ヤクルト(★0対6☆)巨人 =リーグ戦19回戦(2020.10.22)・明治神宮野球場=
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巨人
1030002006802
ヤクルト
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勝利投手:サンチェス(8勝3敗0S)
敗戦投手:吉田 大喜(2勝7敗0S)

本塁打
【巨人】松原 聖弥(3号・3回表ソロ),岡本 和真(26号・3回表2ラン)

  DAZN
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◆巨人は初回、ウィーラーの押し出し四球で先制する。そのまま迎えた3回表には、松原のソロと岡本の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・サンチェスが7回途中無失点の好投で今季8勝目。敗れたヤクルトは、先発・吉田大喜が誤算で、打線も振るわなかった。

◆ヤクルトプロ3年目右腕の金久保優斗投手が、1軍デビューした。 4点を追う4回から登板。2回無安打無失点でつないだ。18年に右肘の内側側副靱帯(じんたい)再建術を受け、地道にリハビリを続けてきた。最速148キロをマーク。「腕を振ってストライクを投げて2軍でやってきたことを1軍で結果を残せるように頑張りたい」と話していた。

◆巨人が1回に押し出し四球で先制。3回に松原の3号ソロ、岡本の26号2ランで追加点。先発サンチェスは3回まで無失点。 ヤクルトは4回から1軍初登板の金久保が2イニングを無失点。打線は4回1死満塁の好機を生かせず。劣勢のまま終盤に入った。 巨人が完封勝ちで優勝へのマジックを6とした。先発サンチェスが6回2/3無失点で8勝目。ヤクルトは連勝を逃した。

◆ヤクルト3年目右腕の金久保優斗投手が1軍デビューした。 4点を追う4回から登板し、2回を無安打無失点。18年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、地道にリハビリを続けてきた。最速は148キロをマーク。 5回は坂本、岡本、丸を3者凡退に抑えるなど上々の内容に「初登板でとても緊張しましたが、徐々に自分の思うような投球になり気持ちよく投げられた」と手応えを強調した。 ▼ヤクルト高津監督(1軍初登板の金久保について)「もう少し荒れるかなと思ったが、しっかりと腕も振れていたし良かったと思う。大きく成長している」

◆巨人坂本勇人内野手が4試合連続のマルチ安打で、2000安打まで13本とした。3回に左前打で出塁すると、7回は1死二塁から右中間を破る適時二塁打で追加点を挙げた。 原監督は「やっぱり打つべき人が、クリーンアップが打てば勝つよ」とご満悦。今季4球団目となるヤクルト戦の勝ち越しが決まった。優勝マジックを6とし「1戦1戦ですよ」と引き締めた。

◆巨人2番松原聖弥外野手が「人生最大アーチ」で貴重な追加点を挙げた。 3回無死から右翼席に3号ソロを運び「人生であんな飛ぶことないんで僕。感触を忘れないようにしたいんですけど、あれを追い掛けないようにしたい」と感激。9月22日の広島戦以来、2番で26試合連続スタメン。「石井コーチに1、2番で試合を支配しろって、いつも言われます」と引き締める。原監督は「多分、生涯一じゃないでしょうか」と驚いた。

◆巨人アンヘル・サンチェス投手が7回途中4安打無失点で8勝目を挙げた。原監督は「いいと思います。このところ悪くないですね」と評価。 7回は先頭中村への投球中に指がつった状態になり、ベンチに下がって治療を受けた。2死まで取って田口にスイッチ。指揮官は「あそこでいいでしょう」と無理はさせなかった。

◆心で打った。巨人岡本和真内野手(24)が、打撃2冠に返り咲いた。3回にバックスクリーンへ26号2ランを放ち、7回にも適時打。本塁打数で阪神大山に並び、81打点でリーグ単独トップとした。試合前の円陣で「ボールを心で追え」と声出し。邪念を取り払った主砲の活躍でチームは引き分けを挟んでの連敗を3で止め、優勝マジックを「6」とした。無表情。相手バッテリーからしたら、何を考えているか分からない。それだけ岡本はリラックスしていた。2点リードの3回無死一塁。2球で追い込まれても、焦るそぶりを敵に見せない。3球目は、ど真ん中に入ってきた141キロ直球。おあつらえの球にも、表情を崩すことはなかった。しばき上げた打球はバックスクリーンへ一直線。威風堂々とダイヤモンドを一周した。 無駄な力は抜けていた。第1打席で捕邪飛に倒れると、ベンチで原監督からアドバイスを受けた。若大将は「構えた時に、グリップに力が入りすぎているよと。もう少し、少し、ゆるゆるの状態でね、力を抜いてね。あと、しならないとね」と2代目若大将へ言葉を掛けた。岡本は「『もう少しリラックスして打席に入ったらどうだ』というお言葉をいただきました。つなぐ意識を持っていたことがいい結果につながりました」。48打席ぶりの1発が生まれた。 試合前から"心を整えていた"。いつもなら岸田、吉川大が、時には小道具を用意し、仕込んだネタをかます試合前円陣の声出し。岡本が珍しく指名された。「おぉ~久々」の声を受けながら、中心に入ると「今日は集中して、ボールを心で追え!」と声を上げ、見事に笑いを誘った。邪念を取り払い、心でアジャストしてみせた。 無心で初のタイトルへ歩みを進める。本塁打数はこれで阪神大山に並びリーグトップタイの26本。7回にも中前へ適時打を放ち、81打点で、中日ビシエド(80打点)を抑えて単独1位となった。「まだ試合はあるので個人タイトルは意識していません。チームの勝ちに貢献できる打撃ができるように頑張ります」と言い切った。「得点圏の時はランナーを返すこと、ランナーがいないときはチャンスメークすること」。4番として、バットを振る。その先に数字はついてくる。【栗田尚樹】

