中日(☆5対3★)阪神 =リーグ戦21回戦(2020.10.15)・ナゴヤドーム=
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阪神
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中日
100100003X51011
勝利投手:藤嶋 健人(1勝0敗0S)
敗戦投手:スアレス(2勝1敗20S)

本塁打
【中日】高橋 周平(6号・9回裏3ラン)

  DAZN
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◆中日が劇的な逆転サヨナラ勝利。中日は1点リードで迎えた4回裏、大島の適時打で加点する。その後2-3となって迎えた9回に、2死二三塁の好機で高橋が3ランを放ち、試合を決めた。投げては、5番手・藤嶋が今季初勝利。敗れた阪神は、6番手・スアレスが誤算だった。

◆今季限りで現役を引退する阪神藤川球児投手(40)が1軍に再合流し、出場選手登録された。引退表明後は初の1軍舞台。ナゴヤドームに姿を見せると、中日の与田監督や荒木コーチらにあいさつ。練習前には投手陣の円陣であいさつした。キャッチボールなどで体を動かし、合間には藤浪らチームメートとも言葉を交わしていた。 8月13日に右上肢のコンディション不良で出場選手登録を抹消され、約2カ月の2軍調整。10月1日ウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)で実戦復帰し、1回を1安打無失点に抑えていた。 昇格当日のこの日は、自身のツイッターを開設。入団からリハビリまでさまざまな思い出が詰まる2軍施設「虎風荘」の写真投稿で惜別と感謝を伝え「ここからは最後の戦いの場へ行ってきます」と決意を新たにした。 11月10日巨人戦(甲子園)には、引退セレモニーの開催が決まっている。日米通算250セーブまであと「5」。昇格即登板となれば、8月10日DeNA戦(横浜)以来66日ぶりの1軍マウンドとなる。チームは中日戦に連敗で3位転落。虎の大ベテランが、チームの流れを変える。

◆今季限りで現役を引退する阪神藤川球児投手(40)が1軍に再合流し、出場選手登録された。引退表明後は初の1軍舞台。ラストシーズン残る試合は22試合となった。 「もちろん残りの1試合、1試合でファンの人たちにも見せたいものもありますけれど、自分自身が1つ1つのこの球場での光景というのを、これがもう最後になるのでかみしめたいという思いはあります。今までは目の前の試合に立ち向かってきて、目の前のことで必死だったから、試合中に『昔こんなことあったな』とか考える余裕もなかったですけど『今日で名古屋最後だな』とか、そういう感情は自然と浮かんでくると思うので。そういうように考えてしまうのではないかなと。辞めると言ってからいろいろな人に『楽しめよ』と言っていただきましたけど、その意味が少し分かってきました」 昇格即登板となれば、8月10日DeNA戦(横浜)以来66日ぶりの1軍登板となる。「投げることについては今まで通りの目線で見てもらえればいいし、うそ偽りのない今の自分の姿がそのまま出ると思うので。どんな姿でも最後までチャレンジするということをみなさんには見てもらいたいですね」と意気込んだ。 8月13日に右上肢のコンディション不良で出場選手登録を抹消され、約2カ月の2軍調整。10月1日ウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)で実戦復帰し、1回を1安打無失点に抑えていた。11月10日巨人戦(甲子園)には、引退セレモニーの開催が決まっている。 この日はナゴヤドームに姿を見せると、中日の与田監督や荒木コーチらにあいさつ。練習前には投手陣の円陣であいさつした。キャッチボールなどで体を動かし、合間には藤浪らチームメートとも言葉を交わしていた。背番号22の勇姿から、目が離せない。

◆チームのスタメンが発表された。先発は阪神が岩田稔投手(36)、中日が松葉貴大投手(30)。 阪神は高卒ドラフト2位の井上が「7番右翼」で2試合連続のスタメン出場。前日14日は球団高卒新人野手で52年ぶりとなるデビュー戦先発出場を果たした。大野雄の前に3打席でプロ初安打はならなかったが、豪快なスイングで球場を沸かせた。井上が安打を放てば97年浜中以来、6人目となる球団高卒新人野手の安打となる。

◆阪神のドラフト2位ルーキー井上広大外野手(19)が、プロ初失策を犯した。 2戦連続の「7番右翼」で先発。1回1死二塁で、アルモンテの打球が正面に飛んだが、そらす形で二塁走者の生還を許した。アルモンテの二塁進塁が失策として記録され、痛恨の形で先制点を与えてしまった。前日14日までチーム67失策はリーグワースト。また、守りのミスが出た。

◆中日ソイロ・アルモンテ外野手(31)が5回の守備で下半身の違和感を覚え、ベンチに下がった。初回1死二塁で21試合連続安打となる右前先制適時打を放っていた。チームは7年連続Bクラス脱却へ向け、阪神と2位争いを展開中。打撃好調のアルモンテが離脱すれば、攻撃力の低下は否めない。 アルモンテは今季、開幕1軍スタートだったが、7月2日阪神戦で左脇腹を痛め、約1カ月戦列を離れていた。

