ロッテ(☆5対4★)楽天 =リーグ戦1回戦(2019.03.29)・ZOZOマリンスタジアム=
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楽天
0200020004601
ロッテ
10010300X5613
勝利投手:酒居 知史(1勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(0勝0敗1S))
敗戦投手:石橋 良太(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】ウィーラー(1号・2回表2ラン)
【ロッテ】加藤 翔平(1号・1回裏ソロ),中村 奨吾(1号・4回裏ソロ),レアード(1号・6回裏3ラン)

  DAZN
◆ロッテが開幕戦を逆転勝利で飾った。ロッテは1点ビハインドで迎えた4回裏、中村奨のソロで同点とする。その後は勝ち越しを許すも、6回にレアードの3ランが飛び出し、逆転に成功した。投げては、2番手・酒居が今季初勝利。敗れた楽天は、救援陣がリードを守りきれなかった。

◆楽天ゼラス・ウィーラー内野手(32)が、新設された「ホームランラグーン」1号をマークして「雪見だいふく」1年分をゲットした。 1点を先制された直後の2回無死一塁、ロッテ石川の直球を捉えた打球は「ホームランラグーン」新設に伴って前に出された外野フェンス最上部ではねてスタンドに飛び込んだ。 「岸が先制された後だったので、何とかしたかったんだ。開幕戦の初打席だったし、集中していたよ。いきなりいい1本が打ててうれしいね」と興奮気味に振り返った。

◆ロッテ「ガーナミルクチョコレート」のCMに出演中の女優、浜辺美波(18)が開幕戦で始球式を務めた。 名前にあやかった背番号「373」を背負い、マウンドより前から投じた球はワンバウンドで捕手のミットに収まった。「ちょっと届かなかったですが、思いをボールに乗せすぎたと前向きに捉えて、100点満点をつけたいと思います」と笑顔を見せた。

◆ロッテ加藤翔平外野手(28)が開幕戦で今季パ・リーグ1号の先制本塁打を放った。1回1死走者なし、1ボールから106キロのカーブを右翼席へ運んだ。 「チームも個人も去年は悔しい思いをした。この日を半年待ったので、その思いを晴らせるように頑張るだけです」。前日28日に誕生日を迎えた28歳は、ダイヤモンドを周りながら右手を大きく突き上げ、喜びを爆発させた。

◆楽天が開幕戦で痛恨のアクシデントに見舞われた。西武時代の14年以来5年ぶり3度目、移籍後初となる開幕投手の大役を担った岸孝之投手(34)が、5回途中に緊急降板した。 1死からロッテ9番藤岡への2球目、この日53球目を投げたところで、自らトレーナーを呼んだ。左太もも裏を気にするしぐさを見せながらベンチ裏へ引き揚げ、そのまま交代した。 1回に加藤、4回に中村奨と2本のソロを浴びたものの、4回まで3つの見逃しを含む毎回の4三振を奪うなど、岸らしさも随所に見せていた中でのアクシデント。開幕投手を務めるはずだったエース則本昂が右肘のクリーニング手術で前半戦が絶望となっている。「ノリ(則本昂)が一番悔しいと思う。そういう気持ちも背負って、自分の投球をして、期待に応えたい」と話していただけに、チームにとっても、岸にとっても悔しすぎる降板となってしまった。 過去2度の開幕戦登板はいずれも黒星。楽天移籍初年度の17年は指名を受けていたが、インフルエンザを発症して登板はかなわなかった。開幕戦の嫌な記憶を払拭(ふっしょく)し、チームに勢いをつけるべく上がったマウンドで、思わぬ事態が発生した。

◆ロッテ中村奨吾内野手(26)が一時同点の1号ソロを放った。1点を追う4回、先頭で迎えた第2打席。 1ストライクから楽天岸の直球を右翼席へ運んだ。「この打席は、しっかり集中して自分のタイミングで打つことができました」と納得の一打だった。

◆ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)がうれしいプロ初安打をマークした。 1番中堅で出場。ここまで右飛、二ゴロ、空振り三振で迎えた7回2死、楽天青山から追い込まれながらも三遊間の最深部へ転がし、俊足を飛ばして出塁した。1番抜てきに井口資仁監督は「チームの19年の流れを藤原で作りたかった。そういう意味ではヒットが出て良かったのでは」と話した。 高卒野手での開幕スタメンは球団では1965年に7番・遊撃で出場した山崎裕之以来で、54年ぶりの快挙となった。

