1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 4 | 12 | 2 | 0 |
巨人 | 3 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 13 | 13 | 0 | 3 |
勝利投手:田口 麗斗(3勝3敗0S) 敗戦投手:パットン(2勝2敗0S) 本塁打 |
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◆巨人は1点を追う1回裏、岡本の適時打などで3点を挙げ、逆転する。続く2回には、3本の本塁打が飛び出すなど、打者一巡の猛攻で10点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・田口が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れたDeNAは、先発・パットンが大誤算だった。
◆プロ4年目の巨人松原聖弥外野手(25)がプロ初本塁打を放った。 2点リードの2回1死一、二塁、DeNAパットンの内角150キロの直球をコンパクトに振り抜き、右翼席中段に運んだ。「最高の感触でした。今日はどんな形であっても出塁することをテーマにしていましたが最高の結果が出てくれました。残りの打席もしっかりとアピールできるように集中していきます」と力を込めた。 16年育成5位でプロ入りし、18年に支配下登録を勝ち取った苦労人。今季7月25日に1軍初昇格を果たし、即プロ初安打を放った。代打で結果を残し続け、8月18日に初めてスタメン出場。そこから13試合連続でスタメン起用された。前日2日は先発を外れ途中出場となったが、試合前時点で打率2割9分4厘と結果を残している。 ▼16年育成ドラフト5位で入団した巨人松原が初本塁打。育成ドラフトで入団後に支配下選手登録され、巨人の1軍で本塁打を放ったのは、09年育成2位入団の河野元貴が13年8月25日DeNA戦で1本打ったのに次いで2人目。
◆DeNA山崎康晃投手(27)が、12点ビハインドの4回から3番手で登板した。 8月29日ヤクルト戦(横浜)以来のマウンド。吉川尚を空振り三振、田口を見逃し三振。1番の増田大には左前打を許したが、続く松原を左飛に仕留めた。
◆巨人坂本勇人内野手(31)が11号2ランを放った。 打線がつながり10点のリードを奪った2回2死二塁、DeNA武藤のスライダーを左中間席に運んだ。 この回2安打目となる1発に「最初の安打もそうですが、一振りで仕留められたことがよかったです。いい結果を続けられたことがよかったです」とコメントした。
◆巨人岡本和真内野手(24)が、19号2ランを放った。 5点リードの2回1死一塁。DeNA先発パットンの真ん中高め150キロ直球を右翼スタンドへぶち込んだ。「追い込まれた中でいい結果を出せてよかったです」とコメントした。
◆巨人は1回に岡本の適時打などで3点先取。2回は松原らの3本塁打など10点を奪取。DeNAパットンは2回途中9失点で降板。 DeNAは12点を追う4回以降に山崎、ピープルズ、国吉を投入。巨人先発の田口は6回まで6安打1失点に抑えた。 DeNAは7回の百瀬の適時打など終盤に3得点も、時すでに遅し。巨人は5連勝で貯金は今季最多の17。田口が3勝目。DeNAは4連敗。パットンは2敗目。
◆巨人が今季最多の13得点で5連勝を飾った。0-1の1回に岡本の適時打などで3点を挙げて逆転。2回に松原の3ラン、岡本の2ラン、坂本の2ランなど8長短打で一挙10点を奪った。田口は6回1失点で3勝目。DeNAは4連敗。
◆巨人はセットアッパーのパットンを先発させるDeNAアレックス・ラミレス監督の作戦を粉砕し、2回までに今季最多となる13点を奪って試合を決めた。 原辰徳監督は「そうはないですよね。よく集中して、今日はリリーフの人が先発しましたけど、まあ集中力は良かったと思いますね」と評価した。 2回には松原のプロ初本塁打となる3ランで突き放した。指揮官は「練習等々で見ているとね、出てもおかしくないスイングをしてましたのでね。まあ偶然ではなく必然」と分析。2日の試合は14試合ぶりにスタメンから外した。「その前の試合でスタメンを外して、重信という形もありましたが、2人がいい形のライバル関係で、それも刺激になったと思いますね」と言った。岡本、坂本にも本塁打が飛び出し、2回は1イニングで10得点を挙げた。 6回1失点の先発田口には8月1日以来の白星が付いた。「本人は少しナーバスになっているところがあったんでしょうけど、これで吹っ切れていい形になればなあと。そういう風に思います」。 チームは5連勝で貯金は今季最多の17。4日からは甲子園で阪神4連戦に挑む。「今日は勝利することができましたけども、また明日から戦いは続きます」と引き締め直した。
