中日(☆4対1★)ヤクルト =リーグ戦20回戦(2020.10.07)・ナゴヤドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
0000000101601
中日
00200110X4901
勝利投手:大野 雄大(8勝5敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(2勝0敗17S))
敗戦投手:石川 雅規(1勝6敗0S)

本塁打
【ヤクルト】山田 哲人(12号・8回表ソロ)
【中日】アルモンテ(9号・7回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 中日戦チケット予約 ヤクルト戦チケット予約
◆中日は3回裏、ビシエドとシエラの適時打で2点を先制する。そのまま迎えた6回には、1死一二塁から代打・井領が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・大野雄が6回無失点6奪三振の好投で今季8勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに精彩を欠いた。

◆中日は2試合連続完封中の大野雄大投手(32)が先発。3試合連続完封となれば73年渋谷以来、球団47年ぶり。 また今季の大野雄はナゴヤドームで3完封しており、同球場でシーズン4完封は01年野口に並ぶタイ記録になる。

◆体調不良のため6日の中日戦の先発を回避したヤクルト小川泰弘投手(30)が、チーム全体の試合前練習に参加した。 小川は、6日に宿舎の出発前の検温で37度3分の発熱。そのため、愛知県内の病院でPCR検査を受け、陰性と発表された。名古屋市内の宿舎で静養していた。 また、6日の試合直前で念のためベンチ入りを外れた石山泰稚投手(32)山田哲人内野手(28)西浦直亨内野手(29)の3人も、元気にウオーミングアップに参加した。

◆ヤクルトは、6日の試合直前にベンチ入りメンバーを外れた山田哲人内野手(28)と西浦直亨内野手(29)がスタメンに復帰した。 山田哲は「3番・二塁手」、西浦は「5番・遊撃」に入った。 「1番・三塁」には今季初めてエスコバー内野手が名を連ねた。 「2番・左翼」で青木宣親外野手もスタメンに復帰。左ふくらはぎに死球を受けた3日の広島戦(神宮)以来となる。 石川雅規投手と嶋基宏捕手のベテラン先発バッテリー。 坂口智隆外野手がスタメンを外れた。

◆中日は3回にビシエド、シエラの適時打で2点を先制。中日先発大野雄は走者を出しながらも3回4安打無失点と好投した。 中日は6回1死一、二塁から代打井領の左越え二塁打で1点を追加。2試合連続完封の大野雄は6回5安打無失点で降板した。 中日が継投で逃げ切り連勝。6回0封の大野雄がチームトップの8勝目。ヤクルトは投打とも振るわなかった。石川が6敗目。

◆ヤクルトは今季4度目の5連敗を喫し、借金18でワーストを更新した。新打順で臨み、初回に1死満塁のチャンスも無得点。8回の山田哲の12号ソロまで、16イニング無得点だった。 大野雄に対し、積極的に足を使うなど作戦は練っていたが3敗目。高津監督は「簡単な投手ではないので、なんとかと思いながらゲームを迎えた。初回以外チャンスもなかったが、やはりなんとかしなきゃいけない」と悔やんだ。

◆ヤクルト山田哲人内野手が一矢報いる12号ソロを放ったが、勝利にはつながらなかった。 4点を追う8回2死、カウント3-1から中日の3番手祖父江の高めスライダーをヤクルトファンが待つ左翼スタンドへ運んだ。連続無得点イニングを記録を、16で止めた。 6日の中日戦は、小川の発熱、PCR検査に伴い、球団の判断で念のため試合直前にベンチを外れていたが、この日はスタメンに復帰した。 高津監督はエスコバーを1番に置く初めての打順で臨んだが、安打を放ったのは4番村上まで。5番以降の出塁は、田代の四球のみだった。指揮官は「今は5番以降がなかなか塁に出られないので、上位でしか点が入らなくなっている」と課題を挙げた。

◆中日大野雄大投手(32)が5年ぶり月間MVP受賞を8勝目の白星で祝った。初回1死満塁ピンチを背負うも西浦を見逃し三振、浜田は中飛に斬って得点を与えず。6回5安打0封でお役御免となり、1973年(昭48)渋谷幸春以来、球団47年ぶりの3試合連続完封はならなかったが、チームを2位阪神に1・5差まで接近させた。「落とせない試合。(カードの)頭を取って、大野だからと首脳陣も計算している。プレッシャーをかけて臨んだ」。 絶対エースへの道のりは平たんではなかった。15年まで3年連続2ケタ連続勝利。だが16年から2年連続7勝止まりで、18年は0勝に終わった。「ボロボロだった選手を監督、コーチが励まし信頼して使ってくれた。1つでも勝って恩返ししたかった」。与田監督らの就任で一念発起。昨季は25試合9勝8敗、防御率2・58。ノーヒットノーランも達成し、初タイトルの最優秀防御率も獲得。今年も8勝5敗、8完投(4完封)とキャリアハイの奮闘だ。 連続イニング無失点は「27」まで伸ばし、2冠も射程圏に捉えた。2年連続タイトルを狙う防御率は、1位の巨人菅野に0・18差の2・07。奪三振は6個プラスの121個でトップを走る。「残り先発なら5試合ぐらいある。何が起こるかわからない。最後まで諦めず頑張りたい」。2冠獲得で7年連続Bクラスからの脱出を導く。【伊東大介】 ▽中日与田監督(大野雄について)「まさしくエース。雄大にしては調子が悪かったが6回無失点はさすが。価値あるピッチングだった」

