嶋以来3人目。残り6試合、近本から目を離せない。 ▼近本が2盗塁で、リーグトップの30盗塁。近本は1年目の昨季も36盗塁しており、プロ1年目から2年以上続けて30盗塁は、17~19年源田(西武)以来8人目。セ・リーグでは52~53年佐藤(国鉄)に次いで67年ぶり2人目で、阪神の選手では初めて。また4安打の固め打ちで打率2割9分8厘とし、3割にも最接近。新人から2年目以内に打率3割(規定打席以上)、30盗塁をクリアしたのは過去6人(外国人選手除く)。そのうち2桁本塁打もクリアしたのは53年中西太(西鉄、2年目=3割1分4厘、36本塁打、36盗塁)と58年長嶋茂雄(巨人、1年目=3割5厘、29本塁打、37盗塁)の2人だけ。近本は現在9本塁打。史上3人目の快挙も狙える。
◆赤星超えの韋駄天(いだてん)だ!! 阪神近本光司外野手(25)が球団史上初めて新人から2年連続30盗塁を達成した。1回と7回に二盗を決めて到達。球団最多の381盗塁を誇る赤星憲広ですら成し得なかった快記録だ。4安打で打率も今季最高の2割9分8厘にアップ。新人から2年目以内に「3割&30盗塁&10本塁打」を達成すれば、1958年(昭33)の巨人長嶋以来3人目。残り6試合、近本から目を離せない。 劣勢でも貪欲に攻める。1点を追う7回1死一、三塁。一塁走者として左腕砂田の糸原への初球に盗塁を敢行。敵のバッテリーをかいくぐって左足から滑り込み、二塁を陥れた。好機を二、三塁に広げて、一時逆転のホームを踏んだ。 「走れる機会があれば、しっかり走っていこうと思っていた。そういう場面でしっかり走って、また、点につながるような盗塁をこれからもやっていきたい」 「赤星超え」の一戦だった。1回にも二盗を決め、節目の30盗塁に達した。球団最多の381盗塁を誇る赤星ですら2年目の02年は26盗塁。新人から2年連続大台がいかに難しいかを物語る。赤星はプロ2年で65盗塁。近本はこの日2盗塁で66盗塁となって通算数も逆転した。サヨナラ負けで連勝は6で止まったが、盗塁王争いトップを快走する男の足技が光った。 あの赤星は全盛期「足にスランプはないと言うけどそれは違う。スタートを切るのに勇気がいるんだ」と話し、走ることに執念を燃やしていた。近本は伝説のスプリンターに憧れた。盗塁シーンも動画でむさぼるように見ている。盗塁には「3S」がある。スタート、スピード、スライディング...。近本もあらゆる局面を磨きに磨く。二盗で滑り込む際、捕手側に背を向けるのも赤星と同じだ。昨季は1年目から36盗塁。順調に数を増やしても、まだ改善の余地があるという。 ある球団関係者が「もっとつま先で走れれば、もっと速く走れるはず」と明かしたことがある。足のどこで着地するか。かかと付近よりも、つま先付近の方が足の接地時間は短くなる。いわゆる、トップランナーにトレンドの「フォアフット走法」だ。ゼロコンマ数秒のロスすら削る。当初の143試合換算でも、昨季をわずかに上回る37盗塁ペースだ。敵が研究を重ねても、快足は止まらない。 この日は4安打。打率も2割9分8厘に上げ、プロ初の3割も目前だ。2桁本塁打にも王手をかけており、プロ2年目以内の「3割&30盗塁&10発」なら58年巨人長嶋以来だ。球団初の2年連続30盗塁の話題にも「そういうのはあまり気にしないですね」と冷静だ。脇目も振らず、ラストスパートする。【酒井俊作】 ▼近本が2盗塁で、リーグトップの30盗塁。近本は1年目の昨季も36盗塁しており、プロ1年目から2年以上続けて30盗塁は、17~19年源田(西武)以来8人目。セ・リーグでは52~53年佐藤(国鉄)に次いで67年ぶり2人目で、阪神の選手では初めて。また4安打の固め打ちで打率2割9分8厘とし、3割にも最接近。新人から2年目以内に打率3割(規定打席以上)、30盗塁をクリアしたのは過去6人(外国人選手除く)。そのうち2桁本塁打もクリアしたのは53年中西太(西鉄、2年目=3割1分4厘、36本塁打、36盗塁)と58年長嶋茂雄(巨人、1年目=3割5厘、29本塁打、37盗塁)の2人だけ。近本は現在9本塁打。史上3人目の快挙も狙える。
◆阪神が終盤に3連打などで一挙4得点を挙げ、逆転した。1-3の七回先頭の木浪がフェンス直撃の左越え二塁打で出塁。その後、犠打と四球で1死一、三塁と好機を広げて近本の右前適時打、糸原の左中間への2点二塁打を放った。マルテも適時打で続いてリードを広げた。 近本は10月28日の中日戦(甲子園)以来となる今季6度目の1試合4安打をマーク。一、七回に盗塁を成功させて今季30盗塁とした。
