阪神(☆5対3★)西武 =交流戦1回戦(2019.06.21)・阪神甲子園球場=
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西武
1002000003920
阪神
21000011X51100
勝利投手:岩崎 優(1勝0敗0S)
(セーブ:ドリス(3勝2敗14S))
敗戦投手:佐野 泰雄(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆阪神は先制を許した直後の1回裏、マルテの適時二塁打などで2点を挙げ逆転する。その後同点とされ迎えた7回には、梅野の押し出し死球で勝ち越しに成功した。投げては、2番手・岩崎が今季初勝利。敗れた西武は、打線が5回以降1安打無得点と振るわなかった。

◆阪神西勇輝投手(28)は西武戦が苦手。このカードはオリックス時代に22試合登板して通算3勝9敗、防御率5・14。特に秋山に対して相性が悪く、通算37打数18安打、被打率4割8分6厘。西が40打席以上対戦した打者の中では最も被打率が高く、昨季も6打数2安打と打たれた。 今日は苦手相手を抑えて、1カ月ぶりの白星をつかめるか。

◆阪神がジェフリー・マルテ内野手(28)の適時打で逆転に成功した。1点を先制された直後の1回裏、1死三塁で糸井の二ゴロで同点に追い付くと、さらに2死から大山が遊撃の失策で出塁。続くマルテが西武高橋光の初球ストレートを強振。打球は左翼手の頭上を越えるタイムリー二塁打となった。マルテはこの日が28歳の誕生日。打席に入る際、スタンドから「ハッピーバースデー」の演奏があった。これにマルテは「バースデーソングを歌ってくれたファンの期待に応えることができてよかったね。サプライズだったし、うれしかったよ」と感謝していた。

◆西武は初回に秋山、源田の連打で1点を先制。阪神はその裏、マルテの適時二塁打などで2点を奪い、2回にも1点を加えた。 西武が4回に追いついた。山川、森の連打で無死一、三塁とし、中村の適時打で1点。1死二、三塁で金子侑が同点打を放った。 阪神は7回に梅野の押し出し死球で勝ち越し。継投で西武の反撃を封じ、連敗を6で止めた。岩崎が今季初勝利、ドリスが14セーブ目を挙げた。西武の連勝は4で止まった。佐野が今季初黒星。

◆阪神西勇輝投手(28)が、6回3失点の投球で試合を作った。同点で降板したため、4勝目はお預けのまま。 5月10日以来、1カ月以上ぶりの白星は手にできなかったが「梅野のリードも良く、味方の守備にも助けてもらい、先発としての役割は果たすことができました」と納得のコメント。 5回に西武中村から空振り三振を奪って、プロ野球149人目の通算1000奪三振を達成。初奪三振は09年9月25日のロッテ戦で西岡から。これには「受けてくれた歴代のキャッチャーの方々に感謝です」と話した。

◆阪神藤原崇起オーナー(67=阪神電鉄会長)も連敗脱出に笑顔だった。 「今日は何もいうことがありません。まったくいうことがありません」とナイスゲームに満足そう。12日以来、久々の勝ち星に「家に帰ってゆっくり風呂に入りますよ」とにこやかに家路に就いた。

◆西武辻発彦監督がざんげを口にした。初回先頭から3連打で1点先制し、なおも1死一、二塁で首位打者森の打席。二塁走者源田にランエンドヒットをしかけ、最悪の三振併殺となった。流れをつかめず試合に敗れ、交流戦V逸が決まった。 同監督は「そこで流れを切っちゃった。そのミスから始まって、反省しています。大反省。今日はざんげします。選手に申し訳ない」と悔しがっていた。

◆阪神が執念リレーで2点リードを守り抜いた。8回に登板した藤川球児投手(38)が、4番山川に全球直球勝負で挑むなど、ジョンソン不在の中、リリーフ陣の総力戦で連敗を止めた。 「相手もいい選手ですから」。1点を勝ち越した8回に登板し、先頭で迎えたのは4番山川。147キロ直球で見逃しを奪うと、150キロ、143キロと緩急をつけた直球で1-2と追い込んだ。最後は内角高めの146キロ直球で空振り三振。今季27本塁打の主軸のバットを寄せ付けなかった。 「今日は僕の負けですね。僕の中では1回、バックスクリーンに打たれているので」。冗談まじりに振り返ったのは、1死一塁で迎えた6番中村の2球目。真ん中に入ったフォークが打ち損じのファウルに。藤川にはヒヤリとしたようだが、最後は空振り三振に仕留めた。 矢野監督は、38歳右腕の熟練の直球勝負を絶賛した。「球児もあれだけフルスイングしてくるバッターを、どこか楽しんでいるような感じも見えるくらい、そういう中で細心の注意を払いながら。経験のあるピッチングをしてくれました」。 6回3失点と粘った西の力投を無駄にはしなかった。7回は岩崎が、1番秋山から始まる好打順を3者凡退に仕留めて今季初勝利。9回は守護神ドリスが危なげなく締めた。終盤に逆転を許す試合が続く中、接戦をものにした。「8回の男」ジョンソンも交流戦明けに帰ってくることが決まった。交流戦最後のカードで連勝し、リーグ戦最下位に勢いをつけたい。【磯綾乃】

◆阪神糸井嘉男の1試合4安打は、6月19日楽天戦4安打に次ぎ今季2度目。阪神移籍後4度目で、プロ通算12度目。 糸井はオリックス時代の同僚、西が先発した13試合で打率4割1分3厘(46打数19安打)の大当たり。ノーヒットはわずか2試合(うち1試合は代打)で、スタメン出場した12試合中マルチ安打は半数の6試合ある。