◆阪神岩田稔投手(36)が、今季最短の3回1/3、5安打2失点3四球で降板となった。「早いイニングで降板となってしまい情けないです」とコメントには悔しさがにじみ出た。 初回、先頭の大島を一ゴロの当たりに打ち取るが、岩田の一塁へのベースカバーがわずかに遅れ内野安打に。京田の犠打で1死二塁とされ、アルモンテに右前適時打を浴び、わずか3人で先制された。4回先頭の阿部に中前打を浴び、1死二塁から、投手松葉に左前打を浴びたところで、矢野監督が投手交代を告げた。松葉には2回にも、二塁への内野安打を許していた。 前回7日広島戦(マツダスタジアム)では、勝利投手の権利まであと1アウトのところで、逆転打を浴び降板。この日も勝利投手の権利は得られず、試合序盤での降板となった。

◆リリーフ登板した阪神藤浪晋太郎投手(26)が中日のクリーンアップを3人で抑えるなど、2回を1安打無失点に抑えた。「調子もあまり良くなかったですし、2イニングとも先頭打者を出してしまいましたが、なんとか粘ることができました。0点で抑えることができて良かったです」。3番手で5回に登板。先頭の4番ビシエドには5球全て直球を投げ込み、最後の155キロ直球が外れて四球。続く高橋は153キロ直球で押し込み左飛に打ち取ると、シエラを154キロ直球で詰まらせて三ゴロ併殺。11球で1回を無失点に抑え、中軸に仕事をさせなかった。 6回も続けてマウンドに上がると、先頭の阿部にストレートの四球。犠打で1死二塁から、代打溝脇を155キロ直球で左飛に打ち取った。大島には156キロ直球を捉えられ、2死一、三塁のピンチを迎えたが、最後は京田をカットボールで一ゴロに仕留めた。 藤浪は登板5試合ぶりに安打を浴びたが、5戦連続無失点は継続した。

◆阪神が25イニングぶりの得点を挙げた。 8回1死満塁。ボーアの一ゴロの間に三塁走者糸原が生還。さらに2死二、三塁で原口が詰まりながらも中前に落とす2点適時打で逆転に成功した。 打線は13日中日戦の1回に2点を挙げた後は、無得点が続いていた。

◆チーム内のコロナ禍で一時離脱していた岩崎優投手(29)が、復帰後初のマウンドで3者凡退に抑えた。「0点で抑えることができて良かったです」と万全の状態を見せた。 4番手で7回に登板。先頭の遠藤から外いっぱいの直球で見逃し三振を奪うと、ビシエドを142キロ直球で右飛に打ち取った。最後は高橋を変化球で追い込み、高め直球で左飛に仕留めた。 チーム内の新型コロナウイルス感染で、岩崎は濃厚接触者に指定され、5日に自主練習を再開。8日に2軍の全体練習に合流したが、2軍戦を経ずに1軍合流したため、実戦は9月22日DeNA戦(甲子園)以来。ブルペンを支えてきた安定感は健在だった。

◆中日は1回にアルモンテの右前適時打で1点を先制した。中日先発松葉は阪神の拙攻もあり、3回3安打無失点と好投。 中日は4回1死一、三塁で大島が適時二塁打を放ち1点を追加。松葉は5回6安打無失点で降板、継投策に移った。 阪神は8回に原口の適時打などで3点を奪い逆転。中日は9回に高橋の逆転サヨナラ3ランで5連勝。2位を守った。藤嶋初白星。スアレスは初黒星。

◆阪神が守護神ロベルト・スアレス投手(29)の今季初被弾で痛恨のサヨナラ負けを喫した。 1点リードの9回1死走者なしから暗転した。四球と安打で一、二塁と走者がたまり、ビシエドの打球は二直。だが、捕球した植田の二塁送球が悪送球になり、2死二、三塁のピンチを招いた。流れは中日へ。高橋に速球を完璧にとらえられ、左翼席に3ランを浴びた。 スアレスは今季42試合目の登板で、打者のべ173人目で初めてアーチを食らった。痛すぎる今季初黒星となり、チームも中日に3連戦3連敗の惨状だ。

◆阪神ジョン・エドワーズ投手がリードを保つ好投を見せた。逆転した直後の8回に登板。先頭シエラに二塁内野安打を許し、得点圏まで進まれたが後続を断った。「走者を出したくなかったけど、その後を抜け出せて良かった」。5ホールド目で3試合連続無失点になった。この日は藤川が再合流。「あいさつしたよ。周りの選手と話す雰囲気を見ても尊敬されている。チームにいい影響だよね」と話した。

