ロッテ(☆6対3★)楽天 =リーグ戦23回戦(2020.10.31)・ZOZOマリンスタジアム=
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楽天
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ロッテ
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勝利投手:二木 康太(8勝3敗0S)
(セーブ:益田 直也(3勝5敗30S))
敗戦投手:石橋 良太(1勝6敗0S)

本塁打
【楽天】ロメロ(24号・4回表3ラン)

  DAZN
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◆ロッテが逆転勝利。ロッテは2点を追う6回裏、中村奨の適時打などで同点とする。さらに1死一二塁から菅野の2点適時三塁打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・二木が7回3失点の力投で今季8勝目。敗れた楽天は、打線が5回以降無安打と振るわなかった。

◆ロッテ安田尚憲内野手(21)が4番を外れた。楽天23回戦には「7番三塁」でスタメン出場する。 今季27試合目となる7月21日の西武戦(メットライフドーム)で初めて4番で起用され、以降86試合連続で4番起用されていた。 井口監督は10月上旬には「基本的に、よほど(不調)じゃない限りは替えるつもりはないです」と4番固定の方針で戦ってきたが、直近5試合は20打数2安打。9三振を喫し、うち5つが見逃し三振。30日の楽天戦でも初回2死三塁で見逃し三振を喫し、先制機をつぶしていた。 CS出場権争いの最中、残り8試合。負けられない状況で、ついに指揮官が決断した。安田に代わって、好調の清田育宏外野手(34)が「4番左翼」で起用された。

◆楽天ステフェン・ロメロ外野手(32)が8試合ぶりの1発となる24号先制3ランを放った。 4回2死二、三塁、カウント2-2からロッテ二木の甘く入ったフォークを捉えた。打った瞬間に手応えで柵越えを確信し、ゆっくりと歩き出した。左中間席中段へ放り込み、勝てば2位ロッテに0・5ゲーム差に縮められる一戦で貴重な得点を奪った。「打ったのはたぶんフォーク。2アウト二、三塁だったから『歩かされるかな?』と思って、くさいところを突いてくるという意識でいたよ。でも、追い込まれたからコーナーよりも甘いところに来たら強くたたこうと思っていたんだ。パーフェクトスイングだったね。イシバシを援護できて良かったよ」と笑顔で振り返った。

◆「日差し」によって一時試合が中断した。 ロッテが同点に追いついた直後の6回裏1死三塁。楽天は2番手酒居がマウンドに上がり、打者清田の場面で球審がバックネットへ向かった。球場内に「ただいま日差しがきついため、しばらくお待ち下さい」とアナウンスが流れ、スタンドのファンがざわついた。約1分後に再開。この回、ロッテが4安打5得点で3点のリードを奪った。

◆ロッテ菅野剛士外野手(27)が貴重な勝ち越しの適時三塁打を放った。 2点を追う6回。中村奨の適時打などで同点に追いつき、なお1死一、二塁。「良いカウントでもあったので、思い切っていこうと思いました」。カウント3-1からの楽天酒居の144キロ内角球を振り抜くと、強い打球が一塁手を襲い、そのまま右翼線へ。2者生還の三塁打となった。 井上の不調もあり、一塁でのスタメン出場が増えている。値千金の一打に「良い流れだったので、一気に逆転することができてよかったです」と喜んだ。

◆ロッテ二木、楽天石橋の先発。ともに3回まで相手打線を無安打に抑える上々の立ち上がりで、0-0のまま試合序盤を終えた。 楽天は4回、ロメロの3ランで先制。ロッテは4回に1点、6回には菅野の2点適時三塁打などで5点を奪い、6-3と逆転した。 ロッテはそのまま逃げ切り、連敗は4でストップした。二木が8勝目、益田は30セーブ。楽天は打線が冷え、石橋が6敗目。

◆楽天が逆転CS進出へ土俵際に立たされた。4回にロメロの24号3ランで先制。だが6回に先発石橋が捕まり、2番手酒居の悪送球なども絡み5失点。今季31度目の逆転負け。残り6試合で2位ロッテに2・5ゲーム差と広げられ、復活から1日で自力CS進出の可能性が再び消滅し、三木監督は「悔しいですね。下を向かずに向かっていくことが大事」と前を向いた。 ▽楽天石橋(6回途中4失点で6敗目)「6回はボールが中に入ってしまった。1本出てから粘れませんでした」

