中日(☆4対2★)阪神 =リーグ戦19回戦(2020.10.13)・ナゴヤドーム=
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阪神
2000000002701
中日
20101000X4810
勝利投手:勝野 昌慶(4勝4敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(2勝0敗19S))
敗戦投手:髙橋 遥人(4勝4敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(26号・1回表2ラン)

  DAZN
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◆中日は2点を先制された直後の1回裏、ビシエドの適時打などで同点とする。その後は、3回にアルモンテの適時打で勝ち越すと、5回にはビシエドが適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・勝野が6回2失点の好投で今季4勝目。敗れた阪神は、打線が2回以降無得点と精彩を欠いた。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神が高橋遥人投手(24)、中日が勝野昌慶投手(23)。 阪神は売り出し中の2年目小幡が初の「2番」スタメン。リードオフマン近本と初の1、2番コンビに注目が集まる。 両先発は9月29日(甲子園)に続く今季2度目の投げ合い。同試合は高橋は6回3失点で勝ち星を挙げた。高橋は今季、中日に対し2戦2勝。相性そのまま、再び勝野に投げ勝つことができるか。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が本塁打ランキング単独トップとなる26号先制2ランを放った。初回2死三塁で先発勝野の初球、146キロ直球を強振。高い弾道の当たりは左翼席中段に着弾した。 「初回に先制点を取って、チームを勢いづけたかった中でうまく打つことができました。先制点を取ることができて良かったです」 試合前まで巨人岡本と25本でトップタイ。阪神、巨人ともに試合中ではあるが、2試合連続の1発でキング争い単独トップに躍り出た。

◆阪神先発の高橋遥人投手(24)は自己最短タイの4回3失点で降板した。 自身3連勝を目指したマウンドだったが、中日助っ人陣につかまった。初回に2点の援護をもらうも、その裏に先頭から連打で無死二、三塁のピンチ。3番アルモンテの二ゴロの間に1点差とされた。続く4番ビシエドには適時二塁打を浴びて同点とされた。 3回には不運な打球で勝ち越しを許した。無死一塁からアルモンテが放った中前へのライナー性の当たりを中堅近本が前進チャージ。ハーフバウンドで処理しようとしたが打球を右翼側に大きく弾いてしまい、一塁走者が一気に生還。記録は適時二塁打となった。 高橋は4回を投げ終えて65球だったが、5回1死二塁の打席で矢野監督は代打を送った。攻めの交代で高橋は4回65球で降板となった。 「先制点を取ってもらったにもかかわらず、粘ることができずに早いイニングで降板してしまいチームに申し訳ないです」 今季中日戦は2戦2勝と相性の良かった左腕だが、3度目の対戦で攻略された。

◆阪神岩貞祐太投手(29)が新型コロナウイルス陽性からぶっつけ復帰登板も失点を喫した。 先発高橋が4回で降板。1点ビハインドの5回から救援。安打で走者を出すと、2死一塁から4番ビシエドに左翼線への適時二塁打を浴びてリードを広げられた。 岩貞は9月25日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、同日に出場選手登録を抹消。隔離期間を経て10月9日に2軍練習に合流し、この日から1軍に合流していた。2軍戦では実戦登板せずに昇格となったため、9月22日DeNA戦(甲子園)以来、"中20日"でのぶっつけ実戦復帰だった。