◆阪神が守護神ロベルト・スアレス投手(29)の今季初被弾で痛恨のサヨナラ負けを喫した。 以下、矢野燿大監督の一問一答。 -悔しい終わり方 いや、それはもう勝負だから。スアちゃん、(スアレス)今まで助けてもらってきたから。 -責められない もちろん、もちろん。 -ピンチを作るまでの守備のミスも痛い 今日はそういうのが多すぎた。ベースカバーとか、エラーとかね。 -8回の反撃の姿勢を今後にもつなげたい いや、ボーアもヒット打ちにいっての凡打やから。それを評価するのは難しいし、ボーアが決めてくれたらいいわけだから。原口はね、持ち味というか、勝負強さを出してくれたかなと思うけど。ランナーかえしてもらうバッターやから。 -井上も守備で悔しいプレー (打撃と)どっちも悔しいんじゃないの。まあでも、使っている俺らの責任というのもあるので。別に全部うまくやれると思って使っているわけじゃないし。経験していく中から。難しい打球ではないんで、目付とかそういうことだと思うので、しっかりやっていく経験を積んでいる段階なんで。 -明日以降の井上は いやもちろん、落とすつもりはないけど。 -先発岩田の次回は ちょっとわからんけど。先発の準備はしてもらうし、ちょっとわからんけど、先発のね準備はしてもらうし、まあちょっと誰が候補になるのかっていうのは難しいとこなんでね。まだ決めてないです。 -藤浪は2イニング、先頭を出しながら粘った 球数増えたらね、無理やなってふうには思ってたけど、球数も少なかったし粘りながら投げてくれたので、そういう2イニングというか優(岩崎)やサダ(岩貞)も帰ってきたんでね、そういうところで晋太郎はそういうようなバリエーションっていうところでいけるんで、これからそういうことはありえるかなと思ってます。 -藤川が合流、後輩たちも勉強になる まあ何かを球児も残したいと思ってくれてるやろうし、そういうのはね感じ取ってもらう部分と球児自身が伝えてくれる部分と両方あると思う。それは球児自身が僕らがどうこう言わんでもやってくれると思うんで。

◆中日高橋周平内野手がプロ入り初のサヨナラ本塁打を放ち、今季2度目の5連勝に導いた。 1点を追う9回2死二、三塁で、スアレスの159キロ直球を左翼席へ運ぶ逆転の6号3ラン。「結果的に本塁打になって良かった。(チームの)状態はいい」と笑った。3位阪神と1・5ゲーム差に広げ、2位を守った。昨年4月22日以来となる貯金3は、与田監督就任後最多タイだ。

◆阪神岩崎優投手が復帰戦を3者凡退に抑えた。2点ビハインドの7回に登板。先頭遠藤を外角速球で見逃し三振に斬ると、ビシエドと高橋も速球で押し込み、外野へのフライアウトに仕留めた。 「0点で抑えることができてよかったです」。新型コロナウイルスのチーム内感染で保健所から濃厚接触者判定を受け、9月25日に登録抹消。同22日のDeNA戦以来、約3週間ぶりの登板だったが、連続無失点を10試合に延ばした。

◆ミスでピンチが拡大したことも影響したのか。 守護神スアレスが今季初被弾し、虎が痛恨のサヨナラ負けだ。暗転への始まりは、1点リードの9回1死一、二塁。迎えたビシエドの打球は二直だった。セカンド植田が捕球したまではよかった。だが、その植田の二塁送球が悪送球に...。一打逆転の危機となった2死二、三塁で、高橋に左翼席へ3ランを運ばれた。スアレスは今季42試合目の登板で初の被弾。黒星がつくのも移籍後初で、チームは中日に3連戦3連敗を喫した。 リーグトップの20セーブを挙げるなどリリーフ陣の中軸を担ってきた助っ人右腕について、矢野監督は「それはもう勝負だから。スアちゃん(スアレス)、今まで助けてもらってきた」と責めることはなかった。ただ、悔やまれるのは、敗戦の伏線として攻守でのミスがあったこと。指揮官も「今日はそういうのが多すぎた。ベースカバーとか、エラーとかね」と言った。 初回の先制点献上は1番大島の一塁への打球に対し、岩田の一塁ベースカバーが遅れたことがきっかけとなった(記録は内野安打)。1回に井上が、3回にはボーアが失策しており、9回の植田の失策で、両リーグワーストのチーム失策数は70まで増えた。そして、この日は攻撃でも大きなミスがあった。1点を追う2回1死二塁の場面。原口の三遊間を抜く安打で、二走ボーアが三塁に進めず、その後も得点できなかった。 8回にチーム25イニングぶりの得点となる3点を刻んだが、あと1死で2位に浮上できたところで逆転サヨナラ負けし、貯金0で勝率5割に。Bクラス転落を免れたことだけが救いだった。【松井周治】