◆ロッテ益田直也投手が7年ぶり2度目の30セーブに到達した。3点リードの9回に登板。振り逃げで先頭こそ出したが、楽天の4番島内からの3人を抑えて走者を進ませなかった。 前週の西武戦と2日前のソフトバンク戦、10日間で3度サヨナラの敗戦投手になった。チームもバッテリーミスで連敗していたが「申し訳ない。ふがいなかった。田村も僕が今日やられちゃうと本当に苦しくなると思ったので、ほっとしました」。ねぎらいを込めて捕手田村の頭をポンポンたたいた。

◆ロッテ二木康太投手が自己最多の8勝目を挙げた。7回3失点。ロメロに3ランを浴びた4回以外は安打も許さない安定感だった。毎回の9奪三振は今季自己最多タイで、すべて直球。外角にずばずば決まり、4つを見逃しで奪った。 楽天とは6月に1回1/3を6失点と打ち込まれて以来の対戦。「あれでファームに行ったので、すごく悔しかった。最高の結果ではなかったですけど、こうして楽天戦最後の登板でしっかり勝ててよかった」と話した。

◆崖っぷちでロッテが連敗を4で止めた。2点を追う6回、5番菅野剛士外野手(27)が勝ち越しの2点三塁打を放つなど、打者9人でつないで一挙5得点。7月21日から4番に置き続けた安田尚憲内野手(21)を7番に下げた井口資仁監督(45)のテコ入れに、ナインが応えた。3点劣勢をひっくり返す執念の逆転勝ちで、3位西武を2ゲーム差、4位楽天を2・5ゲーム差に引き離した。西日のまぶしさにゲームが1分間中断するという、珍事の直後だった。窮地を救う光はロッテ打線にも差した。同点に追いついた6回、なおも1死一、二塁。菅野は昨季まで同僚だった楽天酒居の144キロ直球を右翼線へ振り抜いた。「みんなが打って、つないでいた。積極的にいきました」。走者2人を迎え入れる決勝三塁打を演出した。 試合前、井口監督が動いた。「なかなかつながらない試合が続いていた。思い切って安田を後ろにしてみました」。大連敗なく10月中旬まで走ってきたが、6連敗後に1勝挟んで4連敗。4連敗中、打線は5得点。いずれもクオリティー・スタートを達成した先発投手に報いることができなかった。現状を打破しなければ、クライマックス・シリーズ(CS)切符は手に入らない。「よほどでない限り変えない」と辛抱強く起用してきた若き4番を、87試合ぶりに外した。 6回は代わって4番を務めた清田が四球を選び、菅野につないだ。菅野にも思うところがあった。優勝争いを続けていた10月頭、一番大事な時期に、チーム内の集団感染で新型コロナウイルスを患った。「無症状だったので、体は元気だったのに出られない。もどかしさはありました」。室内では軽めの素振りが精いっぱい。戻った時に力になるため、毎日仲間の戦いを目に焼き付けた。 左足首捻挫のマーティンはまだ練習できる状態になく、コンディション不良の井上も2試合連続欠場中。藤原にはこの日、休養を与えた。それでも1回5点以上は9月3日の西武戦以来、48試合ぶり。打線は文字通り「線」となった。井口監督は「1年間ベストオーダーを組めていない。それは言い訳にしかならない。トーナメントみたいな気持ちでやっていくしかない」。ここ5戦で2安打7三振だった安田も、ポストシーズンを見越して犠打含むチーム打撃の練習を重ねている。優勝は譲ったが、ソフトバンクをたたくチャンスはまだある。2位は絶対に譲れない。【鎌田良美】

◆4位楽天が2位ロッテに逆転負けを喫し、CS進出へ厳しい状況に立たされた。 4回にロメロの3ランで先制。先発石橋が5回まで1失点と試合を作った。だが、6回に石橋がロッテ打線につかまった。先頭から連打と盗塁で無死二、三塁とし角中の遊ゴロで1点差に詰められた。続く中村奨に同点打を打たれ、2番手酒居にスイッチ。先頭清田に四球で1死一、二塁から菅野に一塁正面へ強烈な打球を打たれる。一塁手銀次は止めきれず、打球は右翼線へ。勝ち越しの2点適時三塁打となった。なおも1死三塁で福田秀を投ゴロに抑えるも、酒居が本塁へ悪送球。三走岡が生還し、リードを3点に広げられた。 打線は5回以降無得点。逆転負けで2位ロッテに2・5ゲーム差と広げられた。三木監督は「何とか先制できたけど、その後ちょっと攻撃がうまくいかなかったところで石橋も捕まってしまった。毎回そうですが、今日は大事な試合なので悔しいですね」と唇をかんだ。 6回にはミスも絡んでの失点。「スチール、ミスだったりバッテリー間でも全部が全部は難しいけど、甘いところに投げミスすると、というところ。野球の難しいところをしっかり突き詰めていかないと競った試合ではあのプレー、あの1球となることが多い。また明日試合があるので、いろんな意味で下を向かずに向かっていくことが大事」と前を向いた。

