広島(☆5対1★)日本ハム =オープン戦2回戦(2019.03.13)・マツダスタジアム=
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日本ハム
0001000001621
広島
11111000X5800
勝利投手:野村 祐輔(1勝0敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】西川 遥輝(1号・4回表ソロ)

  DAZN
◆広島は、先発・野村が4回5安打1失点。持ち味である要所を締めるピッチングを見せた。対する日本ハムは、先発・上沢が4回4失点。開幕投手に指名されている右腕が、前回登板に続いて結果を残せなかった。

◆開幕投手に決定している日本ハム上沢直之が広島とのオープン戦に先発し、4回を7安打4失点。4回5安打3失点だった前回6日のロッテ戦に続き「思ったように投げられない感じが続いている」と、調整に不安を残した。 6三振を奪いながらも毎回失点を喫した。「投げていて、気持ち悪い。全然、体重が乗って来ない」。体重移動に四苦八苦し、直球で勝負ができない。沖縄での春季キャンプ中から、自身のフォームに違和感を覚えていた。比較映像を作り、繰り返しチェックするなど試行錯誤が続く。 「シーズン中、こういう時期をうまく乗り切るための練習だと思って我慢するしかない。開幕へ向けて『これだ』というのをつかめたら」。次回登板が、恐らくオープン戦最後の登板となる。初の大役へ、改善の糸口をつかめるか。

◆侍ジャパンでの試合を終えた日本ハム西川遥輝外野手が、オープン戦1号を放った。先頭の4回、フルカウントから真ん中に入ったスライダーを右翼席へ放り込んだ。「入らないと思いましたけど。8割、風(の影響)です」と謙遜した。 初めてのフル代表は「良い経験でプラスに働くことばかりだった。プレミア12を目指して頑張ります」。再び侍入りを目指す。

◆日本ハム上原健太投手が、先発ローテーション入りへアピールした。6回に3番手でオープン戦初登板。1イニング目は3者凡退、2イニング目はメヒアに死球も、切り替えて2回無安打無失点だった。 「中継ぎで投げましたが、先発の気持ちで(マウンドに)上がることが出来た。ボールの強さとストライク先行の1番大事なところが出来た」と手応えをかみしめた。

◆衝撃の3者連続見逃し三振だ。広島の新助っ人左腕カイル・レグナルト(30=メッツ3A)が日本ハム戦の9回に登場。谷内、石川亮、横尾の右打者から、スライダー、カーブ、150キロの直球とすべて違う球種で三振を奪った。「ハンマー」と呼ばれる決め球パワーカーブの封印も解き、勝利の方程式入りを猛アピール。外国人枠の使い方に悩む佐々岡投手コーチに、うれしい悲鳴を上げさせた。ふだんは温厚なレグナルトが、目を血走らせたままベンチ裏に引き揚げてきた。9回の1イニングを3者連続三振締め。マックスに高まった興奮は簡単に収まらない。周囲に目もくれず、控室に消えていった。「スイッチが入ったら球場の音楽も声援も聞こえなくなる。今日は少し歓声が聞こえたけどね」。笑顔で振り返ったのは、終了後2時間近くたってからだった。 衝撃の奪三振ショーだった。先頭谷内への決め球は、外角のボールゾーンからストライクゾーンに曲げる通称「バックドア」のスライダー。続く石川亮へは、米国で「ハンマー」と呼ばれたパワーカーブ。外角のボールゾーンから真ん中低めまで曲がり落ちる軌道で、実戦ではここ2戦封印していた魔球だった。最後は横尾の内角低めに150キロの直球を投げ込んだ。いずれも見逃し。打者があぜんと見送った。 レグナルトは米国時代、6、7月に本来の腕の振りになり、9、10月が最高の状態になるという。「シーズンが深まればもっといい直球が投げられる。カーブももっと腕を伸ばしてリリースできるから、直球の軌道に近くなって打ちにくくなるはず」。さらに調子を上げることまで予告した。 新しい環境にストレスを感じた時期もあったが、日本流を受け入れる覚悟を固めている。来日前に日本野球を論じたロバート・ホワイティングのベストセラー「和を持って日本となす」を読破。広島で500ドル(約5万5000円)の自転車を購入し、通勤の足にした。この日は「『一蘭』でディナーだ」と、お気に入りのラーメン店行きを予告してサドルにまたがった。ここにきて調子を上げてきたのは、偶然ではない。 外国人4枠のうち、投手に割り当てられるのは3枠が基本線。先発はジョンソンが確定し、2軍調整中の新助っ人ローレンスも評価を上げている。リリーフ陣はレグナルトに加え、この日はフランスアとヘルウェグも好投。競争はもう少し続く。佐々岡投手コーチは「なかなか選びにくい。うれしい悩み」と明かしたが、レグナルトの快投はしっかりインプットした様子だった。【村野森】