◆感謝のカウントダウンが始まった。今季限りで現役を引退する阪神藤川球児投手(40)が15日、ナゴヤドームでの中日戦で引退表明後初めて1軍に昇格した。9回にスアレスが逆転サヨナラ3ランを浴びたことを残念がったが、日米通算250セーブより大切にしているのは、チームに何を残せるか。現役最後のナゴヤドームで登板機会はなかったが、引退セレモニーが開催される11月10日の巨人戦(甲子園)まで、希代の守護神は熱く戦い抜く。試合後のナゴヤドームに、温かな拍手があふれた。中日荒木コーチから黄色い花束を受け取ると、藤川はファンが待つスタンドへ駆けて行った。 「もちろん残りの1試合1試合でファンの人たちにも見せたいものもありますけれど、自分自身が1つ1つのこの球場での光景というのを、これがもう最後になるので、かみしめたい思いはあります」。 ライトスタンドの中日ファンから「球児コール」が起きると、白いハンカチで涙を拭うそぶりを見せ、笑顔でおどけた。ラストナゴヤドームで登板機会はなかったが、自分のタオルを持って応援してくれた左翼席に静かに一礼。全てを目に焼き付けるように、ゆっくりと球場を一周した。 これまで勝利のため全力を注ぎ、紙一重の勝負を繰り返してきた場所。「目の前のことで必死だったから、試合中に『昔こんなことあったな』とか考える余裕もなかった」。今季限りでの引退を決めた今、さまざまな思い出が押し寄せる。「なんとかこの日に間に合わせてこられただけで、選手ってこんなに幸せなんだっていうのを感じることができた」。 チームは8回、25イニングぶりの得点で逆転したが、9回にスアレスが高橋に移籍後初本塁打となる逆転3ランを浴びてサヨナラ負け。「スアレスがセーブ挙げて、そのボールにサイン書いてもらって、246個目ですって言いたかったんですけどね。でもまた明日から...それで250セーブ超えれば(笑い)。僕は自分の記録本当にどうでもいいので」。日米通算250セーブまであと5に迫っても、自身の偉業にこだわりはない。チームのために腕を振ってきた守護神の信条だ。 現役22年間を応援してくれたファンのため、この日自身のツイッターも開設した。午前11時半頃には、阪神の寮「虎風荘」の看板を指さす画像を投稿。「18歳で入寮した2軍施設内の寮です。 22年間か... 全ての下積み経験はここにありました。」。若かりし頃に鍛錬を積み、毎年練習始めを行った場所に、まずは別れを告げた。今後は甲子園だけでなく、東京や横浜、広島にも別れを告げに行く。全国のファンとさよならのあいさつを交わし、11月10日巨人戦で完全燃焼へ向かう旅が始まった。【磯綾乃】

◆阪神のドラフト2位井上広大外野手(19)が、デビューから2試合連続スタメン出場したが、4打数無安打に終わった。守備では痛恨の初失策も記録するなど、2戦連続で厳しいプロの洗礼を浴びた。 川藤幸三以来、52年ぶりの球団高卒新人野手のデビュー戦先発に続き、この日も「7番ライト井上」がコールされた。だが、初回に守備でつまずいた。1死二塁、アルモンテが放った右前への打球に前進チャージ。素早い本塁送球を試みようとしたが、バウンドを合わせられず、後逸してしまった。記録は適時打と打者の二塁進塁にプロ初失策が付いた。ウエスタン・リーグでは61試合に出場(DH3試合)して失策は1つだけだったが、積極的な姿勢が裏目に出た。 打撃でミスを取り返したかったが、快音は2戦目もお預けとなった。先発左腕松葉には、2度の得点圏でともに三ゴロに抑えられた。第3、4打席は福、祖父江の救援陣に連続の空振り三振。前日はエース大野雄の前に3打数無安打2三振を喫した。デビューから2戦7打席無安打4三振。だが、ファンを沸かせる大きなファウルもあった。4つの三振も全て空振りで、積極的にバットは出ている。 新人を2戦連続で抜てきした矢野監督も、成長の糧にすることを期待した。「どっち(守備と打撃)も悔しいんじゃないの。でも、使っているオレらの責任というのもある。別に全部うまくやれると思って使っているわけじゃない。経験していく中から難しい打球ではないので、目付けとかそういうことだと思う。しっかりやっていく経験を積んでいる段階なので」。 16日からは甲子園に戻り、本拠地デビューが待っている。履正社時代に4番で全国制覇を果たすなど暴れ回り、今年3月のオープン戦のお試し1軍でも豪快な適時二塁打を放った舞台だ。熱いファンの前で、待望のプロ初安打を。19歳の若きスラッガーは、苦しみながらもプロの壁を越えていくはずだ。【奥田隼人】

◆竜のキャプテンが決めた。中日高橋周平内野手(26)がプロ初のサヨナラ本塁打でチームを今季2度目の5連勝に導いた。 8回に逆転を許し、2-3で迎えた9回2死二、三塁。阪神守護神スアレスの159キロ直球を左翼席へ運んだ。6号3ランで、2位の座を守った。「(打った感触は)覚えていない。逆転のチャンスだったし、何とかしたかった。結果的に本塁打になって良かった」。就任2年目のキャプテンは笑顔で振り返った。 先発松葉が5回2失点で試合を作り、継投策に突入。しかし、勝利の方程式を組む4番手祖父江が8回につかまり3失点で逆転を許した。劇的弾は6回終了時でリードして試合での連勝を32に伸ばした。 2回に21試合連続安打の先制打を放ったアルモンテが、5回の守備途中に下肢の違和感でベンチに下がった。主砲ビシエドにつなぐ3番打者のリタイア危機。奮起した5番高橋は「(チームの)状態はいい」と言い切った。 今季4度目の同一カード3連勝で3位阪神とのゲーム差を1・5に広げた。貯金も昨年4月22日以来の「3」とした。与田監督は「しびれる勝ち方。(高橋が)打った瞬間に入ってくれと願った。いい数字は増やしていきたい」。16日からの広島3連戦(マツダスタジアム)で、与田監督就任以来最多となる貯金4を目指す。

