1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 7 | 1 | 2 |
楽天 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1X | 5 | 10 | 1 | 1 |
勝利投手:高梨 雄平(1勝0敗0S) 敗戦投手:マーティン(0勝1敗1S) 本塁打 |
◆楽天がサヨナラ勝ち。楽天は1点を勝ち越された直後の6回裏、嶋の適時打で同点とする。そのまま迎えた延長10回には、無死満塁からウィーラーが犠飛を放ち、試合を決めた。投げては、6番手・高梨が今季初勝利。敗れた西武は、打線が終盤の好機を生かせなかった。
◆西武秋山翔吾外野手がプロ入り初のバースデー弾を放った。 3回、右翼席へ1号先制ソロを運んだ。16日は31歳の誕生日で、プロ9年目にして初めて自ら祝う1発。14日の試合から、源田が右手関節挫傷で先発を外れたため、2試合連続2番に起用され、いずれも複数安打をマーク。「塁に出ることだけ考えて打席に入りました。しっかりたたけました」と好調を維持した。
◆楽天2番茂木栄五郎内野手が2号ソロを放った。 0-1の3回1死、西武先発ニールの2球目、真ん中に入った140キロツーシームを強振。右翼席ギリギリに運んだ。「しっかり振れました。先制された後だったので追いつけてよかった」と淡々。1回にも二塁打を放っており、早々にマルチ安打とした。
◆楽天先発の辛島航投手が最低限の役割を果たした。 強力西武打線に5回を93球、6安打3失点。直球の最速は130キロ台中盤ながら、カーブやチェンジアップを駆使して大量点を許さなかった。 伊藤投手コーチも「いつもに比べてバラつきはあるかな。でも要所はしっかり投げられている」とまずまずの評価だった。
◆先発した西武ザック・ニール投手が、苦しみながらも粘りの投球を見せた。3回、先頭茂木に同点ソロを浴び、さらに暴投でピンチを広げ、ウィーラーに勝ち越し適時打を許した。 味方打線が勝ち越した直後の5回には浅村に同点タイムリーを打たれ、なおも1死一、三塁のピンチで、打席はウィーラー。変化球中心の配球で、2-2から低めのツーシームで遊ゴロ併殺打に打ち取った。 5回7安打3失点でマウンドを降り「調子はよくなかったが、何とかゲームをつくるように踏ん張って投げようと思った。自分のピッチングスタイルであるゴロを打たせる投球ができなかった」と振り返った。
◆楽天の4番島内宏明外野手が死球で退場した。10回無死一、二塁、バントを試みた際に、西武マーティンの内角球が右の顔付近に当たった。 そのまま倒れ込み、担架に乗せて運ばれた。マーティンは危険球で退場となった。 平石監督は「顔かアゴの当たり。まともに当たっていないのが唯一の救いです。本人の意識もしっかりして『大丈夫です』と言っていたが、場所も場所なので大事をとりました」と説明。島内は試合後、トレーナーとともに、自らの足で歩いて球場を後にした。明日以降の出場について、平石監督は「様子を見ます」と話した。
◆西武が延長サヨナラ負けで借金生活に戻った。延長10回にマウンドに上がったマーティン投手が先頭から安打を許し2人目は四球。 さらに4番島内には首付近への死球で、危険球による退場処分を食らった。無死満塁から犠飛によるあっけない幕切れに、辻発彦監督は「ノーアウト満塁だと悔しさもない。2アウト満塁なら悔しいけど」と吐露した。
◆楽天がゼラス・ウィーラー内野手のプロ初となるサヨナラ中犠飛で今季初のサヨナラ勝ち。ソフトバンクと並ぶ首位に再浮上した。 嫌なムードを一掃した。10回無死一、二塁、4番島内が顔付近に死球を受けて担架で退場した。無死満塁。場内のどよめきも収まらない中で打席に入ると、危険球退場のマーティンに替わった西武小川の3球目、低めのチェンジアップを捉えた。「彼のためにも必ず勝ちをつけるというモチベーションだったよ。うまく打てた。ちょっと複雑だけど、うれしいね」。飛距離十分の中飛で三塁走者茂木が生還。プロ14年目で初めてサヨナラのヒーローとなり、手荒い祝福を受けた。 昨季6勝19敗と大きく負け越した西武に3連勝。平石監督も「リードされてもすぐに追いついた。ウィーラーもよく打ったと思います」と納得の表情。今年の楽天は投打に粘り強い。
◆楽天が粘り強い継投で、今季初のサヨナラ勝ちを呼び込んだ。先発の辛島航投手(28)が5回3失点でゲームを作ると、一進一退の展開に青山、宋、ハーマン、松井の「勝ちパターン継投」。同点の10回には高梨を起用し、6回以降の西武打線を1点に抑え込んだ。ソフトバンクが敗れたため首位タイに再浮上した。6投手による継投で、4時間16分の激闘を制した。 ゲームを作ったのが先発辛島だ。西武戦の先発は9日(大宮)に続いて2戦連続。5回4失点で勝利投手になっているが、2カード連続で同じ相手に投げることには「抑えていても、打たれていても、やりづらい感じはあります。誰が日程を決めてるんですかね?」と笑顔で話していた。ここまで自身2連勝と好調に見えるが、決して状態は良くないという。それでも「変化球で何か1つ、ある程度コントロールできるボールがあればいろんなパターンでいける」。この日の最速は130キロ台中盤。チェンジアップやカーブを駆使し、直球を生かした。「球全体が高かったです。ストライク、ボールがはっきりしていました。逆転してくれた野手のみなさんに申し訳ないです」と反省したが、強力打線にビッグイニングを作らせなかった。 6回以降のブルペン陣も踏ん張りを見せた。2番手の青山こそ、西武中村に1発を浴びたが、宋、ハーマンが1回ずつを無失点。同点の9回から登板した守護神松井は、2死一、二塁のピンチを招いたが、相手4番山川を中飛に仕留め、傾きかけた流れを引き寄せた。延長10回からマウンドに上がった高梨も危なげない投球で無失点。その裏のサヨナラにつなげた。 平石監督も「辛島は点を取られたけどよく投げた。その後のリリーフもよかったね」と評価。投手陣の粘り強さが、楽天の強さを支えている。【鈴木正章】
