巨人(★3対8☆)広島 =リーグ戦9回戦(2019.05.24)・東京ドーム=
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広島
01030012181204
巨人
1000200003903
勝利投手:床田 寛樹(5勝2敗0S)
敗戦投手:ヤングマン(3勝1敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(14号・2回表ソロ),バティスタ(10号・4回表ソロ),バティスタ(11号・8回表ソロ),西川 龍馬(2号・8回表ソロ)
【巨人】坂本 勇人(14号・1回裏ソロ),炭谷 銀仁朗(2号・5回裏ソロ),坂本 勇人(15号・5回裏ソロ)

  DAZN
◆広島は同点で迎えた4回表、バティスタのソロなどで3点を挙げ、勝ち越しに成功する。その後2点リードとなって迎えた8回には、バティスタと西川のソロで追加点を挙げた。投げては、先発・床田が今季5勝目。敗れた巨人は、先発のヤングマンが4失点と試合をつくれなかった。

◆巨人はテイラー・ヤングマン投手(29)が先発する。同投手は来日通算6勝1敗だが、白星はすべて敵地でマーク。東京ドームではここまで3試合に登板するも、いまだ勝ち星をつかめずにいる。4度目の本拠地登板となる今日はどうか。

◆巨人中島宏之内野手が、広島一岡の頭部への死球に激高し、両軍がグラウンドで入り乱れた。 7回1死一塁から代打で登場し、初球が左肩をかすめながら頭部に直撃。中島が2歩、3歩とマウンド方向に歩み出すと、両チームの選手、監督、コーチらがグラウンドに飛び出し、もみ合いになった。 危険球で一岡は退場になり、審判から両チームに警告が告げられた。 広島は急きょ九里がマウンドに上がった。

◆巨人中島宏之内野手が、広島一岡の頭部への死球に激高し、両軍がグラウンドで入り乱れた。 7回1死一塁から代打で登場し、初球が左肩をかすめながら頭部に直撃。中島が2歩、3歩とマウンド方向に歩み出すと、両チームの選手、監督、コーチらがグラウンドに飛び出し、もみ合いになった。

◆広島一岡竜司投手(30)が危険球で退場となった。2点リードの7回に3番手で登板。1死一塁からの145キロの初球が代打中島の頭部に当たった。 中島宏之内野手(36)に怒りの表情で詰め寄られ、両チームベンチから選手、コーチが飛び出してもみ合いになった。その後、一岡に退場が宣告され、警告試合となった。

◆クロスフィットトレーナーのAYAが24日、巨人-広島戦(東京ドーム)で始球式を行った。 セクシー衣装を着こなし、鍛え上げられた健康的な肉体美から、捕手の炭谷に対して投球。 「初めて挑戦した始球式は、マウンドに立っていたことも忘れるほど緊張しました。事前に練習を積み、力を抜いて投げることが大事と聞いていたが、実際にマウンドに立つとガチガチになり、ボールがバウンドしてしまいました。ただ、変な方向にボールがいかなかったのでホッとしています。今回の経験で、相手に対してボールを投げる動作は奥が深く、難しいと学びました。ぜひリベンジしたいですし、次はノーバウンドストライクボールを投げたいと思っています」とコメントした。

◆広島サビエル・バティスタ外野手(27)が勝ち越しの10号ソロを放った。3番一塁で先発し、1-1で迎えた4回先頭の打席。ヤングマンの3ボールからの真ん中直球を狙いすまし、左中間スタンドにたたき込んだ。 「バッティングカウントだったので、甘い球を待ってポイントを前にして打った。いい感触だった」と、してやったりだった。

◆広島鈴木誠也外野手(24)が同点の14号ソロを放った。1点を追う2回先頭で、ヤングマンの初球の142キロをバックスクリーン右へたたき込んだ。 「打ったのはストレート。しっかり捉えることができました。すぐに追いつけてよかったです」と話した。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、先制の14号ソロを放った。 1回1死、広島床田のツーシームを中堅バックスクリーン左に運んだ。5月11日ヤクルト戦(東京ドーム)以来の1発に「いい先制点になって、良かったです」とコメントした。

