阪神(★3対5☆)DeNA =リーグ戦19回戦(2020.10.10)・阪神甲子園球場=
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DeNA
00111110051213
阪神
2001000003720
勝利投手:伊勢 大夢(1勝0敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(1勝1敗13S))
敗戦投手:ガンケル(1勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】オースティン(16号・3回表ソロ),ソト(20号・4回表ソロ),ソト(21号・6回表ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは1点を追う5回表、オースティンの適時打で同点とする。続く6回には、ソトが2打席連続本塁打となるソロを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・伊勢がプロ初勝利。敗れた阪神は、先発・ガンケルがリードを守れず、打線も5回以降は1安打と沈黙した。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神がジョー・ガンケル投手(28)、DeNAが浜口遥大投手(25)。 阪神は外国人枠の関係で、ボーアがベンチ外となった。現在、1軍は助っ人5選手を登録しているが1試合のベンチ入りは4人まで。ガンケルが先発するため、残り3枠は5番左翼サンズ、救援のエドワーズ、スアレスとなった。代わって原口が今季2度目の一塁スタメンで起用された。

◆阪神が糸井嘉男外野手(39)と大山悠輔内野手(25)の連続適時打で2点を先制した。 初回、先発浜口から安打と敵失で無死一、二塁を作り、3番糸井が中前へ先制打。4番大山も左前打で2点目を挙げた。糸井は8日広島戦(マツダスタジアム)の第3打席から日をまたいで3打席連続適時打。大山も2戦連続適時打と、クリーンアップが連日の活躍を見せた。

◆DeNA浜口遥大投手(25)が、2週続けて早々にマウンドから姿を消した。1回は上位打線に安打を集められて3安打2失点。2回は下位打線への四死球で制球が定まらない。1回1/3、2失点、38球で降板した。 前日の雨天中止からスライド登板。「中5日が1日ずれるだけなので、いつもの中6日と同じ調整をしました。しっかり自分のボールを投げたいと思います」と意気込んだが結果は裏腹だった。前回登板の3日の中日戦も1回1/3、8失点と炎上。開幕から唯一、ローテを守ってきた左腕が不振に陥っている。

◆阪神が大山悠輔内野手(25)のこの試合2本目となる適時打で勝ち越した。 同点の4回2死一、三塁。2番手進藤から技ありの右前打。追い込まれてから外角直球を軽打し、逆方向の一、二塁間を破った。初回には先発浜口から左前適時打を放っており、4番が早くも2打点の活躍だ。

◆阪神の守備の乱れが失点につながった。1点リードの5回無死一塁の場面。DeNA2番柴田の打球は、遊撃へのゴロ。 これをショート小幡竜平内野手(20)が捕球できず、前にこぼして無死一、二塁に。先発ガンケルが続くオースティンに左前適時打を打たれ、同点に追いつかれた。 阪神は北條史也内野手(26)が2回に失策。この場面は失点につながらなかったが、北條の失策はチーム66個目。小幡の失策は同67個目。前日9日時点でリーグワーストの失策数をまた増やした。

◆阪神ジョー・ガンケル投手(28)はDeNAの強力助っ人陣から3被弾など6回4失点(自責3)で降板。先発初白星はならなかった。 初回に2点の援護をもらったが、リードを守りきれない。3回に3番オースティン、4回に6番ソトにそれぞれソロ本塁打を浴びて同点とされた。4回に再び打線が勝ち越したが、直後の5回にオースティンの適時打を浴びた。 同点の6回にはソトに2打席連発となる勝ち越し弾を浴び、ついにリードを許した。6回9安打(3被弾)4失点。7回から救援陣にマウンドを託した。 「先発として、援護してもらったリードを守ることができず悔しい。前回の登板よりもボールが高く集まってしまったから、そこを反省して次の登板に生かせるようにしたい」 新加入の今季は開幕時の先発から中継ぎ転向で結果を残し、9月26日ヤクルト戦から再び先発に戻った。今回は再転向後3度目のマウンドだったが、先発初勝利はお預けとなった。