◆3年目のヤクルト・金久保優斗投手(20)が22日、巨人19回戦(神宮)でプロ初登板。0-4の四回から3番手でマウンドに上がり、2回無安打無失点でデビュー戦を飾った。  四回は先頭の炭谷に四球を与え、続くサンチェスの犠打で1死二塁のピンチを背負った。それでも吉川尚を二ゴロ、松原を遊ゴロに打ち取って切り抜けた。五回はクリーンアップとの対戦だったが先頭の坂本勇を中飛、岡本を三ゴロ、丸を空振り三振に斬った。  村上と同期で、東海大市原望洋高から2018年にドラフト5位で入団。1年目には右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けたが、3年目の今季はイースタン・リーグで14試合に登板し1勝2敗、防御率4・02。20日に1軍に初昇格していた。

◆巨人の岡本が8日以来、11試合ぶりの26号2ランを放った。2-0三回無死一塁で、吉田喜の真ん中に入った速球を捉えると、打球は勢いよくバックスクリーンを直撃した。3試合、12打席ぶりの安打が一発となり「21日の試合もそうだし、今日の1打席目も打てていなかったので、何とか打つことができて良かった」と振り返った。  しばらく本塁打が出ず、元木ヘッドコーチは「一発が出ていないね。リラックスして打ってくれれば」と心配していた。久々の快打に、普段は感情を表に出さない岡本が珍しく満面の笑みでベンチに戻り、元木ヘッドコーチはほっとしたように大声で祝福した。  本塁打と打点で自身初となるタイトル獲得を狙う。ライバルとなるヤクルトの村上の前で会心のアーチを見せた。

◆巨人が自力でマジックを減らし「M6」とした。岡本は三回、48打席ぶりのアーチとなる26号2ラン、七回には中前適時打を放ち3打点と大活躍。投手陣は無失点リレーで締めた。先発のサンチェスは今季8勝目。  巨人は一回、先発のヤクルトD2位・吉田喜の押し出し四球で先制。三回には、この回先頭の松原の3号ソロで加点すると、坂本が左前安打で出塁し、岡本がバックスクリーンへの直撃弾。吉田喜をマウンドから引きずり降ろした。  七回には1死二塁で打席に入った坂本が、ヤクルト2番手の金久保から適時二塁打。続く岡本がヤクルト3番手の長谷川から中前適時打を放ち6点目を挙げた。サンチェスは七回途中4安打無失点と好投。バトンを受けた田口、高梨、ビエイラもその後をきっちりと無失点に抑えた。

◆巨人が自力で優勝へのマジックナンバーを「6」に減らした。最短でのリーグ優勝は25日。  バットの真芯で捉えた打球は、きれいな放物線を描いてバックスクリーンに直撃した。岡本和真内野手(24)が貫禄のキング奪還弾で見せ場をつくった。  「きのう(21日)の試合もそうですし、きょうの1打席目も打てていなかったので、何とか打つことができてよかったです」  三回。先頭・松原の3号ソロで2-0とすると、坂本も左前打を放って無死一塁。1ストライクからの2球目だった。吉田大喜の141キロの直球をガツン。バックスクリーン上部を直撃する、特大の26号2ランで点差を広げた。  本塁打は8日のDeNA戦(東京ドーム)以来、実に2週間ぶり。この間に本塁打で阪神・大山に抜かれ、打点も中日・ビシエドに抜かれて、ヤクルト・村上に並ばれた。一時は独走状態だった打撃2冠を陥落。元木ヘッドコーチは「本人が一番悔しいだろうし、本人が打つしかない」と奮起を促していた。  悩める4番とともに、チームも前日まで今季最長となる5試合勝利なし。リーグ2連覇を前に、マジック7で足踏みしていた。  この勝利で今季のヤクルト戦勝ち越しが決まった。主砲もチームもトンネルを抜け、優勝へのラストスパートが始まった。(箭内桃子)

◆巨人の松原が三回に9月21日以来の3号ソロを放った。2ボールからの3球目、内角の速球を振り抜き右翼席中段まで運ぶ特大本塁打に「今までで一番の感触でした。人生であんな飛ぶことなんてないんで」と笑顔を見せた。  育成出身の4年目。8月後半からレギュラーを取り「2番・右翼」に定着した。「一戦一戦、一試合一試合、チームに貢献するだけ。あんまり優勝だったりマジックだったりは意識しないようにしている」と表情を引き締めた。