◆広島長野久義外野手(34)が5回から中堅守備に就いた。 8回、松本の右中間の飛球に一直線で落下地点に走り、ライト正随を制して捕球。巨人時代から主戦場としたポジションで、マツダスタジアムでもプレー経験があるだけに終始落ち着いていた。 試合後本人はコメントを控えたが、広瀬外野守備走塁コーチは「シーズンに入ってもある。中堅の経験があるので、いいと思います」と太鼓判を押した。

◆先発ローテーション入りが確定している広島野村祐輔投手(29)が、4回5安打1失点とまずまずの投球を見せた。 打者10人への初球にストライクを投げ、主導権を握った。西川に右越えソロを浴びたが「ボールが低めに集まっていて、持ち味は出せた。70点ぐらい」と振り返った。今後はカーブを有効に使うことをテーマに、投球の完成度を高めていく。

◆広島菊池涼介内野手(29)が2安打2盗塁をマークした。 2番二塁で先発。1回に遊撃内野安打で出塁し、2死後バティスタの初球に二盗を決めた。四球で出塁した3回も二盗に成功し、バティスタの中前打で生還。4回2死二、三塁の第3打席では、二塁への当たりで一塁へヘッドスライディングし、内野安打をもぎ取った。 「ない、ない」とコメントを残さなかったが、機動力と得点への執念を見せつけた。

◆19年のカープは下位打線も息をつけない。広島会沢翼捕手(30)が日本ハムとのオープン戦(マツダスタジアム)でまたもマルチ安打をマーク。オープン戦打率は規定打席未到達ながら、7割6分9厘。正捕手として投手陣を好リードするだけでなく、下位打線で強打の捕手として打線に厚みをもたらしている。攻守両面で円熟期を感じさせるコイの正妻が、球団初4連覇への旗手となる。3打数2安打でも、打率を落とした。試合前まで打率8割と絶好調の会沢が、オープン戦4度目のマルチ安打。日本ハム開幕投手の上沢から2回は真っすぐを、4回はカーブを2打席続けて中堅前に落とした。バットを振り抜いているからこそ生まれた安打。第3打席に一邪飛に倒れ、打率はわずかにダウン。だが、驚異の7割6分9厘。開幕前に早くも"確変"モードに入った。 「投手と勝負できている。開幕も近づいているので、自分が納得できる内容を求めていきたい。率は気にしていない」 2月24日のオープン戦初戦(DeNA戦)で猛打賞のスタートを切ってから、打ち出の小づちのように安打を量産している。試合前には緒方監督から「今日は4番でいくか? (ダイエーなどで活躍した)城島のようだから、今度からアツではなくジョーと呼ぼうか?」とからかわれたほど。スタメン出場全5試合で安打を放ち、先発したゲームで出塁できなかったのは、この日の3打席目が初めて。複数打席立った試合では、すべてマルチ安打を記録している。 昨季までバッテリーをほとんど組んでいなかったジョンソンを含め、今年は主戦級をけん引する絶対的正捕手と期待される。この試合は先発野村を好リードし、すでに開幕ローテ入りが決まっている大瀬良、ジョンソン、床田、野村の4投手全員に白星をつけた。理想の捕手像を「勝てる捕手」とする会沢は言動で引っ張る。「昨日はピリッとしなかったので、今日はいい試合ができて良かった」。投手陣だけではない。選手会長として、チーム全体をまとめる覚悟でいる。 オープン戦打率に注目が集まるが、本人は冷静だ。「いいときもあれば悪いときもある。内容を求めていきたい」。今はまだ準備期間に過ぎない。確変中にも足もとを見つめる選手会長が、確かな足取りで4連覇に挑むシーズン開幕を目指している。【前原淳】 ▽オープン戦での高打率 規定打席到達で打率5割以上だったのは、00年イチロー(オリックス)が最後。同年は初出場から6試合目まですべてヒットを打ち、15打数12安打の打率8割。最終的には、出場12試合で31打数17安打の打率5割4分8厘を記録した。近年の規定以外の選手では、01年大道(ダイエー)が17打数11安打の6割4分7厘、06年井上(ロッテ)が20打数13安打の6割5分の高打率をマークしている。 ▽シーズン高打率の捕手 捕手のシーズン最高打率は12年阿部(巨人)の3割4分で、首位打者は65年野村(南海)91年古田(ヤクルト)前記阿部の過去3人だけ。また広島の捕手では96年西山の3割1分4厘が最高で、3割以上は西山しかいない。