◆阪神は1回、糸井と大山の連続タイムリーで2点先制した。DeNAは3回、オースティンの16号ソロ本塁打で1点を返した。 DeNAはソトの2打席連続本塁打で勝ち越した。4回は20号ソロ本塁打で同点。6回は21号ソロ本塁打でリードに転じた。 DeNAは継投で逃げ切り、3位に浮上した。伊勢がプロ初勝利。阪神は再三の逸機が響き、先発ガンケルは今季4敗目を喫した。

◆DeNAネフタリ・ソト内野手が華麗な連弾で逆転勝ちに貢献した。4回に3年連続20発を決めるソロを放り込むと、6回にも21号ソロ。 「自分のスイングで振り抜くことができた。シンプルにボールに対してコンタクトすることを心掛け打席に向かった」と振り返った。

◆武骨な九州男児が記念球をにぎりしめた。DeNAドラフト3位ルーキーの伊勢大夢投手(22)が、プロ初勝利を手にした。同点の5回から3番手で登板し、2回無安打無失点で逆転勝利に貢献。「勝利投手のチャンスを意識した方が気合が入る。しっかり意識して投げた」と聖地で勝ち名乗りをあげた。 九州学院(熊本)から明大に進み、プロ入り。高校の2学年後輩にヤクルト村上、大学の同期は広島森下と、"格上"の戦友たちが闘志をかき立てる。「明大の先輩や、高校の村上だったり、僕と同じ経歴上で活躍している人がたくさんいる。その中で負けたくない気持ちは大いにある」。最も意識するのは新人王候補の"イケメン右腕"だ。「特に森下は去年まで4年間、一緒にやっていた。僕は2番手投手だった。プロの戦いの中で彼には負けたくない」と言った。 今季は21試合に登板し、防御率1・14と安定感を発揮している。最速154キロの直球を軸に、スライダー系と逃げながら落ちるスプリットが武器。先輩の三嶋を見習い「1人1人の打者に魂を込めて投げていくというのを受け継いでいけたら」と、スリークオーターから重い球を投げ込む。高校時代に2度の出場でつかめなかった甲子園でプロ初勝利。記念球は「親にあげたいと思う。『高校で勝てなかった分、やっと勝てたよ』と言いたい」と感謝を込めた。【為田聡史】 ▽DeNAラミレス監督(初勝利の伊勢に)「時間がたつごとに良くなっている。当初は右打者だけに投げていたから成績は良かったが、今は左打者にもいい結果が出ている。信頼できる投手になっている」

◆阪神ベテラン糸井嘉男外野手が4試合連続安打で先制点を刻んだ。 1回無死一、二塁。DeNA浜口のフォークを捉えると、渋くゴロで二遊間を破るタイムリーになった。「先制したい場面だったので打つことができて良かったです」。10月は35打数13安打で月間打率3割7分1厘。好調を維持し、シーズン終盤に向かう。

◆阪神大山悠輔内野手が4番の意地を見せた。 1回は3番糸井に続くタイムリーだ。DeNA先発浜口のチェンジアップを捉え、三遊間を破った。同点に追いつかれた直後の4回2死一、三塁。進藤の速球を的確に捉え、右前へ勝ち越し適時打。「追いつかれた後だったので、すぐに勝ち越したいと思っていました。打つことができて良かったです」。 競り負けたが2安打2打点と存在感を示した。