◆楽天石橋良太投手(27)が、手痛い1発を浴びた。 2点を勝ち越した直後の6回2死一、二塁のピンチでマウンドへ。ロッテ・レアードに対して得意のシュートを2球続けたが、逆転3ランとなり「1球目より真ん中に入ってしまった」と悔やんだ。 平石監督は「石橋はいいシュートをもっているし、横の揺さぶりができる。オープン戦で結果を残して、信頼して送り出しているので、次につなげてもらいたい」と話した。

◆4年目で初の開幕スタメンに名を連ねた楽天オコエ瑠偉外野手(21)が、好守で存在感を発揮した。 5回、先頭のロッテ田村が放った右中間への強烈なライナーに俊足を飛ばし、最後は左手を目いっぱい伸ばしてランニングキャッチ。「田村さんだったのでライト線方向をケアしていたけど、打球に対して、いい入り方ができた」とうなずいた。平石監督も「あれがツーベース、スリーベースになるのとでは全然違う。スーパープレーです」と褒めちぎった。 打撃では3打数無安打も「感触はそんなに悪くない。自分の中で技術的なポイントを修正していきたい」と冷静に振り返っていた。

◆ロッテの新外国人、ブランドン・レアード内野手(31)が逆転3ランで勝負を決めた。 2点を勝ち越された直後の6回2死一、二塁。楽天石橋から左翼スタンド上段へかっ飛ばす1号アーチをかけた。「ランナーが2人いたから、ホームランなら逆転という頭はあった」と、打った瞬間に確信した大きな1発だった。 ダイヤモンドを1周すると、日本ハム時代からおなじみの「すしポーズ」の前にリールを巻き上げる釣りポーズも披露。「スシを握る前にはフィッシングしなきゃいけないからね。幕張スシ、今日オープン!」とご満悦。昨季からの本拠地連敗は14で止まり、チームは3年ぶりの開幕戦白星を挙げた。

◆楽天の新外国人、ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が来日初安打初打点をマークした。 「非常に興奮した」という日本で迎える初めての開幕戦。6回2死満塁からロッテ石川のカットボールを逆らわず右前へはじき返す2点適時打を放った。「初戦で初ヒット、初打点をマークできたのは良かった。明日からスッキリした気持ちで、今日以上に頑張っていきたい」と誓った。

◆ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18)がプロ初安打を放った。 7回2死で迎えた第4打席。追い込まれてからの3球目の123キロを三遊間深くへ打ち返した。 50メートル5秒7の快足を飛ばし悠々セーフ。18歳のプロ初安打に球場が湧いた。「抜けてくれというかヒットになればいいと思って走った。きれいなヒットじゃなかったけど、これからああいうヒットが生きてくると思う」。大阪から応援に駆けつけた両親へ最高のプレゼントとなった。 球団高卒新人では65年山崎裕之以来54年ぶりの開幕スタメン。12球団で見ても昨季、米・大リーグで新人王を獲得した大谷翔平(日本ハム)が13年に出場して以来の14人目の快挙だった。

◆楽天の新外国人、ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が来日初安打初打点をマークした。 「非常に興奮した」という日本で迎える初めての開幕戦。6回2死満塁からロッテ石川のカットボールを逆らわず右前へはじき返す2点適時打を放った。「初戦で初ヒット、初打点をマークできたのは良かった。明日からスッキリした気持ちで、今日以上に頑張っていきたい」と誓った。

◆ロッテ酒居知史投手(26)が、1球で開幕戦勝利投手となった。 2点を勝ち越された6回、なおも2死一、三塁のピンチに2番手で登板。楽天嶋を142キロの高めストレートで投ゴロに仕留め、火消しに成功した。 直後に味方が逆転。以降は7回松永、8回唐川、9回益田が1人の走者も許さないパーフェクトリリーフを見せた。1球でお立ち台のヒーローになると「何かしましたか? 僕が」と笑いを誘い、「もう1点もやれないと思ってマウンドに上がった。まだ143試合あるうちの3連戦の1勝。勝ちにつながる投球をしていきたい」と引き締めた。 プロ6年目で初の開幕投手を務めた石川歩投手(30)は、6回途中4失点だった。 ▼1球勝利=酒居(ロッテ) 29日の楽天1回戦(ZOZOマリン)で記録。18年7月10日の松永(ロッテ)以来、プロ野球43度目(42人)。開幕戦で1球勝利はプロ野球史上初。

