巨人(★5対8☆)ロッテ =オープン戦1回戦(2019.03.23)・東京ドーム=
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ロッテ
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巨人
00020003051112
勝利投手:種市 篤暉(2勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(0勝0敗2S))
敗戦投手:ヤングマン(0勝1敗0S)

本塁打
【ロッテ】バルガス(2号・2回表ソロ),清田 育宏(1号・8回表2ラン),バルガス(3号・8回表2ラン)
【巨人】陽 岱鋼(3号・4回裏2ラン),陽 岱鋼(4号・8回裏3ラン)

  DAZN
◆巨人は、7番でスタメン出場の陽が、2本塁打でチームの全打点をたたき出す活躍。2戦連続の一発で存在感を示した。一方のロッテは、加藤が3安打と持ち味を発揮。開幕スタメンに向け、状態の良さをアピールした。

◆ロッテの新外国人ケニス・バルガス内野手(28=ツインズ3A)が巨人菅野からオープン戦2号となる特大本塁打を放った。 7番指名打者で先発出場し、2回2死で迎えた第1打席。初球133キロのカットボールをフルスイング。打球は右翼席後方の看板に直撃する推定150メートル弾となった。 「打ったのは真ん中から内側に入ってくる速いスライダーかカットボールだね。いいピッチャーだから初球から甘い球は逃さず積極的にいこうと打撃練習中から話していたんだ。しっかり自分のスイングができたよ。次の打席もガンバルガス!」と喜んだ。 試合前までは34打数2安打、打率5分9厘と苦しんでいたが、この1本が復調のきっかけとなるか。

◆開幕2戦目の楽天戦で先発するロッテ・ボルシンガー投手が23日、開幕前最後の登板で順調な仕上がりをアピールした。 3回2/3を投げ3安打1失点。「前回が90球くらい、今回は70球。しっかり感じ良く投げることが出来た。来週いい状態で迎えるだけだよ。ランナー二、三塁の場面でしっかり踏ん張ることが出来たし、今日一番の収穫だったと思うよ」と話した。

◆巨人は2点を追う4回2死一塁から、陽岱鋼外野手が同点2ランを放った。 141キロの内角直球を左翼席に運び「投手が代わった直後だったので、コンパクトに速い球に合わせていきました。インコースの球をうまくさばけました」と振り返った。

◆ロッテ新外国人ケニス・バルガス内野手(28=ツインズ3A)が左右両打席で合計300メートル弾となる2本の本塁打を放った。 まずは、左で。2回2死で迎えた第1打席。巨人菅野の初球の133キロのスライダーをフルスイング。打球は右翼席後方の看板に直撃する推定150メートル弾となった。「打ったのは真ん中から内側に入ってくる速いスライダーかカットボールだね。いいピッチャーだから初球から甘い球は逃さず積極的に行こうと打撃練習中から話していたんだ。しっかり自分のスイングができたよ。次の打席もガンバルガス!」と喜んだ。 2本目は右で。8回1死一塁、カウント2-2からの変化球をたたいた。打球は左翼席後方の看板に直撃する、またしても推定150メートル弾となった。「打ったのはカーブだよ。1球前にファウルした時から次はカーブが来ると思っていたんだ。自分でもどこまで飛んだが分からないよ。後でリプレーを見るのが楽しみだ。明日もガンバルガス!」。 試合前までは34打数2安打、打率5分9厘と苦しんでいたが、この日の2本が、復調のきっかけとなる。

◆開幕投手を務める巨人菅野智之投手が、ロッテのドラフト1位藤原に貫禄を示した。 2打席対戦し、無安打1三振。1打席目は4球直球勝負、2打席目は7球中6球が変化球で、パワーカーブで見逃し三振を奪った。「雰囲気を感じた。いい対戦ができたし、いい選手だと感じた」と話した。3回1失点と調整は順調で「いい状態で開幕を迎えられる」と手応えを示した。

