オリックス(★4対9☆)ソフトバンク =リーグ戦24回戦(2020.10.15)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
00110510191311
ORIX
1000102004800
勝利投手:石川 柊太(8勝3敗0S)
敗戦投手:田嶋 大樹(4勝5敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】長谷川 勇也(1号・6回表満塁)

  DAZN
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◆ソフトバンクは2-2で迎えた6回表、中村晃の適時打と代打・長谷川のグランドスラムで5点を奪い、勝ち越しに成功する。その後は、9回に真砂が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・石川が今季8勝目。敗れたオリックスは、投手陣が振るわなかった。

◆ソフトバンク先発の石川柊太投手(28)は、オリックスを相手に今季2戦2勝で11回2/3を投げて無失点。通算でも6勝1敗、防御率2・24で、17年7月4日から6連勝中。今日もキラーぶりを発揮するか。

◆オリックスのドラフト5位勝俣翔貴内野手(23)が、デビューから8打席連続三振を記録した。 6回2死三塁で代打起用され登場。ソフトバンク高橋礼に空振り三振に仕留められ、プロ初打席から8打席連続三振を記録した。 野手の連続三振記録は06年に鉄平(楽天)が記録した「9」で、あと1と迫ってしまった。 ▼ルーキー勝俣が代打で三振を喫し、プロ初打席から8打席すべて三振。野手の連続打席三振記録は06年鉄平(楽天)の9打席で、日本人野手で8打席以上は前記鉄平、06年G・G・佐藤(西武)に次いで3人目。新人野手ではワーストとなり、球団では投手を含めても8打席連続三振は初めて。

◆オリックスの24年連続V逸が決まった。この日にソフトバンクに敗れ、完全V消滅となった。 シーズン100試合目が終わったタイミングで、優勝の可能性が消えた。37勝57敗6分けの借金「20」で最下位に沈んでいる。 8月21日西武戦(京セラドーム大阪)からは西村前監督に代わって、2軍監督を務めていた中嶋監督代行が指揮を執った。

◆オリックスは初回、T-岡田の押し出し死球で先制。ソフトバンクは3回、周東が右中間三塁打を放ち同点。 ソフトバンクは4回、栗原の適時二塁打で勝ち越しに成功すると、6回にも中村晃の適時打、代打長谷川の満塁本塁打で5点追加。 オリックスは完全V消滅となり、24年連続で優勝を逃した。ソフトバンク石川は8勝目。オリックス田嶋は5敗目。

◆ソフトバンク周東佑京内野手が適時三塁打を放って、ファンを沸かせた。1点を追う3回1死二塁。右中間を奥深く破る当たりに、快足を飛ばして悠々と三塁へ到達した。オリックスの内外野守備陣は最初から三塁をあきらめて本塁への送球ラインをつくっていたほどだった。 「打ったのはスライダー。チャンスでしたし、積極的に打ちにいきました。何とか早めに追いつきたかった」と胸を張った。

◆ソフトバンク栗原陵矢が4回に一時は勝ち越しとなる適時打をマークした。 1-1で迎えた4回2死一塁で、右翼線を破る適時二塁打。3試合連続安打となる一打に「打ったのは直球です。追い込まれていましたが、内角よりの球をうまく反応できた」と納得していた。試合前までオリックス田嶋には12打数1安打と抑えられていたが、見事にリベンジした。

◆ソフトバンク先発石川柊太投手は5回2失点で千賀と並ぶチームトップタイの8勝目を挙げた。 初回に制球を乱し、まさかの押し出し死球で先制を許した。チームの連続無失点記録が30イニングで途切れたが、その後は粘りの投球だった。「あまり調子が良くない中で、自分の持っているものをうまく使いながら抑えることができたのは、今後につながっていくと思います」。反省点は次に生かすつもりだ。

