オリックス(5対5)阪神 =交流戦3回戦(2019.06.16)・京セラドーム大阪=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789101112
阪神
0000003020005310
ORIX
00014000000051300
勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
◆オリックスは1-0で迎えた5回裏、吉田正の適時打などで一挙4点を奪い、リードを広げる。対する阪神は2点を追う9回、代打・福留に適時二塁打が飛び出し、土壇場で同点とした。試合はそのまま延長戦に突入するも、両軍の救援陣が踏ん張り、規定により引き分けに終わった。

◆3勝目を目指す阪神オネルキ・ガルシア投手が、16日オリックス戦に先発する。 5月下旬の再昇格後は2勝0敗。前回9日の日本ハム戦(甲子園)は5回8安打1失点で降板しており「6、7、8としっかりイニングを投げることが大事だと思います」と話した。今季ドーム球場に登板したのは、4月2日の巨人戦(東京ドーム)のみで4回7安打7失点で敗戦。「東京ドームはうまくいかなかった。しっかりうまくいくように投げたいと思います」と意気込んだ。

◆格闘家でタレントの角田信朗(58)が16日、オリックス-阪神3回戦(京セラドーム大阪)の試合開始前、君が代独唱に臨んだ。 この日は「カーコンビニ倶楽部デー」で、同社CMに出演する角田が参加。タキシード姿の盛装で力強く歌い上げ、スタンドを埋めた両チームのファンからの熱い拍手を浴びた。

◆オリックス田嶋大樹投手(22)が阪神打線を無安打無得点に抑え、前半5回を投げ終えた。 初回1死から糸原に四球を出すも、その後は完全投球。4回、先頭の糸原の打球を右腰に受けたが、三塁方向にはねた打球を三塁の安達が処理し、一塁に送ってアウト。 田嶋はいったんベンチに下がって治療を受けたが、そのまま続投し、好投を続けている。

◆オリックス大城滉二内野手(26)が4回、先制の適時二塁打を放った。先頭の吉田正が左前打で出塁し、二盗に成功。 ロメロ、中川は連続空振り三振で2死となったが、大城が中堅手の頭上を越える二塁打を放って吉田正をホームに迎え入れた。「先制のチャンスでしたし、1打席目が見逃し三振だったので、積極的に打ちに行こうと思って打席に入りました。少し詰まっていましたが、なんとかタイムリーになってくれてよかったです」と、先制打を振り返った。 オリックスは今季ここまで日曜日は10敗1分けと、勝ち星なし。連敗阻止へ、まずは先手を取った。

◆オリックス田嶋大樹投手(22)の無安打投球が7回に途切れた。先頭の糸原に90球目の143キロ直球を捉えられ、中前に運ばれた。 続く糸井に四球を出し、無死一、二塁でディクソンと交代した。

◆阪神オネルキ・ガルシア投手(29)が5回9安打5失点(自責2)で降板した。前回9日の日本ハム戦(甲子園)に続き、5回での降板となった。 「状態自体は悪くなかっただけに、5回は最少失点で抑えたかったし、いつも野手のみなさんが助けてくれているので、ミスが出た後にカバーしたかったですが、それが出来なくて残念です」。毎回走者を出しながら1失点で踏ん張っていた。しかし、5回に先頭の若月に内野安打を許し、犠打と福田の右前打で1死一、三塁のピンチ。2死までこぎつけたが、吉田に2点目の左前適時打を許すと、味方失策と連打でこの回4点を失った。

◆序盤は両チームともに無得点。オリックスは3回まで毎回走者を出すも、あとが続かず。阪神はオリックス田嶋の前に無安打。 オリックスが4回、大城の適時二塁打で先制。5回にも吉田正、中川、大城の適時打で4点を追加。田嶋は6回まで被安打なし。 阪神は7回、先頭糸原のチーム初安打から好機をつくり3点。9回に代打福留が同点の2点二塁打を放ち、延長戦に突入。 オリックスは延長11回2死三塁のサヨナラ機を逃すなど、両軍決め手を欠いて引き分けた。阪神は3安打だった。

◆あと1死まで迫りながら、オリックスは日曜日の今季初勝利を逃した。2点リードの9回を託した増井が2四球から2死一、二塁とし、福留に適時二塁打を浴びて試合は振り出しに。西村監督は「あそこで逃げきらないといけないゲームでした」と悔やんだ。9回途中降板の守護神は試合後、2軍降格が決まった。 3安打の阪神に対し、オリックスは13安打を打ちながら勝てず、日曜は10敗2分。観戦の宮内オーナーも「負けに等しい引き分けやね。四球が多すぎる」と苦笑。表情は穏やかでも、厳しい言葉に、オーナーの無念がのぞいた。 自分への厳しい姿勢を見せたのが先発の田嶋だ。6回まで阪神を無安打無得点に抑えたが、7回無死一、二塁でディクソンと交代。「むちゃくちゃ悔しいです。ぼくがああいう形で交代したから、ディクソンにも増井さんにもプレッシャーがかかる展開になってしまった」と、走者を残しての降板に自分を責めた。   ▽オリックス増井(2点リードの9回に同点打を浴び、2軍降格が決定)「自分の思うように体を動かせなかった。自分では疲れだと思っています。首脳陣から1度リフレッシュしてきてくれ、と言われました。舞洲に行ってきます。明後日からピッチングします」

