巨人(☆9対7★)DeNA =リーグ戦18回戦(2020.10.08)・東京ドーム=
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DeNA
01000105071113
巨人
22230000X91002
勝利投手:サンチェス(7勝3敗0S)
(セーブ:デラロサ(2勝0敗16S))
敗戦投手:井納 翔一(6勝6敗0S)

本塁打
【DeNA】戸柱 恭孝(5号・6回表ソロ),オースティン(15号・8回表2ラン),ロペス(7号・8回表2ラン)
【巨人】岡本 和真(25号・1回裏2ラン),丸 佳浩(21号・3回裏2ラン)

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◆巨人は初回、岡本の2ランで先制する。その後は2回裏に、吉川尚と松原の連続適時打で2点を加点すると、3回には丸の2ランが飛び出し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・サンチェスが7回2失点の力投で今季7勝目。敗れたDeNAは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆巨人丸佳浩外野手(31)は10月に入って打率3割9分1厘、3本塁打。チームは今月の7試合で4勝3敗だが、4勝はすべて丸の決勝打で勝利している。 昨日も本塁打を放っている丸だが、今日も好調が続くか。

◆巨人ヘラルド・パーラ外野手(33)が1軍に合流した。 右膝違和感から9月18日に1軍復帰したが、14打数2安打と調子が上がらず。原監督は「私自身が早く上げすぎた。まだ本人のコンディショニングというのが本来のものに戻っていないということで、もう1度彼に時間を与える」と説明し、同23日に再び抹消となっていた。 代わって8日に先発し6回途中5失点で5敗目を喫した田口が抹消される見込み。

◆巨人吉川尚輝内野手(25)がDeNA18回戦で頭部に死球を受け途中交代した。 5点リードの4回無死、カウント1-2からDeNA砂田の投じた141キロが頭部に直撃した。その場にうずくまり、原監督、元木ヘッドコーチらが駆け寄った。打撃手袋を外し、自らの足でベンチに戻ったが、すぐさま代走増田大が送られた。 吉川尚は2回の第2打席で適時打を放っていた。

◆巨人原辰徳監督が、3回無死から岡本和真内野手が中前打を打った直後、左翼スタンド方向を指さして審判にアピールした。 審判団が協議して、左翼スタンドのDeNAファンの元に走った。警備員を指さし、当該のファンと思われる人物に声を掛けた。後藤孝志野手総合コーチらも駆け寄ってチェック。 球審がマイクを取り「レフトスタンドから反射物があるので確認しています」と場内のファンに説明。反射物を付けたファンを探したが特定には至らなかったようで、試合は再開した。

◆DeNA砂田毅樹投手(25)が、危険球退場処分となった。 4回先頭の1番吉川尚輝への4球目が大きく外れ、ヘルメット後頭部付近を直撃した。 吉川尚には代走増田大が送られた。

◆「ハマの宇宙人」ことDeNA井納翔一投手(34)が、今季初の中5日で先発し、今季最短の2回4安打4失点で降板した。 1回2死二塁から4番岡本に25号2ランを浴びて先制を許すと、味方が1点をかえした2回は、2死二塁から1番吉川尚に左前適時打を献上。続く2番松原は二塁へ内野安打で、ソトが送球に手間取る間に、二走吉川尚に一気に生還を許し、4点目を失った。 「先制を許しましたが、直後に味方が得点してくれて、ここからという時に追加点を与えてしまい、先発としての役割を果たせず申し訳ないです」と振り返った。

◆巨人小林誠司捕手(31)が今季初安打を放った。 8点リードの5回先頭、DeNA武藤の141キロ直球を遊撃深くへ打ち返した。大型ビジョンに「H」のマークが出ると場内は大きな拍手に包まれた。 今季は開幕3戦目で死球を受け、左尺骨骨折で離脱。9月18日に1軍復帰を果たし、開幕から93試合目、自身出場8試合目での初安打となった。

