楽天(☆8対2★)西武 =リーグ戦19回戦(2020.10.11)・楽天生命パーク宮城=
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西武
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楽天
21112100X81103
勝利投手:瀧中 瞭太(1勝1敗0S)
敗戦投手:松本 直晃(4勝5敗0S)

本塁打
【楽天】小郷 裕哉(2号・3回裏ソロ),浅村 栄斗(30号・4回裏ソロ),田中 和基(8号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天が快勝。楽天は初回、鈴木大と田中和の適時打で幸先良く2点を先制する。その後は3回裏に小郷のソロ、4回には浅村のソロが飛び出すなど、小刻みに加点した。投げては、先発・瀧中が9回途中2失点の快投でプロ初勝利。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆西武のドラフト3位ルーキー・松岡洸希投手(20)が、初昇格した。 松岡は「聞いたときはびっくりして飛び跳ねました! 心臓が浮きました(笑い)。僕は投げっぷりが1番のセールスポイントだと思っています。ストレートを思いっきり投げていきたいです」と声を弾ませた。 松岡は高校3年の春から本格的に投手に取り組み、高卒でBCリーグの武蔵入り。サイドスローに転校すると、一気に才能が開花した。サイドながら最速149キロをマークし、わずか1年でプロの上位指名を勝ち取った。

◆楽天小郷裕哉外野手(24)が、今季2号ソロで追加点を挙げた。 3-0の3回1死、西武松本の145キロ直球を流し打ち。左翼席ギリギリに運んだ。9月30日のソフトバンク戦以来9試合ぶりの1発。規定打席には達していないが、この本塁打で打率を3割4分9厘まで上げた。「何とか出塁したいと思って打席に入った。しっかり自分のスイングができましたが、風も味方してくれました。追加点が取れて良かった」と笑顔で振り返った。

◆西武のドラフト3位ルーキー・松岡洸希投手(20)がホロ苦デビュー戦となった。 初昇格した日に登板機会が訪れた。5点を追う5回のマウンド。先頭を初球直球で遊ゴロに打ち取ったが、3連打を浴びるなど1回2失点となった。初登板を終え「ファームとの雰囲気の違いも感じました。自分の中では腕を振って投げることができたとは思いますが、1軍の舞台では勢いだけでは通用しないなとも感じました。やはり真っすぐだけだと打たれてしまいますし、変化球でもカウントをとれるようにならないといけないです」と反省した。 松岡は高校3年の春から本格的に投手に取り組み、高卒でBC・武蔵入り。サイドスローに転向すると、一気に才能が開花した。サイドながら最速149キロをマークし、わずか1年で上位指名を勝ち取った。

◆楽天は1回に2点を先制。2回にも1点を追加。3回には小郷の2号ソロでリードを広げた。西武は3回まで無安打無得点。 楽天は4回、浅村の30号ソロで追加点。5回に2点、6回にも1点を追加した。先発滝中は6回まで2安打無失点と好投。 楽天が11安打8得点で快勝。先発滝中は8回2/3を5安打2失点でプロ初勝利をマーク。西武松本は4回5失点で5敗目を喫した。

◆勝てば勝率5割復帰と3位浮上をかけた一戦で、西武打線は沈黙が続いた。 楽天滝中に、1回から13人連続凡打に抑えられた。5回、栗山の初安打から2死一、三塁としたが、外崎がカウント2-2からカーブでボテボテの投ゴロに打ち取られた。カーブ、フォークの変化球にてこずり8回までゼロ行進。9回に、4番メヒアが意地の2点適時打を放ち無得点負けこそ免れたが遅かった。 辻監督は「焼け石に水。カーブが非常に有効的でうまく攻められた。コントロールも良かった」と9月29日の前回登板では3回途中に攻略した滝中に、プロ初勝利を献上した。先発の松本が初回から毎回失点を積み重ねて勝機を逸し「今日という試合がどんだけ大事かというのが...安定していた松本だから、余計にしっかり投げてくれないと困る」と苦言を呈した。

◆西武松本航投手が背信投球で、チームの勝率5割復帰と3位浮上を逃した。 初回先頭から連打を浴びて先制点を献上。さらに四球で2死一、二塁の場面で、楽天田中和を2ストライクと追い込みながら、3球目の甘く入った146キロの直球を右前へ運ばれた。「反省点は、まず序盤に初球の入りがボールになってしまうことが多かったこと。また、追い込んでからタイムリーを打たれたことです」と敗因に挙げた。 辻発彦監督も「1点はしょうがない。2点目、ツーストライク追い込んでから、なんで田中に真っすぐを打たれるか。それが一番、今日の一番のポイントじゃない。余計な四球であったり、失策であったり、自滅した感じだね」。借金は2。3位楽天と1・5ゲーム差となった。