◆阪神矢野燿大監督(51)が13日、"内規違反"会食騒動について謝罪した。前日12日に同監督が夏場に大人数で会食していたなどと一部夕刊紙が報道し、球団が事前に許可を得ていたと発表する事態に発展。矢野監督は「自分自身の自覚の甘さと認識の甘さ。申し訳ない」と反省した。また、藤原崇起オーナー(68=電鉄本社会長)が来季続投の方針を示したことに前向きな姿勢を見せた。矢野監督が猛省した。中日19回戦(ナゴヤドーム)の練習前に取材に応じ、ファンに謝罪した。 「球団の方には事前に相談して許可をもらっていたとはいえ、自分自身の自覚の甘さと認識の甘さっていうのがあった。ファンの人を喜ばせたいと言ってるのに、今回の件でガッカリしたファンの人はいると思うし、申し訳ないと思っています。グラウンドでも外でも監督としての自分自身のあり方というものを、改めて見つめ直していきます」 そう言って自身の行動を深く反省した。 前日12日に矢野監督が夏場の遠征先で内規に定められた「4人以内」を上回る大人数で会食していたことが発覚。一部夕刊紙は球団側が事実を認識していながら黙認し、この問題を隠蔽(いんぺい)していると報道した。球団は同日夕方に「事前に球団本部の責任者が相談を受け許可を得ていた」と発表する事態に発展していた。 阪神は9月25日、5選手の新型コロナウイルス感染と同19日に名古屋市内で球団内規を破った外食があったことを発表。内規違反に対し、10選手とスタッフ1人に制裁金を科している。今月9日には揚塩健治球団社長(60)が引責辞任に至った。球団本部の責任者の許可を得ていたとはいえ、疑問符の付く指揮官の行動であった。 ただ、現場を預かるトップはグラウンドで結果を残して期待に応えるしかない。藤原崇起オーナー(68=電鉄本社会長)は前日12日までに矢野監督の来季続投の方針を明言。「セカンドベストを貫いている」とコロナ禍の難局で奮闘する手腕を評価した。3年契約最終年になる来季も指揮を執ることが確実となり、矢野監督も「しっかり応えたいっていう思いはある」と前向きな姿勢を見せた。 15年ぶりのリーグ優勝は絶望的な状況。その差は12・5ゲームと独走する宿敵巨人の背中は、はるか遠くにかすむ。この日は3位中日に敗れて0・5差と詰め寄られた。「もちろん、今からの(残り試合の)ことも来年につながっている。エラーの数も多いし、作戦のミスだったり、もちろん俺の采配も含めていろんなことがある。挑戦して全員でやっていくというところは一番大事にしたい」。背水の3年目へ、険しい道が待っている。【桝井聡】

◆阪神藤浪晋太郎投手(26)が自己最速の161キロを計測した。 2点ビハインドの7回に5番手で登板。先頭大島の3球目に自己最速タイの160キロを出すと、2死後のアルモンテへの4球目だった。外角に少し外れた直球の球速が「161キロ」を表示。場内はどよめきに包まれた。アルモンテは137キロスライダーで空振り三振に仕留め、3者凡退と救援の役割もしっかり果たした。 藤浪の161キロは17年ドリス、20年10月11日スアレスに並ぶ球団最速タイ。

◆阪神が初回に先制するもその後無得点に終わり、逆転負けで3位中日に0・5ゲーム差に迫られた。 初回2死三塁で、4番大山悠輔内野手(25)が左翼席中段へ特大の先制2ラン。トップで並んでいた巨人岡本を抜き、単独トップに躍り出る26号本塁打となった。しかし直後に追いつかれると、3回に勝ち越しを許した。 前回5日プロ初完投勝利を挙げた先発の高橋遥人投手(24)は、自己最短に並ぶ4回3失点で降板。7回に登板した藤浪晋太郎投手(26)は、球団最速タイの161キロを計測し見せ場を作ったが、カード頭奪取とはならなかった。

◆阪神は初回、大山の26号2ランで先制した。中日は初回に同点に追いつき、3回無死一塁からアルモンテの二塁打で勝ち越した。 中日は5回、ビシエドが阪神2番手岩貞から適時二塁打を放ち1点を追加。中日先発勝野は6回5安打2失点で降板した。 中日は7回から継投で反撃をしのぎ3連勝で貯金1。勝野が4勝目、R・マルティネスは19セーブ目。阪神高橋は4敗。