◆DeNAホセ・ロペス内野手(36)が、3試合連発となる7号2ランを放った。 5点を追う8回2死一塁から、巨人の3番手鍵谷の3球目、低め126キロを捉え、ベイ党が陣取る左翼席に放り込んだ。「打ったのはスライダーです。完璧ではなかったですが、しっかり捉えることができました。点差やランナーを意識し過ぎず、自分のスイングをすることだけを考えていました」と真剣な表情で話した。

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(29)が、2試合ぶりとなる15号2ランを放った。 7点を追う8回1死一塁、巨人の2番手大江の4球目、真ん中付近に甘く入った変化球を捉え、左中間席前列に運んだ。「打ったのはスライダーです。強いスイングを心掛け打席に向かいました。ランナーをかえすことがうれしいです」と笑顔。 9月12日の復帰以来、24試合で11本塁打と量産態勢に入っている。

◆巨人は1回に岡本の25号2ランで先制。DeNAは2回に1点返すも巨人は2回に2点追加。3回は丸の21号2ランで突き放した。 巨人は4回、中島の2点適時打などで3点追加。先発サンチェスは6回まで2失点。DeNAは6回に戸柱のソロで1点を返した。 DeNAは8回にオースティンの2ラン、ロペスの2ランなどで5点を返した。巨人は9回はデラロサが締めて逃げ切った。 巨人サンチェスは7勝目、デラロサは16セーブ目。DeNA井納は6敗目。

◆巨人は8回に5点を失い、2点差に迫られながら逃げ切り、優勝マジック14とした。 岡本の25号2ラン、丸の21号2ランと4回までに9点を奪う圧勝ムードの展開だったが、終盤に追い上げられ、原辰徳監督は渋い表情を浮かべた。 「まあしかし野球というのはね、9イニングという部分の中で相手も非常にしぶとい攻めをしてこられた。厳しい、最後は厳しい展開となった。野球というのは非常に難しい、まあ逆に言うならば面白いスポーツであるということですね」 6回2失点で7勝目を挙げた先発サンチェスについては「今日は安定感ありましたね。球持ちもよく、まあメカニックという部分でも非常に良かったんではないでしょうか。ストライクを取ることに全く一生懸命にならずにね、自分の投球をできたというのは非常に良かったと思います」と評価。調子を上げてきた要因には「日本の生活というか日本の野球にもね、慣れてきて。本来の力が出てきているという風に見ています」と分析した。 9連戦を終え「今年は最初からそういう日程でね、間髪つけずに一気に行くくらいの気持ちでいます。そこは全く準備は出来ております」と言った。

◆DeNAは終盤の猛追もあと1歩及ばず競り負けた。 4回までに8点のビハインドも、6回に戸柱が5号ソロ。8回にオースティンの15号2ラン、ロペスの3試合連発となる7号2ランなど打者一巡で5得点。最後は9回2死一、二塁の1発逆転の場面で、ロペスが中飛で万事休す。 ラミレス監督は「3回までに6失点が響いてしまった」と序盤の大量失点を悔やんだ。

◆巨人は1回に岡本の25号2ランで先制。DeNAは2回に1点返すも巨人は2回に2点追加。3回は丸の21号2ランで突き放した。 巨人は4回、中島の2点適時打などで3点追加。先発サンチェスは6回まで2失点。DeNAは6回に戸柱のソロで1点を返した。 DeNAは8回にオースティンの2ラン、ロペスの2ランなどで5点を返した。巨人は9回はデラロサが締めて逃げ切った。巨人サンチェスは7勝目、デラロサが16セーブ目。DeNA井納は6敗目。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が2試合連続で欠場した。 8日のDeNA18回戦(東京ドーム)の試合前練習ではフリー打撃を行い、外野でダッシュを繰り返した。 原監督は「明後日からは大丈夫でしょう」と10日の中日戦(ナゴヤドーム)からの復帰を示唆した。