◆超満員のファンに見せつけた。ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18)が7回2死で迎えた第4打席。追い込まれてからの3球目の123キロを三遊間深くへ打ち返した。 50メートル5秒7の快足をとばし悠々セーフ。18歳のプロ初安打に球場が湧いた。 「抜けてくれというかヒットになればいいと思って走った。少し短く持って、逆方向を意識して、変化球で三振を取られないように意識しました」。初安打の記念球は大阪から応援に駆けつけた両親へ渡すと言い、最高のプレゼントとなった。 平成最後の歴史に名を刻んだ。開幕戦に「1番中堅」で先発出場。球団高卒新人では55年榎本喜八、65年山崎裕之に続き3人目の開幕スタメンに名を連ねた。12球団で見ても昨季、米・大リーグで新人王を獲得した大谷翔平(日本ハム)の13年以来14人目の快挙だった。「うれしいことですし、もっともっと力をつけてレギュラーを取れるくらいの選手に成長したい」。 大阪桐蔭1年の16年夏も公式戦初戦で安打を放った。本番に強く、球場の雰囲気を味方に変える力が藤原にはある。「開幕戦以上の緊張感はなかなかないと思うのでこの経験を生かしたい。しっかり1試合1試合成長していきたい」。歴史を変えるスタートラインに立った。【久永壮真】

◆楽天が想定外のアクシデントに見舞われた。 移籍後初の開幕投手を務めた岸孝之投手(34)が緊急降板。「4回に(足が)つりそうな感じがあった」。そのままマウンドに上がった5回、1死からロッテ藤岡へこの日の53球目を投げたところで、自らトレーナーを呼んだ。左太もも裏を気にするしぐさを見せながらベンチ裏へ引き揚げたが「初めての場所なので分からない」。試合後は「大丈夫じゃないですか」とも話し、しっかりとした足取りでバスへ乗り込んだ。 チームは6回に石橋が3ランを浴びて逆転負け。岸は「チームに迷惑をかけた」と自らを責めた。少なくとも、次回登板の4月5日オリックス戦については代役を立てることになる見込み。エース則本昂が右肘手術で前半戦絶望となっており、伊藤1軍投手チーフコーチは「彼らの穴は簡単には埋まらないけど、いる投手全員で」と奮起を願った。

◆ロッテの加藤翔平外野手(28)が29日、楽天との開幕戦(ZOZOマリン)に「2番・右翼」で先発し、一回の第1打席で、今季12球団最速となる1号アーチを放った。  一回、先頭の注目ルーキー、藤原が右飛に倒れた直後、1ボールからの2球目のカーブを、「ホームランラグーン」を越えて右翼席へと運んだ。  前日28日に28歳の誕生日を迎えた加藤。2017年9月24日のファイターズ戦(ZOZOマリン)以来となる一発に「チームも個人も去年は悔しい思いをした。この日を半年待ったので、その思いを晴らせるように頑張るだけです」と力を込めた。

◆ロッテの中村奨吾内野手(26)が29日、楽天との開幕戦(ZOZOマリン)に「3番・二塁」で先発し、1-2の四回に右翼席へ今季1号となる同点アーチを放った。  「この打席はしっかり集中して自分のタイミングで打つことができた。まず同点に追いつくことができたので、守備もしっかり集中して、次の点を先に取れるようにしたい」  1点ビハインドの四回、先頭で打席に入った中村奨は、岸の2球目の外寄りの直球を、逆方向となる右方向へ。鮮やかな放物線が、新設されたホームランラグーン席を越えて、真っ白に染まった右翼席に飛び込んだ。  昨季は初の全試合フルイニング出場。5年目の今季は3月に侍ジャパンにも招集されるなど、さらなる飛躍を予感させた。