◆阪神が初回に先制するもその後無得点に終わり、逆転負けで3位中日に0・5ゲーム差に迫られた。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -高橋は 矢野監督 この前ね、脱力というか、ちょっとスピード抑えながら投げていい内容だったけど、今日はちょっとコントロールが悪かったから。アウトの取り方を見てもけっこう大きなフライとか、ピッチング内容も苦しかったから。あそこで、次の1点を、結果的にサダ(岩貞)で取られたんだけど、ちょっと代えた方がいいかなという判断だった。 -大山の本塁打で先制した 矢野監督 その後が結局得点できてないんで。そこもうちの課題としてあるんで。まあ、次の点が欲しかった。 -2番小幡は 矢野監督 いや、ジョー(北條)、抹消すんねん。ぎっくり腰なっちゃって。スタメン(で起用)するつもりやったんやけど、練習で腰やっちゃったから。急きょ(小幡を)2番にしたんだけど。バッティングもいい形のモノは見せてきてくれているし、これからもいろんな打順を試していきたいなっていうのはあるんで。 -小幡にはチャンス 矢野監督 もちろん。まだまだ伸びしろはたくさんある選手なので。どの打順でもまだまだ勉強しなきゃいけないし、走塁も守備もバッティングも、攻走守全てに課題はあるけど。逆に楽しみな部分もたくさん見せてくれているんで。 -2軍では糸原が復帰 矢野監督 健斗(糸原)を上げようかなと思っている。まあね。ほんとはジョーのぎっくり(腰)っていうのがなければ、もうちょっと何試合出てという部分もあったんだけど。まあまあこういうことになったんでね。まあまあ上げようかなと -球児の報告は 矢野監督 投げられるように球児自身もやってくれているんで、どっかで上げようかなと思う。 -やっぱり打線 矢野監督 やっぱり点取らんとね。先発、向こうの勝野もそんなにいいっていう感じはしなかったんで。きりきり舞いじゃないだけに悔しい。

◆阪神高橋遥人投手が自己最短タイの4回5安打3失点で降板し、4敗目を喫した。 2点先制した直後の1回裏、先頭大島から連打を浴び、この回に同点に追いつかれた。3回は先頭の京田に四球を出すと、アルモンテの適時二塁打で勝ち越し点を献上。「先制点を取ってもらったにもかかわらず、粘ることができず、早いイニングで降板してしまいチームに申し訳ないです」。前回5日はプロ初完投勝利を挙げたが、この日は130キロ前半の直球もあり、本調子にはほど遠い様子だった。 矢野監督も「アウトの取り方を見ても結構大きなフライとか、ピッチング内容も苦しかった」と話した。

◆阪神矢野燿大監督(51)が13日、糸原健斗内野手(27)を緊急昇格させることを明かした。 チーム内のコロナ禍で離脱していたが、この日、ウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)にスタメン出場。6回に右中間へ二塁打を運んでいた。矢野監督は中日戦後に「健斗(糸原)を上げようかなと思っている。ほんとはジョーのぎっくり(腰)っていうのがなければ、もうちょっと何試合出てという部分もあったんだけど」と明かした。 試合前の練習中に北條が腰の張りを訴え、試合を欠場していた。

◆阪神小幡竜平内野手がプロ初の2番で仕事を果たした。初回1死から、右翼線へ打球を飛ばすと一気に三塁到達。大山悠輔内野手の先制2ランを呼び込み、4打数2安打を記録した。「今日は2番でしたけど、だからといって小さくならず思い切ってプレーした結果がいい方向につながったと思います」。 2番を務めていた北條史也内野手の故障で、急きょ打順変更。矢野燿大監督は「まだまだ伸びしろはたくさんある選手。どの打順でもまだまだ勉強しなきゃいけないし」と期待した。

◆阪神藤浪晋太郎投手が自己最速を塗り替えた。2点ビハインドの7回裏に登板し、1イニングを完全投球。2死から3番アルモンテへの4球目、外角に外れた直球が161キロを計測した。 「球速を楽しんでいる余裕は正直ないですが、スピードも出ないよりは出た方がいい。そこを目指すわけではないですが、良かったのかなと思います」。自己最速を1キロ更新。17年のドリスに続き、2日前にスアレスが計測したばかりの球団最速記録に並んだ。 3連投で今季リリーフ登板9戦目。安定感が増している。先頭の1番大島には160キロを投げ込んだ後、158キロで押し込んで遊ゴロ。2番京田は159キロで詰まらせて遊ゴロ。アルモンテからは最後、カットボールで空振り三振を奪った。これで4戦連続で無安打無失点投球だ。 制球難に苦しんだ数年間も愚直に肉体強化を続けてきた。球速よりも質を追い求めているとはいえ、161キロは地道な努力の証といえる。「相手の流れを断ち切りたいと思いながら投げました。結果的に3人で抑えることができて良かったです」。魅力あふれる投球が続く。【佐井陽介】 ▽阪神金村投手コーチ(藤浪が球団最速タイの161キロ)「すごく良い状態。お客さんが160キロとか出て『わーっ』となってくれているし、いいモチベーションになっている。ただ、球速より抑えてくれればいいかなと思っています。毎日のように投げられることで、打者にも腕を振れる感覚が出てきたと思います」