◆阪神は2度の絶好の得点機を生かせず、DeNAに5-6で今季4度目のサヨナラ負けを喫した。1-3の七回に1死一、三塁から近本、糸原、マルテの3連打で一挙4得点し逆転に成功。しかし、その裏に3番手・岩貞が細川にソロ本塁打を浴びるなど2失点して同点とされた。 八回には連打と申告敬遠で無死満塁の好機をつくったが、坂本は浅い右飛、代打・糸井が見逃し三振、近本も二飛に凡退して無得点。九回にも失策と四死球で1死満塁としたが、あと一本が出なかった。その裏に2イニング目のマウンドに上がったエドワーズが2死三塁のピンチを招き、梶谷にサヨナラ打を浴びた。
◆DeNAがサヨナラ勝ち。3-5の七回に細川のソロとソトの適時打で同点。九回2死三塁から梶谷が左前に運んだ。阪口が5回1失点と好投し、三嶋が2勝目。阪神は八、九回の好機を逃した。1分けを挟んだ連勝が6でストップ。
◆DeNAの3年目の右腕投手、阪口がプロ初勝利を逃した。今季3度目の先発で5回7安打1失点と粘投。ピンチでのギアチェンジを見せ、五回1死満塁はマルテをカットボールで遊ゴロ併殺打に仕留めて右拳を何度も握った。プロ初勝利の権利を得て降板したが、救援陣が打たれた。 将来のエース候補と目される21歳。「野手の守備に助けられ、最少失点に抑えられた」と振り返った。ラミレス監督は、22歳の山本とのバッテリーについて「今後チームを支えていく新世代が、素晴らしい活躍をしてくれた」と語った。(横浜)
◆DeNAの梶谷がサヨナラ打で乱戦に決着をつけた。同点の九回2死三塁からエドワーズの速球を流し打ち。ライナーが左翼手の前で弾むのを見届け右腕を突き上げた。お立ち台で「奥さんが来ていた。格好いいところを見せたいと思っていた」を胸を張った。 5打数2安打で打率3割2分6厘とした。首位打者へトップでチームメートの佐野と2厘差、最多安打は首位の大島(中日)と2本差としたが、タイトル争いについては「あまり考えたくないし、答えたくない」と言及を避けた。(横浜)
◆今季、最後の横浜スタジアムの試合で、阪神の藤川がファンに現役引退のあいさつをした。試合終了後に甲子園球場での登場曲が流れる中、手を振りながらグラウンドを一周。ホームベース上で四方に頭を下げた。 敵地でのセレモニー。プロ初登板が同球場だった藤川は「足がふわふわしたのを覚えている。たくさんファンが入っている中、こうしていただけたことに感謝しかない」と感慨を込めた。(横浜)
◆阪神はDeNAに5-6で今季4度目のサヨナラ負け。以下、矢野監督の一問一答。 --好機で得点できなかったイニングも多いが、勝敗のポイントは 「いっぱいあるやろ、きょうは。負ける原因としてはたくさんあるんでね」 --高橋の投球は 「よくはなかったかな。まあ、キレもコントロールもどっちもあんまりいい感じでなくて、その中で粘っているという感じはあったけど」 --交代の判断はその内容を踏まえて 「もちろん」 --近本が4安打 「力はずっと見せてくれているけど。(打率)3割という目標もあるしね、盗塁も目標にやってるんでね。チームを勝たせるっていうことはもちろんやけど、そういうのもどんどん狙っていけばいいかなと思う」 --好機が生まれているのも近本の働きは大きい 「1人でチャンスは作られへんし、みんなで作らないとつくられへんし」 --八回に無死満塁を逃したのも痛かった 「その1本がポイントじゃないよ。いっぱいあるじゃん、ポイント。きょうは、たくさんあったよ」 --エドワーズがイニングをまたいだ 「ベンチの事情で、ピッチャーの疲れもあるんでね、そういうのを配慮して。球数とかも」 --ドラフト1位の近大・佐藤が2本塁打を放った。楽しみな話題では 「ホームランも特徴なんでね。どんどん打ってくれるとね、本人の自信にもなるし、ファンの人も期待は上がる。打てると思うので、どんどん打ってくれたら、楽しみにしています」 --阪神の選手にもいい刺激になるのでは 「勝手にそうなると思うけどね」
◆今回の阪神3連戦(10月30日-11月1日)で、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた上で満員に近い観客を収容し、その効果を調べる技術実証が行われた。初日は定員3万2402人に対し、約51%の1万6594人。2日目は約76%の2万4537人。最終日となったこの日は、約86%に相当する2万7850人が来場し、今季セ・パ両リーグを通じて最多の観客となった。7、8日の巨人-ヤクルト(東京ドーム)でも同様の技術実証を行う。
