中日(☆3対2★)広島 =リーグ戦3回戦(2019.04.04)・ナゴヤドーム=
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広島
0000000022600
中日
01000200X3602
勝利投手:ロメロ(1勝0敗0S)
(セーブ:鈴木 博志(0勝0敗2S))
敗戦投手:岡田 明丈(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】福田 永将(1号・2回裏ソロ),京田 陽太(1号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆中日が接戦を制した。中日は2回裏、福田のソロで先制に成功する。そのまま迎えた6回には、京田のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・ロメロが6回無失点の好投で来日初勝利。敗れた広島は9回に1点差まで追い上げるも、あと1本が出なかった。

◆広島岡田明丈投手が6回途中3失点で今季初登板を終えた。 立ち上がりから150キロ超の直球を連発。1回は全16球中14球、真っすぐで押して3者凡退で滑り出すなど球は走っていた。だが、2回1死から福田に151キロ直球を左翼席最上段まで運ばれ先制点を献上。その後はスライダーやカーブなどを織り交ぜながら5回まで追加点を与えなかったものの、6回に失点した。先頭京田に右翼席へソロを浴びると、2死後に連打と四球で満塁のピンチを招いたところで降板となった。5回2/3・101球、6安打3四球3三振3失点。踏ん張り切ることができずに「高めの失投を打たれた。相手を勢いづかせる1発を打たれてしまった。次こそは6回以上は投げたい」と反省の弁を口にした。

◆広島は開幕から2カード連続負け越しとなった。3点ビハインドの9回に中日守護神鈴木から2点を奪って1点差に詰め寄るも、追い付くことはできなかった。広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。 -最終回に1点差にまで詰め寄った 緒方監督 いい集中力で、攻撃を最後までしてくれた。それまでゼロに抑えられていたけど、粘り強く戦ってくれた。 -初対戦のロメロに苦戦 緒方監督 ある程度予想はしていたけどね。あれだけストライクゾーン近辺にポンポンと来られたら、打者としては苦しくなるなと。ただ、手も足も出ない内容ではなかった。いい当たりも、捉えた打球もあった。次対戦するときは違うアプローチができるんじゃないかな。 -先発岡田について 緒方監督 良かった、良かった。オープン戦ではあまり良くない投球だったけど、挽回したような内容だった。次回、期待できるんじゃないか。 -開幕から2カード連続負け越し 緒方監督 地元に帰って、切り替えてやっていきます。

◆広島野間峻祥外野手が今季初の3安打で打率をジャスト5割とし、首位打者に浮上した。 初対戦のロメロから1、6回にそれぞれ中前打。3点を追う9回先頭では、速球派鈴木博のインコースを捨て、三遊間へ狙い通りのゴロを放ち足で稼いだ。「思い通りに転がせてよかった」と冷静に振り返った。 開幕前の2軍落ちがバネになっている。打席数を増やすため出場した3月15日のウエスタン・ソフトバンクで本塁踏み忘れと判定され、2軍降格。最後のオープン戦となった同24日ソフトバンク戦で復帰し、好守と2打点で開幕1軍に滑り込んだ経緯がある。 首位打者になっても、負ければうれしくない。「2カードしか終わってないし、いい入り方ができるよう続けて食らいついていきたい。マツダに帰るんで、いいところで打てるように」。なかなか波に乗れないチームをもり立てていく。

◆広島は追い上げも届かず、13年以来6年ぶりに開幕から2カード連続負け越しとなった。 初対戦となった中日先発ロメロに6回3安打無得点に抑えられた。3点を追う9回、守護神鈴木博を攻めて1点差にまで詰め寄るも、追い付くことはできなかった。 就任5年目で初の開幕連続負け越しスタートに、緒方監督は「粘り強く戦ってくれた。地元に帰って切り替えてやっていきたい」と前を向いた。

◆ガルシアの後釜が結果を出した。中日の新外国人エンニー・ロメロ投手(28)が来日初登板で勝利を挙げた。リーグ3連覇中の広島打線から5三振を奪い、6回を散発3安打無失点と堂々の内容だ。 走者がいなくてもセットポジションを続けた。初回2死から野間に初の安打を許しても、けん制球でくぎ付け。相手の機動力に対抗した。オープン戦などでクイックモーションに難点があると指摘されたが、開幕までにきっちり修正。得点圏に走者を置いた5回と6回もリズムは崩れず後続を抑え、マウンドを譲った。 援護弾の福田、京田とともに上がったお立ち台では「クイックはずっと練習してきた。考えすぎず1人1人に集中して投げられた。うれしいよ」と笑みを振りまいた。最速164キロの触れ込みながらこの日は154キロどまり。「前回の登板で速い球を投げようとしてフォームを崩した。速さを求めずストライクをとることを優先した」。速度より精度を重視するクレバーな一面ものぞかせた。ウイニングボールはドミニカ共和国にいる母にささげる。「日付、サイン、イニング数、0点と書いて送るよ」と白い歯を見せた。 昨季、投手陣の勝ち頭、13勝を挙げたガルシアが阪神に移籍。代役として前監督の森シニアディレクターが獲得してきたのが、同じ左腕のロメロだった。初登板での好投に与田監督も目を細める。「ガルシアどうこうは考えていない。戦力の1人としてドミニカから助っ人が来てくれた。1つでも多く勝たせるのが僕の仕事だと思う」。開幕カードは負け越したが、広島相手に勝ち越し、勝率5割に戻した。先発ローテ6番手のロメロを足がかりに3年ぶりの貯金を狙う。【伊東大介】