◆阪神大山悠輔内野手(25)が26号先制2ランを放ち、本塁打で今季初めてリーグ単独トップに立った。初回2死三塁。先発勝野の初球、146キロ直球をフルスイングした。「ランナーをかえすことだけを考えて。インコースでしたが、うまく打つことができて良かったです」。高い放物線を描いた打球は、左翼席中段まで届く2試合連発。試合前まで並んでいた巨人岡本をついにリードした。 8月中旬で最大7本差を開けられていたが約2カ月で捉え、抜き去った。本塁打数はキャリアハイの昨季(14本)を大幅更新しているが、進化は打撃だけではない。昨季(143試合出場)は「20」でリーグワーストだった失策数は、今季はここまで93試合出場で「5」と大きく減少している。「何とかしないといけない」と春季キャンプから早出特守を重ね、試合前も三塁でノックを受けてから打撃練習に入るのが流れ。「全ての面でレベルアップ」を目標に掲げる中で、守りの安定も打撃向上につながっている。 ただ、4番は試合を左右した第4打席を悔やんだ。2点を追う8回2死一、三塁。本塁打で逆転の場面だったが、祖父江の146キロ直球にバットは空を切った。「ああいう場面で打ってこそだと思いますし、最悪でも後ろの打者につなげば何とかなっていたかもしれない。三振で終わってしまったことがまだまだだと思いますし、反省すべき打席になったなと思います」。日頃から個人成績よりも、チームを勝利に導く一打にこだわるだけに、悔しい打席となった。 シーズンも終盤に入り、各チームは20試合強を残すのみとなった。キング争いは20本以上に6人がひしめき合う大激戦だ。大山のアーチ量産は、必然とチームの勝利も呼び込んでくる。球団では86年バース以来のキングへ、背番号3の打席から目が離せない。【奥田隼人】

◆中日が、貯金生活を取り戻した。先発勝野が6回2失点と好投し、リリーフ陣が2点リードを守って3連勝。開幕カードの6月21日ヤクルト戦以来、114日ぶりの貯金1を手にした。 9月29日阪神戦で5回5失点KOされていた勝野は「すごく悔しかった。絶対やり返すつもりで投げた」と低めへの配球を徹底。初回、阪神大山に先制2ランを浴びても、くじけなかった。ヤクルト以外の球団からの初勝利に「うれしいけど...。これからいろんなチームでも勝てるように頑張りたい」と意気込んだ。 2点リードで、7回からは勝利の継投。福が7回を3者三振。祖父江は8回2死一、三塁のピンチで、大山を直球で空振り三振に仕留めた。守護神R・マルティネスも、9回をピシャリ。1位の阪神スアレスに1差に迫る19セーブ目を手にした。6回終了時点でリードしていた試合の連勝を、節目の「30」とした。 2位阪神に先勝し、ゲーム差0・5に肉薄。浮上がかかるトラ退治は、リーグトップ8完投のエース大野雄が先発する。「(リリーフの)体調だけは見極めていく」。与田監督の心配を、エースが杞憂(きゆう)に変える。【伊東大介】   ▽中日R・マルティネス(リーグ2位の19セーブ)「最多セーブになればうれしいが、まずはチームの勝利を最優先する」 ▽中日福(6回終了時リード30連勝に)「その数字に貢献できていることはうれしいことです」 ▽中日アルモンテ(3回の勝ち越し打を含む2打点)「たとえアウトになっても、全力プレーでチームの勝利に貢献するつもりでやっている」 ▽中日京田(好走塁で3得点のホームを踏む)「僕は打者に打点をつけるのが仕事。塁に出たら常にホームにかえるつもりでいます」