◆楽天浅村栄斗内野手が3年連続の30号に到達した。2年連続30号は球団初。 4点リードの4回1死、西武松本の低めへの縦スライダーを粘り腰ですくい上げ、右中間席へ運んだ。「シンプルに、あまり考えすぎずにいきました」。ルーキー滝中の好投に応え「すごく守りやすく、いい流れのまま攻撃ができた。滝中のいい援護になったかなと思う」と初勝利を後押し。10日に28歳の誕生日を迎えた妻でタレントの淡輪ゆきへも、うれしいバースデープレゼントを送った。 タイトル争いも佳境を迎える。本塁打では日本ハム中田に2差、打点でも中田に1差をつけ、リーグトップにつける。「取りたい気持ちもありますけど、チームが勝ってそういうのがついてくれば一番うれしい」とチームの勝利が最優先。イヌワシ打線の大黒柱の目は、目の前の1球を捉えている。

◆3位楽天は11安打の猛攻で西武に8-2で快勝し、負ければ4位転落の危機を乗り越えた。「1番遊撃」で先発出場した小深田大翔内野手(25)が、適時打を含む4打数2安打1打点の活躍。先発した同期入団で1学年上の滝中瞭太投手(25)のプロ初勝利に大きく貢献した。 先輩のために、躍動した。初回、中前打で出塁。続く鈴木大地内野手の左中間適時二塁打の間に50メートル5秒9の快足を飛ばし、先制のホームを踏んだ。5回に左越え適時二塁打で追加点を奪った。守備では9回無死一塁。三遊間への打球に横っ跳び。惜しくも届かなかったが、ユニホームが泥だらけになるほどのプレーで気迫を見せた。「(滝中は)同期の先輩なので、勝ってくれたら僕もうれしい。援護したい気持ちが強かったです」。同じ社会人卒のルーキー。2人とも寮生活を送り、1軍の晴れ舞台で苦楽をともにしている。「滝中さんの部屋はすごい整理整頓されている。見習いたいです」と慕っている。 ルーキーながら、ここまで89試合に出場。7月中旬から出場機会を増やし、主に遊撃手でのスタメン起用が続いている。打率2割7分3厘、20打点、チームトップの14盗塁をマークしている。18年の田中和基外野手(26)以来の新人王にも期待がかかる。「新人の時にしか獲得できないタイトル。取りたい気持ちは強いです」。シーズンも残り23試合。チームの勝利に貢献しながら、新人王のタイトルを目指す。【佐藤究】

◆勝利への一振りが、スタンドへ届いた。楽天浅村栄斗内野手(29)が3年連続の30号に到達した。2年連続での30号は球団初。4点リードの4回、西武松本のスライダーを右中間席へ運んだ。ルーキー滝中の初勝利を強力援護。負ければ4位に転落するチームの危機も救った。今季は通算200本塁打を達成。チームの勝利を最優先にバットを振り続ける。腰をぐっと入れた。4回1死。西武松本の鋭く曲がり落ちるスライダーに粘った。右膝が地面につきそうになるくらいに沈み込み、バットをしならせた。滞空時間の長い打球は右中間席最深部へ。「シンプルに、あまり考えすぎずにいきました」。3年連続の30号。曇天の球場をわかせた。 主砲が1発を打てば、チームは勝つ。今季、浅村がホームランを放った27試合は23勝4敗(勝率8割5分2厘)。不発に終わった70試合は24勝42敗4分け(勝率3割6分4厘)と濃淡がはっきりと出る。打点を挙げた試合は34勝7敗2分け(勝率8割2分9厘)、打点なしの試合は13勝39敗2分け(勝率2割5分)。数字が存在の大きさを物語る。 ただ、本人は1発への執着心は薄い。「ホームランはあまり意識していない。でも結果的に勝ちにつながっているホームランが多いので、そこは自分の中でも満足しています」。9月は、球団の日本人では2人目の月間10本塁打を記録。9月22日ロッテ戦では自身初の1試合3発も記録。「何とか1日1本、いいところで打つというのを目標にしている。とにかく勝つことだけ意識してやりたいです」。ホームランは勝利への手段の1つと捉えている。 30発目はチームに勝利だけじゃなく、さまざまな価値をもたらす。ドラフト6位ルーキーの滝中の初勝利を強力援護。加えて10日に28歳を迎えた妻でタレントの淡輪ゆきへのバースデープレゼントともなった。さまざまな思いを乗せて、浅村は日々バットで期待に応える。【桑原幹久】