◆巨人サンチェス投手が自身3連勝で7勝目を挙げた。来日11試合目で初の無四球と制球がさえ、7回5安打2失点と好投。「小林のリードも素晴らしかった」とたて、9得点の打線には「自分が上がるときはいつも点を取ってくれる」と感謝した。 原監督は「ストライクを取ることに一生懸命にならずに、自分の投球ができた。日本の野球にも慣れてきて、本来の力が出てきた」と評した。

◆巨人の記念日を主砲がバットで彩った。岡本和真内野手(24)が、初回に先制の25号2ラン。本塁打のタイトルを争う阪神大山に1本差をつけた。26年前の「10・8決戦」では、当時の4番落合博満が先制弾を放っていた。年号が変わろうとも、4番の貢献度は変わらない。チームは優勝マジックを「14」とした。「10・8」は、巨人の「4番」の血が騒ぐのか。時は令和。2020年の「4番」は第89代の岡本。0-0の1回2死二塁。カウント3-1からの5球目、外寄りの低め148キロ直球にバットを繰り出した。見逃せば、ボールだったかもしれない。伝統ある球団の主砲には関係ない。「打てると思ったら打ちにいくんで。来た球を素直に打ち返そうと」。逆方向の右翼スタンドへかち上げた。打球は「25 岡本ホームラン」のボードを持ったファンの前で着弾した。 10月8日と言えば、1994年(平6)の「10・8決戦」。レギュラーシーズン最終戦を前に、勝率が並んだ巨人-中日による優勝決定戦がナゴヤ球場で展開された。「国民的行事」とまで呼ばれた一戦。26年前の巨人の「4番」は第60代落合。2回先頭から先制の15号を右翼へ放ち、優勝に大きく貢献した。 伝統を継承するかのように-。当時はまだ生まれてもいない岡本が同じ右打ちの4番として、同じ先制弾を同じ右翼へと運んだ。9月30日広島戦以来、30打席ぶりの1発。本塁打王争いを繰り広げる阪神大山に1本差とする今季25発目をマークした。打点も76に伸ばし、リーグ独走。初のタイトルも見えてきた中でも「意識はしていない。まずは1試合、1試合、勝ちに貢献出来るように頑張りたい」と、たぎる血を抑え、泰然自若に努めた。 「10・8決戦」に「5番」でスタメン出場した原監督は「昨日はあんまりいいところがなかったというところで、本人も気分よく、いいホームランだったと思います」と前日は4打数無安打に終わっていた主砲の1発に目を細めた。優勝決定戦ではなくとも、これでマジックは「14」。原監督は「どんな日でも勝つということが、いいですね」と締めた。「4番」岡本を中心に、連覇へ着実に歩みを進めている。【栗田尚樹】   ○...巨人の現代の「5番」丸も、3戦連発で巨人の記念日を彩った。3点リードの3回、初球の大飛球は右翼ポール際への際どいファウルとなったが、フルカウントからの7球目。今度は切れることなく右翼スタンドへ21号2ランを着弾させた。「いい間合いでしっかり振れている。岡本さんがいいホームランを打ってくれていいイメージで打席に入れています」と感謝した。   ◆「10・8」 94年10月8日、中日と巨人が優勝をかけてナゴヤ球場での最終戦で対戦。前の試合まで両軍とも69勝60敗。同率首位同士の最終戦決着は史上初で、巨人長嶋監督は「国民的行事」と名付けた。試合は落合のソロ本塁打で巨人が先制。直後に同点とされるも、3回に落合の適時打で再び巨人がリード。その後は槙原-斎藤-桑田と先発3本柱で継投して6-3で勝利。4年ぶりのリーグ優勝を決めた。

◆巨人原辰徳監督が3回無死から岡本に中前打が出た直後、左翼スタンドの反射物について審判にアピールした。 「何かピカピカ光っていた。左バッターは気になると思うね。和真は右だけど、僕らベンチからはすごく」と申し出て、審判団が左翼席のDeNAファンに確認。フェースシールドが光った可能性もあり、アピール直後には丸が2ランを放ち、結果につなげた。