◆中日のソイロ・アルモンテ外野手、ダヤン・ビシエド内野手の3、4番が、全打点を挙げた。 アルモンテは初回の二ゴロ、3回の勝ち越し中前二塁打で2点。ビシエドも初回の同点二塁打と5回に4点目となる適時打を放った。ビシエドは「毎年、上に行くことが大事。今年はみんなまとまっていて、状態もいい。1つでも上(の順位)にいきたい」。来日5年目で初のAクラスを目指す。

◆阪神・大山悠輔内野手(25)が26号2ランを放って先制した。  「初回に先制点を取ってチームを勢いづけたかった中で、うまく打つことができましたし、先制点を取ることができてよかったです」  一回2死三塁。勝野の初球、146キロ直球を完璧にとらえた。大きな放物線を描いて左翼席に着弾。11日のDeNA戦(甲子園)に続いて2試合連続弾でリーグ単独トップに立った。4番の一発で先制点を奪った。

◆阪神・藤浪晋太郎投手(26)が自己最速となる161キロを計測した。2-4の七回に登板。2死からアルモンテに対しての4球目。外角へボール球となったが、161キロを計測した。自己最速を1キロ更新。さらに、2017年にドリス、11日のDeNA戦(甲子園)でスアレスが計測した球団の最速記録にも並んだ。

◆阪神の高橋が今季最短となる4回3失点で降板した。今シーズンは前回まで2戦2勝、防御率1・29と相性が良かった中日に対して踏ん張れず「早いイニングで降板してしまい、チームに申し訳ない」と肩を落とした。  味方が一回に2点を先制しても、流れに乗れなかった。その裏に無死から連打でピンチを招き、アルモンテの二ゴロとビシエドの適時二塁打であっさりと同点。先頭打者に四球を与えた三回は、アルモンテの二塁打で勝ち越しを許して「先制点を取ってもらったにもかかわらず、粘ることができなかった」と反省が口をついて出た。

◆新型コロナウイルスから回復した阪神の岩貞祐太投手(29)が13日、ナゴヤドームでの中日戦で1軍に復帰した。9月にチーム内で感染した5選手の中で初。五回に救援し、1回1失点だった。  12日に濃厚接触者として離脱していた岩崎優投手とともに出場選手登録。13日の試合前には「チームに迷惑を掛けてしまった分、ここからチームに貢献できるように一試合一試合投げていきます」と球団を通じてコメントした。岩貞は9月19日に球団で定めた上限を上回る人数で会食し、25日に感染が確認された。隔離期間を経て、今月9日に2軍練習に合流した。

◆阪神は中日に2-4で敗れた。一回2死三塁から大山がリーグ単独トップとなる26号2ランで先制したが、それ以降は追加点が奪えなかった。  先発した高橋は2-0の一回にアルモンテの二ゴロの間とビシエドの適時二塁打で同点に追いつかれた。  三回には無死一塁からアルモンテに適時二塁打を浴び、勝ち越しを許した。高橋は5安打3失点で今季最短となる4回で降板となった。  さらに、2-3の五回に新型コロナウイルス感染から復帰した岩貞が登板したが、2死一塁からビシエドに適時二塁打を浴びて、追加点を奪われた。

◆中日は阪神に4-2で勝利し、6月21日以来の貯金1。2位阪神に0・5ゲーム差と迫った。与田剛監督(54)の主な一問一答は下記の通り。  --6月21日以来、114日ぶりの貯金1  「選手たちが疲れているなか、よく頑張ってくれています」  --最大は借金9。成長も感じる  「2死からの得点が増えたり、走者を置いても何とかピンチを無失点できり抜ける。そういう力がついてきていると思います」  --勝野の投球は  「あの(一回の大山の)ホームランは非常にうまく打たれましたしね。ホームラン王争いをするバッターですから。そのあとは技術的なところというより気持ち的な部分の切り替えがよかったんじゃないかな、と思います。表情を見ていても、そのあとの投げ方、投げっぷりを見て、何かそういうものを引きずっているようなものが全くなかったので」  --すぐに2点を取り返した  「それは大きかったと思います。無死1塁で京田が、攻撃的な形でつないでくれたので。送らずに京田が打ってくれてよかったと思う」  --六回はミスで2死三塁になり、サンズをよく抑えた  「スコアリングポジションにいったら代えるかという(ところ)。ひと振りで点の取れる打者がズラッとくるので、それは考えたんですけど、そこは何とか勝野で乗り切ってもらいたかったし、乗り切れるだろうという信頼のもと、期待に応えてくれたと思います」

