楽天(☆9対3★)ソフトバンク =リーグ戦20回戦(2020.09.30)・楽天生命パーク宮城=
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ソフトバンク
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楽天
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勝利投手:涌井 秀章(10勝3敗0S)
敗戦投手:武田 翔太(2勝2敗0S)

本塁打
【楽天】小郷 裕哉(1号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天は初回、鈴木大の適時打などで4点を先制する。その後は2回裏に小郷のソロなどで3点を挙げると、8回には小深田の適時打が飛び出すなど、効果的に加点した。投げては、先発・涌井が8回2失点の粘投で今季10勝目。敗れたソフトバンクは、先発・武田が乱調だった。

◆楽天涌井秀章投手(34)は西武時代に5度、ロッテ時代に2度の2桁勝利を記録。過去に3球団以上で2桁勝利を挙げたのは14人いるが、パ・リーグの3球団で記録した投手はいない。 涌井が初のパ3球団で10勝に挑戦する。

◆楽天小郷裕哉外野手が昇格即アーチを決めた。4点リードの2回無死、先頭で打席に入ると、ソフトバンク武田の146キロ直球を左中間席に1号ソロを運んだ。 7月9日以来のスタメン起用に第1打席から応え「久しぶりのスタメンだったので絶対に結果を出してやろうと思って打席に入りました。最高の結果になって良かったです」と喜んだ。

◆楽天が1回に鈴木大の適時打、暴投、野選などで4点を先制した。2回にも小郷の1号ソロ、暴投などで3点を追加した。 5回にソフトバンクが高谷の適時打で1点を返した。楽天は6回、1死三塁の好機で鈴木大の犠飛でリードを7点に広げた。 楽天は投打がかみ合い、快勝。連敗を4で止めた。先発の涌井が8回2失点の好投で2ケタ10勝目をマークした。負け投手は武田で2敗目。

◆楽天涌井秀章投手が西武時代の07、10年に次いで3度目のパ・リーグ10勝一番乗り。移籍1年目にリーグ10勝一番乗りは阪神→オリックスの93年野田以来、27年ぶり。リーグ10勝一番乗りを3度以上はセ・リーグで89、90、96年に記録した斎藤雅(巨人)以来だが、パ・リーグでは山田(阪急)5度、鈴木啓(近鉄)4度に次いで3人目だ。 ▼涌井の2桁勝利は西武時代の06~10年、ロッテ時代の15、16年に次いで8度目。3球団以上で2桁勝利は14年久保(DeNA)以来15人目。最多の4球団で記録した野村を含め、2リーグ制後の8人は両リーグの球団でマーク。2リーグ制後に同一リーグの3球団で記録したのは涌井が初めてだ。「3球団で2桁勝利」の次は、西武時代の07、09年、ロッテ時代の15年に続く史上初の「3球団で最多勝」を狙う。

◆ソフトバンク先発武田翔太投手が2戦連続で炎上した。 初回に先制打を許すと、その後も2四球と2つの暴投などで4失点。2回にも先頭小郷に1号ソロを被弾するなど1回0/3、47球を投げ7失点。危険球退場した昨年5月以来となる自己最短タイで降板となった。 前回23日のオリックス戦も3回6失点で交代。「自分のせいで試合を壊してしまった。前回と同じ結果になって申し訳ないし、情けない」。雪辱を誓ったマウンドで背信投球。ベンチに戻ってもうなだれるしかなかった。

◆ソフトバンクが9月最終戦で敗れ、工藤監督となって初の9月負け越しを喫した。先発武田が2回もたずに7失点KO。3四球と2暴投など制球の乱れもあってソロを含む4安打ながら失点が膨らんでしまった。9月は11勝13敗2分け。15年に工藤監督が就任して以来、勝ち越しを続けていた得意な9月に借金となった。工藤監督は武田について「次は考え直さないといけないかもしれない」と先発ローテーションから外すことも示唆した。 楽天先発の涌井対策として、攻撃的スタメンで臨んだ。新型コロナウイルス感染症から復帰の長谷川を6番指名打者に起用し、デスパイネを左翼、グラシアルを三塁で起用。長谷川と同時に1軍復帰の明石を8番二塁で起用したが、効果を発揮する前に試合が決まってしまった。工藤監督も「動くこともできなかった。涌井に手玉に取られた」と肩を落とした。 ロッテが勝利し、わずか1厘差での首位。ゲーム差がなく、ほぼ「同率首位」状態。工藤監督は「順位が気にならないと言えばうそになるが、それは残り20試合となってから。今は日々新たです。明日に引きずらないようにするのが大事」と自分に言い聞かせるように、10月での巻き返しを誓っていた。【浦田由紀夫】

