ロッテ(☆4対3★)楽天 =リーグ戦19回戦(2020.10.13)・ZOZOマリンスタジアム=
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楽天
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ロッテ
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勝利投手:益田 直也(3勝2敗29S)
敗戦投手:ブセニッツ(1勝2敗17S)

本塁打
【楽天】鈴木 大地(4号・1回表ソロ)
【ロッテ】中村 奨吾(8号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆ロッテがサヨナラ勝利。ロッテは2点を追う7回裏、中村奨のソロで1点差に迫る。同点となって迎えた9回には、1死一塁から井上が適時二塁打を放ち、試合を決めた。投げては、3番手・益田が今季3勝目。敗れた楽天は、先発・則本昂が好投を見せるも、救援陣が誤算だった。

◆楽天鈴木大地内野手(31)が4号ソロを放ち、古巣相手に先制パンチを決めた。 1回1死。1ストライクからロッテ石川の内角148キロ直球を捉えた。右翼手マーティンも数歩進んだだけで見送り、打球は右翼席中段へ届いた。 2位ロッテ、首位ソフトバンクとのビジター6連戦初戦で先制点を挙げ「打ったのはストレートです。大事な一戦なんで先制できてよかったです」と笑顔をみせた。

◆楽天は初回、鈴木大の4号ソロで先制。2回も4安打などで2点を加え、ロッテ石川を攻略。楽天則本昂は3回まで1安打無失点。 5回まで無得点のロッテは6回無死、緊急昇格組の西巻、藤原の連打で好機をつくるも、内野ゴロの間に1点を返すにとどまった。 ロッテは7回に中村奨のソロで追い上げ、8回に相手暴投で同点。9回に井上の右中間を破る適時打でサヨナラ勝ちした。負け投手はブセニッツで2敗。

◆3位楽天が「勝負の1週間」初日に、痛い1敗を喫した。2位ロッテに2回までに3点リードを奪いながら、サヨナラ負け。ロッテとのゲーム差は6に開き、14日にも自力CSが消滅する。 微動だにしなかった。同点の9回に守護神アラン・ブセニッツ投手が井上にサヨナラ打を許す。椅子に座った三木肇監督は腕を組んだまま、歓喜にわくロッテナインを直視した。「選手たちがしっかりプレーをしてくれたが、結果として勝ちにつながらなかった」。守備に就く楽天ナインが全て引き上げるまで、ベンチへ残った。 ミスが響いた。1点リードの8回2死三塁。牧田和久投手が1ボールからマーティンに投じた94キロのカーブが外角へワンバウンド。この回からマスクをかぶった下妻貴寛捕手が三塁側ベンチ方向へそらし、追いつかれた。攻撃では3点リードの6回無死一塁で辰己涼介外野手が投手へバントを打ち上げ併殺。流れを明け渡し、直後に反撃を受けた。 2回には2度のエンドラン、偽装スクイズも成功し2得点。序盤から仕掛けがはまったが、白星に届かなかった。「しっかりと見返してこれからに生かさないとダメ。明日からも強い気持ちで戦わないといけない」と指揮官。ロッテ、首位ソフトバンクと上位対決は6連戦。下を向いている時間はない。【桑原幹久】 ▽楽天ブセニッツ(9回にサヨナラ打を許し2敗目) 大事な試合だったので申し訳ない。

◆ロッテ井上晴哉内野手(31)が同点の9回にサヨナラ二塁打を放った。コロナ禍で主力が10人以上離脱するチームを連敗から救った。ロッテ井口資仁監督(45)は、苦しむ主軸の活躍に言葉を弾ませた。 「(中村)奨吾、(福田)秀平、(井上)晴哉、マーティンですね。このへんのレギュラーを張ってる選手が打たないと、いくら若い選手が頑張っても勝てないと思うので。晴哉はその前の凡打もありましたし、そういう意味での涙だったんじゃないですかね。でも、そんな一喜一憂してる場合じゃなくて、最後まで我々は突っ走らなきゃいけないので。今の状態がどうこうじゃなくて、やってきたことを全て打席で出すだけなので。そういう気持ちでやっていかないと、浮き沈みしてるようじゃ最後まで戦い抜けないので、なんとか全員であと22試合しっかり戦いたいと思います」と、一気に熱い思いを口にした。