◆ベテランの猛打が連敗止めた! 阪神糸井嘉男外野手(37)が適時打を含む4安打の固め打ちで、7試合ぶりに勝利の六甲おろしを響かせた。 まずは1点リードの2回だ。2死一、三塁の得点機で先発高橋光の4球目、甘く入ったフォークをはじき返した。打球は一、二塁間を破り、貴重な追加点をもたらした。4回にも引っ張って外野の頭を越す強烈な二塁打。7回には右前打で梅野の勝ち越し死球を呼び込んだ。9回にも右前打を放ち5打数4安打1打点。19日楽天戦(甲子園)に続く今季2度目の4安打で、ここ3試合は13打数9安打とその打棒が止まらない。 「連敗していたので、まずは勝ちたいと思っていた」 チームが低迷する交流戦においても、打率3割4分4厘と打ちまくり。ベテランの奮起がチームに久々の勝利をもたらした。 足もとに不安を抱える中で、出場を続けている。自分の身体を理解し、自分に合った調整を続ける。この日も試合前練習で1人だけ、ロングティーをする姿があった。一塁側ベンチ前から、右翼ポールをめがけて鋭い打球を飛ばす。感触を確かめるように、1球1球大事にバットを振っていた。糸井が自ら進言して、このメニューを取り入れている。清水ヘッドコーチも糸井の調整については「任せている」と一任。試合後、同コーチは「ほんとに練習もよくやっているし、よくやってくれている」と頼れるベテランをねぎらった。 矢野監督も「状況に応じたバッティングとか、その場面で頭も使って打っているヒットも出ている。これだけヒットもたくさん出ているというのは、嘉男の気持ちももちろん上がってくると思う」と評価した。 沈むチームにおいても、塁上では独特のポーズで若手と一緒にベンチを盛り上げる。「北條とかがベンチを盛り上げている。雰囲気は良いです」。交流戦残り2試合も、超人背番号7のバットが頼りになる。【奥田隼人】

◆阪神糸原健斗内野手が勝負を決める5点目をたたき出した。4-3の8回1死二塁で小川から中前へ適時打。「1点差と2点差では全然違う。最低でも2死三塁の状況を作ろうと思っていましたが、抜けてくれてよかった」と喜んだ。 8回表に藤川が西武の中軸を無失点で食い止めただけに、投手陣の踏ん張りに応える援護に。相手司令塔・森との駆け引きを振り返り「捕手との駆け引きが楽しくて、いい勝負ができました。いい勝ち方ができた。明日につなげたい」と力を込めた。

◆西武が試合後にバス移動する直前、ぼや騒ぎが起こった。 チームバスと同じ駐車場にあった車が炎上。駐車場内は煙で立ちこめたため、乗り込んでいた選手、スタッフらは一時ロッカーへと避難した。球場関係者は「めちゃくちゃ火が出ていた」と話し、消化器で火は消し止められた。10分後にはチームバスは出発。事なきを得て、宿舎へ戻った。

◆阪神マルテが28歳の誕生日に自らのバットで花を添えた。 1回、同点に追いつき、なおも2死一塁。迎えた打席で場内にバースデーソングが響いた。「初めてだったのですごくうれしかった。モチベーションも上がって、打つことができた」。高橋光の直球を捉え、左翼越えの適時二塁打。連敗脱出に貢献し「チームの皆が勝ちたいという同じ思いをもってやれたことが一番」と語っていた。

◆矢野阪神が泥臭く連敗を6で止めた! 「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で同点の7回1死満塁、梅野隆太郎捕手(28)が押し出し死球をゲット。連敗地獄で悔しさをかみ締めていた選手会長が、体を張って決勝点をもぎ取った。巨人&広島の上位が敗れて首位に3・5差。さあ逆襲だ。勝っても破顔一笑とはいかなかった。白星をつかむ苦しみが、矢野監督の表情ににじみ出ていた。「やっと1つ勝てましたけど。もうちょっと点取れる場面があった。そこで点を取るというのは...。勝てましたけど。やっぱり課題はあったかな」。8回に糸原の適時打で2点リードに広げたが気は休まらない。それでも勝利をつかみ、今季最長の連敗を「6」で止めた。 薄氷の展開だった。両軍ともに譲らず、同点で7回へ。2イニング目に入った左腕佐野を攻める。先頭糸原、糸井の連打で無死一、三塁。西武もヒースを投入し、必死に防戦する。4番大山が冷静に変化球を見極め、四球を選んで無死満塁のビッグチャンスだ。マルテが空振り三振も梅野に託す。1-2からの4球目。抜けた変化球が懐をかすめるとアピールした。押し出し死球をもぎ取ると、ギュッと拳を握った。苦しみながらもリードを奪った。 梅野は「やっという感じです。相手も打つところで引けを取らないくらいチャンスをモノにできた。勝つのは久々。大きな1勝」と笑顔。連敗の悔しさをかみ締めてきた選手会長が、体を張って決勝点をもぎ取った。 矢野監督は若手にも失地回復のチャンスを与えた。前日20日楽天戦で木浪が三塁走者として1点を追う8回無死一、三塁で本塁突入のスタートを切らず、指揮官から"公開説教"されるシーンがテレビに映りこんだ。それでも一夜明けて、この日もスタメンで起用。試合前は木浪と話をしたという。「失敗を恐れてやることが一番、成長を止める」。指揮官のモットーを体現。木浪は攻守でハツラツと動いた。 強力打線を擁する西武を下して、意地で連敗を食い止めた。再び貯金1へ。苦戦した交流戦の最後は全力でスパートする。【酒井俊作】 ▼阪神が梅野の押し出し死球で決勝点を挙げた。これは15年7月31日ヤクルト戦でゴメスが8回2死満塁でロマンから死球を受けて以来、4年ぶり。

