巨人(5対5)広島 =リーグ戦3回戦(2020.06.25)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【広島】堂林 翔太(1号・2回表2ラン)
【巨人】坂本 工宜(1号・5回裏2ラン),岡本 和真(2号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は1点ビハインドで迎えた7回表、ピレラと菊池涼の連続適時打などで3点を挙げ、逆転に成功する。対する巨人は1点差として迎えた8回、岡本がソロを放ち試合を振り出しに戻した。その後は両軍無得点のまま延長戦に突入するも、規定により引き分けに終わった。

◆広島堂林翔太内野手(28)が特大の先制1号2ランを放った。7番一塁でスタメン出場。 両軍無得点の2回2死二塁で桜井の変化球を捉え、打球は左翼スタンド看板下に直撃した。「粘りながら合わせていくことが出来ました。先制点になって良かったです」。17年5月31日西武戦以来、約3年ぶりの1発だ。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が史上44人目の350二塁打を達成した。2点を追う3回2死、カウント1-1から広島遠藤の外角147キロ直球を右翼線へ運んだ。記録達成のアナウンスが流れると塁上でヘルメットを取り、カメラ越しで応援するファンの声援に応えた。 続く第3打席では、勝ち越しの1号2ランを放った。1ボールから129キロのカーブを引きつけ左中間席に運び「甘いボールを一振りで仕留めることができたのでよかったですね」。ベンチに戻りナインからの祝福に敬礼で応えた。

◆巨人桜井俊貴投手(26)が今季初登板で6回6安打2失点と試合を作った。2回、広島堂林に高めに浮いたチェンジアップを捉えられ先制の2ランを浴びたが、踏ん張った。 「ホームランを打たれた後、粘ることができたと思います。無四球でいけたことも良かったです。回を追うごとに腕も振れてきましたし、次につながる投球はできたと思います。今日以上の投球ができるように、シーズン通して、しっかりとした準備をしていきたいです。逆転はされましたが、チームが勝てるようにベンチから応援します」とコメントした。

◆広島は2回に堂林の1号2ランで先制した。巨人は3回2死二塁から、丸の左翼フェンス直撃の適時打で1点を返した。 巨人は5回に坂本の1号2ランで逆転した。先発桜井は6回6安打2失点でスイッチ。広島先発の遠藤は5回3失点で降板した。 広島は7回にピレラの適時二塁打などで3点を奪い逆転。巨人は7回に亀井の右前適時打、8回は岡本のソロで同点に追い付いた。 巨人は延長10回1死二塁の好機を生かせなかった。両軍合わせて14人の投手をつぎ込んだ一戦は、引き分けに終わった。

◆広島堂林翔太内野手(28)が約3年ぶり本塁打となる特大2ランを放った。7番一塁で出場。0-0の2回2死二塁で巨人桜井のチェンジアップを捉え、左翼席看板付近までかっ飛ばした。17年5月31日西武戦以来、1121日ぶりの1発。試合はシーソーゲームの末、今季初の引き分けとなったが、チームに明るい光を届ける豪快弾となった。打球を見上げ、堂林はゆっくりと歩き出した。2回2死二塁、フルカウントと粘った中での7球目。堂林は桜井の真ん中に入ったチェンジアップを迷わず強振した。打球はグングン伸び、左翼スタンドの看板付近を直撃する特大の先制2ランとなった。「無我夢中でした。追い込まれていましたし、チャンスでしたし、つなごうという気持ちだった。最高の結果が出ました」。17年5月31日以来、約3年ぶり、1121日ぶりの1発に、ベンチのナインから手荒い祝福を受けた。 開幕から絶好調だ。今季は14年以来6年ぶりの開幕スタメンを勝ち取った。開幕戦こそ無安打に終わったが、20日のDeNA戦(横浜)では4安打。この日は7回先頭から一時逆転の口火を切る中前打を放ち、5試合の出場で3度のマルチ安打、打率3割8分1厘と高打率を残している。 覚悟のオフを過ごした。昨季は1軍戦に出場し始めてから自己最少の28試合の出場に終わった。巻き返しを図るべく、オフには3学年後輩の鈴木誠の自主トレに志願参加。スイング時に上体が前に突っ込んでいることを指摘され、「右足に力を感じながら、真っすぐ立つ」という主砲の体重移動の考え方についても助言をもらった。「『鈴木誠也』という見本が目の前にいた。自分に何が合うかとか、誠也自身も僕のことをいろいろ考えてくれた。何か質問すれば全部返ってきますし、後輩ですけど、すごく心強かった」。進化を遂げ、大活躍につなげている。 昨季は1年間でわずか7安打だったが、今季は出場5試合で早くも8安打。佐々岡監督は「ずっと感じよくやってくれている。先発が右でも使っているし、その起用に応えてくれた」と目を細めた。まだまだ伸び盛りのプロ11年目。苦労人に覚醒の予感が漂う。【古財稜明】

