西武(☆2対0★)日本ハム =リーグ戦25回戦(2019.09.19)・メットライフドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:十亀 剣(5勝6敗0S)
(セーブ:増田 達至(3勝1敗29S))
敗戦投手:ロドリゲス(6勝7敗1S)
  DAZN
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◆西武は初回、森の適時打で幸先良く先制する。そのまま迎えた6回裏には、栗山が適時二塁打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・十亀が8回途中無失点の快投で今季5勝目。敗れた日本ハムは、先発・ロドリゲスが6回2失点の好投を見せるも、打線が4安打無得点と沈黙した。

◆今季限りで引退する日本ハム田中賢介内野手(38)が、試合前の打撃練習でメットライフドーム恒例のウグイス嬢による計らいに感謝した。 いつもは、西武線沿線出身の杉谷拳士内野手(28)がターゲットになっているが、この日は特別バージョン。降雨コールドとなった17日ソフトバンク戦(旭川)で、田中賢のユニホームを着て雨中のヘッドスライディングを披露した杉谷を引き合いに「みなさん、正真正銘の田中賢介選手です」と、フリー打撃中の背番号3を紹介。「メットライフドームの公式戦で戦えるのも今日が最後。満身創痍(そうい)って、最近、意味が変わりました? と疑いたくなるほどのハッスルプレーを、何度も見せつけられました。みなさん、どうか最後まで、試合で輝く田中賢介選手にご注目下さい」というアナウンスに、敵地ファンから温かい拍手が送られた。 「5番DH」で4試合ぶりに先発出場した田中賢は「敵地で紹介されて、拍手をもらえるとは。チームの垣根を越えて野球ファンっていいなと思いました」と感激していた。

◆西武は1回、無死一、三塁から森の適時打で1点を先制。先発十亀はストライク先行で3回まで1安打無失点に抑えた。 日本ハムは6回2死一、二塁の好機も近藤が二ゴロで無得点。西武はその裏、1死一塁から栗山の適時二塁打で1点を追加した。 西武が8回途中から継投で逃げ切り連勝。十亀が5勝目を挙げた。日本ハムの連勝は2でストップ。ロドリゲスが7敗目を喫した。

◆日本ハムは今季12度目のシャットアウト負けで、シーズンの勝ち越しがなくなった。栗山英樹監督(58)は「しっかり戦おうと思ったけど、うまくいかず、すみません」と謝罪したが、単打4本では、手の打ちようがなかった。 相手の先発、十亀の大きく割れるカーブに幻惑された。早いカウントから打たされて、凡打の山。チャンスらしいチャンスは、たった1度だけだった。6回2死走者なしから、西川がバント安打を試みて、三塁線に転がした。「テンポ良く投げられていたので、何かのきっかけになればと思った」と、2試合連続となる、見事な投前内野安打でチャンスメーク。続く大田の左前打で一、二塁と好機を広げたが、ここでチームの首位打者、3番近藤が初球を打って二ゴロに倒れ、万事休す。同点、そして逆転の走者がホームに帰ることはなかった。 試合前に栗山監督が「最近のライオンズは、打ち勝つより、逃げ切るという形に変わってきた」と指摘した通り、王者の戦い方は変化している。「勝っていても、負けていても、無駄な打席はない」が身上の西川は「優勝争いしているチームと、下位争いをしているチームの差が出た。気持ち的にも、戦力的にも」と、悔しがった。 20日からは、敵地福岡で2位ソフトバンクと2連戦。指揮官は「明日は明日で、全力でいくよ」と元気な声で心を鼓舞したが、クライマックス・シリーズ(CS)進出への可能性は、もう、ほんのわずかしか残っていない。【中島宙恵】

◆日本ハムのブライアン・ロドリゲス投手が粘投も、実らなかった。 強力な西武打線を相手に、今季最長タイの6回を投げ6安打2失点。「調子自体は良かったけど2ストライクに追い込んだ後の制球に苦しんだ。試合はつくれたと思う」。打線の援護に恵まれず、8月4日ソフトバンク戦から約1カ月半、白星から見放されている。

◆西武増田達至投手が、キャリアハイとなる29セーブ目(3勝1敗)を挙げた。 チームは8回から小刻みな継投で今季初の2試合連続完封勝利。防御率1点台の絶対的守護神が最後を締めた。 2点リードの9回、背番号14が引き締まった表情でマウンドへ向かった。150キロ超の直球と鋭いフォークを武器に2番大田を3球三振。3番近藤を3球で一ゴロ。4番中田を5球で遊飛に仕留めてゲームセット。自己最多となる29セーブ目を積み上げ「まずはみなさんに感謝したい。(記録は)シーズンが終わるまで振り返らないようにしたいです」と冷静に話した。 シーズン最終盤で投手陣が踏ん張り2試合連続0封。選手会長でブルペン最年長となる31歳は「今まで迷惑をかけてきたので、少しでもピッチャーがチームに貢献できれば」と引き締める。「今シーズンは波が少なく、自分のボールを投げられている。もう毎日が必死です」。悲願のリーグ連覇へさらに数字を積み上げる。【鈴木正章】

