阪神(★0対4☆)ヤクルト =リーグ戦20回戦・阪神甲子園球場=
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ヤクルト
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阪神
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勝利投手:原 樹理(5勝7敗0S)
敗戦投手:小野 泰己(7勝6敗0S)
  DAZN
◆ヤクルトが3連勝。ヤクルトは初回、バレンティンが適時打を放ち、幸先良く1点を先制する。そのまま迎えた6回表には、原と青木に適時打が飛び出し、3点を追加した。投げては、先発・原が8回無失点の快投で今季5勝目。敗れた阪神は、打線が2安打無得点と沈黙した。

◆阪神にショッキングなアクシデントだ。北條史也内野手が4回の守備で負傷した。 1死からヤクルト井野が放った三遊間へのゴロにダイビング。捕球には成功したものの、そのまま倒れ込み、起き上がることが出来なくなった。左肩を抑えたまま動けず、審判が担架を要請。トレーナーに付き添われ、運ばれた。そのまま負傷交代。試合中に自力で歩き、無言でクラブハウスへと戻った。遊撃は植田海内野手に代わった。 北條は試合前までで61試合に出場。打率3割2分4厘、1本塁打をマークするなど好調をキープし、9月12日からは1番打者として出場していた。 阪神は9月11日中日戦(甲子園)で福留孝介外野手が負傷。内野安打を放った際、右太ももに張りを訴えて途中交代していた。 また糸井嘉男外野手も6月30日に死球を受けて右足腓骨(ひこつ)を骨折。手負いのままプレーを続けている。CS争いが激しさを増すなか、北條が離脱となれば大きな痛手となる。

◆阪神先発小野泰己投手は5回2/3を投げて8安打4失点で降板した。 1回の先頭坂口に二塁打を浴び、1死一、二塁からバレンティンに先制適時打を浴びた。2回以降は走者を背負いながら踏ん張ったが、雨の強まった6回につかまった。2死から西浦に中前打を浴び、井野には四球。2死一、二塁とされ、投手の原に左前適時打を浴びた。さらに坂口に四球を与えたところで降板。2番手能見が青木に2点適時打を許した。小野は114球を投げたが、8勝目はならなかった。 「常にランナーを背負う状況を作ってしまい、球数も多くなり、攻撃にリズムを作るような投球ができませんでした。6回は投手のところで抑えなければいけませんでした」と振り返った。

◆阪神にショッキングなアクシデントだ。北條史也内野手が4回の守備で左肩を負傷した。試合後、球団広報は「左肩の亜脱臼のような症状。病院には行かず、様子を見ている」と発表した。 1死からヤクルト井野が放った三遊間への打球にダイビング。捕球には成功したが倒れ込んだまま起き上がることができず、左肩を押さえて苦悶(くもん)の表情。審判が担架を要請し、トレーナーに付き添われて運ばれた。遊撃は植田海内野手に代わった。 北條は試合前までで61試合に出場。規定打席には足りていないが打率3割2分4厘、1本塁打をマークするなど好調をキープし、12日からは1番打者として出場していた。 阪神は11日の中日戦(甲子園)で福留孝介外野手が負傷。内野安打を放った際、右太ももに張りを訴えて途中交代していた。また糸井嘉男外野手も6月30日に死球を受けて右足腓骨(ひこつ)を骨折。手負いのままプレーを続けている。CS争いが激しさを増す中、北條が離脱となれば大きな痛手となる。

◆ヤクルトが引き分けを挟んでの3連勝で、貯金を2に増やした。 先発原樹理投手が8回2安打無失点と好投。打線も初回にバレンティンの先制適時打以降は好機を生かせなかったが、6回に原と青木の適時打で3点を加えて逃げ切りに成功した。 小川淳司監督は「原は良かった。緩急をよく使えた。ナイスピッチング。1点を取った後はチャンスをつくりながらも(無得点で)嫌な流れだったが、青木が一発で仕留めてくれた。あの点は大きかった」と振り返った。 クライマックス・シリーズ(CS)進出を争う3位巨人とは4ゲーム差、4位阪神とは5・5ゲーム差をつけた。CS進出に1歩前進したが、指揮官は「この前も貯金2にいってすぐにマイナスになった。増やすために1戦1戦戦うことに変わりはない。明日、切り替えて戦うだけ」と引き締めた。

