西武(★5対13☆)楽天 =リーグ戦22回戦(2020.10.29)・メットライフドーム=
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楽天
321000232131402
西武
10010100251020
勝利投手:辛島 航(1勝3敗1S)
敗戦投手:ニール(5勝8敗0S)

本塁打
【楽天】小郷 裕哉(4号・1回表ソロ),田中 貴也(1号・7回表2ラン)

  DAZN
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◆楽天が大勝。楽天は初回、小郷のソロと鈴木大の適時打などで幸先良く3点を先制する。その後は、7回表に田中貴のプロ初本塁打となる2ランが飛び出すなど、終わってみれば14安打で13得点を挙げた。投げては、先発・辛島が今季初勝利。敗れた西武は、投手陣が崩壊した。

◆西武は増田達至投手(32)が10月に入って9セーブ、平良海馬投手(20)が9ホールド。西武の月間セーブ記録は03年6月豊田、12年9月涌井の10セーブで、月間ホールド記録は17年6月シュリッターの10ホールド。今月残り3試合で記録更新を目指す。

◆楽天小郷裕哉外野手(24)が日をまたいでの2打席連続の4号ソロを放った。 1回1死から、西武ニールの内角速球を右翼席へ運んだ。28日の同戦では9回に増田から3号ソロを放った。「打ったのはカットボールだと思います。まだまだCSの可能性がありますからね。これでチームに勢いがつくといいですね。先制できてよかったです」と笑顔を見せた。 2回には左前適時打を放ち、二盗も成功。バット、足の両面で存在感を光らせた。

◆9月末に巨人からトレードで加入した楽天田中貴也捕手(28)がプロ1号となる2ランを放ち、貴重な追加点を挙げた。 3点リードの7回2死三塁。西武国場のカットボールを完璧に捉えた。右翼席へ運び、ゆっくりとダイヤモンドを1周。「9番捕手」で移籍後2度目のスタメン出場に結果で応えた。 山梨学院大から14年育成ドラフト3位で巨人に入団。今年9月に楽天へ加入し、10月24日日本ハム戦でプロ初安打初打点を挙げていた。

◆楽天は西武ニールの立ち上がりを攻め、初回に小郷のソロ、鈴木大の適時打などで3点を先制。2、3回も追加点で大きくリード。 西武は4回にスパンジェンバーグ、6回に山野辺の適時打で反撃。先発ニールの後を受けた田村、ギャレットが中盤を封じた。 楽天は7回に田中貴のプロ初本塁打の2ランでダメ押し。8、9回にも加点して連敗を2で止め、2位ロッテと2・5ゲーム差に。敗れた西武はニール8敗目。

◆4位楽天の「ラッキーボーイズ」が、逆転CS進出へ望みをつないだ。小郷の4号ソロで先制し、田中貴のプロ1号2ランでダメ押し。3位西武に勝利し、2位ロッテへ2・5ゲーム差で30日からの千葉3連戦へ挑む。 「福男」はだてじゃない。1回1死。小郷がニールのカットボールを右翼席へ運んだ。前日28日の9回にも増田から3号ソロ。「日またぎ2打席連続弾」に加え今季初の猛打賞。「まだまだCSの可能性がありますからね。先制できてよかったです」。1月に自主トレ先の鹿児島・大崎町での「おおさき福男福女選び」で4代目壱番福男を襲名。50試合出場ながら打率3割4分6厘を記録し、名に恥じぬ活躍を見せる。 「元気男」も躍動した。3点リードの7回2死三塁。田中貴が国場のカットボールを「おりゃー!」と叫びながら完璧に捉え、右翼席へ2ラン。プロ1号の「メモリアル弾」で追加点を生んだ。「素直にうれしいです。ボールは親に渡したい」。9月末に巨人からトレード加入。10月24日日本ハム戦でプロ初安打初打点を記録してから5日。プロ2度目のスタメン出場に応えた。残り9試合。「ラッキーボーイズ」の働きで、CS圏内へ大外からまくり上げる。【桑原幹久】 ▽楽天三木監督(小郷の先制ソロに)「チームにとっても本人にとっても大きな一打だった」