◆ロッテが連敗を4で止めた。1-3の六回に中村奨の適時打や菅野の2点三塁打などで5点を奪って逆転。二木は毎回の9三振を奪うなど7回3失点で自己最多の8勝目を挙げた。益田が30セーブ目。楽天は石橋が踏ん張れなかった。

◆楽天が3点のリードを守れず、両リーグワーストの今季31度目の逆転負け。残り6試合で、2位ロッテとのゲーム差は2・5と広がり、CS進出争いから大きく後退した。  「大事な試合で、うーん、悔しいですね。酒居にあそこで何とか踏ん張ってほしかったなあという気持ちがあるが、今まで本当にチームのためにマウンドで腕を振ってきてくれたので...」  三木監督はそう言葉を絞り出した。悪夢は午後3時45分過ぎ、珍事の直後に起きた。先発・石橋が六回に3-3の同点に追いつかれ、なおも1死一塁の場面で、楽天ベンチは酒居に継投。投球練習を終えて、4番・清田が打席に入ったところで、右翼スタンド後方から差し込む西日がいっそう強くなった。  西本球審がバックネット裏の場内アナウンス室に出向くと「ただいま日差しがきついため、しばらくお待ちください」とのアナウンスが流れて一時中断。その直前、角中が打席でサングラスを掛けたり、外したりする場面が見られていた。  約1分後に試合が再開されたが、酒居は清田に四球、菅野に2点三塁打を許し、さらに福田秀の投ゴロを本塁へ悪送球。1死も取れず、3点を勝ち越されて降板した。  例年なら日本シリーズも終了している時期に開催されたデーゲームでの珍事が、ロッテにとっては"後光"、楽天にとっては"逆光"と両軍の明暗を分けた。

◆ロッテの二木が7回3失点と好投し、7年目で最多となる8勝目を挙げた。失点した四回以外は無安打に抑え込んだ。2位を争う楽天打線から9三振を奪い「しっかりと制球して投げられていたかなと思う。こういう試合で勝てたのがうれしい」と表情を緩めた。  四回、ロメロに先制3ランを浴びていらいらしながらベンチに戻ると、吉井投手コーチと捕手の田村から「この3点で粘っていこう」と声を掛けられたという。「そこからうまく切り替えて投げることができた」と感謝した。

◆ロッテの益田が9日以来のセーブを挙げ、7年ぶりに30セーブに到達した。3連敗と苦しんでいた。ロメロから空振り三振を奪って試合を締めくくり「チームに申し訳ないし、ふがいなかった。とりあえず抑えられて良かった」と息をついた。  セーブ王争いで増田(西武)を1セーブ差で追う。7年ぶりのタイトル獲得も視界に入るが、チームのクライマックスシリーズ(CS)進出を何よりも願っている。残り7試合。「どんな場面でも投げるつもりで行きたい」と頼もしかった。

◆守護神・益田が九回を無失点に抑え、2013年以来となる30セーブに到達した。「勝って終われるように、と思ってやっている」。昨オフは、取得した国内FA権を行使せずに残留。9年目の今季は49試合の登板で3勝5敗、防御率2・30の成績でブルペン陣を引っ張っている。