◆中日・勝野昌慶投手(23)が先発し、6回5安打2失点と粘投し、今季4勝目をつかんだ。  「立ち上がりで点を取られてしまったんですけど、裏に返してもらえたので、何とかそのあとを抑えるぞという気持ちで投げました」  球が高めに浮くなど制球に苦しんだ一回は、大山には内角球をうまくさばかれ、先制2ランにされた。それでも引きずらない。力で相手打線を封じてアウトを積み重ねると、中盤以降はフォークが安定。2点リードの六回は2死1塁から暴投と捕手・木下拓の悪送球で3塁のピンチ。ここでも「走者も三塁にいたので走られるとかはない。クイックでバランスを崩していたので、足を上げて投げられてよかった」と前向きにとらえ、サンズを空振り三振に抑えた。  昨季の1勝、今季の3勝はすべてヤクルト戦。またひと味ちがう勝利を手にし、「うれしいですけど、これからもっといろんなチームで勝てるように頑張りたいと思っています」と前を向いた。

◆中日が4-2で逃げ切り、六回終了時にリードしている場合の連勝を「30」に伸ばした。  勝野が6回2失点と粘投し、2点リードで終盤を迎えた。2番手・福は七回を任され、ボーア、坂本、植田を三者連続三振。続く3番手・祖父江は八回に2死一、三塁のピンチを迎えたが、大山を外角低めへの146キロ直球で空振り三振に仕留めた。最後の九回、守護神のR・マルティネスが三者凡退で接戦を締めくくった。  チームの浮上には鉄壁のリリーフ陣が大きな支えとなっている。節目の連勝に福が「その数字に貢献できていることはうれしいこと」と話せば、祖父江も「チームの結果なので、それに貢献できるように頑張ります」と先を見すえた。  R・マルティネスは「先発も中継ぎも、ものすごく集中力がいいので、それが勝利につながっているんじゃないか」と雰囲気の良さを指摘。自身のセーブ数も「19」と上積みし、リーグトップの阪神・スアレスに1差に迫った。それでも「最多セーブになったらうれしいけど、まずは最優先はチームの勝利」と今後の登板に集中していく。

◆阪神は大山の本塁打争い単独トップに立つ26号2ランで先制したが、逆転負け。3位中日に0・5差に迫られた。以下、試合後取材に応じた矢野燿大監督の一問一答。  --先発の高橋の調子がよくなかった  「この前ね、脱力というか、ちょっとスピードを抑えながら投げて、いい内容だったけど、きょうはちょっとコントロールが悪かった。アウトの取り方を見ても結構大きなフライとか、ピッチング内容も苦しかったから。あそこで次の1点を、結果的にサダ(岩貞)で取られたんだけど、代えた方がいいかなという判断だった」  --大山の2ランで先制したが  「その後が結局得点できてないんで。そこもうちの課題としてあるんで。まあ、次の点がほしかったなと」  --小幡を初めて2番に起用した  「いや、ジョー(北條)を抹消するねん。ぎっくり腰になっちゃって。スタメン(で起用)のつもりやったんやけど、練習で腰やっちゃったから。急きょ(小幡を)2番にしたんだけど。バッティングもいい形のものは見せてきてくれているし、これからもいろんな打順を試していきたいなっていうのはあるので」  --小幡にとってはチャンス  「もちろん。まだまだ伸びしろはたくさんある選手なので。どの打順でもまだまだ勉強しなきゃいけないし、走塁も守備もバッティングも、攻走守すべてに課題はあるけど、逆に楽しみな部分もたくさん見せてくれているんで」  --2軍戦では糸原が実戦に復帰  「健斗(糸原)を(1軍に)上げようかなと思っている。本当はジョー(北條)のぎっくり腰がなければ、もう何試合か(ファームの試合に)出てという部分もあったんだけど、こういうことになったんでね。上げようかなと」