◆中日のカリビアン野手3人衆が打線をけん引した。3回1死一、三塁で主砲ビシエドが石川から先制左前適時打を放って先制。首位打者経験ながら打率2割台にあえぐ中「(体に)近めのボールだったが、うまくさばけた」と存在感を見せた。 シエラも本拠地2試合連続タイムリーの左前適時打を放って2点目をゲット。7回にはアルモンテがマクガフから左翼へ11試合ぶりの9号ソロを放ち、助っ人トリオで3点を挙げて連勝に貢献した。 アルモンテは15戦連続安打。しんがりを務めたスイッチ砲は「点はどれだけ取ってもいいからね」と白い歯を見せた。

◆5回2失点。結果としては6敗目となってしまったが、ヤクルト石川雅規投手(40)の投球内容は、数字以上のものを見せていた。 今季の開幕戦と同じ、中日大野雄との投げ合い。バッテリーは、7月3日DeNA戦以来となる嶋基宏捕手(35)とのコンビだった。 初回のピンチを、ベテランバッテリーらしく切り抜けた。2死一、二塁で打席には4番ビシエド。初球は、内角に構えた嶋のミットへカットボール。さらに2球目も、ほぼ同じ場所に直球を投げ込み、一気に2ストライクと追い込んだ。相手の予想していた配球とは違うであろう、石川だから、嶋だからこその攻め方に見えた。最後はカウント2-2から、5球目にワンバンした112キロシンカーを振らせて空振り三振を奪った。 その後2死満塁となったが、6番シエラをカウント0-2から内角の直球で見逃し三振とし、無失点でしのいだ。ベンチに向かう石川は、嶋に向かって手を上げてたたえるしぐさをしていた。 3回に甘く入った球を痛打され2失点し、今季2勝目とはならなかった。それでも高津臣吾監督は「ちょっと苦労はしていますけど、そこにこれを投げて打ち取りたいという意思というのは、すごく伝わってくる。考えた投球をしたんじゃないかなと思います」と評価していた。 時折クイックを交えるなどフォームでも相手のタイミングをずらしながら、コースに丁寧に投げ分ける石川。そして、嶋の大胆な組み立て。通算483試合目の登板となった石川と、1414試合目の出場を果たした嶋。合計1897試合分となる百戦錬磨の経験があるからこそ生まれる2人の共同作業は、大きな魅力の1つだ。

◆ヤクルト・青木宣親外野手(38)が「2番・左翼」で、山田哲人内野手(28)が「3番・二塁」でスタメン復帰した。  青木は3日の広島戦(神宮)の八回に左ふくらはぎに死球を受け、途中交代。翌4日の同戦(同)、前日6日の中日戦(ナゴヤドーム)はベンチ入りしたが、欠場していた。  山田哲は4日の広島戦の六回に空振り三振に倒れた後、七回の守備から交代。前日6日の中日戦は、小川が体調不良を訴えて先発登板を回避したことを受け、ベンチ登録から外れていた。  また、同じく前日6日の同戦でベンチ外となった西浦は「5番・遊撃」で先発出場。同じくベンチ外だった石山はベンチ入りした。

◆中日は三回にビシエドとシエラの適時打で2点を先行した。六回は代打井領の適時二塁打で加点し、七回もアルモンテがソロを放った。大野雄は6回無失点で8勝目。ヤクルトの反撃は山田哲のソロだけに終わり、今季4度目の5連敗。

◆ヤクルトは打線が振るわず、八回に山田哲のソロで2戦連続の零敗を逃れるのが精いっぱいだった。一回1死から青木の安打をきっかけに満塁として大野雄を攻めたが、西浦は見逃し三振。浜田も中飛に倒れた。高津監督は「取れるときに取れないとこうなる」と首をひねった。  これで中日には5勝13敗2分け。特に敵地ナゴヤドームでは1分けを挟んで7連敗となった。監督は「名古屋だからどこだからということでなく、しっかり勝てるゲームをしたい」と語気を強めた。

