日本ハム(★2対8☆)西武 =リーグ戦15回戦(2019.07.04)・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:ニール(3勝1敗0S)
敗戦投手:吉川 光夫(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆西武は3回表、外崎が走者一掃の適時三塁打を放ち先制に成功する。そのまま迎えた7回には、中村の適時打が飛び出すなど、打者一巡の猛攻で一挙5点を追加した。投げては、先発・ニールが6回2安打無失点の好投で今季3勝目。敗れた日本ハムは、投打に精彩を欠いた。

◆巨人から3年ぶりに日本ハムへ復帰後、初先発した吉川光夫投手は3回途中3安打3失点で降板した。 初回は2三振を奪うなど3者凡退。2回も1死から四球を与えたが、後続を断った。快調な滑り出しも、3回は先頭の金子侑に内野安打を許し、1死後に秋山へ四球。源田には左前打を浴びて1死満塁とされ、外崎に高く浮いた129キロのチェンジアップを右中間に運ばれて走者一掃の先制適時三塁打を献上した。続く山川に四球を与えたところで降板となった。球数は62球だった。降板後のコメントは以下の通り。 吉川 3回にランナーをためてしまい、外崎選手への初球のチェンジアップが甘く入ってしまったことが悔やまれます。序盤に失点し、チームや中継ぎピッチャーに負担をかけてしまいましたが、逆転勝利を信じて応援します。また次回、チャンスがもらえるように精いっぱい頑張ります。

◆西武は3回、1死満塁で外崎が走者一掃の先制適時三塁打を放ち、日本ハム吉川をKO。西武先発のニールは3回まで無失点。 西武ニールは6回まで無失点と安定した投球を続けた。日本ハムは3回途中から継投に入り、西武打線に追加点を許さなかった。 日本ハムは8回、9回に1点ずつを返したが及ばなかった。西武ニールが3勝目。日本ハム吉川は移籍後初黒星を喫した。

◆巨人から古巣日本ハムにトレードされた吉川は復帰戦で3回途中3失点で負け投手となった。日本ハムは貯金が底をついた。打線がつながり快勝した西武は連敗を2で止めた。

◆西武外崎修汰内野手が先制V打を放った。3回1死満塁、右中間へ走者一掃の3点適時三塁打を運んだ。 連敗中だったチームをよみがえらせる起死回生の一振りに「粘ってチャンスをつくってくれたので、とにかくランナーをかえすぞという気持ち。逆らわずに打つことができた」。直近5試合10打点と勢いに乗ってきた。

◆日本ハムはトレードバッテリーで3連勝を狙ったが、返り討ちにあった。 巨人から3年ぶりに帰ってきた吉川光夫投手が、ともに移籍した宇佐見真吾捕手とのコンビで復帰後初登板、初先発も3回途中3失点でKOとなった。今季は巨人で開幕時からリリーバーとして投げてきた中での先発マウンドにも「序盤に失点し、チームや中継ぎピッチャーに負担をかけてしまいました」と言い訳はせず、反省の弁。ほろ苦いリスタートとなったが「また次回チャンスがもらえるように精いっぱい頑張ります」と前を向いた。

◆西武中村剛也内野手が満塁男ぶりを発揮した。3点リードの7回、前打者の山川が申告敬遠で満塁。 本塁打王6度を誇る男が、満塁策を選択された。「特に考えることなく、無です」と言いながらも「ヒットは狙いにいこうと意識した。1発狙いというのはない」。言葉通り、ど真ん中の148キロ直球をはね返し、左中間を真っ二つに割る走者一掃の3点適時二塁打で試合を決めた。 大好物な状況が重なった。満塁では、これで今季打率4割5分、28打点を誇る。さらに札幌ドームでは5月10日に満塁弾を放つなど、6戦10打点と量産する相性のいい場所だった。気づけば打点も63打点に伸ばし、1位山川に4打点差に迫ったが、人さし指を口の前に運び「シーッ」と静観を望んだ。あと2本と迫った通算400本塁打も7試合足踏みが続くが、15年以来4年ぶりの打点王も、ひそかに視野にとらえた。

◆日本ハム石井一成内野手が今季初の猛打賞をマークした。チーム全体では苦戦を強いられた先発ニールから唯一のマルチ安打を記録し、8点を追う8回には右前適時打を放ち3安打1打点の活躍を見せた。 「安打も出ているので自分の仕事はできたと思う。打席の中で自分のスイングができたのは収穫」と手応えを口にした。