◆3位西武は2位浮上の絶好機を投壊で逃した。先発ザック・ニール投手が大誤算。 「左打者をどう抑えるかがポイント」とイメージしていたが、初回の小郷の先制弾に始まり、2回までの5失点はすべて左打者に打点を許した。制球が甘く、13連勝を飾った無双助っ人の姿はなかった。 3点差まで迫った7回にはロッテのサヨナラ負けの一報も届いた。1死二塁で一塁手メヒアの超美技も生まれ、機運が高まった。だが直後に田中貴にプロ初本塁打の2ランを被弾。9月14日に最大9ゲーム差だった2位ロッテからのCS出場圏奪還はお預けとなった。辻監督は9連戦の最中で2回KOとなったニールに「全然ダメだね。ここんとこ、ずっとゴロアウトがない。高めに浮くし、キレもない。ちょっと深刻ですね」と失意を示した。 ローテも修正を余儀なくされた。30日のソフトバンク戦は今井の順番だったが、急きょ平井に変更。28日のブルペン投球後から体の張りが取れず、この日の練習中に中継ぎ右腕に約1カ月半ぶりの先発を通達した。今井は軽症で様子を見ながらローテに再編入する。ロッテとは1ゲーム差を維持も楽天も背後に迫る。指揮官は「これから1日1日どうなるか。勢いあるチームだから性根を据えてやらないといけない」と佳境を見据えた。【広重竜太郎】

◆「元気男」のメモリアル弾で、大逆転物語を加速させる。楽天田中貴也捕手(28)がプロ初本塁打をマークし、プロ2度目のスタメンマスクに応えた。3点リードの7回に右翼席へ2ラン。巨人時代に教わった阿部2軍監督からの助言も生かし、貴重な追加点を挙げた。チームは連敗を2でストップ。30日から2・5ゲーム差と迫った2位ロッテと直接対決3連戦。逆転CS進出へ4位からはい上がる。魂の叫びを白球に乗せた。3点リードの7回2死三塁。田中貴が「おりゃー!」とほえた。西武国場の初球、内角カットボール。「何とか1点ほしかったので初球から打ちにいこうと思いました」。フルスイングで完璧に捉え、右翼席中段へプロ1号2ラン。「次のイニングどうやって守るかしか考えてなかったです」と余韻には浸れず、表情を変えずにダイヤモンドを回った。 「今」をかみしめる。「ジャイアンツ時代には味わえなかったことを味わわせていただいている。緊迫した状況、場面で試合に出られていることはすごく幸せに思います」。14年育成ドラフト3位で巨人へ入団。在籍5年半で出場は通算2試合。毎オフ、予想陣容が報道されても捕手の欄に名前が載ることは少なかった。「悔しいね。今に見ておけよ...」。真っ黒に焼けた顔。「よっしゃー!」と誰よりも声を張りながら、汗にまみれた。 転機をチャンスに変えた。9月28日に楽天へ金銭トレードで移籍。報告の電話口で巨人阿部2軍監督から「急でいろいろ大変だと思うけど、本当にチャンスだと思うから頑張れ」と背中を押された。10月24日にスタメンで初出場するとプロ初安打を含む2安打1打点。5日後。所沢でプロ初の猛打賞に3打点。阿部2軍監督から「ポイントを前にすれば強い打球が打てる」との助言も生かし、躍動した。 守備では6投手をリード。三木監督も「トレードできて難しさもあるけど、経験したことを生かして落ち着いてプレーしてくれている」と評価する。2位ロッテとは2・5ゲーム差。30日からの直接対決3連戦を3連勝すれば、まくり返せる。「先輩方も監督、コーチも気さくに話しかけてくれるのでやりやすいです。自分1人の力じゃ絶対にここまで来られなかった。少しでも恩返しできたかなと思いますし、これからももっともっと恩返しをしていきたいです」。鷲の背番号55が、大逆転劇への起爆剤となる。【桑原幹久】

◆楽天2年目で24歳の小郷が2打席連続本塁打を放った。0-0の一回1死無走者でニールの内角球をうまくさばき、右翼スタンドへ4号ソロを運んだ。前日28日の九回に続く2打席連続アーチ。一回に3点を奪う口火を切った。  チームはリーグ2位でのクライマックスシリーズ(CS)進出を狙っているだけに「まだまだCSの可能性がある。先制できて良かった」と喜んだ。  安打と犠打による好機で回ってきた二回の第2打席でも左前適時打を放ち、チームの4点目をたたきだした。勢いに乗る2番打者は「(3番の)浅村さんに大チャンスでつなごうと思っていた」と笑顔で話した。