◆阪神は再三の逸機が響き敗戦。先発ガンケルは今季4敗目を喫した。矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -中盤までは競っていた。どう振り返る 矢野監督 攻撃のところで、取れるときにやっぱり点を取らないと。守りのミスもありましたし、流れがこっちに来るようなゲームにできなかったですね。 -1回に3、4番とタイムリー。いい流れに見えたが 矢野監督 だからその後も得点できてないし、そういうところがこういう展開になるんじゃないかなと。 -どういうところを取り組んでいけば改善できそうか 矢野監督 練習はみんなしてますし、メンバーも今いないような状況の中でみんな前向いてやってくれてるんで。練習するしかないです。 -ガンケルの投球内容については 矢野監督 ガンケルらしく投げているところもありましたし。ホームランで。ソロホームランなので責められない部分もあるのですけど、何とかヒットというか打球を上げないようなガンケルの投球をね。そういうところは期待したいですね。 -先発復帰後最多の107球 矢野監督 徐々にそういう先発の形にはなってきていると思うんで。3回り目というのはみんなしんどいんですけど。でもまた頑張ってほしいですね。 -大幅なメンバー入れ替えもあった中での連戦 目の前の試合を全力で戦うことしかできないので。全員でつなげて、ピッチャーもバッターも全員でやっていきます。 -ガンケルは甘くなったときに長打につながりやすいか 矢野監督 ストライクをとれる投手なのでどうしてもゾーンには投げたくなるし、野球の違いというのもあるしね。どんどんストライクを投げるというのはあるし。本来はゴロを打たせる投手だけど、そのあたりの修正が必要というのはあるし、野手が足を引っ張ったところもある。(失点は)1点1点なのでね、打線の援護あればそうならないところもあるんだけど。こういう試合で勝とうと思うと粘りきるのは必要かなと思う。 -先発マスクは坂本。リードでの期待も 矢野監督 総合的に。 -梅野のコンディションは問題ないか 矢野監督 100%ではないと思うけど、それが理由で外したわけではない。 -5回のガンケルの打席は、走者が出ていたら代打高山だった 矢野監督 もうね、中継ぎがどうしても苦しいので。そういうところでは、ランナーなしであれば(ガンケルを)続投しようかなというところで。 -ボーアを外し、エドワーズがベンチ入りしたのも同じ理由 矢野監督 もちろん、もちろん。ピッチャーがしんどいので。どうしても、競ったときに(エドワーズが)いないっていうのは、ちょっと苦しいかなという部分はあるんで。

◆阪神藤浪晋太郎投手が救援7試合目で初めて2点ビハインドで登板し、1回を無失点に抑えた。 8回に3番手で上がり、2四球で2死一、二塁のピンチも代打楠本を157キロ直球で中飛。「ランナーを出してしまいましたが、何とか0点で抑えることができて良かったです」。中3日で2戦連続無失点。ここまで勝ちパターンでの起用がほとんどで、矢野監督は「登板間隔も空いていますし。(連戦残り2試合で)どんどん早めにいきました」と理由を説明した。

◆虎がなんとも寂しい黒星を喫した。1回に相手のミスにつけ込み2点を先制したが、2回無死満塁の好機で無得点。同点とされた直後の4回の攻撃では北條の送りバント失敗があり、1点の勝ち越し止まり。5回はショート小幡の失策が失点につながって再び同点とされると、6回に先発ガンケルがソトに勝ち越しソロを食らった。 矢野監督 取れるときに点を取らないと。守りのミスもありましたし、流れがこっちに来るようなゲームにできなかった。 ガンケルは6回の1発がこの試合3被弾目。ソトには4回から2打席連発でアーチを浴びせられ、6回4失点。先発再転向後3度目のマウンドでも先発初勝利をつかめなかった。 矢野監督 ガンケルらしく投げているところもありましたし。ソロなので責められない部分もあるのですが、何とか打球を上げないようなガンケルの投球を期待したい。 揚塩球団社長が2度にわたって新型コロナウイルス感染者が相次いで出た責任を取って今季限りの辞任を表明してから一夜明けた試合。チームは前日9日に「目の前の試合を勝ちきることにこだわって」とエールを送られたが、ミスや攻めあぐね、先発が踏ん張れない複数要因が絡んで敗れた。 新型コロナによる大量離脱の影響は大きい。ガンケルを5回の打席に送って6回のマウンドに向かわせたが、指揮官は「中継ぎがどうしても苦しいので。ランナーなしであれば続投しようかなというところで」と説明。救援陣は岩崎、岩貞、馬場らを欠く。8日に本塁打を放った大砲ボーアをベンチから外し、エドワーズをブルペン待機させた。矢野監督が「競ったときに(エドワーズが)いないのは、ちょっと苦しい」と言うようにコロナ関連の離脱余波はボディーブローのように効いている。苦しい戦いを強いられる中、首位とは今季最大の14ゲーム差となった。【松井周治】

◆DeNA・梶谷隆幸外野手(32)が「1番・中堅」で5試合ぶりにスタメン復帰した。今季は打率・318、16本塁打、39打点(いずれも9日時点)で不動のリードオフマンとして活躍していたが、3日の中日戦(横浜)の第4打席で空振りした際に背中の張りを訴えて交代していた。一回の打席は見逃し三振だった。