◆広島・野村祐輔投手(29)が13日、日本ハムとのオープン戦(マツダ)に先発し、4回を5安打1失点に抑えた。  「きょうは良い感じで投げることができた。70点ぐらいですかね。ボールを低めに集めることができたし、持ち味を出せたと思います」  課題の立ち上がりを克服した。一回に先頭の浅間をカットボールで左飛に打ち取ると、続く大田をシュートで遊ゴロ、西川をチェンジアップで投ゴロに料理し、1イニングわずか11球の好スタートを切った。  3-0の四回、先頭の西川にスライダーをとらえられて、右翼へソロを浴びたが、失点はこの1点のみ。すでに開幕ローテ入りを決めている右腕は「全部の球種を使って抑えないといけない。持ち味を出せるようにしっかり準備をしたい」と静かなる闘志を燃やした。

◆広島は先発枠を担う野村が4回で5安打を許しても、西川の一発による1失点。低めに集める持ち味を示した。菊池涼が2安打2盗塁。日本ハムの開幕投手を務める上沢は制球が甘く、4回4失点と不安を残した。横尾が連日の3安打。

◆日本ハムの開幕投手を務める上沢は球威、制球ともに精彩を欠き、7安打を浴びて4回4失点。前回登板した6日のロッテ戦も4回3失点に終わっており「思ったように投げられないことが続いている。(球に)体重が乗っていない感じ」と悩ましげだった。  昨季はチーム最多の11勝をマーク。今季は先発の中心として、チームを引っ張る働きを求められている。なかなか調子が上がらない状況にも、栗山監督は「やってくれると信じている」と変わらぬ信頼を口にした。 日本ハム・西川(オープン戦初本塁打) 「抜けたスライダーで、一番、ホームランにしやすい球だった。うまく捉えることができた」

◆広島の会沢が2安打を放ち、オープン戦はこれで13打数10安打、打率7割6分9厘と驚異的だ。日本ハム開幕投手の上沢に対し、二回に高めの直球を中前に運ぶと、四回は外角変化球を再び中前へ。強打が魅力の捕手は「率は気にしていない。もっと納得できる内容を求めて打席に入りたい」と貪欲だった。  守備でも大田の二盗を阻止するなど、存在感を発揮し「オープン戦はどんどん走ってくる。しっかりシーズンに向けて準備したい」と話した。 レグナルト(九回を3者三振) 「いつもと気持ちは一緒。ストライクをしっかりと投げて、ゾーンで勝負する。そのことを考えて臨んだ」