◆阪神ドラフト1位近本光司外野手は5打数無安打で21打席連続ノーヒットとなった。同点の12回無死一塁で犠打を決めたが、「自分の役割は塁に出ること。自分の仕事ができていない」。 矢野監督は「それがプロのしんどいところ。プロは調子が悪かろうが、体調が悪かろうが、どんなことがあってもプロとしての姿や結果を出していかなあかん。ここをどう乗り越えるかが、自分の引き出しとか、しっかりした技術になっていく」とルーキーを気遣った。

◆阪神先発ガルシア投手は5回9安打5失点(自責2)にも前向きだった。4回に6番大城の適時二塁打で先制を許すと、5回は味方失策も絡んで4点を追加された。 それでも「エラーも野球の一部。試合の中であることだから」と意に介さず、最後は「今日は全然調子は悪くなかった。引き分けまで持っていけて良かった」と笑顔だった。

◆阪神福留孝介外野手(42)が史上3人目の日米通算500二塁打を達成した。オリックス戦の2点を追う9回2死一、二塁で代打出場。中堅フェンス直撃の同点2点二塁打を放った。快挙達成への道には、恩師の言葉があった。積み重ねた500二塁打の裏には、恩師の教えがある。PL学園時代の監督である中村順司氏(72)が明かす。「二塁打は打って、走って、守っての3拍子そろわないと増えない。まずは試合に出ないとね。口酸っぱく言った。守れないと試合には出られない。キャッチボールをしっかりやれと」。 二塁打ランキングには、NPB通算最多を誇る立浪和義氏(49=野球評論家)に、同9位の松井稼頭央氏(43=西武2軍監督)と同校出身者の名前が目立つ。同ランキングでNPB現役トップの福留は今でも、試合前の入念なキャッチボールを欠かさない。それは恩師の教えが身体に染みついているから。中村氏は、この日の試合を川崎市内の自宅でテレビ観戦。「孝介は最後の現役教え子。1試合でも多く頑張って欲しい」と、セ・リーグ最年長の教え子に期待した。【阪神担当 桝井聡】

◆阪神梅野隆太郎捕手は渾身(こんしん)のハンドリングで危機を防いだ。 同点の10回裏2死二、三塁で後藤を迎えた場面。ドリスがボールを引っかけ逆球が足もとを襲ったが、ミットの先端で捕球。この回無失点で切り抜けた。「それが自分の仕事。ドリスも(前日サヨナラ打を浴びた)悔しさがある中で投げてくれていたので」とサラリ。5点ビハインドから引き分けに持ち込み「めちゃくちゃ大きかった」と充実感を漂わせた。

◆阪神藤川球児投手はおとこ気の3連戦3連投を無失点で決めた。 同点の11回裏に登板。1死から9番安達に二塁打を浴びたが、後続2人を凡退させた。金村投手コーチは3連投について「体が元気。球児が『行けます』と言ってくれたから」と感謝。藤川は「自分たちは自分たちの仕事をする。それをモットーにしている。それが今の結果。それをずっと続けていかないといけない」と力を込めた。

◆阪神が執念継投で引き分けに持ち込んだ。チームは前夜まで2試合連続で終盤の逆転劇を食らっていたが、ラファエル・ドリス投手(31)が好救援するなど悔しさを晴らした。 5-5の10回。回またぎした能見が先頭の佐野に二塁打を許した直後だ。前夜黒星を喫していたドリスが火消しの期待を背負い、マウンドに上がった。「今日はフォークをよく使った。内野フライや内野ゴロに抑えたかったので、そういう選択になりました」。1死一、二塁で迎えた大城に対し、フォークでカウントを整え、最後は二ゴロに仕留めた。続く後藤は140キロフォークで一ゴロに打ち取った。自らの悪送球も絡んで暗転した前日から一転。狙い通りの投球で、バトンをつないだ。 11回は藤川がしのぎ、最終回を締めたのはリリーフ陣最年少、20歳の浜地だった。「ずっとピッチャーの先輩がつないできてくださって、なんとか抑えたいと思っていました。そういう場面を任せていただいて、意気に感じました」。3番佐野を遊ゴロに打ち取ると、4番ロメロには146キロ直球で空振り三振。中軸を相手にわずか10球で3者凡退に抑えた。「監督にいくぞ、と言われた時は少し緊張しましたが、1球投げていつも通り投げられたかなと思います。いいバッターでなおさら気合が入って良かったかなと思います」。最後の投手だったため、初ホールドはつかなかったが、チーム今季2度目の8人継投で、救援7投手オール無失点を完結させた。 矢野監督も「中継ぎもみんな疲れている中、球児もみんな、なんとかゼロで帰ってこようというのでやってきた。みんなに感謝だね」。8回の男ジョンソンを欠く中で、藤川が3日連続登板するなど、まさに総力戦でもぎ取ったドローだった。【磯綾乃】