◆左ふくらはぎの張りで離脱していた巨人阿部慎之助捕手が、復帰戦で安打を放った。8回1死一塁から代打で登場し、初球を右前に運んだ。 8日に異変を感じた当初は厳しいと思われた開幕1軍を猛アピール。「打って走れた、それが一番。本能で走った」と言い、原監督は「いい形でいい役割を持つことができれば、一番いいと思います」と評価した。

◆巨人上原浩治投手が昨年10月の左膝のクリーニング手術後、初めて東京ドームのマウンドに上がり1回2安打1失点だった。 3番中村奨に右中間二塁打を許すと、4番井上には2ストライクと追い込んでから浮いたフォークを中前に運ばれた。 「2人目は失投です。三振を取ったフォークを2人目にも投げたかった」と変化球の精度を課題に挙げた。原監督は「今までやってきた人たちの方が、やや上かなという感じはある」と言った。

◆ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)が菅野と対戦。2打数無安打に抑えられた。 「変化球もストレートも球数を見させてもらった。日本を代表するピッチャーとの対戦は今後に影響するかなと思う。いい経験になりました」と今後の糧とする。

◆指揮官から開幕1番を明言された巨人吉川尚輝内野手が、期待に応えた。3回に右前打、5回には左翼線への二塁打でマルチ安打を達成。 広角に打ち分け、バットコントロールの高さを証明した。「たまたまです。(オープン戦)あと1試合しっかり集中して、結果を残せるように頑張りたいです」と引き締めた。 原辰徳監督は、歴代の名二塁手に匹敵する素材の高さを高く評価している。前夜、都内のホテルで行われた激励会で「1番は吉川尚輝」と公表。この日の試合前練習では「リーディングヒッターを狙おうじゃないか」と声を掛けられた。「そこを目指せるように頑張りたいです」と高みを目指すことを誓った。 試行錯誤を経て、新打法が完成した。右足を上げた時に、丸を参考にバットをヒッチ(グリップを上下)させる動きを導入。タイミングの取り方を変えた。指揮官が思い描くのは吉川尚が出塁し、2番坂本勇、3番丸、4番岡本で決めるパターン。「3番打者が2人いる。勇人が先陣を切って、丸がその後ろに控える」と一気に畳み掛け、勝利を引き寄せる。【久保賢吾】

◆陽気なゴリラがキングコングになった。ロッテの新外国人ケニス・バルガス内野手(28=ツインズ3A)が、巨人戦で左右両打席で合計飛距離300メートルの特大2本塁打を放った。 東京ドームは狭すぎた。今季NPB最重量133キロの巨体から放たれた打球に、沢村賞右腕も苦笑いを浮かべた。まず左打席での2回2死。菅野の初球、133キロスライダーを「いつも以上に積極的にいった」とかっ飛ばした。天井すれすれの軌道で右翼席後方の「旭化成」看板に直撃。推定150メートル弾でねじ伏せた。 左でたたけば、右でもたたく。8回1死一塁、左腕吉川光のカーブを右打席ですくい上げ、左翼席上部の「IIJmio」の看板にズドン。左右での推定150メートル弾にも「普通です。100%でスイングしないように心がけている」と余力残しを強調した。 本能だけでなく、計算高くアーチを描く。もともと右打者だが、ツインズに入団後の09年にスイッチヒッターを始めた。「遊びで左で打ったら、それがホームランになったんだ」。天才肌...ではなく左打席では約907グラムの黒バット、右打席では約921グラムの白バットと最も適した道具を選ぶ繊細さを兼備している。試合前までは34打数2安打、打率5分9厘と苦しんだが「リプレーを見るのが楽しみ。明日もガンバルガス」と手応えをつかんだ。 陽気な性格も武器だ。本塁打後に胸をたたく「ゴリラポーズ」と「ガンバルガス」のワードもなじんできた。報道陣を見かけると「ハイハイハイハイ」と連呼し続ける。千葉から乗り込み、見事に東京を破壊。開幕に向けてお目覚めだ。【久永壮真】