◆今季限りで現役を引退する阪神藤川球児投手(40)が、1軍に合流した。チームはサヨナラ負けを喫し、この日は登板機会はなかった。 試合後は、現役時代にしのぎを削った中日荒木内野守備走塁コーチから黄色い花束を手渡され、場内を1周した。まずは中日ファンのいるライトスタンドへ。「球児コール」が起きると、マスクで涙を拭うそぶりを見せ笑顔でおどけた。自身のタオルを持って応援してくれたレフトスタンドには静かに一礼。全てを目に焼き付けるように、ゆっくりと球場を一周した。 藤川の試合後の一問一答は以下の通り -ナゴヤドームという場所も思い出がある 「それはそうだよね。例えば神宮であればオールスターとか、東京ドームであればジャイアンツのたくさんの試合。ドラゴンズといえば、落合監督であり、岩瀬さん、荒木さん、今日も会って引退試合も岩瀬さんも来てくれるし。戦いもするんだけど、なんかこう一緒に戦ったメンバーで、ファンの方もものすごく分かってくれていて。やっぱりそういうのってなかなか出会える時ってないので、なんとかこの日に間に合わせて来られたことだけで、選手ってこんなに幸せなんだなというのを感じることができたので、それが見ている人とか後輩であったり、他球団のチームの選手たちにとっても、またいいきっかけになればいいと思うし。ありがたい以上というか、これから次の第2の人生で生きていく糧になりますよね。自分がこれだけ残したんだというか、いい勝負を繰り広げさせてもらったというところで、人の印象は消えないんだなと。記憶って。やっぱりその記憶を大事にこれから生きていこうと思いましたね。スアレスがセーブ挙げて、そのボールもらってサイン書いてもらってね、(自分のセーブが)246個目ですと言いたかったんですけど、でもまた明日からその機会が、本当にそれで250セーブ越えられたら(笑い)。僕は自分の記録は本当にどうでもいいので、チームとして戦っていく中で、自分が在籍しててそういうセーブ数に届くだけでも250勝以上するわけだから、そうやって今日ほしいなとか思いながら見てて。残念ながら負けましたけどね。離れてみてね、4時間の試合中とそれ以外の部分は分けて考えさせてもらいたいなと。これだけみんなが相手球団でも応援してくれたんで、ゲームの中に持ち込まずに、ゲーム外でそういう時間をいただけているというのはありがたいし。こんな感謝はない、ドラゴンズさんに大感謝ですね。ありがたい。うれしい限りです」 -2018年にはここで、引退する岩瀬さんに花束を渡したが 「荒木さんも引退試合で甲子園で投げさせてもらったし、タイロン・ウッズの通訳さんから『ウッズがよろしく言ってたよ』という言葉を聞いたりね。もう会えることはないと思うし、だけどなんかこう、僕もそういうふうになるんだろうなと。前向きににずっとやってきたけれども、だんだんと前のことを思い出したりとか、それで後輩に聞かれたりだとか、ということが出てきた時に記憶で生きていくのかなと思ったら、これからの人生の糧になりますから。本当にうれしい限り、感謝。次の人生をしっかり歩いていくという意味で、いい時間をいただきました。ほんとにドラゴンズさんに感謝やし、ファンの方に感謝やし、タイガースファンの方にはね、もちろんドラゴンズの球場なんで、ドラゴンズ側から行かしてもらいましたけれど、それはやっぱり順番があると思いますので」 -1カ月以上チームから離れて、今のチーム状況だったり、これからチームの中でどういう役割を担いたいかという思いは 「やっぱり監督の起用法を見ていても、必死に勝とうとする姿をすごく感じるし、選手たちもそれに応えようとしているし、やっぱり相手チームとグラウンドの戦いの4時間というのは、本当にしのぎを削っているから。自分は出番がいつあるかなと思いながらでもやっぱり、ゲームというのをリスペクトしているので、順位的に2位、3位を争っている状況だし、ファンの方のたくさんの意見が分かれるところだと思うんですけど、グラウンドの中というのは答えは1つなので。勝つか負けるか、でやっていきながら、その中でプロフェッショナルなプロ野球というエンターテインメントを入れるというのが、僕もそれは感じるところなので。やっぱり勝負の中で生きてきた人間なので。なんか力になりたかったなと、今日負けたことでね、もう少しチームの雰囲気とか考えちゃいますよね。自分が来たことでもう1個なんかできたのかなとか、ちょっと力入れさせちゃったのかなとか、いろんなことを考えるし。それは明日また。名古屋最後なので、僕的には名古屋をしっかり考えたい、考える一日にさせていただきたいので、明日からはまたチームで入れてもらって、今日はもう1回寝るまでは、今日は名古屋のことを考えさせてもらおうかなと思います」

◆阪神原口文仁捕手の殊勲打は幻になった。0-2で迎えた8回、1死満塁でボーアの一ゴロの間に1点差に迫り、なお2死二、三塁。祖父江の内寄り高め速球に詰まりながら中前へ運び、渋い逆転の2点タイムリーになった。 「あの回、全員で何とかしようという気持ちがすごくあった。チャンスで2点取れた」。4日巨人戦以来の先発マスク。継投後も必死に救援陣をリードしたが、9回2死からの悪夢に笑顔はなかった。

◆阪神が守護神ロベルト・スアレス投手の今季初被弾で痛恨のサヨナラ負けを喫した。▼阪神のサヨナラ負けは今季3度目で、逆転サヨナラ弾を浴びたのは6月25日ヤクルト戦で藤川が西浦に打たれたのに次いで2度目。シーズン2本の逆転サヨナラ弾を浴びたのは13年ロッテが5月17日ヤクルト戦で畠山、6月9日阪神戦でマートンに打たれて以来7年ぶり。セ・リーグでは10年巨人が7月18日横浜戦でハーパー、8月27日広島戦で天谷に打たれて以来で、阪神では史上初めて。