◆巨人は1回に坂本勇の14号ソロで先制。広島は2回に鈴木の14号ソロで追い付いた。巨人ヤングマン、広島床田は3回まで1失点。 広島は4回にバティスタのソロ、会沢の適時二塁打などで3点を勝ち越し。巨人は5回に炭谷のソロ、坂本勇のソロで2点返した。 広島は7回に野間の適時内野安打、8回は2本のソロでリードを広げた。9回にも追加点を挙げ、10連勝で貯金9とした。広島床田が5勝目、巨人ヤングマンが1敗。

◆広島が11日DeNA戦から10連勝。広島の10連勝以上は17年4月1~13日(10連勝)以来、通算7度目。 球団最多の12連勝(84年)へあと2勝に迫った。これで5月は15勝3敗1分け。今月残り6試合で3勝すれば、94年8月にマークした球団月間最多記録の18勝に並ぶ。

◆広島が10連勝とした。1-1の4回にバティスタのソロなどで3点を勝ち越した。その後もバティスタのこの試合2本目の本塁打などで加点。床田は5回3失点で5勝目。巨人は3本のソロによる3点のみと打線がつながらなかった。

◆巨人は、坂本勇の2本塁打も空砲に終わり、首位攻防戦初戦を落とした。7回1死一塁では、代打中島が頭部に死球を受け、マウンド方向に2歩、3歩と歩み寄った。両軍がベンチから飛び出し、広島一岡は危険球で退場となったが、後続が倒れて打ち負けた。 2発の坂本勇に続く、3番丸、4番岡本は4打数無安打。原監督は「向こうのクリーンアップにはホームラン4本打たれているわけだしね。その点では、やや差が出たかなというのはありますね」と言った。 5回は二塁走者の石川がけん制で刺され、1点差に迫った7回2死三塁では、戸根が投前へのバントをファンブル(記録は安打)して失点。ミスが続いた。指揮官は、けん制死については「フォローはちょっとできかねる。本人はもちろん、一塁コーチャーの責任でもあるね。見えてない部分があるから」と指摘。戸根の失点は直前に2死二塁から捕逸で三進を許した。「戸根もあそこでサインミスしているようじゃ」と、捕手の要求とは違う球種を投げたミスに言及した。 レギュラーシーズンは、まだ99試合を残す。「プレッシャーなんて言葉を使うに値しない位置ですからね。しっかり教訓とすることでしょうね。今日は隙を見せたというのは、わが軍の不徳と致すところ」と2戦目以降の糧にしていく。【前田祐輔】