◆巨人・原辰徳監督(60)が23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)の前に行われたトークショーに登壇。前日に「1番・吉川尚、2番・坂本勇、3番・丸、4番・岡本」と開幕オーダーの一部を発表しており、坂本勇、丸の並びについては「一番分かりやすく言うならば、3番バッターが2人いる、と。勇人が先陣を切って、そして丸がその後ろに控えているということですね」と意図を説明した。  また、壇上では絵馬にスローガンの「和と動」、そして目標の「日本一」を毛筆でしたためた。3月29日の開幕・広島戦(マツダ)に向け、「マツダスタジアムでしっかり戦って、元気な姿でまた火曜日、東京ドームに戻って参ります。東京ドーム開幕は阪神タイガースとやります。どうか、開幕の日から全力で突っ走りますので、ファンのみなさまも最後の最後まで突っ走って一緒にいきましょう」と挨拶した。

◆ロッテのケニス・バルガス内野手(28)が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に「7番・DH」で出場し、二回に巨人のエース・菅野から右翼席上の看板を直撃する特大アーチを放った。  「打ったのは真ん中から内側に入ってくる早いスライダーかカットボールだね。いいピッチャーだから初球から甘い球は逃さず積極的に行こうと打撃練習中から話していたんだ。しっかり自分のスイングができたよ。次の打席もガンバルガス!」  二回2死走者なしの第1打席、左打席に立ったバルガスは、日本を代表するエース・菅野との初対戦で、初球の甘く入った変化球を完璧に捉えた。  大歓声の中、ダイヤモンドを1周。ダッグアウトに戻り、チームメートからの祝福を受けると、両手で胸をたたく"ゴリラポーズ"も披露。興奮はおさまらず、その裏へと移るイニング間にもカモメ党の「バルガスコール」に応えて、左翼席へ向かって再び"ゴリラポーズ"を見せた。

◆ロッテの井上晴哉内野手(29)が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に「4番・一塁」で出場。四回に中前適時打を放ち、オープン戦34打席目で初打点を記録した。  1-0の四回、先頭の中村奨が右中間二塁打で出塁。続いて打席に入った井上は、2ストライクと追い込まれてから、巨人・上原の甘く入ったフォークを中前へ運んだ。  井口監督が開幕4番に指名している井上だが、ここまでオープン戦11試合で25打数3安打、打率・120と苦しんでいたが、変わることのなかった4番起用に結果で応えた。

◆ロッテの昨季、チームトップ13勝を挙げたマイク・ボルシンガー投手(31)が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)で先発し、3回2/3を3安打1失点だった。  「前回が90球くらい、今回は70球。しっかり感じ良く投げることができた。来週、いい状態で迎えるだけ」  開幕前最後となるオープン戦登板。一回から得意のカーブと直球のコンビネーションで、巨人に新加入の丸から見逃し三振を奪うなど上々の滑り出し。三回には2死二、三塁のピンチを招いたが、再び丸を三飛に打ち取り、無失点で切り抜けた。  「ランナー二、三塁の場面でしっかり踏ん張ることができたし、今日一番の収穫だったと思う」  右腕にとって巨人は、昨年6月16日(ZOZOマリンスタジアム)に来日後初完封を挙げた相手。散発4安打の快投に続いて、この日も巨人打線を苦しめた。  開幕2戦目となる、30日の楽天戦(ZOZOマリン)での先発が内定している助っ人右腕が、2年目のシーズンへ向けて期待を膨らませる投球を披露した。

◆巨人・陽岱鋼外野手(32)が23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)に「7番・右翼」で先発出場。2点を追う四回2死一塁から、左翼席への2ランを放った。  「投手が代わった直後だったのでコンパクトに、速い球に合わせていきました。インコースの球をうまくさばけました」  先発のボルシンガーに代わり、高野が登板した直後だ。2球目の直球を捉え、21日の西武戦(メットライフ)から2戦連発となる、オープン戦第3号となった。