◆阪神・藤浪晋太郎投手(26)が五回から3番手として登板。10月4日の巨人戦(甲子園)以来となるイニングをまたいだ登板で、2回を無失点に抑えた。  五回、先頭のビシエドに四球を与えるも、続く高橋を左飛。シエラを三ゴロ併殺に仕留めた。   六回も先頭の阿部に四球。加藤の犠打で1死二塁のピンチを迎えたものの、代打・溝脇を左飛に抑えた。続く大島の左前打で2死一、三塁としたが、京田を一ゴロとして無失点で切り抜けた。

◆阪神・原口文仁捕手(28)が中前に逆転の2点打を放った。  0-2で迎えた八回。1死から糸原が四球、サンズが二塁打、大山が四球で満塁とすると、ボーアの一ゴロの間に1点を返し、なおも2死二、三塁のチャンス。原口はカウント0-1から、祖父江の145キロを振り切った。  走者二人が生還し、一気に逆転。盤石の中継ぎ陣を誇る中日はこの試合まで、六回までにリードを奪っていれば31連勝中。連勝神話崩壊へ、大きな一打を放った。

◆中日は逆転サヨナラ勝ちで5連勝とした。2-3の九回2死二、三塁から、高橋が左越えに6号3ランを放った。救援の藤嶋が今季初勝利。八回にリードを奪った阪神は守りにミスが続き、抑えのスアレスも崩れて3連敗となった。

◆阪神は中日に3-5で逆転サヨナラ負けを喫した。  阪神は0-2で迎えた八回。1死から満塁の好機を作ると、ボーアの一ゴロの間に1点を返した。なおも2死二、三塁から、原口が中前へ2点打を放ち逆転した。  しかし、3-2で迎えた九回に悪夢が起こる。守護神・スアレスを投入したものの、1死から京田に四球。遠藤の左前打で一、二塁とされた。続くビシエドを二直に打ち取ったが、二塁・植田の送球がそれ、二、三塁。最後は高橋にサヨナラ3ランを被弾した。  2試合連続でスタメン出場したD2位・井上(履正社高)は、4打数無安打とこの日も快音は響かず、プロ初安打はお預け。今季限りでの現役引退を表明している藤川がこの日、1軍に昇格したが、登板機会はなかった。  阪神は今季2度目のナゴヤドーム3連敗で、ついに勝率5割まで落ちた。

◆阪神は中日に3-5で逆転サヨナラ負け。3連敗で貯金がなくなった。  1点リードの九回2死二、三塁で高橋を申告敬遠せずに勝負し、守護神・スアレスがサヨナラ逆転3ランを浴びた。以下、矢野燿大監督の一問一答。  --悔しい終わり方になった  「いや、それはもう勝負だから。スアちゃん、(スアレス)いままで助けてもらってきたから」  --責められない  「もちろん、もちろん」  --ピンチを作るまでの守備のミスも痛い  「きょうはそういうのが多すぎた。ベースカバーとか、エラーとかね」  --八回の反撃の姿勢を今後につなげたい  「いや、ボーアもヒット打ちにいっての凡打やから。それを評価するのは難しいし、ボーアが決めてくれたらいいわけだから。(一時逆転の2点打の)原口はね、持ち味というか、勝負強さを出してくれたかなと思うけど。(2人は)ランナーを帰してもらうバッターやから」  --井上も一回の守備で悔しいプレー  「(打撃と)どっちも悔しいんじゃないの。まあでも、使っている俺らの責任というのもあるので。全部うまくやれると思って使っているわけじゃないし、経験していく中から。難しい打球ではないんで、目付けとかそういうことだと思うので、しっかりやっていく経験を積んでいる段階なんで」  --今後の井上は  「いや、もちろん(2軍に)落とすつもりはないけど」  --藤浪は2イニングを先頭を出しながら粘った  「球数増えたらね、(2イニングは)無理やなってふうには思ってたけど、球数も少なかったし。粘りながら投げてくれたので、そういう2イニングというか優(岩崎)やサダ(岩貞)も帰ってきたんでね、そういうところで晋太郎(藤浪)はそういうようなバリエーションっていうところでいけるんで、これからそういうことはありえるかなと思ってます」

◆阪神の藤川が今季限りでの引退表明後、初めて1軍に復帰した。この日は登板せず、試合後は中日の荒木内野守備走塁コーチから花束を贈られた。両チームのファンから拍手で祝福を受け「大感謝。ありがたいし、うれしい限りです」と喜びをかみしめた。  試合前は投手陣の前で話をした後、キャッチボールなどで調整。矢野監督は「何か残したいと思ってくれているだろうし。感じ取ってもらう部分と、球児自身が伝えてくれる部分と両方あると思う」と語った。  日米通算250セーブ達成が迫る藤川は今季、不振が続いて8月に右腕のコンディション不良で離脱していた。