◆阪神はガンケル、DeNAは浜口の両先発で試合が始まり、阪神は一回無死一、二塁から「3番・右翼」の糸井が中前に先制の適時打。「打ったのはフォーク。先制したい場面だったので、打つことができてよかったです」と広報を通じて、コメント。続く「4番・三塁」の大山も左前にタイムリー。「打ったのはチェンジアップ。いい流れで回ってきたので、その流れで打つことができました」と語った。

◆DeNA・浜口遥大投手(25)が二回途中で降板した。  「まずは一回をゼロで抑えてほしい。ゼロに抑えて(ベンチに)戻ってくるのが重要」  試合前にラミレス監督が期待を寄せていたが、浜口は一回に先頭の近本に右前打、さらに味方の失策で一、二塁とされると糸井、大山に連続適時打を浴びて2点を奪われた。  二回は先頭の小幡に四球、続く投手のガンケルにも死球。近本にはストレートの四球で無死満塁とされ、北條は投ゴロで本塁突入は阻止したが、続く3番の糸井を迎えたところで2番手・進藤との交代を告げられた。  進藤は糸井、大山を連続三振で切り抜け、浜口は1回1/3、3安打3四死球、2失点(自責1点)だった。前回3日の中日戦でも1回1/3を8安打、8失点で降板しており、2戦連続で二回途中で交代となった。

◆DeNAのネフタリ・ソト内野手(31)が1-2の四回に、左中間席へ20号の同点ソロを放った。  「前でしっかりとらえることができました。追い込まれていたので、ストライクゾーンにきたボールに対してコンタクトすることを心掛けていました」  ソトは入団1年目の2018年に41本、19年は43本をマークし、いずれの年も本塁打王のタイトルを獲得。この日の20号で、入団から3年連続の"大台"となった。球団の外国人としてはシピン(1972年から6年連続)、ポンセ(86年から4年連続)以来、3人目となった。

◆阪神は2ー2の同点に追いつかれた直後の四回二死一、三塁で、大山が2番手・遠藤から一回に続く適時打を右前に放って、勝ち越した。「打ったのはストレート。追いつかれたあとだったので、すぐに勝ち越したいと思っていました」とコメント。これで今季は66打点となった。

◆阪神の先発・ガンケルは一回に2点の援護を受けながらも、3本塁打を浴びて、6回9安打4失点(自責3)で降板。「先発として援護してもらったリードを守ることができず悔しいね」。二回には死球、四回には中前打を放ったものの、得点には結びつかず。五、六回に失点を重ねただけに、「前回の登板よりもボールが高く集まってしまったから、そこを反省して次の登板にいかせたい」と語っていた。

◆阪神・藤浪が3番手として、3ー5で迎えた八回に登板。二死から2四球を与えたが、1万8569人の観客が見守る中、窮地を脱した。打者5人に対して、1回無安打2四球で16球の内容に「ランナーを出してしまいましたが、何とか0点で抑えることができてよかったです」と広報を通じてコメントを残した。

◆阪神は3-5でDeNAに逆転負け。貯金は「2」となった。一回、糸井、大山の連続適時打で2点を先取したが、先発したガンケルがオースティン、ソトに2打席連続本塁打を浴びた。  打線は四回まで6安打9残塁。八回一死から代打・熊谷が左前打で出塁したが、続く代打・中谷の打席で盗塁に失敗するなど、逆転負け。先発したガンケルは6回4失点で4敗目(1勝)。3-5の八回には藤浪が登板し、2四球を与えたが無失点に抑えた。  この日は、ガンケルとエドワーズ、スアレスの投手3人が登録されたため、外国人選手の出場枠(4人)の関係でボーアはベンチ入りしなかった。球団社長の電撃辞任から一夜明け、後味の悪さだけが残った。