◆プロ初先発の広島遠藤淳志投手は5回3失点だった。ボール先行の投球が続く中でも、140キロ台中盤の直球を軸に粘った。4回まで1失点も5回、坂本に逆転2ランを浴びた。 「勝負どころで高めに浮いてしまったこと、5回の本塁打を打たれる前の四球が反省点です」。課題を口にした右腕に、佐々岡監督は「次に期待が持てる内容だった」と合格点を与えた。

◆巨人軍の4番を張る男だからこそ-。岡本和真内野手(23)が、土壇場で試合を振り出しに戻した。1点を追う8回。広島菊池保のシュートを右翼スタンドへぶち込んだ。21日阪神戦での今季1号も速球を右翼へ運んだ。反対に緩い変化球は左翼へ引っ張る。昨季から体現しつつある「TPO弾」。常に紳士たれと「時」と「場所」「状況」はわきまえる。試合は今季初の引き分けに終わったが、4番が存在感を示した。「時計」の針は、午後8時51分を指していた。自分が座る「場所」は4番。「状況」は1点を追う8回先頭。4打数無安打のまま、終われるわけがない。岡本は初球144キロのシュートに、逆らうことなくバットを繰り出した。速球を引きつけ、反対方向の右翼スタンドへ。「一振りで仕留めることが出来て良かった」。ゲーム終盤に打つか、凡退するか-。「TPO」をわきまえているからこその振る舞いだろう。 20年初アーチも、適切に仕留めた。21日の阪神戦。ガルシアの143キロを右翼スタンドへ運び、開幕3連勝に貢献した。速球に対して、無理に引っ張ることはしない。開幕前の練習試合でもそれは同じ。16日のロッテ戦では、151キロをライトへしばき上げた。反対に13日の日本ハム戦では128キロと緩い変化球を引っ張り、左翼スタンドへ放り込んだ。 年を重ねるごとに「TPO弾」を使い分ける。18年は33本中、左翼が21本と大多数を占め、中堅、右翼はともに6本だった。それが31発の昨季は大きく変わった。左翼に14、中堅に8、右翼に9。半分以上のアーチを中堅から右翼への反対方向へぶち込んだ。 「巨人軍は常に紳士たれ」。そんな球団で23歳ながら4番を張る男は打席での落ち着きが違う。球をギリギリの「時」まで見極める目を備え、速球、変化球の「場合」に応じて、左右へ打ち分ける適応力がある。それが4番の仕事「場」。TPOに徹し、引き分けに持ち込んだ。【栗田尚樹】 ▽巨人原監督(岡本の同点ソロに)「もう少しランナーを置いて打席に立ちたいだろうなと。立たせたいというね。前の人がちょっとまだ本調子じゃない。走者がいる場面は投手はもっとプレッシャーがかかるんじゃないかなと思いますね」

