1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0 | 9 | 12 | 0 | 0 |
ORIX | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
勝利投手:則本 昂大(1勝0敗0S) 敗戦投手:神戸 文也(0勝1敗0S) |
ORIX戦チケット予約 | 楽天戦チケット予約 |
◆楽天は2回表、1死三塁から太田が犠飛を放ち、先制する。その後同点となって迎えた8回には、打者一巡の猛攻で一挙8点を奪い、試合を決めた。投げては、先発・則本昂が7回1失点の好投。敗れたオリックスは、打線がわずか1安打と沈黙し、救援陣も誤算だった。
◆吉村洋文大阪府知事(45)が、開幕セレモニーにビデオメッセージを送った。「オリックスファンのみなさん、こんばんは。大阪府知事の吉村です。今日はいよいよ開幕戦が始まったということで、本当にオリックスのみなさんに期待をしております。今年ですね、コロナがありましたけど、なんとかみなさんのプレーで吹っ飛ばして、念願の優勝をしていただきたいと思います。いつも僕も、松井市長もですね、みなさんが優勝されるのを心待ちにしておりまして。この優勝パレードのために御堂筋をずっと予約して待ってるんです。待てど暮らせど来ないですね。ぜひ、みなさん、今年はよろしくお願いしますよ。今年こそはぜひ優勝していただいて、御堂筋を優勝パレードでワァッとしてですね、コロナを吹っ飛ばして、大阪に元気を与えていただけたらなと。今年一年、頑張ってください。唯一、この大阪に本拠地を構えているオリックスを我々も応援しています。ぜひ、今日の試合も勝って、今年優勝よろしくお願いします」。 オリックスのホームユニホームを着て、ビデオメッセージを送った。
◆楽天が2回、太田の犠飛で1点を先制した。オリックスは3回1死二、三塁でT-岡田が中堅最深部に犠飛を放ち、同点にした。 中盤は両チームともに無得点。楽天は4~6回と毎回先頭打者が塁に出たが、併殺打や盗塁死で好機を広げることができなかった。 楽天は8回にオリックスのリリーフ陣を攻略。一挙8点を奪い試合を決めた。オリックスは開幕戦9連敗となった。 楽天則本昂大が1勝目、オリックス神戸が1敗目。
◆楽天の本拠地・楽天生命パーク宮城ではライブビューイングが開催され、ファン110人がビジョン越しに声援を送った。 屋外開催で前日まで雨予報の天気が心配されたが、幸いにも薄日が差し込む中でプレーボールした。渡辺彩花さん(26=仙台市)は3月7日に生まれたばかりの花音(かのん)ちゃんをだっこしながらの観戦。「今年は開幕も難しいと思っていたけど、やっと迎えられてうれしいです」と、待ちわびた開幕到来を喜んだ。
◆オリックスの2020年初得点は、1番・T-岡田外野手(32)のバットから生まれた。1点を追う3回、先頭・若月が四球を選び、続く安達がバッテリー間にバントヒットを決めて無死一、二塁。後藤が送って1死二、三塁の得点機を迎えた。 プロ15年目で初の「開幕1番」に座ったT-岡田が、ここで"主砲"の働きを見せた。6球目を捉え、中堅最深部に運ぶ犠飛で三塁走者の若月を同点のホームに迎え入れた。「チャンスでしたし、追い込まれていたので、なんとかバットに当ててランナーをかえすことだけ考えていました。きょうは"絶対に勝ちたい"ので、早い段階で追いつくことができてよかったです」。攻撃型1番が序盤で先発のエース山岡に1点を送った。
◆2年連続開幕投手を務めたオリックス山岡泰輔投手(24)は、7回1失点と力投した。 2回に先頭のロメロに右中間を破る二塁打を浴び、続く銀次の右飛で三進を許した。1死三塁で太田に犠飛を打たれ、1点を失った。味方が3回に同点に追いつき、中盤以降は毎回のように先頭打者を出しながらも無失点で切り抜けた。だが味方打線も楽天則本昂から追加点を奪えず。白星はつかなかった。
◆2年目で開幕初スタメンの楽天太田光捕手(23)が、チーム初打点をマークした。 2回先頭のロメロが二塁打を放ちチャンスメーク。1死三塁から、太田がオリックス山岡の変化球を右犠飛とし、先制点をもぎ取った。「執念で打ちました。一生懸命走ってくれたロメロのおかげです」と笑顔で振り返った。