◆執念ドロー!! 阪神が「日本生命セ・パ交流戦」オリックス3連戦3連敗をまぬがれた。 2点を追う9回2死一、二塁で代打起用された福留孝介外野手(42)が中堅フェンス直撃の2点二塁打をマーク。起死回生の同点打を放ち、自身の日米通算500二塁打達成に花を添えた。 最大5点差を追いつき、矢野燿大監督(50)も「勝ちに等しい」と評価。3連敗中の苦しいチーム事情のなかで、驚異の粘りを見せた。交流戦は残り2カード。再び上昇気流に乗るで!粘りに粘って4時間48分の総力戦になった。引き分けに終わってもロッカーに向かう通路でハイタッチが飛び交う。 矢野監督は「5点差ありながら孝介が助けてくれた。3連敗のプレッシャーがかかって5点を先に取られて追いつけたのは勝ちに等しい」と話した。 起死回生の一撃だった。2点を追う9回2死一、二塁。代打福留は冷静だ。オリックス守護神増井は速球が指に掛からない。カウント3-1でストライクを取りに来た外角高め速球。狙いすまして完璧に仕留めると中堅フェンスを直撃。同点の2点二塁打になった。 右ふくらはぎ筋挫傷から1軍復帰後、14打席目での初安打は、あと1死で敗戦の窮地での大仕事だった。「たまたま俺が打ったかもしれないけど、みんなが踏ん張ってくれた。だから、こういう試合になった」。福留は、チームのために我を捨てる。矢野監督もそんな姿勢を買う。この日の試合前練習でも、プロフェッショナルの信念に触れた。 「今日もね、外野で最後まで守っていたんじゃない? 孝介。スタメンで出ないのが分かっていても、そういう姿も見えていた」。 2月の沖縄・宜野座キャンプ序盤。新人の近本、木浪や高山、大山らを食事に連れ出した。豚しゃぶ店で同じ鍋を囲んだなかに打撃投手らの顔ぶれもそろう。福留は食事中に「裏方さんに感謝するのは大事だよ。投げるのも打つのも1人では練習できない」などと話したという。人知れず、一丸になるため心を砕いた。 シーズン中盤に入っても存在感は強烈だ。この一打で日米通算500二塁打。イチロー、松井稼に次ぐ史上3人目の好記録に花を添えた。「そういうこともあるんじゃない? 長く続けていれば」。さらりと受け流す姿が頼もしい。チームを支える男の真骨頂が光った。【酒井俊作】

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(29)が16日のオリックス戦(京セラ)に先発し、5回9安打5失点(自責2)で降板した。  四回まで4安打1失点と踏ん張っていたが、五回に打ち込まれた。2死一、三塁からまずは吉田正に左前適時打を献上。続くロメロは遊ゴロに打ち取った当たりだったが、遊撃・北條が失策。なおも2死満塁で、今度は中川に中前適時打を浴びて2点を追加された。さらに2死一、二塁では大城にこの日2本目の適時打となる右前打を許し、0-5に。猛攻を食い止めることができなかった。  打線は相手先発・田嶋を前に完全に沈黙。六回まで無安打に封じ込まれ、出塁は一回1死での糸原の四球のみ。投打に圧倒された。

◆阪神・糸原健斗内野手(26)が16日のオリックス戦(京セラ)の七回先頭でこの日チーム初安打となる中前打を放った。  意地の一打で一矢報いた。阪神打線はこの日、相手先発・田嶋を前に六回まで無安打に封じ込まれていた。出塁は一回1死からの糸原の四球のみ。その間に0-5と突き放され、苦しい展開となったが、このままでは終われなかった。  七回先頭で打席に入り、1ボールからの2球目を振り抜いた。打球は中前で弾み、この日初めて「H」ランプが点灯。主将が意地を見せると、続く糸井も四球を選んで好機を演出。無死一、二塁として田嶋を降板に追い込んだ。

◆阪神・大山悠輔内野手(24)が16日のオリックス戦(京セラ)の七回無死一、二塁で右翼線へ適時二塁打を放った。  六回まで無安打に封じ込まれていた田嶋から、糸原が七回先頭で中前打。糸井が四球を選んで無死一、二塁の好機をつくると、相手投手がディクソンに交代となった。  その代わりばなの初球、148キロを一閃。打球は一塁手の頭を越え、右翼線を弾んだ。強烈な当たりで二走・糸原がホームイン。前日15日から2試合連続の適時打で反撃ののろしを上げた。

◆オリックス・田嶋大樹投手が16日、阪神戦(京セラ)に先発。左肘痛から復帰後、2試合目の登板は6回0/3を1安打2失点と阪神打線を圧倒した。  復活勝利を挙げた前回登板の5日のDeNA戦(京セラ)から中10日のマウンドは、六回まで無安打と快投。七回先頭の糸原に中前打を浴び、続く糸井に四球を与えたところで球数は95球となり降板して、2番手のディクソンに後を託した。  左肘のコンディションを考慮し、オリックスサイドとしては球数を考えながらの起用となったが、左腕はノーヒットノーランすら期待させる圧巻の投球を見せた。

◆オリックス・増井浩俊投手が16日の阪神戦(京セラ)の試合後、2軍での再調整が決まった。17日に出場選手登録を抹消される。  同戦では5-3の九回に登板するも、四球から崩れ、2死一、二塁のピンチで代打・福留に中越えの同点二塁打を浴びた。0回2/3を3与四球2失点で降板。右腕は「自分の思うように体が動かなかった」と悔やんだ。  疲労の蓄積も影響していると自己分析し、「自分のなかでは疲れだと思うので、ちょっと休ませてもらって、また上(1軍)でがんばりたい」と話した。1軍には帯同せず、大阪・舞洲の2軍施設で調整する。  今季は27試合に登板し、1勝1敗3ホールド、防御率5・54。セーブ数はリーグ3位の18をマークしていた。