◆通算2000安打へのカウントダウンが始まっている坂本は好調をキープ。三回は左前打で岡本の2ランを演出すると、七回1死二塁では右中間を破る適時二塁打で4戦連続の複数(マルチ)安打をマーク。残り16試合で大台まで、あと13本となった。3試合連続打点と勝負強さを発揮し、得点圏打率.371はリーグトップ。原監督は「いいと思います。クリーンアップが打てば、勝つよ!!」とうなずいた。

◆セ・リーグ首位の巨人は22日、ヤクルト19回戦(神宮)に6-0で快勝。4番・岡本和真内野手(24)が三回にバックスクリーン直撃の26号2ランを放つなど、2安打3打点の活躍でチームの連敗を「3」で止めた。本塁打はリーグトップタイとなり、81打点は単独トップで、打撃2冠に返り咲いた。今季のヤクルト戦の勝ち越しが決まり、優勝へのマジックナンバーは「6」。最短Vは25日だ。  鮮やかな放物線を描いた打球が神宮の夜空に伸びていく。2-0の三回無死一塁。岡本がヤクルト先発、吉田喜の直球を捉えた打球はバックスクリーンの上部にぶち当たった。  「1打席目にチャンスで凡退していたので、何とかつなぐ意識を持っていたことがいい結果につながりました」  完璧な26号2ラン。手のひらに残る感触とともに、悠々とダイヤモンドを一周した。  8日のDeNA戦(東京ドーム)以来、11試合ぶりの一発だった。その間に本塁打数は阪神・大山に追い抜かれ、打点も前日21日に中日・ビシエドに超された。一時は独走状態だった打撃2冠から陥落-。悩める4番とともにチームも前日まで今季最長の5試合連続勝利なし。3連敗を喫し、連覇への足踏み状態が続いていた。  "先代"の一言で、肩の力が抜けた。一回の第1打席。1死一、二塁の先制機で捕邪飛に倒れた。三塁側ベンチに戻ると、原監督から耳打ちされた。  「構えたときにグリップに力が入りすぎているよ。もう少し、ゆるゆるの状態で力を抜いて」  昨季は指揮官から「ビッグベイビー」と呼ばれていたが、成長ぶりを認められ、今春は愛称「若大将」を襲名した。大先輩の助言を受け、第2打席で"一発回答"。原監督も特大2ランに「久々にスピンの効いた当たりだった」とうなった。  七回には中前適時打を放ち、2安打3打点。本塁打はリーグトップタイとなり、81打点は単独トップだ。王貞治、松井秀喜以来、球団では3人目、右打者では初となる24歳シーズンでの3年連続80打点に到達した。  「まだ試合はあるので個人タイトルは意識していません。チームの勝ちに貢献できる打撃ができるように頑張ります」  優勝へのマジックは6。2冠の主砲とともに、歓喜へのラストスパートが始まる。(箭内桃子)

◆巨人は1、2番がつないでクリーンアップでかえすという理想的な攻撃が、久しぶりにできた。  三回の岡本の2ランが大きかったのはもちろんだが、2番・松原もいい働きをした。一回は10球粘って四球で出塁し、三回は先頭で本塁打。七回は送りバントを決め、全て得点に絡んだ。足も速く、原監督が2番に固定している理由が分かる。  10日に優勝マジックを「12」としてから、2度の3連敗ともたついた。V9時代も優勝を目前にして、勝って当然の最下位相手に負けることがあった。なぜかエースが打たれ、打線も沈黙。気が抜けていたと言っては相手に失礼だが、どんなに強いチームでも独走に近い状態だと、そういう時期はある。  この日は打つべき人が打って、投げるべき人が投げての快勝で、チームの雰囲気は元に戻るだろう。23日からは阪神との3連戦。私がコーチだったら「伝統の一戦だ。気を引き締めていこう。われわれには次の目標(日本シリーズ)がある」と鼓舞する。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
62366 0.633
(↑0.004)
M6
(↑1)
16479
(+6)
356
(-)
121
(+2)
68
(+1)
0.258
(-)
3.290
(↑0.04)
2
(-)
中日
54475 0.535
(↑0.005)
9.5
(-)
14385
(+1)
415
(-)
61
(-)
28
(-)
0.252
(-)
3.700
(↑0.03)
3
(-)
阪神
50496 0.505
(↓0.005)
12.5
(↓1)
15432
(+5)
418
(+9)
101
(+1)
69
(-)
0.244
(↓0.001)
3.560
(↓0.05)
4
(-)
DeNA
49525 0.485
(↓0.005)
14.5
(↓1)
14458
(-)
422
(+1)
122
(-)
26
(+1)
0.267
(-)
3.800
(↑0.02)
5
(-)
広島
435210 0.453
(↑0.006)
17.5
(-)
15463
(+9)
497
(+5)
101
(+1)
52
(+1)
0.263
(↑0.001)
4.380
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
37598 0.385
(↓0.004)
24
(↓1)
16415
(-)
524
(+6)
100
(-)
55
(-)
0.247
(↓0.001)
4.710
(↓0.02)