◆ロッテからFAで新加入の楽天鈴木大地内野手(30)が勝ち越し適時打でプロ野球史上303人目となる通算1000安打を達成した。 通算999安打でこの試合を迎え、初回の第1打席は一ゴロ、3回の第2打席は空振り三振、6回の第3打席は遊ゴロ併殺。同点の8回無死満塁で迎えた第4打席、オリックス神戸の初球を右前へはじき返した。勝ち越しの2点適時打を放ち、一塁上で「よっしゃー!」と喜んだ。 ▼通算1000安打=鈴木大(楽天) 19日のオリックス1回戦(京セラドーム大阪)の8回、神戸から右前打を放って達成。プロ野球303人目。初安打はロッテ時代の12年6月11日の巨人4回戦(東京ドーム)で西村から。
◆2年連続開幕投手を務めたオリックス山岡泰輔投手(24)は、7回1失点と力投した。2回に先頭のロメロに右中間を破る二塁打を浴び、続く銀次の右飛で三進を許した。1死三塁で太田に犠飛を打たれ、1点を失った。味方が3回に同点に追いつき、中盤以降は毎回のように先頭打者を出しながらも無失点で切り抜けた。だが味方打線も楽天則本昂から追加点を奪えず。白星はつかなかった。 山岡は「立ち上がりに力みが出てしまい、どうなることかと思いましたが、初回をなんとか粘って抑えることができましたし、ゲームを作れたところはよかったと思います。調子自体は悪くなかっただけに、相手に先制点を与えてしまったことが悔しいです」と振り返った。
◆京セラドーム大阪では、松井一郎大阪市長(56)がバーチャル始球式を行った。 マウンド後方に設置されたモニター画面にユニホーム姿で登場。大きく振りかぶって投じた? ボールは捕手役の伏見が自らのミットにそっと入れておりストライク! 表示された球速160キロは、名前をもじった演出だった。
◆楽天エース則本昂大投手が気迫の投球で今季初勝利をたぐり寄せた。 セットポジションでの新フォームから最速151キロの直球で押し込み、7回を95球で1安打1失点。 山岡との投手戦から降板直後にチームが勝ち越し、2年ぶり3度目の開幕白星を挙げた。「早い段階から投手戦になると思ったので我慢比べになった。三木監督の初陣で勝ててよかった」と喜んだ。
◆ロッテからFA加入した楽天鈴木大地内野手が、通算1000安打を決勝打で決めた。 同点の8回無死満塁で迎えた第4打席。オリックス2番手神戸の初球を右前へはじき返し、2点適時打とした。史上303人目のメモリアル打を移籍後初安打で成し遂げ「緊張して覚えてないです。イーグルスで1本打てて良かった。1000安打よりもチームに貢献できてよかった」と汗をぬぐった。
◆プロ15年目で初の開幕1番に座ったオリックスT-岡田外野手が、チーム唯一の打点を記録した。 1点を追う3回1死二、三塁で中堅へ同点犠飛。下位打線がつくった好機を実らせ、攻撃型1番の力を見せつけた。「チャンスでしたし、追い込まれていたので、なんとかバットに当ててランナーをかえすことだけ考えていました」。昨秋はプエルトリコのウインター・リーグにも参加し、復活を目指す今季。10年ぶりの開幕戦勝利に執念を燃やすも、白星発進はならなかった。
◆開幕連敗の呪縛を解くことはできなかった。2年連続で開幕投手を任されたオリックス山岡泰輔投手(24)は7回5安打1失点と、楽天エース則本昂と投げ合った。しかし8回を任された神戸、吉田一が計8失点。チームは10年楽天戦の勝利を最後に、開幕9連敗で10年間未勝利となった。 山岡は声を絞り出すように振り返った。「悔しいですね...。ゲームを作れたところはよかったと思います」。悔しさを隠せない。それでも入念に重ねた準備は生きた。試合前には「リハーサル」で本拠地のマウンドを確認。プレートから本塁方向に左足を踏み出して、着地足を定める。時折、グラウンドキーパーと話しながら5分間の準備。本番直前の微調整もプロとしての自覚だ。 普段通りを心掛けた。「やっておきたいことは全部やってきた。あとは開幕を待つだけ」。自然体で一塁ベンチを飛び出した。白線を左足でまたいで軽くステップを踏む。真っ白なプレートに、右手人さし指で「信」と刻み、そっと3秒ほど手を当てる。ルーティンを崩すことなく20年シーズンへ。徹底した準備力で、エースは最善を尽くした。 山岡の降板後、チームは流れを失った。西村監督は「走者を出しながらも粘ってくれた。最初の登板ということもあって(103球の)球数であそこ(7回)で代えました」と説明した。山岡は次戦に向け、前を向いた。「始まったばかり。切り替えて次の試合は投げていけるかと思います」。曇った表情を、次は晴らせてみせる。【真柴健】
