1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 4 | 7 | 0 | 1 |
楽天 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | 1 |
勝利投手:石川 柊太(7勝3敗0S) (セーブ:森 唯斗(1勝1敗23S)) 敗戦投手:松井 裕樹(3勝4敗0S) 本塁打 |
楽天戦チケット予約 | ソフトバンク戦チケット予約 |
◆ソフトバンクは1点を追う7回表、栗原の適時二塁打と甲斐のスクイズで2点を奪い、逆転に成功する。続く8回には、中村晃の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・石川が7回途中1失点の好投で今季7勝目。敗れた楽天は先発・岸が試合をつくるも、救援陣が精彩を欠いた。
◆ソフトバンク石川柊太投手(28)は8月終了時に6勝0敗だったが、9月は0勝3敗。8月までは9イニング換算で平均援護点が7・20点もあったのに、9月はわずか1・13点。10月の石川は打線の援護が復活するか。
◆先発からリリーフに再転向した楽天松井裕樹投手(24)が、1点リードの7回に中継ぎ登板した。 先頭グラシアルを四球、1死一塁から栗原に右中間への同点適時二塁打を浴びた。なお1死三塁で、甲斐のスクイズで勝ち越された。 9月30日の同カード2戦目からブルペン待機。三木監督は「試合状況とチームにとって、(松井)裕樹にとって、しっかりと判断して力を出せるところになる」と勝ちパターンの一角に組み込んだ。 19年9月24日ソフトバンク戦以来の救援登板で、クローザーを除く救援登板は18年8月26日の日本ハム戦以来767日ぶり。開幕前に先発転向を決めた今季は、ここまで10試合に先発して3勝3敗だった。 この日に中10日で先発し、6回1安打無失点と好投した先発岸の今季3勝目も消えた。 3番手牧田、4番手ジョンソンもいずれも失点し、結果的には継投が裏目に出た。攻撃陣も5安打で得点は島内のソロ弾の1点のみ。勝ち越しを許した直後の7回無死一塁では、犠打を試みた代打藤田が3バント失敗。1死一塁で一塁走者の代走辰己がけん制にかかり盗塁死と、拙攻も敗因に挙がる。 三木監督は「悔しいですね。岸が本当に粘って頑張ってくれた。申し訳ない。勝ちをつけてあげたかった」と開口一番、先発岸への思いを話した。中継ぎに配置転換後、初登板となった松井については「試合の展開、状況でコーチと相談しながら。今日はそこでいってもらおうという判断で決断をした」とし、「ブルペンでも去年までの経験もある。そんなに違和感なく1点勝っているところでいろんな思いで(松井)裕樹も上がってくれたと思う」と話した。
◆先発は楽天岸、ソフトバンク石川。ソフトバンクは3回に2死三塁の好機をつくるも無得点。楽天も3回1死一、二塁を生かせず。 楽天が4回に島内の8号ソロで先制。先発岸は6回まで1安打無失点の好投。ソフトバンク先発石川は6回まで3安打1失点。 ソフトバンクが7回に栗原の同点打、甲斐のスクイズで勝ち越し。8回にも1点を追加し逆転勝ち。石川は6回1/3、1失点で7勝目。楽天松井が4敗、ソフトバンク森は23セーブ目。
◆ソフトバンク栗原陵矢捕手が同点打を放った。7回1死一塁から2番手松井のスライダーを右中間に運ぶ二塁打。「つなぐ意識をもって打ちにいきました。石川さんがいいピッチングで頑張っていたので、何とか同点に追いつけてよかった」。 一走グラシアルが長躯ホームインすると、本塁への送球間に三進。続く甲斐のスクイズで決勝のホームイン。先発復帰から3戦連続安打と復調をアピールした。
◆先発からリリーフに再転向した楽天松井裕樹投手が打たれた。1点リードの7回に2番手で登板。先頭グラシアルを四球、1死一塁から栗原に同点適時二塁打を浴びた。 なお、1死三塁で甲斐のスクイズで勝ち越された。9回より前の救援登板は18年8月26日の日本ハム戦以来767日ぶりで「自分のボールを投げることだけ意識していました。先頭への四球が反省点です。入り方の違いはありますけど、それは理由にはならないです」。手痛い今季4敗目を喫した。
