中日(★1対7☆)巨人 =リーグ戦22回戦(2020.10.10)・ナゴヤドーム=
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巨人
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中日
0000000101700
勝利投手:畠 世周(3勝3敗0S)
敗戦投手:ロドリゲス(2勝4敗0S)

本塁打
【巨人】ウィーラー(11号・6回表ソロ)

  DAZN
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◆巨人は2回表、ウィーラーの適時打で先制する。そのまま迎えた5回には、松原と坂本の連続適時打で4点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・畠が7回5安打無失点の好投で今季3勝目。敗れた中日は、先発・ロドリゲスが中盤につかまり、打線も7安打1得点とつながりを欠いた。

◆巨人丸佳浩外野手(31)は6日から3戦連発中。今季の中日戦は3本塁打しているが、ナゴヤドームでは9試合で29打数2安打、打率6分9厘の本塁打0。巨人移籍後は22試合で1本塁打の苦手球場で、自身初の4戦連発を狙う。

◆10日の中日戦に先発する巨人畠世周投手が、リベンジを誓った。 今季中日戦3試合に登板し、2敗、防御率4・58。前回対戦の9月26日では京田に2ランを浴びるなど5回途中で降板した。 「何度も負けているので1イニングでも長く、1人1人大切に投げていきたいと思います」と力を込めた。

◆中日与田剛監督(54)らコーチ、選手、スタッフがナゴヤドームに設置された故高木守道氏の遙拝所で黙とうをささげた。この日は1月に78歳で死去したOBで元監督高木守道氏の追悼試合。試合前練習終了後に、矢野球団社長、加藤球団代表、京田選手会長を始めとする1軍選手、スタッフ、球団関係者約90人が遥拝した。与田監督以下、コーチ、選手は試合前練習から、高木氏の現役時代の背番号1、前回監督時の88のユニホームを着用。試合も同じスタイルで戦う。 午後2時開始の試合では、試合前、試合中のイニング間に高木氏の現役時代からの映像を流す。巨人と最終決戦で優勝を争った94年10月8日のナゴヤ球場スコアボードを再現。ファーストピッチセレモニーでは、高木氏の長男道彦氏(43)が投球、10・8決戦でスタメン出場したパウエル巡回打撃コーチが打席に立ち、中村バッテリーコーチが捕手を務める。

◆1月に78歳で死去したOBで元監督高木守道氏の追悼試合が行われ、セレモニアルピッチのマウンドに長男・道彦さん(43)が上がった。 打者、捕手は94年の10・8決戦にスタメン出場したアロンゾ・パウエル巡回打撃コーチ、中村武志1軍バッテリーコーチが務め、スタンドからどよめきも起こった。道彦さんの球が中村コーチの構えるミットにきれいに吸い込まれると観客から大きな拍手が送られた。 始球式の大役を終えた道彦さんは、「3月になって(開催が)延期という形になって、いつ行われるのか、今度はできないかもしれないということもありました。こういう形で開催していただけたのは、家族としても本当に光栄に思っています」と話した。 始球式前には高木氏の現役時代、監督時代の映像なども流され、追悼試合を盛り上げた。

◆9月に育成から支配下契約に変更された3年目の中日マルク投手(25)が初めて出場選手登録された。「ファームでやってきたことをしっかり出してチームに貢献するために力を発揮できるよう頑張ります」。個性的な投球フォームから繰り出す直球を武器に今季は2軍で23試合に登板して0勝1敗3セーブ、防御率2・05。救援部隊の新戦力として期待がかかる。

◆中日の先発、ヤリエル・ロドリゲス投手(23)が5回途中9安打5失点でKOされた。 3回先頭の9番畠から4回の5番丸まで6者連続で三振を奪うなどパワー投球を披露。4回までウィーラーの適時打による1失点で踏ん張ったが、5回2死満塁から松原、坂本に連続適時打を浴びて降板した。郭源治が93年にマークした球団記録の7連続三振にあと1に迫る力投も巨人打線に攻略された。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が、スタメン復帰即適時打を放った。3点リードの5回2死二、三塁、中日ロドリゲスの150キロを中前にはじき返した。 「2死からみんなが粘って作ったチャンスだったので、ものにできて良かったです」とコメントした。6日のDeNA戦を右足の張りで途中交代。7、8日のDeNA戦2試合を欠場し、3試合ぶりのスタメンで結果を残し、代走が送られた。