◆広島が巨人に競り勝ち10連勝、2年ぶりの2桁連勝に乗せた。父義雄さん死去で一時的に戦列を離れていた緒方監督も、この日から復帰。2死からのスクイズや、決死の継投と執念の采配を見せた。 先発床田は巨人打線を相手に5回3失点と粘り、打線もバティスタの2発など4本塁打で7点。リーグ4連覇へコイがますます勢いを増してきた。2アウトからスクイズ。緒方監督が執念の采配で貴重な1点をもぎ取った。1点リードの7回。2死から代打坂倉が、代わったばかりの戸根から二塁打で出塁し、2球目にパスボールで三進。バッテリーの動揺を見透かしたように、三塁走者坂倉が3球目にスタートを切った。野間は投前にセーフティーバント。オールセーフで5点目が入り、勝利への流れが決まった。 緒方監督は「作戦のことはコメントする気はない。でもチャンスのときにそういう攻撃ができた」と話した。執念の采配はさらに続く。その裏1死一塁から、3番手一岡が代打中島の頭に当て、危険球退場。両チームナインがホームベース上でもみあった。ここで田中俊に対し、九里を急きょワンポイント起用。一岡、フランスア、中崎とつなぐ勝利の方程式に迷わず別のカードをかませ、ピンチを脱した。 緒方監督は深い悲しみを胸に秘めていた。22日早朝に父義雄さんが死去し、チームを離れて中日戦を欠場。葬儀を終え23日に東京入りしていた。東京ドームに入る際「(22日中日戦に勝ち)選手だけでなく、コーチ、スタッフに感謝しかありません」と話した。その後、ベンチ裏でナインらに向き合い「心遣いをありがとう、勝ってくれて手向けになった」と伝えていた。 義雄さんは亡くなる前日の21日、佐賀・鳥栖市内の自宅で広島が中日に勝って首位に浮上する姿をテレビで見守っていたという。息子の喜ぶ顔を見守ってから天国へ旅立った。鳥栖市内で鮮魚店を営み、広島戦をテレビ観戦するのが楽しみだった父。緒方監督は多くを語らず、努めてふだん通りに勝負に徹した。 2年ぶりの10連勝で、2位巨人に2ゲーム差をつけた。悲しみを乗り越え、緒方カープがリーグ4連覇に向かう。【村野森】

◆広島が連勝を10に伸ばした。父義雄さんの葬儀出席のため1試合欠場した緒方孝市監督(50)が復帰。 2死からセーフティースクイズを成功させるなど執念の采配で巨人3連戦の初戦を制した。打線は3番バティスタ、4番鈴木、5番西川が計4発を放ち、今季初めてクリーンアップが本塁打競演。先発床田が5回3失点で5勝目を挙げた。緒方監督の談話は以下の通り。 -連勝がつながった 緒方監督 そういう言い方をされてしまうのかな。常日ごろから言っているけど、1試合1試合しっかりした戦い方をするという中で、今日は初戦をね(取れた)。野手も内容のいいヒットが多かった。床田ももうちょっと投げてほしいところはあったけど、ボール自体は威力があった。ちょっと甘めに入るところがあったから、ちょっと早いと思ったけど、詰められた中で交代という判断をした。 -2死からのセーフティースクイズで得点 緒方監督 作戦面のことはコメントする気はない。シーズン通して選手にも伝えている。しかし、チャンスのときにそういう攻撃ができた。いい流れを相手に渡すことなく、最後まで戦った。 -九里をスクランブルでワンポイント起用 緒方監督 九里も勝ちパターンで投げられる投球を、最近はしてくれている。決まったメンバーでやるのではなく、こういう展開の中で、内容のいいピッチャーがいれば使ってみて、継投の中でバリエーションが増えればいい。 -父義雄さんも喜ばれているのでは 緒方監督 ......。お疲れさまでした。

◆広島の床田寛樹投手が2年ぶりの東京ドームで5勝目をマークした。前回はプロ初勝利を挙げた17年4月12日で、2本の本塁打を浴び7回5失点。 この日もプロ入り後最多の3本塁打を浴び、5回3失点で降板した。5回にけん制で二塁走者を刺す場面もあったが「野手の方、中継ぎの方のおかげです。甘い球を捉えられた」と反省の言葉を並べた。

◆広島が今季初のクリーンアップの本塁打競演で東京ドームでの空中戦を制した。まずは4番鈴木が1点を追う2回先頭で、ヤングマンの初球をバックスクリーン右へ。14号ソロで試合を振りだしに戻し「自分ひとりで決めようとはいつも思っていない」と話した。 3番バティスタも黙っていない。4回先頭でヤングマンの3ボールからの真ん中直球を狙いすまし、左中間スタンドへ10号ソロ。とどめは8回先頭でアダメスから左翼後方の「キリンビール」の看板を直撃するダメ押し11号ソロ。賞金100万円と「キリン一番搾り」1年分が贈られることを知り「100万円はお母さんにプレゼントします」と喜んだ。さらにこの回、5番西川も2号ソロを放ち「初戦を取れたのが大きい」と胸を張った。 巨人に3発打たれても、今季2度目の4発で圧倒と手がつけられない。緒方監督は「野手も内容のあるヒットが多かった」とたたえた。バティスタ、鈴木、西川のBSNトリオが、連勝をさらに伸ばしていく。