◆ほろ苦い、リスタートとなった。巨人から移籍した日本ハム吉川光夫投手(31)が、西武15回戦(札幌ドーム)で復帰後初先発も、2回1/3を3安打3四球3失点でKOされた。立ち上がりは快調に飛ばしたが、西武打線と2巡目の対戦となった3回につかまった。チームは同一カード3連勝を逃して勝率5割に逆戻りした。必死に左腕を振った1球は、無情にも高く浮いた。3回1死満塁。吉川が外崎に投げた初球だった。「甘く入ってしまったことが悔やまれます」。129キロのチェンジアップを、右中間へ運ばれた。球足が速く、一番深い場所へ飛ばされる間に、全走者の生還を許した。先制の3点適時三塁打となり、思わず天を仰いだ。続く山川にも8球粘られた末に四球を与えて、無念の降板となった。 ドタバタの中で迎えたマウンドだった。トレード発表から、わずか8日後に戻ってきた本拠地での復帰後初先発。また、今季は巨人でリリーフ専門として投げてきた。準備期間は少なく、難しい調整を強いられた中で投げたことをファンも分かっていた。降板時には大きな拍手が起きた。「ありがたいことです。野球場はどこも一緒ですが、札幌ドームはやっぱり特別な場所」と実感した。 立ち上がりは、見事だった。直球を軸に初回は2三振を含む3者凡退。2回は全てフライアウト。ストレートの威力で、強力な西武打線を押し込んだ。3回は対戦2巡目となること考慮し、変化球の割合を増やしたが、うまくいかなかった。「捉えられてないうちは、もっと真っすぐでいけば良かった」。反省の中にも力のある直球への手応えがにじんだ。 栗山監督も「覚悟して投げていた。ボールは本当に悪くなかった。球速以上に強さがある。それが吉川の特長」とあらためて評価した上で「リリーフで1イニングを投げるタイプではない」と断言。今後も基本線は先発起用していく方針を示した。吉川も「しっかり球数とイニングを投げられるようにしたい」と呼応した。次回先発は球宴明けとなりそうで、しっかりと調整する時間もできる。チームは先発ローテの立て直しが急務な状況だが、吉川なら必ず、その力になってくれるはずだ。【木下大輔】

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が17打席無安打と苦しんでいる。2試合ぶり先発も3打数無安打。8回の3打席目は左翼フェンス際への大きな飛球を放ったが、スタンドには届かなかった。 打率は1割9分8厘に転落。「(3打席目は)打席の中でも、すごく良い感覚だった」と次戦以降につなげる。

◆日本ハムの吉川が先発で巨人からトレードで復帰後初登板した。2回1/3を投げて3安打3四球3失点でKOされ「チームや中継ぎ投手に負担をかけてしまった」と肩を落とした。  二回までは無安打。三回、先頭打者の金子侑の二塁内野安打をきっかけに1死満塁のピンチを招くと、外崎に右中間へ走者一掃の三塁打を浴びた。「初球のチェンジアップが甘く入ってしまったことが悔やまれる」とうつむいた。  日本ハムで2012年にパ・リーグ最優秀選手(MVP)に輝いたが、以降は精彩を欠いて16年オフにトレードで巨人に移籍。今季は救援で9試合に投げ、防御率9・95だった。復活を期して臨んだ3年ぶりの古巣のマウンドで白星をつかめず「また次回、チャンスがもらえるように精いっぱい頑張る」と悔しそうだった。

◆日本ハムは投打に振るわず敗れ、勝率5割に戻った。打線は七回まで石井の2安打のみに抑えられるなど見せ場が少なかった。栗山監督は「振り返っている場合じゃない。やらなきゃいけないことはたくさんある」とまくしたてた。  波に乗れず連勝は2で止まり、3位西武とのゲーム差はまた1・5に広がった。栗山監督は「必死になっていくつ取れるのか、それだけ」と険しい表情だった。 栗山監督(三回途中でKOの吉川に) 「ボールの強さはある。覚悟してしっかり投げていた」 中田(九回に適時二塁打) 「情けない試合になった。負け試合でも、もっとできることはあった」