◆巨人のヘラルド・パーラ外野手(33)が1軍に昇格した。右膝の違和感から8月16日に出場選手登録を抹消され、その後9月18日に1軍復帰したが、14打数2安打と調子が上がらず。原監督は「私自身が早く上げすぎた。まだ本人のコンディショニングが本来のものに戻っていない」と説明し、同23日に再び抹消となっていた。  この日は試合前練習に参加し、フリー打撃でも快音。丸や岡本と談笑するなど、元気そうな姿を見せていた。  代わって7日のDeNA戦(東京ドーム)に先発して5回1/3を8安打5失点で5敗目を喫した田口が出場選手登録を抹消された。

◆三回の巨人の攻撃中に異例の中断が発生した。  先頭の岡本が中前打で出塁後、一塁ベンチから原監督が球審に歩み寄り、DeNAファンが多く陣取る左翼席を指しながら言葉を交わした。すぐに審判団も集まり、左翼席を見わたすなど謎の中断が発生し、スタンドもざわめいた。  しばらくして球審が「反射物が進行の妨げになっているので中断しています」と説明。球場係員が"反射物"の正体を確認しようと左翼席をチェック。特定できたかは不明だが、ファンはキャップに貼られていた金色のシールをはがすなど、各自が反射しそうなものをしまうなどして対応した。数分間の中断後に試合は再開した。

◆巨人・吉川尚輝内野手(25)が四回先頭の打席で後頭部に死球を受け、代走を送られた。砂田毅樹投手(25)には危険球による退場が宣告された。  死球の瞬間、場内にはバチンとにぶい音が響き、原監督や元木ヘッドコーチらがベンチを飛び出して駆け付けた。吉川尚はトレーナーに付き添われて自力で歩いてベンチに戻った。

◆巨人が前半に奪った大量のリードを守りきり、優勝へのマジックナンバーを14とした。先発のサンチェスは7回を投げ5安打2失点で7勝目(3敗)。DeNAは投手陣の乱調が響いた。  巨人は一回2死二塁から岡本が右翼席最前列に25号2ランを放ち先制。直後の二回、DeNAは柴田の右前適時打で1点を返すが、巨人もその裏、吉川尚、松原の連続適時打で2点を加えた。  巨人は三回、丸が21号2ラン。四回には中島の左前2点打などで3点を追加し9-1と大きくリードを広げた。DeNAは六回に戸柱が5号ソロを放つと、八回にはオースティンの15号2ラン、ロペスの7号2ランなどで2点差に詰め寄ったが、九回はデラロサから2つの四球を選んだものの、無得点に抑えられた。

◆DeNAが、流れに乗り切れない。前日7日の巨人戦で、7年目の平田が通算130試合目でプロ初勝利を手にし、チームは盛り上がったが、一夜明けたこの日は、序盤から首位・巨人の勢いに飲み込まれた。  先発の井納は、一回に岡本に先制2ランを許し、1-3の二回には2死一塁から巨人・松原の二遊間よりのゴロを捕球した二塁のソトが、スタートを切っていた一走の吉川尚が三塁ベースを回って止まったところで刺そうとした。しかし、走者が迷うことなく本塁突入を試みたことで焦ったのか、本塁への悪送球で、生還を許してしまった。  ラミレス監督から「1イニング、1イニングに集中して五、六回まで投げてくれたら」と期待されていた井納は2回4安打4失点で降板。三回から2番手の砂田は丸に2ランを浴び、四回は先頭の吉川尚の頭部への死球で、危険球退場となった。  五回を終えた時点で1-9と一方的な展開。この日、不振に苦しんでいた山崎が再調整で出場選手登録から抹消されるなど、DeNAに重い空気が停滞した。(湯浅大)

