オリックス(★4対5☆)楽天 =リーグ戦15回戦(2020.09.17)・ほっともっとフィールド神戸=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:松井 裕樹(2勝3敗0S)
(セーブ:ブセニッツ(1勝1敗11S))
敗戦投手:増井 浩俊(0勝2敗0S)

本塁打
【楽天】田中 和基(6号・3回表2ラン),浅村 栄斗(24号・7回表ソロ)
【オリックス】T-岡田(9号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天は3回表、田中の2ランで先制する。その後は3-2で迎えた6回に渡邊佳の適時打で加点すると、7回には浅村のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・松井が5回2失点で今季2勝目。敗れたオリックスは、9回に一打サヨナラの好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆「2番中堅」でスタメン出場した楽天田中和基外野手が、3回に左打席で先制6号2ランを放った。 2死から鈴木大が左前打で出塁。続く田中はオリックス増井の初球116キロカーブを狙いすましたようにフルスイングして右翼席へ運んだ。「大地さんがツーアウトから出たのでつなぐ意識で打席に入りました」と笑顔で話した。

◆必死に二塁ベースへ、頭から滑り込んだ。14日に支配下選手登録されたオリックス育成ドラフト6位の大下誠一郎外野手(22)は、新調されたユニホームをドロドロにした。この日、新しい背番号「40」のユニホームが到着したばかり。試合前練習から、2桁になった番号を付けて気合を入れていた。 3点を追う4回、無死から先輩の「ラオウ」こと杉本が中安打で出塁すると、大下も続いた。ファウルで粘った7球目。左腕松井の137キロフォークに食らいつき、右翼線へ運んだ。気持ちを前面に出して全力疾走。最後は二塁ベースに倒れ込むように飛び込んだ。一塁側ベンチに右拳を突き上げる。土埃にまみれる40番に向け、歓声、拍手が、どんどん大きくなっている。 登場テーマ曲は嶋大輔の「男の勲章」を選んだ。「自分らしいなと思ったんで」。オールドファンも喜ばせる22歳。1軍デビューから3試合連続安打中。キャラだけでなく、結果でもたくましさを増している。 15日楽天戦では歴史に名を残した。同点の2回1死一、三塁。カウント3-2からバットを振り抜くと、打球は左翼席に突き刺さった。プロ初打席で決勝3ラン。1学年下のエース山本とお立ち台に上がった。育成ドラフト出身者がプロ初打席で本塁打を放ったのは史上初のこと。緊張解消にガムをかんでも、足は震えていた。 外野手登録ながら一塁と三塁を守れる。体形からは想像しづらい? 柔らかいスローイングと正確性を買われ、日々奮闘している。新しいユニホームは、すでに泥だらけ。そんな懸命さが、見る人の心を動かす。【真柴健】

◆楽天は3回2死一塁から2番田中の6号2ランで先制に成功した。オリックスは3回まで毎イニング安打を放つも無得点。 楽天は4回に渡辺佳の適時打で1点を追加。オリックスはその裏、ロドリゲスの昇格即適時打などで反撃の2点を挙げた。 オリックスは9回に相手失策も絡み1点差まで追い上げたが、反撃及ばなかった。楽天松井は2勝目。ブセニッツが11セーブ目。増井が2敗目。

◆オリックスは青波ユニで3連勝を狙ったが、あと1歩だった。自身1454日ぶりの先発白星を狙った増井は4回5安打3失点で降板。 中嶋監督代行は「変化球を見極められていたので(交代は)早めかなと」と説明した。打線は9回に1点差まで追い上げたが、届かず。指揮官は「いいところまでいったとしても、負けは負け。追い越していけるようにしたい」と前を向いた。

◆楽天が最後は守備の乱れもあり1点差まで詰め寄られたが、何とか守護神ブセニッツが締めて辛勝。 連敗を3でストップし、最下位オリックス相手の3連敗を阻止した。ここ3試合で2点しか取れていなかった打線が機能した。田中と浅村に1発が飛び出し「7番二塁」でスタメン出場した渡辺佳も適時打2本を含む3安打2打点と大活躍。借金生活から1日で脱し、勝率を5割に戻したが、三木監督は「そういう話にもなるんでしょうけど、とにかくその日、その日の試合をどう戦っていくか。僕たちも選手が力を出せるようにサポートしていく」と1戦必勝を誓った。