◆今季から就任した楽天三木肇監督(43)が初陣を飾った。1-1で迎えた8回、ロッテから新加入の鈴木大の勝ち越し打などで一挙8得点。現役時代の実績は乏しいが、その分は選手との対話でカバー。ヤクルト時代に野村克也監督から学んだ細やかな準備で、鈴木大、涌井、ロメロら大型補強したチームを率いていく。選手たちとがっちり握手、はできない。初陣を制した三木監督はえんじ色のマスク越しに、目元を緩ませた。三塁側ベンチ内で肘タッチを繰り返したが、途中から拍手や万歳へチェンジ。喜びを体からにじませた。「出場しなかった選手も踏まえて勝つために取り組んでくれた結果。選手たちには本当にありがたいな、と思います」。グラウンドで戦い抜いた選手たちへ、感謝の言葉を重ねた。 指揮官、指導者としての礎は現役時代にある。95年ドラフト1位で上宮からヤクルトに入団。ある時、名捕手の古田が口にした言葉が今も脳裏に残る。「プロ野球選手には『体の強さ』と『出会い』が大事」。プロ12年間で通算359試合出場。生き残るすべを考え、工夫し、もがいた。「まだやれたな、とは思う。もっと自分を客観的に見られればよかったかな」。 後悔にも似た経験は、選手1人1人と心を突き合わせる原動力につながる。「『三木って誰?』と思う気持ちも分かる。選手も少なからずそう思うと思う。だからこそ出会ってよかったなと思う指導者になりたい」。就任直後の昨秋キャンプでは選手全員にアンケートを実施。1軍定着を目指す中堅、若手選手の胸の内を文字からも読み取った。「1軍も2軍も関係ない。僕にとっては全員大切な選手」。大型補強を敢行したチームを監督未経験で担う。「プレッシャーはめちゃくちゃある」と迫り来る重圧には、野村監督をはじめ、野球人生で出会った人々から学んだ「準備力」で立ち向かう。 則本昂から受け取ったボールを手に「僕にとって貴重なボール。これからしっかり考えたい」と初々しくフラッシュへ人さし指を立てた。「周りのコーチの方に支えられた。僕1人じゃできることは限られる。うれしいですけど、それ以上に明日からもしっかり戦っていかないとダメだなという気持ちが強いです」。選手、コーチ、スタッフとともに、大海原へ華々しく飛び込んだ。【桑原幹久】 ▽楽天浅村(3安打2打点)「勝ちに貢献できてよかったです。まだ1試合目なので次の試合も頑張ります」
◆史上303人目の通算1000安打を、決勝打で達成した楽天鈴木大地内野手(30)が両親、家族へ感謝した。 残り1本で開幕を迎えた。3打席目までは無安打も、同点の8回、満塁の絶好機で打席が回った。オリックス神戸の初球を右前へはじき返し、決勝の勝ち越し2点適時打。1000安打達成のボードを誇らしく掲げた。 プロ入りから8年を過ごしたロッテからFAで楽天へ加入。さまざまな思いを胸に成し遂げた1本を球団を通じて振り返った。 鈴木大 まず、打った喜びは、やはり両親と家族に伝えたいです。両親はこうやって育ててくれて、大きなけがなくできるような体で産んでもらえて。家族にはこういう新しい決断をさせてもらって、離れることも多くなって。一緒に悩んで、一緒に決めたことなのですけど、一緒に付いて来てくれて。プロに入って、まさかこういう節目まで自分がいけるとは思っていなかったし、周りも思っていなかったと思うので、本当に携わってくれた方々に感謝ですね。 自分の力だけでここまで来たわけではないので、本当に助けてもらうもの全て助けてもらって、背中を押してもらってここまで来れたので、それに尽きると思います。 今日がゴールではないですし、1000安打を達成したからどうこうでもないので、ここからも自分らしく1日を全力で過ごしていくことが大事なことなので、今日寝たら明日は明日で、その繰り返しで野球人生をやっていきたいと思います。 大事なのは明日なので、これからも周りの方の力を借りながら、自分の力を振り絞って明日からもやっていきたいと思います。