◆3連敗中の阪神は16日、オリックス戦(京セラ)を延長十二回の末に5-5で引き分けた。0-5の七回に大山の適時二塁打などで3点を返すと、九回2死一、二塁で代打で登場した福留が中越えへ同点の2点二塁打を放った。これが日米通算500二塁打。ベテランの偉業で追いつくと、8投手の継投で引き分けに持ち込んだ。  矢野監督は試合後、「5点差ありながら、孝介(福留)が助けてくれた。つなぐ気持ちもあったからこそ、こういう試合にできた」と福留に感謝。「あのまま持っていかれて(敗れて)おかしくない試合だった。みんなのつなぐ気持ちというかね。そういう部分の成長は、引き分けだけど、すごくあったと思う。中継ぎもみんな疲れているなか、球児(藤川)もみんな、何とかゼロで帰ってこようというのでやってきた。みんなに感謝だね」。  さらに報道陣に「勝ちに等しいといえる」と問われると「もちろんね、3連敗っていうプレッシャーがかかって、5点先に取られて追いつけたっていうところは、勝ちに等しいと思う。1年間やっていく中で、どうしてもチーム状態が苦しい時期っていうのは、何回かあると思うので。そういう中で引き分けられたっていうのは、価値があると思う。みんなの気持ちをつないでいってくれたっていうのは、本当にすごくいい試合をしてくれた」とうなずいた。

◆オリックスは4連勝が目前だった九回、増井が2死から同点打を浴びた。優勢だった延長戦でもあと一本が出ず、観戦に訪れた宮内オーナーも「負けに等しい」と悔しい表情を浮かべた。  阪神との"関西ダービー"は2勝1分け。それでも「チームが(パ・リーグ)最下位ということが僕としては関心事」と不満をあらわにした。  増井は「思うように体を動かせなかった。疲れだと思う」と苦渋に満ちた顔で話し、2軍での再調整が決まったことを明らかにした。

◆左肘痛から復帰2戦目だったオリックスの田嶋は、切れのある球を投げ込み、六回まで無安打無得点に抑えた。しかし七回先頭の糸原に初安打を許し、次打者に四球を与えたところで、95球で降板。ここから流れが変わり「走者を残してマウンドを降りたことが悔しい」と唇をかんだ。  結果として七回途中2失点。西村監督が「逃げ切らないといけない試合」と嘆いたように、先発サウスポーに勝ち星はつかなかったものの、復帰戦を勝利で飾った5日のDeNA戦に続く快投で完全復活が近いことを印象づけた。 吉田正(五回に適時打) 「チャンスだったので、初球から積極的に打った」 中川(五回に2点打) 「2打席目まで凡退していたので、強い気持ちを持って打った」 大城(四回に先制の二塁打) 「1打席目が見逃し三振だったので、積極的に打った」

◆オリックス・増井浩俊投手(34)が16日、阪神戦(京セラ)の試合後、2軍での再調整が決まった。17日に出場選手登録を抹消される。  この日は5-3の九回に登板するも0回2/3を3与四球2失点で降板した。乱調の原因について「自分のなかでは疲れだと思うので、ちょっと休ませてもらって、また上(1軍)でがんばりたい」と説明。今季は27試合に登板し、1勝1敗3ホールド、防御率5・54。リーグ3位の18セーブをマークしていた。

◆「父の日」でした。  だけど...本音の姿を正直にさらけだしますと...プレーボールがかかってから約2時間は我ながらアラレもなく誰彼なくノノシリたおして...京セラドームからかかるトラ番たちからの電話にもギスギスとした応対をしました。  なにしろ昔から私めは誰からも"人格者"と呼ばれて尊敬されていました。後輩からは「先輩は自分に正直ですねぇ。すぐ顔に出るし...」なんて言われた。だからこめかみがピクピクしっぱなしでございました。  「見てみいや。オリックスは顔つきまでキリリとして、よくまぁこんなエエ投手をドラフトしてきて...見てみいノーヒットノーランやないか!」とつい3日前のどこかの会社の株主総会みたいな空気でございました(もしそうなったら、あの始発の新幹線でかけつけてきた株主サマの「トロやウニを見逃して...」というコメントを再録しようと決めてました。どうです、とても心が大きいでしょ私めは...どこがじゃ)。  先輩の記者や若きトラ番時代には、阪神のベテラン監督や選手には「すぐあんたは顔にでるなぁ」とホメられた? ものでしたぞなもし...。  ホントにノーヒットノーランを覚悟しました。トラ番キャップ大石豊佳は消え入りそうな声で電話をかけてきて「あの...今日は自宅が吹田なんで早朝から駐在所が賊に襲われて警察官が大けが...それで我がファミリー(3歳と0歳と愛妻)もジッと家にこもってテレビのニュースをみつめてるんです。心配ですョ...」とのこと。  千里のその付近の皆様はご心配だったでしょう。それも気にしながら大石は京セラドームにかけつけました。そして...彼は生きた心地がしなかったそうです。だって阪神はオリックスにタジタジですもの...それでノーヒットノーランなんかやられてご覧なさい...別に大石豊佳のせいじゃないのに...思わず私めも「おい、去年の今頃はサッカーW杯でロシアで走り回っていたんだものなぁ...それを大澤部長に呼び戻されて阪神キャップで神経すりへらして...人生180度の明暗...熱でもあるんじゃないのか...」と口走ってしまった。  デスクの阿部祐亮はこの日は働き方改革の一環として京セラドームの記者席の最前列に出張っていたんです。  彼は「父の日」のプレゼントに脚立をプレゼントしたそうだ。それが父上のリクエストだったからだ。愛息から阿部にはポロシャツが...。「やけにクビ回りがきついので多分...」と阿部は愛妻が寸法をきめたと思い込んでいる。どこにいても僕のクビ根っこを押さえているんデスよ...だと。さよか...何もウンともスーとも反応のない忘れられた"父親"としてはそれでもうらやましいヮ。  で...とにかく2点を追う阪神は九回2死から福留が起死回生の同点二塁打! 福留だってパパだ。二塁まで激走した42歳のパパ福留孝介はなぜかニコリともしなかった。  『日米通算500二塁打』という金字塔に多分熱いモノがこみ上げたハズだが...チーム愛の強い福留には、それまでのゲームのあちこちでのホコロビと悔しさがこみあげたのかもしれない...。これが本物の"男の意地"というものだ。それを学ばねばならないのは誰なのか...あえてその名を書かないが...延長十二回5-5の執念のドロー。福留孝介のチームを敗戦の淵からすくい上げ、そのフッとした複雑な表情。それを若虎たちはどうとらえるのだろうか。  1910年、米ワシントン州で男手ひとつで娘6人を育てたのを感謝して娘たちがバラを父親に贈った...そこから始まった「父の日」はそれでもちょっぴり"バラのトゲ"の痛さも残っていたのです...。