◆巨人ゼラス・ウィーラー内野手(33)が、11号ソロを放ち、サイクル安打に王手をかけた。 6回1死、左中間席へのアーチ。2回に先制適時二塁打をマークし、5回には右前打。三塁打が出れば達成となる。

◆1月に78歳で死去したOBで元監督高木守道氏の追悼試合が行われ、7回裏攻撃前に球団応援歌「燃えよドラゴンズ!」の74年バーションが流された。 高木氏と親交が深かったOB板東英二氏が歌う「1番高木が塁に出て~」や「中日球場」などの歌詞も含まれる高木氏現役時代のバージョン。ナゴヤドームがノスタルジーに包まれた。

◆中日のマルク投手(25)が6点リードされていた8回に4番手としてプロ初登板。先頭田中俊に中前打を許すと、4番岡本には四球。内野ゴロと盗塁で1死二、三塁となりウィーラーの遊ゴロで1点を失った。 東邦、龍谷大を経て17年に入団した3年目の右腕は左足と左腕が独特の動きを見せる個性的なフォームから繰り出す直球が武器。9月に育成から支配下契約となり、10日に初めて出場選手登録された。

◆巨人は2回、ウィーラーの適時二塁打で1点先制。先発畠は3回まで3安打2四球も中日打線に決定打を許さない。 巨人は5回2死満塁から松原、坂本の連続適時打で4点を奪いロドリゲスをKO。6回はウィーラーの11号ソロでリードを広げた。 中日は8回、アルモンテの適時打で1点を返したが反撃もここまで。7回を4安打無失点の畠が3勝目。ロドリゲスは4敗目。

◆巨人は2回にウィーラーの適時二塁打で1点先制。5回2死満塁から松原、坂本の連続適時打で4点を奪い中日ロドリゲスをKO。6回はウィーラーの11号ソロでリードを広げた。8回にアルモンテの適時打で1点を奪われたが、そのまま逃げ切った。7回を4安打無失点の畠が3勝目を挙げた。 ▼巨人が60勝30敗4分けとなり、貯金を30の大台に乗せた。巨人の貯金30以上は13年以来だが、94試合目以下で到達は70試合目に記録した89年以来、31年ぶり。 原監督の貯金30以上は02、09、12、13年に次いで5度目。原監督にとっては12年の105試合目を抜く最速到達で、巨人の監督で貯金30を5度以上記録したのは51~56年水原監督6度、63、65、66、67、70年川上監督5度に次いで3人目。

◆1月に78歳で死去したOBで元監督高木守道氏の追悼試合が行われた。 巨人原辰徳監督が、高木守道氏の追悼試合を制し、「10・8決戦」に思いをはせた。「ベストを尽くして、勝利できたのは高木さんも『やるな』という感じで見ててくれたんじゃないかなと」とコメント。試合前には映像も流れ「懐かしいですね。しかし、ああいうゲームは2度と迎えたくないですね。監督のミスターが『我々は絶対勝つ』と3回連呼されて、『よし』『よし』と3回連呼したのを覚えています」と回想した。

◆中日の3カ月ぶりの5割復帰のカベは厚かった。1月に78歳で他界したOB高木守道氏の追悼試合。 試合前に与田監督、選手、スタッフ全員で球場に設置された遥拝(ようはい)所で黙とうをささげ臨んだが、大敗でAクラスから転落した。与田監督は「あと1本出ないのは点を取れないときのパターン。気持ちを察してほしい。(高木さんに勝利を届けたいという)そういう気持ちで臨んでいた」と肩を落とした。

◆巨人ゼラス・ウィーラー内野手が、3安打3打点の大活躍で難敵ロドリゲスを攻略した。 2回に先制の適時二塁打をマーク。5回には右前打、6回には左中間への11号ソロを放ち、三塁打が出ればサイクル安打の8回は遊ゴロだった。「自分が三塁打というチャンスは限りなく小さい」と苦笑。原監督は「1本目のタイムリー含めて、ホームランも完璧だった」と絶賛した。