◆オリックスが12年から開幕戦で9連敗。76~85年に西武(76年は太平洋、77、78年はクラウン)が1分けを挟んで記録して以来のパ・リーグワーストに並んだ。 引き分けを挟まない9連敗は52~59年東映(53年までは東急)の8連敗を上回るリーグ最長。プロ野球最長は91~01年阪神の11連敗。
◆エースが有言実行の快投だ。2年ぶり6度目の開幕投手を務めた楽天則本昂大投手(29)が、オリックス打線を7回1安打1失点に封じ、今季初勝利。試合前からの宣言通り、三木監督へウイニングボールを手渡しした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、約3カ月遅れで始まったプロ野球。無観客試合という特殊な状況下でも頼れる男がきっちり仕事を果たした。勝利に沸くベンチ内で、則本昂は三木監督の背後から声をかけた。振り向いた指揮官へ、右手に握りしめたウイニングボールをそっと手渡した。「3カ月遅れましたけど、初勝利届けられて良かった。『今日ウイニングボール渡します』と言っていたので、渡せて良かったです」。宣言通り、新生楽天の初陣を飾った。 文字通りの「投手戦」を制した。オリックス先発は山岡。チームは昨季7戦1勝6敗と苦しんだ。「早い段階から投手戦になると思っていた」と立ち上がりから慎重を期した。1番にT-岡田を配す長距離砲ぞろいの猛牛打線。1、2回を完璧に締めた。1点リードの3回にバント処理のミスから犠飛で1点を失うも、4回以降はパーフェクト。「我慢比べだなと思ってたので、我慢できて良かった。(球数)制限とかは特にはなかった。ゲームの状況と対戦相手を見て、7回まで投げられたことは良かった」と納得顔を見せた。 誰も経験したことがない未曽有の事態。東京五輪の関係で例年より早い3月20日に開幕するはずが、約3カ月も遅れた。チームは5月8日に12球団で最後に活動再開。難しい調整を強いられたが「キャンプから積み上げてきたものは体に染みついていると思っていた。それをなくさないように、再開するまで自分のできることをやっていました」。ワインドアップからのフォーム変更を決断。ノーワインドアップ→セットポジションと試行錯誤を重ね、定めた照準へきっちりと合わせた。 記念すべき開幕戦だが、120分の1試合でもある。「過密日程は投手としてはしんどいですけど、どこの球団も一緒。ベストな状態で1試合1試合臨めるようにケアも含めて調整をやっていけたらと思います」。7年ぶりの日本一へ、1つ1つ勝利を積み重ねて行く。【佐藤究】
◆オリックス・T-岡田外野手が19日、楽天戦(京セラ)を前にチームを代表してあいさつした。 約3カ月遅れでのプロ野球開幕に「プロ野球の開幕を待ち続けてくださった皆さん、ありがとうございます。きょう、皆さんの前にプロ野球が帰ってきました。私たちはいま、野球ができる喜びを体中で感じています」と感謝した。 楽天側を代表してあいさつした森原が医療従事者への感謝を述べた後、「きょうからは私たちが野球で日本中に笑顔と元気を届けます。野球にはその力があると信じています。ベースボールイズストロング」と続けた。 その後、ドーム内がブルーライトに染められ、両軍の監督、コーチ、選手らが医療・介護従事者へ感謝の気持ちを込め「フライデー・オベージョン」を実施。ビジョンには事前にオンラインで収録されたファン約150人の映像が流された。 吉村洋文大阪府知事によるビデオメッセージが流され、国歌演奏は大阪桐蔭高の吹奏楽部によるリモート演奏。始球式ではマウンド付近にモニターが設置され、画面に映し出された松井一郎大阪市長によるバーチャル始球式が行われた。