◆ロッテのブランドン・レアード内野手(31)が29日、楽天との開幕戦(ZOZOマリン)に「6番・三塁」で出場し、2-4の六回に今季1号となる左越えの逆転3ランを放った。  六回2死一、二塁、1ボールからの2球目、楽天4番手・石橋の甘く入った直球を完璧に捉えた。打った瞬間それとわかる打球は高々と舞い上がり、左翼席上段へと突き刺さった。  日本ハムから今季新加入。公式戦1試合目でど派手なアーチをかけた。ダイヤモンドを1周したレアードは、ダッグアウト前でチームメートとハイタッチを交わすと、右翼スタンドを白く埋め尽くしたロッテファンに向けて、あいさつ代わりのすしポーズを披露した。

◆ロッテのドラフト1位新人の藤原は「1番・中堅」で先発出場し、七回の遊撃内野安打でプロ初安打をマークした。会心の当たりではなかったが、しぶとく安打を稼ぎ「少しバットを短く持って、逆方向を意識した。ヒットが出て、すごく楽になった」と喜んだ。  大阪桐蔭高時代に甲子園大会で3度の優勝に貢献し、大舞台の経験は豊富だが、プロは全く違った。開幕戦の独特な雰囲気に「体が重くなるところもあった。一球一球の怖さを感じた」と言う。それでもストライクを積極的に振っていき、緊張を感じさせなかった。  高校出の新人が開幕戦に先発して安打を放つのは2013年の日本ハム時代の大谷(エンゼルス)以来。「うれしいこと。しっかりと力をつけてレギュラーを取りたい」と眼光鋭く話した。 井口監督(ルーキーの藤原に) 「ヒットも1本出たし、いいスタートが切れたんじゃないか。いろいろな形で使っていきたい」 酒居(1球勝利に) 「1点もやれないという気持ちだった。今後も勝ちにつながる投球をしたい」 中村奨(1号ソロなど2安打) 「開幕戦で緊張していた。何とか一本出て良かった。いいスタートが切れた」

◆楽天の岸が左脚に違和感を訴えて五回途中で降板した。1死無走者で藤岡への2球目を投げた後にベンチへ合図を送りマウンドから降りた。チームも早めの継投を余儀なくされ、踏ん張れずに逆転負け。「つりそうな感じだった。チームに迷惑をかけた」と語った。  石井ゼネラルマネジャー(GM)は次回登板について中6日で4月5日の先発は厳しいとの見通しを明らかにし「1度(登板を)スキップした方がいいと思う。明日、もう一度見て(出場選手登録を)抹消するかを決める」と話した。

◆楽天の平石新監督は痛恨の逆転負けで初陣を飾れなかった。六回にブラッシュの2点適時打で勝ち越したまではよかったが、直後に4番手の石橋が逆転3ランを浴びた。監督は「信頼して送り出している。次につなげてくれたら」とかばった。  先発の岸が故障で5回を持たずに降板。後味の悪い初戦となった。平石監督は「みんな堂々とやっている。切り替えてしっかりやる」と努めて前を向いた。 ウィーラー(今季からZOZOマリンに設置されたホームランラグーンへの1号本塁打) 「開幕戦の初打席だったし、集中していた」

◆ロッテの石川は6年目で初の開幕投手を務め六回途中4失点で降板した。2-2の六回、ブラッシュに2点適時打を浴びて106球で降板。「全体的には良かったと思うが、あの回だけかな」と首を振った。  二回にウィーラーに2ランを許した後は、落ち着いてアウトを重ねていただけに悔やまれる投球だった。井口監督は「先発を任せた以上は六回までと思った」と期待の大きさを口にした。

◆歴史の扉が開いた。ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が、開幕戦に「1番・中堅」で先発出場。七回の第4打席で遊撃への内野安打を放ち、デビュー戦でプロ初安打をマークした。  藤原の父・史成さん、母・道子さん(42)は実家の大阪・豊中市から約7時間、車を走らせて千葉市のZOZOマリンスタジアムに駆けつけた。父が前日にLINE(無料通信アプリ)で連絡を取ると「頑張るわ」と短い返事。興奮している様子が伝わってきたという。3月のナゴヤドームでのオープン戦以来の観戦で、初安打の瞬間を見守り「あいつらしく足で稼いで、何とか一本出てよかった」と笑みを浮かべた。