◆逆転負けを喫した阪神・矢野監督の試合後の報道陣とのやりとりは以下の通り。  (テレビインタビュー)  --中盤までは競っていた。どう振り返る  「攻撃のところでね、取れるときに、やっぱり点を取らないとっていう。守りのミスもありましたし、流れがこっちに来るようなゲームにできなかったですね」  --一回に3、4番とタイムリー。いい流れに見えたが  「だからそのあとも得点できてないし、そういうところが、こういう展開になるんじゃないかなと」  --どういうところを取り組んでいけば改善できそうか  「うーん、まぁね。練習はみんなしてますし、メンバーも今いないような状況の中で、みんな前向いてやってくれてるんで。練習するしかないです」  --ガンケルの投球内容については  「まあ、ガンケルらしく投げているところもありましたし。ソロホームランなんで、責められない部分もあるんですけど、何とかヒットというか打球を上げないようなガンケルの投球をね、そういうところは期待したいですね」  --先発復帰後最多の107球だった  「徐々にそういう先発の形にはなってきていると思うんで。3周り目というのは、みんなしんどいんですけど。でもまた頑張ってほしいですね」  --八回は藤浪を投入  「登板間隔もあいていますし、今日、明日と試合をしてまた月曜日(試合なし)。そういう意味ではどんどん早めにいきました」  --結果的に連戦ではなかったが、大幅なメンバー入れ替えもあった中での13連戦だった。11日に向けて  「まあ、目の前の試合を全力で戦うことしかできないので。全員で繋げて、ピッチャーもバッターも全員でやっていきます」  (記者囲み)  --ガンケルはタイプ的に甘くなったときに長打につながりやすいか  「タイプ的かどうかは分からんけど、ストライクをとれる投手なので、どうしてもゾーンには投げたくなるし、野球の違いというのもあるしね、本来はゴロを打たせる投手だけど、そのあたりの修正が必要というのはあるし、野手が足を引っ張ったところもあるし、1点1点なのでね、打線の援護があれば、そうならないところもあるんだけど。こういう試合で勝とうと思うと粘りきるのは必要かなと思う」  --先発マスクは坂本。リードでの期待もあったか  「うん、まあ、全部、総合的に」  --梅野のコンディションは問題ない  「万全、100%ではないと思うけど、それが理由で外したわけではない」  --五回のガンケルの打席は走者が出ていたら代打・高山だった  「もうね、中継ぎがどうしても苦しいんで。そういうところでは、ランナーなしであれば、(ガンケルを)続投しようかなというところで」  --ボーアを外し、エドワーズがベンチ入りしたのも同じ理由  「もちろん、もちろん。ピッチャーがしんどいんで。どうしても、競ったときに(エドワーズが)いないっていうのは、ちょっと苦しいかなという部分はあるんで」

◆仕切り直しの一戦で拙攻拙守のオンパレード...。阪神はDeNAに3-5で逆転負け。9日に揚塩健治球団社長(60)が12月1日付で辞任することを発表し、矢野燿大監督(51)は「社長の思いもしっかり持って戦っていく」と誓っていたが、外国人枠の関係で野手のボーアをベンチから外す策も裏目。チグハグな戦いで、首位巨人とのゲーム差は今季最大の「14」に開いた。  ワンサイドでの快勝を予感させた試合は、みるみると凡戦に変わった。球団として「仕切り直し」の一戦は、押せ押せムードが拙攻、拙守で一転。矢野監督は明らかな敗因を自覚した。  「取れるときに、やっぱり点を取らないと」  一回に2点を先取した後、なおも無死一、二塁で後続が倒れた。二回も3四死球で無死満塁をもらいながら、北條が初球を当たり損ねの投ゴロ。ここで早くも投入された2番手・進藤に、糸井と大山が連続三振を喫した。  2-2の四回は無死一、二塁で北條が犠打失敗。その後1点を勝ち越したが、なお2死満塁を逃した。四回までに9残塁。先発の浜口を1回1/3でKOしながら、無残な逆転負けだ。  「守りのミスもあったし、流れがこっちにくるゲームにできなかった」  二回に北條が失策。五回無死一塁で、柴田の遊ゴロを小幡が失策。併殺を狙える場面で1死も取れず、失点を呼んだ。12球団最多の67失策。弱点を克服できないまま今季が終わろうとしている。  9月25日に新型コロナウイルスの集団感染が発覚してから、歯車がかみ合わない。前の試合(8日の広島戦)で本塁打を放って復調の兆しをみせたボーアが、ベンチから外れた。  出場可能な外国人は4人。ガンケルが先発する試合では、サンズと守護神のスアレスと、あと1人。将は「中継ぎがどうしても苦しい」とエドワーズを選んだ。  コロナショックによる岩崎、岩貞不在の"余波"...。ボーアに代わって「6番・一塁」に入った原口は2度の満塁機を逃すなど4打数無安打。3-4の七回に登板したエドワーズは、ダメ押し点を献上した。"その日暮らし"のチームには、リズムも生まれにくい。  9日。揚塩球団社長がコロナ騒動を含む一連の球団運営の責任を取る形で12月1日付での辞任を表明した。激震の中、指揮官は「社長の思いもしっかり持って戦っていく」と発言。再出発を誓ったばかりだが、その初戦につまずき、打開策の返答にも困った。  「うーん。練習はみんなしている。メンバーもいない状況の中、みんな前を向いてやってくれている。目の前の試合を全力で戦うしかできない」  首位巨人とは今季最大の14ゲーム差。ちぐはぐ、悪循環...。そんなフレーズに一日も早く別れを告げなければ、社長と誓った"ファンを楽しませる野球"には、たどり着けない。(安藤理)  ◎...阪神が敗れ、首位巨人とは今季最大の14ゲーム差となった(これまでは13・5が最大)  ◎...この日、2失策でチーム失策数は両リーグワーストの67(95試合)。1試合平均では0・705。昨季も102(143試合)は両リーグワーストで、同0・713とほとんど変らない  ★NPBの外国人枠  今季は新型コロナウイルス感染拡大によって開幕が遅れ、試合数が減った(143→120)ことに伴い、特別ルールを採用。1軍の外国人枠を「4」から「5」に拡大した。ただし、ベンチ入りは従来通り4人まで。投手、野手とも最大3人が出場可という原則も同じ。また「投手4野手1」「投手1野手4」の登録を行ったチームは「以後5人の登録を行う場合は、それ以外の人数の投手、野手の組み合わせは認めない」とも記載されている。