◆吉村洋文大阪府知事(45)が試合前のセレモニーであいさつ。1996年以来優勝のないオリックスにエールを送った。 大型ビジョンに映し出された吉村知事はオリックスのユニホームをまとい、「今日はいよいよ開幕戦が始まったということで、本当にオリックスの皆さんに期待をしています」「今年ですね、コロナがありましたけど、皆さんのプレーでふっ飛ばしていただいて、そして念願の優勝をしていただきたいと思います」と激励した。 続けて「僕も松井(一郎大阪)市長もですね、皆さんが優勝されるのを心待ちにしておりまして、優勝パレードのためにですね、御堂筋をずうっとね、予約して、あけて待ってるんです」と話し「待てど暮らせど来ないですね」とチクリ。「今年はよろしくお願いしますよ。今年こそはぜひ優勝していただいて、この御堂筋を、優勝パレードでわあっと闊歩してですね、コロナも吹き飛ばして、また大阪に元気を与えていただけたらと思います」と声に力を込めた。
◆オリックスのT-岡田外野手(32)が六回の第3打席でバックネット方面へ打ち上げ、ボールは天井に当たりスタンドに入った(記録はファウル)。 中継の解説を務めた元阪神、オリックス投手の野田浩司氏(52)は、この打球を見て「なんかね、すごい練習試合からボールが飛んでるなあって感じがするんですけどね」と発言。「それは僕だけでしょうか」と問いかけた。
◆オリックスはリードオフマンを任されたT-岡田が三回に同点犠飛。則本昂の140キロを捉え、飛距離十分の打球を放った。「追い込まれていたので、何とかバットに当てて走者をかえすことだけ考えていた」と息をついた。 練習試合でも1番打者を務める機会が多かったT-岡田。「打線として機能していかないといい投手を崩していけないと思う」。好投手から1点をもぎ取った。
◆楽天が同点の八回に8点を奪い試合を決めた。先発の則本昂は7回1安打1失点で勝利投手。オリックスは9季連続で開幕戦を落とした。 先制したのは楽天。二回1死三塁から8番・太田が右犠飛。オリックスも三回に1死二、三塁で1番・T-岡田が中犠飛を打ち上げ追いついた。 オリックス・山岡、楽天・則本昂の開幕投手の前に、両チームともなかなか追加点を奪えなかったが八回、この回から登板したオリックスの2番手・神戸を攻略した楽天が無死満塁のチャンスを作る。ここでロッテから加入した鈴木大が右前2点適時打を放ち勝ち越し。さらに3番手・吉田一からも浅村、島内らが適時打を重ねこの回8点を奪った。
◆楽天に新加入した鈴木大地内野手(30)が19日、オリックス戦(京セラドーム)に「2番・三塁」で先発し、節目の通算1000安打を放った。 3打席連続無安打で迎えた八回無死満塁。2番手・神戸(かんべ)の初球、142キロの外角に沈む球をたたいた。今季初安打となる勝ち越し右前2点打で大台に乗せた。 鈴木大はオンライン取材で「チームが勝つ1本になって、三木監督の勝ち(初勝利)もついた。(先発の)則本も頑張ってくれた。たまたまボクが打っただけで、皆がつないでくれた。1本出たことは一生の思い出になります」と話した。
◆楽天はロッテからフリーエージェント(FA)で加入した鈴木大が、八回に移籍後初安打となる2点打を放って勝利を引き寄せた。力強く右前にはじき返した一打は通算1000安打の節目。「こうやってFAでお世話になって、1本出たことは僕の中で一生の思い出になるし、ほっとしている」と感慨を込めた。 新たにチームを率いる三木監督にも初白星をプレゼントする一打にもなった。「何事も初というのはすごく大事。それが開幕戦でできたということは意味がある」と喜んだ。 ▽オリックス-楽天 浅村(3安打2打点) 「勝ちに貢献できて良かった。まだ1試合目なので次の試合も頑張る」 太田(二回に犠飛) 「執念で打った。一生懸命走ってくれた(三塁走者の)ロメロのおかげ」
◆今年も勝てなかった。2年連続で開幕投手を務めたオリックス・山岡が7回1失点の好投も、救援陣が炎上、打線は1安打と振るわず。2012年から続くチームの開幕戦連敗は「9」に伸び、パ・リーグのワースト記録を更新してしまった。 「バントでのヒット1本だけでしょ。切り替えて明日からやるしかない。きょうは終わったことですから」 西村監督は懸命に前を向いた。 試合が暗転したのは八回だった。七回まで1失点と好投していた山岡が103球となり、継投策に入った。「最初の登板とあって、あそこで代えた」。長期の自主練習による調整期間の短さを考慮し、当初からローテーション一巡まで球数を制限する方針だったが、2番手・神戸がつかまった。1死も奪えず、4失点。3番手の吉田一も2/3回を4失点と炎上した。 「そこは信頼して送り出して、ああいう結果になった」 気持ちをリセットし、20日の第2戦を全力で取りに行く。(西垣戸理大)