◆今年1月に78歳で他界したOBで元監督の高木守道氏追悼試合で、中日は約3カ月ぶりの5割復帰を逃した。4回まで6連続を含む8奪三振、3安打1失点と好投した先発ロドリゲスが5回に捕まる。2死走者なしから投手畠を含め5連続安打でこの回4点を失い、KO。打線も序盤に巨人先発畠を捕まえられず、8回2番手ビエイラからアルモンテの左前適時打で1点を返すのが精いっぱい。高木氏をしのんで全員背番号1のユニホームで戦ったが、7月2日以来の5割復帰はならず、本拠地連勝は7でストップ。Aクラスからも転落した。 与田監督は敗因について「(先発ロドリゲスは)全体的にコントロールがね。(5回も)投手にも打たれているし、防がないと。(打線も)あと1本が出ないのは点が取れないときのパターン」と話した。この敗戦で4年連続巨人戦負け越しが決定。「やっぱり(巨人と)力の差が結果に出る。数字を受け止め力をつけていかないといけない」と続けた。 試合前、ナゴヤドームに設置された遥拝(ようはい)所に指揮官以下、コーチ、選手、スタッフ全員が故高木守道氏に黙とうをささげ必勝を誓った。現役時代の監督だった高木氏に白星を届けられず、与田監督は「気持ちを察してほしい。そういう(必勝の)気持ちで臨んでいた」と、肩を落とした。【伊東大介】 ○...高木守道氏追悼試合の始球式で長男道彦さん(43)が投球した。打者、捕手は94年の10・8決戦スタメンのパウエル巡回打撃コーチ、中村1軍バッテリーコーチ。道彦さんは「開催していただき家族としても本当に光栄に思っています」と話した。また試合前、イニング間には現役、監督時代の高木氏の映像なども上映。7回裏攻撃前の応援歌もOB坂東英二氏が歌った「燃えよドラゴンズ!」74年バーションが流された。「1番高木が塁に出て~」や「中日球場」などの歌詞が含まれ、ナゴヤドームがノスタルジーに包まれた。

◆巨人畠世周投手が、今季3戦2敗だった中日にリベンジした。変化球も有効に7回5安打無失点で今季3勝目。 「対策はあまり言えませんが、勝つことができてホッとしてます」と安堵(あんど)した。セットアッパーの中川が離脱する中で「何度も助けていただいたので1球でも多く、1イニングでも多く投げたいって気持ちで」と今季最多の119球、最長タイの7回を投げた。 原監督は「要求するものが高いですよ。まだまだ課題はありますけど、ゲームを作れるようになってきたのは大きいですね」と及第点を与えた。

◆巨人に晴れ間が差し込んだ。3試合ぶりに「3番・遊撃」でスタメン復帰した坂本勇人内野手(31)が復帰即、適時打を放った。 キャプテンの戦列復帰を祝うように、打線も2試合連続の2桁安打で応えた。今季の中日戦の勝ち越しを決めたチームは両リーグ最速で60勝に到達し、貯金も30。2位阪神が敗れたため、マジックは12に減った。午前中まで大雨だった名古屋は、午後から徐々に雨脚が弱まった。試合開始直前。何かを告げるように、雲の隙間から晴れ間が差し込んだ。巨人ファンの前に登場したのは「サンシャイン・ハヤト」だった。「3番・遊撃・坂本」。6日DeNA戦を右足の張りで途中交代。7、8日のDeNA戦2試合を欠場したキャプテンが、3試合ぶりにスタメンに名を連ねた。どことなく無機質なナゴヤドームが、パッと明るくなったようだった。 日を身にまとった。3点リードの5回2死二、三塁。2打席連続で三振し、巡ってきた第3打席。ロドリゲスの高め150キロ直球を中前へはじき返した。5日阪神戦まで8戦連続安打を記録していた男は「自分のできることは準備してきたので変な力みもなく試合に入れました」と復帰戦で2点適時打と存在感を大いに示した。原監督も「1本出たし。体調も良くなってきたみたいですから。安心していいんじゃないですかね」と穏やかな表情で見守った。 キャプテンの復帰は、打線にも光を照らす。ウィーラーは11号ソロを含む3安打3打点。ベンチに晴れやかな笑顔が広がった。5回に適時打を放った松原も、太陽のような笑みをこぼし、仲間と喜び合った。背番号「6」の輝きに負けじと、打線が2戦続けての2桁安打と連動。12球団最速で「60」勝に到達した。2位阪神が敗れたため、優勝マジックは「12」。連覇への道のりは視界良好。坂本は「目の前の1試合1プレーに集中してやるだけです」。日本一奪回の気流に乗っていく。【栗田尚樹】