◆#コロナに負けるな アジャが泣いた。ロッテ井上晴哉内野手(31)が楽天19回戦(ZOZOマリン)の9回、サヨナラ二塁打を放った。コロナ禍で主力が10人以上離脱するチームを連敗から救った。5回まで0-3で敗色ムードも、6回以降1点ずつ返して、今季5度目のサヨナラ劇。逆転勝利はリーグ最多の27度目だ。仲間の分まで振り抜く男の一打で、首位ソフトバンクからは2ゲーム差のまま離れず、3位楽天とのゲーム差は6に広げた。泣きたい夜もある。叫んだって、私情が入ったっていい。「期待に応えられなくて」と切り出し、声が裏返った。「どうしても応えたくて! どうしても打ちたかったんで、何とかしました」。お立ち台での告白に、ZOZOマリンのあちこちで涙が落ちた。 男の勝負は9回1死一塁。右中間に運び、二塁を過ぎるとひざをつき、歓喜を待った。二塁打で、いつもすることがある。「スタンドを見るんですよ、あぁ、こんなにお客さん入ってるんだな~って」。フィールドの中心で1人過ごす。この日は自分も仲間もスタンドも真っ赤な「CHIBAユニホーム」。赤い世界はどんどん潤み、両手を震わせながら天へと組んだ。 いつも朗らかだ。見逃し三振をしても、自分を納得させるような表情で戻る。悔しくないはずがない。特に直近5試合は20打席で11三振。「映像で振り返っても、明らかに自分の状態が良くないのは分かっているし、何とかしたい。しないといけない」と自らを精神的に追い詰めそうになった。自宅では愛息に癒やされるが、結局は野球をして遊んでいる。 「アジャ」と愛される7年目。31歳になった。頼れる先輩たちが今、コロナと闘っている。主力として、気負わないはずがない。「(気負いは)今までより一番強いですし、本当に何とかしたい気持ちが。空回りして、どうにかしたい、どうにもできない」。まだ万全ではない。もがいた末に運んだのは、ずっと練習してきた右中間だった。 苦手の楽天に押され、中盤まではため息がスタジアムを覆った。「でも、いつか絶対に逆転できるんだってみんな信じてます」。逆転優勝への合言葉は「JUST GO FOR IT(さあ、突き破れ)」。自身3度目のサヨナラ打がもたらした、この1勝は極めて大きい。赤い歓喜に包まれるアジャに益田が、マーティンが、安田が次々と駆け寄る。目を赤くし、はなをすすりながら「ぼく、なんで泣いてるんですか?」と何度も問いかけた。みんなが答えを知っていた。【金子真仁】

◆ロッテが劣勢をはね返しサヨナラ勝ちした。0-3の六回に1点を返し、七回に中村奨のソロで詰め寄り、八回に暴投で同点。九回1死一塁から井上の適時二塁打で試合を決めた。益田が3勝目。楽天は継投が決まらず勝率5割に転落。

◆楽天が3点リードを守り切れず、痛恨のサヨナラ負け。2位・ロッテとのゲーム差は6に開き、三木肇監督(43)は「敗因は僕の中でいろいろある。いろんな意見があると思うので難しいが、"もう1点"というところが取れなかったも大きい」と厳しい表情で振り返った。  先発した則本昂大投手(29)が「ここまでチームの足を引っ張ってきたので、しっかり"自分らしさ"を出して仕事をしたい」と、一回先頭の藤原から二回先頭の安田まで全て150キロ超の直球で4者連続三振を奪う圧巻の立ち上がり。7回2失点でエースの"復肩"を印象付ける熱投だったが、救援陣が打ち込まれ、8月28日以来の白星を手にすることはできなかった。則本は試合後「今日はストレートが良かったので、攻める投球ができた。終盤に点を取られたのは反省点だが、追い越されなかったのは良かった」とコメントした。  楽天は前回のロッテ3連戦(9月22-24日、楽天生命)で3連勝し、一時は2・5ゲーム差に迫った。今3連戦でも先発に則本(85勝)、涌井(143勝)、岸(128勝)と通算356勝を誇る"三本の矢"を立てて、3タテ再現を狙ったが、そのもくろみは初戦でもろくも崩れた。(東山貴実)

◆楽天・鈴木大地内野手(31)が一回に先制の4号ソロを放った。石川の内角速球を完璧に捉えて右翼席へ運び、「大事な一戦なので先制できて良かった」とうなずいた。昨オフにロッテから楽天にFA移籍。これで今季4本塁打のうち3本が古巣からのアーチとなったが、サヨナラ負けに試合後の表情はさえなかった。

◆ロッテの石川は7回8安打3失点で粘り、味方のサヨナラ勝ちにつなげた。二回までに3点を先行されたが、三回以降は走者を背負いながらも追加点を許さなかった。  それだけに序盤の投球が悔しい様子。一回に鈴木大にソロを浴び、二回は先頭打者から連打されて9番打者の足立に適時打を許すなど2点を失い「初回、二回と粘ることができず、もったいなかった」と反省した。