◆巨人・菅野智之投手(29)が23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)に先発。29日の開幕戦(対広島、マツダ)前最後の登板で、3回51球を投げ3安打1失点だった。  「きょうはテーマというより、投げたいボールであったり、ここまでやってきたことを確認して投げた。もう時間はないので、最善の準備はしたと思っていますし、1点は取られましたけど、いい調整ができたと思います」  一球一球を確認するように、しっかりと投じた。二回2死からはロッテの新助っ人、バルガス(前ツインズ3A)に右翼席の看板に直撃する特大ソロを浴びたが、それ以外は走者を許しても、落ち着いた投球で、両サイドに制球。スライダーやカットボールの曲がり幅も確認しつつ、後続を切った。  ロッテのD1位・藤原(大阪桐蔭高)とは2打席の対戦で、二ゴロと見逃し三振と完全に封じた。「うまく小林と話し合いもできましたし、いい状態で開幕を迎えられると思います」と菅野。残り1週間を切り、いよいよ開幕が近づいてきた。

◆巨人・上原浩治投手(43)が23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)の四回から2番手として登板。1回17球を投げ、2安打1失点だった。  「まずは投げることが大事だったので。取られたくなかったですけど、点を取られて残念ですね」  昨年10月に左膝のクリーニング手術を受け、今季初めての1軍登板となった上原。先頭・中村に右中間二塁打を浴びると、続く井上にはカウント0-2と追い込んでから、123キロのフォークを中前適時打とされた。その後は後続を3人で抑え、レアードからは空振り三振も奪った。  開幕1軍へ向けて、まだ諦めてはいない。「まずはそこ(開幕1軍)を目標にしている。一日一日目標を作ってやっているので」と上原。4月3日に44歳を迎えるベテランは、一歩一歩前に進む。

◆ロッテの清田育宏外野手(33)が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)の八回、代打で登場し、右翼席への2ラン本塁打を放った。  まさかのハプニングだ。八回1死一塁、代打が告げられると一度は「代打・清田」の場内アナウンスが入ったものの、直後に再び「荻野貴司」のアナウンスが...。場内のざわつきがまだ収まらないうちに、清田が初球のカーブを右翼席へ運んだ。  開幕1軍へ生き残りを目指す男が、意地の代打アーチを放った。

◆ロッテのケニス・バルガス内野手(28)が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に「7番・DH」で出場し、二回の左打席での看板直撃弾に続いて、八回、今度は右打席で左翼席上段への特大アーチを放った。  「自分でもどこまで飛んだかわからない。後でリプレイをみるのが楽しみだ」  5-2の八回1死一塁、右打席に入った両打ちの助っ人砲は、2ボール2ストライクから巨人・吉川光の7球目の内角へのスライダーを完璧に捉えた。大きな歓声とともに、打球は歓喜のカモメ党が見守る左翼席へと消えていった。

◆巨人のテイラー・ヤングマン投手(29)が23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)の五回から3番手で登板。開幕前最後の登板で、3回49球を投げ3安打1失点だった。  「最初のイニングはよかったけど、2、3イニング目は苦しんでいた。でも、何が足りないのかは知っているので、修正できると思う」  五回は三者凡退に抑えるも、六回は四球を与えてピンチを背負った。七回は先頭・レアードに左前打とされ、1死三塁となったあと、遊ゴロの間に1点を失った。  それでも「自分が計画したとおり、順調にきている。開幕を非常に楽しみにしている」と助っ人右腕。今季は1年間ローテーションを守り抜く。