◆『虎は死なず!!』。いや、決して強くないけど...。むしろ虚弱体質のチームだけどさ、指揮官の魂が通っているこのチームは案外、強いんじゃねー!! と思うのだ!!  六回までオリックス・先発の田嶋に無安打に抑えられ、スコアも0-5。この試合展開に「あ~、どーにでもしてくれやー!!」とさじを投げる虎党とは裏腹に試合を捨てないのが今季の矢野阪神だ!!  大山のタイムリーや原口の犠飛などで七回に2点差に詰め寄り、九回はあと一人で試合終了という状況で代打の「神様、仏様、福留様」が、もう少しでフェンスオーバーの2点二塁打(恐れ入って、もう大ベテランに言葉もないわ~)。  試合は引き分けだったけど、虎党はずうずうしいから六回までノーヒットのことや、九回のあとアウト一つで黒星だったことを忘れて「勝てたやないかー!!」と平気でのたまうかんね。  そこで俺はハッとさせられた。きょうのような追い上げを見せる力があるならば、猛虎が平気でプレーできる(強くなる)日はそう遠い未来ではないと思うのだ。

◆--福留はさすが  矢野監督「やっぱりあの場での集中力だったり。今日も(練習で)外野で最後まで守っていたんじゃない!? スタメンで出ないのが分かっている中でも、そういう姿も見えていた。いろんなものがつながっているんじゃないかと思う」  (続けて)  「ベンチのメンバーも含めて、(植田)海もいい出塁があったし、バントもしっかり決められた。最後、浜地もこんな緊迫した場面で3人でピシャッと(抑えて)帰ってきた。チームの成長は5点差を追いついた中であるんじゃないかな」  --勝ちに等しい  「3連敗っていうプレッシャーがかかって5点先に取られて、追いつけたっていうところは勝ちに等しいと思う。1年間やっていく中で、どうしてもチーム状態が苦しい時期って何回かあると思うので。そういう中で引き分けられたっていうのは価値がある」  --近本はプロの壁に  「それがプロのしんどいところ。社会人とかは期間が短い中でそこに合わせるっていうか。でもプロは調子が悪かろうが体調悪かろうが、その中で結果をだしていかなアカンから。みんなぶつかるところ。ここをどう乗り越えていくか」

◆先発のガルシアは5回9安打5失点(自責2)。3勝目には届かなかった。「自分的には悪くなかった。追いついて、引き分けたのはチームとしてもよかったと思う」。0-2とされた五回2死一、二塁、ロメロのゴロを遊撃・北條がポロリ。この後2連打を浴びてさらに3点を失い、ゲームの流れを手放した。「エラーも野球の一部。そこは関係なく、最終的に負けなかったことがよかった」と前を向いた。

◆能見は同点に追いついた直後の九回に登板。三者凡退に抑えたが、回をまたいだ延長十回先頭の佐野に初球を二塁打されて降板した。今季初のイニングまたぎで走者を残し「ドリスに迷惑をかけてしまった」。それでも5点差を追いついて引き分けた試合を「つないで引き分けに持ち込んだのは大きいと思います」と振り返った。

◆21歳の浜地が延長十二回に登板。三者凡退で緊迫した試合の最後を締めた。「行くぞといわれたときは緊張しましたが、いつも通りにいけたと思います」。4番ロメロを146キロの高め直球で空振り三振に仕留めるなど、堂々のピッチング。中継ぎに入ってこれまで5試合はすべてビハインドでの登板だったが、初めて同点の場面でリリーフし「先輩方がつないできたので、何とか0で帰りたいと思っていました」と笑顔を見せていた。

◆糸原が反撃のきっかけを作る一打を放った。田嶋の前にチームは六回まで無安打に抑えられていたが、七回先頭で低めの143キロ直球をとらえて中前へ。この回、3得点の口火を切った。3試合連続安打で好調持続をアピール。引き分けた試合に「あさって(18日)、がんばります」と話した。

◆梅野は4打数無安打に終わったが、守備で奮闘。5-5の延長十回2死二、三塁。サヨナラのピンチでドリスが投じた1球目は、あわや暴投かという低めのボール。これを飛びついて後逸を防いだ。「何とか止めた。下手したらサヨナラの場面というところでした」と振り返った。引き分けに「きょうはめちゃくちゃ大きかった。何とか乗りきった」と少しホッとしたような表情だった。

◆近本は5打数無安打で4試合連続の快音なし。延長十二回無死一塁で投前犠打を決めたが、12日のソフトバンク戦(ヤフオク)で2打席目に放った右前打以来、出塁なしの21打席連続無安打だ。「自分の役割は塁に出ることなので。仕事はできていないです」と唇をかむ。4月20日の巨人戦(甲子園)以来48試合連続で「1番・中堅」に座るが、最大の試練が訪れた。最近10試合は打率・067(45打数3安打)で、一回の第1打席は10試合連続で凡退中。奮起が待たれる。