◆阪神の藤浪が161キロをマークした。七回に登板し、2死からアルモンテの打席で記録。「球速を楽しんでいる余裕は正直ないが、出ないよりは出た方がいい。そこを目指すわけではないが、良かったのかなと思う」と冷静に話した。  160キロ前後の直球に変化球を織り交ぜ、上位打線を三者凡退に抑えた。藤浪は「相手の流れを断ち切りたいと思いながら投げた。結果的に3人で抑えることができてよかった」と息をついた。

◆初めて2番に昇格した小幡には「センス」「ハート」という2つのキーワードがピタリと当てはまる。先制に直結した三塁打を含む2安打はもちろん素晴らしいが、打つだけでなく、走っても、守っても、どの分野でもセンスとハートが伝わってくるのだ。  走塁面では八回。2死一塁の走者として、糸井の右中間への当たり(記録は右前打)で、最終的に三塁で止まったが、本塁を狙おうとする積極性を見せている。  守備面では、この試合は"そのケース"はなかったが、遊ゴロ併殺を狙う際、一見雑に見えるようなポンポンと二塁送球をする。これは「このスピード、タイミングでなければ併殺が取れない」と分かった上でのプレー。センスはもちろんハートの強さがなければ、なかなかできない。  北條、木浪らライバルはいたはずだが、これだけ結果を残せば、小幡を起用するのは当然。経験させ、育てるレベルは超えて、力でレギュラーを奪うかどうかの段階になっている。阪神戦を見る楽しみがひとつ増えた。 (本紙専属評論家)

◆敗戦ムードのなか、たった1球でファンの度肝を抜き、空気を一変させた。藤浪が自己最速を更新する161キロ。普段通りの涼しい表情で過去の自分を飛び越えた。  「球速を楽しんでいる余裕は正直ないが、出ないよりは出た方がいいと思うので、よかったのかなと思います」  2-4の七回に5番手で登場。先頭の大島を158キロ、続く京田を159キロのストレートで遊ゴロに仕留めた。大島への3球目で自己最速タイの160キロを計測したが、それを超えたのはアルモンテの打席。カウント1-2と追い込んだ4球目、外角のボール球はなんと161キロ。球場がどよめいた。最後は高めのカットボールで空振り三振に料理し、三者凡退で任務を完了した。  9月25日に新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触者を含む10選手が登録抹消された影響で緊急昇格。翌26日のヤクルト戦(神宮)から中継ぎに配置転換され、以降9試合に登板して0勝1敗、4ホールドで防御率3・48。新境地で躍動している。小差の場面やリードした状況でもマウンドを任され、緊迫した空気のなかで新たな持ち味を発揮してきた。  161キロは日本球界では4位タイだが、球団では2017年のドリスに並ぶトップタイ。セ・リーグの日本人投手では、由規(当時ヤクルト、現楽天)と国吉(DeNA)がマークした数字に並んだ。それでも、ほしいものは個人の記録よりもチームの勝利だ。  「ビハインドの展開だったので、相手の流れを断ち切りたいと思いながら投げました。結果的に3人で抑えることができてよかったです」  すべてはチームの勝利のため。背番号「19」はこれからも全身全霊で腕を振る。(織原祥平)