◆ソフトバンク工藤公康監督(57)がポストシーズンさながらの「鬼采配」で勝利をたぐり寄せた。同点の6回無死一、二塁。ベテラン松田宣への代打川瀬が送りバントに成功。続く中村晃が決勝打を放った。さらに1死満塁で代打長谷川勇也外野手(35)がプロ初の満塁本塁打を放ち、試合を決めた。5連勝で2位ロッテと今季最大4ゲーム差に広げ、最短で18日にも優勝へのマジックが点灯する。予想外のコールに球場がざわついた。「代打川瀬」。百戦錬磨の松田宣に代わって、今季売り出し中の若鷹が送り出された。場面は同点に追いつかれた直後の6回。柳田が四球、グラシアルが安打で無死一、二塁の好機だった。工藤監督は「追いつかれた後でしたし、なんとしてもこの回で点を取らないと、という思い。マッチ(松田宣)には申し訳ない思いもありましたけど...」と振り返る。川瀬はきっちり送りバントに成功。続く中村晃が右前に適時打を放った。ポストシーズンのような勝負手で決勝点をもぎ取った。 とどめを刺したのは帰ってきたベテランだ。勝ち越した後の6回1死満塁で長谷川が代打で登場。追い込まれながらも内角いっぱいのシンカーを右翼席へ。「自分の打ちたい球だけをひたすら待って、そんな感じでいきました」。技ありの1発は今季1号で自身初の満塁本塁打となった。 今季5年ぶりに開幕スタメン出場を勝ち取った長谷川は、8月1日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。練習に戻るまで1カ月以上を要した。「1軍に来てから『1カ月のブランクは大変だったな』というのを実感した。そこからいろんな投手を見て、だんだんクリアになってきた」。9月末に1軍復帰してから、これが初打点。実戦どころかグラウンドからも離れた気の遠くなるような期間を乗り越え、打撃職人の感覚を取り戻した。 チームは5連勝で、敗れた2位ロッテとは今季最大4ゲーム差をつけた。早ければ18日にも3年ぶりのリーグ制覇への優勝マジックが点灯する。この日は101試合目で、指揮官がかねて勝負のポイントとしてきた「残り20試合」を切った。V奪還へ、ラストスパートに入る。【山本大地】 ▽ソフトバンク川瀬(6回、松田宣の代打で犠打)「二塁走者が柳田さんだったので、あまりコースを狙わずに打球を殺すよう意識しました」 ▽ソフトバンク中村晃(6回に決勝打)「晃(川瀬)が厳しい場面でのバントを決めてくれたので、勇気をもらいました。ランナーをかえせて良かったです」◆ソフトバンクの最短M点灯は18日 ソフトバンクが16~18日楽天戦に3連勝、ロッテが日本ハム戦に3連敗すると優勝マジック10が出る。ロッテ3敗の場合、ソフトバンクは2勝1分けや1勝2分けでもM10が点灯する。

◆ソフトバンクが5連勝。2-2の六回に中村晃の適時打、代打長谷川の自身初の満塁本塁打で5点を奪った。七回に川瀬の犠飛、九回は真砂の適時打で1点ずつ追加。石川は5回2失点で8勝目。オリックスは優勝の可能性が消えた。

◆オリックスは首位ソフトバンクに力負けし、優勝の可能性が消滅した。24年連続でリーグ制覇を逃すことが決まり、1995、96年の2連覇を主力捕手として経験している中嶋監督代行は「これだけ負けているので、いつかはなくなること」と現実を受け止めた。  ソフトバンクには今季5勝17敗2分けと大きく負け越し、力の差を見せつけられた。残り20試合を見据え「来年のシーズンが始まっているくらいのつもり。これからどう巻き返し、どうやって勝っていくのか、どうやって一人一人の力を出すのかというのが始まっている」と力を込めた。 田嶋(六回途中6失点で5敗目) 「先発として最低限の仕事はしたかったが、それができなくて悔しい」

◆チームの危機を救い、自身初の4連勝へ、オリックス・田嶋が先発のマウンドに上がった。左のエースとして期待される24歳。プロ入り後、通算10試合で4勝2敗と好相性のソフトバンク打線と対峙した。  「毎年すごい打線だなと思います。長打を打つ打者がそろっているので、なるべく長打が出ないようにしたい」  3年目の今季は開幕からローテーションを守り、この日の試合前まで16試合に登板。4勝4敗、防御率3・67の数字を残している。プロ入り後から過去2年間は故障に苦しんだが、今年は9月16日の楽天戦(ほっと神戸)でプロ初完封勝利を挙げるなど、先発陣の軸の1人としてチームをけん引してきた。  前回9日の日本ハム戦(札幌ドーム)は6回を2失点で4勝目。そこから自身初の中5日での登板となったが「特に変わらず、いつも通り調整できた。違和感なく、普通に入れると思う」と問題なしを強調。言葉通り、二回まで無失点と上々の立ち上がりを見せたが...。  2-2の六回、1死二、三塁から中村に勝ち越しの右前適時打を献上。2番手・比嘉も代打長谷川に満塁本塁打を許したため、田嶋は5回1/3を6失点で降板となった。24年連続で優勝がなくなった。(西垣戸理大)