◆ソフトバンク石川柊太投手が7回途中1失点で7勝目を手にした。島内の8号ソロで先制され、5四死球を与えながらも最少失点でしのいだ。 「先に点を取られて、逆転してもらった後に簡単に歩かせてしまった。野手のみなさんに感謝しかないです」。逆転に成功した直後の7回1死一塁で降板し、反省も忘れなかった。自身の連敗も3で止め、8月23日ロッテ戦以来の白星。「今日は勝ったけど、次が大事。一喜一憂せずにやりたい」と気を引き締めた。
◆ソフトバンク工藤公康監督(57)が勝利への執念を燃やして首位を守った。 0-1の7回に栗原の適時打で同点とすると、なおも1死三塁でスクイズを敢行。甲斐がしっかり決め、今季初の「決勝スクイズ」を完成させた。 工藤監督 勝ち越さないといけないという思いがあったので。甲斐くんがよく転がしてくれた。彼なりの執念というか、決めるぞという思いがありました。 9月を負け越し、2位ロッテにゲーム差なしまで詰め寄られた。「勝負の10月」と言い切る指揮官は、その初日に勝利、そして優勝への強い意思をタクトで表現。勝ち越した直後の7回裏は投手リレーでもそれを示した。1死一塁で先発石川から嘉弥真にスイッチ。2死一、二塁で小深田を迎えると「8回の男」のモイネロを投入した。モイネロは三振で切り抜けると今季初の「回またぎ」で8回を3者凡退に切った。 工藤監督 流れを切りたいと思ってモイネロに行ってもらった。回またぎはやってなかったので、どうかなとは思ったが無理して行ってもらった。 試合前に主砲デスパイネが右膝痛で離脱したが、小技で勝利を決めた。「勝って帰るのと負けて帰るのは全然違う。月も変わって流れも変わって、これからいい戦いができるようにしたい」。今季最後のビジターでの楽天戦を終え、残り31試合。敗れた2位ロッテとは再び1ゲーム差だ。V奪取のスパートはここから本格化する。【浦田由紀夫】
◆通算1000三振=浅村栄斗内野手(楽天) 1日のソフトバンク21回戦(楽天生命パーク)の4回、石川から空振り三振を喫して記録。プロ野球71人目。初三振は西武時代の10年4月18日の日本ハム6回戦(西武ドーム)で武田久から。29歳10カ月で到達は、94年池山(ヤクルト)と96年清原(西武)の28歳9カ月に次ぐ3位の年少記録。
◆ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ外野手(34)と武田翔太投手(27)が登録抹消となった。デスパイネについて工藤公康監督(57)は「右膝に痛みが出てしまった。球場にも来られない状態。かなりしんどそうな感じだったので(早期復帰は)難しい」と説明した。 デスパイネは今季22試合に出場して打率・213、5本塁打、11打点。前日9月30日も「5番・左翼」で先発出場していたが、「(宿舎に)帰ってきて、夜中くらいから痛み出したらしい」(工藤監督)。2日にチームとともに帰福する予定だという。 代役について問われた指揮官は、「今からみんなで考えて誰にするかやっていこうと思っています。向こう(福岡)に戻って、(1軍に)きてもらうという形ですね」。現在2軍では内川やバレンティンらがチャンスを待っている。残り32試合、鷹が総力で白星を拾いにいく。
◆ソフトバンクのマットムーア投手(31)がペイペイドームで残留練習に参加。2日の日本ハム戦(同)の先発登板に向けて「特別意識することはないが、常に自分が投げる試合はチームが勝てるように、勝つチャンスを作れるように投げるだけ」と意気込んだ。 前回9月25日のロッテ戦(ZOZOマリン)は7回1/3を投げ6失点で2敗目を喫した。今季最多の115球を投げたが、コンディションには「問題なし」と力強い。託されているカード頭を勝つことで、チームに勢いを与えるつもりだ。