◆ロッテ・石川は楽天打線を相手に序盤に3点の先制を許し、苦しい展開を強いられた。  一回1死から鈴木大に内寄りの真っすぐを捉えられ、右翼席へ先制ソロを浴びた。続く二回も先頭から2連打を浴び、足立の適時打などで2点を失った。  今季ここまで7勝を挙げているが、楽天相手にはここまで3試合の登板で1勝2敗、防御率6・38と分が悪い。敵地では2戦2敗と分が悪く、9月22日の前回登板は6回1/3を投げて3本塁打を含む9安打で今季ワーストの8失点。「何もないですね。全体的に良くなかった」と反省しきりだった。  五回まで無得点の打線は六回に反撃。西巻、藤原の連打などで1死二、三塁とし、マーティンの一ゴロの間に1点を返すと、七回は中村奨がこの試合3本目の安打となる8号ソロを放って1点差。八回には2死三塁から2番手・牧田の暴投で追いつき、九回1死一塁から井上の右中間二塁打でサヨナラ勝ちした。  2005年以来のリーグ優勝に向けて負けられない戦いが続く中、14日の試合にはメジャー通算59勝の左腕、チェン・ウェインが初先発する。残り22試合、力を全て振り絞り、チーム一丸で悲願の優勝を狙う。(石井孝尚)

◆"男泣き"のV打だ! ロッテは13日、楽天19回戦(ZOZOマリン)に4-3で今季5度目のサヨナラ勝ち。「7番・一塁」で出場した井上晴哉内野手(31)が、九回1死一塁で適時二塁打を放って試合を決めた。チームは両リーグ最多となる今季27度目の逆転勝ち、同19度目の1点差勝利で連敗を2で止め、首位・ソフトバンクとの2ゲーム差を維持。新型コロナウイルスの感染者が大量に判明し、苦しむ中、頼もしい大砲が劇的な幕切れに導いた。  あふれる涙が止まらない。井上は二塁ベースを少し回ったところから一塁走者・福田秀が生還したのを確認すると、両膝をつき、幕張の夜空を見上げてガッツポーズ。チームメートにもみくちゃにされながら人目をはばからず、泣いた。  「期待に応えられなくて、どうしても応えたくて...。どうしても打ちたかったので、何とかしました」  お立ち台でも、感情が抑えられない。ヒーローの鼻筋を伝わる涙にスタンドのファンも、もらい泣きしていた。  15年ぶりの優勝を目指すチームは新型コロナウイルスの感染が広がり、非常事態に見舞われている。荻野、角中、鳥谷らチームを支える計13選手が1軍を離脱。この試合で逆転勝ちは両リーグ最多の今季27度目となったが、感染者の大量発生が明らかになった今月6日以降では初めてだった。両リーグ最多の1点差勝利も10試合ぶり。勝負強さは影を潜めていた。  先週末のソフトバンクとの首位攻防3連戦も1勝2敗の負け越し。ゲーム差なしまで迫りながら、再び突き放された。その3連戦で、わずか2安打とブレーキになった井上は「何とかしたいという気持ちが強過ぎて空回りしていた。最近、足を引っ張っている。若手が(1軍に)いっぱい来て全然駄目だなと、ちょっと落ち込んでいた」と振り返る。  前日12日の休養日。普段は「オフに見ないようにしている」という自分の打撃の映像を自宅で何度も見返し「考えると切りがないくらい駄目だな」と、また落ち込んだ。この日も直前まで2三振を含む3打数無安打。3点ビインドからコツコツと得点を重ね、3-3に追い付いて迎えた九回1死一塁でブセニッツの外角低めのカットボールをついに捉えた。  サヨナラ勝ちに熱いものがこぼれたのも、それほど精神的に追い込まれていたから。長いトンネルを抜け出し、集まった仲間には、くしゃくしゃの顔で「僕、なんで泣いているんですか」と思わず問いかけた。  「大事な試合が続く中で、今日は自分の私情を持ち込んですみません」。114キロの巨漢が頭を下げると、井口監督は「最後は打つべき人が打ってくれた。凡打もあったし、その辺が晴哉(井上)の涙だったんじゃないですかね」と目を細めた。首位・ソフトバンクを2ゲーム差でピタリと追うロッテ。泣いても笑っても、残り22試合だ。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
55395 0.585
(↑0.004)
-
(-)
21415
(+2)
343
(-)
108
(-)
75
(-)
0.243
(-)
3.140
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
54422 0.563
(↑0.005)
2
(-)
22396
(+4)
403
(+3)
76
(+1)
74
(-)
0.239
(-)
3.930
(↑0.01)
3
(-)
楽天
47474 0.500
(↓0.005)
8
(↓1)
22455
(+3)
427
(+4)
100
(+1)
57
(+2)
0.258
(-)
4.190
(-)
4
(-)
西武
46473 0.495
(↑0.006)
8.5
(-)
24398
(+7)
433
(-)
93
(-)
64
(+2)
0.241
(↑0.001)
4.320
(↑0.05)
5
(-)
日本ハム
43524 0.453
(↓0.004)
12.5
(↓1)
21412
(-)
433
(+7)
78
(-)
60
(+2)
0.251
(↓0.001)
3.990
(↓0.03)
6
(-)
ORIX
37556 0.402
(↓0.005)
17
(↓1)
22375
(-)
412
(+2)
73
(-)
78
(-)
0.250
(↓0.001)
4.010
(↑0.02)