◆オリックス・中嶋聡監督代行(51)が来季、監督に昇格することが有力であることが15日、分かった。西村徳文前監督(60)の辞任により、8月下旬から代行を務め、若手を積極起用。その手腕が評価された。同日のソフトバンク24回戦で敗れ、リーグ優勝の可能性が消滅。24年連続のV逸となったが、来季に向け、中嶋オリックスが再出発する。  わずかに残されていた希望の光もついに消えた。オリックスは4-9で敗戦。球団ワーストタイとなる3試合連続零封負けは阻止したが、24年連続でリーグ優勝の可能性が消滅した。  「来年のシーズンが始まっているぐらいのつもりなので。これからどう巻き返していくか。これからどうやって勝っていくのか。どうやって1人1人の力を出すかというのが始まっているもんだと思うので。そこに向けて、やっていきたい」  中嶋監督代行は前を向いた。試合は2-3と勝ち越され、なおも1死満塁のピンチでベンチは先発の田嶋から比嘉にスイッチ。ベテランの経験に賭けたが、代打・長谷川に右翼へ満塁弾を浴び「継投ミスだと思います」と責任を背負った。  今年も頂点には届かなかったが、中嶋監督代行が就任後は21勝24敗2分け。負けが先行しているが、勝利と育成の両立を掲げる新指揮官は2軍監督時代に状態をチェックしていた杉本、大下、D1位・宮城(興南高)らを次々と起用し、就任時に借金「17」を抱えていたチームに活力を与えた。  選手の能力を生かす采配や積極的に対話する姿勢、能力を球団側も高く評価している。この日の試合後「来季について球団から話はあったか」と聞かれた中嶋監督代行は「そんなん、あるわけないやん。こんなところで。こんな数字で」と話したが、シーズン終了後にも正式に要請され、受諾となれば、中嶋新監督が誕生する見通しだ。  来年も続投する福良GMとともに、フロントと現場が力を合わせる。2021年シーズンこそ、歓喜の瞬間を目指す。 (西垣戸理大)

◆ため込んでいた野球への思いが、プロ14年目で初のグランドスラムになって、あふれ出た。8月の新型コロナウイルス陽性判定を乗り越えた長谷川の大仕事で、ソフトバンクは今季5度目の5連勝、2位ロッテとは今季最大4ゲーム差。鷹が完全に独走態勢に入った。  「自分の打ちたい球だけをひたすら待って。犠牲フライでもいい場面なので、なんとかバットに当てようと思った。僕自身も『満塁ホームランを打っていないな』と知っていましたので、非常にうれしいです」  一塁を蹴ったところで着弾を見届け、固く右のこぶしを握った。絶対に結果が欲しい場面で代打を任された。  3-2の六回1死満塁。工藤監督はそこまでにいくつもの勝負手を打っていた。2-2の無死一、二塁で松田宣への代打・川瀬で犠打。二、三塁とし中村晃の適時打で勝ち越した。長谷川も、バレンティンの代打だった。ここで突き放す-。ベンチと選手が1つになって、長谷川が最高の結果を刻んでみせた。工藤監督も「想像していなかった。左中間か右中間を抜けてくれたらと思ったけど、はるか上を行ってしまった」と仰天した。  これが今季1号弾。特に得点圏では試合前まで打率・071(14打数1安打)と、結果も出ていなかった。長く野球から引き離された。8月1日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、2軍に合流できたのは9月4日だった。「毎日検査して、毎日陽性といわれたので...。陰性といわれたときに、どっちが陰性でどっちが陽性か分からなくなるぐらい」。9月29日の1軍昇格から、前日までは打率・150(20打数3安打)。苦しんだが満塁弾で突き抜けた。  「目の前の試合を集中してやる集団なので。これからも変わりなくやっていくと思う」  貯金18も、2位との4ゲーム差も今季最大。最短で18日にも優勝へのマジックナンバー「10」が点灯する。よみがえったベテランが、3年ぶりのリーグVへチームを押し上げる。 (長友孝輔)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
57395 0.594
(↑0.005)
-
(-)
19428
(+9)
347
(+4)
109
(+1)
77
(+1)
0.244
(↑0.001
3.110
(-)
2
(-)
ロッテ
54442 0.551
(↓0.006)
4
(↓1)
20397
(-)
413
(+6)
77
(-)
75
(-)
0.237
(↓0.002)
3.940
(↓0.01)
3
(-)
楽天
49474 0.510
(↑0.005)
8
(-)
20465
(+6)
428
(-)
101
(-)
59
(+1)
0.259
(-)
4.110
(↑0.05)
4
(-)
西武
46493 0.484
(↓0.005)
10.5
(↓1)
22403
(+3)
448
(+8)
95
(+1)
65
(-)
0.239
(↓0.001)
4.400
(↓0.04)
5
(-)
日本ハム
45524 0.464
(↑0.006)
12.5
(-)
19427
(+8)
438
(+3)
79
(-)
64
(+2)
0.253
(↑0.001)
3.960
(↑0.01)
6
(-)
ORIX
37576 0.394
(↓0.004)
19
(↓1)
20379
(+4)
425
(+9)
73
(-)
78
(-)
0.249
(-)
4.060
(↓0.05)