◆コンディション不良で2軍調整中の阪神ピアース・ジョンソン投手(28)が、リーグ戦再開の29日中日戦(ナゴヤドーム)から1軍復帰する見込みとなった。 この日は鳴尾浜球場で、7日の登録抹消後初めてシート打撃に登板。小宮山相手に20球を投じ、続いて日高2軍育成兼分析担当コーチに9球を投げたが、安打性の当たりを許さなかった。 「自分としては、本当に気持ちよかった。打者との対戦が久しぶりだったので、出来て良かった」。直球の最速は150キロ超を計測し、武器のパワーカーブもさえた。「きちんと100%できる状態にしないと、チームに迷惑をかけてしまう。いい状態になって戻っていきたいと思います」と慎重に話したが、状態は上がってきた様子だ。 今季新加入したジョンソンは、開幕から不動のセットアッパーとして活躍し、登板28試合で防御率0・64の好成績。だが抹消後はチーム成績が下降するなど、あらためて存在の大きさが浮き彫りになった。 矢野監督は「ここまで来たら無理させても、その後長引いても困る。現状、投げたのはプラス。現状では明日、明後日はあまり考えていない」と説明。あと2試合の我慢。頼もしい助っ人が帰ってくれば、ブルペンは安定感を取り戻す。【磯綾乃】

◆阪神の連敗が6で止まった。同点で迎えた7回1死満塁から、梅野の押し出し死球で勝ち越し。 8回には糸原健斗の適時打で追加点を挙げた。先発西の後を受けた2番手岩崎優が今季初勝利。藤川-ドリスが後続を断った。なお岩崎、糸原、糸井嘉男のヒーローインタビューは以下の通り。   ◆岩崎 -西投手が粘って粘って3失点。どんな気持ちで 岩崎 いつも一緒ですけど、先頭だけ意識して頑張りました。 -インフルエンザなどありました。今季振り返って 岩崎 まだ振り返る時期じゃないんで、次の試合見て、それしか見てないです。 -初勝利、次につながるんじゃないですか 岩崎 あと2つ交流戦も残っているんで、気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。 ◆糸原 -1点差から2点差に、大きな1点 糸原 勝ちたいという気持ちで打ちました。 -連敗を止めました 糸原 最高にうれしいです。 -連勝街道に向けて 糸原 僕の後ろにすごいバッターがいるので、明日はつなぎたいと思います。 ◆糸井 -今すごい選手という糸原さんからの言葉。どう感じてますか 糸井 糸原が塁によく出てくれるんで、かえそうと思って打席に入ってます。 -4安打、交流戦に入って調子上がってきましたね 糸井 もっと打てるように頑張っていきたいと思います。 -明日からの連勝街道、期待していいですか 糸井 もう勝つことだけを考えて、頑張ります。 ◆糸原 -ではキャプテンの糸原選手、ファンへ向けて一言 糸原 いつも応援ありがとうございます。明日も勝ちたいと思うので、応援よろしくお願いします。

◆阪神矢野燿大監督は連敗ストップにも表情を引き締めた。 「やっと1つ勝てましたけど。もうちょっと点取れる場面があった」。4度得点圏で回った大山が、ノーヒットだったことが心残りのようす。「もう1点、2点入れば流れがこっちに来るところで(大山)悠輔がね。俺はやっぱりアイツが試合を決めるところを...」。ここぞの1本を願い、奮起を促した。 矢野監督の一問一答は以下の通り。 -今日の試合はどのあたりでいけるという手応え 全然ないけどね、正直。もう1点、2点入れば流れがこっちに来るところで(大山)悠輔がね。俺はやっぱりアイツが試合を決めるところを。アイツ自身もそう思って打席に行っている。どんどん積極的には振りに行っている。悠輔が決めてもらいたいのは(心の)どこかに残っている。 -負けていても上位打線は変わらず。ベストの形 1、2番は迷っている、自分のなかで。近本も状態がいい時はあまり動かす必要はないと思った。(糸原)健斗を1番にして近本2番もアリかと思っている。それは頭のなかに置きながらいこうと思っている。 -木浪は前夜の走塁ミスを挽回した 昨日も皆さんも懲罰と書く。外から見たら、それはある。でも、俺はそんなことは全然ない。あの時点で三塁ランナーで行けるのを考えたなかで江越がかえって来れるので交代した。アイツは、もちろんあれでかえってこないとアカン。試合前はもちろん話をして、いつも言うように失敗を恐れてやることが一番、成長を止める。行って逆にアウトになってくれるならいい。そういうのは確認している。(練習で)顔にボール当たって。(左目付近にアザを作ったが)俺が殴ったわけではない(笑い)。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(28)が21日の西武戦(甲子園)で勝ち越しの適時二塁打を放った。  一回に1点を先制されたが、直後の攻撃で反撃した。先頭のD1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が投手の頭を越す内野安打。投手失策が絡んで無死二塁とチャンスメークすると、糸原の一ゴロで1死三塁に。続く糸井が二ゴロを放ってまずは同点に追いつくと、この日が28歳の誕生日のマルテが決めた。  スタンドからの盛大なバースデーソングの余韻が残る中、初球の低め144キロをすくい上げた。打球は左翼手の頭を越える適時二塁打に。2-1と勝ち越しに成功した。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(28)が21日の西武戦(甲子園)で、勝ち越しの適時二塁打を放った。  「バースデーソングを歌ってくれたファンの期待に応えることができて良かったね。(バースデーソングは)サプライズだったしうれしかったよ」  一回に1点を先制されたが、直後の攻撃で反撃した。先頭のD1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が投手の頭を越す内野安打。投手失策が絡んで無死二塁とチャンスメークすると、糸原の一ゴロで1死三塁に。続く糸井が二ゴロを放ってまずは同点に追いつくと、この日が28歳の誕生日のマルテが決めた。  スタンドからの盛大なバースデーソングの余韻が残る中、初球の低め144キロ直球をすくい上げた。打球は左翼手の頭を越える適時二塁打に。2-1と勝ち越しに成功した。