◆DeNAアレックス・ラミレス監督(45)の「奇策」が完全に裏目となり、首位巨人との直接対決で3タテを喫した。 チームは4連敗で勝率5割に逆戻り。ゲーム差は今季最大の8・5に広がった。来日4年目の中継ぎパットンを初めて先発起用も、1回1/3を7安打9失点と大炎上。それでも「ボールが野手の間を抜けたりして崩された。仕方がない」と責めなかった。 ピープルズも含めた起用法が裏目に出た。前日2日に新助っ人を初めて中継ぎ起用。ロペス、オースティンの復帰時に抹消される可能性が高いとし「それまでいかにベストな状態で使えるか。アメリカで中4日でやっていたので、今日リリーフでも、そこから中3、4日で先発することも可能」とフル活用するプランだった。今永、平良を欠く13連戦の最中、安定感の出てきた右腕を先発回避させたが、結果は"敗戦処理"で2試合に連投しただけ。「オープナー」も今季経験のある武藤や伊勢でなく、長年勝ちパターンを務めてきたパットンの起用には疑問が残った。登板間隔の空いた山崎、三嶋も起用したが、緊張感の薄い場面での調整登板となった。 指揮官は「明日からまた準備して勝っていくだけ」と前を向いたが、厳しい台所事情の中、後味の悪い大敗となった。【鈴木正章】 ▽DeNAパットン(13年米マイナーリーグ以来の先発も2回途中9失点)「リリーフと同じ感覚でブルペンから投球しましたが、思い通りにいかず全体的にボールが高く浮いてしまいました」
◆「お久しぶりで~す」。8月1日広島戦以来の3勝目を挙げた巨人田口麗斗投手が、ヒーローインタビューに登場した。右腕の菅野、戸郷がリーグ1、2位の勝利数をマークする中で「左腕はやるぞということを見せましょう、という話をメルセデスとも話していた」と1カ月ぶり勝利をかみしめた。 4戦連続で勝ち星から遠ざかっていた。"やられたら、やり返す"。初回に先制点を献上し「『またか』とみなさん思ったと思います」。不安がよぎったが、その裏に打線が3点を奪ってくれた。"施されたら、施し返す"。8点リードと変わった2回2死一、三塁。打者・田口は左中間を破り、打線へ"恩返し"の2点適時二塁打をマークした。 勝利から遠ざかっている間、原監督、宮本投手チーフコーチに「お前は真っすぐだよ」と言われ、変化球主体の投球を見直した。直球を軸にした配球で6回を無四球。2回以降は走者を背負いながらも、無失点で切り抜けた。原監督は「これをいい薬にしてほしいなと思います」と巻き返しを期待した。田口は「野手の皆さんに助けられたので、今度は自分自身が野手の皆さん、チームを助けられるように頑張りたい」。恩返しの日々は続く。【栗田尚樹】
◆巨人岡本和真内野手が13試合ぶりとなる19号2ランを放った。 リードを5点に広げた直後の2回1死一塁、パットンの150キロ直球を右翼スタンドへぶち込み「追い込まれた中でいい結果を出せて良かったです」と喜んだ。1回には右前に同点適時打を放ち、計3打点。原監督は「スピンのかかる打球はホームランバッターの特徴」と評した。
◆巨人坂本勇人内野手が、1発を含む1イニング2安打をマークした。 2点リードの2回。1死一塁から左前打で松原のプロ初本塁打を呼び込めば、10点リードと変わった2死二塁からは左中間への11号2ラン。「(1イニング2安打は)どうだったかな? 記憶にないですが、いい結果を続けられたことが良かったです」と状態の良さをアピールした。