◆ヤクルト原樹理投手が8回2安打無失点で5勝目を挙げた。 140キロ台の直球と変化球を駆使して阪神打線を翻弄(ほんろう)。雨が降る中でも冷静さを保って相手に隙を見せなかった。 「(捕手の)井野さんが引っ張ってくれた。丁寧にタイミングを外しながらできた。スライダー、カーブ、シュート、カットボールを混ぜながら、的を絞らさずにできたかな」と自身の投球に及第点をつけつつ「残り試合が少ないので。そこが一番のポイント。そこでいい投球をしてこそ、良かったなと思う。『勝ってかぶとの緒を締めよ』じゃないけど、謙虚にいきたい」と手綱を締めた。

◆雨にも負けず、阪神にも負けず-。ヤクルト原がほぼ完璧な投球で阪神を圧倒した。140キロ台中盤の直球を軸に変化球を交え、5回2死まで完全投球。ナバーロに初安打を許した後も、動揺せずに凡打の山を築いた。8回2安打無失点で5勝目。打っては6回に適時打を放つなど投打で躍動し、チームを3連勝に導いた。「安打も少なく良かった」とホッとした表情を見せた。 好投の要因は最大差42キロの緩急だ。この日最速146キロの直球と104キロのカーブに、120キロ台のスライダーやカットボール、フォークをまぶした。強気のシュートでグイグイ押したかつてのスタイルとは別人の投球術だった。 通算162勝左腕が緩急の大事さを再認識させてくれた。球界屈指の技巧派の石川から「長い回を投げるなら目線を変えるのは必要。だから緩急がいる。カーブを使えば、もっと楽にいける」と助言された。7回2死で糸井を108キロのカーブで崩して二ゴロに仕留めるなど硬軟織り交ぜ、「的を絞らせないようにできたかな」とうなずいた。 7月の先発復帰後は8戦4勝2敗と安定感を見せる。小川監督からも「緩急をよく使えた。ナイスピッチング」と称賛されたが、原は「今日は今日」と線を引いた。「残り試合が少ないので、そこが一番のポイント。そこでいい投球をしてこそ良かったなと思う」と先を見据えた。残り17試合で3位巨人とは4ゲーム差。たくましさを増す右腕が、ヤクルトをさらなる高みへと引き上げていく。【浜本卓也】 ▼ヤクルト原がビジターではプロ1年目の16年5月8日阪神戦(甲子園)以来2度目の勝利。ビジターでは13連敗中だった。

◆雨が降り続けたマウンド。ポケットのロジンバッグを何度もさわり、阪神小野泰己投手(24)は何とか状況を打破しようとした。だが懸命な思いもむなしく、粘りきることが出来なかった。5回2/3を投げて8安打4失点。5四球を与え、3者凡退はなし。常に土俵際に立たされる苦しい投球で、6敗目を喫した。 「安打を打たれて、四球を出して、常にピンチを抱えながらの投球になってしまった。攻撃にリズムをつなぐ投球が出来なかった」 6回2死から崩れた。西浦に中安を許し、井野にフルカウントからの8球目が外れて四球。一、二塁とされ、投手の原に左前適時打を許した。「一番もったいないところ。抑えていれば、何とか最少失点でいけたのかなと思う」と猛省。引きずるかのように、続く坂口にも四球を与えた。ここでベンチからタオルが投げられて降板。2番手能見も勢いを止められなかった。 2度の出場選手登録抹消はあったが、ここまで先発ローテで回ってきた。メッセンジャーの25試合に次ぐ20試合で先発。香田投手コーチは「ブルペンではいいんですけど、試合になったときの制球力。そこはずっと課題」と話し、「ずっと投げさせてもらっている。責任感というのをもう少し表してくれればいいですね。ものがいいだけに」と厳しかった。金本監督も「簡単に2死をとって7、8、9番での1点。そこからの3点はベンチもガクッとくるし、もったいない」と語った。 初回もバレンティンに適時打を浴びて先取点を献上。チームとしても4戦連続で1回に失点した。1回に失点した試合は15勝27敗。指揮官も「続きますわね、ちょっとね。流れをきってほしい」と要求した。主導権を渡さないためにも、今こそ先発陣の奮起が求められる。【池本泰尚】