◆楽天涌井秀章投手(34)が2リーグ制後初の、同一リーグ3球団2桁勝利を達成した。ソフトバンク戦に先発し、8回2失点と好投。西武時代、ロッテ時代に次いで4年ぶり8度目の2ケタ10勝目をマーク。3度目のパ・リーグ2ケタ勝利一番乗りで、現役2位の143勝目を飾った。移籍1年目のベテラン右腕がチームの連敗を4で止め、再浮上のゴングを鳴らした。にらみもせず、力みもせず、泰然自若を貫いた。涌井がテンポよく投げ込んだ。左足を踏み込み、軸足に体重を残す。鍛えられた腹筋が成す独特の投球フォームで、8回まで108球を涼しい顔で投げ抜いた。安定感抜群の投球に打線も呼応。序盤のリードを悠々と守り、10勝目に到達した。「それに関してもすごい満足できると思う。先発の区切りとして、1年間投げる中で規定投球回と2ケタ。ある程度、投げていく中でしっかりと達成できたのは良かった」とうなずいた。 ボクシング6階級王者の"腹"が安定感を生み出す。ハードパンチャーで成り上がったマニー・パッキャオの腹筋トレを動画サイトで研究し、取り入れた。勝ち続けるメンタリティーは競技が違えど共通点はある。西武、ロッテ、楽天の3球団で2ケタ勝利を達成。プロ16年目、自身8度目の大台はリーグ最速。史上初の3球団での最多勝も待ち受ける。 日本人初の最多勝を決めた大リーグ・カブスのダルビッシュの存在も刺激になっている。「一緒にプロ入りして、ずっと競い合ってきた仲で、一番気になる存在。あいつが意識してくれるように陰で思っています」。西武時代のプロ2年目に初2ケタ勝利を決めた試合後に会食に出かけた旧友とまだまだ競い合う。この日は21歳石原との初バッテリー。「彼も寅(とら)年。合うかなと思って。勝てたので良かったんじゃないでしょうか」とマウンドから扇の要を優しく支えた。 首位ソフトバンクとのゲーム差は5・5だが「後半戦の大事さは分かっている」と涌井。1勝ずつの積み重ねが状況を好転させる。諦めるには、まだ早い。【為田聡史】 ▽楽天三木監督(涌井に)「さすがですね。立ち上がりもしっかりときって得点を与えなかった。素晴らしい投球でした。(石原との初バッテリーは)涌井が上手にマウンドからいろんなことを導いてくれているように見えた」

◆今季先発転向した楽天松井裕樹投手がリリーバーに復帰することが決まった。 この日は登板機会がなかったが、ブルペン待機し、今季の残り試合はリリーフの役割を担う。 三木監督は「さまざまな理由がある。本人ともしっかりと話し合いをして判断、決断をした。残り30試合ちょっとの中で、いろんな経験値を生かしてチームの力になってくれるという期待。頼りにしたい」と話した。