◆「ラミの奇策」を伏兵の1発で打ち砕いた。入団4年目の巨人松原聖弥外野手(25)が2点リードの2回1死一、二塁、DeNA先発パットンから右翼席上段へプロ初本塁打となる3ランを放り込んだ。岡本が19号2ラン、坂本も11号2ランで続き、2回は打者14人で8安打10得点。今季最多の13得点で5連勝を飾った。貯金は今季最多の17。育成出身の苦労人が、夢に見た東京ドームで主役をかっさらった。満員のライトスタンドではなくとも、そこには必死に手拍子をくれる応援団がいた。松原は、パットンの内角150キロの直球をコンパクトに振り抜いた。「逆方向という意識だったんですけど、意識がいい方向に出てうまくインコースも回ることができました」。着弾とともに中堅から右翼方向にかけ、白、深紅、オレンジの応援旗が振られた。 16年育成ドラフト5位から、18年に支配下登録を勝ち取った。大阪から単身東北へ乗り込んだ仙台育英時代、待っていたのは高い壁だった。1学年下には上林(現ソフトバンク)らがおり、補欠に甘んじた。12年夏に甲子園出場も、ベンチ入りメンバーに入れずスタンドから応援。そこで夢を諦めることなく、卒業後は上京し、明星大で野球を続けた。 大学時代には巨人の応援団を志したこともあったが、今はようやくつかみ取った1軍選手として東京ドームでプレー。規定打席未達も打率3割と結果を残す。「他の選手より長い野球人生悔しい思いをしている。見返してやろうという部分はあります」としみじみと言った。 長い雌伏の時をへて、今年ついにブレークを果たした。8月18日のプロ初スタメンからは13試合連続で先発起用された。だが、前日2日には14試合ぶりにスタメンから外れた。早出練習は通常は守備に時間を割くも、この日は打撃練習を行った。そんな姿を原監督は「偶然という意味ではなくてね、僕は必然だと思います。パンチ力も彼はあるしね」と言い、初本塁打をたたえた。 苦難を乗り越え主役となった松原は「いつでもラストチャンス。毎日必死にアピールしようとやっている」。兄はおもしろ荘にも出演した芸人ロングアイランドの松原侑潔。この日はチームの主力にも、兄にも負けないスポットライトを浴びた。【久永壮真】 ロングアイランド松原侑潔 自分は小学生の頃、野球を始めた日に周りの選手を見て午後にはプロ野球選手になることを諦めましたが、彼は無我夢中で取り組んだ結果、たくさんの方に喜んでもらえる日を迎えられたのだと思います。自分が大学生の頃、突然父親の前に三兄弟が集められ「すまん、お前たちの育て方を間違えた。お前たちが会社勤めをしたら人さまの会社に迷惑をかけてしまうので、自分の力でご飯を食べなきゃいけない職業について下さい」と言われ、職業はバラバラですが、今後とも兄弟3人で切磋琢磨(せっさたくま)できればと思います。兄弟格差は開く一方ですが、これを機にバーターのお仕事が増えることを心よりお祈り申し上げます。
◆入団4年目の巨人松原が2点リードの2回1死一、二塁、DeNA先発パットンから右翼席上段へプロ初本塁打となる3ラン。原辰徳監督のコメント。 「偶然という意味ではなくてね、僕は必然だと思います。パンチ力も彼はあるしね」
◆DeNAのスペンサー・パットン投手が3日の巨人戦(東京ドーム)で来日4年目で初先発したが、二回途中で7安打、自己ワーストの9失点(自責7点)で降板した。 一回に味方打線が1点を先制したが、その裏に味方の失策も絡んだが3失点。さらに二回は1死から投手の田口に四球で出塁をされると1番・坂本に左前打、松原に3ラン、亀井に二塁内野安打、岡本に2ラン、さらに丸に左翼線への二塁打と5者連続安打を浴びると降板を告げられた。 パットンは2017年の入団から中継ぎ陣の主力として活躍。先発は米大リーグ、ロイヤルズ傘下マイナーに所属していた2013年5月15日以来、2668日ぶりとなったが、散々な結果となった。
◆DeNAが3日の巨人戦(東京ドーム)で屈辱の展開を強いられた。 一回に1点を先制したものの、直後に3点を奪われると二回は先発のパットン、2番手・武藤がつかまり、今季1イニング最多となる10失点。三回を終えた時点で1-13と大量リードを許すと、巨人が四回の守備から大幅な選手交代を敢行した。 坂本が増田大、亀井が若林、岡本がウィーラー、丸が北村、中島が重信と交代。5連勝中の巨人は主力野手の5人が早々にベンチに下がり、若手主体のメンバーに。DeNAにとっては屈辱となった。
◆巨人が3日、DeNA12回戦(東京ドーム)の二回に10得点を奪う猛攻を見せた。一回に1点を先制されながらその裏に岡本の適時打などで3点を奪って逆転。すると二回、一気に打線に火が付き、打者14人で8安打3本塁打と爆発。この回だけで2桁得点した。 口火を切ったのは松原。1死一、二塁から右越え3ランを放ち、育成出身の25歳はこれがうれしいプロ初アーチとなった。さらに岡本にもトップ独走19号2ランが飛び出し、11-1から最後は坂本がこの回2安打目となる11号2ランを放った。 巨人の今季の最多得点は、1イニングが8、1試合が12で、この試合でどちらも更新した。