◆阪神の西勇輝投手(28)が21日の西武戦(甲子園)で通算1000奪三振を達成した。  3-3の五回2死一、二塁のピンチから中村から空振り三振を奪い、ガッツポーズ。プロ11年目でプロ野球史上149人目となる1000奪三振を達成すると、イニング終了後には記念のパネルが贈呈され、大きな歓声が送られた。

◆西武・高橋光成投手(22)が21日、阪神1回戦(甲子園)に先発し、5回3失点。3-3の同点で代打を送られ降板した。  「きょうはテンポよく投げることができず、リズムをつくることができませんでした。その中でも何とか粘って投げられたと思いますのでその点はよかったと思います」  右腕は群馬・前橋育英高2年時の2013年、エースとして全6試合で防御率0・36という圧巻の数字を残し、母校に初めての優勝旗をもたらした。17年3月11日のオープン戦で先発した際には4回4失点。「高校生の憧れ。偉大な場所だし、いつまでたっても甲子園と聞くだけで、ワクワクします」と意気込んだ聖地のマウンドだったが、白星を挙げることはできなかった。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(28)が21日の西武戦(甲子園)の七回1死満塁で左腰付近に死球を受け、勝ち越した。  3-3で迎えた七回。糸原、糸井が連打で無死一、二塁の好機をつくると、代わったヒースから大山が四球を選び満塁に。マルテは空振り三振に倒れ1死となったが、続く梅野が1点をもぎ取った。  カウント1-2からの4球目が左腰付近をかすめ、死球に。押し出しとなり、4-3と勝ち越した。

◆阪神・西勇輝投手(28)が21日の西武戦(甲子園)に先発し、6回9安打3失点。力投で試合をつくった。  「梅野のリードも良く、味方の守備にも助けてもらい、先発としての役割は果たすことができました」  今季自身最多の9安打を浴びながらも、踏ん張った。三回以外は毎回走者を背負ったが粘投。4勝目の権利は手に入れられなかったものの、先発の役割をしっかりと果たした。  また、五回2死二塁では中村を空振り三振に斬って通算1000奪三振を達成。「受けてくれた歴代のキャッチャーの方々に感謝です」と話した。

◆阪神は21日、西武戦(甲子園)に5-3で勝利し、連敗を6で止めた。  3-3の七回1死満塁から梅野の押し出し死球で勝ち越し。八回には1死二塁で糸原が中前適時打を放った。糸原は聖地のお立ち台で「勝ちたいという気持ちで打ちました」と声を弾ませた。  七回に登板して三者凡退に抑えた岩崎が今季初勝利。八回の藤川、九回のドリスも西武の強力打線を無安打に封じた。

◆阪神の西がプロ11年目で通算千奪三振を達成した。3-3の五回2死一、二塁で、四回に適時打を許した中村を134キロの変化球で空振り三振。窮地を脱してガッツポーズを見せたが、節目到達には「受けてくれた歴代の捕手の方々に感謝」と控えめに喜んだ。  一回に秋山と源田の連打で1点を先制され、四回は4安打を集められて2点を失った。それでも集中を切らさず、9安打を浴びても6回3失点と踏ん張り「何とかゲームはつくれた」。連敗脱出に貢献した先発の柱に対し、矢野監督も「粘りの投球をしてくれた」とねぎらった。

◆西武は競り負けて連勝が4で止まり、望みをつないでいた交流戦優勝の可能性は消えた。  辻監督が悔やんだのは一回の攻撃だ。1点を先制してなお1死一、二塁。森の打席でフルカウントから重盗を仕掛けたが、空振り三振に倒れ、源田は三盗失敗で併殺となった。森のミート力と選球眼に託した攻撃的な采配が実らず、監督は「流れを切ってしまった。選手に申し訳ない。きょうはざんげします」と渋い表情だった。

◆阪神は21日、交流戦最後のカードとなる西武3連戦の初戦を5-3で勝ち、連敗を6で止めた。本拠地甲子園で再び貯金を1にした矢野燿大監督は試合後、前夜、消極的な走塁で三塁から生還できず、代走江越を送ったD3位・木浪聖也内野手(ホンダ)について言及した。  「きのうもね、結局みなさん(関西のマスコミは)も(交代を)懲罰という形で書くけど。まあ、外から見たらね、それはあると思うんだけど。俺は全然そんなことない。あの時点で、一番得点になる、サードランナーでいけるというのを考えた中で(代走)江越がやったんだけどね。まあ、何て言うのかな、アイツ(木浪)も、もちろん、あれ(近本の高いバウンドの三ゴロ)でかえってこなアカンと思うしね。でも、俺らも勉強になるやん」  試合前には前夜ベンチで公開説教した木浪とも話し合いの場を持ったことを明かした。  「試合前はもちろん話をして。いつも言うように、失敗を恐れてやることが一番、アイツの成長を止めるから。いやもう昨日でも、行かないというのが一番もったいないから。行って逆にアウトになってくれるならいいけど。そういうのは確認しているんで」  木浪は試合前の練習中にノックのボールが顔面に当たって顔が腫れていた。「まあまあ、顔にもボール当たって。俺が殴ったわけではない(笑)」とコメント。一夜経ってすべてを水に流しているようだった。