◆犬鷲の福男が「連敗ストップ弾」で勝ち運を引き寄せた。楽天小郷裕哉外野手(24)が1軍再昇格後、即スタメン出場し、今季1号ソロを放った。7月9日ソフトバンク戦以来、今季2度目のスタメン起用に応えた。チームの窮地を救う1発で連敗を4で止めた。今季キャンプ前の1月に鹿児島・大崎町の「おおさき福男福女選び」に参加し、4代目壱番福を勝ち取った"ラッキーボーイ"が反撃の号砲を打ち上げた。勢いよく左翼席まで伸びた。小郷の手に好感触が伝わった。2回先頭で打席に入る。1ボールからの2球目を気持ちよく捉えた。「塁に出ようと思っていましたが、よく飛んでくれました」。1軍昇格後、即スタメン起用に今季1号ソロで応えた。白球から目を切り、快足を飛ばすことなく悠々とダイヤモンドを周回。「上位に食い込んでいくという厳しい状況の中で三木監督がスタメンで使ってくださったので、ファームでやってきたことを出せたらいいなと思ってやりました」と満点回答を示した。 ペナントレース大詰めを迎える勝負の秋。強運を発揮するときがきた。1月の自主トレ中に鹿児島・大崎町の"福男レース"に参戦。356メートルのほぼ上り坂を55秒で走り抜き「壱番福」の称号を得た。前回昇格時の8月27日は途中出場で空振り三振も、チームの連敗は4で止まった。今回は昇格当日に「9番右翼」でスタメン出場し、1本塁打を含むマルチ安打の活躍で、またしても連敗を4で止めた。 プロ入り2年目。ここまで1軍の先発は2試合だけで、代走を中心に27試合の出場にとどまっている。「本当はずっと1軍に帯同したい」が満足はない。だから、この先の戦いを強く意識する。「連敗が止まったので、ここから残り1カ月弱ですが、自分的にはノリノリの状態でずっと1軍でシーズンを終えたいと思っている」と小郷。福男がチームに上昇の勢いを吹き込んだ。【為田聡史】   ▽楽天三木監督(小郷の1号ソロについて)「ナイスバッティングだった。スピードもある。長打力、パワーもある。逆方向に打てる。素晴らしいこと。スタメンの起用に応えてくれた」

◆楽天涌井秀章投手(34)が2リーグ制後初の、同一リーグ3球団2桁勝利を達成した。ソフトバンク戦に先発し、8回2失点と好投。西武時代、ロッテ時代に次いで4年ぶり8度目の2桁10勝目をマーク。3度目のパ・リーグ2桁勝利一番乗りで、現役2位の143勝目を飾った。移籍1年目のベテラン右腕がチームの連敗を4で止め、再浮上のゴングを鳴らした。にらみもせず、力みもせず、泰然自若を貫いた。涌井がテンポよく投げ込んだ。左足を踏み込み、軸足に体重を残す。鍛えられた腹筋が成す独特の投球フォームで、8回まで108球を涼しい顔で投げ抜いた。安定感抜群の投球に打線も呼応。序盤のリードを悠々と守り、10勝目に到達した。「それに関してもすごい満足できると思う。先発の区切りとして、1年間投げる中で規定投球回と2桁。ある程度、投げていく中でしっかりと達成できたのは良かった」とうなずいた。 ボクシング6階級王者の"腹"が安定感を生み出す。ハードパンチャーで成り上がったマニー・パッキャオの腹筋トレを動画サイトで研究し、取り入れた。勝ち続けるメンタリティーは競技が違えど共通点はある。西武、ロッテ、楽天の3球団で2桁勝利を達成。プロ16年目、自身8度目の大台はリーグ最速。史上初の3球団での最多勝も待ち受ける。 大リーグで日本人初の最多勝を決めたカブス・ダルビッシュの存在も刺激になっている。「一緒にプロ入りして、ずっと競い合ってきた仲で、一番気になる存在。あいつが意識してくれるように陰で思っています」。プロ2年目に初2桁勝利を決めた試合後、会食に出かけた旧友とまだまだ競い合う。この日は21歳石原との初バッテリー。「(早生まれでうさぎ年だが学年では)彼も寅(とら)年。合うかなと思って。勝てたので良かったんじゃないでしょうか」とマウンドから扇の要を優しく支えた。 首位ソフトバンクとのゲーム差は5・5だが「後半戦の大事さは分かっている」と涌井。1勝ずつの積み重ねが状況を好転させる。諦めるには、まだ早い。【為田聡史】 ▼涌井が西武時代の07、10年に次いで3度目のパ・リーグ10勝一番乗り。移籍1年目にリーグ10勝一番乗りは阪神→オリックスの93年野田以来、27年ぶり。リーグ10勝一番乗りを3度以上はセ・リーグで89、90、96年に記録した斎藤雅(巨人)以来だが、パ・リーグでは山田(阪急)5度、鈴木啓(近鉄)4度に次いで3人目だ。 ▼涌井の2桁勝利は西武時代の06~10年、ロッテ時代の15、16年に次いで8度目。3球団以上で2桁勝利は14年久保(DeNA)以来15人目。最多の4球団で記録した野村を含め、2リーグ制後の8人は両リーグの球団でマーク。2リーグ制後に同一リーグの3球団で記録したのは涌井が初めてだ。「3球団で2桁勝利」の次は、西武時代の07、09年、ロッテ時代の15年に続く史上初の「3球団で最多勝」を狙う。