◆巨人の丸が3試合連発の21号2ランで勝利に貢献した。4-1の三回無死一塁で、フルカウントから砂田の甘く入ったスライダーを右翼席中段へ運び「いい間合いでいいスイングができた。追加点につながって良かった」と満足げに話した。  3戦連発は広島時代の2018年以来。10月は全8試合で安打をマークし4本塁打と好調を維持している。

◆巨人の吉川尚が頭部死球で途中交代した。四回の打席で砂田の直球が頭部に直撃してそのまま退いた。球団によると、意識ははっきりしており脳振とうの症状も見られないため、病院には行かなかったという。

◆八回のオースティン、ロペスのアベック弾が数少ない見どころだった。2死一塁からオースティンが左中間へ15号2ランを放ち、「強いスイングを心掛けました」。直近16安打中、単打は3本のみと驚異的な長打率を誇っている。ロペスも3戦連発の7号2ランで続き、日米通算2000安打まで8本と迫った。

◆9-2と大きくリードした八回に自慢の救援陣が打ち込まれた。2番手・大江がオースティンに2ラン、3番手・鍵谷がロペスに2ランを浴びるなど、まさかの5失点で2点差まで追い上げられた。原監督は「前半で点を取られても戦う姿勢を持つというのは、相手チームからしっかり教わったというところでしょうね」とチームを引き締め直した。

◆終盤の追い上げも届かず。DeNAは六回から戸柱の一発を合図に目を覚ましたが、首位・巨人相手に大差をひっくり返すには至らなかった。  「最後はいい展開で、もう少しというところまでいったが残念な結果に終わった」  最大8点差から2点差まで詰め寄っての敗戦に、ラミレス監督は悔しさを隠さなかった。2-9の八回にオースティンの15号2ラン、ロペスの3戦連発となる7号2ランなどで5得点を挙げたが、反撃もそこまでだった。  指揮官が「三回までの6失点が響きました」と振り返ったように先発の井納が2回4失点で早々に降板。2番手・砂田も吉川尚への頭部死球で危険球退場となるなど、序盤にリズムに乗れなかったのが悔やまれる。巨人とのカード3連戦は1勝2敗で16ゲーム差。首位の背中が遠くなった。(湯浅大)

◆勝利を呼ぶOMアベック弾だ! 巨人は8日、DeNA18回戦(東京ドーム)に9-7で勝利した。4番・岡本和真内野手(24)が一回にリーグ単独トップの25号2ランを放って先制すると、三回には丸佳浩外野手(31)が3戦連発でリーグ3位となる21号2ランをマークして今季3度目のアーチ共演。チームは終盤のDeNA打線の猛追をしのぎ、優勝へのマジックナンバーを1つ減らして「14」とした。  強烈すぎるアベック弾が、勝利を引き寄せた。OM砲がそろい踏み。一回から主砲・岡本が技ありのアーチを架け、三回には丸がスタンド中段へ特大弾をほうり込んだ。  「得点圏にランナーがいたので、何とか先制点をと思っていました。最高の結果になってよかったです」  勝利への"号砲"に岡本は笑みを浮かべた。一回2死二塁で右翼席最前列へ先制2ラン。井納の148キロの低めのボールを下半身で粘りながら、リーグ単独トップとなる25号を右方向へ運んだ。初のタイトルを視界に捉えているが、10月に入ってから待望の初アーチ。最高の形で主砲が先制パンチを浴びせた。  加勢したのが、直後を打つ丸だ。4-1の三回、今度は先頭の岡本が中前打で出塁すると2ランで決めた。121キロの初球を右翼ポール際へ大ファウルとすると、フルカウントからの7球目を"打ち直し"。右翼席への21号で突き放した。  OM砲のアベック弾は今季3度目。実は、この2発が飛び出した時点で巨人の勝利は"ほぼほぼ"決まっていた。今季の共演は6月30日のDeNA戦、8月19日の阪神戦にもあり勝率は10割。丸が広島から加わった昨季から通算9試合で8勝1敗と圧倒的な勝率(・889)を誇る。  グラウンドでは勝利を、グラウンド外では爆笑を呼ぶ、ピッタリ息が合ったコンビだ。岡本が丸を「相手にもプレッシャーがかかっていると思います」と評せば、丸も7歳下の後輩に「"岡本さん"がいいホームランを打ってくれて、いいイメージで打席に入れています」とニヤリ。今年1月のトークショーでは見事な掛け合いを披露した。  5年ぶりのリーグ優勝を果たした昨季は3番・丸、4番・岡本の「マルオカ」がメイン。昨オフに丸が「"岡本さん"から『100打点にいかなかったのは(前の)丸さんの出塁率が4割にいかなかったのもある』と言われた。肝に銘じてやらないと」と冗談交じりに話していたこともある。  今季は8月半ばから4番・岡本、5番・丸の「オカマル」が定着。昨季と異なる並びで相手に脅威を与えている。「和真(岡本)の後ろに丸がいると相手チームは嫌だと思う。僕が監督なら嫌」という指揮官は、「(岡本は)いいホームランだった。丸に追い上げられてきているしね」と2人の関係性が生む相乗効果にも目を細めた。  9月29日からの10連戦を6勝4敗で終え、優勝へのマジックを「14」とした。V2決定は最短で17日。原監督は、10日からの9連戦へ「一気にいくくらいの気持ちでいますんで、準備はできております」と予告した。(箭内桃子) ★左翼席に反射物  三回無死一塁で試合が数分間中断した。丸が打席に入る前に原監督が球審に、DeNAファンが陣取る左翼席辺りを指差してアピール。球審が「反射物が進行の妨げになっているので中断しています」とアナウンスし確認作業を行った。故意ではなく、ファンが身につけていたものがちょうど反射していたようで、原監督は「何かピカピカ光っていた。左打者は気になると思う」と説明。飛沫(ひまつ)対策用のフェイスシールドの可能性を指摘していた。