◆楽天・島内宏明外野手(30)が、「4番・左翼」で先発出場し、先制の8号ソロを放った。 0-0、四回2死走者なし。相手先発、石川の5球目を引っ張り、チーム初安打となる一発を、右翼スタンドに運んだ。 球団広報を通じて、「打ったのはストレートです。試合前に(味方投手の)D.J.ジョンソンにバッティングを指導されました。D.J.の魂のこもった打球が飛んでくれてよかったです」とジョークを交えてコメントした。
◆ソフトバンク・甲斐拓也捕手(27)の右太ももにファウルが直撃。悶絶したがプレーは続行し、ファンからは拍手が送られた。 1点リードした七回の守備だった。先頭の銀次が四球で出塁し、続く代打・藤田はバントの構え。その初球、バットをかすめたボールは甲斐の右太ももを直撃した。座り込むなどして痛がる素振りを見せたものの、交代することなくプレーを続行した。 甲斐は直前の攻撃でも貢献していた。同点に追いついて、なお1死三塁で投前スクイズを成功。この試合、初めてリード奪う貴重な1点を生み出した。
◆楽天の岸がまたも首位ソフトバンクを相手に快投を演じた。打者に迷いを生じさせる配球で6回を無失点、わずか1安打に封じた。直球に威力があり、その分チェンジアップやカーブとの緩急が生きる。二回はグラシアルをカーブ、長谷川を外角直球で2者連続の見逃し三振に仕留めた。 前回9月20日の対戦でも強力打線を相手に6回1失点。そこから中10日で迎えた登板で力を発揮し「粘れた。ゼロに抑えられて良かった」と淡々と語った。
◆ソフトバンクは0-1の七回に栗原の適時二塁打と甲斐のスクイズで2点を奪って逆転。八回は中村晃の適時打、九回は甲斐の8号ソロで突き放した。石川が七回途中1失点で8月23日以来の7勝目を挙げた。楽天は継投策に失敗した。
◆配置転換後、初めての救援登板で楽天の松井が逆転を許した。1-0の七回に2番手で登板。先頭のグラシアルを四球で歩かせると、1死後に栗原にスライダーを適時二塁打。1死三塁からはスクイズを決められ「先頭への四球が反省点」とうなだれた。 今季から先発に転向したが、チーム事情で再び救援に回った。昨季は最多セーブのタイトルを獲得しているだけに「調整の難しさはなかった。入り方の違いはあるが、それは理由にはならない」と話した。
◆ソフトバンク・石川が楽天打線を相手に先制点こそ許したが、七回途中3安打1失点と好投。チームの連敗阻止に貢献した。 「これがラストチャンスだと思って。それが一番。絶対にゼロで抑えるんだという気持ちを持っていきたい」 9月は3試合に登板して防御率2・63。まずまずの数字だが、8月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)を最後に、登板4試合連続で白星から遠ざかり3連敗中だ。「10月は一番大事」と語る工藤監督は、その最初の試合に、中10日の右腕をマウンドに送った。 三回に四死球で1死一、二塁のピンチを招いたが、小深田を二ゴロ併殺打に仕留めた。初めて許した安打は四回2死。4番・島内に144キロの直球を捉えられ、右翼席へ8号ソロを運ばれたが、その後は得点を許さなかった。 チームは9月、11勝13敗2分けと負け越した。前日30日は3-9で完敗し、2位ロッテにゲーム差なしと迫られた。石川は今季、防御率1・80と好相性の楽天戦にも「向こうも対策してくる」と気を緩めることなく、全力で立ち向かった。 右腕の好投に、打線も応えた。六回までわずか1安打に抑えられていたが、七回に2番手・松井に襲いかかった。 1死一塁から栗原が右中間を破る同点の適時二塁打。送球間に三進すると、続く甲斐のスクイズで一気に勝ち越しに成功した。(竹村岳)