◆中日はヤクルトに4-1で勝利し、ナゴヤドームでの連勝を「7」に伸ばした。与田剛監督(54)の主な一問一答は下記の通り。  --三回に2点を取れたのが大きかった  「チャンスにしっかりと打てましたし、シエラも初球からしっかり振っていく。空振りしてタイミングが合わなかったボールを狙っていくとか、いろいろ修正できるようになってきたなと見てました」  --大野雄は完投が続いてきて、さすがに今日は重い感じだったか  「あまりみんなで言うほど完投、完封というのは僕らの中でない。チームが勝つことが第一の問題で、今年はどういう年かというのをみなさんにも見てもらわないと。各球団、けが人も出て、ホントにまともに練習もできていない中で、完投、完封をずっと望むようなことを僕らはしない。うまくいけばみんなが喜ぶような記録というのは、うまくいけばいいですが、やっぱり今年はどういう年かという戦い方なので、とにかく勝つこと」  --よく頑張っている  「まさしくエースで、逆に完投、完封もすごいですが、ああいう状態の中で6回無失点。これは本当に価値ある投球だと思います」  --2位とは1・5ゲーム差  「順位はもちろん1つでも上にという気持ちは変わりはない。ただ目の前の一つずつを勝っていく。その最終的な結果になるので、あと26試合、それをしっかりとけがなく戦うことです」

◆ヤクルトは今季4度目の5連敗。借金は今季最多の「18」に膨れ、ナゴヤドームでは1分けを挟んで7連敗となった。  先発の石川雅規投手(40)は、持ち前の粘り強い投球を披露。三回に2点を先制されたが、決して大きく崩れることなく試合を作った。今季2勝目はならず6敗目を喫したが、高津臣吾監督(51)はベテラン左腕の投球を評価した。  「ちょっと苦労はしていますけど、そこにこれを投げて打ち取りたいという意志はすごく伝わってくる。よく考えたピッチングをしたと思います」  NPBでは現役最多の通算172勝を誇る左腕。巧みな投球術で、次こそはチームに、自身に勝利を呼び込む。

◆中日は三回にビシエドとシエラの適時打で2点を先行。六回は代打井領の適時二塁打で加点し、七回もアルモンテがソロを放った。大野雄は6回無失点で8勝目を挙げた。  9月は月間3完封とフル回転。巨人・菅野、阪神・西勇らセ界の名だたるエースを抑えて9月度の「大樹生命月間MVP賞」に選出された中日・大野雄は、2015年5月以来5年ぶり2度目の受賞に声を弾ませた。  「いい候補がたくさんいるなかで選んでいただいてうれしかった。15年以来ということで、その時に受賞したときの内容よりも、自分自身では今回の方がよかった。まだまだ5年経っても成長できていることの表れだと思うのでうれしいです」  9月は5試合に先発して3勝2敗、防御率1・35。勝利数だけでなく40投球回、42奪三振などもリーグトップだった。特に3度の完封勝利はいずれも2安打以下。これは1943年10月の西鉄・野口二郎以来77年ぶりで、2リーグ制後では初の快挙だった。  これまで以上の期待を背負いながら上がった先発マウンド。一回にいきなり一死満塁のピンチを招くも、西浦を内角低めの145キロ直球で見逃し三振に仕留め、続く浜田もツーシームで中飛に打ち取った。二回以降も制球に苦しみながらも、アウトを重ねた。  「今年でBクラスを終わらせないといけない。終わらせられるような位置にいる。最後のひと頑張りをチーム全員でやっていって、1つでも順位を上げてシーズンを終えられたらと思う」  残る26試合、チームを8年ぶりのAクラスへと押し上げる。6回無失点と先発の仕事を果たし、2番手・福へバトンタッチ。チームの勝利に貢献した。(須藤佳裕)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
58304 0.659
(↓0.008)
M15
(↑1)
28432
(+3)
313
(+6)
112
(+1)
56
(-)
0.260
(-)
3.260
(↓0.02)
2
(-)
阪神
45435 0.511
(↓0.006)
13
(-)
27391
(+3)
377
(+9)
92
(-)
64
(+2)
0.246
(-)
3.610
(↓0.06)
3
(-)
中日
44455 0.494
(↑0.005)
14.5
(↑1)
26338
(+4)
385
(+1)
56
(+1)
22
(-)
0.247
(-)
3.850
(↑0.03)
4
(-)
DeNA
44465 0.489
(↑0.006)
15
(↑1)
25408
(+6)
377
(+3)
103
(+2)
22
(-)
0.267
(-)
3.790
(↑0.01)
5
(-)
広島
37469 0.446
(↑0.007)
18.5
(↑1)
28408
(+9)
437
(+3)
92
(-)
46
(+2)
0.266
(↑0.002)
4.360
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
34526 0.395
(↓0.005)
23
(-)
28379
(+1)
467
(+4)
91
(+1)
53
(-)
0.248
(↓0.001)
4.710
(-)