◆八回から登板した阪神の藤川が真っ向勝負で甲子園を沸かせた。山川からの攻撃に「相手もいい選手なので」と闘志満々。速球を続けて空振り三振に仕留めると、四球を挟み、好調の中村に対してはテンポ良く追い込んで最後はフォークボールで空を切らせた。  この回無失点で直後の得点を呼び込み、矢野監督は「あれだけフルスイングしてくる打者を(相手に)どこか楽しんでいるような感じにも見えた」と躍動感あふれる投球に感心した。 マルテ(28歳の誕生日に一回に適時二塁打) 「バースデーソングを歌ってくれたファンの期待に応えることができて良かった」 岩崎(好救援で今季初勝利) 「大きな1勝だったと思う。次の試合しか見ていない。気持ちを切り替えて頑張りたい」

◆七回に登板した岩崎が1番からの好打順を三者凡退に抑えた。「いつもと同じように、全員先頭打者のつもりで投げました」。その裏の攻撃で打線が勝ち越しに成功し、今季初勝利を手にした。「まだ(カードの試合が)2つ残っているので。そこでやられたら意味がない。変わらず高いモチベーションを持ってやっていきたいです」と次戦を見据えた。

◆--上位打線は不動  矢野監督 「1、2番はちょっと迷ってるんだけど、自分の中で(糸原)健斗1番にして、近本2番っていうのも、ありかなとは思ってるんだけど。また、それは頭の中に置きながら、いこうかなと思っている」  --木浪はきのうの走塁ミスもあったが挽回した  「結局みなさんも懲罰という形で書くけど。まあ、外から見たらね、それはあると思うんだけど。俺は全然そんなことない。あの時点で、一番得点、三走にいけるのが、江越やったんだけどね。アイツも、もちろん、あれでかえってこなアカンと思うしね。でも、俺らも勉強になるやん」  (続けて)  「試合前はもちろん話をして。いつも言うように、失敗を恐れてやることが一番、アイツの成長を止めるから。昨日でも、行かないというのが一番もったいないから。行って逆にアウトになってくれるならいいけど。そういうのは確認しているんで。まあまあ、(試合前の練習中に)顔にもボール当たって。俺が殴ったわけではない(笑)」

◆先発の西がプロ11年目で通算1000奪三振を達成した。3-3の五回2死一、二塁で中村を134キロ変化球で空振り三振。「歴代のキャッチャーの方々にいいリードをしてもらって積み重ねられた。ホームで達成できてよかった」と声を弾ませた。通算22試合で3勝9敗と苦手の獅子に9安打を浴びながら3失点と粘った。自身の白星はつかなかったが「チームが勝ったので何でもいいです」と満足そうに笑った。

◆"立て板に水"でした。  「交流戦最後のカードの西武戦です。負けると借金1です。借金1は5月20日以来です。負けると7連敗になります。2017年の6月に8連敗して以来です」  試合前の編集会議で、当番デスク(CD)阿部祐亮が『負けると...』の話ばかりを並べていきます。みんなの顔が暗~くなっていきますが、止まりません。  「先発の西は西武戦は通算22試合で3勝9敗と苦手にしています。相手は高橋光で阪神と初対戦です。阪神は"初モノ"は苦手で、4月4日の巨人戦でドラフト1位の高橋にプロ初勝利を献上しています。ほかにも、5月25日はDeNAのドラフト1位の上茶谷に、6月13日はソフトバンクの2年目の大竹に...」  どこまでいくねん。運動部長大澤謙一郎も思わず「負ける話ばかりすなよ」とボヤきました。大澤といえば、デスク時代は試合前に『1面 金本3ラン』『3面 メッセ完封』などの"妄想コンテ"を出してきて好評(?)でしたが、真逆の会議になりました。  「僕、CDの日に阪神が4勝9敗なんですよ。強気にはなれません。で、阪神が負けて広島がオリックスに勝つと、交流戦単独最下位になります。そのまま最下位で終わったら、交流戦最下位は阪神では初めて...」  もういい。何か景気のいい話はないのかと思っていたら、鳴尾浜で取材していたトラ番菊地峻太朗から電話がかかってきました。疲労の蓄積によるコンディション不良で戦列を離れているジョンソンがシート打撃に登板。小宮山を4打数無安打2三振に抑えました。  「ほかの2打席もつまったショートゴロと浅いセンターフライです。直球は150キロくらい出ていたそうです。交流戦明けには戻ってこられるんじゃないですか」  甲子園のトラ番新里公章からも楽しい話が届きました。今回の西武3連戦では、4月の「ラーメン祭」、5月の「粉もん祭」に続くフードイベント第3弾「肉祭」が開催されています。球場外周一塁側に肉料理の名店が出店。そのうちの1店が、阪神西宮駅から南(海側)へ徒歩3分のところにある「酒美鶏(さけびどり) 葛城」だったのです。  オーナーの葛城育郎さん(41)は立命大から2000年にドラフト2位でオリックスに入団し、04年に移籍した阪神でも左の代打や一塁手として活躍。ヒーローインタビューのお立ち台で「ウォ~!!」とほえることでも人気を博し、それがお店の名前にもなっています。  「『恩返しのつもりで参加させてもらいました。気付いて声をかけてくれるお客さんもいる。この3連戦、阪神の選手がヒーローインタビューで雄たけびをあげる試合になればいいですね』とおっしゃってました。僕も、鶏もも炭火焼きを買いました。鶏肉のうまみがじゅわ~っと出てきて、おいしかったです」  苦戦しながらでしたが、CD阿部の負のデータをなんとかはね返して、阪神が連敗を6で止めました。ちなみに「酒美鶏 葛城」"甲子園店"はデーゲームのきょう、そして明日も午前10時30分から午後3時までやっています。きょうも"叫び鶏"で叫ぶぞ~。「ウォ~!!」