◆ソフトバンクは逆転で10月を白星スタート。試合後、工藤公康監督(57)の主な一問一答は以下の通り。 --七回の攻守が試合を決めた 「栗原君があそこでいいヒットを打って同点になった。この機を逃さずに勝ち越さないといけないという思いがあったので。あそこは思い切って。よく甲斐が転がしてくれたと思います」 --決め切った 「よく転がしてくれましたね。フォークボールだったみたいですけど。高めに浮いてきたところもあったんですけど。フォークボールという変化のボールにしっかり目を切らさずに、目の近くでやったのが成功につながったと思います。絶対に決めるという彼なりの執念が詰まっていたと思います」 --モイネロが今季初のイニングまたぎ 「つながってきたらよくないと思っていたので。1番までいったら、(小深田には)このシリーズは打たれていたので。彼が打つと、そのあともは鈴木君、浅村君がより脅威になるので。あそこで切りたいと思ってモイネロにいってもらいました」 --石川が7勝目 「ホームランは打たれましたけど。テンポよく投げて、よかったと思います。代えるタイミングだけ失わないようにと思っていた。1得点で終われたのは何よりナイスピッチングだったと思います。1点で終わってくれたからこそ、栗原君の後に僕も思い切ったことができたので。そういう意味でもナイスピッチングだったと」 --10月の初戦を取った 「月が変わって流れも変わって。しっかりこのまま、いい戦いができるように、あしたから切り替えて頑張っていきます」
◆もう爪を隠す必要はない。大技小技で接戦を勝ち切る姿はまさに"能ある鷹"だ。工藤監督のタクトが光り、今季最後の仙台を白星で飾った。 「思い切って。甲斐がよく転がしてくれた」 七回に同点に追いつき、なお1死三塁。得点圏打率・130の甲斐を迎え、仕掛けた。カウント1-1からバットを寝かせ、投前スクイズを成功。甲斐も「決めることができて、勝ち越せたのも大きかった」と執念采配に応えてみせた。 七回2死一、二塁のピンチでは「八回」を主戦場としてきたモイネロを投球。小深田を空振り三振に斬ると、そのまま八回もマウンドへ。今季初のイニングまたぎを"解禁"し、打者4人をシャットアウトだ。4人でつなぐ継投で勝ち切った。 9月は11勝13敗2分け。2位・ロッテが真後ろにまできているが、工藤監督は「10月が一番大事」。勝負どころは、まさに今。残り31試合。4勝10敗1分けのロッテ戦が9試合残っているだけに、拾える試合は全て拾うつもりだ。 「月が変わって流れも変わって。このままいい戦いができるように」 ロッテが敗れたため再び1ゲーム差。一戦必勝を貫いた先に、3年ぶりのリーグ制覇が待っている。(竹村岳)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
49 | 36 | 4 | 0.576 (↑0.005) | - (-) |
31 | 379 (+4) | 318 (+1) | 99 (+1) | 65 (+2) |
0.243 (↓0.001) | 3.230 (↑0.03) |
2 (-) |
ロッテ |
49 | 38 | 2 | 0.563 (↓0.007) | 1 (↓1) |
31 | 370 (+2) | 382 (+3) | 71 (-) | 69 (+3) |
0.243 (-) | 4.130 (-) |
3 (-) |
楽天 |
43 | 43 | 3 | 0.500 (↓0.006) | 6.5 (↓1) |
31 | 422 (+1) | 396 (+4) | 93 (+1) | 50 (-) |
0.257 (↓0.001) | 4.270 (-) |
4 (-) |
西武 |
41 | 44 | 2 | 0.482 (↑0.006) | 8 (-) |
33 | 368 (+7) | 401 (+6) | 87 (+4) | 57 (-) |
0.244 (↑0.001) | 4.410 (↑0.01) |
5 (-) |
日本ハム |
41 | 45 | 3 | 0.477 (↑0.006) | 8.5 (-) |
31 | 381 (+3) | 387 (+2) | 69 (+2) | 48 (+1) |
0.256 (-) | 3.940 (↑0.02) |
6 (-) |
ORIX |
33 | 50 | 6 | 0.398 (↓0.004) | 15 (↓1) |
31 | 346 (+6) | 382 (+7) | 69 (+1) | 71 (+1) |
0.247 (-) | 4.080 (↓0.04) |
コメント