楽天(☆7対5★)西武 =リーグ戦23回戦(2019.09.22)・楽天生命パーク宮城=
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西武
1100000305903
楽天
20102020X71011
勝利投手:石橋 良太(8勝7敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(2勝8敗37S))
敗戦投手:榎田 大樹(4勝3敗0S)

本塁打
【西武】森 友哉(23号・1回表ソロ),中村 剛也(30号・8回表2ラン),外崎 修汰(26号・8回表ソロ)
【楽天】浅村 栄斗(31号・5回裏2ラン)

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◆楽天は2-2で迎えた3回裏、1死満塁から銀次が犠飛を放ち、勝ち越しに成功する。その後、5回に浅村の2ランで加点すると、7回には浅村と銀次の適時打でリードをさらに広げた。投げては、先発・石橋が今季8勝目。敗れた西武は、先発・榎田が5失点と振るわなかった。

◆楽天浅村栄斗内野手(28)が古巣西武から今季9本目となる31号2ランを放った。 1点リードの5回1死二塁から西武榎田のスライダーを巧みにさばいて左中間スタンドにたたき込んだ。「さっきエラーしていましたからね。打てて良かったです」。2回1死一、二塁から併殺を狙った一塁送球が高く浮き、一時同点に追いつかれるタイムリーエラーを取り返した。 これがチームの今季136本目となるホームラン。17年の135本を抜き、球団記録を更新した。

◆西武外崎修汰内野手が26号ソロを放ち、90打点に到達した。8回2死、中村の30号に続く2者連発で反撃ムードを演出。 「何とか食らいつこうと。勢いに乗れましたね」と振り返った。中村、山川、森に続き今季チーム4人目の90打点到達。「その分、チームにプラスになっているということ。うれしいですけど、あまり意識しすぎないようにやっていきたい」と話した。

◆19年楽天の最大のサプライズかもしれない。昨季まで未勝利の楽天石橋良太投手が8勝目を挙げた。 100球を超えてから2発を浴びて8回途中5失点(自責4)も「腕を振って内角を攻められた」。腹をくくって、大胆に山賊打線の懐を突いた。 「このオフ、シュートを完全に自分のものにせなあかんぞ」。支配下に復帰して迎えた昨秋、それまで頼りがちだったカットボールと対になる球種に可能性を見いだしてくれた平石監督の助言が転機となった。2月のキャンプ途中に1軍へ合流し、嶋相手にブルペンでデモンストレーション。指揮官は「あの時シュートを投げ切れていなかったら、恐らく2軍に戻していた」と振り返る。中継ぎで迎えた開幕戦では、ロッテ・レアードにシュートが甘く入って逆転被弾。「ビビったら、使わんぞ」。期待ゆえのげきで奮い立った。 高知・明徳義塾高では二塁手。下級生の時は、泥だらけになった内野手の先輩の練習着を日付が変わるまで洗った。「今となってはいい経験。でも、当時は限界でした」と笑う。6回には森の意表を突くセーフティーバントを難なく処理し「(守備)練習していて良かった」。則本昂と岸が不在の5月から先発になり、ここまでチーム2位の127回1/3イニングを稼ぐ。「大したもの」。平石監督も目を細めた。【亀山泰宏】

◆西武が1カ月ぶりの連敗を喫し、またも王手に失敗した。優勝マジック3で迎えた楽天戦。初回に先制するも、直後に逆転を許す立ち上がり。先発榎田が5回5失点。5点を追う8回、中村と外崎の連発で3点奪うも、遅きに失した。 辻監督は「うちもああやって3点取れる。終わってみたら、あの2点が(痛かった)ってならないように、抑えていかないといけない」。マジックは3のままとなった。 連敗は8月18、19日以来。ここにきてブレーキがかかった。「楽天は後ろがいいから先発を早めに打ち崩さないと苦しい」。しかし「中村があまりに体がおかしい。でも外すわけにはいかないから」と足のある金子侑を外し、中村のDH起用を選択した。その中村が4年ぶり30号含む2安打。6回には首位打者の森がセーフティーバントで、決死のヘッドスライディングを見せたが、前夜に続き先発攻略ができなかった。 反対に元同僚浅村から、9本目の本塁打を被弾するなど3打点の恩返しを受けた。今季対楽天戦負け越しが決定。残り3試合、楽天戦が2試合ある。23日の結果次第でマジックがソフトバンクに移動する可能性も出てきたが、同監督は「去年もこういう思いをしてやっているから」と冷静に受け止めた。【栗田成芳】