◆今季2度目の先発となった田嶋は、6回0/3を1安打2失点。七回の先頭で糸原に中前打を浴びるまで、ノーヒットピッチの快投だった。ただ、チームは救援陣が打たれ、2勝目はならず。「途中までノーヒットノーランとかはあまり興味がないです。チームが勝利できるようにしたいので。(走者を残しての降板は)悔しいですね」と唇を噛んだ。それでも昨季よりパワーアップした姿を見せつけた。

◆汚名返上の思いが、バットに移った。0-5の七回無死一、二塁。大山が、田嶋から交代直後のディクソンの甘く入った初球148キロを見逃さなかった。右翼線への反撃の適時二塁打に、ベース上で右手を挙げた。  一塁で出場した守備でも5-5の延長十回。無死一、二塁から投手前に転がったバントに猛チャージ。三塁へ送球して封殺し、ピンチを防いだ。  試合後は無言だったが、矢野監督は「昨日みたいなことをマイナスにするのか、プラスにするのかは悠輔(大山)自身やし。そういう気持ちの部分では何とかしたいっていうのは、俺にはしっかり伝わってた」とうなずいた。前日15日。2死一塁の一走で、二遊間への福留のゴロで二塁へのスライディングを怠った。アウトになり、矢野監督に厳しく叱責されていた。誰よりも、この日にかけていた。  延長十二回2死三塁では糸井の申告敬遠後、空振り三振に倒れた。挽回は、まだまだここから。全試合で4番を任されている男が、強い決意でグラウンドに立つ。 (菊地峻太朗) 大山について阪神・清水ヘッドコーチ 「きのうの分を取り返そうと必死になってくれた。そういう姿勢を見せてくれたら十分。欲を言えば(延長十二回に)打ってくれたら一番だけど」

◆勝ちきれなかった。5-3の九回に守護神の増井が打たれ、延長十二回の死闘も、無念の引き分け。試合終了まで見届けたオリックス・宮内オーナーは、渋い表情で報道陣の前に姿を見せた。  「きょうは負けに等しい引き分けだったね」  総帥の言葉通り、勝ちゲームだった。先発の田嶋が七回の先頭打者まで無安打の快投。今季初の同一カード3連勝に初の4連勝、そして、今季10敗1分けの日曜日の試合で、初勝利が見えてきた。だが、増井が四球から崩れ、2死一、二塁から代打・福留に中越えの同点二塁打を浴びた。  田嶋の2勝目が消滅。2番手のディクソンも1回1失点と救援陣が打たれ、オーナーは「継投、失敗やね」と苦言を呈した。関西対決は勝ち越したが、「それより自分のチームが最下位やから。よそさんのことより」。3試合連続逆転勝ちでノってきた流れにも「(きょうの引き分けが)かなり水を差したね」と指摘した。  西村監督も「逃げ切らないといけないゲーム。今年はそこが多すぎる」とぶ然。負けなかったが、勝てなかった。もう1度、勢いを取り戻したい。 (西垣戸理大)

◆やられたら、やり返す-。六回以降、ゼロを並べた救援陣の"執念のたすきリレー"が、ドローに持ち込んだ。ベンチ入り8投手、総動員。悪夢を振り払い、雪辱したドリスが胸を張った。  「(前半)0-5という状況だったので、下を向いてもおかしくなかった。(引き分けは)みんなが前を向いて戦った結果だと思います」  5-5の延長十回、無死二塁という一打サヨナラの場面でマウンドに送られた。前日15日は1点リードの九回に登板し、2失点で逆転サヨナラ負け。デジャブを覚えるような舞台でも、臆せず堂々と腕を振った。  ロメロを申告敬遠で無死一、二塁。小田の投前へのバントは、一塁・大山が猛チャージで三塁でアウトにしてくれた。仲間に感謝し、自身のやるべきことはひとつだ。  1死一、二塁から、この日2適時打を放っていた大城を152キロで二ゴロに詰まらせ、最後は後藤を外角低め140キロフォークで一ゴロ。「内野フライ、内野ゴロを打たせたかった」という狙い通りに、フォークを低めに集めた。  反骨の思いは、藤川も同じだ。14日に同点&勝ち越しを許した右腕が、十一回のマウンドへ。安達の二塁打と暴投で、1死三塁と絶体絶命の窮地に立たされたが、ここからが真骨頂だ。  福田は外角低め144キロ直球で三邪飛。小島には全球直球勝負。最後は膝元に渾身の1球を投げ込み、見逃し三振だ。  「自分たちの仕事をするということをモットーにしている。それが今の結果につながっていると思います」。今季3度目の3連投にも「体は元気なので。それが仕事だし、特別なことではない」と力強かった。  矢野監督は「中継ぎも疲れている中、球児(藤川)もみんな、何とかゼロで帰ってこようとやってきた。みんなに感謝だね」と最敬礼だ。  「(投打とも)みんなのつなぐ気持ちというか、そういう部分の成長は、すごくあったと思う。本当にすごくいい試合をしてくれた」  3安打と13安打。押されながらも、追いつき、引き分けた。ジョンソン不在の中、懸命に奮闘するブルペン陣。藤川は「これをずっと続けていかないと」と、すぐに次を見すえた。 (箭内桃子) ベンチ入り投手全員を使って引き分けた試合に阪神・金村投手コーチ 「みんなよくやってくれた。(藤川の)体は元気そうだったし、いけますといってくれたので助かった」 ★阪神、今季の関西ダービーVTR  ◆6月14日(●4-6) 2-2の七回にマルテ、高山の適時打で勝ち越したが、先発の西が八回、先頭からの3連打で1点を失い、なお1死二、三塁で降板。2番手・藤川は吉田正を四球、ロメロを空振り三振後、2死満塁から暴投で同点に。さらに西野に勝ち越し2点三塁打を浴び、連続試合無失点も18でストップした  ◆15日(●2-3x) 1-1の六回に大山の適時打で勝ち越したが、九回に登板したドリスが無死1塁から投前犠打を一塁へ悪送球し、一、三塁に。1死二、三塁となってから、吉田正に中前へ同点打を浴びると、ロメロにサヨナラ犠飛を浴びた