◆マルテが28歳の誕生日を自ら祝った。1-1と追いついた一回、なお2死一塁で打席へ。ファンの「ハッピーバースデー」の大合唱の直後、高橋光から左越えの適時二塁打だ。「朝から誕生日でいい気分だったけど(歌を聞いて)もっといい気分になって、モチベーションもすごく上がって、打つことができたよ」とご機嫌の様子で振り返った。

◆地獄に仏を見たア!! 最後のカードが強打の西武だけに、交流戦終了時の9連敗も覚悟していたのに...この1勝はありがてえ~!!  西ですよ! 全ては先発の西!! 本日は『精密コントロールAI投手』にはほど遠い球の切れの悪さにコントロールの甘さ。よって、6回9安打とサンドバッグのごとしだったのだ。  しかし、「ここでキレたらチームの連敗が続く...」と、五回に通算1000奪三振を達成したことや自分の白星をかなぐり捨て、魂の投球を見せてくれたのだ!!  正直に言うと、決勝点が梅野のユニホームをかすった死球というのは「いと悲し」(バットで得点したって~な!!)だけど、なんであれ、虎の子の貯金1は大きい!!  そして、個人的にウンウンとうなずいたのは、矢野監督が前日に走塁ミスをしでかして大観衆の前で交代させた木浪をこの日もスタメンで起用し、木浪もヒットと死球で2度出塁してくれたことなのだ!!  岩崎-藤川-ドリスの救援陣も乗ってきたし、交流戦は残り2試合。西武(デパート)から、早めのお中元をいただいちゃいましょー!!

◆前日に消極的な走塁で交代となったD3位・木浪聖也内野手(ホンダ)は「8番・遊撃」で先発。二回先頭で右前打を放つと糸井の適時打で生還。三回に左足に死球を受けてもフル出場した。試合前のノックで打球がイレギュラーして左目付近を直撃。患部をはらしながらプレーし、「逆についていると思いました」と頼もしかった。

◆西武の4年目外野手・愛斗が、小学生時代に大阪「浜寺ボーイズ」でチームメートだった阪神・北條の元へ、あいさつに向かった。3学年下ながら「史也君」と下の名前で呼んで慕う愛斗は「打ち方をマネしていた。絶対、プロに行くと思っていた」と当時を回想。毎年オフに2人で「浜寺ボーイズ」を激励する計画を立てているが、「なかなか予定が合わないんです」と残念そうだった。

◆21日に甲子園球場で行われた阪神-西武1回戦の試合後、西武のチームバスがとまっていた球場横の駐車場で、自家用車から煙が上がる騒ぎがあった。この影響でバスに乗りかけた選手らはいったん、ロッカールームへ避難。約10分後、再び乗り込んで宿舎へ引き揚げた。球場関係者は原因について「調査中なので、お話できることはございません」と話した。

◆連敗を脱出しても、腹を抱えては笑えない。勝ったからこそ、また注文した。矢野監督がターゲットに定めたのは、またしても4番大山だった。  「スッキリとしてね『やったー!』って喜びたいけど、そこまで、いけるところでもない。やっぱり悠輔が、決めてもらいたいっていうのは、どっか残ってると思う」  3-1の二回2死一、三塁は三ゴロ。四回2死二塁では変化球に空振り三振。八回1死一、三塁は再び三ゴロに倒れた。  糸井の4安打2打点や梅野の押し出し死球に救われた。でも、もっと楽な展開にできた。これが虎の4番。開幕から託し続けるからこそ、言う。  「4番以降のところで何とかできるっていうのが、勝ったけど、(打線全体として)課題として残っている部分ではある」。愛情と期待の裏返し。大山よ、重圧に勝て!(新里公章)

◆ド根性だ。感情むき出し。審判に死球をアピールすると、梅野は一塁へと向かいながら、力強く、手を4度たたいた。  「欲しかったものなんで、やっと...」  1点を争う緊迫した試合。誰もが待ち望んだ瞬間は3-3の同点で迎えた七回に訪れた。1死満塁。目の前のマルテが空振り三振に倒れ、梅野も左腕・佐野にカウント1-2と追い込まれていた。140キロの内角直球。背を向けて避けると、白球は左足をかすめ、ミットに収まった。  悔しい打席が続いていた。一回2死二塁から中前打を放ったが、三回、五回といずれも無死一塁の場面から、走者を進めることができなかった。  「大きな1勝。いつか勝つじゃだめ。本当に今日はいい1勝だった」  打率・290、7本塁打、8盗塁はいずれもチーム2位。一回には源田の三盗を阻止するなど、自慢の強肩を披露した。  走攻守すべてでチームを引っ張る、まさに扇の要。そして、矢野監督からは常に捕手は勝たなければいけないことを口酸っぱく言われてきた。  「勝つときはしんどいゲームの中で勝つんだな、と感じた」  苦しいが、相手にとってもダメージの大きい1勝。西武を踏み台に、梅野がまた気合を入れた。(菊地峻太朗)