◆西武のニールが今季最長の6回を投げて2安打無失点と好投し3勝目を挙げた。持ち前の制球力を発揮し、低めに集めて淡々とアウトを重ねた。唯一のピンチだった三回2死三塁では西川を手元で変化する速球で一ゴロに仕留めた。無四球で先発の役割を果たし「チームとして勝てて良かった」と笑った。  2軍での再調整を経て6月20日に1軍に復帰してから2連勝。「シーズンの最後にどんな数字が残るか楽しみ」と自信をみなぎらせた。

◆巨人からトレードで3年ぶりに復帰した吉川が、先発で移籍後初登板。ともに加入した宇佐見とのバッテリーで臨んだが、三回途中3安打3失点で降板した。チームは連勝が2で止まり、勝率5割に逆戻り。北海道のファンからの温かい拍手に、吉川は「札幌ドームは特別な場所。また次回、チャンスがもらえるように精いっぱい頑張ります」と前を向いた。 吉川について日本ハム・栗山監督 「ボールは悪くない。覚悟してしっかり投げていた。吉川らしさが出るように、前に進めたい」

◆3番・外崎が三回に走者一掃の先制三塁打を放ち、派手にガッツポーズ。「悔しい試合が続いていたけれど、あの一本でいい流れに乗れたかな」と笑った。開幕直後は不振にあえいだが、この一打で55打点に伸ばし、リーグ4位に浮上。「3番という打順を考えすぎず、後ろの山川さんにいい形で、と考えている」とうなずいた。

◆"満塁男"の本領発揮だ。西武・中村剛也内野手(35)が北の大地で輝きを放った。  「思い切りヒットを狙いにいきました。一発は狙っていないです」  3点リードの七回1死二、三塁から4番・山川が申告敬遠で歩かされ、全ての塁が埋まった。中村は巨体を揺らして打席に入ると、バーベイトの直球を左中間へ。走者一掃の適時二塁打で勝利を決定づけた。  通算18本の満塁本塁打はプロ野球記録。この日は本塁打ではなかったものの、今季の満塁での成績は打率・450(20打数9安打)、2本塁打、28打点と圧巻の数字が並ぶ。辻監督は「山川が歩かされて喜んで打席に入っていたし、すごく期待していた。ゴロを打たないようにコンパクト(に振った)。他の選手にも、ああいう風になってほしいね」と賛辞を惜しまなかった。  これでリーグ2位の63打点。交流戦前はリーグ1位の山川と25打点の開きがあったが、交流戦で23打点を荒稼ぎし、1カ月で4点差まで迫った。8月で36歳になる中村。36歳シーズンで打点王を獲得すれば、2006年に35歳シーズンでタイトルに輝いたカブレラを抜き、球団最年長(球界最年長は1988年の南海・門田博光、08年のオリックス・ローズの40歳シーズン)になる。  帰りのチームバスに乗り込む際、報道陣から「山川と4打点差」と伝えられた中村は、口元に人さし指を当てて「シー」のポーズでおどけた。勢いのあるベテランが15年以来、4度目の打点王を虎視眈々と狙う。 (花里雄太)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
44304 0.595
(↑0.006)
-
(-)
65331
(+6)
290
(+3)
106
(+2)
69
(-)
0.254
(-)
3.370
(↑0.01)
2
(-)
楽天
39352 0.527
(↓0.007)
5
(↓1)
67350
(+3)
337
(+6)
83
(+2)
25
(-)
0.253
(↓0.001)
4.270
(↓0.03)
3
(-)
西武
39361 0.520
(↑0.006)
5.5
(-)
67398
(+8)
378
(+2)
86
(-)
84
(-)
0.261
(-)
4.440
(↑0.03)
4
(-)
日本ハム
37374 0.500
(↓0.007)
7
(↓1)
65337
(+2)
328
(+8)
52
(-)
33
(-)
0.259
(↓0.001)
3.910
(↓0.05)
5
(-)
ロッテ
35382 0.479
(↓0.007)
8.5
(↓1)
68342
(+2)
336
(+4)
94
(-)
51
(+1)
0.248
(↓0.001)
4.070
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
33395 0.458
(↑0.007)
10
(-)
66271
(+4)
333
(+2)
52
(+1)
68
(-)
0.235
(-)
3.860
(↑0.05)