◆苦しい戦いが続いていた楽天に光明が差し込んだ。オリックス戦に「7番二塁」でスタメン出場した渡辺佳明内野手(23)が4、6回に適時打を放つなど、3安打2打点の大暴れ。今季得点圏打率を5割4分5厘に伸ばし、持ち前の勝負強さでチームを勝利に導いた。負ければ最下位オリックスに3連敗するところだったが、1日で借金生活から脱し、チームは再び勝率を5割に戻した。2戦ぶり出場となった渡辺佳のバットが、チームに漂う嫌な空気を振り払った。2度のチャンスで、いずれも"らしい"初球攻撃。4回1死一、二塁で増井のフォークを左前へ落とし、6回1死二塁では荒西の141キロ直球を左中間への三塁打とした。「(オリックス相手に)3連敗だけはしたくないと、とりあえず気持ちで打ちました。僕は結果を出さないといけない立場。チャンスをいただいているうちに何とかものにしようと思って」。魂のこもった打撃で勝利を呼び込み、お立ち台では会心の笑みを浮かべた。 これで今季は得点圏打率5割4分5厘。昨年も同3割9分3厘。まだレギュラー定着とまではいかないが、好機にはめっぽう強い。三木監督はその理由を(1)「気持ちの強さ」(2)「打席に入る前の準備」にあると見る。「気持ちが強いんだろうと思います。そういうのがああいうケースでは出る。それと打席に入る前に(対戦投手について)いろんなことを整理していけている。勝負強さが佳明の強みの1つなので、またこうやって貢献してくれたら」と手放しで喜んだ。 チームが連敗を3で止め、勝率を5割に戻したとはいえ、苦しい状況には変わりない。ただ、ここ3試合でわずか2点しか取れていなかった打線がつながりだしたのは大きい。田中、浅村に1発も飛び出した。18日からはソフトバンクとの3連戦を迎える。ここで首位をたたけば、再浮上への道筋は見えてくる。「3連勝して、首位との差を少しでも埋められるように頑張っていきたい」。強心臓が売りの渡辺佳は迷うことなく言い切った。【千葉修宏】

◆楽天が連敗を3で止め、勝率を5割に戻した。三回に田中の6号2ランで先制。四、六回に渡辺佳の適時打、七回に浅村の24号ソロで小刻みに加点した。松井が5回2失点で2勝目。オリックスは終盤の反撃も及ばなかった。

◆かつてクローザーとして君臨した両投手の先発としてのマッチアップが実現した。通算163セーブのオリックス・増井に対して、楽天は昨季に最優秀救援投手のタイトルを獲得した通算139セーブの松井がマウンドに上がった。  「この球場(ほっと神戸)はブルペンとマウンドの傾斜がずれている。ブルペンの方が傾斜がきつい。体重移動のときに体が突っ込みやすくなるので、(試合前の)ブルペン投球でアジャストしすぎないようにしたい」  今季最初で最後の同球場での登板を前に、心構えはできていた。さらに「マウンドが柔らかく、投げれば投げるほど掘れていって、軸足と前足の位置が少しずつ下がってタイミングがずれていくので気を付けたい」とも話した。  援護したい打線。3連敗中は計2得点と貧打にあえぐ中、三木監督は今季初めて1番に鈴木、4番に茂木を据えるなど大改造に踏み切った。その中で、三回に田中が初球のカーブを右翼席に運ぶ6号2ラン。「(鈴木)大地さんが2死から(左前打で)出たので、自分もつなぐ意識で打席に入りました」と笑顔で振り返った。  続く四回1死一、二塁でも渡辺佳が初球のフォークボールを狙って左前へ。この一打がチームにとって実に32イニングぶりの適時打となり、この回で増井でKOした。  松井は毎回の8安打を許しながらも5回2失点。勝利投手の権利を持って降板した。(東山貴実)

◆楽天は1番に鈴木、4番に茂木を初起用して貧打解消を図った中、2年目の渡辺佳明内野手(23)が「結果を出さないといけない立場。(先発の)チャンスをいただいている間に、何とかものにしようと強い気持ちでいった」と、2本の適時打を含む3安打で打線をけん引した。  9月に入ってこの試合前までチーム打率はリーグワーストの・208。16日の試合中の円陣では三木監督自ら「この世界は食うか、食われるか。相手に必死に向かっていく気持ちを忘れるな」とハッパをかけた。この日、渡辺佳が四回に放った一打が実にチーム32イニングぶりの適時打となった。  昨季も得点圏打率・393で、今季も・545(11打数6安打7打点)と勝負強さはピカ一で、自身も「それを武器にしていきたい」。チームは18日からの首位・ソフトバンク戦を前に、連敗を3で止め、勝率5割に復帰した。 (東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
45293 0.608
(↑0.005)
-
(-)
43331
(+2)
265
(+1)
91
(-)
48
(-)
0.240
(-)
3.120
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
44312 0.587
(↑0.006)
1.5
(-)
43328
(+8)
327
(+1)
68
(+3)
60
(-)
0.241
(↑0.001)
4.080
(↑0.04)
3
(-)
楽天
37373 0.500
(↑0.007)
8
(-)
43374
(+5)
348
(+4)
79
(+2)
45
(-)
0.259
(-)
4.330
(↑0.01)
4
(-)
西武
35382 0.479
(↓0.007)
9.5
(↓1)
45326
(+1)
340
(+8)
78
(-)
48
(-)
0.245
(↓0.001)
4.360
(↓0.03)
5
(-)
日本ハム
35393 0.473
(↓0.006)
10
(↓1)
43323
(+1)
335
(+2)
59
(+1)
39
(-)
0.253
(↓0.001)
3.960
(↑0.04)
6
(-)
ORIX
25475 0.347
(↓0.005)
19
(↓1)
43274
(+4)
341
(+5)
51
(+1)
56
(+1)
0.239
(↑0.001
4.200
(↓0.01)