◆父の日に光る、魂のひと振り! 阪神は2点を追う九回2死一、二塁から、代打の福留孝介外野手(42)が千金の2点二塁打を放ち、オリックスと延長十二回、5-5で引き分けた。負ければ4連敗&関西ダービー3タテという危機をベテランが救い、18日からは交流戦最後の6連戦。この執念ドローを、再ダッシュへの力に変える!!  伸びろ! 越えろ! 入れッ!! 虎党の叫びを浴びながら白球が飛び、ドスンという鈍い音とともに中堅フェンス上部を直撃した。これぞ、大黒柱。福留が、瀕死の虎をよみがえらせた。  「勝てればよかったんだけど、周りの選手も踏ん張ってくれて、こういう試合になったんでね」  延長十二回、4時間48分の執念ドロー。勝てなかった。だが、負けなかった。0-5の一方的な展開から七回に3点を返し、迎えた九回2死一、二塁。「代打・福留」のコールに、京セラドームが沸き上がった。  右ふくらはぎの筋挫傷から11日に復帰したばかりで2試合ぶりのベンチスタートも、役者が違った。カウント3-1からストッパー増井の高め148キロを一閃。二塁上で人さし指を突き上げた。  負ければ4年ぶりの関西ダービー同一カード3連敗の危機だった。矢野監督も「孝介(福留)が助けてくれた。勝ちに等しいと思う」と大絶賛。そしてベテランの今季交流戦初安打は、日米通算500二塁打という節目の一打となった。  「長く続けていたら、こういうこともある。(500という数字は)あんまりよくわからないけど、数字は後からついてくるものだから」  謙遜したが、イチロー、松井稼頭央に続く3人目の大台。NPBだけでもロッテ・福浦を抜いて歴代単独17位(389二塁打)となり、現役では頂点に立った。  「(記録に関して)1つずつ積み重ねていくことができれば、ね」  二塁打に憧れて、野球人生を始めた。鹿児島で過ごした少年時代、宮崎で中日のキャンプが行われていることを知り、父・景文さんに連れていってもらった。グラウンドを眺めると一番"大きく"見えたのが173センチながら鋭い打球を放つ立浪和義だった。「野球って体じゃないんだ」。基本は下半身の強さ。NPB最多487二塁打を誇る"ミスター二塁打"から学んだものが今もある。  父の日。今も芋焼酎のお湯わりを片手にCS放送で試合観戦する景文さんは、メモリアルの瞬間を見逃してしまったという。「2点差で負けるかと思っていたよ...。打った? たまたまだろ?」と笑う。「父の日のプレゼントなんか、ないよ。今はよ、体のあちこちが痛いから調子が悪いだろうけど、そのうち元気にやってくれると思うよ」。景文さんからのエールが、すべてだった。  「たまたま俺が打っただけ。みんなが踏ん張ってくれたから」  福留はチーム一丸を強調した。首位広島、2位巨人が勝ち、半歩後退も、全員でつかんだドローを必ず次につなげる。18日の楽天戦の舞台は中日入団時の監督だった故星野仙一氏(享年70)の故郷・倉敷。歴史を刻み続ける福留が連敗を止め、白星を捧げる。 (阿部祐亮)