◆西武の後藤オーナーがメットライフドームでの日本ハム戦を観戦した。 快勝を見届け「一時はソフトバンクと8・5ゲーム差。開幕のときは厳しいことを言われたが、ライオンズはそんなヤワじゃない。先を見据えてやってきた辻監督の手腕は立派なモノ」と評価した。来季が2年契約2年目で、試合後は同監督に「ナイスゲーム」と勝利をたたえた。

◆西武が投手陣の奮闘で、優勝マジックを5とした。先発した十亀剣投手(31)が8回途中無失点で2カ月ぶりの白星。 今月13日に第1子となる長女が誕生したばかりで、パパ初勝利を挙げた。後を受けたリリーフ陣も完封リレーを完成させる力投で、2試合連続の無失点はチーム2年ぶり。シーズン最終盤で投手陣も盤石の体制が整い、優勝へのカウントダウンが始まった。心を落ち着けて、目の前の打者だけに集中した。十亀は初回先頭から8人連続凡打の完璧な立ち上がり。「コースにしっかり投げ込めた。早め早めという意識がよかった」。早打ちの日本ハム打線をテンポよく打ち取っていく。3回3アウト目からは9者連続の凡打。無四球の安定感は、チームに落ち着きをもたらす。初回の1点、6回の1点と、2点のリードをしっかりと守り抜き5勝目を挙げた。 7月16日以来勝てていなかった。その裏で、秘密兵器を導入。連勝を続けるニールが使っていた「コア・ベロシティ・ベルト」を取り入れた。腰にゴムを巻いて軸足でバランスを保ちながら、マウンドの下から引っ張られるトレーニング。9月上旬に始め、「ニールからいい影響をもらっている」。前回12日ソフトバンク戦から、14イニング連続無失点と結果に結びつけた。 首位攻防の合間に、パパになった。前回登板翌日の13日に第1子の長女が誕生した。練習後に夫人の実家がある和歌山へ飛び、抱っこ。「ちっちゃかったですね。父親になったんだと。うれしいのひと言」。パパ初登板初勝利。「昨日も完封リレーだった。プレッシャーはかかっていた。僕自身勝てていなかったので、いい機会で勝てたことがよかった」。先発投手とパパの自覚を胸にマウンドで奮い立った。 2試合連続完封リレーに辻監督は「十亀はていねいに低めにコントロールよく投げていた。どうしたんでしょう? この大事な時期にきて。防御率ゼロ。素晴らしい」と目尻を下げた。これでマジックは1つ減らして5。今日20日が本拠地最終戦になる。「優勝を争っている中で、いい試合をして勝利を収めたい」。ホームで有終の美を飾り、優勝へのロードへと向かうつもりだ。【栗田成芳】

◆西武栗山巧外野手が貴重な2点目をたたき出した。 1点リードの6回1死一塁、ロドリゲスの外角149キロツーシームを逆らわず左中間へ運んだ。「抜群のタイミングで振れました」。一塁から一気に生還した山川に「本当に大走塁でしたね。あざーっす!」と感謝した。「盛り上がったし、みんな必死。よかったです」と勝利をかみしめた。

◆日本ハムは今季12度目の完封負けで、シーズンの勝ち越しはなくなった。栗山英樹監督のコメント。 試合前「最近のライオンズは、打ち勝つより、逃げ切るという形に変わってきた」と指摘していた。 20日からは、敵地福岡で2位ソフトバンクと2連戦。「明日は明日で、全力でいくよ」

◆西武・森友哉捕手(24)が一回無死一、三塁から中前適時打を放ち、西武がわずか5球で先制した。  1番の秋山が初球を中前打。続く源田がカウント1ボール1ストライクから右前打を放って一、三塁とし、森が初球を中前に弾き返した。西武は日本ハム先発のロドリゲスからいきなり3連打。一回は1得点で終えた。

◆西武の森が一回無死一、三塁で先制打を放った。秋山、源田の連打でつくったチャンスでロドリゲスの初球の152キロを中前へはじき返し「いい形でつないでくれたので、思い切っていこうと打席に入った」と胸を張った。  今季は6年目で初の100打点をクリアし、この一打で102打点目。「いいところで打てている」と言うように、得点圏に走者を置くと高い集中力で勝負強さを発揮する。終盤に入っても好調を維持しており、パ・リーグでは1965年に南海(現ソフトバンク)の野村が獲得して以来となる捕手の首位打者も現実味を帯びてきた。

◆日本ハムは打線が六回の1度しか得点圏に走者を進められず、零敗を喫した。2失点で粘った投手陣の奮闘に応えられず、栗山監督は「ごめんなさい。本当に。うまくいかず申し訳ない」と謝罪の言葉を並べた。  残り7試合で3位楽天と4ゲーム差。クライマックスシリーズ(CS)進出は難しい状況となり「全力でいく」と言うしかなかった。