◆虎が非常事態に陥った。阪神北條史也内野手(24)がヤクルト20回戦(甲子園)で左肩を痛め、亜脱臼の症状で退場した。4回の守備で三遊間の打球に飛び込み、同箇所を負傷。この日は病院に行かなかったが、今日15日に状態を確認するため、戦線離脱する可能性も出てきた。試合は2安打で完封負け。借金は今季最多タイの9に膨れた。2位ヤクルトと5・5ゲーム差に離され、本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)開催が遠のいていく。 逆転でのCS進出に望みをつなぐはずが、追い打ちをかけられるような黒星を喫した。衝撃的な光景に、甲子園が息をのんだ。1点差の4回1死。井野の三遊間へのゴロを遊撃北條がダイブして好捕した。だが、起き上がれない。飛び込んだ際、左肩を強く地面に打ちつけた格好になった。 北條は激痛で顔を引きつらせた。右手で左肩を押さえたまま動けない。担架で運ばれて途中交代すると、場内がざわめいた。金本監督が「脱臼でしょう...」と浮かない表情を見せれば、片岡ヘッド兼打撃コーチも「心配やね...。(判断は)明日やね」と振り返った。試合後、球団広報は左肩の亜脱臼の見立てだと説明。この日は病院に行かず、様子を見ている状況。今日15日の回復ぶりからプレーの可否を判断するが、戦線離脱する可能性も出てきた。 北條を欠けば大きな痛手だ。7月以降、遊撃レギュラーに定着。規定打席未満だが、62試合に出場して高打率の3割2分2厘をマークするなど、今季育った若手の筆頭格だった。試合中に自力で歩いてクラブハウスへ向かったが、1、2番を任せられるリードオフマンが離脱すれば、CS圏内を狙うチームにとってダメージは計り知れない。 11日中日戦では先発メッセンジャーが4回途中に危険球退場。開幕からのフル回転で疲労蓄積しているとみられ、翌12日に出場選手登録を抹消された。11日には福留も走塁中に右太ももの張りを訴えており、その後3戦欠場。エースを欠き、主軸がプレーもままならない非常事態に陥っていた。この日は元気印が負傷し、弱り目にたたり目だ。 悪循環を断てず、ヤクルト先発原に凡打を重ねた。右打者は胸元をえぐってくるシュートに手を焼き、左打者はスライダーなどを駆使した投球に戸惑った。散発2安打で今季11度目の完封負け。金本監督は「原点」と言い切り、若手に闘志を求めた。「福留を欠いて迫力不足ですけど若い選手が何とか結果を恐れず、強い気持ちを持ってやってほしい。投手に向かっていく姿勢をちょっと忘れてるんじゃないかな」。2位ヤクルトとの直接対決は残り5戦だが5・5ゲーム差。最下位DeNAも1ゲーム差で迫る。瀬戸際で心の強さが試される。【酒井俊作】 ◆亜脱臼(あだっきゅう) 脱臼しかかった状態。関節の可動域を超えた動作により、骨が関節から部分的に押し出され、ずれてしまうこと。痛みやしびれの症状が出ることが多い。骨が関節から完全に外れると脱臼になる。亜脱臼でも程度はさまざまで、15年に阪神陽川が左肩を亜脱臼した際には全体練習合流まで3カ月を要した。16年に左肩亜脱臼の広島鈴木はそのまま試合に出続けた。再発を防ぐために数週間は安静にするのが一般的。

◆阪神の2安打のうち、1本は代打の鳥谷だった。 8回2死から望月の代打で登場。カウント2-2から三遊間を鋭く抜いてみせた。外角を狙った直球が内寄りに入った失投を逃さなかった。今後につながる安打かと問われ「分からないですね」と話したが、負傷した北條の状況によってはベテランの起用法も変わってくる。通算安打はこれで2061本。藤田平氏の球団最多安打記録にあと3本とした。 ▼阪神は2安打で完封負け。完封負けは今季11度目。うち甲子園では7度目で、本拠地での試合を10試合残し昨年と並んだ。ヤクルト戦では3度目で、巨人戦と並び対戦別最多。また2安打は、8月24日巨人戦と並び今季ワーストとなった。