◆夢は正夢になった。楽天ドラフト6位の滝中瞭太投手(25)がプロ4試合目の登板で初勝利を挙げた。 5回1死までパーフェクト投球。9回に適時打を許し完封こそ逃したが、山賊打線を8回2/3、5安打2失点に抑え、前回9月27日の対戦で3回途中5失点でKOされた雪辱も果たした。「努力した以上のことは望まない」。今年で3年目を迎えた滝中の「3年日記」に記されている言葉だ。ホンダ鈴鹿3年目のある日。社内のテレビで流れていた、ホンダがサポートする車いすマラソン選手の紹介映像で「努力-」という言葉を目にした。「やってきた以上のことをやろうと背伸びしても、できない。空回りすると思う」。自分のやってきたことを疑わず、信じられることをやる。プロ入りを目指す右腕の胸に刺さり、自室ですぐに書き留めた。 夢へ近づくために、理想像を変えた。龍谷大時代は最速150キロの本格派右腕として腕を振ったが、剛腕ぞろいの社会人へ進み"技巧派"へスタイルチェンジ。元広島の黒田博樹氏を参考に、直球と同じ軌道から変化する球を重視するようになった。元西武の潮崎哲也氏のシンカーを目標に、130キロ台前半で右打者に向かって曲がりながら落ちる「パワーシンカー」も覚えた。「四球じゃ何も起きない。打たれたら、それが実力です」。打たれないように、抑えられるように汗をかく。今の右腕の努力への道筋は、明確だ。【桑原幹久】

◆楽天浅村栄斗内野手が両リーグ30号一番乗り。楽天選手の両リーグ30号一番乗りは、07年山崎武司以来2人目となった。 西武時代の18年に32本塁打を打っており、楽天1年目の昨季も33本。二塁手で3度以上の30本塁打以上はシピン(大洋=73、75、76年)山田哲人(ヤクルト=15、16、18、19年)に次いで3人目になり、3年連続は史上初めて。

◆夢は正夢になった。楽天ドラフト6位の滝中瞭太投手(25)がプロ4試合目の登板で初勝利を挙げた。 5回1死までパーフェクト投球。9回に適時打を許し完封こそ逃したが、山賊打線を8回2/3、5安打2失点に抑え、前回9月27日の対戦で3回途中5失点でKOされた雪辱も果たした。社会人時代には指名漏れを経験も、母から送られた1本の日本酒が背中を押してくれた。今年で26歳のオールドルーキー。大きな夢への1歩を踏み出した。最高の美酒まであと1球、足りなかった。完封をかけた9回2死二、三塁。メヒアに対しフルカウント。「うりゃ!」。投じたカーブは悲鳴とともに三塁線を破る。完封目前で2失点。降板を告げられた滝中はベンチへ戻る際に一瞬、顔をしかめた。「うれしいですが、投げきれなかった悔しさもあります」。堂々たるプロ1勝だが、心地よい後悔も残した。 両親の願いが、プロへの扉を押し開けた。社会人2年目の18年。ドラフト会議で朗報は届かず「2年で区切り。野球をやめようと思いました」。数日後。母明美さんから「お酒送ったから」と酒好きの息子へ1本の電話が入った。届いたのは福井・鯖江産の日本酒「梵」。金色のラベルには「夢は正夢 Dreams Come True」との文字。「親からは『続けるかはあんたに任せるよ』と言われたんですが、こんなの送られたら野球やめられないですよ」。"夢"をかなえた時に開けよう。固く誓った。 翌19年。封を開ける時が来た。ドラフト会議当日ではなく、エースとしてホンダ鈴鹿を4年連続の都市対抗に導いた夜。「達成感がすごくて、ここがピークだなと...」。同期3人を部屋に呼び、5合の日本酒をあっさり空けた。肝心のドラフト当日は、寮近くの居酒屋でビールを飲み干した。 あれから1年。龍谷大1年時に受けた右肘トミー・ジョン手術のリハビリの一環で磨いたカーブを武器に、山賊打線を惑わせた。この試合最初のピンチとなった5点リードの5回。2死一、三塁から外崎をカーブでボテボテの投ゴロに仕留めた。最速は145キロ。カットボール、ツーシームで左右に、フォーク、チェンジアップ、そしてカーブで緩急と上下を広く使い、的を絞らせなかった。 小、中学時代は控え投手。中学時代は地元で消防士を目指し、職場体験に足も運んだ。両親、指導者、チームメート...。関わった全ての人々のおかげで、記念球を握る。「うちの両親は(ボールを)どっちの棺おけに入れるのか、けんかになっちゃう。1個ずつ入れられるようにもう1つ欲しいです」。新たに浮かんだ"夢"も正夢にする。【桑原幹久】