◆楽天に巨人から金銭トレードで移籍した田中貴也捕手(28)が、入団会見に臨んだ。一問一答は以下の通り。  --現在の心境  「残り試合は少ないけど、チームのリーグ優勝と日本一のために、少しでも貢献できるように、やってやるぞという気持ちです」  --どのようなプレーで貢献  「元気とガッツあるプレーで、チームを引っ張っていけるように頑張りたいです」  --捕手としての強み 「安定した守備力で、特に送球時の取ってからの速さと正確性には自信があります」  --楽天の印象  「去年と今年も優勝争いをしている強いチームなので、一員になれることを誇りに思います」  --投手陣のイメージ 「則本(昂大)さん、涌井さんら球界を代表する投手がいて、若い投手も多い。そういった方とバッテリーが組めるのを楽しみに思う」  --パ・リーグの打者の印象  「初球からフルスイングをしてくるイメージがある。うまくかわしたり、力で押したり、自分の目で確かめながら、うまくリードしたい」  --レギュラー争い  「チャンスをしっかりものにして、レギュラーになれるように頑張っていきたいです」  --東北や宮城の印象 「(2013年に)日本一になったときに、地元の方や東北の方の本当に温かい声援や、チームと一丸になって戦っている姿が、すごく印象にあります」  --背番号55に決定  「イメージは松井秀喜さんでしかない。ジャイアンツの選手にはビックリされたけど、『イーグルスの55は田中貴也だ』といってもらえるように頑張りたい」  --どう呼んでほしい 「下の名前が貴也なので、『貴也』と呼んでいただけたらうれしいです」  --楽天には前巨人の選手が多い  「ジャイアンツで一緒に戦っていた選手もいるし、ウインターリーグで一緒になった選手もいるので、心強いです」  --移籍後、連絡はした  「同級生の池田と、後輩の和田恋には連絡をいただきました。こちらからも『よろしくお願いします』といいました」  --新天地で池田が活躍  「一緒にプレーした仲間が、違うチームで1軍で活躍している姿をみて、自分も負けられないという気持ちになりました」

◆ソフトバンク・長谷川勇也外野手(35)が「6番・指名打者」で先発出場する。長谷川の先発出場は7月4日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来。工藤公康監督(57)も「上がって使わないよりすぐに使ってあげることが大事だと思うので。状態も悪くないと聞いている」と期待した。  長谷川は8月1日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。自宅待機期間を経て、今月4月にチーム練習に復帰。ウエスタンでは打率・267、1本塁打、3打点だった。  前日29日から1軍昇格し「今までやってきたことをそのままやるだけです」と力を込めていた。出番はなかったが、出場に備えて準備は続けていた。コロナ禍を乗り越えて帰ってきたヒットマンが、仙台から快音を響かせる

◆ソフトバンクの石川柊太投手(28)がキャッチボールなどで調整。10月1日の楽天戦での先発登板に「これがラストチャンスだと思って。それが一番」と意気込んだ。  前回登板は20日の楽天戦(ペイペイドーム)。8回2失点で3敗目を喫した。開幕から6連勝したが、現在は登板4試合連続で白星から遠ざかっている。「(白星がないことを)受け止めて、詰めてやっていけたら」。チーム2位の6勝という存在感に満足することなく、自分自身に重圧をかけるのが石川流だ。中10日での勝利を目指す。  楽天戦は今季3度目。2試合で1勝、防御率1・80と好相性だが「いつ打たれるかわからない。向こうも対策をしてきていると思うので」と油断はない。チームトップタイの7勝目を手に入れる。