◆中日の元監督で、今年1月に急性心不全のため死去した高木守道氏の追悼試合が実施される。  球場外周には「追悼遥拝所」が設置され、試合前には与田剛監督(54)、京田陽太内野手(26)、高橋周平内野手(26)らコーチ、選手、スタッフ、球団関係者約90人が祭壇に向かい、黙祷(もくとう)し、手を合わせた。  高木氏の追悼試合は今年2月29日(ナゴヤドーム)、3月4日(長良川)に開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオープン戦が無観客開催となり、中止となっていた。

◆今年1月に急性心不全のため78歳で死去した中日の元監督、高木守道氏の追悼試合が行われ、試合前のセレモニアルピッチでは高木氏の長男、道彦さん(43)がマウンドに登場。打者のアロンゾ・パウエル巡回打撃コーチ(55)、捕手の中村武志バッテリーコーチ(53)を相手に、ノーバウンドのストライク投球を披露し、スタンドから大きな拍手を浴びた。

◆今年1月に急性心不全のため78歳で死去した中日の元監督、高木守道氏の追悼試合が行われ、長男、道彦さん(43)がセレモニアルピッチに登場した。  「緊張の方があって、追悼試合ということを忘れて投げることばかりでした。(投球後の記念撮影で)パウエルさんに『ナイスピッチ』と言っていただきました」  打者のアロンゾ・パウエル巡回打撃コーチ(55)、捕手の中村武志バッテリーコーチ(53)を相手に、ノーバウンドのストライク投球を披露。「中村武志さんは個人的に父のお参りにも来ていただいたりしていまして、お礼はさせていただきました」と語った。  追悼試合は今年2月29日(ナゴヤドーム)、3月4日(長良川)に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中止。「こういう形で開催していただけたのは、家族としても本当に光栄に思っています」と感謝の思いを口にした。

◆右脚の張りで欠場していた巨人・坂本勇人内野手(31)が「3番・遊撃」で3試合ぶりにスタメンに復帰し、安打を放った。  一、四回の打席ではロドリゲスの前に三振を喫したが、3-0で迎えた五回2死二、三塁でロドリゲスの150キロの直球を中前2点打。ここで代走・田中俊を送られて交代。リードを広げる一打にガッツポーズしながらベンチへ下がった。  これで通算1975安打とし、残り26試合で25本を放てば、今季中の大台到達となる。

◆中日のヤリエル・ロドリゲス投手(23)が、今年1月に急性心不全のため78歳で死去した元監督、高木守道氏の追悼試合に先発。五回途中、5失点で降板した。  「投げていて感覚はよかった。集中して投げることもできていた。最後、2アウトからあのような形で失点してしまい、とても悔しいよ」  三回先頭の畠から6者連続三振。球団最多は高木氏が指揮を執っていた1993年4月27日の阪神戦での郭源治の「7」。リーグ記録の「8」、プロ野球記録の「9」に並ぶことも期待された四回は先頭・ウィーラーに安打を許すと、その後は二死から失点。まさかの降板となった。  この日は高木氏が第2次監督時代に背負った「88」を胸番号、現役時代の「1」を背番号にした特別ユニホームを着用。ロドリゲスが普段、着用している「67」は高木氏も1軍作戦守備コーチだった1983年に使用していたが、悔しい結果となった。

◆巨人がウィーラーの3打点の活躍などで2連勝。阪神が敗れたため優勝へのマジックナンバーは12となった。先発の畠が7回を投げ5安打無失点で3勝目(3敗)。中日は五回のピンチで先発・ロドリゲスが踏ん張れず、連勝が2で止まった。  巨人は二回1死一塁からウィーラーが右中間を破る適時二塁打を放ち先制。五回には2死満塁で松原が左前2点打、さらに2死二、三塁とし、坂本が中前2点打を放ち差を広げた。  巨人は六回にウィーラーが左中間スタンドに運ぶ11号ソロ。八回にもウィーラーの内野ゴロの間に1点を追加した。中日もその裏、アルモンテの適時打で1点を返したが及ばなかった。