◆中日のアルモンテが一回に適時打を放ち、21試合連続安打とした。球団記録は1リーグ時代の1949年に西沢道夫が達成した25。  好調なアルモンテに、アクシデントが起きた。四回の三ゴロで全力疾走した際か、左飛を捕球した五回の守備で脚を痛めたとみられ、この回に途中交代。その後は病院へ向かった。  与田監督は「このところずっと出塁しているので、疲労は徐々にたまってきている。何か筋肉が切れたとかという雰囲気ではなかった」と話した。

◆藤浪は今季3度目のイニングまたぎで初めて2回を無失点に抑えた。「2イニングとも先頭打者を出したが、なんとか粘ることができた。0点で抑えることができてよかった」。六回は四球と安打などで2死一、三塁とされたが、京田を一ゴロに仕留めて無失点で切り抜けた。  勝ちパターンの岩貞、岩崎らが1軍に復帰したことを受け、矢野監督は「(藤浪は)2イニング(での起用)というか、そういうバリエーションでいけるので、これからそういうことはありえる」と新たな起用法の可能性も示唆した。

◆いても立ってもいられずに声を張っていた左翼席に白球が飛びこんだ。連敗ストップ目前の逆転サヨナラ弾。ただ、強烈なフィナーレよりも過程に悔いが残る。矢野監督は試合全体を戒めた。  「そういうの(ミス)が多すぎた。ベースカバーとか、エラーとかね」  2-3の九回2死二、三塁。高橋の左越え3ランで決着した。リーグ最多20セーブでチームを支えてきたスアレスが浴びた一発は責められない。将は「スアちゃん(スアレス)には今まで助けてもらってきたから」と即答。悪夢のジャブは、リズムの悪い守りだ。  サヨナラ弾の直前の1死一、二塁で、ビシエドが二直。併殺を狙った二塁・植田から遊撃・小幡への送球がそれた。二、三塁にピンチが広がり、守護神の重圧が増した。  一回先頭の大島が一ゴロ。処理したボーアとベースカバーの岩田のタイミングが合わずに許した内野安打が、中日の先制の序章になった。アルモンテの先制打を井上が後逸してプロ初失策。三回のボーアも合わせて3個を加えた70失策は12球団最多。今季を象徴する課題が、また顔を出した。  このカード前、藤原オーナーから指揮官の3年契約最終年の来季に期待する声も聞かれた。「再出発」をアピールする3連戦は2位・阪神、3位・中日で始まったが、前夜に順位逆転。今季4度目の同一カード3連敗で幕を閉じた。3年連続負け越しのナゴヤドームは5連敗で今季終了。貯金は消え、9月9日以来の勝率5割に戻った。  藤川の2カ月ぶりの復帰戦で、皮肉にも、クローザーを受け継いだスアレスが今季初黒星を喫した。打線も七回まで、13日のカード初戦の二回から24イニング無得点。拍手とメガホンで応援していた虎党が我慢できずに応援歌の合唱を始めた八回に奮起したが、辛い結末が待っていた。  「何かね、球児(藤川)も残したいと思ってくれている。感じ取ってもらう部分と、球児自身が伝えてくれる部分と両方あると思う」  レジェンドと過ごす残り21試合。次の歴史への有意義な時間にするためにも、負の流れを断ち切りたい。 (安藤理)

◆球児、帰ってきた!! 阪神は15日、中日に3-5で逆転サヨナラ負けを喫した。この日、今季限りでの現役引退を表明している藤川球児投手(40)が出場選手登録され、2カ月ぶりに1軍復帰。登板機会はなかったが、「グラウンドの中は答えは一つ。勝つか、負けるか」と必死に戦うチームに"球児魂"を注入した。  悲劇を告げる白球が左翼ポール際のスタンドに飛び込んだ。まさかの逆転サヨナラを、藤川はブルペンで見守ることしかできなかった。復帰初戦は悔しすぎる敗戦。だが、戦いは続く。勝負の舞台に戻ってきた背番号22は試合後、すぐにプロとしての魂を説いた。  「グラウンドの中での答えは一つ。勝つか、負けるか。その中で、やっていくというのがプロ。僕は、それは(いつも)感じていることなので」  プロ22年。数々の修羅場を経験した藤川だからこその含蓄のある言葉だ。2カ月ぶりに戻ってきたチームは正念場にいる。「2位、3位を争っているし、たくさんの意見が分かれるところですけど...」。現在地の評価は周囲がすること。それよりもグラウンドで忘れてはならない大前提を力説した。勝つか、負けるか-。チームへのエールに変えた。  「監督の起用法をみていても、必死に勝とうとする姿をすごく感じるし、選手たちも、それに応えようとしている。相手チームとしのぎを削っているから自分は出番がいつあるかなと思いながらもゲームをリスペクトしている」  自身の登板など勝敗の前では二の次。2軍調整中も常に後輩たちを気にかけていた。全力で戦う姿に期待するからこそ、伝えたいメッセージが、3連敗に沈んだ虎への"喝"に変わるはずだ。  チームは八回に逆転してお祭り騒ぎ。誰もが勝利を信じた1点リードの九回、スアレスがリードを守り切れなかった。「本当はスアレスからウイニングボールをもらって、サインを書いてもらって246個目のセーブにしたかったんだけどね」。日米通算250セーブはチームの勝利で達成する。残り5に迫りながら引退を決意した藤川の本音だ。  チームでは多くの新型コロナウイルス感染者が出た。鳴尾浜で1軍復帰に向けて汗を流す藤川にとっても、つらかったはず。全国の虎党に、最後の雄姿を"お披露目"する旅が名古屋からスタート。この日は登板機会がなかったが、自身にも敗戦の責任があると感じていた。  「自分が(1軍に)来たことで、力を入れさせちゃったのかなとか」  16日からは甲子園に戻り、東京、横浜、広島の遠征にも参加。11月10日の巨人戦(甲子園)がプロ野球人生のラストゲームとなる。  「投げることについては今まで通りの目線で見てもらえればいいし、嘘偽りのない、今の自分の姿がそのまま出ると思うので、どんな姿でも最後までチャレンジするということをみなさんには見てもらいたい」  残り21試合。"球児魂"がチームへの喝に変わっていく。 (三木建次)