◆梶谷が九回2死三塁から左前打を放ち、今季4度目のサヨナラ勝ちに導いた。手荒い祝福を受け、びしょぬれになったヒーローは、お立ち台で「今日は奥さんが見に来ていたので、格好いいところを見せたいと思っていた。最高です」とはにかんだ。5打数2安打で打率・326とし、リーグトップの同僚、佐野に2厘差に迫った。
◆今季限りでの現役引退を表明している藤川が試合後にグラウンドへ。最後の横浜スタジアムで何度もお辞儀をしてファンに感謝の意を示した。 「こういう風(セレモニー)にしていただけたので感謝しかないです」 登場曲が流れる中、球場を一周し、最後はマウンドで記念撮影。2000年3月31日の開幕戦、2年目でプロ初登板した思い出の球場だ。「(緊張で)足がフワフワしたのも覚えている」。谷繁を三振に斬り、翌日はローズに被弾。「プロのバッターってすごい」。そう痛感した原点の地だ。 前日31日は九回2死で登板し、元同僚の大和に被弾。この日の試合前には大和から頼まれ、ホームランボールにサイン。試合後に自身のツイッターでツーショット写真を投稿した。「(ユニホームを)脱げば12球団の選手たち全て仲間なので」。ベンチに残った戦友とハグとグータッチで別れを惜しんだ。 公式戦も残り6試合。「ファンとチームメートを含めて『藤川球児』という選手の最後を一緒に楽しんでいけたら」と語った。 (織原祥平)
◆4安打&球団初の快挙! 阪神はDeNAに5-6でサヨナラ負けして連勝は6でストップしたが、近本光司外野手(25)が強烈に輝いた。打っては5打数4安打1打点で打率・298とし、初の3割は目前。さらにリーグトップの盗塁を30に伸ばし、セでは67年ぶり2人目、球団史上初の入団から2年連続30盗塁を達成した。 当たり前のように快音を4度響かせ、そして走った。新型コロナウイルス感染防止対策の技術実証で、今季両リーグ最多の2万7850人が詰めかけた横浜スタジアム。チームは悔しいサヨナラ負けを喫したが、近本がバットで、足で、大観衆を盛り上げた。 「打てるタイミングのときは振っていこうと思っていた。しっかり打ちにいけたというのがよかった。打ちにいくボールも間違っていなかったのかなと思う」 プレーボール直後。阪口の初球をはじき返して右前打で出塁すると、二盗に成功。三回1死一塁では中前打を放った。 五回にも右前打で猛打賞とすると、1-3の七回1死一、三塁。パットンから右前へ、1点差に迫る適時打。今季6度目となる1試合4安打とし、すかさずこの日2つ目の二盗を決めた。 これで30盗塁に到達。2位の増田大(巨人)に7差をつけ、2年連続盗塁王に大前進するとともに、1年目(36個)からの2年連続30盗塁は、球団史上初の快挙だ。NPB8人目。セ・リーグでも1952、53年の佐藤孝夫(国鉄)以来、67年ぶり2人目という歴史的な記録となった。 打率も・298で、3割は目前。球団の生え抜き選手で入団2年目以内に打率3割を超えれば、1998、99年と1年目から2年連続でクリアした坪井智哉(現DeNAコーチ)以来となる。 1年目をしのぐ活躍を見せる今季だが、スタートは苦しかった。開幕直後は打率1割台と低迷。それでも8月から一気に復調を果たした。1分けを挟んで6で止まったチームの連勝だが、始まった10月24日の巨人戦(東京ドーム)からこの日まで36打数18安打(打率・500)。8試合で7度の複数安打と、快音が止まらない。 矢野監督が「(打率)3割という目標もあるし、盗塁も目標にやってる。そういうのもどんどん狙っていけばいいかなと思う」と3割&盗塁王へ背中を押せば、背番号5も力を込めた。 「(盗塁は)走れるときにしっかり走ることだけだと思う。(打率3割へ)頑張ります」 あと6試合。このまま止まらず、一気に駆け抜ける。(菊地峻太朗)
◆ストレスのたまる3時間19分の末、手をかけていた就任最長の7連勝は消えた。サヨナラ負けの直後、矢野監督は試合運びへの不満が爆発した。 「いっぱいあるやろ、きょうは。負ける原因としてはたくさんある」 九回にイニングをまたいだエドワーズが2死三塁で梶谷にサヨナラ打を浴びたが、敗因は数えきれない。5-5の八回無死満塁で坂本、代打・糸井、近本が凡退。九回も敵失と四死球で得た1死満塁で陽川、木浪が倒れた。2イニング6残塁で勝ち越し点を逃した。 「(八、九回の)その1本がポイントじゃないよ。いっぱいあるじゃん、ポイント」 序盤からちぐはぐな拙攻が続いた。三回無死一塁で高橋が犠打失敗。近本が中前打で好機をリメークも、糸原が遊ゴロ併殺。五回も無死二塁で高橋が犠打失敗の後に連打で1死満塁とし、マルテが遊ゴロ併殺に倒れた。