◆中日は巨人に1-7で敗れ、故高木守道氏の追悼試合を勝利で飾れず。巨人戦の4年連続負け越しも決定した。与田剛監督(54)の主な一問一答は下記の通り。  --ロドリゲスが五回に崩れた  「全体的にコントロールかな、五回に限らずね。初球がなかなかストライクを取れなかった。五回に関しては2死から5連打。そこも投手(畠)にも打たれているし、何とかそこは防がないといけないところでした」  --対巨人では4年連続負け越し  「力の差がこういう結果になる。こういう世界ですから数字は素直に受け止めたなかで、しっかりと力をつけていかないといけないと思います」  --他チームよりも相性はよかったが  「現実をしっかりと受け入れないといけないし、力をつけないといけない」  --マルクがプロ初登板だった  「真っすぐの勢いも、岡本の時の空振りを取った変化球も非常によかった。やっとスタートしたというか、これからああいう若い投手がどんどんと力をつけさせないといけないですね」  --高木守道氏へ、試合前練習後には追悼遥拝所で黙祷(もくとう)。どのような思いで  --「本当に現役時代を含め、引退後もそうですけど、僕も大好きな人だったので。思い出をたくさん作ってくれた人に対する敬意を表したつもりです」

◆8日のDeNA戦で頭部に投球を受けた巨人の吉川尚が、大事を取って欠場した。11日の試合には復帰する予定。  代わりに出場した若林は2安打をマーク。原監督は「おちおち休んでいられないなと思っているんじゃない」と笑顔だった。

◆先発の畠は今季最多の119球を投げて7回無失点。9月の再昇格後は負けなしの3連勝を飾った。140キロ台後半の直球にカットボールを多用して要所を締め、「ホッとしている。一歩前に進めた」と笑顔。9連戦の初戦で救援陣に負担をかけない投球に、「1球でも1イニングでも多くという気持ちだった」とうなずいた。

◆1990年の優勝メンバーが原巨人の快進撃を"アシスト"している。原監督の盟友、クロマティ氏は昨季途中から打撃指導を開始し、今季は「球団アドバイザー」の肩書が付いた。二回に先制の適時二塁打、六回は11号ソロを放つなど、3安打3打点のウィーラーは同氏からもらった助言に「野球に限らず何でも話している。友達みたいなものなので」と感謝。6月に楽天から加入し、すっかり溶け込んだ助っ人は「優勝争いをしているチームでプレーするというのは久しくなかったので、すごくワクワクしながら毎日プレーしている」と上機嫌だった。