◆今季、抑えから先発に再転向した楽天・松井裕樹投手(24)が、ベン入りメンバーとなり、中継ぎ待機することになった。  当初、先発予定だった10月1日のソフトバンク戦には岸が先発する。救援陣はシャギワや宋家豪(ソン・チャーホー)、安楽らが2軍降格。先発で2連勝中と調子を上げてきた左腕が、手薄なリリーフ陣に厚みを持たせる。

◆ソフトバンク・武田翔太投手(27)は自己最短タイの1回0/3を投げ7失点でKO。「自分のせいで試合を壊してしまった。前回と同じ結果になってしまい、申し訳ないし、情けない」とうなだれるしかなかった。  一回、先頭の小深田に二塁内野安打で出塁されると続く鈴木に左翼線を破る適時二塁打。そこから2四球2暴投、中村晃の野選なども絡みいきなり4失点。二回も先頭の小郷に左中間席に1号ソロ。小深田に右中間三塁打、鈴木に四球を与えたところでタオルが投げられた。2試合連続の自滅となった。  前回登板となった9月23日のオリックス戦(ペイペイドーム)では5四死球を与えるなど3回6失点。工藤監督も「同じことは何度も繰り返さないと思いますので。修正した姿を見せてくれたら」と期待していたが...。形として応えることはできなかった。

◆楽天が快勝で連敗を4で止めた。一回に鈴木大の適時二塁打などで4点を先行し、二回は小郷の1号ソロ、暴投、内野ゴロで3点を追加した。涌井が8回2失点で4年ぶりの10勝到達。ソフトバンクは武田が2戦連続で序盤に崩れた。

◆肌寒い秋風が、余計に鷹党をむなしくさせた。自分をコントロールできなければ打者と勝負もできない。先発したソフトバンク・武田だったが、自己最短タイの1回0/3を7失点でKOされた。  「前回はコースのギリギリを狙って、勝負していなかった。攻める気持ちを忘れずに」  前回9月23日のオリックス戦(ペイペイドーム)では5四死球を与えるなど3回6失点。課題は明確としてとらえ、工藤監督も「同じことは何度も繰り返さないと思います。修正した姿を見せてくれたら」と期待していたが...。結果で応えることはできなかった。  一回先頭の小深田に二塁内野安打で出塁されると、続く鈴木大に左翼線を破る適時二塁打。そこから2四球2暴投、中村晃の野選なども絡み一回からいきなり4失点だ。  二回も先頭の小郷に左中間席に1号ソロ。小深田に右中間三塁打、鈴木大に四球を与えたところでタオルが投げられた。2試合連続の自滅に、うつむいたまま小走りでベンチへと戻っていった。  試合前まで9月のチームは11勝12敗2分け。2位ロッテにも1ゲーム差にまで迫られ、将も「負けていい試合はない」と繰り返すようになった。残り33試合。3年ぶりのリーグ制覇に向けて一戦必勝を強調していただけに、先発の早い降板は手痛い展開だった。  打線もリーグトップの9勝を挙げている涌井の前に苦戦。五回にようやく高谷のタイムリーで1点をかえした。(竹村岳)