◆パ・リーグ2位のロッテは31日、楽天23回戦(ZOZOマリン)に6-3で逆転勝ち。3位・西武に2ゲーム差、4位・楽天に2.5ゲーム差をつけ、4年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出に前進した。2点を追う六回、西日が差し込んだことによる異例の試合中断をはさみ、勢いづいた打線が一挙5得点。新型コロナウイルス感染による離脱から復帰した菅野剛士外野手(27)が、勝ち越しの2点三塁打を放つなど勝利を引き寄せた。  強く差し込んだ西日を合図に、逆転劇の幕が上がった。中村奨の同点打で追い付いた六回1死一塁、4番・清田が打席に向かう場面で球審がバックネットに向かった。  「日差しがきついため、しばらくお待ちください」  中断のアナウンスに、スタンドがどよめく。約1分ほどで試合は再開されたが、プロ野球では前例のない珍事をはさんでロッテが攻勢に出た。  まず清田が四球を選び1死一、二塁とすると、菅野が右翼線への2点三塁打をマークし「いい流れのまま打ててよかった」。さらに菅野の代走・岡が悪送球でホームを踏み、一気に3点のリードを奪った。  コロナ禍で日程が秋深くにずれ込み、例年はあまり試合が行われない時期だったことが思わぬ事態を呼んだ。「まぶしかったから球が見えない。清田さんが審判に言ってくれて良かった」と菅野。結果的に、これが2番手で登板した楽天・酒居の出ばなをくじく形になった。  殊勲の勝ち越し打を放った菅野は、明大から日立製作所を経て入団したプロ3年目。10月4日に新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査で陽性判定を受けた一人だった。13人もの1軍からの離脱者を出したロッテは、10月に8勝17敗と大きく負け越し、一時ゲーム差なしまで詰め寄ったソフトバンクにリーグ優勝をさらわれ、CS進出圏内の2位確保も危うい状況に追い込まれた。  同6日に出場選手登録を外れ、無症状ながら隔離生活が続いた菅野は「体は元気だったが、試合を見ることしかできなかった」ともどかしさを抱えながら、自宅でテレビ越しに応援し、素振りなど可能な限りのメニューをこなしてきた。同22日に1軍に復帰すると、同25日には先制打を放つ活躍。この日も3位に2ゲーム差をつける逆転勝利に大きく貢献した。  「ゲーム差どうこうよりも、とにかく自分たちが勝つしかない」と井口監督。171センチの小柄なパワーヒッター、菅野は「明日も勝ちます」と誓った。2位は譲れない。西日を浴びたロッテに、光明が差した。(石井孝尚) ★打線組み替え  打線の組み替えも勝利を引き寄せた。高卒3年目の安田を4番から87試合ぶりに外して7番に下げ、10月7日から1番に入っていた同2年目の藤原を先発メンバー外とした。六回は、無死一塁で21試合ぶりに1番に入った荻野が右前打して好機をつくり、安田に代わって4番に座った清田が四球、5試合ぶりに5番で先発出場した菅野が2点三塁打を放って勝ち越し。井口監督は「いい形でつながった」とご満悦だった。 ◆プロ野球・主な中断試合  ★2006年3月29日(楽天-オリックス、フルキャスト) オリックス先発の吉井がマウンドの違和感を訴え、整備員が土を掘り起こすとレンガのようなものを6個発掘。整備のため計3回、41分間中断。  ★17年8月30日(楽天-西武、Koboパーク宮城) 八回表終了後に雨で中断。雨が弱まり、試合を再開しようとしたが今度はグラウンドを鳥が低空飛行し続け、33分間中断。  ★20年10月24日(ヤクルト-中日、神宮) アイドルグループ嵐が国立競技場で行ったライブ収録の演出で流れてきた煙や風船の影響で試合を2度中断。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
70405 0.636
(↑0.003)
優勝
(-)
5517
(+11)
375
(+2)
122
(-)
97
(-)
0.251
(↑0.001)
2.920
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
57542 0.514
(↑0.005)
13.5
(-)
7433
(+6)
457
(+3)
84
(-)
83
(+3)
0.235
(↓0.001)
3.870
(-)
3
(-)
西武
54553 0.495
(↓0.005)
15.5
(↓1)
8445
(+2)
511
(+11)
101
(-)
80
(-)
0.236
(↓0.001)
4.330
(↓0.05)
4
(-)
楽天
53556 0.491
(↓0.004)
16
(↓1)
6530
(+3)
495
(+6)
111
(+1)
63
(-)
0.258
(↓0.001)
4.180
(↓0.01)
5
(-)
日本ハム
51585 0.468
(↑0.005)
18.5
(-)
6469
(+6)
500
(+1)
86
(-)
72
(-)
0.250
(↑0.002)
3.990
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
42657 0.393
(↓0.003)
26.5
(↓1)
6418
(+1)
474
(+6)
84
(-)
87
(-)
0.247
(↓0.001)
3.980
(↓0.02)