◆巨人が序盤に大量点を奪い5連勝。先発の田口は6回を投げ6安打1失点で3勝目(3敗)を挙げた。DeNAは来日4年目で初の先発のマウンドに上ったパットンが9失点、2番手の武藤が4失点と振るわず4連敗。 DeNAは1死一、三塁から佐野の右犠飛で先制。しかしその裏、巨人は1死一、三塁のチャンスで岡本の右前適時打で同点とし、一、二塁から続く丸の左翼へのフライを佐野が落球、その間に二走・亀井が生還し勝ち越しに成功する。さらに中島の中犠飛でこの回計3点を奪った。 二回、巨人は四球と安打で1死一、二塁とすると、松原が右翼席に運ぶプロ初本塁打となる3ランを放つ。さらに岡本の右翼席への19号2ラン、中島の適時二塁打、田口の左越え2点二塁打、坂本の左中間スタンドへの11号2ランと、この回10点を奪う猛攻。二回までで今季最多得点を記録した。 その後巨人は先発メンバーを順次ベンチに下げ、若手や控え選手を起用。DeNAは七回、百瀬のプロ初安打となる中前適時打などで2点を返し、九回にも代打・乙坂の適時打で1点を加えるが焼け石に水だった。
◆試合開始から1時間が経過した午後7時過ぎ。仕事を終えて東京ドームへ到着したサラリーマン2人組が思わず「何だ、この試合?!」と驚いた。三回を終えて1-13。DeNAが3日、巨人相手に屈辱の展開を強いられた。 13連戦の3戦目とあって中継ぎのパットンが来日4年目で初先発を務める「オープナー」となったが、期待に応えることはできなかった。1-0の一回に味方の失策もあり3失点であっさりと逆転されると、二回に"惨劇"が待っていた。 1死から投手の田口に四球を与えると1番・坂本から5番・丸まで5者連続安打。松原の3ラン、岡本の2ランが含まれる内容で1回1/3を7安打、9失点(自責7点)で降板となった。 「リリーフと同じ感覚でブルペンから投球しましたが、思い通りにいかず全体的にボールが高く浮いてしまいました」。米大リーグ、ロイヤルズ傘下マイナー時代の2013年5月15日以来、2668日ぶりの先発は散々な結果となった。2番手の武藤も坂本に本塁打を浴びるなど4失点。二回だけで10点を奪われた。 DeNAは今季の1試合ワーストだった10失点を序盤で更新してしまった。勝利を確信した巨人は四回から坂本、岡本ら5人の主力野手を一気に交代し、若手主体のメンバーにシフトチェンジされてしまった。(湯浅大)
◆体に巻き付くようなスイングで思い切り振り抜いた。育成出身の4年目、巨人・松原が待望のプロ1号。右翼席中段へ豪快にほうり込み、1イニング10得点の打線爆発の火付け役となった。 「最高の感触でした。今日はどんな形であっても出塁することをテーマにしていましたが、最高の結果が出てくれました」 3-1の二回。1死一、二塁で入った第2打席だった。カウント2-1からの4球目、内角高め151キロ直球をフルスイング。好感触にスタンドインを確信し、ほえた。満面の笑顔でダイヤモンドを一周。大盛り上がりのベンチに迎えられた。 4年目の今季、ブレークを果たした。開幕は2軍スタートも、7月25日に1軍初昇格。その日のヤクルト戦(神宮)に代打で登場すると、プロ初打席で初安打となる左中間二塁打を放った。その後も代打や守備固めからの出場で着々と結果を残し、8月18日の阪神戦(東京ドーム)で初スタメン。翌日19日にはプロ初タイムリーを放つなど、めきめきと頭角を現してきた。 しかし直近6試合では打率・100(20打数2安打)と下降気配。前日2日のDeNA戦(東京ドーム)では14試合ぶりにスタメン落ちしていた。この日はその鬱憤を晴らすかのような豪快なアーチで、起用に応えた。 松原のメモリアル弾に続き、岡本、坂本にも本塁打が飛び出し二回に一挙10得点。今季1イニング最多得点でDeNAを完膚なきまでに打ちのめした。(箭内桃子)
◆巨人の田口は6回を6安打1失点で、8月1日以来の3勝目を挙げた。自身の連敗を3で止めてチームの5連勝に貢献。序盤に大量13得点のリードをもらい「いい勝利。野手の皆さんの援護に感謝している」と喜んだ。 一回に犠飛で先取点を許したが、その後は危なげない投球だった。ストライクゾーンを積極的に突いて四球を与えず「しっかり直球を投げ込むのをテーマに試合に臨んだ」と胸を張った。