◆ミス続出の嫌な空気を、原口の逆転打で吹き飛ばせた...と思ったのもつかの間、まさかまさかの逆転サヨナラ負け。投手として通算92勝をあげた阪神OBの上田二朗氏(73)=本紙専属評論家=は九回2死二、三塁から高橋を歩かせて満塁策を取らなかった矢野阪神の采配を「結果論ではなく、ベンチのミス」と指摘。痛恨の1敗を悔やんだ。  一回、先頭の大島の打球でベースカバーの岩田が一塁ベースの前で止まってしまったのが始まりで、いくつもの守備のミスが飛び出した。二回には二走・ボーアが後続の左前打で二塁にくぎ付けになるボーンヘッドも。とにかくミスが目立った試合だった。そして最後の逆転サヨナラ負けのシーンは、ベンチのミスと言ってもいいだろう。  植田の悪送球で2死一、二塁のはずが二、三塁になった。実はこの直前からスアレスの球は浮き始めて、危険信号は感じられたはず。ベンチから、間を取るなどの助けが絶対に必要な場面。ところが、投手コーチを含めて動きはなかった。  さらに一打逆転サヨナラの場面で、最も警戒すべき高橋が打席に。当然、満塁策だと思ってみていたら、真っ向勝負に。大いに疑問だ。塁を詰めて、そこでシエラに打たれたのなら、諦めはつく。しかし、高橋と勝負して打たれたのでは、悔いが残る。これは結果論ではない。  冒頭の大島の内野安打だが、タイミングは非常に微妙で、なぜ阪神ベンチはリクエストしないのか、そこでも不思議に思っていた。試合開始直後から、最後の逆転サヨナラのシーンまで、矢野監督がやるべきことをやって負けたのなら仕方がないが、果たして手を尽くしたかどうか。  巨人の姿は霞の向こうで見えない。それはもう仕方がない。でも、最低でも2位にならなければいけない。それが、矢野監督が言い続けてきた「ファンを喜ばせる」戦いだと思う。残り試合、このままズルズルいくことは、OBとしても耐えがたい。頑張れ! (本紙専属評論家)

◆う、うそやろ~!? 最後の最後に竜を釣り逃した~!!  コノヤロー!! 前日、大野雄の完封でわが阪神と入れ替わり2位に浮上しやがって...。「この恨み、はらさでおくべきか~」のちょっぴり懐かしい藤子不二雄(A)の魔太郎となって、八回に原口の逆転2点打が破裂!!  「ガハハ...どーだ。これで中日の六回終了時点でリードしていたら31連勝の不敗神話は終わりやでエ!!」と鼻歌で六甲おろしを...。ところが、それもつかのまの夢? 虎の守護神・スアレスが九回2死から高橋にサヨナラ3ランを浴びて...『THE END』(涙)。  ホームランキングを狙う大山のバットも不発に終わり、前日虎の大OB・川藤幸三さん以来52年ぶりの高卒ルーキー野手のスタメン出場を果たし、本日も先発した若虎の井上広大のバットからも初安打は生まれず。悔しい~! こーなったら、次のヤクルト戦に、3連勝で大山の5アーチ、井上の初安打&初ホーマーを放つように、俺は喪黒福造に魂を売ったかんねー!!(わかる人だけわかってね~)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
61335 0.649
(-)
M8
(↑1)
21464
(+5)
341
(+5)
117
(-)
65
(+2)
0.260
(-)
3.310
(↓0.01)
2
(-)
中日
49465 0.516
(↑0.005)
12.5
(↑0.5)
20361
(+5)
399
(+3)
58
(+1)
23
(-)
0.248
(-)
3.760
(↑0.01)
3
(-)
阪神
47475 0.500
(↓0.005)
14
(↓0.5)
21412
(+3)
398
(+5)
97
(-)
65
(-)
0.246
(-)
3.610
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
47495 0.490
(↓0.005)
15
(↓0.5)
19443
(+3)
404
(+4)
118
(+2)
24
(+1)
0.268
(↓0.001)
3.800
(↑0.03)
5
(-)
広島
404910 0.449
(-)
18.5
(-)
21436
(+5)
476
(+5)
95
(+1)
49
(+1)
0.264
(-)
4.440
(-)
6
(-)
ヤクルト
36566 0.391
(↑0.006)
24
(↑0.5)
22406
(+4)
504
(+3)
98
(+1)
54
(-)
0.250
(↑0.001)
4.810
(↑0.02)