◆ヤクルト・原樹理投手(25)が8回2安打無失点の好投で5勝目(7敗)を挙げた。打っては六回にリードを広げる適時打を放ち投打に活躍した。  ヤクルトは一回二死一、二塁でバレンティンが左前適時打を放ち先制。六回には二死一、二塁で原が左前適時打を放つと、二死満塁で阪神2番手能見から、青木が2点適時打を放ち、一挙に3点を加えて4点差とし、そのまま逃げ切った。  原は五回二死まで無安打投球。その後は八回に鳥谷に安打を浴びたが、わずか2安打と好投した。一方の阪神先発の小野は毎回走者を背負う苦しい投球で5回2/3を4失点だった。

◆阪神の北條が四回の遊撃守備で負傷し、そのまま途中交代した。1死無走者の場面で井野の三遊間への打球を横っ跳びで捕った際に体を打ち付けた。担架で運ばれてグラウンドを去ったが、クラブハウスへは自力で歩いて戻った。球団によると、左肩に亜脱臼のような症状がある。  7月から遊撃手として先発に定着。打率3割2分2厘と好調だっただけに、長期離脱となれば、チームにとって大きな痛手となりそうだ。 阪神・香田投手コーチ(5四球の小野に) 「ブルペンではすごくいいんだけど。試合になったときの制球力がずっと課題」 坂本(8月12日以来の先発マスク。小野に) 「もうちょっと一緒に粘ったり、何とかしてあげられたら良かった」

◆ヤクルトのバレンティンが一回に先制打を放った。「一、二塁でカウントが3ボール2ストライクだったので、大振りせずに先制点を取りにいった」と的確な状況判断からコンパクトな打撃に徹し、外角スライダーを左前にはじき返した。  本塁打は8月26日を最後に遠ざかるが、チーム打撃を忘れず、リーグトップの打点を117に伸ばした。 青木(六回に2点打) 「何としてでも適時打をと思って打席に入った」 小川監督(原に) 「緩急をよく使えていた。ナイスピッチング」

◆ガリガリ! ツンツン! 痛て、痛てててー! 燕(ヤクルト)と兎(巨人)を捕らえそこねてへたれ込んでいたら、竜(中日)と星(DeNA)が尻噛んだり、つっついたりしとるやんけー!  しかし、なんだー? 3位巨人から最下位のDeNAまで2・5ゲーム差という、CS3つ目のイスを争っての、史上最高に激しく、史上最悪にレベルの低い戦いは!?  そんな中でひと際レベルの低さを見せつけた(?)本日の阪神!!  この必死の状況において、あわやパーフェクトを食らいそうな2安打無四球の完封って、ないない!! 一生懸命やってんだから、責められないとはいえ、この大切な時に斬り込み隊長の北條が負傷退場で斬り込まれて、どないすんねん!! どうか、大けがでありませんように...。  大体、何で先発マスクを梅ちゃんから坂本にしたんや? 確かにこのところ小野-梅野はやられているかもしれないけど、やられてるからこそ2人で克服させなきゃ、いつまでも同じ壁の前で立ち止まっとるでー!! しかも、得点力の弱い阪神だけど、梅ちゃんは打撃が上向いていたのにさ...。金本は~ん、前大統領のオバマさんじゃないんだから、「チェンジ」もうやめたって~!!

◆鳥谷は0-4の八回二死走者なしで代打として登場。チーム2安打目となる左前打を放って通算2061安打とした。これで球団の生え抜きでは歴代1位の藤田平氏の記録、2064安打まであと「3」だ。1日のDeNA戦(甲子園)以来、出場4試合ぶりのHランプ。次につながるか、という問いに「分からないです」とだけ答え、足早に引き揚げた。

◆ナバーロが五回二死から原のグラブを弾く強烈な投手強襲安打で、チーム初のHランプを灯した。「きょうはチームとしてはうまくいかなかったけど、自分としては積極的にいった」と手応えを口にしつつ「原にいい投球をされてしまった」と完敗を認めた。3試合連続安打とバットは好調だ。苦境のチームをシュアな打撃で助ける。