◆巨人が延長戦に持ち込んで10回、5-5で引き分けた。2点を追う7回に亀井の適時打で1点差として、8回に岡本の2号ソロで同点とした。広島は2回に堂林の2ランで先制するなど2度リードを奪いながら逃げ切れなかった。

◆昨年の覇者・巨人と、その前に3連覇していた広島。戦力的に見て、どちらのチームも優勝候補と呼べるが、比較的しっかりとした野球をやる巨人に対し、広島には隙が見受けられた。 「強いな」と感じるチームには特徴がある。記録に残らないミスをしないことと、ジャッジメントプレーの正確さに出てくると思っている。今試合、記録上の失策はなかった広島だが、勝敗の行方を左右する"ミス"が、いくつかあった。 広島が逆転し、2点をリードした直後の7回裏だった。1死二塁から亀井の右前打で、右翼手の鈴木誠がバックホーム。タイミングは微妙だと感じたが、一塁手の堂林がカットに入り、重信は1点差に詰め寄るホームに滑り込んだ。 一連のプレーで残念だったのは、カットする必要がない状況だったこと。得点差が1点なら、打者走者の亀井はオーバーランして二塁を狙うが、2点差であれば無理はできない。強肩の鈴木誠の送球も低く、カットしなくても二塁は狙えなかっただろう。確かに鈴木誠の守備位置はそれほど前ではなかったし、二塁走者の重信は俊足。ホームは無理だと思ってカットしたのだろうが、三塁ベースコーチはジェスチャーでストップをかけていたように、防げていた1点だったかもしれない。 続いて悔いが残るのは、8回表2死二塁。高橋大の三ゴロを三塁手の岡本が一塁へ悪送球し、一塁手の中島は横にはじいたが、走者の会沢は三塁でストップしたこと。2死であり、三塁はオーバーランしなければいけないのだが、会沢は三塁手前でスピードを緩めてしまっていた。オーバーランしてホームに突っ込んでいれば、貴重な追加点につながった可能性はあった。 どちらのプレーも判定は微妙だっただろうが、どちらかでもうまくいっていれば勝てていた試合だった。広島がV奪回を狙うのであれば、こういったプレーをおろそかにしてはいけない。(日刊スポーツ評論家)

◆巨人は2-0の三回、2死走者なしから坂本勇人内野手(31)が右翼線への二塁打で出塁した。続く丸佳浩外野手(31)の左越え打で坂本が生還。丸は一塁を蹴って、二塁を狙うもアウトになった。  NHK BS1で解説を務めた宮本慎也氏(49)は、今季2本目の安打を放った丸について「積極的に振っていった結果」と評価する一方、走塁については「一塁に残って、ホームランが出たら逆転という場面を作るべきだった。相手投手(広島・遠藤)はプロ初先発。点を取られたことで焦る可能性もある。いまの走塁はちょっともったいない」と苦言を呈した。

◆巨人は1-2の五回、1死一塁から坂本勇人内野手(31)が今季1号となる勝ち越し2ランを放った。  ニッポン放送「ショーアップナイター」の解説を務めた井端弘和氏(45)は「ほぼ真ん中の球。やっぱりスイングがきれい」と絶賛した。  また、坂本の前に1死走者なしから、四球を選び出塁した亀井善行外野手(37)について「あそこで坂本選手の前に出塁したことが得点につながった。相手投手に与えるプレッシャーが大きい」と語った。

◆巨人・坂本勇人内野手(31)が25日、広島3回戦(東京ドーム)の五回に今季1号となる逆転2ランを放った。  1-2とビハインドの五回無死一塁、広島の先発・遠藤が真ん中付近に投じたスライダーを左中間席へ放り込み、「甘いボールを一振りで仕留めることができたのでよかったです」とコメント。開幕6試合、23打席目で初アーチをマークした。  三回の第2打席では右翼線へライナーを運び、プロ野球44人目となる通算350二塁打も達成。昨季のリーグMVPのバットは、今年も止まらない。