◆試合開始から1時間で勝負はついた。13連戦の3戦目にDeNAの救援投手、スペンサー・パットン(32)が「オープナー」として来日4年目で初先発。だが1回1/3を7安打、自己ワーストの9失点で降板した。 「リリーフと同じ感覚でブルペンから投球しましたが、思い通りにいかず、全体的にボールが高く浮いてしまいました」 継投した武藤も打ち込まれ、チームは今季最悪の13失点を二回までに喫した。一方的すぎる展開にツイッター上で「野手登板」のワードが一時トレンド入りするなど、ファンから投手温存を求める声が集中した。 三回以降は継投で無失点に抑えたが、ラミレス監督は7投手を起用。勝てば逆襲への勢いがついたはずの奇策は、裏目に出た。 「勝つこともあれば、負けることもあるのが野球。また明日から準備をして戦いたい」と指揮官。首位・巨人に3タテを食らい、勝率は5割に逆戻りした。 (湯浅大)
◆巨人は3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に13-4で大勝した。二回に育成出身の4年目・松原聖弥外野手(25)が待望のプロ1号を放った。仙台育英高時代はベンチ外だった男が1977年にOBの王貞治(ソフトバンク球団会長)が当時世界記録の通算756本塁打を記録した「ホームラン記念日」に大きな一発を放つと、チームは約2年ぶりの1イニング3本塁打、今季最多の1イニング10得点の猛攻。5連勝で今季最多の貯金17となった。最短で7日に優勝マジックが点灯する。 松原の仙台育英高時代の恩師・佐々木順一朗氏(現学法石川監督)は、待望のプロ初本塁打に「うれしいです。いいところが全部出ている」と喜んだ。在学中、野球部は甲子園大会に3度出場したが、当時内野手の松原は全てベンチ入りメンバーから外れた。それでも可能性を信じて、明星大の浜井監督に推薦した。プロ4年目で才能が開花した教え子に「このままいけばいい」とエールを送った。
◆とどめの一発は美しい放物線を描いて左中間席に着弾した。巨人・坂本勇人内野手(31)は11-1と大量リードの二回に11号2ランをたたき込むと、悠々とダイヤモンドを一周。この回だけで2桁得点の猛攻を"完結"させ、「ひと振りで仕留められてよかった」と笑った。 この回の前の打席でも左前打しており、この試合でただ1人の1イニング2安打。本人も「どうだったかな? 記憶にない」という珍事を達成させた。これで10試合連続安打で、この10戦は39打数18安打の打率・462、2本塁打、9打点。マルチ安打は6度を数え、うち2度が猛打賞。打率は・220から・262まで急上昇させた。 通算2000安打まではあと58本。「いい結果を続けられたことがよかった」という完全復活の主将は二回限りでベンチへ退き、13連戦のうち、残る10試合に向け体力の温存にも成功した。(伊藤昇)
◆巨人は3日、DeNA12回戦(東京ドーム)に13-4で大勝した。二回に育成出身の4年目・松原聖弥外野手(25)が待望のプロ1号を放った。仙台育英高時代はベンチ外だった男が1977年にOBの王貞治(ソフトバンク球団会長)が当時世界記録の通算756本塁打を記録した「ホームラン記念日」に大きな一発を放つと、チームは約2年ぶりの1イニング3本塁打、今季最多の1イニング10得点の猛攻。5連勝で今季最多の貯金17となった。最短で7日に優勝マジックが点灯する。 両手にこれまでに経験したことがない感触が残っていた。3-1の二回1死一、二塁。ブレーク中の松原が体に巻き付くようなスイングで捉えた打球は東京ドームの右翼席中段に突き刺さった。 「最高の感触でした。今日はどんな形でも出塁することをテーマにしていましたが、最高の結果が出てくれました」 カウント2-1からの4球目、DeNA先発のパットンが投じた151キロの内角高めの直球をフルスイングした。育成で入団して、4年目のプロ1号。放物線をスタンドまで目で追いかけた。 1977年9月3日。ヤクルト戦(後楽園)で王貞治が通算756号でハンク・アーロン(ブレーブスなど)の世界記録を更新し、今では9月3日が「ホームラン記念日」と呼ばれている。そんな日に173センチの小兵がプロ1号を放つと、二回は坂本、岡本にも一発が飛び出した。2018年9月8日の阪神戦の五回(坂本勇、岡本、ゲレーロ)以来、2年ぶりの1イニング3本塁打などで10得点。今季の1イニング最多得点を奪った。 