◆ソフトバンクは序盤から大量リードを許して敗戦。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --武田は  「残念な結果になってしまったのは本当に残念。結果がこうやって出たので、しっかり受け止めないといけないと思います」  --武田の次回以降は  「次どうするかは考えないといけないかなと思います。スピードがないとか、そういうわけではないので。でもコントロールというのはすぐによくなるものでもないし。どうしていくのがいいのかなというのは今考えているところ。時間を空けた方がいいのか。打たれることはあるので、勝負はしてほしかったなというのは僕の中ではありますね」  --涌井も乗っていった  「サインとかそういうわけにはいかないので。(点差が)詰まってくれば考えることもあったんですけど。ぱっと動くこともできなくて。打者の人に任せきりという形になってしまいましたけど。打ち気のときにちょうど変化球が低めに決まっていたことで打たされてしまった。百戦錬磨の投手にはああなってしまうと、うまく手玉に取られてしまいましたね」  --長谷川に安打  「しっかり出たのは本人にもほっとする部分があると思うので。またあした、どういう形になるかわからないですけど。連続でデスパイネを守らせるのは、膝のこともあるので難しいかなと考えているので。トレーナーの報告とともに打線の方は考えていきたいと思います」  --9月は負け越し  「日々新たにと常にいっているので。しっかりと切り替えて。あしたはあしたでというふうにやっていかないと。引きずってはいけないし。あしたどうするかを考えることが大事かなと思います。とにかく(今カード)勝ち越して、勝ち越して福岡に帰れるようにしたいです」

◆8月に新型コロナウイルス感染が判明したソフトバンクの長谷川が「6番・指名打者」で復帰戦に臨み、3打数1安打だった。九回無死一塁から二塁手の横をしぶとくゴロで抜き、中前に運んだ。  2軍調整中だった8月1日にPCR検査で陽性判定を受け、約1カ月間の自宅待機を経験した。この期間は筋力維持のトレーニングも十分に積めなかったと明かしつつ、29日には「しっかりと自分のスイングはできるようになっている」と意気込んでいた。工藤監督は「しっかり(安打が)出たのは本人もほっとすると思う」と話した。

◆楽天の三木監督が先発要員だった松井を、救援に配置転換することを明言した。この日からベンチメンバー入りさせ「今までの経験値を生かしてブルペンに入ってもらって、チームの力になってもらいたい」と語った。  昨季セーブ王に輝いた松井は今季先発に転向。10試合に登板して3勝3敗、防御率3・66だった。三木監督は「先発で取り組んできたことはマイナスでも何でもない。頼りにしたい」と期待を寄せた。

◆歴史の扉を開いた。楽天・涌井秀章投手(34)が8回2失点でリーグトップの10勝目。3球団以上での2桁勝利は15人目だが、パ・リーグのみでの達成は初となった。  「1年の目標に規定投球回の到達と2桁勝利を立てる。先発の区切りとして、しっかり達成できてよかった」  四、六回はデスパイネをともに併殺打に仕留めてピンチをしのいだ。六回1死で柳田の打球を右脚に受けるアクシデントがあったが問題にせず。移籍1年目で西武、ロッテ時代に続く4年ぶり、8度目の2桁勝利を成し遂げた。首位・ソフトバンクとの直接対決でチームを快勝に導き、ゲーム差を5・5に縮めた。  カブスのダルビッシュが米大リーグの日本選手では初となる最多勝(8勝)に輝いた。「一緒にプロ入りし、競い合ってきた。一番気になる存在だし、あいつのニュースだけは見る。あいつが、意識してくれるように頑張る」と涌井。同学年の盟友に刺激を受け、自身4度目の最多勝を狙う。 (広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48364 0.571
(↓0.007)
-
(-)
32375
(+3)
317
(+9)
98
(-)
63
(-)
0.244
(-)
3.260
(↓0.07)
2
(-)
ロッテ
49372 0.570
(↑0.005)
0
(↓1)
32368
(+2)
379
(+1)
71
(-)
66
(+2)
0.243
(-)
4.130
(↑0.04)
3
(-)
楽天
43423 0.506
(↑0.006)
5.5
(↑1)
32421
(+9)
392
(+3)
92
(+1)
50
(+1)
0.258
(-)
4.270
(↑0.02)
4
(-)
西武
40442 0.476
(↓0.006)
8
(-)
34361
(-)
395
(+5)
83
(-)
57
(-)
0.243
(↓0.002)
4.420
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
40453 0.471
(↓0.005)
8.5
(-)
32378
(+1)
385
(+2)
67
(-)
47
(+1)
0.256
(↓0.001)
3.960
(↑0.03)
6
(-)
ORIX
33496 0.402
(↑0.007)
14
(↑1)
32340
(+5)
375
(-)
68
(+1)
70
(-)
0.247
(-)
4.040
(↑0.05)