◆東京ドームで行われた巨人-広島の3回戦は無観客の会場に響く「ストラーーーーイク!!」の声にも注目が集まった。  白井一行球審のストライクコール。SNS上では「白井さんのストライクの雄たけびを待っていた」「無観客用でいつもより声が低い」とプロ野球ファンの歓喜の声があふれた。  ニッポン放送「ショーアップナイター」の解説を務めた井端弘和氏(45)は「白井さんとはほぼ同期。中日時代、ファーム(2軍)で一緒だったが、昔はこんなに声を出していなかった」と明かした。

◆巨人は4-5の八回、先頭の岡本和真内野手(23)が試合を振り出しに戻す2号ソロ本塁打を放った。この回からマウンドに上がった菊池保則投手(30)の初球を右翼席に運んだ。  ニッポン放送「ショーアップナイター」の解説を務める井端弘和氏(45)は「右バッタ-が逆方向に打つと普通は切れるけど、切れなかった。ひと振りで決めるあたりが、さすがの集中力」と驚いていた。

◆巨人は昨季まで5年連続で負け越していた宿敵、広島と延長十回まで戦い、5-5の引き分けで試合を終えた。コロナ特例として延長十回打ち切り制が導入された今季、両リーグで初の引き分けとなった。

◆広島は課題の中継ぎ陣がリードを守れず、今季初の引き分けとなった。菊池保が1点リードで迎えた八回、5番手でマウンドに上がると先頭打者の4番岡本に初球を右翼席に運ばれた。「本塁打が一番駄目な場面。悔しい一球になった」とうつむいた。  5-3と逆転に成功した七回には3番手の今村が亀井に右前適時打を浴びて1点差とされていた。九回と延長十回のピンチはしのいだが、救援陣が早いカウントで甘い球をことごとく痛打された。佐々岡監督は「いい形で逆転して、逃げ切れなかった。勝ち切れなかった」と唇をかんだ。

◆節目を白星で祝うことはできなかった。巨人・坂本勇人内野手(31)が三回に右翼線へ鋭いライナーを打ち返し、プロ野球44人目の通算350二塁打を達成した。  「これからもチームのために打ち続けたい。個人の記録よりチームの優勝に貢献したい」  31歳6カ月での到達は1968年の東京・榎本喜八に次ぐスピード記録となった。  五回は遠藤のスライダーを左中間席へ。「甘いボールをひと振りで仕留めることができた」と一時は逆転の1号2ランを放ったが、試合は「延長十回」で引き分け。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための特例が初めて適用された。  坂本は2安打。通算2000安打に残り108本、250本塁打にも26本に迫った。ただ、主将は「チームのために、とにかく頑張りたい」と献身性を強調した。(谷川直之)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
411 0.800
(-)
-
(-)
11430
(+5)
16
(+5)
6
(+2)
5
(+2)
0.251
(↑0.001
2.620
(↓0.42)
2
(-)
DeNA
420 0.667
(↑0.067)
0.5
(↓0.5)
11424
(+10)
20
(+2)
8
(+3)
0
(-)
0.276
(↑0.018)
3.000
(↑0.4)
3
(1↓)
広島
321 0.600
(-)
1
(-)
11428
(+5)
17
(+5)
9
(+1)
2
(-)
0.271
(↓0.001)
2.720
(↓0.42)
4
(-)
ヤクルト
330 0.500
(↑0.1)
1.5
(↑0.5)
11423
(+3)
20
(+1)
7
(+1)
5
(-)
0.263
(↑0.001)
2.780
(↑0.35)
5
(1↓)
中日
240 0.333
(↓0.067)
2.5
(↓0.5)
11418
(+2)
29
(+10)
4
(+1)
1
(-)
0.278
(↓0.021)
4.940
(↓0.96)
6
(-)
阪神
150 0.167
(↓0.033)
3.5
(↓0.5)
11410
(+1)
31
(+3)
5
(+1)
3
(-)
0.198
(↓0.011)
5.420
(-)