◆あれ? 試合前、ベンチ裏に貼り出された両軍のラインアップを見て、記者2年目のトラ番竹村岳が驚いていました。梅野が「8番・捕手」のスタメンを25試合ぶりに外れていたからです。竹村は、練習を終えた直後の梅野に話を聞いたところでした。  「僕ら若手の質問にも、ロッカーに引き揚げる途中で立ち止まって丁寧に答えてくれるんです。きょうも、いつものように練習をしていたので驚きました」  竹村は先日、若手選手を取材にいった鳴尾浜で、池之上格球団本部課長(企画担当)からかけられた言葉を思いだしていました。  「池之上さんから『人間はあいさつだよ。仕事もあいさつからだ。まず元気にあいさつをする』と言われて。自分も基本から大切にしていこうと」  あいさつをしているつもりだけれど、もっと大事にしよう。いま目の前にいる梅野さんのように。そう思いながら話を聞いていた直後だっただけに、丁寧に受け答えしてくれる梅野のふるまいに改めて感じ入っていたのです。  「これは、前回の巨人戦の反省からじゃないかな」  それにしてもなぜ外れたんだろう。首をかしげる竹村に、サブキャップ長友孝輔はそう説明しました。この日の先発・小野は、前回9月8日の巨人戦で四回まで1安打と好投していたものの、五回に坂本勇、岡本、ゲレーロに3本の2ランを浴びて一挙6失点と突然、崩れています。  「金本監督は、『ストライクほしさに外の真っすぐを投げて、真っすぐ一本で狙われている』『もっと踏み込まれないようにしないとね』と苦言を呈していた。坂本捕手と組ませたのは、そういう狙いだろう」  この日は五回まで1失点。しかし、援護がないまま迎えた六回に...。  涼しい風が吹くようになりました。雨がぱらついたこの日、西宮市の最高気温は25・6度。平年より3度も低かった中、試合前の長友の声は少し弾んでいました。  「こういう日は、おでん」  愛知県安城市出身で、おでんは味噌だれで食べるのが一番という長友は最近、うれしい発見をしました。  「家の近くのコンビニでおでんを買ったら、店員さんが『からし、味噌だれ、ゆず胡椒のどれになさいますか』と。大阪でも『味噌だれ』を出すようになったんですね」  東海地方の味噌文化が関西にも浸透してきたとうれしくなった長友は、阪神の練習が終わると、甲子園球場近くのコンビニにいって「大根、しらたき、ちくわ...」。そのお店には味噌だれがなかったそうで、何もつけずに食べたのですが、からだは温まりました。  セ、パ両リーグから13日終了時点での1試合平均の観客動員数が発表されました。阪神は2年連続で12球団トップ。この日も雨の中、4万人を超えるファンが詰めかけてくれたのに、2安打散発の完敗。残り23試合、アツイ試合を見せてくれないと、わずか119人差の巨人に逆転されてしまいますぞ。

◆――打線が精彩を欠いた  金本監督 「きのう今日とね...。う~ん。若い選手が多いんだから、若さを出してほしいというか、狙った球をきっちりと、しっかりスイングするというね。う~ん。なんかこう、結果を恐れているような、思いきりがないようには僕は感じるんだけど。もっと若さを出して、投手に向かっていくという姿勢を忘れてるんじゃないかな。結果ばっかり気にしすぎてね」  ――原に序盤から内角を突かれると  「まぁ、逆球も多かったし。課題でしょう、インサイドはなかなか難しいですから」  ――明日も試合がある。立て直すためには気持ちが大事  「何をするにも原点がそこですからね。さっきもいったけど、若い選手を中心に。福留を欠いてね、迫力不足なんですけど、若い選手が結果をおそれず、しっかり強い気持ちをもってやってほしいですね」  (席を立ちつつ)  ――北條の状態は  「脱臼でしょうね。詳しいことはまだ聞いていない」

◆青木が2点リードの六回二死満塁で駄目押しの中前2点打。「きょうは2回目の二死満塁(の打席)だったので、何としてでもタイムリーを、と思って打席に入りました。よかったです」と喜んだ。小川監督も「投手が代わったところだったけれど、一発で仕留めてくれた」と技ありの一打をたたえた。