◆巨人坂本勇人内野手が2本塁打を放ち、リーグ単独トップの15本とした。1回1死からツーシームを中堅左に運ぶ先制ソロ。 5回は内角スライダーを再び中堅左にたたき込んだ。今季2度目の1試合2発で打線を引っ張ったが、チームは敗れ「明日頑張ります」と切り替えた。

◆巨人は、坂本勇の2本塁打も空砲に終わり、首位攻防戦初戦を落とした。7回1死一塁では、代打中島が頭部に死球を受け、マウンド方向に2歩、3歩と歩み寄った。両軍がベンチから飛び出し、広島一岡は危険球で退場となったが、後続が倒れて打ち負けた。 2発の坂本勇に続く、3番丸、4番岡本は4打数無安打。原監督は「向こうのクリーンアップにはホームラン4本打たれているわけだしね。その点では、やや差が出たかなというのはありますね」と言った。 5回は二塁走者の石川がけん制で刺され、1点差に迫った7回2死三塁では、戸根が投前へのバントをファンブル(記録は安打)して失点。ミスが続いた。指揮官は、けん制死については「フォローはちょっとできかねる。本人はもちろん、一塁コーチャーの責任でもあるね。見えてない部分があるから」と指摘。戸根の失点は直前に2死二塁から捕逸で三進を許した。「戸根もあそこでサインミスしているようじゃ」と、捕手の要求とは違う球種を投げたミスに言及した。 レギュラーシーズンは、まだ99試合を残す。「プレッシャーなんて言葉を使うに値しない位置ですからね。しっかり教訓とすることでしょうね。今日は隙を見せたというのは、わが軍の不徳と致すところ」と2戦目以降の糧にしていく。【前田祐輔】

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が24日、広島戦(東京ドーム)の一回、バックスクリーン左へ先制の14号ソロをほうり込んだ。  1ゲーム差で首位・広島を追う首位攻防戦で、まずは主将が先陣を切った。一回1死で迎えた第1打席。左腕・床田の甘く入ったツーシームをフルスイングで捉えた。  44試合目での14号で、今季は45・5発ペース。自己最多の2010年の31本塁打を上回るペースで量産している。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が24日、広島戦(東京ドーム)の五回、この日2本目の本塁打となる15号ソロを放った。  2点を追う五回2死。床田の内角スライダーをフルスイング。一回に放った14号ソロと同じバックスクリーン左へほうり込んだ。二回に14号ソロを放った広島の4番・鈴木らを抜いて本塁打ランキングでリーグトップに立った。  44試合目での15号で、シーズン48発ペースとした。

◆広島の一岡竜司投手が24日、東京ドームで行われた巨人9回戦で危険球による退場処分を受けた。退場はセ・リーグでは今季4人目で両リーグを通じて8人目。七回1死一塁で代打中島への初球が頭部付近に当たった。

◆広島の床田が5回3失点で4月27日以来の5勝目を挙げた。リードは守ったが、坂本勇に2本塁打されるなど自己ワーストの3本塁打を浴び「勝った気がしない。甘い球を全部持っていかれた。野手の方、中継ぎの人のおかげ」と肩身が狭そうだった。  ただ、毎回の7安打を浴びながらも失点はいずれもソロ本塁打で大崩れはしなかった。「唯一、良かったことは四球を出さなかったこと」と話した。

◆巨人の中島が七回に投球を頭部付近に受け、マウンドの一岡へ怒りをあらわにし、両チームのベンチから選手らが飛び出す事態となった。  中島は代走が送られたが、球団によると大事を取っての交代で脳振とうの兆候はなく、病院に行く予定もないという。本人も「大丈夫。明日も(出場は)大丈夫です」と話した。