◆岡本の打撃は、ますます伸びている。先制2ランは、実にうまく打った。技術面だけでなく、精神面でも、大したものだと思う。  カウント3-1から放った一撃は、外角低め、見逃せばボールか、というストレート。  ホームラン王争いで、阪神・大山に並ばれたばかり。普通の打者なら、焦ったり、リキんだりして、強引に引っ張りにかかりそうなところ。ボール球にひっかかり、空振りしてしまいがちな状況でもある。  にもかかわらず、厳しいコースの球に対して、バットの芯で捉えることを最重視。右翼方向へ逆らわずに弾き返した。そこに、心技体の成長が表れている。  岡本の後を打つ丸も好調で、技ありの2ランを放った。相変わらず、左対左も苦にしない。岡本とのコンビは、相手バッテリーには脅威だ。ここに3番・坂本が復帰したら、それこそ気が抜けないだろう。  試合は楽勝ムードが一転、終盤に大量点を許し、あわや...の展開になった。中継ぎ陣に疲労がたまっていることは明らか。その意味でも打線は、攻撃の手を緩めないことだ。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
59304 0.663
(↑0.004)
M14
(↑1)
27441
(+9)
320
(+7)
114
(+2)
59
(+3)
0.260
(-)
3.310
(↓0.05)
2
(-)
阪神
46435 0.517
(↑0.006)
13
(-)
26400
(+9)
378
(+1)
95
(+3)
65
(+1)
0.248
(↑0.002)
3.580
(↑0.03)
3
(-)
中日
44455 0.494
(-)
15
(↓0.5)
26338
(-)
385
(-)
56
(-)
22
(-)
0.247
(-)
3.850
(-)
4
(-)
DeNA
44475 0.484
(↓0.005)
16
(↓1)
24415
(+7)
386
(+9)
106
(+3)
22
(-)
0.268
(↑0.001
3.850
(↓0.06)
5
(-)
広島
37479 0.440
(↓0.006)
19.5
(↓1)
27409
(+1)
446
(+9)
92
(-)
46
(-)
0.264
(↓0.002)
4.410
(↓0.05)