高校は名門・仙台育英に進んだが、レギュラーにはなれなかった。甲子園で活躍するチームメートをアルプススタンドで応援した。大学は首都大学リーグ2部の明星大。決してエリート街道を歩んできたわけではない。 「野球人生で、悔しい期間が長かった。見返してやろうという気持ちが糧になっています」 高校3年夏の終わり。「浜井さんが好きそうな選手がいるんです。何とか鍛えて、一人前にしてくれませんか?」。当時の仙台育英高・佐々木順一朗監督(60)=現学法石川高監督=が、明星大・浜井●(=さんずいに項)丈監督(72)=現名誉監督=に直接電話を入れて、頼みこんでくれた。 浜井監督は「足が速くて器用。礼儀正しくて、子供みたいに人懐っこい。私の好きなタイプでね」と振り返る。名物の練習開始前に1時間半かけて行う陸上部のような地獄のウオーミングアップに逃げ出す選手もいる中で、4年間耐え抜いた。「よくやるな、というくらい練習をやっていた。根っからの野球小僧なんでしょうね」。テレビで活躍を見守った恩師もビックリの一発だった。 大学時代も公式戦1本塁打。原監督は「練習等々を見ていると、偶然ではなく、必然だと思う。パンチ力も彼はあるしね」と目尻を下げた。チームは5連勝で、最短で7日にマジックが点灯する。"雑草魂"の新星が、スター軍団の中で輝きを増した。(箭内桃子)
◆使い勝手のいい選手が、巨人にまた出現した。松原だ。 173センチと小柄ながら、パンチ力がある。バットスイングが速く、当てるのもうまい。本塁打はもちろん、4打席目の左飛も、しっかり振り切っていた。 打つだけではない。第1打席では高めの速球に手を出さず、第3打席には低めの球を見極め、四球を選んだ。自らの役どころを心得ている。 8月27日のヤクルト戦で"ライトゴロ"を記録したことでも証明した通り、守備もよく、肩も強く、足も速い。 このタイプが今季、巨人で続々と頭角をあらわしている理由は、2軍での鍛え方にもあると思う。たくさん振り込んで打撃を磨き、たくさんノックを受けて守備を磨く。それ以外に向上の道はない。阿部2軍監督をはじめ、打撃部門、守備走塁部門のコーチらの手腕も、評価されてよい。 要するに、原監督が求める人材を、チームの総意としてくみ取り、育て上げている。主役、準主役、脇役とも隙のない、強固な"原軍団"が完成しつつある。 (本紙専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
38 | 21 | 3 | 0.644 (↑0.006) | - (-) |
58 | 302 (+13) | 208 (+4) | 83 (+3) | 37 (-) |
0.261 (↑0.002) | 3.300 (↓0.01) |
2 (-) |
阪神 |
31 | 29 | 3 | 0.517 (↑0.009) | 7.5 (-) |
57 | 266 (+4) | 245 (+3) | 59 (-) | 42 (+2) |
0.242 (-) | 3.450 (↑0.02) |
3 (-) |
DeNA |
31 | 31 | 3 | 0.500 (↓0.008) | 8.5 (↓1) |
55 | 261 (+4) | 250 (+13) | 62 (-) | 13 (-) |
0.267 (↑0.001) | 3.700 (↓0.12) |
4 (-) |
中日 |
29 | 33 | 4 | 0.468 (↑0.009) | 10.5 (-) |
54 | 225 (+6) | 272 (-) | 35 (+1) | 17 (-) |
0.240 (↑0.001) | 3.820 (↑0.06) |
5 (-) |
広島 |
25 | 32 | 6 | 0.439 (↓0.007) | 12 (↓1) |
57 | 268 (-) | 289 (+6) | 66 (-) | 25 (-) |
0.264 (-) | 4.220 (↓0.04) |
6 (-) |
ヤクルト |
25 | 33 | 5 | 0.431 (↓0.008) | 12.5 (↓1) |
57 | 267 (+3) | 325 (+4) | 55 (-) | 39 (-) |
0.250 (-) | 4.720 (↑0.02) |
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