◆これだけミスが出ては勝てない。巨人・原監督は厳しい言葉を並べた。  「まだまだプレッシャーなんて言葉は使うに値しない位置。隙を見せたのは、わが軍の不徳と致すところでしょうね」  1-1で迎えた四回、2点を失うと、ヤングマンが暴投でさらに1点を献上。五回の攻撃では1点返して2-4とした後に、二走・石川が牽制死した。直後の坂本勇にこの日2発目が飛び出しただけに、指揮官は「フォローはちょっとできかねるね。一塁コーチャー(鈴木コーチ)の責任でもある」と断じた。  さらに3-4の七回には2死から登板した戸根が代打・坂倉に右中間二塁打を許すと、続く野間の2球目でサインミス(記録は捕逸)。三進され、セーフティースクイズを決められた。戸根は「スライダーのサインが真っすぐに見えた。競っている場面で一人で引っかき回して申し訳ない」と唇を振るわせ、原監督は「あそこでサインミスをしているようじゃね。隙を見せない野球を」と厳しかった。広島には1分けを挟んで4連敗。教訓にして次に生かすしかない。(伊藤昇)

◆七回1死一塁から代打で登場した中島は、一岡の初球が左肩付近で跳ねて頭部に当たる死球。一岡に鬼の形相で詰め寄り、両軍ナインがベンチを飛び出して一触即発ムードとなった後、一岡は危険球で退場に。中島は代走を送られて交代した。球団は脳振とうの兆候はなく、病院に行かないと発表し、中島も「明日は大丈夫」と無事を強調した。

◆坂本勇が一回と五回にバックスクリーン左へ2本のソロを放った。今季15本塁打でリーグ単独トップに立ち、シーズン48本ペース。本拠地では通算101本塁打となった。三回は左前打を放ち、2戦連続で3安打をマークするなど打線を引っ張ったが、チームは逆転負け。孤軍奮闘に終わり、「明日(25日)も頑張ります」と気持ちを切り替えた。

◆攻めても、守っても勝負強い。指揮官が復帰した広島が2年ぶりの10連勝だ。大技あり、小技あり。冷静なタクトを繰り出した緒方監督は普段通りの表情で振り返った。  「(10連勝と)やっぱり、そういういわれ方をしてしまうのかな。日頃からいうけど、1試合ずつしっかりと戦う中でのこと」  バティスタの決勝弾を含む2発など、今季初めてクリーンアップそろい踏み。今季2度目の1試合4本塁打も大きいが、要所の細かい戦術が明暗を分けた。1点リードの七回、2死にもかかわらず野間がセーフティースクイズ成功。捕逸で三進した次の球を投前に決めた。追い上げられていた状況での追加点が流れを引き戻した。  「作戦のことを話すつもりはないけど、1点がほしい好機でそういう攻撃ができて、相手に流れを渡さなかった」  直後の守りもアクシデントに対処した。一岡が中島への死球で危険球退場。1死一、二塁の状況でブルペンは誰も準備をしていなかったが、肩を作るのが早く、冷静な九里を送り出した。九里は田中俊を1球で右邪飛。指揮官は再びベンチを出た。坂本勇にフランスアをぶつけて、中飛。佐々岡投手コーチは「フランスワは坂本から(決めていた)」と説明した。  22日に父・義雄さんを亡くした緒方監督は同日の中日戦(マツダ)を高ヘッドコーチに任せ、佐賀へ。通夜と告別式の喪主を務め、前日23日に東京に入った。この日、連勝を継続したチームに合流。球場に到着後、全体ミーティングを開いた。  「心遣いありがとう。勝ってくれて、いいはなむけになった」  告別式にコーチ会、選手会から供花が届いた。感謝を伝えて送り出したナインは、2017年4月以来の2桁連勝で首位攻防の初戦を制した。勢い、一体感、ベンチワーク。これが4連覇を狙う王者だ。 (安藤理)