◆首の皮一枚でクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性を残す楽天は、2年目外野手の小郷がチームをもり立てた。  「先制できてよかった。まだまだCSの可能性があるので、これでチームに勢いが付くといいですね」  一回、西武の先発ニールのカットボールを捉えた打球は、右翼席へ飛び込む先制の4号ソロ。前日28日の九回に代打で3号ソロを放っており、日をまたいでの2打席連発となった。  27日の西武戦からプロ初の2番に座り、三木監督は「去年と比べてものすごく成長している。能力だけでやっていたのが、今は野球を掘り下げて考えるようになって、試合での状況判断も素晴らしい。試合前の練習でもコーチをうまく利用して工夫している」と信頼を置いている。  3-1の二回1死二塁では、フルカウントからチェンジアップをたたいて左前適時打。「浅村さんに大チャンスでつなごうと思ってました」と、二盗にも成功した。  26日のドラフトで、最速155キロ右腕の弟・賢人(東海大)は指名漏れ。傷心の弟への"激励打"にもなった。(東山貴実)

◆楽天が大勝した。一回に小郷のソロや鈴木大の適時打などで3点を先制し、二回は小郷の適時打などで2点を加えた。田中貴が2ランを放つなど終盤も得点を重ねた。辛島が5回2失点で今季初勝利。西武はニールが5失点と崩れた。

◆楽天の辛島が5回5安打2失点で今季初勝利を挙げた。9月22日以来の登板で、四回まで毎回走者を背負いながらも緩急をつけて粘り「良かったと思う。とにかく無心で投げた」とうなずいた。  今季序盤は左投手が手薄なチーム事情から救援として起用されたが、振るわなかった。9月に先発となって2軍で調整し直し、ようやく白星を手にした。

◆西武は序盤から楽天打線の猛攻を止められず、大敗で2位浮上を逃した。2回5失点と崩れたニールは「序盤で点差をつけられてしまい、チームの士気を下げてしまうような投球をしてしまった」とうなだれた。  30日のソフトバンク戦での先発が見込まれていた今井に体の張りが出たため、急きょ平井が先発することに。長いイニングを投げることは見込めないだけに、また救援陣の負担が増す。辻監督は「大変ですね。勢いのあるチームだから、しっかりやらないと」と気合を入れた。

◆今季の楽天の"ラストピース"となった田中貴也捕手(28)が、プロ6年目での初本塁打を含む3安打3打点。チームの窮地を救い、「阿部さん(巨人2軍監督)に『ポイントをもっと前にして打て』と指導を受けてから飛距離、打球の質が変わりました」と胸を張った。  巨人で育成選手としてプロでのキャリアをスタートさせ、1カ月前に駆け込みトレードで楽天へ移籍。18日に昇格し、24日にプロ初打席を経験したばかりだった。背番号55については「松井秀喜さんのイメージしかありません」と話していたが、初打席から7打数5安打4打点とゴジラも真っ青の猛打ぶりだ。  京都から沖縄・八重山商工高へ野球留学。仲間や寮生活になじめずにいたが、見かねた母が学校のある石垣島へ移り住んで寮母となり、支えてもらった。試合後は「ホームランボールは両親に渡したい」と照れた。  残りは8試合。クライマックスシリーズ進出へ"首の皮一枚"の可能性を残し、30日から2・5ゲーム差で追う2位ロッテとの3連戦に挑む。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
68405 0.630
(↑0.004)
優勝
(-)
7502
(+4)
370
(+3)
121
(+1)
95
(+1)
0.250
(↓0.001)
2.930
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
56532 0.514
(↓0.005)
12.5
(↓1)
9426
(+3)
452
(+4)
84
(+2)
80
(-)
0.237
(-)
3.890
(-)
3
(-)
西武
54533 0.505
(↓0.004)
13.5
(↓1)
10440
(+5)
496
(+13)
100
(-)
79
(+4)
0.238
(↑0.001
4.280
(↓0.05)
4
(-)
楽天
52546 0.491
(↑0.005)
15
(-)
8525
(+13)
488
(+5)
110
(+2)
63
(+1)
0.260
(↑0.001
4.200
(↓0.01)
5
(-)
日本ハム
50575 0.467
(↑0.005)
17.5
(-)
8461
(+4)
496
(+3)
86
(-)
72
(+2)
0.249
(↑0.001)
4.030
(↑0.02)
6
(-)
ORIX
41647 0.390
(↓0.004)
25.5
(↓1)
8414
(+3)
466
(+4)
84
(+1)
86
(-)
0.247
(↓0.001)
3.970
(↑0.01)