◆ここを抑えれば、勝てる。誰もが勝負のポイントと判断した1点リードの八回を藤川が制した。強力な山賊打線に真っ向勝負を選択した。  「(自分の中では)1回バックスクリーンに打たれているので...。きょうは僕の負けです」  試合後の雑踏。喜びのコメントを求める報道陣に対し、藤川は"完敗"だと強調した。なぜ-。  藤川の肝は1死一塁。先頭・山川を空振り三振に仕留め、続く森をフルカウントから歩かせた後の中村との対戦だった。  1ストライクからの2球目。134キロのフォークを落としきれず、高めに浮いてしまった。やられる-。逆転された-。  藤川の頭の中では、こうだった。しかし、中村が、これをミスショット。捕手後方に高々と打ち上げるファウルとなった。マウンド上で感情をあらわにした。思わずしゃがみ込んでしまった。  ひと息ついた後、フォークで空振り三振。続く木村も遊直に仕留めて、無失点でドリスにバトンを渡した。  セットアッパーのジョンソンが蓄積疲労により、2軍で再調整をしている。1軍復帰は早くても交流戦明けだという。大事な八回を最速150キロで乗り切った。今季27本塁打の山川との対決だけじゃない。今季、守護神奪回を目標にスタートさせたからこそ、一歩間違えれば万事休していた、あの1球だけが、脳裏にこびりついていた。  矢野監督は「一番苦しい打順の巡り合わせで、一番プレッシャーのかかるような打者たちを抑えて」と目を細めた。  これで通算154ホールド。現役では楽天・青山を抜き、単独4位に浮上した(歴代単独6位)。この日のような"負け"を糧にできるからこそ、ここまで積み上げた。  藤川は自身のキャリアについて「どこまでできるか楽しみではあるけど、どれだけいい結果を残せたとしても、ことしの1年に満足することは絶対にない」と話している。ベテランの奮闘もあって、チームは6連敗で脱出。ここからもう一度、上昇気流に乗る。その中心に藤川がいる。(箭内桃子)

◆勝った! 勝ったでぇ~! 阪神は西武に逆転勝ち。連敗を6で止めた。七回、梅野の押し出し死球で決勝点も、殊勲は4安打2打点の糸井嘉男外野手(37)。交流戦に入って絶好調の超人が、借金生活を阻止。負の流れを断ち切り、ここから、再出発や!  この男が引っ張れば、どんな相手でも蹴散らせる。糸井は全打席、ものの見事に引っ張った。最後は火が出るような当たりで二塁手のグラブを吹っ飛ばし、4安打目。チームが今季最大の苦境にあえぐなか、超人の、超痛烈な打球がよみがえった。わずか2日ぶり今季2度目の4安打。大暴れで6連敗をストップだ。  「いや、もう、糸原がよく塁に出てくれるんで、かえそうと思って打席に入っています。もっと打てるように頑張っていきたいと思います!」  誰もが白星が恋しかった。12日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来、9日ぶりの勝利の味をお立ち台で噛みしめ、超人の声も上ずった。  圧巻だったのは七回無死一塁の第4打席だった。左腕・佐野の外角球に腕を伸ばして、強引に一、二塁間を破った。理想の一、三塁。梅野の決勝押し出し死球につなげ、矢野監督は「頭も使って打っているヒットも出ているし。外野を越すような打球が少なかったけど、1本いいのが出た」とニッコリとした。  0-1の一回1死三塁では二塁に転がして、同点とし、1点リードの二回2死一、三塁では右前適時打。四回には右翼フェンス直撃の二塁打。今季6度目の猛打賞で止まることなく、八回の二塁強襲(記録は中前)打。3得点に貢献した。  指揮官も「1つ勝てたっていうのは本当に、前に向いて行けるモノにね、みんながしてくれたと思うんで」と安どの表情を浮かべた。リリーフエースのジョンソン不在など、苦境が重なり苦しみ抜いた交流戦。やはり、救ったのは"交流戦男"の糸井だった。  19日の楽天戦(甲子園)に続く、今季2度目の4安打で今季も交流戦期間は打率・344(61打数21安打)となった。パ・リーグ生まれ、パ・リーグ育ちだから当然か-。今でも時折、パ・リーグ選手の応援歌を口ずさむ。たとえば2003年からダイエー、ソフトバンク、ロッテで6年間在籍し、NPB通算145発のズレータ-。「『バ! モ! フリオ!』って。アレかっこいいよなぁ...」。虎の超人が、パナマの怪人に憧れる。そのリズムに合わせて、ノリノリだ。  前日20日には視察に訪れていた日本ハム時代のチームメートで、師と仰ぐ侍ジャパン・稲葉監督に「(チームの)支柱は要らないですか?」と尋ねた。清水ヘッドも「アイツ、直訴してたよ...」と目を丸くするほど状態が戻っている。交流戦突入前「・283」だった打率も気がつけばチームトップ「・297」だ。  貯金はなくなっていた。5月2日以来51日ぶりの借金生活危機に直面していたが、糸井が引っ張った。巨人、広島が敗れた中で、虎は踏ん張った。首位巨人に3・5ゲーム差。広島との交流戦最下位タイも脱出だ。  「もう勝つことだけを考えて、頑張ります!」  ここから1つずつ、取り返す。糸井が、もう一度、虎を高みへと引っ張っていく。(長友孝輔)