◆先発の原樹理投手(25)が8回を2安打無失点、9奪三振の好投で5勝目(7敗)。原をリードした捕手の井野は「きょうはシュートがよく動いていた。どの球種でも勝負できたし、ストライクを取ることができていた」と、好投の要因に武器である「シュート」を挙げた。田畑投手コーチも「言うことはないね。この雨の中、集中力を切らさずに投げてくれた」と落ち着いたマウンドさばきを絶賛した。

◆山場を乗り越えてほしかった。小野がまたも勝負どころで痛打され、冷たい霧雨にユニホームをぬらしながら肩を落とした。4試合連続で勝利から見放された。  「常にピンチを抱えての投球で、攻撃のリズムを作れませんでした。投手に打たれたことが一番もったいなかったです」  試合後も悔やんだ場面は、0-1で迎えた六回だ。雄平を遊ゴロ、大引を空振り三振に仕留めて危なげなく二死までこぎつけた。ところが...西浦に中前打を浴びると井野に四球で一、二塁。続く投手の原に高め143キロを左前に運ばれ、追加点を献上した。7~9番の下位打線につかまると、なお一、二塁で坂口にまた四球。塁を埋めたところで交代を告げられた。  「投手を抑えていれば何とか最少失点、1点でいけていたと思う」と右腕は唇をかんだ。前回8日の巨人戦(甲子園)では1点リードの五回に1イニングで3発の2ランを浴び、前々回1日のDeNA戦(同)は三回に4安打を浴びて逆転。今季はチーム2位タイの7勝をあげているが、ここぞで粘りきれない試合が続いている。  金本監督も「簡単に2アウトとってね。7、8、9(番)で1点で、そこからの3点というのはベンチもガクッとくるし、もったいない」と指摘。これで先発が4試合連続で一回に失点しており「流れを断ち切ってほしいというか...。初回も助けてもらったけど、ゲッツーで」と渋い表情で振り返るしかなかった。  「先発としていいところがなかった。何とか、三者凡退の回を作れる投球がもっと、もっとできれば」と小野。自身のふがいなさへの怒りを勝利への執念に変え、次こそ笑ってみせる。 (新里公章) 小野について阪神・香田投手コーチ 「ゲームになったときの制球力がずっと課題。ずっと投げさせてもらっているから、そういう意味での責任感が表に出てきてほしい」 小野についてコンビを組んだ阪神・坂本 「テンポも良かったし、悪いわけではなかった。(六回は)何かしてあげられたらよかった」

◆2安打零封負けで借金は今季ワーストタイの「9」。その現実以上に痛いアクシデントが虎を襲った。北條が負傷交代。三遊間の打球を横っ飛びするも、そのまま起き上がることもできなかった。騒然とする甲子園。苦悶の表情を浮かべ、担架で運ばれてベンチ裏へと消えていった。  「脱臼でしょうね。詳しいことはまだ聞いていない」  金本監督も眉間にしわをよせた。ベンチから立ち上がり、植田との交代を告げたが...。執念あふれるプレーを続けてきた若虎の状態が、心配で仕方なかった。  「1番・遊撃」で出場し、四回一死の守備だった。井野の打球に身を投げ出してダイビングキャッチ。起き上がって送球動作に入ろうとしたが、そのまま左肩を押さえ、あおむけに倒れた。クラブハウスには球団関係者にも連れられて自らの足で引き揚げたものの、15日からの出場は微妙。試合後に病院に行かず、球団広報は「左肩に亜脱臼のような症状が出ています。あす以降、様子を見るという形になります」と発表した。  今季は開幕1軍こそ逃したものの、6月22日に昇格して以降はスタメンに定着。62試合に出場し打率・322、1本塁打、20打点。44試合連続先発出場で、粘り強い打撃と元気いっぱいの守備でチームを支えてきた。片岡ヘッド兼打撃コーチも「心配? そうやね、あしたやね」と慎重に言葉を選んだ。  勝負の秋のはずが、負傷者が続出だ。11日の中日戦(甲子園)では走塁中に福留が右太ももの張りを訴えて交代。先発したメッセンジャーも登録抹消された。福留はこの日、全体練習に合流したものの、守備練習は行わず。投打の大黒柱だけでなく、好調なリードオフマンまでも欠く事態となってしまった。  代役として出場した植田も3打数無安打。傷だらけの虎。シーズンも終盤。今こそ一丸になるしかない。 (竹村岳) ★亜脱臼とは  関節が完全に外れる負傷を「脱臼」と呼ぶが、関節が完全に外れず、部分的に接したままずれるなどした場合は「亜脱臼」という。治療は関節を元の状態に戻し、場合によってはテーピングで固定するなどして安静にする。