◆近本よ、足からよみがえれ! 阪神は5点ビハインドを追いついたものの、オリックス先発・田嶋を攻めあぐねるなど12回でわずか3安打。パ最下位の相手に2敗1分けと、ひとつも勝てなかった。特にドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=は4試合21打席連続無安打となり、阪神OBで通算92勝のサブマリン、上田二朗氏(71)=サンケイスポーツ専属評論家=はポイントを「足」と指摘した。  交流戦に入ってから、近本はタイミングを完全に狂わされ、自分の打撃ができなくなっている。  田嶋と対戦した六回の第3打席が典型的。厳しい内角への直球でカウントを稼がれ、最後は外角スライダーで空振り三振。近本は小柄でありながら、当てにいかずに強く振れるのが魅力。逆にいえば、バッテリーとしては崩しやすいタイプ。プロで最初の壁に当たっているが、そこを乗り越えていくしかない。  復調のポイントは、足だ。投手出身の立場から言わせてもらうと、近本と対戦し、最も嫌なことは塁に出られ、かき回されることだ。バッテリーの攻め方を頭に入れながら、中堅から逆方向へのコンパクトなスイングを意識し、特長であるスピードを存分に生かすこと。さらに、もっとバントなどでバッテリーを揺さぶってもいい。  この日、打線は田嶋に六回まで無安打だった。変化球を低めに集め、140キロ前半の直球をいかに速くみせるか、という投球術に翻弄されていた。私には、あまりにも田嶋を楽に投げさせすぎではないかと思えた。  立ち上がりは誰もが不安定。そこで近本がセーフティーバントを試みたりすることで、相手投手は投球後に1歩でも2歩でも前にいく。「投手の足」を動かすことが、ボディーブローのように効いていく。近藤と対戦した延長十回、近本はバントの構えをしながら、最後は左飛に倒れたが、こういうことを、今度は先発投手を相手にやっていってほしいと思う。  170センチの近本の小力は魅力でありファンも喜ぶが、わたしには"危険信号"にも見える。当てに行くことはダメだが、振りすぎないことも大事。今こそ足、スピードという原点に返り、脱皮してほしい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
732 0.700
(-)
-
(-)
646
(+2)
38
(+2)
21
(+1)
13
(+2)
0.225
(↓0.007)
2.870
(↑0.16)
2
(1↑)
巨人
840 0.667
(↑0.031)
0
(↓0.5)
663
(+7)
42
(+3)
16
(-)
12
(+2)
0.273
(↑0.001)
3.260
(↑0.02)
3
(1↓)
日本ハム
741 0.636
(↓0.064)
0.5
(↑0.5)
648
(+3)
49
(+7)
8
(-)
6
(-)
0.258
(↓0.005)
3.550
(↓0.31)
4
(1↑)
ORIX
641 0.600
(-)
1
(-)
741
(+5)
42
(+5)
5
(-)
12
(+1)
0.244
(↑0.006
3.650
(↓0.01)
5
(1↓)
楽天
650 0.545
(↓0.055)
1.5
(↓0.5)
743
(+2)
45
(+4)
9
(-)
3
(+1)
0.258
(↓0.008)
3.950
(↓0.01)
6
(-)
DeNA
651 0.545
(-)
1.5
(-)
643
(+2)
43
(+2)
14
(+2)
3
(-)
0.250
(↓0.01)
3.530
(↑0.26)
7
(-)
西武
660 0.500
(↑0.045)
2
(↑0.5)
664
(+10)
60
(+6)
11
(+2)
11
(+1)
0.271
(↑0.003)
4.710
(↓0.12)
8
(1↑)
阪神
462 0.400
(-)
3
(-)
651
(+5)
48
(+5)
6
(-)
11
(+1)
0.226
(↓0.014)
2.980
(↑0.18)
9
(1↓)
中日
470 0.364
(↓0.036)
3.5
(↓0.5)
750
(+7)
45
(+8)
5
(-)
3
(-)
0.257
(↑0.007)
4.060
(↓0.43)
10
(-)
ヤクルト
470 0.364
(↓0.036)
3.5
(↓0.5)
754
(+6)
58
(+10)
12
(+3)
5
(-)
0.247
(↑0.009)
4.750
(↓0.28)
11
(-)
ロッテ
470 0.364
(↑0.064)
3.5
(↑0.5)
743
(+8)
63
(+7)
10
(+3)
6
(+1)
0.243
(↑0.015)
5.330
(↑0.03)
12
(-)
広島
371 0.300
(↑0.078)
4
(↑0.5)
736
(+4)
49
(+2)
7
(-)
9
(+3)
0.205
(↑0.007)
3.960
(↑0.19)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
36272 0.571
(↑0.006)
-
(-)
78271
(+4)
250
(+2)
62
(-)
46
(+3)
0.250
(-)
3.230
(↑0.02)
2
(-)
巨人
35271 0.565
(↑0.008)
0.5
(-)
80314
(+7)
255
(+3)
87
(-)
38
(+2)
0.266
(↑0.001)
3.700
(↑0.01)
3
(-)
阪神
33304 0.524
(-)
3
(↓0.5)
76267
(+5)
273
(+5)
48
(-)
46
(+1)
0.246
(↓0.002)
3.400
(↑0.04)
4
(-)
DeNA
29341 0.460
(-)
7
(↓0.5)
79247
(+2)
259
(+2)
72
(+2)
19
(-)
0.246
(↓0.002)
3.700
(↑0.05)
5
(-)
中日
27360 0.429
(↓0.006)
9
(↓1)
80243
(+7)
247
(+8)
42
(-)
34
(-)
0.258
(↑0.001)
3.820
(↓0.07)
6
(-)
ヤクルト
26392 0.400
(↓0.006)
11
(↓1)
76300
(+6)
346
(+10)
75
(+3)
26
(-)
0.238
(↑0.001)
4.700
(↓0.04)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
35281 0.556
(↓0.009)
-
(-)
79303
(+2)
285
(+4)
72
(-)
22
(+1)
0.257
(↓0.001)
4.260
(↑0.01)
2
(1↑)
ソフトバンク
34284 0.548
(-)
0.5
(↓0.5)
77268
(+2)
245
(+2)
88
(+1)
62
(+2)
0.250
(↓0.002)
3.320
(↑0.04)
2
(-)
日本ハム
34284 0.548
(↓0.009)
0.5
(-)
77288
(+3)
268
(+7)
45
(-)
28
(-)
0.259
(↓0.001)
3.690
(↓0.05)
4
(-)
西武
32311 0.508
(↑0.008)
3
(↑1)
79333
(+10)
336
(+6)
75
(+2)
75
(+1)
0.259
(-)
4.630
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
29331 0.468
(↑0.009)
5.5
(↑1)
80271
(+8)
283
(+7)
76
(+3)
44
(+1)
0.242
(↑0.002)
4.070
(↓0.02)
6
(-)
ORIX
25345 0.424
(-)
8
(↑0.5)
79216
(+5)
274
(+5)
45
(-)
57
(+1)
0.225
(↑0.002
3.780
(-)