◆楽天は１点を先制された直後の６回裏、２死一三塁から浅村の適時二塁打が飛び出し、逆転に成功する。対するオリックスは１点を追う９回、伏見がソロを放ち、同点に追いついた。その後試合は延長戦に突入するも、１０回の攻防で決着はつかず、規定により引き分けに終わった。

◆楽天浅村栄斗内野手が幸運な逆転打を放った。 1点を先制された直後の6回。2死一、三塁の場面で、3ボールからオリックス山本の149キロをスイング。詰まった当たりだったが、深く守っていた右翼手の前に落ちて2点適時二塁打となった。浅村は「打ったのはカットボール。ノリ（則本昂）が頑張ってますからね。打てて良かったです」と話した。

◆楽天則本昂、オリックス山本の両先発が3回まで無失点投球。則本昂は毎回走者を出しながらも要所を締めている。 オリックスは6回にモヤの9号ソロで先制。楽天はその裏、2死一、三塁から浅村の右翼手の前に落ちる2点二塁打で逆転した。 楽天は則本昂が7回1失点の好投。オリックス山本は7回2失点で10三振を奪った。試合は延長に突入した。 オリックスは10回1死一、二塁も吉田正とモヤが凡退し無得点。楽天はその裏、チャンスをつくれず引き分けに終わった。

◆楽天の先発則本昂大投手が序盤は走者を出しながらも粘投。 7回116球を投げ、5安打1失点と相手先発山本に投げ勝った。だが1点リードの9回に守護神ブセニッツが同点弾を浴びて引き分け。2位ロッテとの差を0・5ゲームしか詰められなかった。三木監督は「僕の責任で、ブセニッツは何も悪くない。信頼してる投手の1人に変わりはない」とかばったが、今後の起用法についてはすぐには明言しなかった。

◆オリックス山本由伸投手が7回を5安打2失点、10奪三振の力投で「投手2冠」に前進した。 延長10回ドローで9勝目は逃したが、防御率2・20、奪三振数149で引き続きリーグ断トツを保った。6回2死一、三塁で浅村に許した2点二塁打には「点を取ってもらった後、抑えないといけない場面。（守備が交錯し）ちょっと不運にはなりましたけど...。先頭もしっかり抑えたかったかなと思います」と振り返った。 楽天則本昴とのエース対決で投手戦を展開。6回にモヤが先制9号ソロを放った際には、ベンチ前のキャッチボールを中断し、グラブをたたいて喜んだ。9回に女房役の伏見が山本の黒星を消す同点6号ソロ。「あの1発で引き分けでいけたのはありがたい。負けが消えたので。頼りになるなと」。躍動する22歳右腕に、次回こそ勝ち星を贈りたい。【真柴健】 ▽オリックス伏見（9回に同点6号ソロ）「（山本）由伸に負けが付いてしまうところだったので、なんとか消すことができてよかったです！」

◆両チームともに決め手を欠いて引き分けた。楽天は１点を先制された六回に浅村の２点二塁打で２－１と逆転したが、抑えのブセニッツが九回に伏見にソロを浴びた。オリックスは９残塁と再三の好機を生かせなかった。

◆楽天は逃げ切れず手痛い引き分けとなった。２－１の九回に抑えのブセニッツを投入したが先頭の伏見に痛恨の同点ソロを浴びた。登板が１４日以来と間隔が空いた状況でのマウンドはほろ苦い結果に終わった。 　２位ロッテとのゲーム差は５に縮めた一方、西武には同率３位で並ばれた。残りは１６試合。三木監督は「諦めずに何とか一つでも多く勝てるように最後の試合まで戦っていく」と言葉に力を込めた。

◆オリックスの山本は７回２失点で勝敗は付かなかった。先制した直後の六回２死一、三塁。浅村を打ち取ったかに見えた飛球は、右翼線付近に落ちる適時二塁打となり２失点。「何としても点を取った後は抑えないといけない。不運もあったけど先頭打者をしっかり抑えないと」と反省した。 　ここまで８勝をマークし、初の２桁勝利まで一つも落とせない。「もっと調子を上げていって最後までやりきりたい」と気合を入れ直した。