◆巨人は10日、中日22回戦(ナゴヤドーム)に7-1で快勝し、2連勝で優勝へのマジックナンバーを「12」とした。右脚の張りで欠場していた大黒柱の坂本勇人内野手(31)が「3番・遊撃」で3試合ぶりにスタメン復帰し、五回に中前へ2点打。チームは貯金を「30」とし、最終的に貯金「46」と圧倒的な強さを誇った1990年以来30年ぶりとなる、94試合以内での大台に乗せた。  強烈なライナーが、無事を告げた。坂本は張りがあった右脚を軸にして、豪快にバットを振り抜いた。五回、3-0として迎えた2死二、三塁。ロドリゲスの150キロの直球を中前に運ぶ2点打を放った。  「2死からみんなが粘って作ったチャンスだったので、ものにできてよかった。自分のできることは準備してきたので、(3試合ぶりの出場でも)変な力みもなく試合に入れました」  6日のDeNA戦(東京ドーム)で途中交代し、直近の2試合を欠場していた主将が、復帰戦で快音を響かせた。休養明けのため、ここで代走を送られたが、「(右脚は)よくなっています」と回復をアピール。今季26試合を残し、通算2000安打まで25本。カウントダウンが再開した。  この回は2死走者なしから坂本まで5連打。打線は12安打7得点で中日を粉砕した。12勝8敗2分けとして今季のカード勝ち越しを決め、チームは2013年以来、7年ぶりに貯金「30」に乗せた。94試合を終えた時点で記録するのは、9月8日に早々と優勝を決めた1990年以来の快挙だ。  88年12月生まれの坂本がまだ1歳だった90年は、第2次藤田政権の2年目。2年連続20勝の斎藤雅樹をはじめ、桑田真澄、宮本和知(現投手チーフコーチ)ら2桁勝利投手が5人。4番打者だった原監督は開幕戦で脇腹を痛めて戦線離脱したが、打率3割をマーク。シーズン終盤の中日戦(ナゴヤ球場)で3本塁打を放ち、10年連続20本塁打を達成した。タレントぞろいの常勝軍団は、88勝42敗で貯金「46」の"大独走"をやってのけ、2年連続リーグ優勝を果たした。  それから30年。当時の原監督のように、坂本も9月9日の中日戦でナゴヤドーム史上初の1試合3発を放つ千両役者ぶりで、リーグ2連覇に向けて独走に導いている。頼もしい背番号6に指揮官は「1本出たし、体調もよくなってきたみたいですから、安心していいんじゃないですかね」と目を細めた。  2位・阪神が敗れ、優勝へのマジックナンバーは「12」。歴史を掘り返す大独走の渦中でも、坂本は「目の前の一試合、一プレーに集中してやるだけ」と言い切った。最短Vは17日のDeNA戦(横浜)。常勝軍団復活を示す2連覇への道は、はっきりと見えている。(谷川直之) ★1990年の巨人VTR  2年連続で20勝を挙げて最優秀選手となった斎藤雅樹を筆頭に宮本和知、桑田真澄、木田優夫、香田勲男と2桁勝利が5人。5月から一度も首位を譲らず、2位・広島に史上最大の22ゲーム差をつけて制した。9月8日の優勝決定は両リーグ最速。日本シリーズは西武に0勝4敗で敗れた。

◆巨人好調の土台となっているのは、意外と思うかもしれないけど、大城だとみるね。  打率は2割8分台をキープし、下位打線で存在感を示している。振り返れば、チームが大貯金街道に入ったのは、大城がレギュラーに固定されてからだよ。  リード面をみても、つかんだものがあるようだ。畠から、いいところを引き出していた。  勝負球はあくまでストレート。特に左打者の内角をズバズバ、突かせた。その日の最もいい球で勝負させ、リズムに乗せた。いつも五回あたりでモタつく畠を、七回までモタせて無失点だもの。  畠よりも速い150キロ超のストレートを持ちながら、こちょこちょとスライダーを投げては打たれた中日のロドリゲスと、実に対照的。ストレートがいかに有効か、よくわかる配球だった。  こういうリードをすれば、捕手としての信頼感もアップする。捕手がどっしりと落ち着けば、チームもますます安定していくよ。  巨人が打って勝ち、マジックを減らすのは、もはや当たり前。たまには捕手を語るのも、いいんじゃないかな。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
60304 0.667
(↑0.004)
M12
(↑2)
26448
(+7)
321
(+1)
115
(+1)
61
(+2)
0.261
(↑0.001
3.280
(↑0.03)
2
(-)
阪神
46445 0.511
(↓0.006)
14
(↓1)
25403
(+3)
383
(+5)
95
(-)
65
(-)
0.247
(↓0.001)
3.590
(↓0.01)
3
(1↑)
DeNA
45475 0.489
(↑0.005)
16
(-)
23420
(+5)
389
(+3)
109
(+3)
23
(+1)
0.268
(-)
3.830
(↑0.02)
4
(1↓)
中日
44465 0.489
(↓0.005)
16
(↓1)
25339
(+1)
392
(+7)
56
(-)
23
(+1)
0.247
(-)
3.880
(↓0.03)
5
(-)
広島
38489 0.442
(↑0.007)
20
(-)
25419
(+3)
458
(-)
93
(-)
47
(+1)
0.265
(↓0.001)
4.450
(↑0.04)
6
(-)
ヤクルト
35536 0.398
(↓0.004)
24
(↓1)
26391
(-)
477
(+3)
93
(-)
54
(-)
0.249
(↓0.001)
4.720
(↑0.02)