◆楽天の2年目、小郷裕哉外野手(24)が「7番・左翼」で先発出場し、2号ソロを放った。  3-0、三回1死走者なし。松本の5球目をたたき、左翼席に流し打った。球団広報を通じて、「打ったのはストレートです。しっかり自分のスイングができましたが、風も味方してくれました。追加点が取れてよかったです」とコメントした。  一回の第1打席は、一塁へ内野安打を放った。

◆楽天・浅村栄斗内野手(29)が「3番・二塁」で先発出場し、3年連続で30本塁打を達成した。  4-0、四回1死走者なし。松本の5球目を流し打ち、右中間席に節目のソロをほうり込んだ。 球団初となる2年連続30本塁打。球団広報を通じて、「打ったのはカーブです。打ててよかったです。(味方先発の)滝中、頑張れ!」とコメントした。

◆楽天が完勝した。一回に鈴木大の適時二塁打などで2点を先制。その後も四回の浅村の30号ソロなどで着実に加点した。新人の滝中が完封を逃したが8回2/3を投げて2失点でプロ初勝利。西武は投手陣が乱調で連勝は3で止まった。

◆待望の初勝利だ! 楽天のドラフト6位・滝中瞭太投手(25)=ホンダ鈴鹿=が西武打線を相手に8回2/3を5安打2失点。惜しくも完封は逃したが、快投でプロ1勝目を手にした。  「うれしい気持ちと、最後まで投げ切れなかった悔しさもあります」  完封目前の九回2死二、三塁。フルカウントからメヒアとの勝負に選択したのはカーブだった。やや甘く入った変化球を左翼線に運ばれ、2失点で交代。雨中の熱投129球に本拠地のスタンドからは大きな拍手が送られた。  最速145キロの直球と多彩な変化球を駆使し、強力打線から8三振を奪った。「直球を丁寧に投げられた。カーブが一番よくて助けてくれた」と四回までパーフェクト。テンポよく投げて、味方打線をリズムに乗せた。  滋賀出身の右腕。4試合目の先発でつかんだウイニングボールの行き先は思案中だ。冗談交じりに「うちの両親が、どちらの棺おけに入れるか、けんかになってしまう。両方に仲良く入れられるように、2つ目がほしい」と鼻息を荒くした。  プロ初登板となった9月19日のソフトバンク戦では六回途中まで1失点に抑えた。結果を残し続けるルーキーを三木監督は「素晴らしい投球でした。いうことなしです」とたたえた。  クライマックスシリーズ圏内の2位・ロッテとは5ゲーム差。新戦力の力で、逆襲に転じる。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
54395 0.581
(↑0.005)
-
(-)
22413
(+3)
343
(-)
108
(+1)
75
(+2)
0.243
(-)
3.170
(↑0.04)
2
(-)
ロッテ
53422 0.558
(↓0.006)
2
(↓1)
23392
(-)
400
(+3)
75
(-)
74
(-)
0.239
(↓0.001)
3.940
(↑0.01)
3
(-)
楽天
47464 0.505
(↑0.005)
7
(-)
23452
(+8)
423
(+2)
99
(+3)
55
(+1)
0.258
(↑0.001
4.190
(↑0.02)
4
(-)
西武
45473 0.489
(↓0.006)
8.5
(↓1)
25391
(+2)
433
(+8)
93
(-)
62
(-)
0.240
(↓0.001)
4.370
(↓0.03)
5
(-)
日本ハム
43514 0.457
(↓0.005)
11.5
(↓1)
22412
(+5)
426
(+7)
78
(+1)
58
(+2)
0.252
(↓0.001)
3.960
(↓0.03)
6
(-)
ORIX
37546 0.407
(↑0.007)
16
(-)
23375
(+7)
410
(+5)
73
(-)
78
(+3)
0.251
(↑0.002)
4.030
(↓0.01)