◆とにかく連敗が止まったことがよかった。6より伸びると、嫌な雰囲気になってしまうもの。この日はノーエラーだったように、まずはディフェンスをしっかりして、粘り強く勝つのが、タイガースのスタイルだ。  その上で打線には「もう一本」「この一本」を求めたい。必要なのは精神力と技術力。中でも気になったのは大山だ。  数日前に右方向に打つ試合が続いていたと思えば、ここ2試合は強引というか、思い切って引っ張ろうという風に見えた。また"自分本位"で、こう打ちたい、こんなスイングをしたい、という感じも見える。結果、打つべきではない球を打ったり、スイングと打球が合っていない。  4番として周囲から様々な声はあるだろう。だからこそ一回、フラットにしてみてはどうか。右へとか、左へとかではなく、センター返し。真っすぐをセンターへ打つ。原点に立ち返ることだ。そして、その意識の中で狙い球を決めたり、マークする球を決めたりを試合の中でやっていく。頭の整理も必要だ。  いまは経験のとき。置かれている状況に対して必死になっていけば、必ず成長できる。(サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1042 0.714
(↑0.022)
-
(-)
268
(+8)
53
(+3)
30
(+3)
15
(+1)
0.236
(↑0.003)
3.040
(-)
2
(-)
巨人
1060 0.625
(↓0.042)
1
(↓1)
277
(+3)
59
(+8)
22
(+1)
13
(-)
0.258
(↓0.001)
3.450
(↓0.31)
3
(2↑)
DeNA
961 0.600
(↑0.029)
1.5
(-)
260
(+3)
59
(+2)
21
(+2)
4
(-)
0.242
(↓0.006)
3.650
(↑0.11)
4
(1↓)
楽天
960 0.600
(↓0.043)
1.5
(↓1)
362
(+2)
57
(+3)
12
(+1)
5
(-)
0.256
(↓0.006)
3.680
(↑0.03)
5
(2↑)
ORIX
861 0.571
(↑0.033)
2
(-)
355
(+5)
57
(+4)
6
(+1)
16
(+1)
0.256
(↑0.003)
3.670
(↑0.04)
6
(2↓)
西武
970 0.563
(↓0.037)
2
(↓1)
290
(+3)
70
(+5)
16
(-)
13
(+2)
0.276
(↓0.001)
4.060
(↑0.04)
7
(1↓)
日本ハム
871 0.533
(↓0.038)
2.5
(↓1)
264
(+2)
67
(+4)
13
(+1)
9
(-)
0.258
(↓0.002)
3.850
(↓0.04)
8
(-)
ロッテ
790 0.438
(↑0.038)
4
(-)
277
(+12)
83
(+3)
19
(+4)
11
(-)
0.261
(↑0.011)
4.790
(↑0.12)
9
(1↑)
中日
6100 0.375
(↑0.042)
5
(-)
264
(+4)
74
(+2)
7
(+2)
6
(-)
0.248
(↑0.001)
4.620
(↑0.18)
10
(1↑)
阪神
592 0.357
(↑0.049)
5
(-)
265
(+5)
68
(+3)
9
(-)
12
(-)
0.236
(↑0.006
3.270
(↑0.02)
11
(2↓)
ヤクルト
5100 0.333
(↓0.024)
5.5
(↓1)
369
(+3)
84
(+12)
18
(+2)
5
(-)
0.238
(↓0.007)
5.170
(↓0.51)
12
(-)
広島
4101 0.286
(↓0.022)
6
(↓1)
352
(+4)
72
(+5)
12
(+1)
11
(+1)
0.216
(↑0.003)
4.040
(↑0.01)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
37291 0.561
(↓0.008)
-
(-)
76328
(+3)
272
(+8)
93
(+1)
39
(-)
0.262
(↓0.001)
3.720
(↓0.07)
2
(-)
広島
37302 0.552
(↓0.009)
0.5
(-)
74287
(+4)
273
(+5)
67
(+1)
48
(+1)
0.250
(-)
3.290
(↓0.01)
3
(-)
阪神
34334 0.507
(↑0.007)
3.5
(↑1)
72281
(+5)
293
(+3)
51
(-)
47
(-)
0.247
(↑0.001
3.440
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
32351 0.478
(↑0.008)
5.5
(↑1)
75264
(+3)
275
(+2)
79
(+2)
20
(-)
0.244
(↓0.002)
3.720
(↑0.03)
5
(-)
中日
29390 0.426
(↑0.008)
9
(↑1)
75257
(+4)
276
(+2)
44
(+2)
37
(-)
0.256
(↑0.001)
3.970
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
27422 0.391
(↓0.006)
11.5
(-)
72315
(+3)
372
(+12)
81
(+2)
26
(-)
0.237
(↓0.001)
4.790
(↓0.11)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
38291 0.567
(↓0.009)
-
(-)
75322
(+2)
297
(+3)
75
(+1)
24
(-)
0.257
(↓0.001)
4.180
(↑0.02)
2
(-)
ソフトバンク
37294 0.561
(↑0.007)
0.5
(↓1)
73290
(+8)
260
(+3)
97
(+3)
64
(+1)
0.251
(-)
3.340
(-)
3
(-)
日本ハム
35314 0.530
(↓0.008)
2.5
(-)
73304
(+2)
286
(+4)
50
(+1)
31
(-)
0.259
(-)
3.760
(↓0.01)
4
(-)
西武
35321 0.522
(↓0.008)
3
(-)
75359
(+3)
346
(+5)
80
(-)
77
(+2)
0.261
(-)
4.490
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
32351 0.478
(↑0.008)
6
(↑1)
75305
(+12)
303
(+3)
85
(+4)
49
(-)
0.247
(↑0.003)
4.040
(↑0.01)
6
(-)
ORIX
27365 0.429
(↑0.01)
9
(↑1)
75230
(+5)
289
(+4)
46
(+1)
61
(+1)
0.228
(↑0.001)
3.780
(↑0.01)