◆広島打線が存分に持ち味を発揮した。バティスタ、鈴木と、ミスショットの少ない主軸の打撃だけではない。野間が七回2死三塁で成功させたセーフティースクイズのように、打てそうにないときは、なんとか得点につながる方策を見いだす。四回には死球で出塁した鈴木が、すかさず二盗を決めて、その後に生還。一発あり。小技あり。足も使う。実に"芸達者"ぞろいだ。  ベンチもさえている。七回、一岡が中島の頭部付近に死球を与え、1死一、二塁のピンチを残して降板すると、左の田中俊に右腕の九里、右の坂本勇に左腕のフランスア。右と左の兼ね合いではなく、最も怖い坂本勇に、最も力のある球を投げるフランスアをぶつける。緊急事態によるスクランブルリレーの中で、ズバリの勝負勘だった。  今年もいける-。最大借金「8」からの巻き返しで、逆に、チーム全体が自信を深めたように思う。この戦い方を続ければ、リーグ4連覇は十分ありえる。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆広島が2年ぶりの10連勝を飾った。バティスタの決勝弾を含む2発など、今季初めてクリーンアップそろい踏み。今季2度目の1試合4本塁打も大きいが、要所の細かい戦術が明暗を分けた。1点リードの七回、2死にもかかわらず野間がセーフティースクイズ成功。捕逸で三進した次の球を投前に決めた。追い上げられていた状況での追加点が流れを引き戻した。  元広島投手の北別府学氏(61)は25日、ブログで「貯金9ですよ。全体的に見ていてもこのチームは勝ち方をよく知っています」と誇らしげな様子だった。

◆巨人は1-1で迎えた四回、2点を失うと、ヤングマンが暴投でさらに1点を献上。五回の攻撃では1点返して2-4とした後に、二走・石川が牽制死した。さらに3-4の七回には2死から登板した戸根が代打・坂倉に右中間二塁打を許すと、続く野間の2球目でサインミス(記録は捕逸)。三進され、セーフティースクイズを決められ広島には1分けを挟んで4連敗となった。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は25日、ブログで「広島に勝つにはまず『普通にやってごらん』そう伝えたい」と提言。「『広島だから』とかそういうことじゃなくてね まずは自分のプレー自分の役割をしっかりと普段通りに」と呼びかけた。  「昨日も石川がせっかく打ったのにセカンドでの牽制アウト バウンドが変わったとは言え戸根がピッチャーゴロを取れないとかね。そういったミスをいかに防ぐか」と敗因を指摘し、「今日は『普段通り』これを心がけてプレーしてもらいたいね」と期待していた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
27181 0.600
(↑0.009)
-
(-)
97184
(+8)
171
(+3)
45
(+4)
27
(+2)
0.247
(↑0.002
2.970
(-)
2
(-)
巨人
24191 0.558
(↓0.013)
2
(↓1)
99223
(+3)
176
(+8)
57
(+3)
24
(-)
0.268
(-)
3.670
(↓0.08)
3
(-)
阪神
25212 0.543
(↑0.01)
2.5
(-)
95181
(+3)
199
(+2)
32
(-)
29
(-)
0.245
(-)
3.590
(↑0.03)
4
(-)
ヤクルト
21252 0.457
(↓0.01)
6.5
(↓1)
95218
(+1)
230
(+6)
53
(+1)
20
(-)
0.243
(↓0.001)
4.280
(↓0.01)
5
(-)
中日
20250 0.444
(↑0.012)
7
(-)
98158
(+6)
169
(+1)
28
(-)
29
(+2)
0.258
(↑0.002)
3.680
(↑0.06)
6
(-)
DeNA
18270 0.400
(↓0.009)
9
(↓1)
98176
(+2)
195
(+3)
55
(+1)
13
(+1)
0.243
(↑0.001)
3.970
(↑0.03)