◆ロッテのドラフト1位・藤原恭大外野手(18)=大阪桐蔭高=が23日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に「1番・中堅」で2試合連続のスタメン出場。巨人のエース・菅野との初対決は2打数0安打に抑え込まれた。  「コントロールも、真っすぐも変化球も、全部すごかった」  一回先頭の第1打席は、オール内角直球勝負の菅野に対して初球からフルスイングで挑んだ。「1球目から動く感じがして、変化球も来るのかと思ったので、難しかった」と2ストライクからの4球目、最後は二ゴロに倒れた。  三回の第2打席は、変化球勝負。変化球が5球続いて2ボール2ストライクからの6球目の146キロ直球はファールにしたが、「ボールかなと思ったけど、予想以上に曲がってきて、手が出なかった。すごくいいボールでした」と最後は125キロの外角へのカーブに手が出ず、見逃し三振に終わった。  日本を代表するエースとの対戦に藤原は「日本を代表する投手と対戦ができたので、しっかり今後に生かしていきたい」と前を向いた。  井口監督も「セ・リーグで一番いいピッチャーを見れたということで、結果は別として対戦で自分の感覚をつかんでいければいい」と今後の成長に期待を寄せた。

◆左ふくらはぎの張りで離脱していた巨人・阿部慎之助捕手(40)が23日、1軍に合流。ロッテとのオープン戦(東京ドーム)に途中出場し、安打を放った。  八回1死一塁で代打で登場すると、唐川の初球、136キロのスライダーに反応。右前に運び、「打って走れた。それが一番。本能だね」と振り返った。  12日に離脱した際は開幕1軍は難しいとみられていたが、懸命のリハビリを経て状態を上げてきた。まだ万全とはいえないものの、40歳のベテランが奮闘している。

◆巨人の陽岱鋼が2戦連発となる2本塁打を放った。四回2死一塁で、代わったばかりの高野の内角直球を左翼席へ運び「うまくさばけた。コンパクトに速い球に合わせていった」と納得の表情を浮かべた。  八回2死一、二塁では外角球を押し込んで右翼席へ4号3ランを放り込んだ。「開幕戦先発出場は決まっていない。出ているときはどんどんアピールしないと」と貪欲に話した。 阿部(左ふくらはぎ痛から復帰し、八回に代打で右前打) 「打って走れたことが一番」 ビヤヌエバ(寝違えによる首痛から復帰して1安打) 「もう大丈夫です」 巨人・宮本投手総合コーチ(菅野に) 「エースとしての自覚が見えた3イニングだった」

◆代走のスペシャリストになる。ロッテの9年目・伊志嶺翔大外野手(30)が23日、巨人とのオープン戦の七回にに代走で出場。好走塁で決勝のホームを踏んだ。  2-2の七回先頭の6番・レアードが左前打で出塁すると、すかさず井口監督が代走を告げた。  続くバルガスの4球目に鮮やかに二盗に成功すると、内野ゴロの間に三塁へ進んだ。  1死三塁、大きく前進してきた内野の守備位置を見て、「思い切ってギャンブルスタートでいこう」と判断。田村のバットにボールが当たった瞬間、猛然と本塁へ突っ込むと、遊ゴロの間に決勝のホームを踏み「うまく反応できた」と納得の表情を浮かべた。  15日に1日限定昇格で出場した台湾・ラミゴとの交流試合で4盗塁。19日に再昇格し「そういう役割だと直接言われたわけではないけれど、自分はそのつもりでやっている。途中から出ていけるように、しっかり準備をしたい」と代走の切り札としての覚悟を決めた。  伊志嶺の好走塁に井口監督も「長打を打つ人が増えた分、走れる人がスタメンでは少なくなっている。競っている場面でああいう点の取り方は一番大事になってくるので、伊志嶺の走塁は非常に大事」と高評価。「彼の一番の持ち味は足なので、そこをフルに生かせたらいい」と代走のスペシャリストとしての期待を寄せた。