◆尻に火! 4位阪神は2位ヤクルトに今季ワーストタイの2安打で零封負け。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの本拠地開催が可能な2位が5・5ゲーム差に遠のく一方、最下位DeNAには1差に迫られた。あとのない状況に、揚塩健治球団社長(57)は「意地を、執念を見せてほしい」とハッパ。もうホンマ、やるしかない!!  この辺で勘弁してやってくれ-。そう叫びたくなるほど2位ヤクルトとの差は歴然だった。この状況でCSを勝ち抜き、日本シリーズまでいこうなんてムシが良すぎる。守れない。打てない。今季11度目の完封負けを食らった直後、揚塩球団社長は声を絞り出した。  「最後まであきらめず、意地を、執念を見せてほしい」  断続的に降り注ぐ雨の中、甲子園にはシーズン終盤の平日にもかかわらず4万386人が詰めかけた。福留、メッセンジャーを故障で欠く。でも、石にかじりついてでもその穴を埋めにいこうとする若虎がいれば、楽しみがわく。何より、直接対決で一気に燕との差を詰める瞬間が見たかった。その願いは試合序盤から早々に裏切られた。  先発・小野が一回一死一、二塁からバレンティンに左前打を浴び、チームとして4試合連続の先制点を許す。後手の展開から、打線は右腕・原からヒットすら出ない。福留が右太ももの張りでスタメン落ちが続く中、奮起を期待する若虎-大山が、陽川が、糸原が凡退続き。四回の守備では北條が負傷交代し、終わってみれば今季ワーストタイの2安打完封負け。右翼席からは四回から「気合を入れろ、タイガース!」とゲキが飛んだ。  前日13日の中日戦でも38歳松坂に5回1得点しか奪えず、4479日ぶりとなる甲子園星をプレゼント。金本監督は覇気の感じられない若手に「なんかこう、結果を恐れているような、思い切りがないように僕は感じる。投手に向かっていくという姿勢を忘れてるんじゃないかな。結果ばかり気にしすぎてね」とタメ息。「福留を欠いて迫力不足なんですけど、若い選手が結果を恐れず、しっかり強い気持ちをもってやってほしい」とメンタル面を説いた。  借金は今季ワーストタイの「9」となり、2位ヤクルトとは5・5ゲーム差に開いた。リーグ優勝はもちろん、CSファーストステージ主催権を得ることも限りなく難しくなった。まさに営業泣かせ。この日、セ・パ両リーグが発表した今季の観客動員数(13日終了時点)では1試合平均で4万1502人の阪神が12球団トップを守ったが、セで唯一前年よりも2・1%減。プロ野球人気は再び上昇気配があるものの、3年目の金本政権への関心は薄れているのか-。  ヤクルトには8月19日の神宮以来5連敗。そして最下位DeNAとはついに1ゲーム差で15日にも最下位転落の可能性も...。23試合を残し、尻に火がついた。加えて9月の超過密日程。揚塩社長の嘆願よ、届け。このままでは、風雲急を告げることになる。 (阿部祐亮)