紙一重で圧勝の可能性もあった中、ことごとく主導権を取り損ねた。 七回の一挙4点で、やっと奪った2点リードもミスで手放した。勝ちパターンの岩貞を投入したが、先頭の細川の邪飛を一塁・マルテが坂本と交錯して落球(マルテの失策)。1度は打ち取った打者にソロを浴びて、流れが変わった。 すでに優勝を巨人にさらわれた。9・5ゲーム差の象徴は8勝15敗の直接対決。ただ、何度も勝てる試合を落としてきたことも響いている。12球団で圧倒的に多い81失策に代表されるミスによる"もったいない1敗"の積み重ね。1分けを挟んで6連勝と手応えをつかみかけたところで、現実を再認識させられた。 「今からのことも来年につながっている」と話している指揮官。順位争いと同時に来季への期待を抱かせるべき時期に、見せたくない試合だ。(安藤理)
◆チームがサヨナラ負けを食らったけど、近本が4安打を放ったから、心の中に秋晴れの空が広がりましたー!! と言いつつ、八回無死満塁、九回1死満塁の大チャンスを潰したときはムカムカだったのだ。 阪神も情けないけど八回に木浪、九回に大山を申告敬遠させたラミちゃんの采配も見事なり!! 申告敬遠は第1戦から3-3-2。キチンとした『確定申告』、税務署なら大喜びだよ!!(しかも成功率が高いのだ) さ、虎は残り6試合。西勇の防御率のタイトル争いあり、近本の打率3割の挑戦あり...。お楽しみはこれからやー!!
◆ベンチの事情はあるだろうが、九回のエドワーズの続投は判断ミスと言わざるを得ない。八回は球が抜けていた。ビジターでは抑えを最後に出すというセオリーを度外視し、スアレス投入も有効。せめて、前日登板がなかった岩崎にスイッチさせるべきだった。 七回にマルテの失策を機に追いつかれた。嫌な空気を払拭するためにも、積極的な采配が必要だった。申告敬遠など細かな動きが目立ったDeNAと比べ、勝利への執念で劣っていた。 選手は必死さを出してほしい。無得点に終わった七回1死満塁で代打・糸井が三振。見逃しでは寂しすぎる。相手が左腕の石田に代わったからというのは実績を考えても理由にならない。投手の高橋も2度のバント失敗はダメ。高めのつり球を再三、ファウルするのは練習不足。七回、ソトに同点打を許した岩貞も坂本の内角要求(結果的に逆球)の意図を理解していないように映った。 今後、糸井は代打の機会も増えるだろうし、高橋は西勇、秋山らと投手陣を引っ張る立場になる男だ。岩貞も藤川が抜けるブルペンを支えて欲しい。それぞれが自覚と危機感をもって欲しい。(本紙専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
65 | 41 | 7 | 0.613 (↑0.003) | 優勝 (-) |
7 | 508 (+2) | 397 (-) | 130 (-) | 79 (+2) |
0.256 (-) | 3.360 (↑0.03) |
2 (-) |
阪神 |
56 | 51 | 7 | 0.523 (↓0.005) | 9.5 (↓1) |
6 | 479 (+5) | 443 (+6) | 106 (-) | 79 (+2) |
0.249 (↑0.001) | 3.440 (↓0.01) |
3 (-) |
中日 |
56 | 54 | 5 | 0.509 (↓0.005) | 11 (↓1) |
5 | 408 (-) | 473 (+3) | 67 (-) | 31 (-) |
0.250 (↓0.001) | 3.870 (↑0.02) |
4 (-) |
DeNA |
55 | 54 | 6 | 0.505 (↑0.005) | 11.5 (-) |
5 | 502 (+6) | 455 (+5) | 133 (+3) | 29 (-) |
0.266 (-) | 3.770 (↓0.01) |
5 (-) |
広島 |
49 | 54 | 11 | 0.476 (↑0.005) | 14.5 (-) |
6 | 502 (+3) | 514 (-) | 106 (-) | 61 (-) |
0.261 (↓0.001) | 4.170 (↑0.03) |
6 (-) |
ヤクルト |
38 | 65 | 10 | 0.369 (↓0.004) | 25.5 (↓1) |
7 | 440 (-) | 557 (+2) | 104 (-) | 67 (-) |
0.244 (↓0.001) | 4.610 (↑0.03) |
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