◆主砲の意地が、クライマックスシリーズ(CS)をさらにたぐり寄せた。楽天浅村栄斗内野手(28)が、古巣西武から今季9本目となる31号2ランを含む2安打3打点をマーク。 17年の球団記録を更新するチーム今季136本目のアーチで、昨季6勝19敗と大きく負け越した西武戦の勝ち越しを決めた。ロッテも勝ったため、4位との1・5ゲーム差は変わらず。総力戦で残り3試合を駆け抜ける。浅村は名誉挽回に燃えていた。2回に併殺を狙った一塁送球が高く浮き、一時同点に追いつかれるタイムリーエラー。「(先発の)バシ(石橋)に申し訳ない。何とかバットで返したかった」。仲間のため、西武榎田の内角スライダーを反応で左中間スタンドまでたたき込んだ。続く7回の打席でも匠(たくみ)の技で右翼線へ運び、貴重な追加点を挙げた。 先輩のげきにハッとなった。前日の試合前、右足首を手術してリハビリ中の渡辺直が選手会長の岡島とともに野手ミーティングに登場し、チームを鼓舞してくれた。「状態が悪くても、負けていても、ずっと同じ姿勢。直人さんはマネできない存在」。1軍でともに戦っていた時、その背中に勇気づけられた。ケガをして試合に出られない状態でも、こうしてチームのために行動を起こしている。「前半は首位を走って、自分の状態が悪くなったと同時に(チームも)負けが込んで、今がある。悔しかったし、何とかしたいと思ってずっとやってきたけど、直人さんの声かけで、もう1度思い出させてもらった」。2回の手痛いミスにも、決して下を向かなかった。 島内が3安打3得点とリードオフマンの役割を全う。苦しんでいた茂木が初回の同点打を含む9月初のマルチ安打を決め、銀次も泥くさく3打点を稼いだ。CS争い最終盤というしびれる緊張感の中、腹をくくって試合に臨み、首位西武に今月初の連敗を刻んでみせた。「Aクラスに入ることは、チームが強くなるためのいい経験になる」。常勝チームへの第1歩を浅村がけん引する。【亀山泰宏】

◆西武の中村が4年ぶりの30号2ランを放った。2-7の八回2死一塁で、追い込まれながらも石橋の甘く入ったカットボールを捉えると、打球は左中間席へ到達した。  リーグトップの打点も123に伸ばし、2位の同僚、山川との差を7に広げた。4度目の打点王に前進したが、チームは敗れ「ノーコメントです」とだけ話した。

◆楽天の松井がリーグトップのセーブ数を37に伸ばした。7-5の九回、2者連続三振を奪い、代打金子侑には右前打を浴びたが、秋山を低めの速球で左飛に仕留め「勝てて良かった。何よりも勝つことが大事」と喜んだ。  残り3試合で、2位のソフトバンクの森とは2セーブ差。初の最多セーブのタイトルが見えてきた。

◆先発の石橋が7回2/3を8安打5失点と粘りの投球で8勝目を挙げた。武器のシュートで西武打線を封じ、「攻めるところは攻めて投げられた」と胸を張った。4年目の今季は中継ぎでプロ初勝利を挙げ、先発に転向。飛躍を遂げた28歳右腕は「2年前は3軍にいた。今年は何としても1軍に定着したいという気持ちでやってきた」と振り返った。