◆楽天は19日、オリックス1回戦(京セラ)に9-1で大勝。先発した則本昂大投手(29)は、7回を1安打1失点で開幕戦白星を挙げた。あす21日の父の日を前に、感謝の気持ちを込めて圧巻の投球を披露。初采配を振った三木肇監督(43)に、ウイニングボールをプレゼントした。 有言実行で大役を果たした。則本昂は7回1失点で初勝利。三木新監督にも、うれしい初勝利をプレゼントした。 「三木監督の初陣で、監督に試合前『ウイニングボールを渡します』と約束したので、初勝利を届けられてよかった」 最速151キロの直球を軸に、フォークボールなどの変化球をストライクゾーンで操った。1点リードの三回に、T-岡田に中犠飛を許して同点とされたが、四回以降は全て三者凡退。山岡との息詰まる投手戦を制した。勝利を引き寄せる計95球が、八回に一挙8点を奪う打線の援護を呼んだ。 「早い段階で投手戦になると思った。何とか我慢比べができた。そこまで空振りは取れなかったけど低めに投げられた」 21日の父の日を前に、感謝の気持ちを込めてマウンドに上がった。父・義孝さん(63)のサポートがあったからこそ今がある。滋賀・大滝小時代を思い出し、「ほぼ毎日練習に付き合ってくれました。(バドミントンの)シャトル打ちをしたり、ピッチングをしたときは捕手を務めてくれました。一生、頭が上がりませんね」と、父への思いを口にした。 開幕投手は2013-16、18年に次いで6度目で、球団では岩隈久志(05、07-11年)と並ぶ球団最多。14、16年に次いで3勝目で、こちらも岩隈(05、09、11年)と並ぶ記録だ。三木監督は「則本がタフな開幕戦で粘り強く投げた。三回はバントの処理でもたついたが、よく1失点で抑えた」と最敬礼した。 「無観客試合が続きますが、ファンの方々に画面を通して熱いプレーを届けたいです」と新選手会長らしく誓った則本昂。エースが、上々のスタートを切った。(広岡浩二)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
西武 |
1 | 0 | 0 | 1.000 (↑0.437) | - (-) |
119 | 3 (-753) | 0 (-695) | 0 (-174) | 1 (-133) |
0.143 (↓0.122) | 0.000 (↑4.35) |
1 (1↑) |
ソフトバンク |
1 | 0 | 0 | 1.000 (↑0.449) | 0 (↓2) |
119 | 2 (-580) | 1 (-563) | 0 (-183) | 1 (-112) |
0.206 (↓0.045) | 0.900 (↑2.73) |
1 (2↑) |
楽天 |
1 | 0 | 0 | 1.000 (↑0.489) | 0 (↓7.5) |
119 | 9 (-605) | 1 (-577) | 0 (-141) | 0 (-48) |
0.353 (↑0.102) | 1.000 (↑2.74) |
4 (-) |
ロッテ |
0 | 1 | 0 | 0.000 (↓0.496) | 1 (↑8.5) |
119 | 1 (-641) | 2 (-609) | 0 (-158) | 1 (-74) |
0.206 (↓0.043) | 1.860 (↑2.04) |
4 (1↑) |
日本ハム |
0 | 1 | 0 | 0.000 (↓0.471) | 1 (↑12) |
119 | 0 (-560) | 3 (-583) | 0 (-93) | 1 (-47) |
0.071 (↓0.18) | 3.380 (↑0.38) |
4 (2↑) |
ORIX |
0 | 1 | 0 | 0.000 (↓0.449) | 1 (↑15) |
119 | 1 (-543) | 9 (-628) | 0 (-102) | 0 (-122) |
0.040 (↓0.202) | 0.000 (↑4.05) |
コメント