◆西武の後藤オーナーが観戦に訪れ、リーグ2連覇が迫るチームを高く評価した。快勝を見届け「非常に粘り強く、投手もいい投球をしてくれている」と目尻を下げた。  今季は米大リーグに挑戦した菊池や、楽天に移籍した浅村ら主力が抜けた穴を感じさせず、首位に立っている。「厳しいスタートで、ソフトバンクと最大8・5ゲーム差が開いた中、先を見据えてやっていた。辻監督の手腕は立派なもの」とたたえた。

◆森が先制打で勝利を呼び込んだ。一回無死一、三塁でロドリゲスの初球、152キロの速球を中前へ運び「先制点が欲しかったし、積極的に打とうと思った」と目尻を下げた。9月15試合で無安打は2試合だけで、打率・335はリーグトップ。パでは1965年に南海・野村克也(現サンケイスポーツ専属評論家)が獲得して以来となる捕手の首位打者に向け、着実に歩みを進めている。

◆後藤高志オーナー(70)が観戦に訪れ、試合後に辻監督を激励。「ナイスゲーム」と声を掛け、固い握手を交わした。就任3年目の辻監督は来季が2年契約の最終年。後藤オーナーは去就について「シーズンが終わってから」と明言を避けたが、続投は決定的となっている。さらに「手腕は立派。監督の采配もそうだし、選手の頑張りもあって、いい形できている。一試合一試合、最後まで戦ってもらいたい」と期待した。

◆パ・リーグ首位の西武は19日、日本ハム最終戦(メットライフ)に2-0で勝ち、優勝へのマジックナンバーを「5」に減らした。先発の十亀剣投手(31)が7回0/3を4安打無失点、無四球と好投し5勝目(6敗)。第1子となる長女誕生後初のマウンドで"パパの威厳"を示した。前日に8回無失点と快投を見せたザック・ニール投手(30)に続き、先発投手が奮闘。"打の西武"が投手の踏ん張りでリーグ2連覇へ、また一歩前進した。  父は強い。十亀が八回途中まで無失点と力投し、7月16日以来の5勝目。無死から代打・杉谷に右前打を浴びたところで交代したが、三塁側ベンチへと歩く右腕に、2万4118人の観衆から惜しみない拍手が送られた。  「こういうピリピリしたムードの中で、自分の仕事ができた。自分の勝ち負けはどうでもよく、マジックを減らすために何ができるかでした」  殊勲の右腕はフォア・ザ・チームの精神を体現し、ほっと息をついた。リーグ連覇へのマジックナンバーは1つ減って「5」。許した4安打は全て単打で無四球と抜群の安定感を見せた。  新たな生命の誕生が力になった。13日に第1子となる長女が誕生。父親としての初登板だった。14日の練習後には航空機で夫人の実家がある和歌山市に向かい、まな娘を抱いた。「たぶん寝ているんじゃないですかね」と和歌山に残る妻子に思いをはせ「(ウイニング)ボールを持っていって、おもちゃにでもしてもらえれば」と笑った。  リーグワーストのチーム防御率4・33、高橋光の故障などもあり投手陣の台所事情は苦しいが、チームは自慢の打力を武器に勝利を重ねてきた。  しかし、ここにきて2試合続けて無失点勝利を飾った。十亀は前回12日のソフトバンク戦(メットライフ)に続く快投で2試合計14回無失点。前日18日には先発のニールが8回無失点で球団外国人選手のタイ記録となる10連勝をマークした。クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズに向けても先発陣の奮闘は頼もしい限りだ。  「父さんがプロ野球選手だと分かってもらえるまで選手として投げたい」。十亀は"パパ1勝"からのさらなる活躍を誓った。最短でのV決定は22日。まずは喜びの二重奏を響かせる。 (山口泰弘) 投手陣の奮闘に西武・辻監督 「十亀は素晴らしかった。(3番手の)平井も完璧。(抑えの)増田も素晴らしい。ピッチャーすごいッスね」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
77591 0.566
(↑0.003)
M5
(↑1)
6727
(+2)
665
(-)
168
(-)
130
(+1)
0.267
(-)
4.330
(↑0.03)
2
(-)
ソフトバンク
73594 0.553
(↑0.003)
2
(-)
7560
(+4)
539
(+3)
176
(-)
112
(+2)
0.252
(-)
3.650
(↑0.01)
3
(1↑)
楽天
67664 0.504
(↑0.004)
8.5
(-)
6584
(+2)
559
(-)
134
(-)
43
(-)
0.251
(-)
3.770
(↑0.03)
4
(1↓)
ロッテ
67674 0.500
(↓0.004)
9
(↓1)
5619
(-)
584
(+2)
156
(-)
75
(-)
0.247
(↓0.001)
3.860
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
62695 0.473
(↓0.004)
12.5
(↓1)
7543
(-)
567
(+2)
91
(-)
48
(-)
0.253
(-)
3.830
(↑0.01)
6
(-)
ORIX
57716 0.445
(↓0.004)
16
(↓1)
9510
(+3)
602
(+4)
97
(+1)
113
(+1)
0.243
(↓0.001)
4.090
(↑0.01)