◆セ.リーグ2位のヤクルトは14日、阪神20回戦(甲子園)に4-0で勝ち、引き分けを挟んで3連勝とした。先発の原樹理投手(25)が8回を2安打無失点、9奪三振の好投で5勝目(7敗)。六回には二死一、二塁から5試合連続の安打となる左前適時打を放つなど、投打で勝利に貢献した。3位・巨人を4ゲーム差、4位・阪神を5.5ゲーム差と突き放し、本拠地・神宮球場でのクライマックスシリーズ(CS)開催に大きく近づいた。  雨粒が落ちる甲子園で、淡々と投げ抜いた。原がシュートを武器に内外角を広く使い、8回を2安打無失点と快投。またも、先発投手がチームを勝利に導いた。  「先頭を切れたのがよかった。テンポもリズムもよかったし、次もしっかりと投げたい」  先頭打者の出塁を一度も許さず。2安打はいずれも二死からで、次打者を空振り三振に斬った。無四球で二塁すら踏ませない圧巻の内容。六回の攻撃では二死一、二塁から5試合連続の安打となる左前適時打も放ち、野手顔負けの打撃でも存在感を見せた。  先発に再転向してから8試合で防御率1・94。前回登板の7日のDeNA戦(横浜)では1失点で敗戦投手となったが「今までは三振が多くて、しっくりきていないところもあった。ゴロを打たせて取るのが自分の投球。シュートが良かった」と、原点回帰のきっかけとするなど、3年目で覚醒のときを迎えようとしている。  この日も雨でぬかるんだマウンドに「うまく投げられた。シュートはいつも小さく速く曲がるんですが、いつもより大きく動いた」と泰然自若。悪条件のコンディションも意に介さず、クレバーな投球で阪神打線を翻弄した。  先発投手の好投がチームに勢いを生んでいる。11日の巨人戦(東京ドーム)から小川が8回1失点、ブキャナンが7回1失点、星が6回1失点といずれも最少失点。今週の4試合で、投手陣全体でも39イニングで4点しか許しておらず、原もその流れに続いた。  「原は緩急も使えていたし、ナイスピッチング。(貯金を)増やすために一戦一戦戦うことには変わりはない」と、小川監督は勝ってかぶとの緒を締めた。これで3位・巨人とのゲーム差は4に拡大。投打ががっちりとかみ合うヤクルトが、2位で得られる本拠地でのCS開催の権利を大きく引き寄せた。 (横山尚杜) 一回に左前適時打を放ち、今季117打点目のヤクルト・バレンティン 「一、二塁でカウントが3-2だったので大振りせず、先制点をとりにいきました」

◆残り試合数が最も多い阪神は、それをメリットにしなければいけない。日々、勢いのある試合を重ねれば、試合数の多さは他球団の脅威となる。そのためには、リズムのある試合が必要なのに、この日の内容は厳しい言い方だが最悪だった。  まず、先発・小野の点の取られ方がまずい。一回の1失点はやむを得ないが、六回の試合を決した3失点は8番打者(井野)を追い込みながら歩かせたところが痛かった。そして、痛恨の投手(原樹理)の適時打。強力なヤクルト上位打線を抑えるのは至難の業なのに、下位打線にまで打たれては話にならない。  たとえば二回に無死満塁の大ピンチをしのぎ、普通なら攻撃に勢いがつくものだが、打線も原に抑え込まれて三者凡退の繰り返し。全くリズムに乗れずに完敗し、翌日への勢いも感じられない。こうなると、残り試合数の多さがデメリットになりかねない。  福留の早期復帰が待たれる中、今度は北條の離脱。正直、痛い。何とかリズムに乗れる試合をするには、打線の強化も必要。代打で好成績が続く原口を一塁で起用するのも一手だろう。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
74502 0.597
(-)
M6
(-)
17647
(-)
572
(-)
166
(-)
77
(-)
0.266
(-)
4.12
(-)
2
(-)
ヤクルト
63612 0.508
(↑0.004)
11
(↑0.5)
17585
(+4)
605
(-)
118
(-)
63
(-)
0.268
(-)
4.32
(↑0.03)
3
(-)
巨人
60664 0.476
(↓0.004)
15
(↓0.5)
13572
(+2)
534
(+4)
136
(+1)
58
(-)
0.258
(↓0.001)
3.88
(-)
4
(-)
阪神
55641 0.462
(↓0.004)
16.5
(↓0.5)
23490
(-)
528
(+4)
76
(-)
63
(-)
0.254
(↓0.002)
4.02
(-)
5
(-)
中日
59702 0.457
(-)
17.5
(-)
12564
(-)
597
(-)
88
(-)
57
(-)
0.266
(-)
4.34
(-)
6
(-)
DeNA
56672 0.455
(↑0.004)
17.5
(↑0.5)
18498
(+4)
584
(+2)
156
(+2)
69
(-)
0.253
(-)
4.33
(↑0.02)