◆チャンスで左へ、右へ。4番の大山が2本のタイムリーを放った。  「いい流れで回ってきたので、その流れで打つことができました」  まずは一回、糸井の先制打の直後だ。無死一、二塁から浜口の125キロチェンジアップをとらえて左前打。8日の広島戦(マツダ)に続き、2戦連続で適時打を放った。  2-2と追いつかれた直後の四回2死一、三塁では、進藤の低めの147キロを右前へ。「追いつかれた後だったので、すぐに勝ち越したいと思っていた」と一時勝ち越しの適時打を放った。  5日の巨人戦(甲子園)で4番に復帰してから5試合で打率・364(22打数8安打)、1本塁打、5打点と好調だ。セ・リーグ本塁打王争いで巨人・岡本(25本)を1本差で追う中、アーチこそ描けなかったが、2打点で今季66打点。こちらもトップの岡本(76打点)に10差の5位と、可能性を残している。(菊地峻太朗)

◆3-5の八回に3番手で登板した藤浪は1回を無失点。2死から連続四球で一、二塁のピンチを招いたが、代打・楠本をフォークで中飛に打ち取った。「ランナーを出してしまいましたが、なんとか0点で抑えることができてよかったです」。この日の最速は159キロ。スピードガンに表示されると、1万8569人が集まったスタンドからは「オーッ」というどよめきとともに大きな拍手が送られた。

◆2年連続本塁打王のソトが球団史に名を刻んだ。四回に左中間席へ3年連続となる20号ソロを放った。球団の外国人選手で来日1年目から3年連続20本以上は1972-77年のシピン(6年)、86-89年のポンセ(4年)に次いで3人目。六回には2打席連発となる決勝の21号ソロを放った助っ人は「偉大な記録に並ぶことができて光栄。プレーする機会を与えてくれたDeNAに感謝します」と語った。