◆広島の新助っ人、カイル・レグナルト投手(30)=前メッツ傘下3A=が13日、日本ハムとのオープン戦(マツダ)で鮮烈な本拠地デビューを飾った。5-1の九回にマウンドの上がると、三者連続見逃し三振で締めくくった。  「しっかりとストライクゾーンに投げることを意識した。ボールが走ってきたので、シーズンに向けてしっかり準備したいね」  先頭・谷内を追い込んでから3球ファウルで粘られたが、スライダーで見逃し三振に斬って勢い乗った。代打・石川亮に鋭く落ちるカーブで、オープン戦打撃好調の横尾を来日最速150キロの直球で見逃し三振に仕留めて、捕手の石原と喜びを分かち合った。  レグナルトは米国出身の技巧派左腕で、直球は最速152キロ、スライダー、カーブ、チェンジアップを操る。特に「ハンマーカーブ」を称される鋭く変化する120キロ台のカーブは決め球としても、カウント球としても有効で、キャンプ中に視察に来たセ・リーグのスコアラーの1人は「良い投手。左腕であそこまで変化するカーブを投げられる投手は日本にはなかなかいない」と絶賛するぐらいの切れ味を持っている。

◆3月29日のオリックス戦(札幌ドーム)で開幕投手を務める上沢は、毎回失点の4回7安打4失点。前回登板した6日のロッテ戦(鎌ケ谷)も4回3失点と調子が上がらず「何となく気持ちが悪いですね...。体重が全然乗ってこない」と、投球フォームの違和感を口にした。好調時の動画と比較するなど試行錯誤中だといい「開幕に向け、これだというものをつかみたい」と誓った。

◆"おにぎり君"こと横尾が、二回に野村のシュートを中前へ打ち返すなど連日の3安打。「キャンプからやってきたことが結果に出ているかなと思う」と手応えを明かした。オープン戦打率を・429とし、空席の二塁、三塁の定位置獲得へ猛アピール中。栗山監督は「状態がすごくいい。自分が取りにいくんだという気持ちが伝わっている」と評価した。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
511 0.833
(↑0.033)
-
(-)
41
(+5)
29
(+1)
5
(-)
4
(+4)
0.280
(↓0.003)
4.140
(↑0.53)
2
(1↓)
楽天
411 0.800
(-)
0.5
(↑0.5)
36
(+3)
19
(+3)
6
(-)
3
(+1)
0.289
(↓0.013)
2.500
(↑0.3)
3
(-)
ORIX
521 0.714
(-)
0.5
(↑0.5)
40
(+2)
30
(+2)
6
(-)
13
(-)
0.293
(↓0.006)
2.380
(↑0.05)
3
(1↑)
ソフトバンク
520 0.714
(↑0.047)
0.5
(-)
25
(+3)
24
(+2)
5
(-)
2
(-)
0.226
(↓0.006)
3.430
(↑0.24)
5
(1↑)
巨人
550 0.500
(↓0.056)
2
(↓1)
34
(+2)
38
(+3)
7
(-)
6
(-)
0.239
(↓0.005)
3.620
(↑0.25)
5
(-)
ロッテ
331 0.500
(↓0.1)
2
(↓1)
28
(+5)
26
(+9)
3
(-)
7
(-)
0.218
(↑0.004)
3.430
(↓0.93)
5
(2↑)
ヤクルト
550 0.500
(↑0.056)
2
(-)
43
(+9)
41
(+5)
9
(-)
8
(+1)
0.241
(↑0.008)
3.540
(↓0.16)
8
(2↑)
DeNA
243 0.333
(-)
3
(↓0.5)
29
(+3)
41
(+3)
7
(+1)
4
(-)
0.246
(↓0.008)
4.440
(↑0.19)
8
(-)
日本ハム
242 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
37
(+1)
29
(+5)
10
(+1)
5
(+1)
0.279
(↓0.009)
3.650
(↓0.26)
8
(2↑)
西武
241 0.333
(-)
3
(↓0.5)
34
(+2)
38
(+2)
4
(-)
6
(-)
0.263
(↓0.003)
3.360
(↑0.4)
8
(1↑)
中日
361 0.333
(↓0.042)
3.5
(↓1)
25
(+2)
39
(+4)
4
(-)
2
(-)
0.190
(-)
3.800
(↑0.09)
12
(-)
阪神
261 0.250
(↑0.107)
4
(-)
21
(+4)
39
(+2)
4
(+1)
9
(+1)
0.216
(↑0.013)
4.500
(↑0.34)