◆中日の新外国人エンニー・ロメロ投手(28)が初登板初先発し、6回を散発3安打無失点、101球で初勝利を手にした。 最後は守護神鈴木博が2点差に迫られたが逃げ切り、今季初のカード勝ち越し。勝率5割に戻した与田監督の試合後共同記者会見での一問一答は以下の通り。 -ナゴヤドーム2勝目 与田監督 ホッとした。汗びっしょり。 -最後はどんな思い 与田監督 無死二、三塁のピンチから2点取られたが、抑えは鈴木博で今シーズンは臨んだ。任せようという気持ちだったが、ドキドキしていた。 -公式戦初先発のロメロは 与田監督 立ち上がりで力んだ。日本に来て初めて公式戦で投げるから当然。キャンプからオープン戦と取り組んできた走者を置いての投球もうまく対応した。イニングの間でもうまく修正した。 -福田の本塁打で先制 与田監督 広島の岡田も素晴らしい球を投げていた。なかなかチャンスもないような立ち上がりだった。先制の本塁打は、すばらしい飛距離。ベンチが元気になる本塁打だった。何とかこのまま逃げ切りたいという勢いのある本塁打だった。 -6回には京田が本塁打を放ったが何か指示は 与田監督 特に指示はしていない。当てに行くようなスイングもたまにあった。強いスイングもできる。日頃から話をしてきた。素晴らしい本塁打だった。 -6試合を終えた 与田監督 いろいろなことが試合の中で見つかる。勝ちの中からも収穫ある。6試合終えて、これからやっていかないといけないこと、自分の課題もたくさんある。選手とともに戦っていきたい。

◆中日福田永将内野手が2回に先制アーチを放った。広島岡田の151キロの直球を捉え、左翼5階席に当てる1号ソロ。 これが決勝弾となり「振り負けないようにしました。完璧です」と笑顔を見せた。それでも球場の飛距離表示は125メートル。「そんなもんじゃないですか」と、苦笑いで謙遜した。

◆広島長野久義外野手(3試合連続安打を記録も、2点差に迫った9回無死二、三塁で空振り三振に倒れ)「最低限の仕事をしないといけない...。セカンドゴロで走者を進められていれば...」

◆広島は開幕から2カード連続で負け越した。0-3の九回に抑えの鈴木博を攻めて2点を返した。なおも2死三塁の同点機をつくったが、代打の西川が左飛に倒れた。緒方監督は「粘り強く戦ってくれた。地元に帰って切り替えてやっていく」と話した。  先発の岡田は一発攻勢に沈んだ。立ち上がりから150キロを超える速球で押したが、二回は福田に特大のソロ本塁打を浴び、六回は京田にもホームランを打たれた。六回途中3失点で降板し「ボール先行になったり、高めの失投を打たれた」と唇をかんだ。

◆開幕戦に先発出場できなかった中日の福田と京田がともに1号本塁打を放って貢献した。福田は二回に岡田の151キロの直球を左翼席上段に届くほどの特大ソロを放ち「完璧だった。真芯で捉えて良い形だった」と満足げだった。  京田は六回、岡田の甘い直球を右翼席に打ち込んだ。開幕3戦目から先発起用され、好結果を残してきた。この日は両親が応援に駆けつけたそうで「良い形で見せることができた。自分としてもうれしかった」と笑顔だった。

◆日本で成功したい-という思いがボールに乗り移った。中日の新外国人左腕、ロメロ(前ロイヤルズ)が6回3安打無失点。来日初登板を白星で飾った。  「ウイニングボールはドミニカ共和国にいる母にプレゼントするよ」  母・ドミニカ・ルシア・エルナンデスさんの話をするときは笑顔だったが、マウンドでは鬼の形相だった。190センチ、103キロから直球は最速154キロをマーク。切れのあるスライダー、チェンジアップでも広島打線を翻弄。1-0の五回に2死一、二塁のピンチを招いたが、田中広をカットボールで浅い左飛に打ち取るとガッツポーズ。「キャンプから取り組んでいたことができた」とほえた。  中日関係者の期待は大きい。昨季5000万円で入団し、チームトップの13勝を挙げたガルシアとの契約更新交渉が決裂し、年俸1億6500万円を提示した阪神に移籍。その代役がロメロだ。獲得予算は同じく年俸5000万円。昨年11月、中南米リーグを視察して自ら獲得交渉した前監督、森シニアディレクター(SD)は「ガルシア以上かも知れないぞ」と快投を予言していた。  一方、ガルシアが虎デビュー戦(2日の巨人戦、東京ドーム)で4回7失点と炎上すると、森SDは「(今年苦戦するのは)わかっていたことだろ」。1年前のようなハングリーさがない-と一刀両断していた。  「日本に来て、最初に好きになったのは、しょうゆラーメン。牛タンも、ハンパなくおいしいね」。広島に勝ち越して再び勝率を5割に戻した。格安助っ人が竜浮上のキーマンとなる。 (三木建次)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
510 0.833
(↑0.033)
-
(-)
137
(-1)
36
(+10)
17
(+1)
9
(+4)
4.000
(↑2)
0.000
(-)
2
(-)
ヤクルト
330 0.500
(↓0.1)
2
(↓1)
137
(-1)
18
(+5)
20
(+10)
4
(+2)
1.000
(↑1)
0.000
(-)
2
(1↑)
DeNA
330 0.500
(↑0.1)
2
(-)
137
(-1)
28
(+10)
27
(+5)
6
(+4)
2.000
(↑2)
0.000
(-)
2
(1↑)
中日
330 0.500
(↑0.1)
2
(-)
137
(-1)
24
(+3)
21
(+2)
3
(+2)
3.000
(↑1
0.000
(-)
5
(2↓)
広島
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
137
(-1)
19
(+2)
23
(+3)
6
(-)
2.000
(-)
0.000
(-)
5
(2↓)
阪神
240 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
137
(-1)
11
(+1)
28
(+10)
2
(+1)
2.000
(-)
0.000
(-)