◆"コワモテ系"の表情を崩し、恥ずかしそうに記念球を受け取った。DeNAのドラフト3位・伊勢大夢(ひろむ)投手(22)=明大=が待望の初勝利を手にした。  「率直にうれしい気持ち。七回以降は勝ちパターンの投手が投げてくださりドキドキしました」  先発の浜口が二回途中で早々に降板し、3-3に追いついた直後の五回から3番手で登板した。スリークオーターから繰り出す150キロ超の直球、スライダー、川村投手コーチの助言で改良したフォークボールを操り三者凡退に。勝ち越し後の六回も続投し、糸井を3球連続フォークで二ゴロに仕留めるなど、2回をピシャリと封じた。  熊本出身。九州学院高の2学年下にヤクルト・村上がおり、明大で同級生の広島・森下は新人王候補の活躍。「自分の経歴(の仲間)にはプロで活躍している選手が多い。でもプロの長い戦いの中で僕が目立てるように頑張りたい」。熱い思いを秘め、ついにスポットライトを浴びた。  「勝っている状況で投げさせてもらえるように。いずれはセーブのチャンスをもらえるようにアピールしたい」と、将来は抑えを目指すパワフル右腕。ラミレス監督も「信頼して、期待できる投手だ」と"伊勢大明神"の御利益にあやかっていた。(湯浅大)

◆二回が勝敗を分けた。無死満塁で得点できなかった阪神と、早めの継投がハマったDeNA。押せ押せとしなければいけない状況で、北條はバットの先に当てただけの投ゴロに終わった。  前打者の近本は四球で歩いたが、初球はフォーク。ネクストから、それをどう見ていたのか。自分に対してもフォークから入ってくるかもしれない、と想定したか。最悪併殺でも1点が欲しい場面。一回無死一塁も三ゴロ失策だったが、捕られていれば併殺打だった。準備段階から改善しなければいけない。  コーチ時代から見てきたが、北條は手を抜く選手ではない。ただし、打撃も守備も、一生懸命過ぎる部分がある。力むがゆえに結果を残せず、首脳陣の信頼を積み上げられないことにつながっている。プロとしての経験や年齢を考えても、がむしゃらにやればいいという時期は過ぎた。もっと自信をもってやればいい。心は熱くても、頭の中では冷静に整理する余裕が欲しい。  ボーアをベンチから外し、エドワーズを入れたように投手陣は苦しい。得点力を向上しなければ勝負にならない。(本紙専属評論家)

◆わが阪神は試合に負けてしまいましたが、ムフフフ...。実は虎視眈々と進めている『木を見て(大)山を見ず作戦』が着実に完成に向かっているのだー!  木とは何ぞや!? それは「大山ホームラン王頼むでエ!!」「一発狙ったれー!!」であり、山は『不動の虎の4番打者』なのだ!!  巨人・岡本との本塁打王争いに注目が集まっているその間、サンズの不振もあり、5日の巨人戦から4番に座った大山が、本日も2本の適時打と、昨年のプレッシャーでガチガチの4番打者とは見違えるように涼しい顔して、仕事をする4番になりつつあるのだ!!  ファンが本塁打王と騒げば騒ぐほど、こちら(大山)の思うツボ...。ホラあるでしょう? 周りが興奮しすぎると、逆に自分が冷静になることって...。そして、終わってみれば本塁打王も手中に収める...。となると、俺は予想してまーす!!  先発のガンケルがオースティン、ソトに計3発を浴びてKO...。仕方ねーよ!! オースティン、ソトは元メジャー、ガンケルは3Aだもん。よもや、日本でメジャーのすごさをみせつけられるとは思わなかったろうに...。お気の毒...。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
60304 0.667
(↑0.004)
M12
(↑2)
26448
(+7)
321
(+1)
115
(+1)
61
(+2)
0.261
(↑0.001)
3.280
(↑0.03)
2
(-)
阪神
46445 0.511
(↓0.006)
14
(↓1)
25403
(+3)
383
(+5)
95
(-)
65
(-)
0.247
(↓0.001)
3.590
(↓0.01)
3
(1↑)
DeNA
45475 0.489
(↑0.005)
16
(-)
23420
(+5)
389
(+3)
109
(+3)
23
(+1)
0.268
(-)
3.830
(↑0.02)
4
(1↓)
中日
44465 0.489
(↓0.005)
16
(↓1)
25339
(+1)
392
(+7)
56
(-)
23
(+1)
0.247
(-)
3.880
(↓0.03)
5
(-)
広島
38489 0.442
(↑0.007)
20
(-)
25419
(+3)
458
(-)
93
(-)
47
(+1)
0.265
(↓0.001)
4.450
(↑0.04)
6
(-)
ヤクルト
35536 0.398
(↓0.004)
24
(↓1)
26391
(-)
477
(+3)
93
(-)
54
(-)
0.249
(↓0.001)
4.720
(↑0.02)