◆巨人は23日、ロッテとのオープン戦(東京ドーム)に5-8で敗れた。開幕投手を務める菅野智之投手(29)がオープン戦最後の調整登板で順調な調整ぶりを見せた。また、上原浩治投手(43)がオフに左膝の手術を行ってから初めて1軍で登板し、1回1失点だった。原辰徳監督(60)の試合後の主なやりとりは以下の通り。  --菅野は順調  「と、思います」  --シーズン通してエースとして戦ってほしい  「そうですね。スタンバイOKということでしょう」  --5番争いが激化する中で陽岱鋼が2発  「そうですね。亀井もしっかり打っているし、いいことですね」  --上原は  「もうちょっと時間があるし、明日ゲームがありますから。ここでどうというのはね。残っている今までやってきた人たちの方がやや上かなと言う感じはあるね」  --阿部は  「まあまあ、いい形でいい役割を持つことができれば一番いいと思いますね」  --吉川光が乱調  「ずっといい状態で(吉川)光夫はきているので、そろそろお灸をピッとすえたと」  --クックも失点  「明日投げるのかどうかピッチングコーチに聞いていませんけど、きょうも真っすぐがまあまあ走っていたしね」

◆オープン戦最後の登板となった菅野は、3回51球を投げ、3安打1失点。二回2死でバルガスに右越えの特大弾を浴びたが、それ以外は一球一球を丁寧に投じ、「1点は取られたけど、いい調整ができたと思う」と納得の表情だった。2年連続5度目の開幕投手(29日、対広島)に向けて「ワクワク感は変わることがないし、むしろ強くなっている」と前を向いた。

◆左ふくらはぎの張りで離脱していた阿部が1軍に再合流。八回1死一塁で代打として登場すると、唐川の初球、136キロのスライダーに反応して右前打。「打って走れた。それが一番」とうなずいた。まだダッシュに不安を残すなど万全とはいえないが、40歳のベテラン捕手は、驚異的な回復力で状態を上げてきた。

◆巨人・上原浩治投手(43)が23日、ロッテ戦(東京ドーム)の四回に2番手でオープン戦初登板を果たした。昨年10月に左膝のクリーニング手術を受け、一時は自由契約となったベテラン右腕は今季初の1軍マウンドで、1回17球を投げて2安打1失点。開幕まで1週間を切り、必死のアピールを続ける。  名前がアナウンスされると、東京ドームは大歓声に包まれた。この日、1軍に合流した上原がオープン戦に初登板した。  「まずは、投げるということが大事なのでね。(点を)取られたくなかったけど、取られてしまったので残念ですね」  先頭の中村奨にファウルで粘られた。8球目、この日最速となる137キロの直球を右中間二塁打され、続く井上には2ストライクから123キロのフォークボールを中前へ運ばれ失点。だが、レアードから空振り三振を奪うなど、追加点は許さずに1回を投げ終えた。  「変化球の精度を上げないといけない」。課題を口にしたが、大きな一歩だ。昨年10月に左膝のクリーニング手術を受けて、一時は自由契約に。12月に再契約し、キャンプは2軍スタート。2軍戦で2試合に投げ、1軍を目指してきた。  今季の中継ぎ陣は、20歳の大江や4年目の桜井ら若手が多い。4月3日に44歳となる経験豊かなベテランが加われば厚みを増すが、「もう少し時間がかかる」と宮本投手総合コーチ。原監督も「今までやってきた人たちの方が、まだ上かなというのがある」と、さらなる安定感を求めた。  開幕1軍は厳しくなったが、現役最年長は「まだまだやることはありますから、しっかりと一日一日を無駄にしないようにやっていきたい」と早期の昇格を目指して調整を続ける。(赤尾裕希) 2本塁打で5打点を挙げた巨人・陽岱鋼 「開幕スタメンがまだ決まったわけじゃない。出ているときにどんどんアピールしないといけない」 五回から登板し、3回3安打1失点の巨人・ヤングマン 「自分が計画した通り、順調にきている。開幕を非常に楽しみにしている」