◆西武のマーティン投手が16日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天3回戦で危険球による退場処分を受けた。危険球による退場は今季両リーグを通じて初めて。延長十回無死一、二塁で島内に死球を与えた。
◆西武は今季2度目のサヨナラ負けを喫した。4-4の延長十回、5番手のマーティンが先頭打者から安打と四球で一、二塁とした後に島内の顔面付近に投球を当てて、危険球退場。代わった小川がサヨナラ犠飛を許した。辻監督は「2死なら悔しいけど、無死満塁になると悔しさもあまりないな」とさばさばと話した。 勝機はあった。七回から九回はいずれも得点圏に走者を進めたが、一本が出なかった。辻監督は「向こうの中継ぎ陣に粘られたというところ」と振り返った。
◆楽天の島内が延長十回無死一、二塁で右あごから首の付近に投球を受けてグラウンドに倒れ込み、途中交代した。試合後にクラブハウスへ戻る際は自力で歩いて戻り、検査を受けるために仙台市内の病院へ向かった。 平石監督は「意識はしっかりしている。大事を取って代えた。このあとは慎重に、状態をチェックしていきたい」と話した。
◆楽天のゼラス・ウィーラー内野手(32)が、米大リーグ時代を含めて自身初のサヨナラ打となる中犠飛でチームを劇的勝利に導いた。 「前進守備だったので、しっかり外野に飛ばそうと思った。低めの球をうまく打つことができた」 4-4の延長十回無死満塁、小川の125キロのチェンジアップをすくい上げ、4時間16分の死闘に終止符を打った。 直前のアクシデントで2万4488人の観衆が詰め掛けた本拠地は騒然としていた。十回無死一、二塁。バントの構えを見せていた4番・島内が、右顎付近に死球を受けて満塁に。投げたマーティンが危険球で退場となる中、続くウィーラーは「島内のことが頭によぎった。彼のためにも勝ちたかった」と気合を込めた。 今季初のサヨナラ勝ちは、執念の勝利だった。4番の島内へバントのサインを送った平石監督は「4番打者だからといって関係ない。当然」と強調した。先発・辛島は5回3失点と粘ったが早めに降板させ、全6投手のリレーで七回以降は得点を与えなかった。 球場から徒歩5分の榴岡(つつじがおか)公園は、桜が満開を迎え「桜まつり」の真っ最中。4月も半ばだが気温10度、回を追うごとに冷え込みは厳しさを増した。それでも、信じて残るイヌワシ党に勝利の美酒を届けた。 「打者も投手もよくつないでくれた」と平石監督。ソフトバンクに並んで再びリーグ首位に立った楽天が、大きな勝利を起点に勢いに乗る。 (広岡浩二)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
9 | 5 | 2 | 0.643 (↓0.049) | - (-) |
127 | 64 (-) | 48 (+6) | 21 (-) | 12 (-) |
0.249 (-) | 2.500 (-) |
1 (1↑) |
楽天 |
9 | 5 | 1 | 0.643 (↑0.028) | 0 (↓1) |
128 | 69 (+5) | 51 (+4) | 11 (+1) | 7 (+1) |
0.248 (-) | 3.150 (-) |
3 (-) |
日本ハム |
7 | 7 | 2 | 0.500 (↓0.038) | 2 (-) |
127 | 47 (-) | 68 (+9) | 6 (-) | 6 (+1) |
0.221 (-) | 3.970 (-) |
4 (-) |
西武 |
7 | 8 | 0 | 0.467 (↓0.033) | 2.5 (-) |
128 | 86 (+4) | 69 (+5) | 16 (+2) | 17 (+2) |
0.262 (-) | 4.250 (-) |
5 (-) |
ORIX |
5 | 7 | 3 | 0.417 (↑0.053) | 3 (↑1) |
128 | 50 (+9) | 55 (-) | 12 (+3) | 19 (-) |
0.224 (-) | 3.220 (-) |
6 (-) |
ロッテ |
5 | 10 | 0 | 0.333 (↑0.047) | 4.5 (↑1) |
128 | 54 (+6) | 79 (-) | 23 (+2) | 12 (-) |
0.219 (-) | 4.710 (-) |
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