◆リーグ2連覇へ正念場を迎えた。西武は投手陣が打ち込まれ、9月に入って初の2連敗。辻発彦監督(60)は「去年も、こういう思いをしてやってきた」と声を絞り出した。  敗れたが、雨の中で勝利への執念は見せた。3点を追う六回先頭で打率リーグトップ(・332)の森がセーフティーバントを狙った。一塁に頭から滑り込み、アウトになったが「士気を高めるためか」との質問に「そうですね」と返し、バスに乗り込んだ。  八回には中村が4年ぶりの30号となる2ラン、外崎も26号ソロと2者連続弾で追いすがった。  2位・ソフトバンクが勝ち、優勝へのマジックナンバーは「3」のまま。15日に同「9」を点灯させてから初の足踏みとなった。3試合を残して1ゲーム差。最短優勝は24日に延びた。頂点への戦いは、激しさを増す。 (花里雄太) 八回に26号ソロを放った西武・外崎 「追い込まれていたので、なんとか食らいつこうと思った」 5回5失点で3敗目を喫した西武・榎田 「回の先頭をもう少し、気をつけて入らないといけなかった」

◆パ・リーグ3位の楽天は22日、西武23回戦(楽天生命パーク)に7-5で勝ち、2年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出へ大きく前進した。浅村栄斗内野手(28)が、五回に対西武9本目となる左越えの31号2ラン。球団新記録となるチームのシーズン136本目となる本塁打で、勝利に貢献した。敗れた首位・西武は2位・ソフトバンクに1ゲーム差に迫られた。  小雨の降る本拠地が歓喜に包まれた。3-2の五回1死一塁。浅村は榎田が投げた内角低めのスライダーをすくい上げ、左中間席にほうり込んだ。  「本当に強い相手を負かしている。一つも負けられない試合が続く。何とか頑張りたい」  これで西武から球団別最多の今季9本塁打目。この日もレオキラーぶりを発揮し、胸を張った。チームはリーグ連覇を目指す西武に2連勝。西武に勝ち、4位・ロッテが引き分けか敗れるなどの条件で、23日に2年ぶりのCS進出が決まる状況に持ち込んだ。  浅村は七回2死一塁で適時二塁打を流し打ち、追加点ももたらした。2打数2安打3打点に2四球と全4打席で出塁。二回に一塁への悪送球で追い付かれただけに「バシ(先発の石橋)に悪いことをした。打席に入って何とかしたかった」とうなずいた。  前日の野手ミーティング。右足首の手術を受けてリハビリ中の渡辺直が顔を出し「『痛い、痛い』言ってんじゃねえ。潰れてもいい気持ちでやれ」と活を入れられた。「もう一回、やってやろうという気持ちになれた」。浅村の闘志に火がついた。  平石監督は「浅村はミスをしたけど、しっかり取り返した」と目を細めた。残るは西武と2試合、ソフトバンクと1試合の3試合。CSに進出すれば対戦する可能性のある上位チームとの試合は、まさに負けられない戦いとなる。 (広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
78611 0.561
(↓0.004)
M3
(-)
3738
(+5)
681
(+7)
172
(+3)
131
(-)
0.266
(-)
4.360
(↓0.02)
2
(-)
ソフトバンク
75604 0.556
(↑0.004)
1
(↑1)
4568
(+6)
552
(+5)
179
(+2)
112
(-)
0.251
(↑0.001)
3.670
(↓0.01)
3
(-)
楽天
69674 0.507
(↑0.003)
7.5
(↑1)
3600
(+7)
570
(+5)
136
(+1)
44
(-)
0.251
(-)
3.770
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
68694 0.496
(↑0.003)
9
(↑1)
2632
(+4)
598
(-)
158
(-)
75
(-)
0.248
(-)
3.880
(↑0.03)
5
(-)
日本ハム
63715 0.470
(↓0.004)
12.5
(-)
4551
(-)
573
(+4)
92
(-)
48
(-)
0.251
(↓0.001)
3.800
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
59726 0.450
(↓0.004)
15
(-)
6529
(+5)
617
(+6)
99
(+1)
119
(+2)
0.244
(-)
4.090
(↓0.01)