◆衝撃の2発が、4万2912人の大観衆の度肝をぬいた。前日までオープン戦12試合で34打数2安打、打率・059と期待を裏切っていたロッテの新外国人、ケニス・バルガス内野手(28)が、巨人とのオープン戦(東京ドーム)で、左右両打席から特大アーチを放った。  「いいピッチャーなので、いつも以上にアグレッシブに初球からいこうとコーチとも話していた。力まずに80%くらいの力で打てた」  二回は左打席で菅野と初対戦。初球をたたき、右翼席上方の広告看板に当てた(推定飛距離140メートル)。八回に右打席で左腕・吉川光から放った打球は、左翼席上方の広告看板を直撃。公式戦ならば、計200万円相当の賞品または賞金をゲットする大当たりだったが、「普通だね」と不敵な笑みを浮かべた。  理想とするのは、左はメジャー通算311本塁打のロビンソン・カノ(メッツ)、右は同380本塁打のエンカーナシオン(マリナーズ)のスイング。ツインズ時代に球団を通じて入手にした、ネルソン・クルーズ、デービッド・オルティスを含めた4人の映像データをiPadに入れて、研究し続けた。人生6度目という1試合左右両打席での一発に「なかなかないことなので、うれしい」とはにかんだ。  20日に東京ドームで行われたメジャー開幕戦は、シアトルの友人を通じてチケット手にし、現地で観戦した。「レジェンド」と慕うイチローの最後の雄姿に「とても集中して見ていた。両チームに友達がいたけど、イチローばかり見ていたよ。本当にすてきな1日だった」と感激した。あれから3日後、同じグラウンドに立ったバルガスもスタンドに集まったファンを大いに魅了した。(浜浦日向)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
843 0.667
(↓0.06)
-
(-)
64
(+2)
52
(+5)
12
(-)
7
(+1)
0.234
(-)
3.380
(↓0.07)
2
(2↑)
ORIX
952 0.643
(↑0.028)
0
(↓1)
61
(+4)
51
(+2)
11
(-)
19
(-)
0.261
(-)
2.030
(-)
2
(2↑)
ソフトバンク
950 0.643
(↑0.028)
0
(↓1)
52
(+5)
49
(+2)
13
(+1)
9
(+1)
0.251
(↑0.007)
3.430
(↑0.11)
4
(2↓)
楽天
742 0.636
(↓0.064)
0.5
(-)
59
(+3)
43
(+4)
12
(+1)
8
(-)
0.246
(↓0.007)
2.970
(↓0.11)
5
(2↓)
巨人
960 0.600
(↓0.043)
0.5
(-)
70
(+5)
61
(+8)
16
(+2)
12
(+2)
0.252
(↑0.003
3.950
(↓0.29)
6
(-)
ロッテ
661 0.500
(↑0.045)
2
(↑1)
57
(+8)
48
(+5)
10
(+3)
13
(+1)
0.248
(↑0.013
3.520
(↓0.12)
7
(1↑)
西武
671 0.462
(↑0.045)
2.5
(↑1)
57
(+4)
73
(+3)
8
(-)
18
(+1)
0.249
(↓0.004)
4.150
(↑0.09)
8
(1↑)
中日
792 0.438
(↑0.038)
3
(↑1)
50
(+4)
58
(+3)
10
(+1)
10
(+1)
0.214
(↑0.001)
3.020
(↑0.06)
9
(3↓)
DeNA
574 0.417
(↓0.038)
3
(-)
53
(+3)
64
(+4)
14
(+1)
5
(-)
0.251
(↓0.001)
3.640
(↑0.03)
10
(1↑)
ヤクルト
691 0.400
(↑0.043)
3.5
(↑1)
71
(+5)
77
(-)
16
(-)
19
(-)
0.255
(↑0.001)
4.300
(↑0.29)
11
(1↓)
日本ハム
363 0.333
(↓0.042)
3.5
(-)
46
(-)
45
(+5)
14
(-)
8
(-)
0.259
(↓0.015)
3.810
(↓0.12)
12
(-)
阪神
4111 0.267
(↓0.019)
5.5
(-)
47
(+2)
66
(+4)
11
(-)
16
(+1)
0.226
(↑0.004)
3.820
(↑0.13)