◆3年目右腕の酒居が1球で勝利投手になった。六回2死一、三塁から2番手で登板。嶋を投ゴロに仕留めると、その裏にレアードの3ランで逆転した。パ・リーグ22人目の記録で開幕戦ではプロ野球初。昨季からのZOZOマリンスタジアムでのチームの連敗を14で止める勝利となり、酒居は「何かしましたか? 僕が」と笑いを誘い、「次も勝利につなげられるような投球をしたい」と誓った。

◆先発した楽天・岸孝之投手(34)が、五回1死の藤岡の打席で左太ももの違和感を訴え、緊急降板した。  「四回につったような感じになった。今までにもつったことはあるけど、初めての場所なので分からない」  最速145キロを計測。4回1/3を53球、2安打2失点とまずまずの内容だっただけに悔やまれる展開となった。病院には行かず、仙台に戻ってから検査を受ける予定。試合後は自力で足早に歩き、移動バスへと乗り込んだ。  則本が右肘のクリーニング手術を受けて離脱し、苦しい先発事情の楽天。石井ゼネラルマネジャーは「開幕したばかりだから1回スキップするかも。ひどい症状ではない」と軽症を強調した。 (広岡浩二) 岸について楽天・伊藤投手チーフコーチ 「2人(則本昂、岸)の穴は簡単には埋められないけど、いるメンバーで頑張る」

◆歴史の扉が開いた。ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が、開幕戦に「1番・中堅」で先発出場。七回の第4打席で遊撃への内野安打を放ち、デビュー戦でプロ初安打をマークした。  「いいところに転がって、運も良かった。きれいなヒットじゃないけど、ああいうヒットがこれから生きてくるので、いいヒットだった」  5-4の七回2死走者なし、2ストライクからの3球目の変化球をしぶとく三遊間に転がし、50メートル5秒7の快足で一塁を駆け抜けた。塁上でホッとした表情を浮かべた18歳に、3万308人が詰め掛け満員のスタンドから大きな拍手が送られた。  球団(前身を含む)では1965年の山崎裕之以来、54年ぶりとなる高卒野手の開幕スタメンだった。さらに、開幕戦で安打を放ったのは球団史上初の快挙となった。  類いまれな打撃技術は、父・史成さん(43)との二人三脚で築き上げた。小4から毎週2、3回、父の仕事終わりに2人で大阪・尼崎市のバッティングセンターに通った。「もう打たないで、外で素振りをしていろ」と厳しい言葉を掛けられれば、本当に外で1時間以上素振りを続け、最後は父が折れたという。「初ヒットのボールは両親に渡します」。言葉に、感謝の思いがあふれた。  「名前を残せてうれしいけど、まだこれから。もっと力をつけて、レギュラーをとれる選手になりたい」。節目の一打にも満足などしない。次の歴史を刻むため、藤原は前を向いた。 (浜浦日向)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
100 1.000
(↑0.423)
-
(↓6.5)
142
(-543)
5
(-574)
4
(-198)
1
(-79)
2.000
(↑1.734)
0.000
(↑3.9)
1
(2↑)
日本ハム
100 1.000
(↑0.471)
0
(↓13.5)
142
(-447)
7
(-579)
3
(-137)
1
(-97)
0.000
(↓0.251)
0.000
(↑3.77)
1
(4↑)
ロッテ
100 1.000
(↑0.579)
0
(↓28.5)
142
(-392)
5
(-623)
4
(-74)
3
(-121)
0.000
(↓0.247)
0.000
(↑4.04)
4
(3↓)
西武
010 0.000
(↓0.624)
1
(↓1)
142
(-650)
4
(-649)
5
(-191)
1
(-131)
0.000
(↓0.273)
0.000
(↑4.24)
4
(-)
ORIX
010 0.000
(↓0.471)
1
(↑20.5)
142
(-396)
3
(-562)
7
(-101)
0
(-97)
3.000
(↑2.756)
0.000
(↑3.69)
4
(2↑)
楽天
010 0.000
(↓0.414)
1
(↑28.5)
142
(-378)
4
(-579)
5
(-127)
1
(-68)
0.000
(↓0.241)
0.000
(↑3.78)