◆阪神は3位の中日に2-4で敗れ、ゲーム差が0・5と縮まった。矢野燿大監督(51)は試合前に取材に応じ、多人数で会食した件を謝罪。球団の許可を受けた上での行動だったが、世間を騒がせたことを陳謝した。藤原崇起オーナー(68)=阪神電鉄会長=が自身の続投の方針が変わらないことを口にしたことには、感謝して前向きにとらえた。  観衆4187人と寂しい敵地で、比較的席が埋まった左翼席に「決意」を届けることはできなかった。虎党に再出発の1勝を報告できず、矢野監督は唇をかんだ。  「やっぱり点を取らんとね。(中日の先発)勝野もそんなにいいという感じはしなかった。きりきり舞いじゃないだけに悔しい」  一回に大山のリーグトップに立つ26号2ランで景気よく先制しながら逆転負け。先発の高橋が序盤につかまり、打線も二回以降は沈黙した。ナゴヤドームは3勝7敗で、2試合を残して3年連続の負け越しが決定。0・5ゲーム差に迫る中日に14日も敗れれば3位転落の危機だが、試合前には勝負に関係のない騒動で、世間を騒がせたことをわびた。  「ファンの人を喜ばせたいと言っているのに、今回の件でがっかりした人はいると思う。申し訳ないと思っています」  8月の広島遠征で、選手を含む5人以上での会食を設けたことを前日12日に一部で報じられた。球団が新型コロナウイルスの感染リスクが比較的低い広島と名古屋で、月に1度の指定日に外食を許可していた時期。会合は「4人以下」や「2時間以内」などの内規から外れたものだった。  チームでは、9月の遠征中にもルールを破る8人での会食が行われた。結果的にコロナの集団感染を招き、福留、糸原ら当事者にはリポートの提出や制裁金などが科された。一方で、指揮官は事前に球団に相談して特例を認められた行動だったため、不問とされた。  前日12日に球団は「監督のチームマネジメント、チーム力強化に資する内容と判断した」と経緯、見解を発表した。グループのトップである阪急阪神HDの角和夫CEOも事情を知った上で「監督が責められる話ではない」と話した。事態は決着。それでも、ファンやチームを揺るがせた責任を重く受け止め、矢野監督は自らの口で語ることを選んだ。  「事前に相談して許可をもらったとはいえ、自分自身の自覚の甘さと認識の甘さがあった」  プロ野球の監督という立場を自覚し、責任感を新たに今後の仕事に臨む。再出発の試合前に"けじめ"をつけてプレーボールを迎えたが、不穏な空気を吹き飛ばすゲームはできなかった。  「グラウンドでも外でも監督としての自分自身のあり方というものを、改めて見つめ直していきます」  藤原オーナーが3年契約最終年の来季も指揮を託す意向を示すなど、グラウンド内外で逆境をはね返すことが使命の将。残り23試合、信頼と期待を勝ち取る姿と戦いぶりが求められる。(安藤理)

◆え~っ、阪神、負けたの~?  一回、大山のホームランキングに躍り出る26号が飛び出したから、姑息(こそく)といわれようが、小さな男とののしられようが、巨人・岡本に一発を浴びないように、広島・九里を応援していたもんだから...。  ほんとに阪神、負けた??? 藤浪が球団最速タイ記録の161キロを出したよ~!!  ちゅ~か、俺が大山のホームラン王に大騒ぎしているとき、中日は七回に入る時点でリードしていたら30連勝を決めていたらしいし...。  巨人は菅野の開幕からの連勝が13で途切れたみたいだしさあ...。プロ野球界って、いろいろあるんだなぁ...。  ま、いろいろあっても、今の俺には大山のホームランしか見えないのだ!! 首位・巨人とのゲーム差は大きく離れているけど、大山という選手が阪神の試合を決して消化試合にさせない...。大山、サイコ~!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
60334 0.645
(↓0.007)
M11
(↑1)
23453
(+3)
335
(+4)
117
(+2)
62
(-)
0.260
(-)
3.320
(-)
2
(-)
阪神
47455 0.511
(↓0.005)
12.5
(-)
23409
(+2)
390
(+4)
97
(+1)
65
(-)
0.247
(-)
3.590
(↓0.01)
3
(-)
中日
47465 0.505
(↑0.005)
13
(↑1)
22353
(+4)
396
(+2)
57
(-)
23
(-)
0.248
(-)
3.800
(↑0.02)
4
(-)
DeNA
46485 0.489
(↑0.005)
14.5
(↑1)
21431
(+8)
394
(+1)
115
(+3)
23
(-)
0.269
(↑0.001)
3.810
(↑0.03)
5
(-)
広島
40489 0.455
(↑0.007)
17.5
(↑1)
23430
(+4)
465
(+3)
93
(-)
48
(+1)
0.265
(↓0.001)
4.430
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
35556 0.389
(↓0.004)
23.5
(-)
24396
(+1)
492
(+8)
95
(-)
54
(-)
0.250
(-)
4.790
(↓0.04)